JPH0292841A - 黒色斑点模様を有する結晶化ガラス材およびその製造方法 - Google Patents

黒色斑点模様を有する結晶化ガラス材およびその製造方法

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JPH0292841A
JPH0292841A JP24561188A JP24561188A JPH0292841A JP H0292841 A JPH0292841 A JP H0292841A JP 24561188 A JP24561188 A JP 24561188A JP 24561188 A JP24561188 A JP 24561188A JP H0292841 A JPH0292841 A JP H0292841A
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glass powder
glass
point glass
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Hiroyuki Kimura
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Takashi Shikata
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、建材や壁材等として使用される結晶化ガラス
材およびその製造方法に関する。
(従来の技術) 従来、結晶化ガラス材の好適な製造方法として、特開昭
48−78217号公報に開示されているように、特定
組成のガラス粉粒体を耐火性成形型に集積し、成形型ご
とガラス軟化点より高温に加熱し、ガラス粉粒体を軟化
させて融着すると共に結晶化する方法(以下、集積法と
いう。)がある。
この方法によると、基地形成用のガラス粉粒体に適宜の
着色成分を含んだ模様形成用のガラス粉粒体を添加して
、これを集積し、熱処理することにより、任意の色模様
を有する結晶化ガラス材が容易に得られるという利点が
ある。
(発明が解決しようとする問題点) しかしながら、集積法によると、熱処理に際し、ガラス
粉粒体がほぼ同時に軟化融着するため、粉粒体の間に存
在した空気は軟化融着体中に閉じ込められ、気泡となっ
て残留する。この気泡は、粉粒体の粒子が小さいほど発
生量が多く、また相互に凝集しな大きな気孔となる。
軟化融着体中の気泡や気孔は、熱処理中に膨張するため
、結晶化ガラス材に膨れや割れを発生させる要因となる
。また、結晶化ガラス材は、通常その表面を平滑に研摩
して板材として使用することが多いため、ガラス材中に
気泡や気孔が多数存在すると、研摩後の表面に気泡や気
孔に起因した凹みが多数露呈し、製品欠陥となる。また
、気泡や気孔は、部材に作用する応力を負担することが
できず、強度の低下の要因となる。
また、着色ガラス粉粒体を用いて斑点模様を形成する場
合、基地中に有色の斑点が明瞭に形成されにくく、更に
有色ガラスの粒度が小さくなると色の安定性を悪くなり
、所期の色調の斑点模様が形成されにくい。特に黒色斑
点模様の場合これらの傾向が著しい。
また、集積法は、ガラス粉粒体の集積体を軟化すると共
に結晶化するものであるから、熱処理時に集積体の軟化
による形崩れを防止しなければならず、このため成形型
ごと熱処理に供しなければならない。すなわち、ガラス
粉粒体の集積から熱処理完了まで成形型単位で取り扱わ
なければならず、取り扱いが煩雑であり、生産性に劣る
。また、高価な耐熱性成形型を多数準備しなければなら
ず設備コストが高くなる。
本発明はかかる問題点に鑑みなされたもので、明瞭な黒
色斑点模様を容易に付けられ、かつ気泡の含有を可及的
に抑制することができる黒色斑点模様を有する結晶化ガ
ラス材および成形型ごとの取り扱いが不要な同ガラス材
