JPH03130577A - 形状記憶合金の複合体 - Google Patents

形状記憶合金の複合体

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JPH03130577A
JPH03130577A JP1188876A JP18887689A JPH03130577A JP H03130577 A JPH03130577 A JP H03130577A JP 1188876 A JP1188876 A JP 1188876A JP 18887689 A JP18887689 A JP 18887689A JP H03130577 A JPH03130577 A JP H03130577A
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shape
memory
memory alloy
cylindrical body
composite
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JP1188876A
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Hirotsune Momose
百瀬 皓常
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UINGU HAISERA KK
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UINGU HAISERA KK
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は形状記憶合金の線材を織成して形成した筒体の
内部に形状記憶合金を収納した形状記憶合金の複合体に
関するものである。
〈従来の技術〉 現在、一定の温度条件のもとに所定の形状を記憶させ、
これを所望の形状に変形させた後、所定温度以上に再加
熱すると記憶形状を回復することが出来る形状記憶合金
が開発されている。
前記形状記憶合金は、該合金を記憶させるべき形状に拘
束して300℃〜600℃の範囲に加熱すると、金属組
織がオーステナイト相(A相)となり、このとき形状記
憶合金の原子が拘束形状に応じた配列状態となる。そし
て前記温度範囲から冷却することによって形状記憶合金
の組織をマルテンサイト相(M相)に変態させ、A相に
於ける原子配列を固定することで、拘束形状を記憶させ
ることが出来る。
形状記憶合金のM相に於ける横−弾性係数はA相に於け
る横弾性係数よりも小さいため、M相状態の形状記憶合
金を変形させることは容易であり、且つM相から人相へ
の変態に伴う記憶形状を回復する際に力を発生し、この
力により外部に仕事をなすことが出来る。
上記の如き性質を有する形状記憶合金は、温度によって
作動する弁機構の駆動手段、或いは温度によって作動す
る温度センサー等に用いられている。これ等は雰囲気温
度に対し消極的に応答して作動、非作動状態となるもの
である。
また一部には形状記憶合金を加熱することで積極的に形
状を回復させ、このとき発生する力を駆動力として取り
出すことも試みられている。この試みは例えば二つの部
材を所定の形状を記憶させた形状記憶合金によって接続
し、該形状記憶合金を加熱して記憶形状を回復させるこ
とで前記二部材を所定の角度で折り曲げる所謂関節とし
て用いるものである。
形状記憶合金を駆動手段やセンサー或いは関節として用
いた場合、現状では該合金の形状回復が非可逆的である
ことから、形状回復後の形状記憶合金を初期形状に復帰
させるためには、該合金に何等かの外力を付与すること
が必要である。このため、上記技術にあってはバイアス
バネ等を設け、該バネ等の付勢力によって形状回復後の
形状記憶合金を初期形状に復帰させるように構成してい
る。
即ち、形状記憶合金に駆動手段等の機能を発揮し得る形
状を記憶させた後、該合金を冷却してM相状態としたと
