JPH03123487A - 新規ポリペプチドの製造法 - Google Patents

新規ポリペプチドの製造法

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JPH03123487A
JPH03123487A JP2044352A JP4435290A JPH03123487A JP H03123487 A JPH03123487 A JP H03123487A JP 2044352 A JP2044352 A JP 2044352A JP 4435290 A JP4435290 A JP 4435290A JP H03123487 A JPH03123487 A JP H03123487A
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polypeptide
dna
cdna
cancer cell
cells
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音田 治夫
Yasuaki Ito
康明 伊藤
Kyozo Hayashi
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
産JLヒ曵末」L汰I− 本発明はある種の癌細胞から産生されるポリペプチドを
コードするcDNAをクローニングし。 それを使用して、本来の癌細胞が産生ずるポリペプチド
を遺伝子工学的手法を用いて産生ずる方法に関する。 災来夏技権 ある種の細胞が分泌する蛋白、ポリペプチドの単離精製
は、その生理活性を指標にして種々の方法、例えば、ゲ
ルろ適法、吸着クロマトグラフィー、電気泳動1等電点
分画法により行われるが。 存在する生理活性物質の量が少ない場合は、その単離に
は困難が伴う。この点を解決するため、当ポリペプチド
を遺伝子工学的手法により大量に産生させる事を試み、
本来の細胞が産生ずるポリペプチドと免疫学的測定法に
おいて同等に反応する本ポリペプチドを産生させる事が
可能になっている。 一方、癌細胞が増殖因子等、種々のポリペプチドを分泌
する事は知られており、これらのポリペプチドと癌との
関連について関心がもたれている。 例えばヒト乳癌細胞のMCF7は、TGF(trans
forming growth factor) a 
、β、γ〔デイクソン(Dickson)等、キャンサ
ーリサーチ(CancerRes、) 46.1707
−1713.(1986)) 、インスリン様増殖因子
〔ハフ(Haff)等、キャンサー リサーチ(Can
cer Res、) 46.4613−4619.(1
986))また血小板由来増殖因子〔ブラウゼルト(B
rouzert)等、プロシージングオブナショナルア
カデミーオブサイエンスユーエスエー(Pro、 Na
tl、 Acad。 Sci、 USA) 84.5763−5767 (1
987))等を分泌することが知られている。 一方、本発明者等の一人は、このように種々の増殖因子
を分泌するMCF7細胞と増殖因子の1種であるE G
 F (Epidermal growth fact
or)との関係を調べるため、ヒトEGFを測定できる
Er A (Enzyme Immuno As5ay
) を確立し、MCF7やヒト胃癌細胞のMKN−45
、KATO−nlの培養液について測定を試みた結果、
EGFと異なる新規の物質が産生されていることを見出
した。 これは上記のヒトEGF測定系中に、EGFに対する抗
体の他に別の抗体が混じっていた為に検出されたものと
考えられる。そして、この新規ポリペプチドと癌との関
連を知る目的で、このポリペプチドの精製を行い、その
構造を明らかにすると共に〔バイオケミカルバイオフィ
ジカルリサーチコミュニケーション(Biochem、
 Biophys、 Res。 Comm、) 155366(1988)) 、これに
基いて特許出願を行なっている(特願平1−35111
号)。 このポリペプチドは、N末端がEAQであり、アミノ酸
が60個からなるものであり、このポリペプチドはヒト
乳癌細胞であるMCF7.あるいはヒト胃癌細胞である
MKN−45もしくはKATO−■の産生する新規ポリ
ペプチドであり、またこのポリペプチドは等電点が4.
3、分子量は6,661ダルトンであり、そのアミノ酸
配列は EAQTETCTVAPRERQNCGFPGVTPS
QCANKGCCFDDTVRGVPWCFYPNTI
DVPPEEECEFである。 更に、ヒト乳癌細胞において、エストロゲンによって誘
発されるmRNAについては、シャンボン(Chamb
on)等がその完全な塩基配列を解明しており、この塩
基配列から84個のアミノ酸配列からなるポリペプチド
(9140ダルトン)の存在が予測されている。そして
この84個のアミノ酸配列におけるシグナルペプチド配
列を予測し、実際に分泌されるポリペプチドが、58個
のアミノ酸配列からなるもの(6450ダルトン)ある
いは63個のアミノ酸配列からなるもの(6970ダル
トン)ではないかと予測している〔シャンボン等、ヌク
レイツク アシッズリサーチ(Nucleic Ac1
ds Re5earch) 12. No、6 (19
84) 2861−2878、及びシャンボン等、ディ
ーエヌ ニー(DNA) (4) 11〜21 (19
85)〕。しかしながら、これはあくまでも予測にすぎ
ず、実際にこのような分泌ポリペプチドをアミノ酸配列
が確定できるまで、単離精製はしてぃなかっだのである
