JPH028791Y2 - - Google Patents

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JPH028791Y2
JPH028791Y2 JP9534887U JP9534887U JPH028791Y2 JP H028791 Y2 JPH028791 Y2 JP H028791Y2 JP 9534887 U JP9534887 U JP 9534887U JP 9534887 U JP9534887 U JP 9534887U JP H028791 Y2 JPH028791 Y2 JP H028791Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 〈考案の利用分野〉 本考案はサーマルプリンタに係り、特に印刷速
度の高速化を図りうるサーマルプリンタに関す
る。
〈考案の背景〉 従来、記録紙とサーマルヘツドとの間に、熱溶
融性材料を有するインクリボンを配置し、サーマ
ルヘツドに備えられた複数の発熱要素をサーマル
ヘツドの移動に伴つて選択的に発熱させ、インク
リボンの熱溶融性材料を溶融させて記録紙上に転
写させるようにしたサーマルプリンタが提案され
ている。このサーマルプリンタは印刷時に騒音を
生じない利点があるとともに、使用される記録紙
の種類に制約を受けない利点がある。
このようなサーマルプリンタとして従来、イン
クリボンの幅方向に対して2文字の印刷が可能な
サーマルプリンタが提案されている。これは幅広
のインクリボンの上側部分と下側部分の双方を個
別の印刷領域に設定したもので、例えば上側部分
の全印刷領域における印刷の終了後にリボンカセ
ツトを上昇させ、このリボンカセツト内のインク
リボンをそれまでの走行方向と反対方向に走行さ
せ、未使用の下側部分の印刷領域によつて印刷を
おこなわせるようにしたものである。
ところで、この従来のサーマルプリンタにあつ
ては、サーマルヘツドのプラテンへの圧接および
圧接の解除と、リボンカセツトの所望の高さへの
配置とを別々のモータで行なつていたので構成が
複雑になり、かつ多くのモータを設置するために
高価になるばかりか大型で重くなるという不具合
があつた。また、インクリボンを良好に保持する
部材がなく、このため、インクリボンの下側部分
を転写する際にサーマルヘツドの上方にインクリ
ボンがせり上つたり、インクリボンが折れたりし
て、巻き乱れを生じていた。
〈考案の目的〉 本考案の目的は、このような従来技術の問題点
を解決するためのものであり、1つのモータの駆
動力によりサーマルヘツドのプラテンへ圧接解除
と、インクリボンの巻取停止と、リボンカセツト
のシフトの3つの動作を行なえるようにして簡単
かつ安価な構造で効率良く印刷が行なえるととも
に、サーマルヘツドの上方位置にインクリボンの
1つの印刷領域よりも長い寸法に設定された突出
部を有するガイド部材を設けることにより、幅広
のインクリボンを用いても印刷時にインクリボン
がせり上つたり折れたりして巻き乱れを生じたり
損傷したりすることがなく良好な印刷が行なえる
サーマルプリンタを提供することにある。
〈考案の概要〉 この目的を達成するために本考案は、本体を形
成するフレームと、記録紙が巻回されるプラテン
と、このプラテンに沿つて移動可能なキヤリツジ
と、このキヤリツジに装着され、プラテンに対向
するように配置されるサーマルヘツドと、上記キ
ヤリツジ上に配置され、幅方向に複数の印刷領域
を有するインクリボンと、このインクリボンが収
納されるリボンカセツトと、キヤリツジの移動動
作に応じてインクリボンを巻取るリボン巻取機構
とを備え、プラテンに巻回した記録紙とサーマル
ヘツドとの間にインクリボンを配置し、該インク
リボンの複数の印刷領域のそれぞれにサーマルヘ
ツドを接触させることにより、インクリボンの幅
方向に複数回の印刷をおこなうことができるサー
マルプリンタにおいて、モータと、該モータの駆
動力を第1のカム、第2のカム、第3のカムに伝
達するためのギヤ機構と、前記第1のカムの作用
面に当接し、該カムの回転により変位される部材
を介して上記サーマルヘツドの上記プラテンへの
