JPH0313191B2 - - Google Patents

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JPH0313191B2
JPH0313191B2 JP60201686A JP20168685A JPH0313191B2 JP H0313191 B2 JPH0313191 B2 JP H0313191B2 JP 60201686 A JP60201686 A JP 60201686A JP 20168685 A JP20168685 A JP 20168685A JP H0313191 B2 JPH0313191 B2 JP H0313191B2
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JP
Japan
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powder
boron nitride
aluminum
sintered body
weight
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JP60201686A
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Yoshihiko Numata
Kazuya Takada
Nobuyuki Kuramoto
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Tokuyama Corp
Original Assignee
Tokuyama Corp
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Publication of JPH0313191B2 publication Critical patent/JPH0313191B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は、窒化アルミニウムと窒化ほう素を含
有する複合焼結体の製造方法に関する。 (従来の技術) 従来、窒化アルミニウムを窒化もう素を含有す
る複合焼結体を製造するに際し、窒化アルミニウ
ム粉末と窒化ほう素粉末をそれぞれ個別に合成
し、得られた窒化アルミニウム粉末と窒化ほう素
粉末を公知の手段により混合し、該混合物を焼結
することにより製造する方法が一般的にとられて
いる。 (発明が解決しようとする問題点) 本発明は、窒化アルミニウム焼結体に類似した
諸物性、例えば熱伝導性や機械的強度を有し、且
つ窒化アルミニウム焼結体に乏しい切削加工性を
改善された材質であり、特に曲げ強度等が改良さ
れた窒化アルミニウムと窒化ほう素との複合焼結
体を提供するにある。 しかし、本発明に用いる六方晶窒化ほう素は、
板状粒子であつて、形状異方性が非常に同きい。
また一般的に一次粒子が凝集して大きい凝集粒を
作にやすい性質をもつている。 このため、窒化アルミニウム粉末と窒化ほう素
粉末を単に混合するだけで両者が均一に分散した
混合粉末を得ることは難かしい。従つて、従来法
では均一な組織を有する窒化アルミニウムと窒化
ほう素からなる複合焼結体を得ることは困難であ
つた。 そのために得られた複合焼結体の物性を向上さ
せることが難かしく、特に曲げ強度の向上には従
来法では限界があつた。 (問題点を解決するための手段) 本発明者等は上記事情に鑑み、均一な組織を有
する窒化アルミニウムと窒化ほう素からなる複合
焼結体を得るべく鋭意研究を進めた結果、窒化ア
ルミニウム粉末の合成を窒化ほう素粉末の存在下
に行ない、得られた混合粉末を焼結することによ
り得た複合焼結体は均一な組織を持ち、且つ高い
曲げ強度を有することを見出し、本発明を完成す
るに至つた。 六方晶窒化ほう素粉末(A)と金属アルミニウム又
は窒化可能なアルミニウム化合物(B)とよりなる混
合物であつて、該混合物は前記(B)が窒化アルミニ
ウムとなつたとき、窒化アルミニウム分が全混合
物の60〜97重量%となるように前記(A)と(B)が混合
された混合物を、窒化処理し、窒化ほう素粉末と
窒化アルミニウム粉末との混合粉末を得、次いで