の製造方法の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 上記目的を達成するためになされた本発明の結晶化ガラ
ス材は、低軟化点ガラス粉末と高軟化点ガラス粉末とが
低軟化点ガラス粉末の軟化融着後に融着一体化し、結晶
化してなる結晶化ガラス材であって、前記低軟化点ガラ
ス粉末は主成分が重量%で、 SiO2:65〜80%、CaO: 5〜10%Na2
O+K2O: 10〜20%、MgO:2〜8%であり
、前記高軟化点ガラス粉末は主成分が重量%で SiO□ 二65〜80%、 Al2O3:25%以下
Na2O+ KZO:  5〜15% であり、結晶化ガラス材中に粒径が20μm以上のFe
、04粉末が低軟化点ガラス粉末と融着した状態で分散
埋入してなることを発明の構成とするものである。
また、その好適な製造方法として、主成分が重量%で、 5iOz : 65〜80%、CaO: 5〜10%N
a2O+ K2O: 10〜20%、MgO:2〜8%
である低軟化点ガラス粉末と、主成分が重量%でSiO
□:65〜80%、 #2Oi  :25%以下Na2
O+XgO:  5〜15% である高軟化点ガラス粉末と、粒径が20μm以上のF
e、0.粉末とからなる混合粉末を低軟化点ガラス粉末
の軟化点以上でかつ低軟化点ガラス粉末の結晶化開始温
度以下の温度で加圧成形し、高軟化点ガラス粉末および
Fe、O,粉末の回りに低軟化点ガラス粉末を軟化付着
ないし融着させたガラス粉未成形体を得、該成形体を低
軟化点ガラス粉末の結晶化開始温度以上でかつ高軟化点
融着性ガラス粉末の軟化点以下の温度に加熱して結晶化
することを発明の構成とするものである。
(作 用) 本発明の結晶化ガラス材は、低軟化点ガラス粉末と高軟
化点ガラス粉末とが低軟化点ガラス粉末の軟化融着後に
融着一体化し、結晶化したものであるから、低軟化点ガ
ラス粉末同士の軟化融着時に、粉末の間に存在した空気
は未軟化状態の高軟化点ガラス粉末やFe3O4粉末の
粒子表面に沿って粉末の外部へ排出される。このため、
両ガラス粉末およびFe3O4粉末の融着体中には気泡
が残留し難く、その結果、本発明の結晶化ガラス材中に
は、気泡や気孔が可及的に排除されたものとなる。
本発明で使用する低軟化点ガラス粉末は通常のソーダ石
灰ガラスの組成であり、一方、高軟化点ガラス粉末は、
SiO□含有量を低軟化点ガラス粉末と同範囲としたも
のであるので、低軟化点ガラス粉末の軟化点以上でかつ
同粉末の結晶化開始温度以下の温度でも軟化融着した低
軟化点ガラス粉末から未軟化状態の高軟化点融着性ガラ
ス粉末へNaやに等の網目修飾イオンの拡散移行が起こ
り易い。
その結果、高軟化点ガラス粉末の成分拡散域は軟化温度
が降下し、軟化融着した低軟化点ガラス粉末と高軟化点
ガラス粉末とは融着一体化し易い。
前記低軟化点および高軟化点ガラス粉末の主成分限定理
由を下記に示す。単位は重量%である。
A、低軟化点ガラス粉末 SiO□:65〜80% 65%未満ではSi0g結晶は析出し難く、一方80%
を越えると軟化点が高くなり、熱処理において高温加熱
が必要となり、製造上好ましくない。
CaO:5〜10% 5%未満では軟化点が高くなり、一方10%を越えると
SiO□結晶が析出しにくくなる。
NaJ+LO:10〜20% 10%未満では軟化点が高くなり、一方20%を越える
とSiO□結晶が析出しにくくなる。
MgO:2〜8% 2%未満ではSiO□結晶の成長が速(なり過ぎ、十分
な軟化融着による緻密化が行われる前に結晶化が開始す
ることになる。一方8%を越えるとSi0g結晶が析出
しにくくなる。
B、高軟化点ガラス粉末 SiO□二65〜80% 65%未満ではSiO□結晶は析出し難く、一方80%
を越えると軟化点が高くなり過ぎ、低軟化点ガラス粉末
との成分の拡散が起こりにくくなる。
N2o、  :25%以下 N2O3はガラス軟化点を上昇させる作用をなすが、2
5%を越えるとSiO□結晶が析出しにくくなる。