共にバネ等によって形状記憶合金を付勢して初期形状を
与えて所定部位に配置する。
そして形状記憶合金の温度が形状回復温度以上に上昇す
ると、該合金の組織が人相となり、これにより形状記憶
合金の剛性が高くなるため、バネ等の付勢力に抗して記
憶形状を回復し目的の機能を発揮する。その後、形状記
憶合金の温度が形状回復温度以下に降下すると、該合金
の組織がM相となり、これにより形状記憶合金の剛性が
低下するため、バネ等の付勢力によって変形され初期形
状に復帰するものである。
〈発明が解決しようとしたis> 上記従来の技術にあっては、形状記憶合金が記憶形状を
回復した後初期形状に復帰させるために、該形状記憶合
金に外力を作用させることが不可欠の条件となっている
このため、形状記憶合金を用いて多関節の駆動装置を構
成しようとした場合、各関節毎に形成するバネ等の外力
付与手段の構成が複雑となり、且つ駆動装置の構造が複
雑となる等の問題がある。
本発明の目的は可逆的形状変化をなし得る形状記憶合金
の複合体、或いは多関節機能を有する形状記憶合金の複
合体を提供せんとしたものである。
〈課題を解決するための手段〉 上記課題を解決するために本発明に係る形状記憶合金の
複合体は、形状記憶合金の線材を織成して形成され所定
の形状を記憶した筒体と、前記筒体内に収納されると共
に該筒体と一体化され且つ該筒体に記憶された形状とは
異なる形状を記憶した形状記憶合金とにより構成される
ものである。
また他の形状記憶合金の複合体は、異なる形状を記憶さ
せた複数の形状記憶合金を互いに断熱すると共に並列し
て形状記憶合金の線材を織成して形威され所定の形状を
記憶した筒体内に収納し、前記複数の形状記憶合金と前
記筒体とを一体化したものである。
また他の形状記憶合金の複合体は、前記各複合体に於い
て、形状記憶合金の線材を織成して形成した筒体の一端
と前記筒体内に収納された形状記憶合金の一端とを接続
して構成されるものである。
前記各形状記憶合金の複合体に於いて、形状記憶合金の
線材を織成して形威した筒体を可撓性を有する材料によ
って被覆することが好ましい。
く作用〉 上記第1の手段によれば、形状記憶合金の複合体(以下
、単に「複合体」という)を、形状記憶合金の線材をI
li威して形威し且つ予め所定の形状を記憶した筒体と
、前記筒体が記憶した形状とは異なる形状を記憶した形
状記憶合金を前記筒体内に収納し、これ等を一体化して
構成したので、複合体の温度に応じて該複合体を構成す
る筒体及び形状記憶合金(以下「記憶材Jという〉が記
憶形状を回復することで、複合体を温度に応じた形状に
変形させることが出来る。
即ち、筒体の形状回復温度を低く設定すると共に複合体
の待機状態の形状を記憶させ、且つ記憶材の形状回復温
度を高く設定すると共に目的の機能を発揮し得る形状を
記憶させる。
前記複合体の温度を上昇させると、先ず形状回復温度の
低い筒体の組織がM相からA相へと変態して記憶形状を
回復し、このとき複合体の形状は待機状態となる。更に
複合体の温度を上昇させると、記憶材の組織がM相から
A相に変態して記憶形状を回復し、この形状回復に伴っ
て筒体が変形する。従って、複合体が記憶材の形状回復
に伴って変形することで、該記憶材の形状回復が終了し
たときに目的の機能を発揮することが出来る。
また複合体の温度が降下した場合には、先ず記憶材の組
織がA相からM相へと変態する。このとき前記記憶材の
剛性が低くなり、且つ筒体がA相状態にあることから、
複合体の形状は筒体が記憶した形状に変形する。従って
、複合体の形状は待機状態となる。
上記第2の手段によれば、異なる形状を記憶させた複数
の記憶材を互いに断熱すると共に並列して形状記憶合金
の線材を織成して形成され所定の形状を記憶した筒体内
に収納し、該筒体と記憶材とを一体化して構成したので
、複合体を構成する筒体或いは該筒体に収納された個々
の記憶材を選択的に加熱することで、加熱された記憶材
の記憶形状を回復させることが出来る。従って、複合体
を構成する筒体或いは複数の記憶材を選択的に且つ連続