これを焼結することを特徴とする複合焼結体の製
造方法である。 以下、本発明について更に詳しく説明する。 本発明で好適に採用される六方晶の窒化ほう素
粉末は、純度が99.0重量%以上で、平均粒子が
5μm以下のものである。このような、高純度で粒
子径の小さい窒化ほう素粉末を使用することによ
り、得られる複合焼結体の組織がより一層均一に
なり、高い曲げ強度や高い熱伝導性を示す複合焼
結体を合成することができる。 また、該六方晶の窒化ほう素粉末(以下単に窒
化ほう素粉末ともいう)の製法も特に限定されず
公知の方法が採用できる。 窒化ほう素の存在下に於ける窒化アルミニウム
の合成方法としては、下記の方法が採用される。 (a) 金属アルミニウム又は窒素、アンモニア等の
窒素供給雰囲気下又は窒素源物質と共に加熱し
て窒化アルミニウムとなり得るアルミニウム化
合物を窒素、アンモニア等の含窒素ガス雰囲気
下又は窒素源物質の共存下に通常窒化アルミニ
ウムを生成する条件で加熱窒化する方法 (b) ハロゲン化アルミニウムのアンモニア付加物
又は有機アルミニウム化合物のアンモニア付加
物を熱分解する方法 これら(a)及び(b)のいずれの方法も窒化アルミニ
ウムの合成方法として公知の方法である。従つ
て、本発明に於いてこれらの方法を採用する場
合、使用される原料、及び窒化又は熱分解の条件
等は公知のものが特に制限されず採用し得る。 例えば、(a)の方法に於けるアルミニウム化合物
としては、酸化アルミニウム、窒化温度に於いて
酸化アルミニウムになり得る化合物、又はアルミ
ニウム錯イオンのアンモニウム塩等の公知の原料
が何ら制限なく使用し得る。このうち、窒化温度
に於いて酸化アルミニウムになり得る化合物とし
ては、具体的には、水酸化アルミニウム、硫酸ア
ルミニウム、塩基性硫酸アルミニウム、硝酸アル
ミニウム、アルミニウムのアンモニウム炭酸塩や
アンモニウム硫酸塩等を代表的な化合物として挙
げることができる。また、アルミニウム錯イオン
のアンモニウム塩としては、(NH43AlF6等を挙
げることぎができる。 また、窒化に用いる窒素源としては、公知のも
のが何ら制限なく使用し得る。代表的な窒素源と
しては、窒素又は含窒素化合物、例えばNH3
N2O,NO,N2H4,C2N2,HCN,チオシアン酸
塩、チオ尿素等を挙げることができる。 さらに、(b)の方法で使用されるハロゲン化アル
ミニウムのアンモニア付加物及び有機アルミニウ
ム化合物のアンモニア付加物も、窒化アルミニウ
ム合成に使用される公知の化合物が何ら制限され
ずに使用し得る。ハロゲン化アルミニウムのアン
モニア付加物としては、例えば、AlCl3・NH3
AlBr3・NH3,AlI3・NH3等が好適に用いられ、
また、有機アルミニウムのアンモニア付加物とし
ては、(CH33Al・NH3,(C2H53Al・NH3等の
アルキルアルミニウムのアンモニア付加物が好適
に用いられる。 前記(a)及び(b)の方法の中でも、本発明に於いて
特に好適に採用し得る方法を示せば、例えば次の
方法が挙げられる。 (1) アルミナ又は窒化反応の温度でアルミナとな
り得るアルミニウム化合物と窒化ほう素との混
合物を還元窒化する方法。 (2) 金属アルミニウムと窒化ほう素との混合物を
窒素又は含窒素化合物で窒化した後粉砕する方
法 (3) アルミニウム錯イオンのアンモニウム塩と窒
化ほう素との混合物を窒素又は含窒素化合物で
窒化する方法 (4) ハロゲン化アルミニウムのアンモニア付加物
又は有機アルミニウム化合物のアンモニア付加
物と窒化ほう素との混合物を熱分解する方法 上記に示した(1)〜(4)の方法の中で、代表例とし
て(1)及び(4)の方法を採用した場合について以下に
詳細に説明する。まず(1)の方法について説明す
る。 (i) 窒化ほう素粉末、アルミナ粉末又はアルミナ
となり得るアルミニウム化合物(以下、これら
を単にアルミナ等と称する)、さらにカーボン
粉末を混合し、 (ii) 得られた混合物を適宜乾燥し窒素または含窒
素化合物の雰囲気下で1400〜1700℃の温度で焼
成し、 (iii) 次いで得られた粉末を酸素を含む雰囲気下で
600〜900℃の温度で加熱して未反応のカーボン
を加熱除去する 工程によつて本発明の中間原料である窒化アルミ
