JPH0314112Y2 - - Google Patents

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JPH0314112Y2
JPH0314112Y2 JP6564686U JP6564686U JPH0314112Y2 JP H0314112 Y2 JPH0314112 Y2 JP H0314112Y2 JP 6564686 U JP6564686 U JP 6564686U JP 6564686 U JP6564686 U JP 6564686U JP H0314112 Y2 JPH0314112 Y2 JP H0314112Y2
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JP
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exhaust port
copper
container
stainless steel
vacuum
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Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、ポツト、ジヤー等のステンレス鋼製
真空二重容器の底構造、特に真空排気処理後の真
空封じ込みに適した底構造に関するものである。
(従来の技術) 従来、この種のステンレス鋼製真空二重容器
は、特開昭57−96622号公報、特開昭58−192516
号公報等に示すように、ステンレス鋼製容器と外
容器本体とを口部で接合し、底部に排気口を有す
るステンレス鋼製を底部材を前記外容器本体に接
合して二重壁構造とした後、真空加熱炉で加熱し
ながら排気処理し、ステンレス鋼製の排気口閉塞
部材をろう材により前記排気口の縁にろう接して
閉塞する構造となつている。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、前記従来の底構造にあつては、
排気口閉塞部材のろう接にフラツクスを使用する
と、ガスが内外両容器間の真空空間に流入し、真
空度を低下させることから、フラツクスを使用す
ることなくろう接する必要がある。
このため、高温でステンレス鋼表面をフラツシ
ユするとともに、ニツケルろう等の約900〜1070
℃の融点を有するろう材を使用しなければならな
い。しかも、ステンレス鋼は高温に加熱する際、
あるいは高温から冷却する際に、ある温度域(一
般には、約450〜850℃)で固溶炭素が炭化物とな
つて析出し、鋭敏化して粒界腐食が生じやすくな
り、耐食性が低下する性質を有するため、鋭敏化
の危険温度域を避けて850℃以上の温度で真空排
気処理及びろう接を行い、かつ高温から冷却する
際に真空加熱炉内に不活性ガスを供給して急冷し
なければならない。
従つて、真空加熱炉の電力消費量が多く、また
不活性ガスを使用するため製造コストが増大する
という問題点を有している。
前記真空加熱炉の加熱温度を低下して低温で真
空排気処理及びろう接を行なうには、比較的低融
点のろう材を使用すればよいが、この種のろう材
は、従来ステンレス鋼のろう接に使用出来なかつ
たように、ステンレス鋼とのヌレ性が悪く、その
ままでは良好なろう接ができない。
そこで、本願出願人はろう材とステンレス鋼表
面との間のヌレ性を良くするため、ステンレス鋼
製部材のろう接すべき面に予めろう材とヌレ性の
良い銅等の金属をメツキ等によりコーテイングし
て金属被膜を形成しておくことを提案した(特願
昭59−228339号)。しかし、前記提案では、外容
器全体に銅等のメツキを施す必要があり、また、
この銅メツキ面に肌アレが生じて輻射率が低下す
る等の欠点を有している。
本考案は斯かる問題点に鑑みてなされたもの
で、低融点の低温ろう材を使用して、ステンレス
鋼の鋭敏化の危険温度域以下の温度で真空排気処
理、及び真空封じ込みを行うことが可能なステン
レス鋼製真空二重容器の底構造を提供することを
目的とする。
(問題点を解決するための手段) 前記問題点を解決するため、本考案は、ステン