的に加熱及び非加熱状態としたことによって複合体に経
時的な形状変化を行わせることが出来る。
また上記第3の手段によれば、複合体を構成する筒体の
一端と該筒体に収納された記憶材の一端とを接続したの
で、筒体を導線として用いることが出来、このため、筒
体に収納された記憶材に通電することで筒体及び記憶材
を発熱させることが出来る。
上記各手段に於いて、筒体を可撓性を有する材料によっ
て被覆した場合には、複合体の表面に柔軟性を持たせる
ことが出来る。
〈実施例〉 以下上記手段を適用した複合体の実施例について図を用
いて説明する。
〔第1実施例〕 第1図は第1実施例に係る複合体の説明図、第2図は筒
体の説明図、第3図は記憶形状の説明図、第4図は複合
体が変形したときの説明図である。
図に於いて、複合体Aは予め所定の形状を記憶させた筒
体1に該筒体■とは異なる形状を記憶した記tg材2を
収納すると共に筒体lと一体化して構成されている。
前記複合体Aを構成する筒体1及び記憶材2としては、
形状記憶機能を有する所謂形状記憶合金金てを用いるこ
とが可能である。
前記形状記憶合金として、例えばニッケルーチタン(N
i−Ti)糸形状記憶合金、二ンケルーチタンーコバル
ト(Ni −Ti−Co)糸形状記憶合金、1ii−亜
鉛一アル果ニウム(Cu −Zn−^I)系形状記憶合
金等が知られている。
前記Ni  Ti系形状記憶合金は形状回復温度範囲が
比較的高く、約30℃〜120℃の範囲に設定されてい
る。また横弾性係数も比較的高い値が得られる。
前記Ni −Ti −Co系形状記憶合金は形状回復温
度範囲が約−30℃〜30℃の範囲に設定されており、
横弾性係数はNi−Ti系形状記憶合金よりも高い値が
得られる。
前記Cu−Zn−Al系形状記憶合金は形状回復温度範
囲が約−100℃〜100℃と最も広い範囲に設定され
ているが、横弾性係数は最も低い値となっている。
このように、各形状記憶合金毎に夫々異なった性質を有
しているため、これ等の形状記憶合金を本発明に係る筒
体1.記憶材2として用いる場合には、形状回復温度1
横弾性係数等を考慮して目的に応じた選択をすることが
必要である。
また上記各形状記憶合金に於ける形状回復温度は、化学
成分、加工率、記憶処理温度等の相乗効果により夫々の
形状回復温度範囲内に於ける所望の値に設定することが
可能である。
本実施例では、筒体1.記憶材2にNi −Ti系形状
記憶合金を用い、形状記憶処理温度に差異を与えること
でこれ等の筒体1及び記憶材2の形状回復温度を異なっ
た値に設定している。
前記Ni−Ti系形状記憶合金のM相状態に於ける横弾
性係数G臥及びA相状態に於ける横弾性係数G^は夫々
以下の値を持っている。
GM:800〜100100O/− GA : 1800〜2200kg4/−本実施例では
、記憶材2に対する記憶処理温度を約550℃とし、筒
体1に対する記憶処理温度を約450℃として処理する
ことによって、記憶材2の形状回復温度約110℃、且
つ筒体1の形状回復温度約85℃を得ている。
前記筒体lは第2図に示すように、形状記憶合金の線材
を織成して筒状に形成されている。そして前記筒体lを
形成した後、所定の形状を記憶させている。本実施例で
は筒体1を直線状に拘束して上記記憶処理温度に於いて
記憶処理を施すことで複合体Aの初期状態である直線状
の形状を記憶させている。
前記記憶材2には、筒体lが記憶した形状以外の形状で
あって、該記tC材2が記憶形状を回復することによっ
て、複合体Aが目的の仕事をなし得る形状が記憶されて
いる。本実施例では記憶材2には第3図に示すようなフ
ック状の形状が記憶されている。
また本実施例では、筒体1は記憶材2の断面積の約50
%の断面積を持って形成されている。従って、筒体りが
人相状態にあり、且つ記憶材2がM相状態にあるときに
は、筒体lの剛性が記憶材2の剛性よりも高くなること
から、複合体Aは筒体1の形状、即ち初期状態となる。
また筒体1.記憶材2が共にA相であるときには、複合
体Aは記憶材2の形状、即ち作動状態となる。