圧接および該圧接の解除をおこなうヘツド圧接解
除機構と、前記第2のカムの作用面に当接し、該
カムの回転により変位される部材を介して移動体
を移動させて、この移動体の変位に伴なつて該移
動体に設けられたギヤが変位されることにより、
駆動源からインクリボンを巻取るための巻取り軸
への動力伝達経路を断ち切つて、前記巻取り軸の
回転駆動を停止し、上記インクリボンの巻取り動
作を停止させるインクリボン巻取停止機構と、前
記第3のカムの作用面に圧接し、該カムの回転に
より変位される部材を介してリボンカセツト支持
部材を上下に移動させることにより、該支持部材
上に載置されたリボンカセツトを所望の高さ位置
に配置し、所望の印刷領域を記録紙とサーマルヘ
ツドとの間に配置するカセツトシフト機構とを備
えるとともに、前記サーマルヘツドの上方位置
に、前記インクリボンが接触可能で、しかも該イ
ンクリボンの1つの印刷領域よりも長い寸法に設
定された突出部を有するガイド部材を設けた構成
にしてある。
〈考案の実施例〉 以下、本考案のサーマルプリンタを図に基づい
て説明する。
第1図a,b,c,dは本考案の一実施例の全
体構成を示す説明図で、第1図aは平面図、第1
図bは正面図、第1図cは右側面図、第1図dは
左側面図である。
はじめに、これらの第1図a〜dに基づいてこ
の一実施例に備えられているキヤリツジ駆動機構
および紙送り機構について述べる。
これらの図において、1は本体を形成するフレ
ーム、2は記録紙が巻回されるプラテン、3はこ
のプラテン2の前面の印刷位置に装着されたプラ
テンゴムである。4はプラテン2に沿つて移動可
能なキヤリツジ、5はプラテン2に対向するよう
に配置されるサーマルヘツド、6はキヤリツジ4
上に配置されるリボンカセツトである。
7はプラテン2に沿つて、かつキヤリツジ4を
貫通するように伸長し、回動可能なシヤフト、8
はこのシヤフト7に一体に設けたカム、第1図d
に示す9はカム8に連設され、シヤフト7に一対
に設けたウオームホイール、10はこのウオーム
ホイール9に係合するウオーム、11はこのウオ
ーム10を回転させるステツピングモータであ
る。なお上述のカム8は、例えば第2図aの側面
図、第2図bの正面図に示す形状に設けてあり、
側面に第2図cの特性を示す溝部12を形成して
ある。なお、第2図bは第1図bの左方向から見
た図に対応している。
第1図aに示す13はカム8の溝部12に係合
する一端部を有するレバーで、支軸14を中心に
回動可能になつており、他端部は同第1図aの左
右方向に移動可能なスライダ15の胴部に係合し
ている。なおこのスライダ15は、ステツピング
モータ16の出力軸に一体的に回転可能に設けら
れており、両端部にはギヤが形成されている。こ
のスライダ15の両側部のギヤは、ステツピング
モータ16の出力軸に遊嵌されるギヤ17,18
に選択的に係合可能になつている。
また19はギヤ17に係合し、このギヤ17と
一体的に回転するギヤで、側部にかさ歯車20を
有している。21はかさ歯車20と係合するかさ
歯車で、周側に突起22を有するプーリ23に一
体に設けてある。24は両側をキヤリツジ4に連
結されるメタルベルトで、プーリ23の突起22
に係合する角穴25を有している。26はプーリ
23の反対側に配置され、メタルベルト24が巻
回されるプーリである。
上述したメタルベルト24、プーリ23,2
6、かさ歯車21、かさ歯車20を有するギヤ1
9、ギヤ17、スライダ15、およびステツピン
グモータ16はキヤリツジ4をプラテン2に沿つ
て、すなわち第1図aの左右方向に移動させるキ
ヤリツジ駆動手段を構成している。
また27はギヤ18に係合するギヤで、側部に
小径のギヤ28を有しており、紙送り軸29に回
転自在に遊嵌されている。30はギヤ28に係合
するギヤで、側部に小径のギヤ31を有してい
る。32はギヤ31に係合するギヤで、紙送り軸
29に一体的に回転可能に装着してある。なお3
3は紙送り軸29に一体に設けたスプロケツト
で、周面に例えば記録紙の両縁部に形成される穴
に嵌入される突起34を有している。
上述したスプロケツト33、紙送り軸29、ギ
ヤ32、ギヤ31を有するギヤ30、ギヤ28を