レス鋼製の内容器と外容器とからなる二重壁構造
を有し、両容器間に形成される空間を真空にして
なるステンレス鋼製真空二重容器の底構造におい
て、前記外容器の底部材に設けた開口部に気密接
合した銅又は銅合金製の排気口縁部材と、該排気
口縁部材に設けた排気口を低温ろう材でろう接し
て閉塞する少なくともろう接部分が銅又は銅合金
からなる排気口閉塞部材と、から構成したもので
ある。
(作用) 本考案は以上のように構成したものであるか
ら、ろう接する排気口縁部材と排気口閉塞部材が
ともに銅又は銅合金で同種金属であり、しかも低
温ろう材とヌレ性のよい金属であるため、200〜
500℃で真空排気処理し、低温ろう材の融点であ
る250〜700℃の低温ろう接による真空封じ込みが
可能となる。
(実施例) 次に、本考案の一実施例を添付図面に従つて説
明する。
第1図において、1はステンレス鋼で形成され
た内容器、2はステンレス鋼で形成された外容器
で、これらは外容器本体3の開口端3aから内容
器1を挿入して、それらの口部4で溶接その他の
手段により接合した後、外容器本体3の開口端3
aに底部材5を接合することにより、二重壁構造
の容器10にしてある。
底部材5の底部には、外方に縁曲げされた開口
部5aが形成されている。そして、この開口部5
aには、中央に排気口6aを有するL字形断面の
リング状の銅製の排気口縁部材6が嵌合され、そ
の外周縁部は開口部5aの縁とTIG溶接により接
合され、底部材5と一体に形成されている。ま
た、排気口縁部材6の開口部6aには、後述する
方法で銅系のろう材7により排気口閉塞部材8が
ろう接されている。
一方、この真空二重容器の保温性を向上させる
ため、真空空間を形成する内外両容器の表面の
内、少なくとも内容器の外表面には、電解メツキ
あるいは銀鏡反応によつて銅又は銀のメツキ層が
形成されている。例えば、内容器1を予め酸化性
雰囲気中250〜550℃で数分〜数時間焼成して、こ
の外表面に酸化皮膜を形成しておき、二重壁構造
の容器10とした後、前記排気口6aを閉塞する
前に、排気口6aから内容器1と外容器2との間
に形成される空間9に、公知の銀鏡反応液を注入
して銀鏡反応させ、内容器1の外表面に銀鏡層を
形成し、水洗、乾燥させてある。
次に、以上の構成からなるステンレス鋼製真空
二重容器の製造方法、特に真空排気処理及び真空
封じ込み方法について説明する。
前記のように排気口6aの排気口縁部材6が銅
からなる二重壁構造の容器10を、第1図に示す
ように倒立させる。そして、第2図に示すよう
に、排気口縁部材6上の排気口6aの外周に環状
のろう材7を設置し、このろう材7の上に排気口
閉塞部材8を載せた後、真空加熱炉中にセツトす
る。なお、排気口縁部材6の内側には、図示しな
いが保持部材によりゲツターを装着しておく。
このゲツターとしては、任意のものを使用でき
るが、製造工程の簡略化の点から、比較的低温で
活性化し、かつ水や銀鏡反応液に濡れてもガス吸
着機能を失わない非蒸発性ゲツター、例えば、
Zr−V−Fe三元合金系や、Zr−Ni−Nb三元合金
系のゲツターを使用するのが好適である。
また、前記環状のろう材7はリン入銅合金から
なり、排気口閉塞部材8を載せた際に、排気口縁
部材6と排気口閉塞部材8との間に排気するのに
十分な間隙が形成されるように波形に屈曲させて
ある。なお、ろう材7としては前記リン入銅ろう
のほか、非晶質銅合金ろう、錫入銅ろう、銅マン
ガンろう等の銅合金系ろう材、アルミニウム合金
系ろう材、あるいは銀ろう等が挙げられる。
そして、真空加熱炉で加熱しながら排気し、例
えば200℃で両容器間の空間9を10-3Torr以上の
高真空にする。この時、ろう材7は熔融すること
なく、排気口閉塞部材8と排気口縁部材6との間
に、排気処理に必要な空間をそのまま維持する。
真空加熱炉内部が所定の真空度に達した後、その
ままの状態で炉内温度を一定温度、例えば450℃
にまで上昇させると、ろう材7が熔融して排気口
閉塞部材8が、動力の作用により排気口縁部材6
の上に降下して排気口6aを閉塞し、他方ではゲ
ツターが活性化する。
炉内温度が前記一定温度に達した後、加熱ヒー
タへの電力の供給を停止すると、接合部のろう材