筒体lと記憶材2とを一体化して複合体Aを構成する場
合について説明すると、上記の如くして夫々所定の形状
を記憶した筒体1.記憶材2を形状回復温度以下の温度
状態に於いて互いに同一の形状、例えば直線状に変形さ
せ、記憶材2を筒体1の内部に挿入して互いに密着させ
ることで複合体Aを構成することが可能である。
また形状回復温度以下の温度状態に於いて、筒体lの内
部にエアチューブ等を挿入して膨張させ、これにより筒
体1の径を膨張させた状態で記憶材2を挿入し、その後
筒体1を形状回復塩度以上に加熱して形状を回復させ、
筒体1を記憶材2に密着させることで記憶材2と筒体l
とを一体化させることも可能である。
上記の如くして構成された複合体への形状は、筒体l、
記憶材2を一体化するのに適した形状を有している。即
ち、前記状態に於ける複合体への形状は筒体1の記憶形
状或いは記憶材2の記憶形状等特定の形状を有するもの
ではない。
このような状態に於ける複合体Aを加熱し該複合体Aの
温度が約85℃以上になると、筒体lの記憶形状が回復
する。このとき、筒体1の組織はA相であり、且つ記憶
材2の組織はM相である。従って、筒体1によって発生
する力が記憶材2の剛性に打ち勝って、複合体へを第1
図に示す形状、即ち初期状態にまで変形させる。
複合体Aの温度が更に上昇し約110℃以上になると、
筒体l、記憶材2の組織が共にA相となり、且つ記憶材
2が筒体1の断面積の約2倍を有することから、記憶材
2は筒体lの剛性に抗して記憶形状を回復する。従って
、複合体Aは第4図に示す形状に変形する。このときの
複合体Aの形状変化によって目的の仕事をなすことが可
能となる。
複合体Aの温度が降下し約110℃以下になると、記憶
材2の&Il織がM相となり、且つ筒体lの組織はA相
を維持するため、筒体Iが記憶材2に抗して記憶形状で
ある直線状に復帰する。この形状復帰に伴い複合体Aは
第1図に示す形状に変形することで初期状態に復帰する
上記の如く作動する複合体Aは、例えば円筒状の被駆動
物体を把持するための把持手段として用いることが可能
である。即ち、記憶材2が記憶形状を回復したときの形
状を被駆動物体の径と等しく設定した場合には、複合体
への温度が上昇し、記憶材2が記憶形状を回復したとき
に筒体lが被駆動物体と接触して該被駆動物体を把持す
ることが可能となる。
本実施例に於いて、筒体l、記憶材2を同一材質の形状
記憶合金を用いたが、異なる種類の形状記憶合金を用い
ても良いことは当然である。即ち、本実施例では同一材
質の形状記憶合金に異なる記11処理温度で記憶処理す
ることで形状回復温度に変化を与えているが、これ等の
形状記憶合金の材質を異なったものとしたことによって
、形状回復温度及び剛性を異なった値に設定することは
容易である。
〔第2実施例〕 第5図は第2実施例に係る複合体の説明図、第6図は第
5図のv+−vr断面説明図、第7図は第5図の■−■
断面説明図、第8図(A)〜(D)は複数の記憶材に記
憶させた形状の説明図、第9図は被覆材の説明図、第1
0図は複合体の動作説明図である。
複合体Bは第5図に示すように、アーム部B1の先端を
二股に分割した指部Bi B3を有するマニピュレータ
として形成されている。
複合体Bは複数の記jll材11a〜lidを夫々被覆
材12によって断熱し、且つ該被覆材L2を介して互い
に接触させて並列させると共に、前記記憶材112%L
1dを、線材を織成して形成した筒体13に収納して一
体化して構成されている。複合体Bのアーム部B、には
、前記記憶材11a〜11dが第6図に示すように配設
されており、指部B2には記憶材11aが単独で配設さ
れ、且つ指部B3には記憶材11bが単独で配設されて
いる。
前記複合体Bを構成するには、前述の実施例で説明した
と同様にして記憶材11a〜lidを筒体i3に挿入し
て一体化することが可能である。
前記の如く構成した複合体Bに於いて、記憶材11a−
1idの何れかが記憶形状を回復する際に発生する力は
、被覆材12を介して筒体13に伝達され、更に筒体1