ニウムと窒化ほう素の混合粉末を得ることができ
る。 前記アルミナ等及びカーボン粉末は特に限定さ
れずいかなるものも採用することができるが、得
られる窒化アルミニウム粉末及び複合焼結体の特
性上、純度99.0重量%以上で平均粒子径が2μm以
下、且つ3μm以下の粒子の含有割合が70容量%以
上のアルミナ等と灰分含量0.2重量%以下で平均
粒子径が1μm以下のカーボン粉末が特に好適に使
用される。 またアルミナ等、カーボン粉末及び窒化ほう素
粉末の混合比は一般にアルミナ等(但し、アルミ
ナになり得る化合物の場合はアルミナに換算す
る)とカーボン粉末の混合比が1:0.36〜1:1
(重量比)の範囲が好ましく、且つ窒化ほう素粉
末の混合比は、本発明により製造される複合焼結
体に要求される性状に応じて広い範囲から選択で
きる。一般に前記混合比のアルミナ等及びカーボ
ン粉末から生成する窒化アルミニウム粉末が70〜
90重量%の範囲に対し窒化ほう素粉末が30〜10重
量%の範囲となるように窒化ほう素粉末を混合し
た場合、得られる窒化アルミニウムと窒化ほう素
の混合粉末を焼結することにより、高い機械的強
度をもち、且つ普通工具による切削加工ができる
複合焼結体を得ることができるので好適である。 前記窒化ほう素粉末、アルミナ等及びカーボン
粉末の混合方法は特に限定されず、ドライブレン
ドする乾式混合、液体分散媒体が関与する湿式混
合等の公知の方法を採用すればよい。特に好適な
実施態様は湿式混合である。 前記湿式混合で使用出来る液体分散媒体は特に
限定されず湿式混合溶媒として公知のものが使用
出来る。一般に工業的には水、炭化水素、脂肪族
アルコール、石油エーテル、ヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン等であり、脂肪族アルコールは例え
ばメタノール、エタノール、イソプロパノール等
が好適である。 また、混合の条件及び装置は特に限定されず、
不可避的に混入する不純物成分を抑制できるもの
であれば好適である。例えば、混合時に不純物の
混入を避けるため高純度アルミナ、窒化アルミニ
ウム等の材質の装置を使用するか該装置の原料と
接する内面をプラスチツクでコーテイングする等
の手段は適宜実施できる。 このように混合された原料は必要により乾燥を
経て、窒素または含窒素化合物、特にアンモニア
雰囲気下に1400〜1700℃の温度で焼成する。 該焼成する温度が上記温度より低い場合は工業
的に十分な還元窒化反応が進行しないので好まし
くない。また該焼成温度が前記温度より高くなる
と得られる窒化アルミニウムの一部が焼結を起
し、粒子間の凝集が起るため目的の粒子径の窒化
アルミニウムを得難くなるので好ましくない。 焼成により得られた窒化物微粒子は、次いで酸
素を含む雰囲気下で600〜900℃の温度で加熱処理
され、該窒化物微粒子に含まれる未反応のカーボ
ンを酸化して除去される。 次に(4)の方法について説明する。 ハロゲン化アルミニウムのアンモニア付加物又
は有機アルミニウム化合物のアンモニア付加物を
窒化ほう素と混合する。混合方法及び混合比は前
記(1)の方法と同様に行なうことができる。ただ、
上記のアンモニア付加物は、水や酸素と反応する
ため、窒素又は含窒窒素化合物の雰囲気下で混合
するのが好ましい。 得られた混合物を、、窒素又は含窒素化合物特
にアンモニアの雰囲気下で加熱し、熱分解するこ
とによりより窒化アルミニウムと窒化ほう素の混
合粉末が得られる。熱分解に要する加熱温度は、
原料として用いるアンモニア付加物により最適の
温度を選べば良いが一般には800〜1500℃の範囲
が良い。 以上に、(1)及び(4)の方法について具体的に説明
したが、例えば、窒化ほう素粉末と原料との混合
方法及び混合比等については他の方法に於いても
(1)及び(4)と同様に行なうことができる。いずれの
方法で窒化アルミニウムを合成するにしても、得
られる混合粉末中の窒化アルミニウム粉末が前記
したように60〜97重量%、好ましくは60〜95重量
%、更に好ましくは70〜90重量%の範囲であり、
一方、窒化ほう素粉末は、40〜3重量%、好まし
くは40〜5重量%、更に好ましくは30〜10重量%
の範囲となるように混合粉末を合成することが好
