JPH0312088B2 - - Google Patents

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JPH0312088B2
JPH0312088B2 JP2804286A JP2804286A JPH0312088B2 JP H0312088 B2 JPH0312088 B2 JP H0312088B2 JP 2804286 A JP2804286 A JP 2804286A JP 2804286 A JP2804286 A JP 2804286A JP H0312088 B2 JPH0312088 B2 JP H0312088B2
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JP
Japan
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epoxy resin
chlorine
amount
hydroxide
sulfoxide
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JP2804286A
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English (en)
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JPS62187718A (ja
Inventor
Akihiro Izumi
Shigeru Wakagi
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Asahi Kasei Epoxy Co Ltd
Original Assignee
Asahi Ciba Ltd
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Publication date
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Description

【発明の詳細な説明】
産業上の利用分野 本発明はエポキシ樹脂中の塩素不純分を除去す
る方法に関するものである。さらに詳しくいえ
ば、本発明は、特に半導体素子などの電子部品の
封止用樹脂として好適な塩素不純分の少ないエポ
キシ樹脂を簡単に得るためのエポキシ樹脂中の塩
素不純分除去方法に関するものである。 従来の技術 エポキシ樹脂は優れた特性を有することから、
種々の応用分野において利用されているが、近
年、エクトロニクス分野の急速な発展に伴い、半
導体素子などの電子部品の封止材としても利用さ
れるようになつてきた。 ところがこの分野においては、半導体の集積回
路の密度が上がるに従つて、封止材料に対しても
より高度な品質が要求されるようになつてきた。 従来この目的に対してはノボラツクエポキシ樹
脂に各種無機フイラーとフエノール樹脂などの硬
化剤を混合した熱硬化性樹脂組成物が用いられて
いた。 しかしながら、近年、不良発生の原因となる集
積回路の金属の腐食が封止材として用いられるエ
ポキシ樹脂中の塩素に起因することが明らかとな
り、そのため、塩素含有量の少ないエポキシ樹脂
を得ようとする試みが種々なされている。 通常エポキシ樹脂はフエノール性水酸基を有す
るビスフエノールA又はノボラツク樹脂などとエ
ピクロルヒドリンなどのエピハロヒドリンとを酸
又は塩基性触媒の存在下にて反応せしめ、生成し
たハロヒドリンエーテルをさらに水酸化ナトリウ
ムなどの水酸化アルカリ金属を用いて脱ハロゲン
化水素を行うことにより製造されている。 ところが、フエノール性水酸基とエピハロヒド
リンとの反応において好ましくない副反応を生
じ、一部のハロゲンは、水酸化アルカリによつて
比較的容易に脱ハロゲン化しうるハロヒドリンエ
ーテルとはならず、エポキシ樹脂内に結合したハ
ロゲン不純物として残留する。このハロゲンは、
次の構造式に示すようにエポキシ樹脂内に結合し
ていることが知られている。 (ただしXはハロゲン原子である) このようなハロゲン不純分は、洗浄、吸着など
の物理的な処理方法によつて除去することは不可
能である。また、水酸化アルカリなどを用いて過
酷な条件下において脱ハロゲン化水素を行うこと
も可能であるが、この場合、エポキシ樹脂のグリ
シジル基にも作用し、開環重合反応の結果、ゲル
化や高分子化などを起こし、結果としてグリシジ
ル基の多くを失うことになる。 したがつて、エピクロロヒドリンを原料とする
一般に市販されているエポキシ樹脂は500〜
2000ppmの結合した塩素不純物を含んでおり、こ
のようなエポキシ樹脂を原料にして製造された封
止材で封止された半導体集積回路は、長期の使用
において水分の侵入を受け、遊離した塩素によつ
て集積回路の金属を腐食することになる。 発明が解決しようとする問題点 本発明は、このような事情のもとで、エピクロ
ロヒドリンを原料とするエポキシ樹脂中の結合塩
素をグリシジル基を損うことなく容易に除去しう
る方法を提供し、特に半導体素子などの電子部分
品の封止用樹脂として好適な塩素不純分の少ない
エポキシ樹脂を得ることを目的とするものであ
る。 問題点を解決するための手段 本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研
究を重ねた結果、特定の溶媒中にエポキシ樹脂を