3から他の記憶材11a=11dに伝達されることで、
複合体Bが変形し得るように構成されている。
前記記憶材11a−1idとして、本実施例では前述の
実施例と同様にNi  Ti系形状記憶合金を用いてお
り、記憶材11a、llbの形状回復温度を80°C1
記憶材ticの形状回復温度を90℃、記憶材lidの
形状回復温度を100℃として設定している。また筒体
13を構成する形状記憶合金線材としてNi −TiC
o系形状記憶合金を用いており、筒体13の形状回復温
度を約−5℃に設定している。
前記記憶材11 a 、 11 bには第8図(A) 
、 (B)に示すように先端がフック状に屈曲した形状
が記憶されている。記憶材11cには同図(C)に示す
ように両端が平行となるように屈折させた形状が記憶さ
れている。また記憶材lidには同図(D)に示すよう
な屈折形状が記憶されている。また筒体13には第5図
に示す複合体Bの初期状態の形状が記憶されている。
前記各記憶材11a−1idは互いに断熱状態で筒体1
3内に収納されることから、各記憶材11a=11dを
選択的に加熱し得るように構成した場合には、記憶材1
1a〜lid及び筒体13の形状回復温度を同一温度に
しても良く、また異なる温度を持って構成しても良い。
被覆材12は、各記憶材112〜lid及び筒体13を
互いに断熱状態に維持するものであり、記憶材11a〜
lld及び筒体13の形状回復を阻害するものであって
はならない。このため、本実施例に於ける被覆材12は
第9図に示すように、中心に孔12aを形成すると共に
、球状の外形を持った所謂ビーズ状に形成されている。
前記被覆材12は本実施例ではセラミックスによって形
成されているが、他の材料例えば合或樹脂或いはガラス
等によって形成することも可能である。また被覆材12
は断熱性の他に電気絶縁性をも有することが好ましい。
このように断熱性及び電気絶様性を有する被覆材12に
よって記憶材113〜lidを被覆することで、記憶材
11a−1id及び筒体13を互いに断熱及び絶縁状態
に維持することが可能となり、記憶材11a−1id及
び筒体13を通電によって加熱することが可能となる。
前記の如くビーズ状に形成した多数の被覆材工2を記4
2材11a−1idに装着することによって、記憶材t
ta〜11d及び筒体13の断熱性を維持することが可
能である。また被覆材12が多数に分割されていること
から、記憶材11a=11d及び筒体13が記憶形状を
回復する際に、該形状回復に伴って被覆材12が夫々隣
接する被覆材12との位置を相対的に変更することが可
能であり、このため、記憶材11a〜lid及び筒体1
3の形状回復動作を阻害することがない。
また記憶材11a−1idに被覆された被覆材12は夫
々が分割して形成されていることから、隣接する被覆材
12の間に微小な間隙が生じており、該間隙を通して熱
の流通が許容されている。
筒体13は、記憶材11a〜Ildの何れかが記憶形状
を回復する際の力の伝達手段となると共に、複合体Bの
外皮となるものである。即ち、本実施例の如く複合体B
によってマニピュレータを構成した場合には、筒体13
が被駆動物体と当接し、該被駆動物体に記憶材118〜
lidが形状回復の際に発生する力を伝達する機能を有
するものである。
このため、筒体13としては可撓性を有し、且つ記憶材
11a〜11dを一体化し得ることが必要である0本実
施例では筒体13を形状記憶合金の線材を織成して形成
することから、該筒体13は充分な可撓性と伸縮性を有
している。
また筒体13を可撓性を有するゴム、合成樹脂帯等によ
って被覆することが好ましい。このため、本実施例の筒
体13の表面には極く薄いゴムの被覆層14が形成され
ている。前記被覆Ft14を形成することによって複合
体Bが′d1.駆動物体と当接したときに、該被駆動物
体を弾力的に把持することが可能となる。
上記の如く構成した複合体Bには第6図に示すように、
筒体13の内面と各記憶材11a=11dとの間に空隙
15を形成することが可能である。従って、前記空隙1