有するギヤ27、ギヤ18、スライダ15、およ
びステツピングモータ16は、プラテン2に巻回
される記録紙を送る紙送り機構を構成している。
第3図は上述したリボンカセツトの内部を示す
平面図、第4図はリボンカセツトを保持するカセ
ツト保持手段の一例として挙げたカセツト保持板
を示す平面図、第5図は第4図のA−A部分を分
解した拡大断面図、第6図は上述したキヤリツジ
とカセツト保持板との係合関係を示す展開図、第
7図はキヤリツジ部分の正面図、第8図はキヤリ
ツジ部分の背面図、第9図はキヤリツジ部分の側
面図、第10図はキヤリツジ部分の裏面図、第1
1図は第6図のB−B部分を分解した拡大断面
図、第12図はインクリボンの一部分を示す正面
図である。
次に、これらの第3図〜第12図、および前述
の第1図a,bに基づき、この一実施例に備えら
れるインクリボンの巻取機構、キヤリツジの取付
構造、およびキヤリツジの案内手段について述べ
る。
第3図において、35はリボンカセツト6の下
側ケースで、リボンカセツト6はこの下側ケース
35と、該下側ケース35に装着される図示しな
い上側ケースとから構成されている。なお36は
サーマルヘツド5が挿入される空隙部である。3
7はリボンカセツト6の内部に収納され、熱溶融
性材料を有する幅広のインクリボンで、第12図
に示すように、上段、中段、下段のそれぞれに印
刷領域38,39,40が設定されており、各印
刷領域38,39,40はそれぞれ例えば1文字
の印刷が可能な幅寸法を有している。すなわち、
インクリボン37の幅方向に3文字の印刷が可能
になつている。
また第3図において、41,42はインクリボ
ン37が巻回される一対のコアで、それぞれリボ
ンカセツト6内に回転自在に配置されており、中
央に十文字状の穴43,44が形成されている。
第4図および第5図において、45はキヤリツ
ジ4に回動可能に装着されるカセツト保持板、4
6,47は前述のコア41,42のそれぞれの穴
43,44に係合する十文字状の外形を有する一
対のボビンである。ボビン46は第5図に示すよ
うに、カセツト保持板45上に中空軸48を介し
て配置される。なお、特に図示しないがボビン4
7も中空軸48と同等の中空軸を介してカセツト
保持板45上に配置される。また上述のカセツト
保持板は、端部に軸受49,50を備えており、
第6図に示すように、この軸受49,50がキヤ
リツジ4に形成された穴51,52に適合するよ
うに配置され、図示しないピンが軸受49,50
およびキヤリツジ4の穴に挿入されることによ
り、当該カセツト保持板45がキヤリツジ4に装
着される。なお第6図においては、カセツト保持
板45は裏面が示されている。
第1図aおよびキヤリツジ4の裏面を示す第1
0図における53は、プラテン2に沿つて伸長す
るように設けたラツクギヤ、同第10図に示す5
4はこのラツクギヤ53に係合可能に設けた伝達
ギヤである。55はキヤリツジ4に装着した移動
体で、両側にキヤリツジ4に設けた貫通穴56,
57内に配置される突出部58,59を有してお
り、矢印60で示すようにキヤリツジ4の移動方
向と直交する方向に移動可能になつている。なお
第6図に示すように移動体55の突出部58,5
9の上方部分はキヤリツジ4に装着した線ばね6
1に係合しており、したがつてこの線ばね61に
よつて移動体55はプラテン2に近づく方向に付
勢される。また上記した伝達ギヤ54の支軸62
は、第10図に示すように移動体55の底部に形
成した長穴63内に遊嵌され、これによつて伝達
ギヤ54は移動体55と一体的に矢印60方向に
移動するとともに、長穴63内を移動可能に、す
なわちキヤリツジの移動方向と平行に移動可能に
なつている。
また第10図に示す64,65は、キヤリツジ
4に回転可能に装着され、伝達ギヤ54が選択的
に係合する一対のリボン巻取ギヤ、第6図に示す
66,67はこれらのリボン巻取ギヤ64,65
とそれぞれ一体的に回転する一対の第1のピンギ
ヤである。なお、第1のピンギヤ66とリボン巻
取ギヤ64は、第11図に示すように第1のピン
ギヤ66の中央に形成した中空部68にリボン巻
取ギヤ64の中央に形成した軸部69が嵌入する
ことにより一体化されている。また特に図示しな