溶解させることにより、その結合塩素がグリシジ
ル基を損うことなく容易にアルカリと反応しうる
ことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成
するに至つた。 すなわち、本発明は、塩素含有エポキシ樹脂か
ら塩素を除去するに当り、一般式 (式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜6のア
ルキル基、無置換若しくは置換アリール基又は無
置換若しくは置換アルアルキル基であつて、それ
らは同一であつてもよいし、たがいに異なつてい
てもよく、またR1とR2とはたがいに結合して環
構造を形成していてもよい) で表わされるスルホキシド化合物に該エポキシ樹
脂を溶解し、次いでこの溶液にアルカリを加えて
該エポキシ樹脂から塩素を離脱させたのち、該エ
ポキシ樹脂を回収することを特徴とするエポキシ
樹脂中の塩素除去方法を提供するものである。 本発明において用いるアルカリとしては、例え
ば水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化バリ
ウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属
水酸化物、テトラメチルアンモニウムヒドロオキ
シド、テトラエチルアンモニウムヒドロオキシ
ド、テトラプロピルアンモニウムヒドロオキシ
ド、テトラブチルアンモニウムヒドロオキシドな
どのテトラアルキルアンモニウムヒドロオキシド
類、テトラメチルホスホニウムヒドロオキシド、
テトラエチルホスホニウムヒドロオキシド、テト
ラプロピルホスホニウムヒドロオキシド、テトラ
ブチルホスホニウムオキシドなどのテトラアルキ
ルホスホニウムヒドロオキシド類、テトラメチル
アルセニウムヒドロオキシド、テトラエチルアル
セニウムヒドロオキシド、テトラプロピルアルセ
ニウムオキシド、テトラブチルアルセニウムヒド
ロオキシドなどのテトラアルキルアルセニウムヒ
ドロオキシド類、リチウムメトキシド、ナトリウ
ムメトキシド、カリウムメトキシド、リチウムエ
トキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムエト
キシド、リチウムプロポキシド、ナトリウムプロ
ポキシド、カリウムプロポキシド、リチウムブト
キシド、ナトリウムブトキシド、カリウムブトキ
シドなどのアルコキシ異性体を含む、アルカリ金
属体アルコキシド類などが挙げられる。 本発明方法において、溶媒として用いるスルホ
キシド化合物は、一般式 (式中のR1及びR2は前記と同じ意味をもつ) で表わされるものであり、このようなものとして
は、例えばジメチルスルホキシド、ジエチルスル
ホキシド、ジプロピルスルホキシド、ジブチルス
ルホキシド、ジフエニルスルホキシド、ジベンジ
ルスルホキシド、メチルエチルスルホキシド、メ
チルプロピルスルホキシド、エチルプロピルスル
ホキシド、ジ−p−クロロフエニルスルホキシ
ド、ジ−トリルスルホキシド、エチルベンジルス
ルホキシドなどを挙げることができる。 本発明方法においては、塩素含有エポキシ樹脂
とスルホキシド化合物との使用割合は、通常重量
基準で1:50ないし10:1の範囲で選ばれる。ス
ルホキシド化合物の使用割合が多すぎるとエポキ
シ樹脂の回収が工業的に不利となり、また少なす
ぎると十分に脱塩素されない。したがつて、塩素
含有エポキシ樹脂とスルホキシド化合物との好ま
しい使用割合は、重量基準で1:10ないし5:1
の範囲で選ばれる。 アルカリの使用量は、エポキシ樹脂に含有する
塩素1モルに対し、通常0.5〜10モルの範囲で選
ばれるが、アルカリを多量に用いるとグリシジル
基が損われやすくなるので、好ましくは塩素1モ
ルに対し、0.5〜5モルの範囲で選ばれる。 溶媒として用いるスルホキシド化合物は単独で
用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いても
よく、また他種溶媒と混合して用いてもよい。他
種溶媒としては、例えばベンゼン、トルエンなど
の芳香族炭化水素、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトンなどのケトン類、ジ
エチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオ
キサンなどのエーテル類、メチルアルコール、エ
チルアルコール、プロピルアルコール、ブチルア
ルコールなどのアルコール類などが挙げられ、こ
れらは1種用いてもよいし、2種以上組み合わせ
て用いてもよい。 これらの他種溶媒の使用量が重量基準でスルホ
キシド化合物量に対し5倍以下であれば、本発明
の効果が損われることはない。 反応温度は通常10〜180℃の範囲で選ばれるが、
温度が高すぎるとグリシジル基が損われやすくな
るので、好ましくは10〜120℃の範囲で選ばれる。 反応液からエポキシ樹脂を回収分離する方法と
しては、反応液にベンゼン、トルエン、キシレ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ンなどの溶剤を加え、ろ過又は水洗あるいはその
両方により不純物を除去したのち、減圧やスチー
ムストリツピングなどによりエポキシ樹脂を回収
する方法、あるいは反応液を減圧下で加熱して、
スルホキシド化合物や他種溶媒を除去したのち、
