JPH0313891A - 原子炉容器のスタッドホール用プラグ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、原子炉容器のスタッドホール用プラグ、即ち
原子炉容器のスタッドボルトを取り外した後のねじ穴即
ちスタッドホール内に取り付けるプラグに関するもので
ある。

［従来の技術］ 第６図に示すように、原子炉キャビィティー７内に据え
付けられた原子炉においては、通常、原子炉容器４の上
部フランジ４ａ上には、複数のスタッドボルト５により
上Ｎ３が装着され、同原子炉容器４を密閉している。原
子炉の定期検査時等に、原子炉容器４の上蓋３を開放す
る際には、原子炉容器フランジ４ａに捩込まれているス
タッドボルト５を取り外した後、同スタッドボルト５の
ためのスタッドホール４ｄの防水を兼ねた保護を行うた
めに、Ｏリング付きプラグを専用工具によりスタッドホ
ール上部に取り付ける慣行となっている。また、このプ
ラグは、上Ｍ３を原子炉容器４に再装着したら、スタッ
ドボルト５により固定する前に、原子炉容器４から取り
外さなければならない。

第７図及び第８図は、第６図に示したスタッドポール４
ｄに挿入される従来のプラグ２の平面図及び一部破断断
面図を示すもので、実質的に円柱形のプラグ２の周面に
形成された溝内には、Ｏリング２ａが嵌合しており、ま
た、円形の上面には、その中央に１つのねじ穴２ｂが形
成され、同ねじ穴２ｂの周囲に複数のビン穴２Ｃが形成
されている。

スタッドホール４ｄに対するこのようなプラグ２の取り
付け、取り外しは、原子炉容器内部への異物落下を防止
するためだけでなく、作業員の被曝低減の観点からも、
スタッドボルト５（第６図）は勿論除去されてはいるが
、原子炉容器４上に上蓋３が載置された状態で行われる
。

即ち、第９図に示すように、上Ｍ３はスタッドボルト５
（第６図）が除去された状態で原子炉容器４上に載置さ
れている。プラグ２を原子炉容器４のスタンドホール４
ｄに取り付ける場合、先ずその前に、予めプラグ取扱工
具６のビン部６ｅを１ラグ２のビン穴２Ｃに挿入後、ロ
ッド６ｂの上部にあるちょうナツト６ｃを回して、ロッ
ド６ｂの先端部をプラグ２のねじ穴２ｂに捩込み、プラ
グ取扱工具６とプラグ２とを組み付ける必要がある。そ
の後、予め０リング２ａが装着されたプラグ２をプラグ
取扱工具６により上蓋３にある図示の貫通孔を通してス
タッドホール４ｄの上部に挿入し、プラグ２の０リング
２ａと上部フランジ４ａのスタッドホール４ｄに形成さ
れたプラグ取付壁面４ｃとを密着させてスタッドホール
４ｄのシールを行っていた。

［発明が解決しようとする課題〕 しかし、このようにプラグ２をスタッドホール４ｄに挿
入する際に、作業員がプラグ取扱工具６のハンドル部６
ａを把持しながら、プラグ２のＯリング２ａをプラグ取
付壁面４Ｃに沿って滑らせつつ既定の位置まで挿入させ
るので、０リング２ａが損傷し、シール機能に悪影響が
生じる可能性があった。

しかも、上述のプラグでは、それをスタッドホール４ｄ
に挿入する際に、同スタッドホール４ｄ内の空気の逃げ
道がないため、空気が圧縮され、軽く押さえる程度では
プラグ２を挿入することができず、非常に力のいる挿入
作業となっていた。また、プラグ取り外しの際にも、Ｏ
リング２ａとプラグ取付壁面４ｃとが強い力で密着して
いるため、同様に作業性が悪かった。

このように、従来のプラグでは、０リングに損傷が生じ
る可能性があるほか、収り付け、取り外しの作業性が悪
く、比較的に長時間を要していた。

従って５本発明の目的は、シール機能に影響を与えるこ
とがないばかりでなく、被曝低減の観点から取り付け、
取り外し作業が容易な原子炉容器のスタッドホール用プ
ラグを提供することにある。

［課題を解決するための手段］ 上述の目的から、原子炉容器のスタッドホールにシール
関係で挿入される本発明のプラグは、下部構造物と、該
下部構造物に螺合する下部構造物と、該下部構造物及び
上部構造物の間に、該下部構造物に対して軸方向に移動
可能に配置された中間リングと、該中間リング及び下部
構造物の周面間に、前記中間リングが前記下部構造物に
向かって移動する際に圧縮され前記スタッドホールのプ
ラグ取付壁面に当接するように配設された環状の可撓性
シール材とを備えている。

好適な実施例においては、既存のプラグ取扱工具の使用
を可能にするため、プラグの上部構造物の上面には従来
のプラグと同様にねじ穴及びビン穴が形成されている。

［作用コ 例えば、スタッドホールに本発明のプラグを挿入する場
合、その前に、プラグ取扱工具に本発明のプラグを取り
付ける９ その後、プラグ取扱工具を操作して、プラグをスタッド
ホール内の既定位置にセットするが、この時には、シー
ル材は軸方向に実質的に圧縮されておらず、プラグの周
面から半径方向に外方に飛び出ていることはないので、
シール材がスタッドホールの壁面に沿って摺動すること
はなく、また、スタッドホール内の空気が圧縮されるこ
ともない。