Na2O+K2O;  5〜15% 5%未満では軟化点が高くなり過ぎ、低軟化点ガラス粉
末との成分の拡散が起こりにくくなる。
一方、15%を越えると軟化点が低くなり過ぎ、軟化温
度が低軟化点ガラス粉末の結晶化開始温度以下になるお
それが出てくる。
低軟化点および高軟化点ガラス粉末の主成分は以上の通
りであるが、その他、着色剤や物性調整のためガラス工
業分野で通常添加される成分の含有が許容される。
本発明では、前記低軟化点および高軟化点ガラス粉末に
よって形成された結晶化ガラス基地中に黒色色剤として
粒径が20μm以上のFe1O4粉末が低軟化点ガラス
粉末と融着した状態で分散埋入されている。20μm未
満では、900°C程度での結晶化熱処理に際し、 4 Fe3O4(黒色)+0□→6Fe304(赤茶色
)に変化し易く色調の安定性の欠け、また、肉眼での視
認が困難となり、結晶化ガラス材が単色に見えるように
なるからである。
尚、Pe5o、粉末は、結晶化ガラス材の光沢を劣化さ
せるため、低軟化点、高軟化点ガラス粉末およびFe3
O4粉末からなる混合粉末の全量に対して20重量%以
下に止めておくのがよい。
また、本発明の製造方法によれば、前記高軟化点ガラス
粉末と低軟化点ガラス粉末とFe、O,粉末の混合粉末
を低軟化点ガラス粉末の軟化点以上でかつ低軟化点ガラ
ス粉末の結晶化開始温度以下の温度で加圧するので、低
軟化点ガラス粉末は高軟化点ガラス粉末に隣接した状態
で、軟化融着すると共に高軟化点ガラス粉末やFe、0
4粉末に付着する。この際、粉末の間に存在した空気は
、未軟化状態の高軟化点ガラス粉末やFe、、0.粉末
の表面に伝わって外部に排出される。また、加熱温度が
前記温度範囲で比較的高い場合、低軟化点ガラス粉末の
軟化融着部分と該部分が付着した高軟化点ガラス粉末表
面との間で成分の拡散、移行が生じ、成分拡散域が軟化
して高軟化点ガラス粉末と前記低軟化点ガラス粉末の軟
化融着部分とが融着する。
このようにして混合粉末は付着ないし融着一体化し、緻
密なガラス粉末成形体となる。このガラス粉末成形体は
取扱い上必要とされる十分な強度を有し、単独で取扱う
ことができる。
次に、ガラス粉末成形体を低軟化点ガラス粉末の結晶化
開始温度以上でかつ高軟化点ガラス粉末の軟化点以下の
温度に加熱するので、昇温過程で低軟化点ガラス粉末と
高軟化点ガラス粉末との融着が進行し、軟化融着部分が
拡大する。また、内部が未軟化状態の高軟化点ガラス粉
末およびFe3O4粉末が骨材としての役目を果たし、
成形体の形状を保持した状態で、低軟化点ガラス粉末同
士の軟化融着した部分および高軟化点ガラス粉末との成
分拡散域の軟化融着部分に結晶が析出し、成長する。ま
た、Fe30a粉末粒子表面においても、軟化状態の低
軟化点ガラス粉末との間で成分の拡散が生じ、融着が生
じる。
従って、ガラス粉末成形体を混合粉末の加圧成形に要し
た成形型ごと結晶化熱処理に供する必要はなく、ガラス
粉末成形体を単独で取り扱うことができ、作業が容易で
生産性に優れる。また、高価な耐熱性成形型を多数準備
する必要がない。
(実施例) 以下、本発明の結晶化ガラス材をその製造方法と共に説
明する。
まず、本発明において使用するガラス粉末について説明
する。
低軟化点ガラス粉末および高軟化点ガラス粉末の主成分
については既述の通りであるが、後者はそのガラス軟化
点が800°C程度以上となるように成分を調整するこ
とが望ましい。低軟化点ガラス粉末は、通常のソーダ石
灰ガラスの組成であり、軟化点が600〜750 ’C
1結晶化開始温度が800°C程度以下だからである。
尚、ガラス粉末は、所期組成のガラスを溶製し、これを
水砕し、更に粉砕することによって得られるが、低軟化
点ガラス粉末原料としてはソーダ石灰ガラスのカレット
 (屑ガラス)を利用すればよく、また、高軟化点ガラ
ス粉末についても、パーライト (真珠岩)を粉砕した
ものを使用することができる。パーライトはAl20.