。 明が解 しようどする問題占 このようにヒト乳癌細胞のMCF7等が分泌しているポ
リペプチドを単離、精製し、このポリペプチドと癌等と
の関連の究明のために供することが、この分野で望まれ
ていたのであるが、少量のポリペプチドを単離、精製す
るのは困難であり、又このポリペプチドは天然のものか
ら大量に安定に抽出することは難かしいこともあって、
このポリペプチドを大量に産生ずる方法の提供が望まれ
ていたのである。 占を  するための 本発明者等はこのポリペプチドを大量に製造する方法と
して、ヒト乳癌細胞のMCF7等から得られるmRNA
から相補DNA(cDNA)を合成し、それを基にして
本ペプチドをコードする塩基配列を有するDNAを含有
する発現型ベクターを製造、これを大腸菌、酵母または
動物細胞等に組み込んだ、いわゆる遺伝子組み換えによ
り本ペプチドを大量に製造する方法を提供するものであ
る。 本発明は(i)N末端がEAQであり、アミノ酸が60
個からなるポリペプチドをコードするDNAを含有する
DNA、(ii)該DNAを大腸菌、酵母、動物細胞の
発現用ベクターに、N末端がEAQであり、アミノ酸が
60個からなるポリペプチドを発現させるように構築し
た組み換えDNA、(iii )該組み換えDNAを保
持する形質転換体、(iv)該形質転換体を培養し、培
養物中にN末端がEAQであり、アミノ酸が60個から
なるポリペプチドを生成蓄積せしめ、これを採取するこ
とを特徴とする、該ポリペプチドの製造法に関するもの
である。 本発明方法におけるポリペプチドをコードする塩基配列
を有するDNAを含有する発現型ベクターは、例えば、
(i)種々の本ペプチド産生細胞、例えばM CF 7
細胞などからメツセンジャーRNA (mRNA)を分
離し、(…)該mRNAから単鎖の相補DNA (cD
NA)を1次いで二重鎖DNAを合成し、(iii)該
相補DNAをファージまたはプラスミドに組み込み、(
iv)得られた組み換えファージまたはプラスミドで宿
主を形質転換し、(V)得られた形質転換体を培養後、
形質転換体から適当な方法1例えば本ペプチドの一部を
コードするDNAプローブとのハイブリダイゼーション
により、あるいは抗水ペプチド抗体を用いたイムノアッ
セイ法により目的とするDNAを含有するファージある
いはプラスミドを単離し、(vi)その組み換えDNA
から目的とするクローン化DNAを切り出し、(■)該
クローン化DNAまたはその一部を発現ベクター中のプ
ロモーターの下流に連結する、ことにより製造すること
ができる。 本ペプチドをコードするmRNAは、種々の本ペプチド
産生細胞、例えばヒト乳癌細胞であるMCF7.あるい
はヒト胃癌細胞であるMKN−45もしくはKATO−
Illなどから得ることができる。 これら本ペプチド産生細胞からRNAを調製する方法と
しては、グアニジンチオシアネート法〔(ジェー・エム
・チルブライン(J、M、 、Chirgwin)ら、
バイオケミストリー(Bio−chemistry) 
、 18.5294(1979))などが挙げられる。 このようにして得られたmRNAを鋳型とし、逆転写酵
素を用いて、例えば岡山()1.okayama)らの
方法〔モレキュラー・アンド・セルラー・バイオロジー
(Molecular and (1,ellular
 Biology) 2゜161 (1982)および
同誌3 280(1983))に従いcDNAを合成し
、得られたcDNAをプラスミドに組み込む。 cDNAを組み込むプラスミドとしては、たとえば大腸
菌由来のpB R322[ジーン(gene)、295
(1977))、ρBR325(ジーン、4,1.21
(1978))、pU C12〔ジーン、月j、、25
9(1982))、pU C13(ジーン、U片259
(1982))、枯草菌由来のPUBIIO(バイオケ
ミカル・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーヨ
ン(Biochemical and Biophys
ical Re5earch Communicati
on)、旦2678(1983):lなどが挙げられる
が、その他のものであっても、宿主内で複製増殖される
ものであれば、いずれをも用いることができる。またc
DNAを組み込むファージベクターとしては、たとえば
λgtll(ヤング及びデーヴイス(Young、 R
,、and Davis、 R,、)プロシーディング
ズ・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエ
ンス・オブ・ザ・ニー・ニス・ニー(Proc。 Natl、 Acad、 Sci、、U、S、A、)、
80.1194(1983))などが挙げられるが、そ
の他のものであっても宿主内で増殖できるものであれば
用いることができる。 プラスミドに組み込む方法としては、たとえば、ティー
・マニアティス(T、Maniatis)ら、モレキュ
ラー拳クローニング(Molecular Cloni
ng) =1−ルド・スプリング・ハーバ−・ラボラト
リ−(Co1.dSpring Harbor La−
boratory)、第211−268頁(1982)
に記載の方法などが挙げられる。またファージベクター
にcDNAを組み込む方法としては、たとえばヒューン
(Hyunh、T、V、)らの方法〔デイ−・エヌ・ニ
ークローニングアプラクティカルアプローチ(DNA 
Cloning、 A Practical Appr
