JPH0312931Y2 -

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【考案の詳細な説明】（産業上の利用分野）本考案は屋根上の積雪による雨漏れを防止する
雨漏れの防止装置に関するものである。

（従来の技術）従来においては第３図に示す様に積雪地帯の屋
根３上の雪２０は日照及び室内からの暖気１８に
より融ける一方軒先３ａは外気温度と同じである
ため該軒先３ａ上において凍結部２１が形成され
ることになる。

このため該凍結部２１においてせき止められた
融水２２が漏れ水２３となつて住宅内に流入し雨
漏れとなつていた。

（考案が解決しようとする課題）本考案は以上の従来の問題を解決し雨漏れを防
止する屋根積雪による雨漏れの防止装置の提供を
目的とする。

（実施例）以下本考案の屋根積雪による雨漏れの防止装置
（以下本考案の装置という）を図面に示す実施例
に従い説明する。

第１図及び第２図は本考案の装置を示し、該装
置は軒先３ａ近くにおいて屋根３上に横方向に渡
して固定された横パイプ８を有する。

該横パイプ８は熱伝導性の悪い塩化ビニールパ
イプ等の合成樹脂パイプで作られる。

次に横パイプ８の下方に連通して接続され隣接
するもの相互に所定距離だけ隔てて複数列の縦パ
イプ９が屋根３上に設けられる。

該縦パイプ９の下端は排気口１１として外気に
開放されている。

又縦パイプ９は熱伝導性の良い銅管等の金属パ
イプで作られる。

次に前記横パイプ８には屋根裏４内から導かれ
たダクト７が接続される。

該ダクト７はフアン６により吸気口５から吸入
される屋根裏４内の暖気を前記横パイプ８に送る
ものである。

図示の実施例においては吸気口５は屋根裏４内
の最も温度の高い頂部付近に位置決めされてい
る。

以上の実施例に示した本考案の屋根融雪による
雨漏れの防止装置の作用は次の通り。

すなわち屋根３上の雪２０を融雪する場合には
フアン６を駆動する。

これにより屋根裏４内の暖気は吸気口５からダ
クト７に吸い込まれ横パイプ８に導かれる。

更に暖気は縦パイプ９に送られ該縦パイプ９を
流れて排気口１１から外気に放出される。

ここで縦パイプ９は熱伝導性の良い金属パイプ
で作られているため該縦パイプ９に沿つた部分の
雪２０は融ける（横パイプ８に沿つた部分の雪２
０は余り融けない）。

これにより軒先８ａ上の雪２０に筋状の融雪部
が常に形成されることになる。

すなわち従来における様な軒先３ａ上の凍結部
２１のせき止めは生じず、この結果せき止め作用
による雨漏れは生じないのである。

（考案の効果）本考案の屋根融雪による雨漏れの防止装置の実
施例は以上の通りでありその効果を次に列記す
る。

(1) 本考案の装置は実用新案登録請求の範囲に記
載した構成であり、特に軒先近くの横パイプの
下方に熱伝導性の良い金属パイプで作られた縦
パイプが複数列設けられるため軒先上の雪に筋
状の融雪部が常に形成され、その結果凍結部の
せき止め作用による雨漏れは生じない。

(2) 本考案の装置は同上の構成であり、特に屋根
上に横方向に渡される横パイプは熱伝導性の悪
い合成樹脂パイプで作られるため該横パイプは
従来の雪止めとして機能する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の装置の正面図、第２図は第１
図−断面図、第３図は従来の屋根の積雪状態
図。１：住宅、３：屋根、３ａ：軒先、４：屋根
裏、５：吸気口、６：フアン、７：ダクト、８：
横パイプ、９：縦パイプ、１１：排気口、１８：
暖気、１９：雪止め、２０：雪、２１：凍結部、
２２：融水、２３：漏れ水。

【実用新案登録請求の範囲】