JPH031130B2 - - Google Patents

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JPH031130B2
JPH031130B2 JP61263259A JP26325986A JPH031130B2 JP H031130 B2 JPH031130 B2 JP H031130B2 JP 61263259 A JP61263259 A JP 61263259A JP 26325986 A JP26325986 A JP 26325986A JP H031130 B2 JPH031130 B2 JP H031130B2
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JP
Japan
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skin
mold
raw material
skins
cushion layer
Prior art date
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JP61263259A
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JPS63116812A (ja
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Kazunori Kurimoto
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TOKAI KASEI KOGYO KK
Original Assignee
TOKAI KASEI KOGYO KK
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Publication date
Application filed by TOKAI KASEI KOGYO KK filed Critical TOKAI KASEI KOGYO KK
Priority to JP61263259A priority Critical patent/JPS63116812A/ja
Publication of JPS63116812A publication Critical patent/JPS63116812A/ja
Publication of JPH031130B2 publication Critical patent/JPH031130B2/ja
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  • Vehicle Interior And Exterior Ornaments, Soundproofing, And Insulation (AREA)
  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は自動車用ドア内装部材の製造法に係
り、詳細には材質や色彩、表面特性、物性などの
異なる複数の表皮にて表面が構成されると共に、
それら表皮が所定厚さのクツシヨン層を介して所
定の芯材上に保持せしめられてなる自動車用ドア
内装部材を製造する方法に関するものである。
(従来技術とその問題点) 従来から、自動車用ドア内装部材としてのドア
トリムにあつては、一般に、衝撃緩衝の目的の他
に、高級感(ソフト感)を得るために、その表皮
と芯材との間に所定厚さのクツシヨン層が介在さ
れてなる構造が採用されており、また近年では、
高級感や装飾性などの更なる向上を図るべく、そ
の表皮として、材質や色彩、表面特性、物性など
が部分的に異なるものが用いられるようになつて
きている。
ところで、このような構造のドアトリムを得る
に際しては、通常、芯材として、平板形状の木質
ボードをプレス成形により所定の形状に成形せし
めたボード材を用いる一方、表皮材には、塩化ビ
ニル等の熱可塑性合成樹脂シートに対して発泡樹
脂シート等のクツシヨン材を予め重ね合わせて一
体化せしめたものを用い、そしてかかる芯材の表
面に接着剤を塗布した後、それを真空成形型内に
設置せしめて、その表面上に加熱して可塑化せし
めた表皮材を貼り込み整形することにより、行な
われている。
ところが、このような従来のドアトリムの製造
手法にあつては、芯材たる木質ボードがプレス成
形時に破れ易いために、芯材の深絞り形状の成形
が難しく、製品が芯材の成形条件によつてデザイ
ン上の制約を受けるといつた問題を有していたの