いが他の1組の第1のピンギヤ67とリボン巻取
ギヤ65も上記と同様にして一体化されている。
また第6図に示す70,71は第1のピンギヤ
66,67にそれぞれ係合し、カセツト保持板4
5に装着される一対の第2のピンギヤ、72,7
3はこれら第2のピンギヤ70,71と前述した
第4図に示すボビン46,47との間に介設した
一対のクラツチ機構である。なおクラツチ機構7
2は第5図に示すように、軸部74と円盤状の平
板部75によつて形成される突起体76と、この
突起体76の平板部75上に形成した摩擦板77
とからなつており、突起体76の軸部74が第2
のピンギヤ70の中央に形成した穴78、カセツ
ト保持板45に形成した穴79、中空軸48の穴
80内に配置されたコイルばね81、およびボビ
ン46の穴82に挿入されることにより、第2の
ピンギヤ70とボビン46は一体的に回転可能に
カセツト保持板45に装着される。そして突起体
76の摩擦板77と第2のピンギヤ70の下面8
3とが当接し、第2のピンギヤ70に所定の大き
さの回転力を越える回転力が与えられた場合に
は、第2のピンギヤ70のみが回転し、突起体7
6およびボビン46は回転しないようになつてい
る。なお、特に図示しないが他のクラツチ機構7
3も上記と同様にして第2のピンギヤ71、ボビ
ン47等に係合されている。
この一実施例にあつては、上記したラツクギヤ
53、伝達ギヤ54、移動体55、線ばね61、
一対のリボン巻取ギヤ64,65、一対の第1の
ピンギヤ66,67、第2のピンギヤ70,7
1、クラツチ機構72,73等によつてインクリ
ボン37の巻取機構が構成されている。
また第1図aおよび第9図等に示すように、フ
レーム1にはプラテン2に沿う方向に伸長し、か
つプラテン2の近傍に配置される第1の縁部84
と、プラテン2から離れた位置に配置される第2
の縁部85と、プラテン2に沿う方向に伸長する
段部86とが形成されている。そして、プラテン
2側に位置するキヤリツジ4部分に、第1縁部8
4と係合するピン87を装着させてあり、また、
プラテン2から離れる側に位置するキヤリツジ4
の部分に第2の縁部85と係合する突起88を形
成してあり、さらにこのキヤリツジ4の下方部分
に上述の段部86に係合する係合部89を形成し
てある。
上述した第1の縁部84、第2の縁部85、ピ
ン87、および突起88はキヤリツジ4をフレー
ム1に移動可能に取付けるキヤリツジ取付構造を
構成している。
また上述した段部86および係合部89は、キ
ヤリツジ4をプラテン2に沿うように移動させる
キヤリツジ案内手段を構成している。
第13図は上述したラツクギヤ53の取付構造
を示す分解図である。この第13図の示すよう
に、ラツクギヤ53の裏面には複数の穴90を形
成してあり、フレーム1にはラツクギヤ53の穴
90に対応して複数の突起すなわち切起し部91
を形成させてある。そして穴90のそれぞれに切
起し部91のそれぞれを嵌入させることにより、
ラツクギヤ53をフレーム1に取付けるようにし
てある。
次に、前述した第6図〜第10図、および、第
15,16,17,18図に基づいてこの一実施
例に備えられるリボンカセツト6のシフト機構、
インクリボン37の巻取停止機構、サーマルヘツ
ド5の圧接解除機構、およびサーマルヘツド5の
取付構造について述べる。
第6図において、92はキヤリツジ4を貫通す
るシヤフト7に装着され、このシヤフト7を一体
的に回転するギヤ、93はこのギヤ92と係合す
るギヤ、94は解除カム、95は圧接カム、96
はリボンシフトカムで、このうちギヤ93と、解
除カム94と、圧接カム95は第14図aの側面
図、第14図bの正面図で示すように一体に形成
してあり、またリボンシフトカム96は第15図
aの側面図、第15図bの正面図で示すようにギ
ヤ93等とは別体に形成してある。そして第6図
に示すように断面が小判形状の軸97によつて、
これらのギヤ93、解除カム94、圧接カム95
からなる集合体とリボンシフトカム96とは一体
的に回転可能にキヤリツジ4に装着されている。
なお、圧接カム95の特性は例えば第14図cの
1に示すように、解除カム91の特性は例えば同