oach)上、 49(1985))などが挙げられる
。 このようにして得られたプラスミドは、適当な宿主たと
えばエシェリキア(Escherichia)属菌。 バチルス(Bacillus)属菌などに導入する。 上記エシェリキア属菌の例としては、エシェリキア・コ
リ(Escherichia coli) K 12D
 H1(プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカ
デミ−・オブ・サイエンス(Proc、 Natl、 
Acad、 Sci、 U、S。 A、)1160(1968))、M2O3(ヌクレイツ
ク・アシッズ・リサーチ、(Nucleic Ac1d
s Re5earch)、9309(1981))、J
A221(ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオロ
ジー(Journal of Mo1ecular B
iology))、1205]7(1978)〕、 H
B 101(ジャーナル・オブ・モレキュラー・バイオ
ロジー月1459(1,969))、 C600(ジェ
ネティックス(Genetics) 、血440(19
54))などが挙げられる。 上記バチルス属菌としては、たとえばバチルス・サチリ
ス(Bacillus  subtilis)M I 
114(ジーン。 υユ255(1983))、207−21(ジャーナル
・オブ・バイオケミストリー(Journal of 
Biochemistry%87(1984))などが
挙げられる。 プラスミドで宿主を形質転換する方法としては、たとえ
ばティー・マニアティス(T、 Maniatis)ら
。 モレキュラー・クローニング(Molecular C
loning)、コールド・スプリング・ハーバ−・ラ
ボラトリ−(Cold Spring Harbor 
Laboratory)、第249頁(1982)に記
載のカルシウムクロライド法あるいはカルシウムクロラ
イド/ルビジウムクロライド法などが挙げられる。 またファージ・ベクターを用いる場合には、たとえば増
殖させた゛大腸菌にインビトロパッケージング法を用い
て導入することができる。 本ペプチドc D N Aを含有する本ペプチドcDN
Aライブラリーは上記の方法などで得ることが出来るが
、MCF7cDNAライブラリーから本ペプチドcDN
Aをクローニングする方法としては、本ペプチドのアミ
ノ酸配列に基づいて化学合成したオリゴヌクレオチドを
プローブとして用いたコロニーハイブリダイゼーション
またはプラークハイブリダイゼーション法〔ティー・マ
ニアティス(T、Maniatis)ら、モレキュラー
・クローニング(Molecular Cloning
)コールド・スプリング・ハーバ−・ラボラトリ−(C
old Spring Harbor La−bora
tory)、(1982))などが挙げられる。 このようにしてクローン化された本ペプチドcDNAは
必要があればプラスミド、例えばρBR322゜pUc
l、2. pUcl3. pUcl8. pUcl9.
 pUcl18.pUcl19などにサブクローニング
してポリペプチドcDNAを得ることができる。 このようにして得られたDNAの塩基配列を、たとえば
マキサム・ギルバート(Maxam−Gilbert)
法(Maxam、 A、 M、 and G11ber
t、 w、、プロシーディングズ・オブ・ザ・ナショナ
ル・アカデミ−・オブ・サイエンス・オブ・ザ・ニー・
ニス・ニー(proe、 Natl、 Acad、 S
ci、、U、S、A、)、74,560(1977))
あるいはジデオキシ法(Messing、 J、ら、ヌ
クレイツク・アシッズ・リサーチ(Nucleic A
c1ds Re5earch)9309(1981))
によって決定し、既知のアミノ酸配列から本ペプチドを
コートするcDNA(式I)が得られる。 と記のようにしてクローン化された本ペプチドをコード
するDNAは目的によりそのまま、または所望により制
限闇素で消化して使用することが出来る。 クローン化されたDNAから発現させたい領域を切り出
し、発現に適したビークル(ベクター)中のプロモータ
ーの下流に連結して発現型ベクターを得ることができる
。 該DNAはその5′末端に翻訳開始コドンとしてのAT
Gを有し、また3′末端には翻訳終止コドンとしてのT
AA、TGAまたはTAGを有していてもよい。これら
の翻訳開始コドンや翻訳終止コドンは、適当な合成りN
Aアダプターを用いて付加することもできる。さらに該
DNAを発現させるにはその上流にプロモーターを接続
する。 ベクターとしては、上記の大腸菌由来のプラスミド(例
、p、BR322,pBR325,pUc12、pUc
13)、酵母由来プラスミド(例、YIp、YEp、Y
Rp、YCp)、あるいはλファージなどのバクテリオ
ファージおよびレトロウィルス、ワクシニアウィルスな
どの動物ウィルスなどが挙げられる。 本発明で用いられるプロモーターとしては、遺伝子の発
現に用いる宿主に対応して適切なプロモーターであれば
いかなるものでもよい。 形質転換する際の宿主がエシェリキア属菌である場合は
、trpプロモーター、flacプロモーター、rec
Aプロモーター、λPLプロモータQPPプロモーター
などが、宿主がバチルス属菌である場合は、5POLプ
ロモーター、SP○2プロモーター、penPプロモー
ターなど、宿主が酵母である場合は、PH05プロモー
ターPGKプロモーター、GAPプロモーター、ADH