である。そして、かかる芯材に対して局部的な深
絞り形状が必要とされる場合には、本体ボード材
の深絞り部分に対して別途成形したボード材を取
り付けてそれらを一体化せしめることが必要とな
るために、そのようなものにあつては生産性が低
下し、製造コストが著しく増大するといつた問題
点を内在していたのである。
また表皮材にあつては、クツシヨン層を一体的
に有しており、そして芯材に対して貼り込み成形
されるものであるところから、製品に対して複雑
な形状が採用し難く、また芯材に深絞り部が設け
られている場合には、かかる深絞り部において表
皮材が薄肉となり、耐熱性や耐光性或いはソフト
感などが低下するために、表皮材の充分なる物性
を確保することが困難であるといつた問題点を有
していたのである。
さらに、このような製造手法にあつては、表皮
材の貼り込み成形後、かかる表皮材の外周端末を
芯材の裏面に巻き込み、接着するための仕上げ工
程が必要とされるために、製造工程が複雑となる
といつた問題をも有していたのである。
そしてまた、このような製造手法にて、前述の
如き材質や色彩、表面特性、物性などが部分的に
異なる表皮を有するドアトリムを製造する場合に
は、芯材に対して表皮材の部分的な貼り込み成形
を繰り返し、それら異なる表皮材の接合部に加飾
処理を施すか、またはボード材に貼り込み成形さ
れた表皮材に対して、部分的な後塗装処理を施す
か、或いはボード材の全面に表皮材を貼り込み成
形した後、更にその表皮材に対して、部分的に他
の表皮材を取り付けること等により、行なわれる
こととなるが、そのような手法にあつては、製造
工程数の増加および製造コストの著しい増大が避
けられ得ず、また良好なる外観を有する製品を得
ることが困難であつたのである。
(解決手段) ここにおいて、本説明は、上述の如き事情を背
景として為されたものであつて、その要旨とする
ところは、異なる複数の表皮にて表面を構成する
と共に、それら表皮を所定厚さのクツシヨン層を
介して所定の芯材上に保持せしめてなる、自動車
用ドア内装部材を製造する方法において、(a)該ド
ア内装部材の表皮形状に対応した内面を有する加
熱可能な表皮成形型に対して、その内面の前記複
数の表皮の境界に対応する部位に小突条を設ける
一方、該表皮成形型に重ね合わされてそれとの間
に密閉された原料収容空間を形成する第一の原料
収納型の内部に、該小突条に対応して位置して該
原料収容空間を複数の原料収容室に仕切る仕切壁
を設けると共に、該仕切壁の先端部に耐熱性クツ
シヨン材を設けてなる表皮成形装置を用い、該表
皮成形装置の前記仕切られた複数の原料収容室内
にそれぞれ異なる粉末状若しくはペースト状の熱
可塑性合成樹脂材料を収納せしめて、かかる合成
樹脂材料を溶融させつつ成形を行ない、各原料収
容室に対応した前記表皮成形型内面においてそれ
ぞれの合成樹脂材料にて異なる複数の表皮を同時
に成形せしめる工程と、(b)前記表皮成形型を前期
第一の原料収納型から取り外し、かかる成形され
た複数の表皮が付着した状態において、該表皮成
形型を、前記クツシヨン層を与える所定の粉末状
若しくはペースト状の熱可塑性発泡合成樹脂材料
が収納された第二の原料収納型に重ね合わせ、か
かる発泡合成樹脂材料を溶融せしめつつ成形操作
を施すことにより、前記複数の表皮上に所定厚さ
の一体的なクツシヨン層を一体に形成せしめると
同時に、該クツシヨン層にてそれら複数の表皮を
連結せしめるクツシヨン層形成工程と、(c)このク
ツシヨン層と一体になつた表皮を所定の芯材成形
型にセツトして、かかるクツシヨン層の側に所定
の芯材用硬質樹脂原料を注入せしめ、成形操作を
施すことにより、該クツシヨン層上に該樹脂原料
にて硬質の前記芯材を形成せしめる芯材形成工程
とを、含むことを特徴とする自動車用ドア内装部
材の製造法にある。
(発明の効果) このような本発明の製造方法に従えば、表皮と
クツシヨン層とが、それぞれドア内装部材(製
品)の表皮形状に対応した形状をもつて成形さ
れ、且つかかるクツシヨン層の成形時においてそ
れらの一体化が為されることとなるところから、
かかるクツシヨン層と一体化された表皮を任意の
形状に容易に成形することができると共に、深絞
り部などにおいても表皮およびクツシヨン層の肉
厚を略均一に確保することができ、耐熱、耐光性
やソフト感等の充分なる物性を確保することが可
能となるのである。
また、芯材としては、かかるクツシヨン層と一
体になつた表皮を所定の成形型内にセツトせしめ
た状態下において、該クツシヨン層上に硬貨樹脂
原料を注入して、成形操作を施すことににより形