ましい。 前記のようにして得られる窒化アルミニウムと
窒化ほう素の混合粉末を焼結することによつて複
合焼結体が得られる。焼結に際しては、上記の混
合粉末をそのまま焼結させることもできるが、焼
結助剤を用いることが好ましい。焼結助剤として
は、窒化アルミニウム又は窒化ほう素の焼結に用
いられる公知の化合物が何ら制限なく使用し得
る。本発明では、周期律表第a族金属又は第
a族金属の化合物が焼結助剤として好適に採用さ
れる。 特に好適に使用される代表的なものを例示する
と次の通りである。該周期律表第a族からなる
金属としては一般にベリリウム、カルシウム、ス
トロンチウム、バリウム等が好適である。また周
期律表第a族からなる金属としてはイツトリウ
ム又はランタン族金属が好適に使用され、より具
体的に挙げればイツトリウム、ランタン、セリウ
ム、プラセオジム、ネオジム、プロメシウム、サ
マリウム、ユーロピウム、カドリニウム、テルビ
ウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウ
ム、ツリウム、イツテルビウム、ルテチウム等、
特にイツトリウム、ランタン、セリウム、ネオジ
ム等が好適である。これらの周期律表第a族又
は第a族よりなる金属化合物は特に限定されず
窒化アルミニウム粉末及び/又は窒化ほう素粉末
の焼結助剤として公知の前記金属化合物が使用出
来る。一般には例えば硝酸塩、炭酸塩、ハロゲン
化物、アルミン酸塩、酸化物等の化合物が好適に
使用される。上記金属化合物の硝酸塩を用いる場
合は酸素含有ガス雰囲気下の加熱によつて亜硝酸
塩となるが、炭酸塩、塩化物は酸化物となる。 また前記周期律第a族金属又は第a族金属
の化合物の使用量は該金属の最高原子価の酸化物
に換算して複合焼結体中に0.01〜5重量%、好ま
しくは0.05〜4重量%となる範囲から選べばよ
い。これらの添加量は複合焼結体中の酸素含有
量、及び不純粉の含有量あるいは複合焼結体に要
求される性状等によつて異なるので予めこれらの
性状に応じて好適な使用量を決定すればよい。 また前記複合焼結体を得るに際し、前記原料以
外に結合剤、解膠剤、可塑剤等の添加混合は必要
に応じて適宜採用して実施することができる。 上記添加物の混合方法は特に限定されず公知の
方法を採用すればよい。例えば、既述の湿式混合
方法が好適に採用出来るし、液体分散媒体を使用
しない乾式混合方法を採用することも出来る。ま
た混合装置についても特に限定されず公知のもの
をそのまま使用すればよい。もちろん前記したよ
うに混合時に不純物の混入を避けるため高純度ア
ルミナ、窒化アルミニウム等の材質の装置を使用
するか該装置の原料と接する内面をプラスチツク
でコーテイングする等の手段は適宜実施出来る。 焼結は真空又は非酸化性雰囲気下、例えば窒素
ガス雰囲気下に加圧下あるいは常圧下で行なわれ
る。加圧下の焼結の場合は、該混合粉末を黒鉛な
どのモールドに充填し、通常20〜500Kg/cm3の圧
力を加えながら、例えば窒素気流中で1500〜2100
℃に加熱し複合焼結体を製造する。 常圧下に焼結させる場合には、該混合粉末をそ
のままか、あるいはパラフインやポリビニルブチ
ラールなどの公知のバインダーを添加して所望の
形状にラバープレスなどの方法で成形した後、焼
成するのが一般的である。該常圧焼結の条件とし
ては、一般に窒素雰気下1500〜2100℃の温度で焼
成すると良い。 (効果) 本発明の中間原料として得られる窒化アルミニ
ウムと窒化ほう素の混合粉末は両者が均一に分散
した混合粉体である。これは、窒化ほう素粉末の
存在下に於て窒化アルミニウムを合成する際、窒
化ほう素粉末を核として窒化アルミニウムが生成
するためであろうと考えられる。 従つて、上記混合粉末を焼結して得られる複合
焼結体は均一な組織を有する。そのため本発明の
製造方法によつて得られる複合焼結体は、従来、
公知の方法、即ち、窒化アルミニウム粉末と窒化
ほう素粉末を単に混合し、得られた混合物を焼結
することによつて得られる複合焼結体にくらべて
高い曲げ強度を有する。 また、本発明により得られる複合焼結体は高熱
伝導性を示し、特定の組成に於いて普通工具によ
り切削加工ができる、、いわゆるマシーナブルセ