プロモーターなどが好ましい。とりわけ宿主がエシェリ
キア属菌でプロモーターがtrpプロモーターまたはえ
PLプロモーターであることが好ましい。 宿主が動物細胞である場合には、SV40由来のプロモ
ーター、レトロウィルスのプロモーターメタロチオネイ
ンプロモーター ヒートショックプロモーターなどがそ
れぞれ利用できる。 なお、発現にエンハンサ−の利用も効果的である。 このようにして構築された本ペプチドの成熟ペプチドを
コードするDNAを含有するベクターを用いて、形質転
換体を製造する。 宿主としては、たとえばエシェリキア属菌、バチルス属
菌、酵母、動物細胞などが挙げられる。 上記エシェリキア属菌、バチルス属菌の具体例としては
、前記したものと同様のものが挙げられる。 上記酵母としては、たとえばサツカロマイセスセレビシ
ェ(Saccaron+yces cerevisia
e) A H22。 AH22R、NA37−11A、DKD−5Dなどが挙
げられる。 動物細胞としては、たとえばサル細胞CO5−7、Ve
ro、チャイニーズハムスター細胞CHO。 マウスL細胞、ヒトFL細胞などが挙げられる。 上記エシェリキア属菌を形質転換するには、たとえばプ
ロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オ
ブ・サイエンス(Proc、Natl、Acad。 Sci、LISA)、69.2110(1972)やジ
ーン、17,107107(19などに記載の方法に従
って行なわれる。 バチルス属菌を形質転換するには、たとえばモレキュラ
ー・アンド・ジェネラル・ジェネティックス(Mole
cular & General Genetics)
 、168,111(1979)などに記載の方法に従
って行なわれる。 酵母を形質転換するには、たとえばプロシージング・オ
ブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ・サイエンス(
Proc、Natl、Acad、Sci、USA) 、
75.1929(1978)に記載の方法に従って行な
われる。 動物細胞を形質転換するには、たとえばヴイロロジ−(
Virology)昇、456(1973)に記載の方
法に従って行なわれる。 このようにして、本ペプチド成熟ペプチドをコードする
DNAを含有する発現ベクターで形質転換された形質転
換体が得られる。 宿主がエシェリキア属菌、バチルス属菌である形質転換
体を培養する際、培養に使用される培地としては液体培
地が適当であり、その中には該形質転換体の生育に必要
な炭素源、窒素源、無機物その他が含有せしめられる。 炭素源としては、たとえばグルコース、デキストリン、
可溶性澱粉。 ショ糖など、窒素源としては、たとえばアンモニラム塩
類、硝酸塩類、コーンスチープ・リカーペプトン、カゼ
イン、肉エキス、大豆粕、バレイショ抽出液などの無機
または有機物質、無機物としてはたとえば塩化カルシウ
ム、リン酸二水素ナトリウム、塩化マグネシウムなどが
挙げられる。 また、間借、ビタミン類、生長促進因子などを添加して
もよい。 培地のpHは約5〜8が望ましい。 エシェリキア属菌を培養する際の培地としては、例えば
グルコース、カザミノ酸を含むM9培地〔ミラー(Mi
ller) +ジャーナル・オブ・エクスペリメンツ・
イン・モレキュラー・ジェネティックス(J。 urnal of Experiments in M
o1ecular Genetics)。 431−433.Co1d Spring Harbo
r Laboratory、 NewYork 197
2)が好ましい。ここに必要によりプロモーターを効率
よく働かせるために、たとえば3β−インドリルアクリ
ル酸のような薬剤を加えることができる。 宿主がエシェリキア属菌の場合、培養は通常約15〜4
3℃で約3〜24時間行い、必要により、通気や攪拌を
加えることもできる。 宿主がバチルス属菌の場合、培養は通常約30〜40’
Cで約6〜24時間行ない、必要により通気や攪拌を加
えることもできる。 宿主が酵母である形質転換体を培養する際、培地として
は、たとえばパークホールダー(Burkholder
)最小培地(Bostian、 K、 L、ら、[プロ
シージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・オブ
・サイエンス(Proc、Natl、Acad、Sci
、USA)77.4505(1980) ]が挙げられ
る。培地のPHは約5〜8に調整するのが好ましい。培
養は通常約20℃〜35℃で約24〜72時間行い、必
要に応じて通気や攪拌を加える。 宿主が動物細胞である形質転換体を培養する際、培地と
しては、たとえば約5〜20%の胎児牛血清を含むME
M培地〔サイエンス(Science) 122 。 501 (1952)] 、 D M E M培地〔ヴ
イロロジ−(Viro−1ogy)、8,396(19
59))、 RP M I 1640培地〔ジャーナル
・オブ・ザ・アメリカン・メディカル・アソシエーショ
ン(The Jounal of the Ameri
canMedical As5ociation) 1
99,519(1967)]、 199培地〔プロシー
ジング・オブ・ザ・ソサイエティ・フォー・ザ・バイオ
ロジカル・メディスン(Pro−ceeding of
 the 5ociety for the Biol
ogicalMedicine)73.1 (1950