成されるものであるところから、局部的な深絞り
形状の成形も容易であり、デザイン上の制約を特
に受けるようなことがなく、またその成形時にお
いて表皮への取付けが為されることから、製造工
程の簡略化をも有効に図られ得ることとなるので
ある。
そして、特に本発明手法にあつては、異なる複
数の表皮にて表面が構成されたドア内装部材を製
造するに際して、異なる材質や色彩、表面特性、
物性などを有する複数の表皮を一工程において同
時に形成することが可能であると共に、クツシヨ
ン層形成工程において、それら複数の表皮が同時
接合され得るところから、そのような表皮の多色
化に際しても特別の工程が必要とされるようなこ
とがなく、従来の手法に比して生産性や製造コス
トを著しく改善することが可能となるのである。
さらに、このような製造手法に従えば、表皮材
の外周端末部における、芯材裏側への巻込みを、
芯材の成形時に行なうことができるところから、
そのような表皮材の外周端末処理工程を省くこと
が可能となり、製造工程の簡略化が有効に図られ
得ることとなるのである。
(実施例) 以下、本発明方法をより一層具体的に明らかに
するために、その一実施例を図面に基づいて詳細
に説明することとする。なお、本実施例において
は、本発明の理解を容易とするために、二つの異
なる材質乃至は色彩を有する表皮にて表面が構成
されると共に、それら表皮を所定厚さのクツシヨ
ン層を介して所定の芯材上に保持せしめてなる構
造とされた、モデル体としての略平板形状のドア
トリム(自動車内装部材)の製造に本発明を適用
した場合の一例を示すこととする。
先ず、本発明方法に用いて好適な表皮成形型お
よび第一の原料収納型の一例が、第1図に示され
ている。即ち、この図において、10は、製品た
るドアトリムの表面形状に対応した内面を有する
表皮成形型であり、外部に設けられた図示しない
加熱手段によつて加熱せしめられるようになつて
いる。そして、かかる表皮成形型10の内面に
は、製品たるドアトリムの表面を構成する二つの
異なる表皮の境界に対応する部位において、小突
条14が一体的に設けられている。
また、12は、所定の粉末状若しくはペースト
状の熱可塑性合成樹脂材料が収容される第一の原
料収納型であり、図示されている如く、上記表皮
成形型10と重ね合わされることによつて、それ
との間に密閉された所定の原料収容空間(成形
室)を形成するようになつている。そして、この
第一の原料収納型12の内面には、上記の表皮成
形型10に設けられた小突条14に対応した位置
において、その部分を2分する仕切壁16が立
設、形成されていると共に、この仕切壁16の先
端部には、その全長に亘て、シリコンゴム等から
なる弾力性を有する耐熱性クツシヨン材18が一
体的に取り付けられている。
そして、それら表皮成形型10と第一の原料収
納型12とが重ね合わされた状態においては、図
示されているように、表皮成形型10に設けられ
た小突条14が、第一の原料収納型12に設けら
れた仕切壁16の先端部に取り付けられたクツシ
ヨン材18に対して当接せしめられて、シールさ
れることとなり、それによつてその内部に形成さ
れる原料収容空間が、第一の原料収容室20と第
二の原料収容室22とに仕切られるようになつて
いるのである。なお、小突条14および仕切壁1
6は、それぞれ、表皮成形型10および第一の原
料収納型12と一体に形成されている必要はな
く、別個に制作されたものであつてもよい。
このような表皮成形型10と第一の原料収納型
12とからなる表皮成形装置を用いて、ドアトリ
ムの表皮を形成するには、先ず、第一の原料収納
型12における、仕切壁16によつて仕切られた
第一の原料収容室20と第二の原料収容室22と
に対応する空間に、互いに異なる材質乃至は色彩
をもつた表皮を与える、粉末状若しくはペースト
状の塩化ビニル樹脂等の熱可塑性合成樹脂材料2
4,26が、それぞれ収容せしめられる。
その後、かかる合成樹脂材料24,26が収容
された第一原料収納型12に対して、前述の如
く、表皮成形型10が重ね合わされるのである。
なお、かかる表皮成形型10は、かかる重ね合わ
せ操作の前に予め、またはその後に、若しくは同
時に加熱されることとなる。
次いで、このように重ね合わされた表皮成形型
10と第一の原料収納型12とは、回転せしめら
れて、その内部に収容された合成樹脂材料24,
26が、第1図に示されている如き第一の原料収
納型12側に収容された状態と、第2図に示され
ている如き表皮成形型10側に収容された状態と
を、所定の時間的間隔をもつて交互にとるように
される。このような回転操作下において、第2図
