JPH0299549A - 高耐電圧性ポリプロピレン樹脂組成物 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、特定のポリプロピレン樹脂と、粒度分布及び
粒径の特定されたマイカ及びタルクとから成る高耐電圧
性ポリプロピレン樹脂組成物に関する。

〔従来の技術〕

ポリプロピレン樹脂は優れた＆Ａ　ｈｉ的性質、化学的
性質、熱的性質、成形性、電気的性質を有しており、工
業部品などに広く使用されている。又、ポリプロピレン
樹脂に各７．Ｂ熊願フイラーを配合した組成物は剛性、
耐熱性、寸法安定性、ｉ５を表面傷付性などがよく改良
され、特に、タルク、クレーなどを配合したものでは電
気的特性、特に耐電圧性が向上している。そして、この
ようにして開発された組成物は耐電圧性を必要とする部
品、例えば、自動軍エンジンのデイストリビューターロ
ーターなどに使用されている。

しかしながら、近年の傾向として、より高度の物性バラ
ンスが要求される中で、この分野も例外でなく、高耐電
圧性を要求されるようになってきている。又、自動車の
排ガス規制などによりデイストリビューターロータ一部
にかかる電圧も高くする必要があり、従来から使用され
ている組成物では耐電圧性が不足していた。

かかる問題を解決する方法として、本発明者らは、先に
粒度分布と平均粒子径の特定されたマイカを特定昨含む
ポリプロピレン樹脂組成物を擢案した（特開昭６２−２
７３２４０号公報）。

（発明が解決しようとする問題点） しかし、上記公報記載の組成物は、耐電圧性については
非常に良好なものの、組成物の流動性の低下が大きく、
又組成物自体が脆いため、得られる製品形状によっては
、クラックや欠けが生し易く、製品形状に制約を受ける
他、外観も急く、さらに改良を必要とされている。

本願発明は、上記問題点を解決した耐電圧性に優れ、か
つ、流動性の低下がなく、剛性が改良された、製品形状
に制約を受けず、外観の優れた成形品を与える組成物を
提供することを課題とする。

〔課題を解決するための手段〕

本発明者らは、前記課題を解決するため鋭意検討した結
果特定の、粒度分布と平均粒子径を有するマイカとタル
クの特定量を特定のポリプロピレン樹脂に添加すること
により、かかる問題を解決した組成物が得られることを
見出し、本発明を完成した。

すなわち、本発明は、 Ａ）　２３０’ＣにおけるＭｌが３ｇ／１０ｍ１ｎ以上
、エチレン含量が４ｗｔ％以上の結晶性エチレン−プロ
ピレンブロック共重合体・・・・・　８０〜５０ｗｔ％
、Ｂ）３０ＡＩｍ以上１０〜８０ｈｔ％、２０７ｚｍ以
上３０〜９５ｗｔ％〜。

１０μｍ以上６０ｗｔ％以上、５μｍ以上８０ｗｔ％以
上の粒度分布を有する、平均粒子径が１５〜５０μｍの
マイカ　・・・・・・・・・・・・　１５〜３０ｗｔ％
、ｃ）３０μｍ以上２０〜６５ｗｔ％、２０μｍ以ｈ　
４０〜８０　ｗ　ｔ％、１０μｍ以上６５〜９５ｗｔ％
、５μｍ以上）＋５ｗｃ％以上の粒度分布を有する平均
粒子径が１５〜４０μｍのタルク・・・・・・・・・・
・・・・　５〜２０ｗｔ％から成ることを特徴とする高
耐電圧性ポリプロピレン樹脂組成物である。

本発明樹脂組成物に使用されるポリプロピレン樹脂は、
２３０　’ＣにおけるＭｌが３ｇ／１０ｍ１ｎ以上で、
エチレン含量が４ｗｔ％以上の結晶性エチレン−プロピ
レンブロック共重合体に限られる。

〜ＩＩが３ｇ／１０ｍ１ｎ未満のものを用いると、得ら
れる組成物の流動性が低下し１、成形性が劣る。

又、プロピレンポモポリマー、エチレン−プロピレンラ
ンダムコポリマー、エチレン計が４ｗｔ％未浦のコポリ
マーを用いると、得られる組成物が脆くなり好ましくな
い。

本発明樹脂組成物に使用されるポリプロピレン樹脂は、
ラジカル重合性不飽和化合物により変性されたもの（以
下、変性ポリプロピレン樹脂という）でも良く、このよ
うな変性ポリプロピレン樹脂を用いるとマイカとのＥ着
性が向上し、ＦＡｊｉａ的物性の他、耐電圧性もより改
善される。ここに用いられるラジカル重合性不飽和化合
物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタ
コン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸
、アクリル酸２−ヒドロキシエチル、メタクリル酸２−
ヒドロキシエチルなどが挙げられ、変性ポリプロピレン
樹脂の製造法としては公知の方法が支障無く使用でき、
例えば、特公昭５９−４３０４５号公報に記載された方
法が示される。