5に冷却空気を流通し得るように構成した場合には、被
覆材L2を直接冷却すると共に該被覆材12の相互間に
形成された微小間隙を通して流通する熱を遮断すること
によって、各記憶材112〜lidの断熱効果を向上さ
せることが可能であり、且つ各記憶材11a−11d何
れかへの加熱を遮断した際に該記憶材の温度を速やかに
降下させることが可能となる。
また前記空隙I5に所定温度に加熱した空気を流通させ
て各記te材11a−11d及び筒体13を加熱するこ
とが可能である。この場合には、各記憶材11a−11
d及び筒体13の形状回復温度を異なる温度に設定して
おくことが必要である。
また各記憶材11a〜lid及び筒体13に夫々図示し
ないヒーター等の発熱体を沿わせて配設し、これ等の発
熱体を選択的に発熱させることで記憶材11 a −1
1d及び筒体13を加熱することも可能である。
本実施例では、各記憶材113〜lidの一端と筒体1
3の一端とを接続すると共に、各記憶材11a〜lid
の他端を図示しないスイッチと接続し、筒体13を共i
11線として用いることで、直接通電して各記憶材11
a−1id及び筒体13を発熱させるように構成してい
る。従って、本実施例の複合体Bにあっては、前記各記
憶材11a=11dの何れかが通電されて発熱している
場合、筒体13も通電されて発熱し得るように構成され
ている。
前記各記憶材11a−1id及び筒体13に対する通電
を制御JUするために、図示しないマイクロコンピュー
タ或いはシーケンサ等の制御装置を用いることが好まし
い。前記の如き制御装置を用いることによって、各記憶
材113〜lidを予め設定された順序及び時間間隔を
持って連続的に通電して複合体Bを経時的に変形させる
ことが可能となる。
上記の如く構成した複合体Bに於いて、各記憶材11,
1〜lid、筒体13のA相状慧に於ける剛性について
説明すると、記憶材11a、11bの剛性は複合体Bの
指部Bt、 lhを構成する筒体13の剛性よりも大き
く設定されている。また記憶材11cの剛性はアームB
、を構成する筒13.記tQ材11a、llbの全剛性
よりも大きく設定されている。また記憶材lidの剛性
は記憶材11Cの剛性よりも大きく設定されている。
上記の如く構成した複合体Bの動作について第10図(
A)〜(0〉 により説明する。
先ず、筒体13の内部に形威された空隙15に冷却空気
を流通させ、該筒体13及び各記憶材11a〜11dを
略室温程度に冷却すると、前述の如く筒体13の形状回
復温度が約−5℃に設定され、且つ各記憶材11a−1
idの形状回復温度が80℃〜100℃の温度域で設定
されていることから、筒体13のみがA相状態となり記
憶形状を回復する。このとき複合体Bは同図(A)に示
す初期状態となる。
次に、記憶材11a、llbに予め設定された電圧を通
電すると、この通電によって記憶材Ha、 11b及び
筒体13の&1織がA相となり、該記憶材11a。
11bが指部B!、 B3に於ける筒体13の剛性に抗
して第8図(A) 、 (B)に示すフック状の記憶形
状を回復する。前記記憶材11a、llbの形状回復に
より複合体Bの指部B、、 B、は同図(B)に示すよ
うに変形する。この形状は指部Hz、 Bzの位置に二
点1j¥線で示す円筒状の被駆動物体16が供給されて
いた場合、指部Bt+ Bsによって該被駆動物体16
を把持し得る形状である。
次に、記憶材11a、llbに対する通電を維持して記
憶材11Cに通電すると、該記憶材11cのMi織がA
相となり第8図(C)に示す形状を回復し、複合体Bは
同図(C)に示すように被駆動物体I6を把持した指部
B!、 B3を平行状態を保持して上方に移動させる。
次いで、記憶材11a−11cに対するi11電を維持
して記憶材lidに通電すると、記憶材lidの組織が
A相となるため、複合体Bのアーム8.は同図(D)に
示すように屈折し、被駆動物体16を当初位置から移動
させる。このとき、記憶材11Cにより同図(C)に示
