JPH0310228Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は水洗式小便器の考案に係るものであ
る。

(ロ) 従来の技術及び本考案が解決しようとする問
題点 本考案は昭和59年特許願第119637号（特開昭60
−261840号公報）、水洗式小便器に改良を加えた
ものである。

即ち、この特許願では公知の水洗式小便器を使
用し、この便器に於ける洗浄水の出口の下方に吸
着盤により前壁に傾斜状に上部を開口し、下部に
流出口を設けた余剰水の受け部材を設けたもの
で、使用時に受け部材の下部に設けた流水口から
流出する余剰水を使用して手を洗う様にしたもの
であるが、この種のものは余剰水が受け部材の下
部に設けた流出口から流れ出てしまうので、今日
の様に洗浄水を断続的に供給する小便器に於ては
使用時に時として余剰水の流れが止まり、手を洗
うことが出来ない場合が生ずるものである。

本考案はこの様なことが起らない様に余剰水を
蓄留タンクに蓄留し、必要に応じ何時でも手洗い
が出来る様にしたものである。

(ハ) 問題点を解決する為の手段 本考案は余剰水の蓄留タンクを小便器の前壁に
取付け、洗浄水が供給される都度余剰水を蓄留タ
ンクに蓄留する様にしたもので即ち、洗浄水の出
口の下部に吸着盤により小便器の前壁に傾斜状に
上部を開口した余剰水の蓄留タンクを設け、該タ
ンクの底部に排水口を設けて之に押ボタン式の弁
を嵌合し、何時でも余剰水を用いて手洗いが出来
る様にしたものである。

(ニ) 実施例及び作用 本考案の実施の一例を図面に付き説明すれば下
記の通りである。

図中１は給水口２を設けた上壁３に対応させて
その下方に副壁４を設け、この副壁４の先端と前
壁５との間に洗浄水の出口６を設けた公知の水洗
式小便器、７は上部を開口し底部に排水口８を設
けた余剰水の蓄留タンク、９は排水口８に嵌合し
た押ボタン式の弁、１０は余剰水の蓄留タンク７
を支持部材１１により支持させて小便器１の前壁
に傾斜状に取付ける吸着盤、１２は蓄留タンク７
と副壁４とを連結した紐である。

本考案は上記の様に構成されているから今、給
水口２から洗浄水を供給すれば、洗浄水は上壁３
と副壁４と小便器の前壁５とに囲まれた配水室Ａ
に流入し、その一部は配水室Ａの出口から流出し
て前壁５を伝わりながら便器の前壁を洗浄し、一
部は余剰水の蓄留タンク７に流れて蓄留されるか
ら、必要に応じタンク７の底部に設けた押ボタン
式の弁９を押せば、何時でも手を洗うことが出来
るから、特に手洗器とか洗面器を設ける必要はな
くなるものである。

殊に本考案は最近の水洗式小便器の様に、洗浄
水を断続的に供給する式のものに使用して効果を
発揮するものである。

(ホ) 考案の効果 本考案は上記の様に余剰水の蓄留タンクに常
時、洗浄水を蓄えて置くことが出来るから、従来
の様な使用の都度押ボタンを押して洗浄水を供給
する水洗式小便器に使用しても又、最近の様々な
洗浄水を断続的に供給する水洗式小便器に使用し
ても、余剰の洗浄水は常に蓄留タンク内に蓄留さ
れるから、タンクに取付けた押ボタン式弁を押す
だけで何時でも手を洗うことが出来るので、水洗
式小便器として大きな実用的効果を発揮するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る水洗式小便器の縦断側面
図。第２図は余剰水の蓄留タンクの縦断側面図。
第３図は同上平面図である。 図中、１は水洗式小便器、６は洗浄水の出口、
７は余剰水の蓄留タンク、８は排水口、９は弁。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗浄水の出口下方に吸着盤により小便器の前壁
   内部に上部を開口した余剰水の蓄留タンクを傾斜
   させて設け且、該タンクの底部に設けた排水口に
   押ボタン式の弁を嵌合してなる水洗式小便器。