変性ポリプロピレン樹脂を使用する場合は、その使用量
として、変性ポリプロピレン樹脂のラジカル重合性不飽
和化合物が無機フィラーに対し３重間％以下となる量が
好ましい。この量が３重量％を越えても効果はあまり向
上せず、コストが高くなるのであまり好ましくない。な
お、変性ポリプロピレン樹脂中のラジカル重合性不飽和
化島物の盪が多い場合は未変性のポリプロピレン樹脂と
併用することが望ましい。

本発明樹脂組成物に使用するマイカは、平均分子径が１
５〜５０μｍのもので、粒子径が３０μｍ以上であるも
のが１０〜８０重量％、粒子径が２０ｐｍ以上であるも
のが３０〜９５重量％、粒子径が１０μｍ以上であるも
のが６０重量％以上および粒子径が５μｍ以上であるも
のが８０重量％以上である粒度分布を有するものである
ことが必要である。平均粒子径および粒度分布が上記か
ら外れたマイカを用いると耐電圧性が劣るため好ましく
ない。なお、本願発明に記載されている粒度分布は光透
過法により測定した粒度分布累積曲線に基づき求めたも
のであり、また、平均粒子径はこの粒度分布累積曲線の
５０％の時の値である。

また、本発明樹脂組成物に使用するマイカは表面処理さ
れていても良く、表面処理剤としては、シリコンオイル
、シランカッフ゛リング斉ｑ、シラザン類、アルコキシ
シラン類などのシラン系有低化合物が特に好ましいもの
として例示できる。この表面処理法としては公知の方法
ならば何れでも良く、例えば、ヘンシェルミキサーによ
る方法などが挙げられる０表面処理剤の量としては、マ
イカに対して５重■％以下が好ましく、この量よりも処
理剤の量が多いと、かえって得られる組成物の剛性が低
下するのであまり好ましくない。

本発明樹脂組成物に使用するタルクば、平均粒子径が１
５〜４０μｍのもので、粒子径が３０μｍ以上であるも
のが２０〜６５ｗ　ｔ％、粒子径が２０ｕｍ以上である
ものが４０〜８０ｗ　ｔ％、粒子径がｌＯｕｍ以上であ
るものが６５〜９５ｗｔ％および粒子径が５μｍ以上で
あるものが８５ｗ　ｔ％以上である粒度分布を有するも
のであることが必要である。平均粒子径及び粒度分布が
上記より外れたタルクを用いると耐電圧性が劣るため好
ましくない。

タルクも、マイカと同様な方法にて表面処理されたもの
を用いることができる。

表面処理されたタルク及びマイカを用いると組成物の耐
電圧性が向上する他、殺械的吻Ｉ生も向上する。

ポリプロピレン樹脂、マイカ及びタルクの配合割合は、
ポリプロピレン樹脂８０〜５１ｈｔ％、マイカ１５〜３
０ｗ　ｔ％、タルク５〜２（ｈｒｔ％であり、ポリプロ
ピレン樹脂が８０４％を超えると、組成物の耐電圧性が
低く　、５０ｗｔ％未満では、組成物の流動性が低下し
、製品の外観も悪く、又、組成物が脆くなるのでいずれ
の場合も好ましくない。マイカの量が１５ｗｔ％未満で
は、組成物の耐電圧性が低く　、３０ｗｔ％を超えると
組成物の流動性が低下する他、組成物が脆くなり好まし
くない。

タルクの量が５ｗｔ％未満では、組成物の耐電圧性が低
く　、２０ｗｔ％を超えると組成物が跪くなり、いずれ
の場合も好ましくない。

本発明では、本発明の効果を損なわない範囲で他の樹脂
、例えば、ポリエチレン、エヂレンープロピレン共重合
体ゴＪ、などを添加することも可能であり、さらに、通
常、ポリプロピレン樹脂に添加される酸化防止剤、紫外
線吸収剤、紫外線安定剤、結晶化核剤、金属劣化防止剤
、有機・貴殿顔料などの各種添加剤を単独あるいは併用
して添加することもできる。

本発明の組成物は、上記した各成分を予めヘンシェルミ
キサーなどで予備混合した後、１軸あるいは２軸押量機
などで溶融混練してペレット化することにより得られ、
このベレットを用いて、押出成形、射出成形、回転成形
、圧縮成形などの各種成形方法により成形し得る。なお
、ペレット化することなく、直接に成形に用いることも
可能であり、そのような場合も本発明に含まれる。