すように上方に変形された複合体Bは、記憶材lidの
形状回復によって直線状に変形する。
前記移動位置に於いて、記憶材11a、 llb、 1
1dに対する通電を維持して記憶材ttcに対する通電
を4断すると、記憶材lidの剛性が記憶材11Cの剛
性よりも大きく且つ該記憶材11cが冷却空気によって
冷却され、速やかにM相に変態する。このため、アーム
81は記憶材lidによる屈折状態を維持して直線状に
変形する。
次いで記憶材lidに対するill!電を維持して記憶
材1.1a、llbに対する通電を遮断すると、該記憶
材11 a 、 Il bがM相に変態し、複合体Bの
指部1llB、を構成する筒体13がA相状態を維持し
ていることから、該指部Bz、 asが初期状態である
直線状に変形する。このとき、指部Bz、 Brによっ
て把持していた被駆動物体16が解放される。
更に記憶材lidに対する1lll電を遮断すると、該
記憶材lidがM相となり、アームB1が初期状態であ
る直線状に変形する。このとき、複合体B全体が初期状
態である同図(A)の形状に復帰する。
本実施例に於いて、外形がfi)状の被覆材12を用い
たが、この形状に限定されるものでは無く、例えば細長
比(径に対する長さの比)の小さい円筒状に形成した被
覆材であっても良い。
前述の各実施例に於いて、筒体1,13と該筒体1.1
3に収納された記憶材2.lla〜lidとを密着させ
て一体化したが、筒体l、13の内部に記憶材2,1l
a−1idを保持するための保持部材を設け、該保持部
材を介して筒体1,13と記憶材2113〜lidを一
体化しても良い。
上記各実施例に於いて、複合体A、Bを構成する記憶材
の数は本実施例の数に限定されるものでは無く、目的の
機能を発揮するために必要な数を用いることが可能であ
る。
複合体へを雰囲気温度によって作動1非作動状態とした
場合には、該複合体Aを構成する個々の記憶材の形状回
復温度、A相及びM相に於ける横弾性係数等を考慮して
個々の記憶材の材質、断面積等を設定する必要がある。
また上記各実施例に於いて、複合体A、Bを構成する個
々の記憶材に形状回復温度の異なる領域を形威し、特定
の記憶材に特定の形状を経時的に形状回復させることも
可能である。即ち、記憶材に対し記憶させるべき形状を
曲げ或いは曲げと捩しりの合成形状に分解すると共に、
これ等の形状を記憶させる際の記憶処理温度を変化させ
ることで、一つの記憶材であっても形状回復温度を異な
る値に設定することが可能である。従って、夫々特定の
目的を達成し得る形状を記憶した複数の記憶材を一体化
することで、複合体A、Bに複数の目的に応じた動作を
させることが可能となる。
また複合体A、Bを構成する個々の記憶材を、所定の形
状を記憶させた形状記憶合金の比較的短い構成部材を接
合部材によって長手方向に接続した接合体によって構成
することも可能である。この場合、個々の構成部材の形
状回復温度を異なった温度に設定すれば、前述の場合と
同様に一つの記憶材を異なる形状回復温度を持って形成
することが可能となる。
〈発明の効果〉 以上詳細に説明したように本発明に係る複合体は、形状
記憶合金の線材を織成して形成され且つ予め所定の形状
を記憶した筒体内に、前記筒体が記憶した形状とは異な
る形状を記憶した記憶材を収納して一体化して構成した
ので、複合体の温度に応して該複合体を構成する筒体及
び/又は記憶材が記憶形状を回復することで、複合体を
温度に応して筒体或いは記憶材が記憶した形状に変形さ
せることが出来る。従って、筒体及び記憶材に複合体の
初期状態の形状及び複合体の動作形状等を記憶させた場
合には、複合体を温度に応して動作させ、或いは初期状
態で待機させることが出来る。
即ち、複合体を可逆的に形状変化させることが出来る。
また他の複合体は、異なる形状を記憶させた複数の記憶
材を互いに断熱すると共に並列して形状記憶合金の線材
をWi威して形成され所定の形状を記憶した筒体内に収
納し、複数の記憶材と筒体とを一体化したので、複合体
を構成する筒体或いは該筒体に収納された個々の記憶材