に示されている如く、表皮成形型10と第一の原
料収納型12とが反転された状態下では、表皮成
形型10の熱が、その内面に接する各樹脂材料2
4,26に伝達され、以てそれら樹脂材料が可塑
化・溶融せしめられて、かかる表皮成形型10の
各収容室20,22に対応する内面に附着せしめ
られるのであり、そしてこのような回転成形操作
を、所定の時間的間隔をもつて繰り返すことによ
り表皮成形型10の内面に、それぞれの原料収容
室に対応して所定の溶融樹脂層が形成せしめられ
るのである。
このようにすれば、第3図に示されているよう
に、各合成樹脂材料24,26によつて、各表皮
28,30が、それぞれ、成形条件に応じた肉厚
と表皮成形型10の内面に応じた形状をもつて、
該表皮成形型10の小突条14にて分断せしめら
れた形態において、同時に形成されることとなる
のである。
そして、かかる表皮成形操作の終了の後、第3
図の状態において型開きを行ない、必要に応じ
て、溶融状態にある表皮28,30が内面に付着
した表皮成形型10を単独で回転させることによ
り、余分な材料が落下させられると共に、それら
表皮28,30の肉厚が均一化せしめられる。な
お、この表皮成形型10の回転による余分な材料
の落下を行なう場合には、該表皮成形型10の熱
が付着した原料全体に伝わつて、それらの原料が
内面まで溶融してしまう以前に、速やかに行なう
必要がある。
次に、第4図に示されているように、その内面
に表皮28,30が付着した表皮成形型10は、
所定の第二の原料収納型32に重ね合わされる。
この第二の原料収納型32は、図示されている如
く、表皮成形型10と重ね合わされることによつ
て、それとの間に密閉された原料収容空間34を
形成するようになつており、その内部には、所定
のクツシヨン層を与える粉末状乃至はペースト状
の熱可塑性発泡合成樹脂材料36が収容されてい
る。
そして、この重ね合わされた表皮成形型10と
第二の原料収納型32とが、必要に応じて該表皮
成形型10を加熱しつつ或いは予め加熱した後、
回転せしめられ、以てその内部に収容された発泡
合成樹脂材料36が、第4図に示されている如き
第二の原料収納型32側に収容された状態と、第
5図に示されている如き表皮成形型10側に収容
された状態とを、所定の時間的間隔をもつて繰り
返し取るようにされるのである。即ち、このよう
な回転操作下において、第5図に示されている如
き、表皮成形型10と第二の原料収納型32とが
反転された状態下では、表皮成形型10の熱が、
表皮28,30を介して発泡合成樹脂材料36に
伝達され、以て可塑化、溶融せしめられて、各表
皮28,30の内面に附着せしめられるのであ
る。
そしてこのような回転成形操作を、所定の時間
的間隔をもつて繰り返すことにより、第6図に示
されている如く、表皮成形型10内面に付着した
表皮28,30の内面において、更に、溶融させ
られた発泡合成樹脂材料36が、所定の肉厚と表
皮成形型10の内面に応じた形状をもつて付着せ
しめられて、所定厚さのクツシヨン層38が成形
されることとなる。また、ここにおいて、このク
ツシヨン層38は、表皮成形型10内面において
分断された形態をもつて付着する二つの表皮2
8,30間に跨がつて、その内面上に、全面に亘
つて付着せしめられることとなる。なお、かかる
クツシヨン層38の成形操作は、好ましくは、表
皮成形型10内面に付着された表皮28,30の
内面が、未だ溶融状態にある状態下において速や
かに行なわれることとなり、それによつてこのク
ツシヨン層38と表皮28,30との一体化がよ
り強固に為され得るのである。
更にその後、かかるクツシヨン層の形成操作の
後、第6図の状態において型開きを行ない、表皮
の成形の場合と同様に、必要に応じて、溶融状態
にある発泡樹脂材料36(クツシヨン層38)を
内面に付着した表皮成形型10が単独で回転させ
られることにより、余分な材料を落下させると共
に、かかる付着した発泡合成樹脂材料36の肉厚
が均一化せしめられる。
そして、このように表皮28,30およびクツ
シヨン層38がその内面に付着された表皮成形型
10を、更に加熱せしめることにより、或いはそ
の内面に付着したクツシヨン層38を直接加熱せ
しめることにより、かかるクツシヨン層38の完
全な発泡操作が行なわれる。なお、この発泡操作
は、表皮成形型10を常時回転せしめた状態下に
おいて行なうことが望ましく、それによつて溶融
するクツシヨン層38が自重で流下することによ
り、発泡後の肉厚が不均一になることが、有効に
防止され得ることとなる。
このような加熱、発泡操作によつて、クツシヨ