))などが挙げられる。pHは約6〜8であるのが好ま
しい、培養は通常約30℃〜40℃で約15〜60時間
行い、必要に応じて通気や攪拌を加える。 上記培養物から本ペプチド成熟ペプチドを分離精製する
には、例えば下記の方法により行なうことができる。 成熟ペプチドを培養菌体あるいは細胞から抽出するに際
しては、培養後、公知の方法で菌体あるいは細胞を集め
、これを適当な緩衝液に懸濁し。 超音波、リゾチームおよび/または凍結融解などによっ
て菌体あるいは細胞を破壊したのち、遠心分離やろ過に
より本ペプチドの前駆体たんばくや成熟ペプチドの粗抽
出液を得る方法などが適宜用い得る。緩衝液の中に尿素
や塩酸グアニジンなどのたんばく変性−剤や、トリトン
X−100などの界面活性剤が含まれていてもよい。 培養液中に前駆体たんばくや成熟ペプチドが分泌される
場合には、培養終了後、それ自体公知の方法で菌体ある
いは細胞と上清とを分離し、上清を集める。このように
して得られた培養上清、あるいは抽出液中に含まれる前
駆体たんばくや成熟ペプチドは、自体公知の分離・精製
法を適切に組み合わせて行なうことができる。これらの
公知の分は、精製法としては、塩析や溶媒沈澱法などの
溶解度を利用する方法、透析法、限外ろ過法、ゲルろ過
法、および5DS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動法
などの主として分子量の差を利用する方法、イオン交換
クロマトグラフィーなどの荷電の差を利用する方法、ア
フィニティークロマトグラフィーなどの特異的親和性を
利用する方法、逆相高速液体クロマトグラフィーなどの
疎水性の差を利用する方法1等電点電気泳動法などの等
電点の差を利用する方法などが挙げられる。 かくして生成する本ペプチドの前駆体たんばくや成熟ペ
プチドは特異抗体を用いたエンザイムイムノアッセイな
どにより測定することができる。 作」し4転
【 本発明のDNAでDNA感染または形質転換した菌体や
細胞では、大量の本ペプチド前卵体たんばくや成熟たん
ばくを大量に生産、精製することができる。 本ポリペプチドはある種の癌細胞から生産、分泌される
もので、癌との関連が予測され、癌の増殖機構の解明、
ひいては癌の治療薬の提供に役立つものと考えられる。 また、このポリペプチドは、既知の、すい臓から分泌さ
れるパンクレアティックスパスモリティックエンザイム
(PancreaticSpasmolytic en
zyme 、PSP)[ジョージエンセン(Jorge
nsen)等、レギュレートリーペプチド(Regul
atory Peptide) 3 、207−219
(1982))と相同性が高く、このものがもつ腸管ぜ
ん動抑制作用があることが推定され、また筋収縮弛緩作
用が推定される。 本発明明細書および図面において、塩基やアミノ酸など
を略号で表示する場合、IUPAC−IUB Co++
+m1sion on Biochemical No
menclatureによる略号あるいは当該分野にお
ける慣用略号に基づくものであり、その例を下記する。 またアミノ酸に関し光学異性体があり得る場合は、特に
明示しなければL一体を示すものとする。 DNA  :デオキシリボ核酸 cDNA:相補的デオキシリボ核酸 A  :アデニン T  :チミン G  ニゲアニン C:シトシン RNA  :リボ核酸 mRNA:メツセンジャーリポ核酸 dATP:デオキシアデノシン三リン酸dTTP:デオ
キシチミジン三リン酸 dGTP:デオキシグアノシン三リン酸dCTP:デオ
キシシチジン三リン酸 ATP  :アデノシン三リン酸 EDTA:エチレンジアミン四酢酸 SDS  ニドデシル硫酸ナトリウム G ニゲリシン A :アラニン V :バリン L :ロイシン ■ :イソロイシン S :セリン T :スレオニン Cニジスティン M :メチオニン E :グルタミン酸 D :アスパラギン酸 K :リジン R:アルギニン H:ヒスチジン F :フエニールアラニン Y :チロシン W ニトリブトファン P ニブロリン N :アスパラギン Q :グルタミン 実】1殊 以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れに限定されることはない。 後述の実施例で得られた形質転換体サツカロマイセス 
セレビシx (Saccharomyces cere
visiae)AH22R/pGLD906−10は平
成1年2月21日に通商産業省工業技術院微生物工業技
術研究所(FRI)にブダペスト条約に基き受託番号F
ERM  BP−2301として寄託され、また該微生
物は平成1年2月28日から財団法人発酵研究所(IF
O)に受託番号IF0 10465として寄託されてい
る。 m  MCF7細胞cDNAライブラリーの作製 MCF7細胞1を10%ウシ胎仔血清を含むイーグル最
少培地中にて単層培養し、10’個の細胞よりRNAを
グアニジン・熱フェノール法〔マニアティスティ(Ma
niatis、T、)ら、モレキュラークローニングア
 ラボラトリ−マニュアル(M。1ecular cl
oning−A 1aboratory manual
)、pp、194−195、1982)を用いて抽出し
、このRNAからポリ(A)RNAをオリゴdTセルロ
ースカラムクロマトグラフィーにより精製した(同上、
pp197−198)。このポリ(A)RNAを鋳型と
するcDNAを岡山らの方法で作製し、cDNAライブ
ラリーを作製した。 1奮性L 本ペプチドの一部をコードするDNAプロー