ベンゼン、トルエン、キキシレン、メチルエチル
ケトン、メチルイソブチルケトン、ジオキキサン
などの溶剤に溶かし、次いで生成したアルカリ塩
をろ過したのち、減圧やスチームストリツピング
などによりエポキシ樹脂を回収する方法などが挙
げられる。 発明の効果 本発明方法によると、エポキシ樹脂中の結合塩
素をグリシジル基を損うことなく、容易に除去す
ることができ、この方法によつて得られた塩素含
量の少ないエポキシ樹脂は、特に半導体素子など
の電子部品の封止用樹脂として好適に用いられ
る。 実施例 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明す
るが、本発明はこれらの例によつてなんら限定さ
れるものではない。 なお、本発明でいうエポキシ当量とは、エポキ
シ基を1g当量含むエポキシ樹脂のグラム重量と
して定義される。また、結合塩素の量は、全塩素
量から易加水分解性塩素量を差し引いた値で表わ
される。易加水分解塩素量及び全塩素量は次に示
す分析法によつて求めた。 (1) 易加水分解塩素の分析法 試料1gを50mlのトルエンに溶解し、これに
0.1NKOH−メタノール溶液20mlを加えて15分
間煮沸したのち、硝酸銀で滴定する。 (2) 全塩素の分析法 試料1gを25mlのエチレングリコールモノブ
チルエーテルに溶解し、これに1NKOH−プロ
ピレングリコール溶液25mlを加えて20分間煮沸
したのち、硝酸銀で滴定する。 (3) エポキシ当量の測定法 JIS K−7236に準拠して測定した。 実施例1〜16、比較例1〜6 温度計、かきまぜ装置、環流冷却器を付けた1
の四つ口フラスコを用いて、エポキシ樹脂の脱
塩素反応を行つた。 第1表に示すように溶媒にエポキシ樹脂を溶解
したのち、所定のアルカリ量、温度、時間の条件
下で反応を行い、次いでトルエン、キシレン又は
メチルイソブチルケトンを投入し、温水で5回洗
浄してエポキシ樹脂層を分離したのち、減圧下で
170℃に加熱して溶剤を除去し、エポキシ樹脂を
回収した。 このようにして回収されたエポキシ樹脂のエポ
キシ当量、易加水分解塩素量及び結合塩素量を求
めた。 第1表に各成分の種類、仕込量及び反応条件
を、第2表に反応前のエポキシ樹脂のエポキシ当
量、結合塩素量及び易加水分解性塩素量を、第3
表に処理後のエポキシ樹脂のエポキシ当量、結合
塩素量及び易加水分解性塩素量を示す。 第3表から明らかなように、比較例1、2及び
3で得られたエポキシクレゾールノボラツクの結
合塩素量はそれぞれ768ppm、735ppm及び
753ppmであるのに対し、実施例1〜10のそれは
187〜390ppmであり、結合塩素量を比較例の約1/
2〜1/4に低減することができた。また、グリシジ
ルエーテルビスフエノールAの結合塩素量は、比
較例4、5及び6でそれぞれ923ppm、898ppm及
び884ppmであるのに対し、実施例11〜16では82
〜268ppmであり、比較例の約1/3〜1/10に結合塩
素量を低減することができた。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 塩素含有エポキシ樹脂から塩素を除去するに
    当り、一般式 (式中のR1及びR2はそれぞれ炭素数1〜6のア
    ルキル基、無置換若しくは置換アリール基又は無
    置換若しくは置換アルアルキル基であつて、それ
    は同一であつてもよいし、たがいに異なつていて
    もよく、またR1とR2とはたがいに結合して環構
    造を形成していてもよい) で表わされるスルホキシド化合物に該エポキシ樹
    脂を溶解させ、次いでこの溶液にアルカリを加え
    て該エポキシ樹脂から塩素を離脱させたのち、該
    エポキシ樹脂を回収することを特徴とするエポキ
    シ樹脂中の塩素除去方法。
JP2804286A 1986-02-13 1986-02-13 エポキシ樹脂中の塩素除去方法 Granted JPS62187718A (ja)

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JPS62187718A JPS62187718A (ja) 1987-08-17
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US4785061A (en) * 1987-08-13 1988-11-15 The Dow Chemical Company Method for reducing the aliphatic halide content of epoxy resins using a solvent mixture including a polar aprotic solvent
JP2702515B2 (ja) * 1988-08-10 1998-01-21 旭チバ株式会社 エポキシ樹脂の精製法
EP0441284A3 (en) * 1990-02-08 1992-11-25 The Dow Chemical Company Process for reducing the undesirable halide content of epoxyresins
CN104159655B (zh) * 2012-03-30 2019-05-07 旭化成株式会社 膜组件及其制造方法

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