を十数%含有しており、軟化点が900°C程度以上あ
るうえ、骨材等として市場に多量に供給され、入手が容
易であり、経済性に優れる。
尚、天然に産出するパーライトは、層状構造をしており
、人工的に製造されたガラスとは成分が同一でも性質が
若干界なるが、本発明において、ガラスという場合はか
かるものも含む。パーライトは層間に3〜5%の水分を
含んでいるが熱処理時に脱水される。また、同成分の人
ニガラスに比べて軟化点が高くなっている。
低軟化点および高軟化点ガラス粉末の粒度は、粒度が小
さいほど、またその量が多いほど低軟化点ガラス粉末同
士の軟化融着が容易となり、また高軟化点ガラス粉末と
の融着が容易となり、ひいてはガラス粉末成形体の!f
!L密化および結晶化が促進される。このため、ガラス
粉末の粒度は、200メンシヲ以下の粉末を80%以上
(好ましくは90%以上)占めるようにしておくことが
望ましい。尚、Fe、O,粉末は、添加量が少量のため
、斑点模様に応じて適宜の粒度のものを使用してもよい
が、大粒になると品質が低下するため、0.4mm以下
のものを使用することが好ましい。
前記低軟化点ガラス粉末と高軟化点ガラス粉末とFe、
O,粉末との混合粉末における低軟化点ガラス粉末の配
合割合は20〜90重量%となるようにすることが望ま
しい、20%未満では高軟化点ガラス粉末等との軟化融
着不足、ガラス粉末成形体の緻密化不足を招来する。ま
た結晶量が不足し、強度が低下する。一方、90%を越
えると熱処理時のガラス粉末成形体の形状保持が不十分
となり、また該成形体中の気泡の排出作用が不足する。
ところで、混合粉末におけるFe+04粉末の配合は、
高軟化点ガラス粉末を8重量部、低軟化点ガラス粉末を
bM量郡部使用る場合、(b −a / 4 ) / 
3重量部以下に止めておくのがよい。ここに、a / 
4は高軟化点ガラス粉末aを融着するのに必要な低軟化
点ガラス粉末の最少限量であり、(b−a/4)はFe
50<粉末を融着するのに利用することができる低軟化
点ガラス粉末量であり、(b−a/4)/3としたのは
本発明者の経験によるとFe、04粉末を融着するには
その3倍程度の低軟化点ガラス粉末が必要だからである
。従って、Fe30−粉末の添加量が(b −a / 
4 ) / 3重量部を越えると融着不足が生じ、強度
低下や吸水率の上昇のおそれが出て来て好ましくない。
尚、低軟化点ガラス粉末および、又は高軟化点ガラス粉
末の一部又は全部には着色部分の含有を除いて同成分の
着色ガラス粉末を使用することができる。かかる低軟化
点着色ガラス粉末や高軟化点着色ガラス粉末を使用する
ことにより、又その複数種を組み合せて使用することに
より、黒色斑点模様を有する種々の着色結晶化ガラス材
や色模様材の結晶化ガラス材を得ることができる。
本発明の結晶化ガラス材を製造するには、以上説明した
混合粉末によって、まずガラス粉末成形体を成形する。
ガラス粉末成形体の成形方法としては、例えば第1図に
示すように、成形型1 (金型)に混合粉末2を入れた
後、上型3を嵌入し、常温で加圧成形する方法(常温加
圧成形法)、該混合粉末2を低軟化点ガラス粉末の軟化
点以上でかつ同粉末の結晶化開始温度以下の温度(以下
、緻密化温度という。)で加熱すると共に加圧成形する
方法(高温加圧成形法)がある。ガラス粉末成形体は成
形後、成形型から取り出され、熱処理炉に装入され、後
述の熱処理に供される。尚、成形後、成形型に入れたま
ま熱処理を行なうこともできるが、取り扱いが煩雑とな
り、成形型も耐熱性の良好なものが必要となる。
常温加圧成形法による場合、通常、粉末同士が接触する
程度(相対密度で50%以上が望ましい。)に加圧され
、また取扱い上の強度(曲げ強度LOkgf/ct以上
が望ましい。)の確保や成形性の向上のため、混合粉末
にバインダが数%添加混合される。
大形の成形体を得る場合は、強度確保のためバインダの
添加は必須となる。バインダとしては有機系のもの、例
えばポリビニルアルコール(PVA)が通常使用される
常温で加圧成形されたガラス粉末成形体は、第2図中の
実線で示すような熱処理に供される。C区間はバインダ
中の水分、有機溶媒を排除するための乾燥区間である。
b区間は脱バインダ区間であり、300〜400°Cに
保持することによって、バインダの高分子成分を分解し