ラミクスとしての性状をも発揮する。 本発明により、上記のようなすぐれた特性を有
する窒化アルミニウムと窒化ほう素を含有する複
合焼結体を得ることができるが、本発明の製造方
法はそれだけにとどまらず、本発明に製造方法を
他のセラミクス粉末、例えば窒化ケイ素、炭化ケ
イ素等に応用することにより均一な組織を有する
種々のセラミクスの窒化ほう素系複合焼結体を得
ることができる。 本発明のような簡単な手段で上記のようなすぐ
れた特性を有する窒化アルミニウム及び窒化ほう
素からなる複合焼結体を得ることが出来ることは
驚異的なことであり、かつ上記のように本発明の
製造方法を広い範囲にわたつて応用できることを
考え合わせると本発明が寄与する利点は計り知れ
ないものである。 以下実施例によつて本発明を具体的に例示する
が、本発明はこれらの実施例に限定されるもので
はない。 実施例 1 純度99.99%(不純物分析値は表1に示す)で
平均粒子径が0.52μmで、3μm以下の粒子の含有
割合が95容量%のアルミナ100重量部、灰分0.08
重量%で平均粒子径が0.45μmのカーボンブラツ
ク55重量部、及び平均粒子径2.5μm、粒径5μm以
下の粒子の割合が95容量%で、且つ純度99.5%の
窒化ほう素粉末20重量部とをナイロン製ポツトと
ボールを用い、エタノールを液体分散媒体として
湿式混合で均一にボールミル混合した。 このようにして得られた混合粉末を乾燥後、高
純度黒鉛製平皿に入れ電気炉内に高純度窒素ガス
を3/分で連続的に供給しながら1600℃の温度
で6時間加熱した。 このようにして得られた反応混合物を空気中で
650℃の温度で10時間加熱し、未反応のカーボン
を酸化除去した。 得られた粉末は白色で、X線回折による分析の
結果、窒化アルミニウムと窒化ほう素による回折
ピークのみで、Al2O3の回折ピークはなかつた。
化学分析の結果該粉末の組成は窒化アルミニウム
78.5重量%、窒化ほう素20重量%であつた。残部
は主にアルミナであると考えられる。該粉末の走
査型電子顕微鏡による観察では平均0.4μm程度の
均一な窒化アルミニウム粒子が窒化ほう素粒度の
均一な窒化アルミニウム粒子が窒化ほう素粒 表1 Al2O3粉末分析値 Al2O2含有量 99.99% 元素 含有量(ppm) Mg < 5 Cr <10 Si 30 Zn < 5 Fe 22 Cu < 5 Ca <20 Ni 15 Ti < 5 子を核として生成しており両者が均一に分散した
混合粉末であつた。 上記混合粉末12gを、窒化ほう素粉末を内面に
塗布した直径40mmの黒鉛ダイスに入れ高周波誘導
加熱炉を用い、1気圧の窒素ガス中200Kg/cm2
圧力下、2000℃の温度で3時間加圧焼結した。得
られた焼結体は白色であつた。この焼結体は、
CuK〓線によるX線回析により、窒化アルミニウ
ムに起因する2θが33.2゜,37.9゜及び36.0℃と六方晶
窒化ほう素に起因する26.7゜のピークが認められ
たがアルミナを示す43.3゜,35.2゜及び57.6゜のピー
クは全くなかつた。従つて、この焼結体は、窒化
アルミニウムと六方晶窒化ほう素の2相から成つ
ていることがわかつた。アルキメデス法で測定し
た密度は2.96g/cm3であつた。 上記焼結体から約3mm角長さ約40mmの試験片を
切り出し、1500番のサンドペーパーで磨いた後、
曲げ強度を測定した、測定条件は、クロスヘツド
スピード0.5mm/min、スパン20mmの3点曲げと
した。測定値より計算された曲げ強度は47Kg/mm2
であつた。 また上記焼結体の加工性を調べたところ超硬ド
リルによる穿孔、超硬バイトによる切削のいずれ
も容易に行なえ、快削性であることがわかつた。 更に上記と同条件で製造した窒化アルミニウム
と窒化ほう素の混合粉末を同条件で加圧焼結した
直径10mm、厚さ2.5mmの焼結体の室温における熱
伝導率を理学電機製レーザー・フラツシユ法熱定
数測定装置PS−7を用いて測定した。その結果
熱伝導率は74W/m・kであることがわかつた。 実施例 2〜3 実施例1に於いて窒化ほう素粉末の混合割合を
変えそれ以外は実施例1と全く同一にして実験を
行なつた。 結果を表2にまとめて示す。
【表】 実施例 4 実施例1で得たのと同一組成の窒化アルミニウ