ブの作製 9番目のValから15残基目のGinまでのアミノ酸
配列 Val−Ala−Pro−Arg−Glu−Ar
g−GinをコードするDNA配列のうち、最も使用頻
度の高いコドンをラーゼ(Lathe、R,)の報告〔
ジャーナルオブモレキュラーバイオロジー(J、Mo1
.Biol、珪閃、 1−12(1985)に従って選
出し、次のような配列を持つ、DNAプローブを合成し
た。 ”GTG  GCCCCCCGT  GAAAGA  
CAG” このDNAプローブの5′端をT4ポリヌクレオチドキ
ナーゼを用いて”P−りん酸化し、cDNAライブラリ
のスクリーニングに用いた。 IL粁主 本ペプチドのcDNAの単離とその塩基配列
の決定 大腸菌C600hflに前述のcDNAライブラリーを
感染させてブレーティングし、コロニーを出現せしめた
。コロニーをナイロン膜にうつしとり、31Pで標識し
た前項のDNAプローブとハイブリダイゼーションを行
なった。ハイブリダイゼーションは、42℃で行なった
。ハイブリダイゼーション陽性の数個のクローンをそれ
ぞれ単離し、そのうちのひとつであるNo、52のcD
NA部分の塩基配列を決定した。このプラスミドに含ま
れるcDNA部分は1.8Kbpであった。このcDN
A部分の塩基配列をサンガー(Sanger)の方法「
プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・
オブ・サイエンス(Proc、Natl、Acad、S
ci、USA)74.5463−5467(1977)
)によって決定した。この塩基配列およびそれより推定
される前駆体蛋白質のアミノ酸配列を式Iに示した。ロ
コで囲った領域が、本ペプチドである。 式■ A TCCCTG ACT CGG GGT CGCC
TT  22MetAla   2 23  TGG AGCAGA GAG GAG GC
A ATG GCC463Thr Met Glu A
sn Lys Val  Ile Cys  1047
  ACCATG GAG AACAAG GTG A
TC,TGC−70+1  Ala Leu Val 
 Leu Val Ser Met Leu  187
1  GCCCTG GTCCTG GTG TCCA
TG CTG  %TCT GCCTGCATCCTG
 ACG GGG TGCCGT CCCCAG CA
CGGT GAT TAG TCCCAG AGCTC
G GCT GCCACCTCCACCGGA CAC
CTCAGA CACGCT TCT GCAGCT 
GTG CCT CGG CTCACA ACA CA
GATT GACTGCTCT GACTTT GAC
TACTCA AAA TTG GCCTAA AAA
 TTA AAAGAG ATCGAT ATT 実施例3に記載のプラスミドNo、52(20Pg)を
それぞれ40ユニツトの制限醒素Ba1lとPvu■〔
ともに全酒造(株)〕で消化した後、1.5%アガロー
スゲル電気泳動を用いて、0.36KbDNA断片を分
離した。本DNA断片(2μg)にXhoIリンカ−d
(CCTCGAGG)(全酒造(株)〕を0.1μg加
え、T4DNAリガーゼ〔全酒造(株) ) 200ユ
ニツトを用いて50μQの反溶液(66mM Tris
−)1cQ、 pH7,6/6.6mM MgCQ2/
10鱈ジチオスレイト−・ル10.1mM ATP)中
で14℃、16時間反応させた。次に30ユニツトの制
限酵素xhO1〔(株)ニラボンジーン〕を加え、37
℃、2時間反応を行い、DNA断片両端のトリミングを
行った。本DNA断片0.5μgと、酵母用発現ベクタ
ーpGLD906−1 (特開昭61−43991号)
を制限酵素5alIで消化して得られた9、4Kb D
NA断片0.1ggを200ユニツト(7) T 4.
 D N Aリガーゼを用いて上記の反応液(50μQ
)中で連結し、E。 coliDHI(モレキュラークローニング(Mole
cular cloning、 Co1d Sprin
g Harbor Lab。 ratory;1982)の形質転換を行なった。得ら
れたアンピシリン耐性の形質転換体からプラスミドpG
LD906−1oを分離した(第1図)。 プラスミドp G L D906−103μgを用いて
、プロトプラスト法〔ヒンネン(l(innen)等、
プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ−・
オブ・サイエンス(Proc、Natl、Acad、S
ci、USA)75.1927(1978)〕によりサ
ツカロマイセスセレビシェ(SaCCharomyce
s cerevisiae) A H22R−(宮の原
ら、プロシージング・オブ・ザ・ナショナル・アカデミ
−・オブ・サイエンス(Proc、Natl、Acad
、Sci、USA)80゜1 (1983))の形質転
換を行った。その結果ロイシンを含まない培地で生育で
きる形質転換体AH22R7p G L D906−1
0を分離した。 7s母を宿主とする本ペプチドの ペプチドの生産 実施例4で得られた多くの形質転換体S 、 cere
viciae AH22RVpGLD906−10から
数珠を選び以下の方法によりこれらのペプチドの生産能
を調べた。 Kitano(バイオ/テクノロジー(BIO/TEC
NOLOGY) 。 5 、281(1987))らの培地5mΩを試験管に
分注し、これに形質転換体を接種した後、30℃で3日
間振盪培養した。その1mQを同一培地10m Qを分