、ガス化して成形体外へ排出する。成形体中にバインダ
が残留すると、爾後の熱処理区間で膨れや割れが生じた
り、製品物性を低下させるため、バインダは積極的に除
去する必要がある。C区間は緻密化区間であり、緻密化
温度(通常、600〜800″C)で低軟化点ガラス粉
末同士が軟化融着すると共に高軟化点ガラス粉末やFe
2Om粉末に付着ないし融着し、更に昇温に伴って融着
が進行する。同図ではCは連続的な昇温状態として示さ
れているが、緻密化温度範囲のある温度で保持して十分
に軟化融着させた後、次の区間へ移行してもよい。d区
間は結晶化区間であり、低軟化点ガラス粉末の結晶化開
始温度以上でかつ高軟化点ガラス粉末の軟化点以下の温
度(以下、結晶化温度という。通常800〜1000°
C)で保持して、軟化融着部分の結晶化を図る。尚、高
軟化点ガラス粉末の軟化点以上の温度で結晶化してもよ
いが、この場合は、形崩れ防止のために、ガラス粉末成
形体を成形型ごと熱処理する必要がある。C区間は徐冷
区間である。
高温加圧成形法によれば緻密化温度で成形型内のガラス
粉末を加圧するので、バインダを一切使用することなく
、低軟化点ガラス粉末同士が軟化融着すると共に高軟化
点ガラス粉末やFe+04粉末に付着ないし融着し、単
独で取り扱い可能な相対密度50%以上、曲げ強度10
 kg f / c+11以上のガラス粉末成形体が容
易に得られる。この場合、加圧成形温度に急速加熱すれ
ばよく、成形時間もごく短時間で(数分程度)でよい。
加圧成形後、ガラス粉末成形体は、成形型から取り出さ
れ、熱処理炉に速やかに装入されるが、−旦、常温まで
冷却した場合は第2図中の破線で示すように、C区間の
緻密化温度に急速加熱して以後の熱処理を行うことがで
き、常温加圧成形法において必要とされるa −b区間
の加熱を省略することができる。a % b区間は通常
長時間を要するため、高温加圧成形法は、生産性に極め
て優れる。例えば、700 cm角、20〜30M厚の
板状結晶化ガラス材を得るのにa −b区間は70〜8
0時間必要であり、たとえガラス粉末成形体を熱処理前
に予め乾燥しておいたとしても、脱バインダのため40
〜50時間の加熱を要する。
高温加圧成形法において、混合粉末の加熱成形方法とし
ては、常温の成形型に常温の混合粉末を入れ、成形型ご
と所期の温度に加熱した後、5kgf/cTIN以上の
圧力で加圧成形する方法が一般的である。この場合、通
常、成形型に備えられたヒータにより、あるいは成形型
ごと加熱炉に入れて加熱される。この他、種々の加熱成
形方法を採ることができる。例えば、 ■ 所定温度に加熱された混合粉末を常温の成形型に入
れて加圧成形する方法 ■ 所定温度に加熱した成形型に常温の混合粉末を入れ
、成形型の保有する熱によって加熱すると共に加圧成形
する方法 ■ 常温の成形型に常温の混合粉末を入れ、その表面の
みを電熱輻射、赤外線放射、バーナにより直接加熱など
によって所定温度に加熱し加圧成形する方法 がある。また、一対の熱ロールによって常温の混合粉末
を所定温度に加熱すると共に加圧成形することも可能で
ある。尚、ここに常温とは低軟化点ガラス粉末の軟化温
度未満の温度で予熱された状態を含む。
成形型には、低軟化点ガラス粉末の粘着防止のため、ジ
ルコンサンド、黒鉛等の塗型剤やセラミック粉末等をコ
ーティングしたり、セラミックシートを被着するなどの
処理を施しておくことが望ましい。
次に具体的実施例について説明する。
(1)第1表に示した組成、粒度の各種ガラス粉末を調
整した。尚、低軟化点ガラス粉末原料としてカレント、
高軟化点ガラス粉末原料としてパーライトを利用した。
(2)第1表AおよびBのガラス粉末を第2表の配合に
よって混合粉末を調整し、同表の高温加圧成形条件によ
って1050 X 1050mm (厚さ20〜25m
1ffl)の板状ガラス粉末成形体を製造した。同表中
、No、 1は比較例、Nα2は実施例である。また、
使用したFe12.粉末の平均粒径は30〜70μmで
あった。
第2表 第1表 (ンわ A−m−低軟化点ガラス粉末 B−・・高軟化点ガラス粉末 (3)高温加圧成形後、Nα1およびNo、2のガラス
粉末成形体を成形用金型から取り出して600°Cに保
持した加熱炉に挿入し灼熱した後、30°C/Hrで9