第14図cの2に示すように設定してあり、また
リボンシフトカム96の特性は例えば第15図c
に示すように設定してある。なおリボンシフトカ
ム96には保持板45に装着したピン98の先端
部が押入される溝99を形成してある。第6図で
は、キヤリツジ4とカセツト保持板45とを分離
させて示してあり、かつカセツト保持板45は裏
面を示しているが、前述のリボンカセツト6の装
着時には、リボンカシフトカム96の溝99にピ
ン98が挿入され、カセツト保持板45の軸受4
9,50をキヤリツジ4の穴51,52に適合さ
せるようにして、カセツト保持板45はキヤリツ
ジ4に取付けられ、そしてカセツト保持板45上
にリボンカセツト6が装着される。したがつてシ
ヤフト7の回動に伴うギヤ92の回動によつてギ
ヤ93が回動し、ギヤ93と一体的にリボンシフ
トカム96が回動し、これによつてピン98が後
述するように下段位置から中断位置、上段位置に
上昇し、これに伴つてカセツト保持板45が軸受
49,50を中心に回動し、リボンカセツト6の
高さ位置が変化する。すなわち、上記したギヤ9
2,93、リボンシフトカム96、ピン98、カ
セツト保持板45によつてリボンカセツト6を複
数の高さ位置、例えば3つの高さ位置に配置する
カセツトシフト機構が構成されている。
また上記の解除カム94は、前述した第10図
に示す移動体55のプラテン2側に位置する部分
に形成した突出部100に係合している。そして
解除カム94の回動に伴つて後述するように、移
動体55が第6図に示す線ばね61の力に抗して
プラテン2から離れる方向に移動し、これによつ
て伝達ギヤ54とラツクギヤ53との係合は解か
れる。すなわち、上記したギヤ92,93、解除
カム94、移動体55、線ばね61によつて、伝
達ギヤ54とラツクギヤ53との係合を解き、イ
ンクリボン37の巻取動作を停止させるインクリ
ボン37の巻取停止機構が構成されている。
また上記の圧接カム95は第10図、第6図に
示すように、キヤリツジ4のプラテン2側に回動
可能に装着されるレバー101に係合している。
レバー101は第17図aの正面図、第17図b
の側面図、第17図cの平面図で示すように、圧
接カム95に接合する係合部102を有する腕部
103と、この腕部103に連設される底部10
4と、この底部104に連設され、プラテン2側
に配置される立上り部105と、軸受105a,
105bとからなつている。また第10図に示す
106はレバー101に装着される部材で、第1
8図aの正面図、第18図bの側面図、第18図
cの平面図で示すように、レバー101の底部1
04の下部に当接される底部107と、レバー1
01の立上り部105の下方部分の両端付近に当
接され、例えばねじによつて該立上り部105に
固定される2つの立上り部108,109と、レ
バー101の立上り部105の下方部分の中央付
近の前方に配置され、弾性を有する立上り部11
0とからなつている。また第6図に示す111は
サーマルヘツド5が装着されるヘツドベースで、
第16図aの正面図、第16図bの平面図で示す
ように、サーマルヘツド5の取付けられる取付部
112を有する中央立上り部113と、この中央
立上り部113の下方に形成され、前述した部材
106の立上り部110とレバー101の立上り
部105とによつて挟持される基部114とから
なつている。これらのレバー101、部材10
6、ヘツドベース111が組込まれた状態が前述
した第7,8,9図等に示されている。なお上記
したヘツドベース111はサーマルヘツド5の上
方にインクリボン37が接触し、しかも第20図
a,b,cに示すように、インクリボン37の一
回の転写幅よりも長い寸法、例えばインクリボン
37の1つの印刷領域の1.5倍程の寸法だけ当該
上方に突出す部分を有しており、当該インクリボ
ン37を案内するガイド部材を兼れている。第
6,10図に示す115,116はレバー101
の軸受105a,105bおよびキヤリツジ4に
設けた穴に挿入され、レバー101を回動可能に
支持するピン、第6,7図に示す117,118
はピン115,116のそれぞれに保持され、一
端をキヤリツジ4に係着され、他端をレバー10
1の立上り部105の下方部分に係着されるばね