ン層38を構成する発泡合成樹脂材料36は充分
に溶融され、完全に発泡せしめられることとなる
のであり、それによつて、第7図に示されている
如く、二つの表皮28,30上において、それら
表皮と一体的に接合されたクツシヨン層38が形
成されることとなる。
そして、表皮成形型10を充分に冷却した後、
該表皮成形型10内から成形品を取り出すことに
より、第8図に示されている如く、略均一な肉厚
を有するクツシヨン層38によつて接合され、一
体化された表皮28,30を備えた表皮材40が
得られるのである。
次いで、この得られた表皮材40は、第9図に
示されているように、芯材成形用下型42,44
にセツトされて、そのクツシヨン層38側に硬質
発泡ウレタン等の芯材用硬質樹脂原料46が注入
せしめられ、更にその後、第10図に示されてい
る如く、芯材成形用下型42,44および上型4
5とによつて形成された空間内において、かかる
硬質樹脂原料46に対して加熱などを加えて成形
操作を施すことにより、クツシヨン層38上に所
定の芯材48が形成せしめられる。
この成形操作の完了後、第10図の状態におい
て型開きを行なつて、芯材48を備えた表皮材4
0が、芯材成形用型42,44,45から離型さ
せられる。そして、第11図に示されているよう
に、この取り出した成形品のバリ50を除去する
ことにより、製品たるドアトリム52が得られる
こととなる。
この図から明らかなように、本実施例に従つて
製造されたドアトリム52は、見切線53を隔て
て配置された、異なる二種の熱可塑性合成樹脂材
料24,26から成る表皮28,30を一体的に
備えた外観を有し、それら表皮28,30が略一
定厚さのクツシヨン層38を介して、芯材48上
に保持せしめられてなる構造とされている。ま
た、表皮材40の外周縁部54は、その成形時に
おいて内方に屈曲された形態をもつて形成される
ことから、図示されている如く、芯材48を形成
することによつて、該芯材48の裏側に巻き込ま
れた状態で位置せしめられることとなる。
従つて、以上の説明から明らかなように、本実
施例の如き方法に従えば、材質或いは色彩の異な
る二つの表皮28,30が、単に一回の加熱成形
操作によつて同時に形成されると共に、それらの
表皮28,30が、クツシヨン層38の形成時に
おいて同時に接合せしめられるところから、多色
化のための特別な工程が必要とされることがな
く、成形時間が短くなり、生産性が著しく向上す
ることとなる。
また、各合成樹脂材料24,26および発泡合
成樹脂材料36は、それぞれ、表皮28,30お
よびクツシヨン層38の成形材料としてだけ用い
られる上、残りの合成樹脂材料24,26および
発泡合成樹脂材料36は、それぞれ、新たな成形
サイクルの成形材料としてそのまま用いられるた
め、歩留りが極めて良好となるのである。
さらに、表皮28,30およびクツシヨン層3
8からなる表皮材40が、製品の最終形状に応じ
た形状をもつて、且つ全面に亘つて略均一な肉厚
をもつて形成され得ると共に、芯材48が、表皮
材40が配置された所定の成形用型内において、
硬質樹脂原料にて形成されるところから、芯材4
8に局部的な深絞り形状を設定することが容易で
あると共に、耐熱、耐光性やソフト感等の製品の
物性がその形状によつて低下せしめられるような
ことがなく、それ故採用することができるデザイ
ンの範囲が極めて広範に亘つて選択することがで
きると共に、深絞り部などにおいてもクツシヨン
層38の肉厚を充分に確保することができ、フイ
ーリングの向上が有効に図られ得ることとなるの
である。
また、このように、芯材48の形成が、表皮材
40が配置された成形用型内において行なわれる
ところから、表皮材40に対して、外周端末部の
芯材裏側に対する巻込み部54を予め形成するこ
とにより、芯材48の形成と同時に表皮材40の
外周端末部の巻込みが行なわれ得るのであり、そ
れによつても製造工程の簡略化が有効に図られ得
るのである。
そしてまた、本実施例における手法に従えば、
芯材48に対して、取付金具などをインサート成
形することが容易であり、更にはかかる芯材48
に対して取付け穴を形成するに際しても、バリな
どの発生が効果的に防止され得るといつた利点を
も有しているのである。
さらに、本手法に従えば、芯材48の厚さを任
意に設定することが可能であり、比較的薄肉の芯
材を形成する場合にも、極めて良好に適用され得
るものである。
以上、本発明に従う一実施例について詳述して
きたが、前記実施例は、前述の如く、本発明の理
解を容易とするために、モデル的なドアトリムを
用いて説明したものであつて、本発明は、例え