〔実施例〕

以下、実施例により本発明を説明する。

以下の記載において、ＭｌはＡＳＴＭ　Ｄ−１２３８、
Ｄｕｐｏｎｔ衝撃強さは、１１３に−６７１８、Ｉｚｏ
ｄｆｆｉ撃強さはＡＳＴＭＤ−２５６、光沢はＡＳＴＭ
　［１−５２３に準じて測定した。

なお、耐電圧性は、厚さ８．５ｍｍのポリプロピレン樹
脂組成物の板を端子間距離８．５ｍｎ＋電極の間にセッ
トし、１００℃の雰囲気で電極間に３０ｋｖの電圧をか
け、電流がリークするまでの時間を測定することによっ
た。

また、実施例及び比較例で用いた無機フィラーの種類及
びその粒度分布、平均粒子径を表−１に示した。

表−１ 実施例１〜４ Ｍ　Ｉ　＝２０　ｇ　／　１０ｍ１ｎ　、エチレン含量
６．８ｗｔ％の結晶性エチレン−プロピレンブロック共
重合体（ＰＰ−Ａと略す）と、表−１に示す無機フィラ
ーを表−２に示す割合で用い、さらに少量の酸化防止剤
、金属セッケン、金属劣化防止剤を加え、混合し、常法
によりペレット化した後、−穀物性測定用の試験片及び
耐電圧性測定用に８．５ｍｍ厚さの板を作成した。

結果を表−２に示す。

実施例５ ５１のオートクレーブにプロピレンホモポリマー３５０
ｇとクロロベンゼン４．５２を窒素気流下に仕込み、攪
拌しなから１３０”Ｃに昇温した中に、ジクミルパーオ
キサイド３５ｇをクロロベンゼン２８０ｍ１に溶解した
溶液と無水マレイン酸５０ｇをアセトン１６（ｌｄに？
容負琴した溶ン夜を混合して１尋たン容液を３時間かけ
て装入した。その後さらに２．５時間、１３０℃で撹拌
を続は反応を完結させた。冷却した後スラリーを多量の
アセトンに投入し、次いで濾過５乾燥して、変性ポリプ
ロピレン樹脂（以下、変性ＰＰと略記する）を得た。

上記で得た変性ＰＰ２ｗｔ％と実施例２で用いたポリプ
ロピレン樹脂５９ｗｔ％をポリプロピレン樹脂として用
いた他は実施例２と同様に試験した。

結果を表−２に示す。

比較例１〜５ ＰＰ−Ａ及び各無機フィラーを表−３に示す割合で用い
た他は実施例１と同様に試験した。

得られた結果を表−・３に示す。

比較例６．７ Ｍ＋が１．５　ｇ　／　１０ｍｉｎ　、エチレン含１６
．ｈｔ％のエチレンープロビレンプロンク共重合体（Ｐ
Ｐ−Ｂ）、Ｐｖｉｌが８ｇ／１０ｍ１ｎのプロピレンホ
モポリマー（ＰＰ−Ｃ）を用いた他は実施例３と同ｔｐ
に試験した。

得られた結果を表−３に示す。

〔発明の効果〕

本発明の樹脂組成物は、剛性が優れ、成形品の外観が良
く、かつ、極めて良好な高耐電圧性を有するので、過酷
な耐電圧性が要求される分野、例えば、自動車エンジン
のデイストリビューターローター等に有効に用い得る。

特許出願人　　三井東圧化学株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）Ａ）２３０℃におけるメルトフローインデックス
   （ＭＩ）が３ｇ／１０ｍｉｎ以上、エチレン含量が４ｗ
   ｔ％以上の結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合
   体・・・・・・８０〜５０ｗｔ％、 Ｂ）３０μｍ以上１０〜８０ｗｔ％、２０μｍ以上３０
   〜９５ｗｔ％、１０μｍ以上６０ｗｔ％以上、５μｍ以
   上８０ｗｔ％以上の粒度分布を有する平均粒子径が１５
   〜５０μｍのマイカ・・・・・・・・・１５〜３０ｗｔ
   ％、 ｃ）３０μｍ以上２０〜６５ｗｔ％、２０μｍ以上４０
   〜８０ｗｔ％、１０μｍ以上６５〜９５ｗｔ％、５μｍ
   以上８５ｗｔ％以上の粒度分布を有する平均粒子径が１
   ５〜４０μｍのタルク・・・・・・・・・５〜２０ｗｔ
   ％ から成ることを特徴とする高耐電圧性ポリプロピレン樹
   脂組成物
2. （２）結晶性エチレン−プロピレンブロック共重合体が
   、ラジカル重合性不飽和化合物で変性されたものである
   特許請求の範囲第１項記載の組成物