既定位置にセットした後、プラグ取扱工具の操作により
上部構造物を回すと、同上部構造物は下部構造物に向か
って進み、その際に中間リングも同方向に進むため、シ
ール材が軸方向に圧縮された半径方向外方に膨出し、ス
タッドホールの壁面にシール関係で当接する。

スタッドホールに装着されたプラグを取り外す場合も、
はぼ同様の手順で、シール材を損傷させなりすることな
く容易に行われる。

［実施例］ 次に、本発明の好適な実施例について添付図面を参照し
て詳細に説明するが、図中、同一符号は同−又は対応部
分を示すものとする。

第１図及び第２図は、本発明によるスタッドホール用プ
ラグ１を一部破断した断面図と平面図とを示している。

これ等の図に示すように、プラグ１は、相互に嵌合した
上部構造物１ａ、中間リングｔｂ及び下部構造％１ｃか
らなる３分割構造である。

上部構造物１ａの上面には、第９図に関連して説明した
既存のプラクｉｔ及工旦６との係ａが可能なように、中
央にある１つのねじ穴１ｊと、その周囲にある複数個（
実施例では４個）のビン穴１にとが形成されている。従
来のプラグと同様に、ねじ穴１ｊにおいてプラグ１の取
り付け、取り外しが行われる。

また、この実施例では、ビン穴１ｋにプラグ取扱工具６
のビン部６ｅを挿入して、プラグ取扱工具６のハンドル
部６ａを回すことにより５上部構造物１ａのみを回転さ
せ得る構造になっている。

即ち、第１図から諒解されるように、上部構造物ｌａの
下面からは、外周面に雄ねじ部を有する突起部が下向き
に中間リング１ｂを貫いて延び、一方、下部構造物ＩＣ
の上面からは、内部に雌ねじ部を有する突起部が中間リ
ング１ｂをほぼ貫いて上向きに延びて、同雄ねじ部が雌
ねじ部に螺合している。

上部構造物１ａの円滑な回転のために、実施例では、上
部構造物１ａ及び中間リング１ｂの境界面には球面座部
１ｇが２条形成されている。また、第１図及び第２図か
ら諒解されるように、下部構造物ＩＣの突起部の上部周
縁には、円周方向に離間した４つの切欠き１１が形成さ
れており、中間リング１１）の内周縁には、切欠き１１
と同一の角度間隔で離間したストッパとしての突起１ｈ
が半径方向の内方に延びていて、該突起１ｈが切欠き１
１に嵌合するようになっている。このような構造により
、中間リング１ｂの回転を防ぎながら、その軸方向の移
動を許容すると共に、上部構造物１ａのみを回転させる
ことができる。

切欠き１１及び突起１ｈの組み合わせは、中間リング１
ｂの回転を防止するが、軸方向の移動を許容するように
なっている。従って、中間リング１ｂ及び下部構造′ｊ
ＪＩＡ１ｃの周面間にある環状の可撓性シール材１ｄは
、それ等の間に圧縮された状態で挟持される。また、中
間リング１ｂの下面と下部ｉ遺物ＩＣの上面とに−は環
状溝がそれぞれ形成されていて、同環状溝内に、例えば
コイルばね１ｅが間挿され、プラグ１の挿入の際に、シ
ール材１ｄが中間リング１ｂの重量で過度に圧縮される
のを防いでいる。また、プラグ１の取り外しの際には、
シール材１ｄをプラグ１の挿入時の状態に戻す必要があ
るため、このコイルばねｌｅは、中間リング１ｂを押し
上げる役割も有する。シール材１ｄは後述するようにプ
ラグ１とスタッドホール４ｄのプラグ取付壁面４Ｃとの
間をシールする機能をもつ。

更に、下部構造物１ｃの突起部の外周と中間リング１ｂ
の内周との間にはＯリング１ｆが設けられており、この
Ｏリング１ｆにより、原子炉キャビィティー７内の水９
（第５図参照）が上部構造物１ａと中間リング１ｂとの
間を経てスタッドホール４ｄに浸入するのを防止する。

上述した本発明のプラグ１の組み立ては、先ず、下部構
造物１ｃにＯリング１ｆとコイルばね１ｅを装着し、中
間リング１ｂをその突起１ｈが下部構造物１ｃの切欠き
１１に嵌合するように下部構造物１ｃに取り付けた後、
上部構造物１ａの雄ねじ部を下部構造物１ｃの雌ねじ部
に螺入する。この螺入は、その後に中間リング１ｂ及び
下部構造物１ｃとの間に押し込まれるシール材１ｄが過
度に圧縮されてプラグ１の周囲からはみ出ないように調
整する（第３図参照）。この作業は放射線の照射を受け
ることのない他の場所で予め行うのがよい。