注した試験管に移し、30℃で1日振盪培養した。次に
その3mflを前と同一の培地30mQを含む200m
Qフラスコに移し、30℃で2日間培養した。 得られた培養液を3,000回転で10分間遠心分画し
、上清と菌体に分離した。菌体はRoseらの方法〔プ
ロシーデイングオブザナショナルアカデミーオブサイエ
ンス(Proc、Natl、Acad、Sci、USA
)、 78.2460(1981))により破砕し、抽
出液を得た。すなわち、10mQの培養液より集菌した
菌体を一度SMバッファー(85mM  NaCQ、1
mMM g S O4,20mM Tris−HCQ 
、 p H7,4)で洗浄した後、−80℃で菌体を凍
結した。凍結菌体に1mQの破砕用バッファ  (10
0mM Tris−HCQ 、 pH8,0,20%G
lycerol、 1 m M  P M S F 、
 1m MDTT)と2gのグラスビーズを加え、ポル
テックスミキサーによる強い攪拌で破砕した。これを遠
心分離し、上清を菌体抽出液とした。 本ペプチドの定量は、以下に示すEIAによって行った
。 プレート感作 抗−hEGFを含むIgG分画(ウサギ血清より精製)
200μg/mQを50mMのトリス−HCI(pH8
,0)に加えたものを、100μQ/ウエルずつ96穴
プレート(住人ベークライト製)に分注した。37℃、
3時間反応させた後、液を捨てて、更にバッファーAを
加えブロッキングを行った。そして更に4°Cで一晩静
置した。バッファーAの組成は次のとおりである。 0.1M リン酸バッファー (pH7,0)0.1%
牛血清アルブミン(BSA) 0.3M NaC1 0,1% NaN。 1mM MgC1□ そしてこのアッセイ系を用いて、次のようにしてアッセ
イを行なった。 アッセイ プレート使用直前にバッファーA200μQ/ウエルで
1回洗浄した。バッファーA100μQ/ウエルとサン
プル100μQを加えた(duplicate)。 このものを4℃で一晩反応させた。次いで洗浄バッファ
ー200μQ/ウエルで4回洗浄した。このものに、F
 a b ’−HRP conjugate(洗浄バッ
ファーで原液を1000倍希釈したもの)■00μQ/
ウェルを加え37°Cで4時間反応させた。その後、洗
浄バッファー200μQ/警ellで4回洗浄し、0゜
1M リン酸バッフγ−(p H7,0)中に溶解した
0゜6%HP P A (3−(p−ハイドロキシフェ
ニル)プロピオン酸〕を100μQ/ウエル及び0.0
15%H2O2を100μQ/ウェル加え、37℃で1
時間以上反応させ、0.1Mグリシン−N aOH(p
 H10,3)50 p Q/υellで反応を停止さ
せた。このものをダイナミM ツクDYNATECHMICROFLUOR(白色・蛍
光増強用)に移し、イムノリーダー(Immunore
ader)で蛍光を測定した(365nI11励起、 
415nm蛍光測定)。なお、対照として、次のものを
用いた。 負(negative) : H20(0)正(pos
itive) :O,l N硫酸中の1.0Mg/+n
Qキニン (100) その結果、形質転換体は、菌体内と菌体外に本ペプチド
を生産していることがわかった。 菌体内      菌体外 B(破砕液のみ)O L AH22R−No、1 54.1     202
2  71  No、3 52.0 3   JJ  No、5 54.8 4  71  No、7 66.1     2305
   /L  No、9 59.8     2276
   H(:、   Q        OC:  ベ
クターをもたない対照 夫灸鮭ゆ     での本ポリペプチドの動物細胞、例
えばCO37,CH○細胞での本ポリペプチドの発現の
目的で以下の図に示すようなプラスミドを構築した。 プラスミドNo、52を精製し、Pstlで切断後、T
4ポリメラーゼで処理し、BglIIリンカ−を結合し
た後、p T B 551のBglllサイトに組み込
み、pTs6002を得た(第2図)。 このプラスミドを動物細胞のCO37に導入し、本ポリ
ペプチドの産生をEIA検討した結果5細胞外の培養液
中に本ポリペプチドが分泌されていることを確認した。 また細胞内にもその存在を確認した。 細胞外(pm/ml)   細胞内(pg/ml)検体
 1   33,5     10.82     3
8.5       37.53     44.0 
      30.04     36.5     
  51.0さらに第3図で示したようにして作製した
プラスミドpTs7003で形質転換したCHO細胞(
Chinese hamster ovally ce
ll)には、細胞外液中に1020.3750.170
0.2150.1070 pg/mlの本ポリペプチド
を産生する細胞株が得られた。 酵母形質転換体AH22RVρG L D 906−1
0を3SS−システィン存在下に培養し、その上清に、
本ポリペプチド測定用のEIAに使用した抗体を加え、
37℃、1時間、4℃で一晩静置後、プロティンAセフ
ァロースを添加し、抗原、抗体複合体として回収した後
、20%のポリアクリルアミドゲル電気泳動を行い、乾
燥後、オートラジオグラフをとり、判定した結果、分子
量が約8,000ダルトンの位置に単一バンドとして同
定された。MCF71胞を同様に培養液中に353−シ
スティンを添加して培養し、その上清を上記の方法と同
じくポリアクリルアミドゲル電気泳動で解析した(第4
図)。このようにして発現させた本ポリペプチドは、大