ムと窒化ほう素とからなる混合粉末100重量部と
3CaO・Al2O31.6重量部とをナイロン製ポツトと
ナイロンコーテイングしたボールを用い、エタノ
ールを分散媒体として均一にボールミル混合し
た。得られたスラリーを乾燥器内で60℃24時間乾
燥を行なつた。 上記混合粉末を実施例1と同様にして加圧下の
焼結を行なつた。得られた焼結体は白色で密度は
2.98g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は52Kg/mm2、室温での熱伝導
率は89W/m・kであつた。 一方、実施例1と同様に上記焼結体の加工性を
調べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性
であることが判つた。 実施例 5〜9 実施例4に於いて3CaO・Al2O3を表3に示す
ように他の周期表第a及び第a族金属の化合
物に変え、混合割合はそれぞれの酸化物換算で1
重量部となるようにして、それ以外は実施例4と
同様にして実施した。その結果は表3に示す通り
であつた。
【表】 実施例 10 実施例1で得たのと同一組成の窒化アルミニウ
ムと窒化ほう素とからなる混合粉末100重量部と
酸化イツトリウム3重量部とをナイロン製ポツト
とナイロン・コーテイングしたボールを用いエタ
ノールを分散媒体として均一にボールミル混合し
た。得られたスラリーを乾燥器内で60℃、24時間
乾燥を行なつた。 上記混合粉末約12gを内径55mmの金型に入れ
200Kg/cm2の圧力で一軸プレスした後2000Kg/cm2
の圧力で静水圧プレスして円板状の成型体とし
た。 この成型体を窒化ほう素製容器に入れ、1気圧
の窒素中で1900℃、3時間焼成した。得られた焼
結体は白色で、密度は2.92g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は40Kg/mm2であつた。また室
温における熱伝導率は102W/m・kであつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果実施例1で得たものと同様に快削性であ
ることが判つた。 実施例 11 純度99.99%の金属アルミニウム粉末100重量部
と実施例1で使用したのと同じ性状の窒化ほう素
粉末38重量部を、エタノールを分散媒体として均
一にボールミル混合した。 得られたスラリーを乾燥後、ニツケルボートに
入れ、電気炉内に高純度窒素ガスを1/minで
連続的に供給しながら、850℃の温度までゆつく
り昇温した。窒化反応は820℃付近で白色光を発
し急速に進行した。反応終了後そのまま窒素気流
中で冷却した。 得られた反応生成物を高純度アルミナ製のポツ
トとボールを用い、乾式粉砕した。得られた粉砕
物をアルミナボートに入れ電気炉内に窒素ガスを
1/minで連続的に供給しながら1200℃の温度
で2時間加熱した。 得られた混合粉末は灰白色で、X線回折による
分析の結果は、窒化アルミニウムと窒化ほう素に
よる回折ピークのみであつた。化学分析の結果、
該混合粉末の組成は、窒化アルミニウム78.2重量
%窒化ほう素20重量%であつた。残部は未反応金
属アルミニウム及び不純物酸素であると考えられ
る。該粉末の走査型電子顕微鏡による観察では、
窒化アルミニウム粒子と窒化ほう素粒子が相互に
均一に分散した混合粉末であつた。 このようにして得られた粉末100重量部と酸化
イツトリウム1重量部とをエタノールを分散媒体
として均一にボールミル混合した。 得られたスラリーを乾燥後、実施例1と同様に
して加圧下の焼結を行なつた。得られた焼結体は
灰色で、密度は2.97g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は48Kg/mm2であつた。また室
温における熱伝導率は93W/m・kであつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性と調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることがわかつた。 実施例 12 純度99.999%の高純度金属アルミニウムを15M