ば、第12図および第13図に示されている如き
ドアトリムを製造するに際して、好適に適用され
るものであることが理解されるべきである。な
お、理解を容易とするために、これらの図中、前
記実施例に対応する部材には、それぞれ同一の符
号を付しておくこととする。
また、このような実施例は文字通りの例示であ
つて、本発明は前記実施例にのみ限定して解釈さ
れるものではない。
例えば、前記実施例においては、2種類の熱可
塑性樹脂材料24,26を用いて形成される二つ
の異なる表皮28,30について表面が構成され
たドアトリムを形成する場合について述べたが、
その表面を構成する表皮数は目的とするドアトリ
ムの意匠その他に応じて適宜増加し得ることは勿
論であつて、それに応じて、表皮成形型10に設
けられる小突条14や第一の原料収納型12に設
けられる仕切壁16の形成位置や形状は、適宜変
更されるべきものである。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業
者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しな
い限りにおいて、何れも本発明の範囲内に含まれ
るものであることは、言うまでもないところであ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第11図は、それぞれ、本発明方法
の一実施例における一工程を説明するための説明
図である。また、第12図は本発明方法が適用さ
れるドアトリムの製品形状を示す斜視図であり、
第13図は第12図におけるX―X断面に相
当する拡大断面図である。 10:表皮成形型、12:第一の原料収納型、
14:小突条、16:仕切壁、18:耐熱性クツ
シヨン材、20:第一の原料収容室、22:第二
の原料収容室、24,26:熱可塑性合成樹脂材
料、28,30:表皮、32:第二の原料収納
型、34:原料収容空間、36:熱可塑性発泡合
成樹脂材料、38:クツシヨン層、40:表皮
材、42,44:芯材成形用下型、45:芯材成
形用上型、46:芯材用硬質樹脂原料、48:芯
材、52:異色ドアトリム。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 異なる複数の表皮にて表面を構成すると共
    に、それら表皮を所定厚さのクツシヨン層を介し
    て所定の芯材上に保持せしめてなる自動車用ドア
    内装部材を製造する方法にして、 該ドア内装部材の表皮形状に対応した内面を有
    する加熱可能な表皮成形型に対して、その内面の
    前記複数の表皮の境界に対応する部位に小突条を
    設ける一方、該表皮成形型に重ね合わされてそれ
    との間に密閉された原料収容空間を形成する第一
    の原料収納型の内部に、該小突条に対応して位置
    して該原料収容空間を複数の原料収容室に仕切る
    仕切壁を設けると共に、該仕切壁の先端部に耐熱
    性クツシヨン材を設けてなる表皮成形装置を用
    い、該表皮成形装置の前記仕切られた複数の原料
    収容室内にそれぞれ異なる粉末状若しくはペース
    ト状の熱可塑性合成樹脂材料を収納せしめて、か
    かる合成樹脂材料を溶融させつつ成形を行ない、
    各原料収容室に対応した前記表皮成形型内面にお
    いてそれぞれの合成樹脂材料にて異なる複数の表
    皮を同時に成形せしめる工程と、 前記表皮成形型を前期第一の原料収納型から取
    り外し、かかる成形された複数の表皮が付着した
    状態において、該表皮成形型を、前記クツシヨン
    層を与える所定の粉末状若しくはペースト状の熱
    可塑性発泡合成樹脂材料が収納された第二の原料
    収納型に重ね合わせ、かかる発泡合成樹脂材料を
    溶融せしめつつ成形操作を施すことにより、前記
    複数の表皮上に所定厚さの一体的なクツシヨン層
    を一体に形成せしめると同時に、該クツシヨン層
    にてそれら複数の表皮を連結せしめるクツシヨン
    層形成工程と、 このクツシヨン層と一体になつた表皮を所定の
    芯材成形型にセツトして、かかるクツシヨン層の
    側に所定の芯材用硬質樹脂原料を注入せしめ、成
    形操作を施すことにより、該クツシヨン層上に該
    樹脂原料にて硬質の前記芯材を形成せしめる芯材
    形成工程とを、 含むことを特徴とする自動車用ドア内装部材の製
    造法。
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