量に精製でき、その生理活性の検討に供し得る。 上記の実施例7で得た酵母(A H22R−/p GL
 D 906−10)培養上清IQを1%酢酸で透析(
Spectra/Por3 、登録商標)し、凍結乾燥
した後0.05Mの酢酸アンモニウム(p H5,5)
 25m Qに溶解した。沈殿物は4℃における300
Orpm、 10分の遠心分離で除去した。次いでDE
AE−セファデックス(Sephadex) A = 
25のカラムクロマトグラフィー(第5図)、セファデ
ックス(Sephadex) G−50,スーパーファ
イン(Superfine )を使用したゲルろ過法(
第6図)、逆相の高速液体クロマトグラフィー(HPL
C)を経て(第7図)、 EIA陽性分画のNo、7を
アミノ酸配列の決定に使用した。 DEAE−セファデックスA−25のカラムクロマトグ
ラフィーに当っては、カラムは直径1.6cmX 43
C!II長、床容積100m Qのものを用い、0.8
m QZ分の流速で0.05 Mから2Mの酢酸アンモ
ニウム(pH5,5)直線勾配で溶出を行い、ファルマ
シアFPLCシステムを用い、10m Q /分画で分
画した。これらの分画のA 280nmにおける吸光度
。 電導度、EIA (酵素免疫活性)の測定を行い、第5
図にその結果を示した。分画数21〜30の本ペプチド
に相当する部分について凍結乾燥を行い、このものを1
%酢酸10m Qに溶解してゲルろ過工程に移った。 ゲルろ過に当っては、直径2.5C1llX108■長
、床容積500m QのセファデックスG−50スーパ
ーフアインを用い、0.2mu/分の流速で1%酢酸で
溶出を行い、4mΩ/分画の割合で分画した。 A 280nmにおける吸光度、電導度、EIAの測定
を行い、第6図にその結果を示している。分画数89〜
101の部分について凍結乾燥を行い、このものを10
%TFA100μQに溶解して逆相HPLC工程に移っ
た。 逆相HPLCに当っては、直径4.6nvnX 250
mm長のカラム(Ii!akopakすacosil 
IOC1,、’71録商標)を用い、0〜50%CH3
CN含有0.1%TFA直線勾配を1.0m Q 7分
の割合で流し、1.5m Q /分画の割合で分画した
後、EIA測定を行った。 その結果を第7図に示す。試料(分画数7)を凍結乾燥
し、20%のアセトニトリルに溶解した後、エドマン分
解を行い、定法通り分析した結果、N末端配列は各アミ
ノ酸を一文字表示で表わすと。 EAQTETCTVAPであった。この配列は本発明者
の一部が発見したヒト乳癌細胞MCF−7細胞の分泌す
る新規ポリペプチドの25〜35残基と一致し、MCF
−7細胞が分泌するペプチドと同じであることが判明し
た(特願平1−35111号参照)。
【図面の簡単な説明】
第1図は酵母を宿主とする本ペプチド発現ベクターの構
築図であり、第2図及び第3図は動物細胞を宿主とする
本ペプチド発現ベクターの構築図である。第4図は酵母
およびMCF7細胞で生産される本ポリペプチドの同定
に関する電気泳動図である。 第5図、第6図および第7図は本発明で得られた本ポリ
ペプチドの精製の過程を示す図であり、第5図がカラム
クロマトグラフィー、第6図がゲルろ過法、第7図が逆
相高速液体クロマトグラフィーの結果を示す図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)N末端がEAQであり、アミノ酸が60個からな
    るポリペプチドを、コードするDNAを含有するDNA
  2. (2)ポリペプチドの等電点が4.3である請求項1記
    載のDNA。
  3. (3)ポリペプチドの分子量が6,661である請求項
    1または2記載のDNA。
  4. (4)アミノ酸配列が EAQTETCTVAPRERQNCGFPGVTPS
    QCANKGCCFDDTVRGVPWCFYPNTI
    DVPPEEECEF からなるポリペプチドである、請求項1記載のDNA。
  5. (5)ヒト乳癌細胞MCF7あるいはヒト胃癌細胞であ
    るMKN−45もしくはKATO−III由来のメッセン
    ジャーRNA(mRNA)から合成したcDNAである
    、請求項1記載のDNA。
  6. (6)請求項1、2、3、4または5記載のDNAを、
    大腸菌、酵母、動物細胞の発現用ベクターに、N末端が
    EAQであり、アミノ酸が60個からなるポリペプチド
    を、発現させるように構築した組み換えDNA。
  7. (7)酵母において、ポリペプチドを培養液中に分泌す
    るようにするシグナル配列を含む請求項6記載の組み換
    えDNA。
  8. (8)請求項6または7記載のDNAを保持する形質転
    換体。
  9. (9)形質転換体の宿主が大腸菌、酵母またはヒト乳癌
    細胞であるMCF7、あるいはヒト胃癌細胞であるMK
    N−45もしくはKATO−IIIを除く動物細胞である
    請求項8記載の形質転換体。
  10. (10)請求項8または9記載の形質転換体を培養し、
    培養物中に、N末端がEAQであり、アミノ酸が60個
    からなるポリペプチドを生成蓄積せしめ、これを採取す
    ることを特徴とする、該ポリペプチドの製造法。
  11. (11)部位特異的変異により改変した請求項10記載
    のポリペプチドの製造法。
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