00°Cに昇温し、4時間保持して結晶化を図った後、
徐冷した。
(4)得られた結晶化ガラス材の曲げ強度を調べたとこ
ろ、比較例は640kg/c+fl、実施例は630 
kg/cIIIであり、両者はほぼ同等の強度を有して
いた。また、両者とも、肉眼で観察されるような気孔、
気泡は皆無であった。第3図は、実施例の結晶化ガラス
材の組織写真であり、明瞭な黒色斑点模様が認められた
。尚、同写真中の下部の太線間隔は、1印を示す。
(発明の効果) 以上説明した通り、本発明の結晶化ガラス材は、低軟化
点ガラス粉末と高軟化点ガラス粉末とが低軟化点ガラス
粉末の軟化融着後に融着一体化し、結晶化したものであ
るから、低軟化点ガラス粉末同士の軟化融着時にガラス
粉末の間に存在した空気は未軟化状態の高軟化点ガラス
粉末やPe:IO,粉末の表面に沿って外部に排出され
、組織中に気孔や気泡がほとんど存在しないものとなる
また、本発明において使用する特定組成の低軟化点およ
び高軟化点ガラス粉末は入手も容易であり、軟化温度差
を確保し易いうえ、相互に融着し易く、生産性、経済性
に優れる。また、所定粒度のFe3O4粉末を使用する
ので、結晶化熱処理によって変色することもなく、明瞭
な黒色斑点模様を結晶化ガラス基地中に分散埋入させる
ことができる。
一方、本発明の製造方法によれば、バインダを一切使用
することなく、単独で取り扱いの可能な強度の大きいガ
ラス粉末成形体を容易に得ることができるので、熱処理
に際して長時間の加熱を要する脱バインダが不要となり
生産性に極めて優れる。しかも、ガラス粉末成形体の結
晶化を高軟化点ガラス粉末の軟化以下の温度で行うので
、内部が未軟化の高軟化点ガラス粉末およびFe+04
粉末が骨材として機能し、高温の結晶化熱処理に際して
も成形体の形状が保持され型部れが生じない。
このため、成形型ごと熱処理に供する必要がなく、生産
性の向上、設備コストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はガラス粉末成形体の成形要領を示す成形型の断
面図、第2図は本発明の結晶化ガラス材の熱処理の一例
を示す熱処理線図、第3図は実施例の黒色斑点模様付結
晶化ガラス材の組織写真である。 特許出願人 久保田鉄工株式会社 第 5 図 廉 区 第 時間

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)低軟化点ガラス粉末と高軟化点ガラス粉末とが低
    軟化点ガラス粉末の軟化融着後に融着一体化し、結晶化
    してなる結晶化ガラス材であって、前記低軟化点ガラス
    粉末は主成分が重量%で、SiO_2:65〜80%、
    CaO:5〜10%Na_2O+K_2O:10〜20
    %、MgO:2〜8%であり、前記高軟化点ガラス粉末
    は主成分が重量%で SiO_2:65〜80%、Al_2O_3:25%以
    下Na_2O+K_2O:5〜15% であり、結晶化ガラス材中に粒径が20μm以上のFe
    _3O_4粉末が低軟化点ガラス粉末と融着した状態で
    分散埋入してなることを特徴とする黒色斑点模様を有す
    る結晶化ガラス材。
  2. (2)主成分が重量%で、 SiO_2:65〜80%、CaO:5〜10%Na_
    2O+K_2O:10〜20%、MgO:2〜8%であ
    る低軟化点ガラス粉末と、主成分が重量%で SiO_2:65〜80%、Al_2O_3:25%以
    下Na_2O+K_2O:5〜15% である高軟化点ガラス粉末と、粒径が20μm以上のF
    e_3O_4粉末とからなる混合粉末を低軟化点ガラス
    粉末の軟化点以上でかつ低軟化点ガラス粉末の結晶化開
    始温度以下の温度で加圧成形し、高軟化点ガラス粉末お
    よびFe_3O_4粉末の回りに低軟化点ガラス粉末を
    軟化付着ないし融着させたガラス粉末成形体を得、該成
    形体を低軟化点ガラス粉末の結晶化開始温度以上でかつ
    高軟化点融着性ガラス粉末の軟化点以下の温度に加熱し
    て結晶化することを特徴とする黒色斑点模様を有する結
    晶化ガラス材の製造方法。
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