を選択的に加熱することで、加熱された記憶材の記憶形
状を回復させることが出来る。従って、筒体或いは複数
の記憶材に複合体の初期状態の形状或いは目的の動作形
状等を記憶させ、これ等の筒体及び各記憶材を選択的に
且つ連続的に加熱及び非加熱状態としたことによって、
複合体を経時的に且つ連続的に目的の動作形状に変形さ
せ、或いは初期形状で待機させることが出来る。即ち、
複合体を被駆動物体を駆動するためのアクチュエータと
して構成することが出来る。
また他の複合体は、筒体の一端と該筒体に収納された記
憶材の一端とを接続したので、筒体を導線として用いる
ことが出来、このため、筒体に収納された記憶材に一雷
することで筒体及び記憶材を発熱させることが出来る。
前記各複合体に於いて、筒体を可撓性を有する材料によ
り被覆した場合には、複合体の表面に柔軟性を持たせる
ことが出来る。このため複合体をアクチュエータとして
用いた場合、被駆動物体を柔軟性を持って駆動すること
が出来る等の特徴を有するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は第1実施例に係る複合体の説明図、第2図は筒
体の説明図、第3図は記憶形状の説明図、第4図は複合
体が変形したときの説明図、第5図は第2実施例に係る
複合体の説明図、第6図は第5図のVl−Vl断面説明
図、第7図は第5図の■■断面説明図、第8図(A)〜
(D)は複数の記憶材に記憶させた形状の説明図、第9
図は被覆材の説明図、第10図は複合体の動作説明図で
ある。 A、 Bは複合体、1.13は筒体、2. lla 〜
11dは記憶材、12は被覆材、14は被覆層、15は
空隙である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)形状記憶合金の線材を織成して形成され所定の形
    状を記憶した筒体と、前記筒体内に収納されると共に該
    筒体と一体化され且つ該筒体に記憶された形状とは異な
    る形状を記憶した形状記憶合金とにより構成したことを
    特徴とした形状記憶合金の複合体。
  2. (2)異なる形状を記憶させた複数の形状記憶合金を互
    いに断熱すると共に並列して形状記憶合金の線材を織成
    して形成され所定の形状を記憶した筒体内に収納し、前
    記複数の形状記憶合金と前記筒体とを一体化したことを
    特徴とした形状記憶合金の複合体。
  3. (3)請求項(1)又は(2)記載の形状記憶合金の複
    合体に於いて、形状記憶合金の線材を織成して形成した
    筒体の一端と前記筒体内に収納された形状記憶合金の一
    端とを接続したことを特徴とした形状記憶合金の複合体
  4. (4)形状記憶合金の線材を織成して形成した筒体を可
    撓性を有する材料によって被覆したことを特徴とした請
    求項(1)乃至(3)何れかに記載の形状記憶合金の複
    合体。
JP1188876A 1989-07-24 1989-07-24 形状記憶合金の複合体 Pending JPH03130577A (ja)

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JP (1) JPH03130577A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0574022A2 (en) * 1992-06-12 1993-12-15 Sarcos Group Movement actuator/sensor systems

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0574022A2 (en) * 1992-06-12 1993-12-15 Sarcos Group Movement actuator/sensor systems

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