HF水溶液に少しずつ加え、金属アルミニウムを
完全に溶解した。得られた溶液をロ過後、ロ液に
6Nアンモニア水をPHが約9になるまで加えた。
得られた(NH43AlF6をロ取し、エタノールで
洗浄後、約110℃で12時間乾燥を行なつた。 このようにして得られた(NH43AlF6100重量
部と実施例1で使用したのと同じ性状の窒化ほう
素粉末66重量部とをエタノールを分散媒体として
均一にボールミル混合した。 得られた混合物を乾燥後、Pt40Rh製ボートに
入れ、同じくPt40Rh製炉芯管の電気炉内に高純
度アンモニアガスを連続的に供給しながら、600
℃の温度で3分間加熱後、更に温度800℃まで上
げ35時間加熱を行なつた。 得られた粉末は淡褐色で、X線回折による分析
の結果は、窒化アルミニウムと窒化ほう素による
回折ピークのみであつた。化学分析の結果、該粉
末の組成は窒化アルミニウム79.8重量%、窒化ほ
う素20重量%で残りは不純物酸素であると考えら
れる。該粉末の走査型電子顕微鏡による観察では
窒化アルミニウム粒子と窒化ほう素粒子が相互に
均一に分散した混合粉末であつた。 このようにして得られた粉末100重量部と酸化
イツトリウム1重量部とをエタノールを分散媒体
として均一にボールミル混合した。 得られたスラリーを乾燥後、実施例1と同様に
して加圧下の焼結を行なつた。得られた焼結体は
淡褐色で密度は2.96g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は47Kg/mm2で室温における熱
伝導率は96W/m・kであつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることがわかつた。 実施例 13 無水AlCl3とNH3を等モルずつ封管に仕込み、
該封管を200℃で30時間加熱した。得られた
AlCl3・NH3100重量部と実施例1で使用したの
と同じ性状の窒化ほう素粉末5.5重量部とを窒素
雰囲気下、振動ボールミルを用い乾式で混合し
た。 得られた混合物をアルミナボートに入れ、電気
炉内に窒素ガスを連続的に供給しながら1200℃の
温度で5時間加熱した。 得られた粉末は白色で、X線回折による分析の
結果は、窒化アルミニウムと窒化ほう素による回
折ピークのみであつた。化学分析の結果、該粉末
の組成は窒化アルミニウム79重量%、窒化ほう素
20重量%で残りは不純物酸素であると考えられ
る。該粉末の走査型電子顕微鏡による観察では窒
化アルミニウム粒子と窒化ほう素粒子が相互に均
一に分散した混合粉末であつた。 このようにして得られた粉末100重量部と酸化
イツトリウム1重量部とをエタノールを分散媒体
として均一にボールミル混合した。 得られたスラリーを乾燥後、実施例1と同様に
加圧下の焼結を行なつた。得られた焼結体は白色
で密度は2.97g/cm3であつた。 実施例1と同様にして上記焼結体の物性を測定
した結果、曲げ強度は49Kg/mm2で、室温における
熱伝導率は94W/m・kであつた。 一方実施例1と同様に上記焼結体の加工性を調
べた結果、実施例1で得たものと同様に快削性で
あることがわかつた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 六方晶窒化ほう素粉末(A)と金属アルミニウム
    又は窒化可能なアルミニウム化合物(B)とよりなる
    混合物であつて、該混合物は前記(B)が窒化アルミ
    ニウムとなつたとき、窒化アルミニウム分が60〜
    97重量%となるように前記(A)と(B)が混合された混
    合物を窒化処理し、窒化ほう素粉末と窒化アルミ
    ニウム粉末との混合粉末を得、次いでこれを焼結
    することを特徴とする複合焼結体の製造方法。
JP60201686A 1985-09-13 1985-09-13 複合焼結体の製造方法 Granted JPS6265980A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4942710A (ja) * 1972-09-01 1974-04-22

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