7が急激に凝固し、内外両容器間の空間9を高真
空に維持したまま、排気口縁部材6と排気口閉塞
部材8との間が、第1図に示すように完全に封止
され、真空封じ込み工程が終了する。そして、そ
のまま放冷させると真空二重容器が得られる。
仮に、炉内温度をステンレス鋼の鋭敏化温度以
上に上昇させてとしても、加熱ヒータへの電力供
給が停止すると、炉内温度及び容器温度はその最
大上昇温度から百数十度急激に低下するため、真
空二重容器の材料であるステンレス鋼が鋭敏化の
危険温度にさらされる時間が著しく短く、特に不
活性ガススを炉内に供給しなくとも鋭敏化する虞
れはない。
なお、前記実施例では、排気口閉塞部材として
銅製のものを用いたが、銅合金製のもの、あるい
はろう接面に銅又は銅合金の金属皮膜を形成した
ものを使用してもよい。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれ
ば、ステンレス鋼製真空二重容器の底部の排気口
縁部材とこれにろう接する排気口閉塞部材のろう
接部表面が、ともに銅又は銅合金の同種金属であ
り、しかも低温ろう材とヌレ性のよい金属である
ため、200〜500℃で真空排気処理し、低温ろう材
の融点である250〜700℃の低温でろう接による真
空封じ込みが可能となる。
また、排気口閉塞部材がろう接される排気口の
縁部のみを無垢の銅又は銅合金製の排気口縁部材
とし、ステンレス製の外容器の底部材と異種金属
の接合をするだけでよいため、排気口の縁部を銅
メツキする場合と異なり、製造工程が簡略化され
る。
また、このように極めて低い温度で真空排気処
理、ゲツターの活性化及びろう接を行うため、炉
内の昇温及び降温に要する時間を著しく短縮でき
ることから、容器の形成材料であるステンレス鋼
が鋭敏化の危険温度にさらされる時間が短いか、
あるいはその危険温度に達しないため、鋭敏化す
ることがなく、真空二重容器の品質を均一化でき
るとともに、真空加熱炉の消費電力を低減でき
る。しかも、冷却する際に不活性ガスを使用しな
くてもよいため、経費節減ができ、真空二重容器
の製造コストを低域できる等の効果を有してい
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案を適用したステンレス鋼製真空
二重容器の断面図、第2図はその製造工程の一部
を説明するための部分断面図である。 1……内容器、2……外容器、5……底部材、
5a……開口部、6……排気口縁部材、6a……
排気口、7……ろう材、8……排気口閉塞部材。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) ステンレス鋼製の内容器と外容器とからなる
    二重壁構造を有し、両容器間に形成される空間
    を真空にしてなるステンレス鋼製真空二重容器
    の底構造において、前記外容器の底部材に設け
    た開口部に気密接合した銅又は銅合金製の排気
    口縁部材と、該排気口縁部材に設けた排気口を
    低温ろう材でろう接して閉塞する少なくともろ
    う接部分が銅又は銅合金からなる排気口閉塞部
    材と、から構成したことを特徴とするステンレ
    ス鋼製真空二重容器の底構造。 (2) 前記排気口閉塞部材が、銅又は銅合金製であ
    ることを特徴とする実用新案登録請求の範囲第
    1項に記載のステンレス鋼製真空二重容器の底
    構造。 (3) 前記排気口閉塞部材が、前記排気口縁部材と
    のろう接部分に銅又は銅合金からなる金属皮膜
    を有することを特徴とする実用新案登録請求の
    範囲第1項に記載のステンレス鋼製真空二重容
    器の底構造。
JP6564686U 1986-04-30 1986-04-30 Expired JPH0314112Y2 (ja)

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JPS62178928U JPS62178928U (ja) 1987-11-13
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