次に、第９図に示したプラグ取扱工具６を用いて、上述
のように調整されたプラグ１をスタッドホール４ｄに挿
入する。プラグ取扱工具６は、前に述べたように、ハン
ドル部６ａ、ロッド６ｂ、上部ちょうナツト６ｃ、下部
ちょうナツト６ｄ、ビン部６ｅ及びガイドバイブロｒ等
を備えている。同プラグ取扱工具６は、ロッド６ｂに固
定の上部ちょうナツト６ｃを回すことにより、ロッド６
ｂがハンドル部６ａ、ピン部６ｅ及びガイドバイブロｆ
に関して軸方向に移動し、ハンドル部６ａを回すことに
よりガイドバイブロ「を介してビン部６ｅが回動するよ
うになっている。

下部ちょうナツト６ｄはフリーであり、これをハンドル
部６ａに対して締め付けることによりロッド６ｂを固定
することができる。

従って、プラグ取扱工具６のピン部６ｅがプラグ１のビ
ン穴１ｋに嵌入した状態で、下部ちょうナラ）６ｄを緩
めて上部ちょうナツト６ｃを所定方向に回せば、ロッド
６ｂの先端部がプラグ１の上部構造物１ａに形成された
ねじ穴１ｊに螺合し、プラグ取扱工具６によるプラグ１
の保持が行われる。次に、保持されたプラグ１は、第３
図に示すようにスタッドホール４ｄの既定位置へ挿入さ
れる（第３図ではプラグ取扱工具６の図示を省略）。こ
の時には未だシール材１ｄがプラグ１の周面からはみ出
ておらず、シール材１ｄが損傷を受けることもなく、ま
た、挿入も容易である。

プラグ１の挿入後、ハンドル部６ａを第４図に示すよう
に右方向に回転させれば（第４図ではプラグ取扱工具６
の図示を省略）、プラグ１の下部構造物１ａのみが回転
して下部構造物１ｃに向かって進み、それに伴って中間
リング１ｂ及び下部構造物ＩＣの間のシール材１ｄが軸
方向に圧縮されて半径方向外方に膨出し、スタッドホー
ル４ｄのプラグ取付壁面４ｃにシール状態で密着する。

かくして、スタッドホール４ｄへのプラグ１の装着が完
了する。

装着完了後、プラグ取扱工具６の下部ちょうナツト６ｄ
を緩め、上部ちょうナツト６Ｃを逆方向に回して、ロッ
ド６ｂをプラグ１のねじ穴２ｂから脱出させ、プラグ取
扱工具６をプラグ１から切り離す。

第５図は上述のように全てのスタッドホール４ｄにプラ
グ１を挿入してから、上蓋３を除去した状態を示してい
る。これ等のプラグ１の取り外しは、上蓋３を原子炉容
器４上に載置した後、上述のプラグ取扱工具６を用いて
逆の手順で行うことができる。

［発明の効果］ 以上のように、本発明によるプラグは、スタッドホール
へのその挿入、引き抜き時にシール材がプラグ周面から
半径方向外方に飛び出ていないように構成されているの
で、シール材のシール機能が損なわれないだけでなく、
スタッドホールに対するその着脱が極めて容易になり、
作業員の被曝低減に大きく寄与することができる。

また、挿入時には、スタッドホール内の空気が圧縮され
ることがないので、プラグの上面と原子炉容器の上部フ
ランジ面とを面一にすることができ、上部フランジ面の
除染作業も容易になる。

しかも、好適な実施例においては、プラグの上部１造物
の上面には、従来と同様にねじ穴とビン穴とが形成され
ているのて、既存のプラグ取扱工具を用いてプラグをス
タッドホールに着脱することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明によるプラグの実施例を一部破断して
示す立面図、第２図は、第１図のプラグを一部破断して
示す平面図、第３図は、第１図及び第２図のプラグをス
タッドホールに挿入した直後のシール材圧縮前の第１図
に相当する図、第４図は、第１図及び第２図のプラグを
スタッドホールに挿入してからシール材を圧縮した後の
第１図に相当する図、第５図は、本発明のプラグを原子
炉容器の上部フランジに形成されたスタッドホールに挿
入した後、原子炉容器上蓋を除去した状態を示す原子炉
の概要図、第６図は、スタッドボルトによる原子炉容器
とそ上蓋との結合状態を示す断面図、第７図は、従来の
プラグの平面図、第８図は、第７図のプラグを一部破断
して示す立面図、第９図は、プラグ取扱工具の動作を説
明するための断面図である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 原子炉容器のスタッドホールにシール関係で挿入される
   プラグであって、下部構造物と、該下部構造物に螺合す
   る上部構造物と、該下部構造物及び上部構造物の間に、
   該下部構造物に対して軸方向に移動可能に配置された中
   間リングと、該中間リング及び下部構造物の周面間に、
   前記中間リングが前記下部構造物に向かって移動する際
   に圧縮され前記スタッドホールのプラグ取付壁面に当接
   するように配設された環状の可撓性シール材とを備えて
   なる原子炉容器のスタッドホール用プラグ。