である。
上記したレバー101および部材106は、ヘ
ツドベース111を挟持する挟持体を構成してお
り、上記したばね117,118はヘツドベース
11がプラテン2に近づく方向に上述の挟持体を
回動させるように付勢する弾性体を構成してい
る。また上記のヘツドベース111と、レバー1
01および部材106からなる挟持体と、ばね1
17,118とからなる弾性体とピン115,1
16とによつてサーマルヘツド5の取付構造が構
成されている。
そして、圧接カム95の回動に伴つて後述する
ように、レバー101の立上り部105、ヘツド
ベース111の中央立上り部113、およびサー
マルヘツド5が第9図に示すように立設状態すな
わちサーマルヘツド5がプラテン2に圧接される
状態に保たれ、あるいは矢印119に示すよう
に、レバー101が回し、これと一体的にヘツド
ベース111、サーマルヘツド5が同矢印119
方向に回動し、サーマルヘツド5のプラテン2に
対する圧接が解除される。
上記したギヤ92,93、圧接カム95、レバ
ー101、部材106、ヘツドベース111等に
よつて、サーマルヘツド5のプラテン2への圧
接、および圧接の解除をおこなうヘツド圧接解除
機構が構成されている。
次に上記のように構成した一実施例における作
用について述べる。
はじめに、 (1) キヤリツジ駆動動作 (2) 紙送り動作 (3) インクリボンの巻取動作 (4) インクリボンの巻取停止動作 (5) テープカセツトのシフト動作 (6) サーマルヘツドの圧接、解除動作 について、それぞれ個別に説明し、次に1つの
基本的な印刷操作においておこなわれる上記の一
連の動作について述べる。
(1) キヤリツジ駆動動作 第1図に示すステツピングモータ11の回転に
伴つて、ウオーム10が回転し、このウオーム1
0の回転によつてウオームホイール9が回転し、
このウオームホイール9の回転と一体的にカム8
が回転する。そして、このカム8が第2図cの
45゜〜60゜、135゜〜150゜、225゜〜330゜で示す特性範

にそれぞれ至ると、レバー13が支軸14を中心
に第1図aの図示反時計方向に回動する。したが
つて、レバー13に係合しているスライダ15が
同第1図aの左方向に移動し、該スライダ15の
左側部に形成されているギヤがギヤ17に係合す
る。ここでステツピングモータ16が回転すると
スライダ15が回転し、このスライダ15の回転
に伴つてギヤ17が回転し、このギヤ17の回転
に伴つてギヤ19すなわちかさ歯車20が回転
し、かさ歯車20の回転に伴つてかさ歯車21、
すなわちプーリ23が回転する。そしてプーリ2
3が回転するとメタルベルト24が移動し、これ
によつてキヤリツジ4は第1図aの左右方向、す
なわちプラテン2に沿うように移動する。
(2) 紙送り動作 第1図に示すステツピングモータ11が回転す
ると、ウオーム10、ウオームホイール9を介し
て前述したようにカム8が回転する。そして、こ
のカム8が第2図cの0゜〜15゜、90゜〜105゜、180゜

195゜で示される特性範囲にそれぞれ至ると、レバ
ー13が支軸14を中心に同第1図aに示す状
態、すなわち前述のキヤリツジ駆動動作における
状態から時計方向に回転する。したがつてレバー
13に係合しているスライダ15が同第1図の右
方向に移動し、該スライダ15の右側部に形成さ
れているギヤがギヤ18に係合する。ここでステ
ツピングモータ16が回転すると、スライダ15
が回転し、このスライダ15の回転に伴つてギヤ
27、すなわちギヤ28が回転し、ギヤ28の回
転に伴つてギヤ30、すなわちギヤ31が回転
し、このギヤ31の回転に伴つてギヤ32が回転
する。ギヤ32が回転すると紙送り軸29が回転
し、この紙送り軸29の回転に伴つてスプロケツ
ト33が回転し、これによつてプラテン2に巻回
された記録紙が所定量、例えば1行分キヤリツジ
4の移動方向と直交する方向に送られる。
(3) インクリボンの巻取動作 第1図に示すステツピングモータ11の回転に
伴つて、ウオーム10が回転し、このウオーム1
0の回転によつてウオームホイール9が回転し、
このウオームホイール9が回転すると、キヤリツ
ジ4を貫通するシヤフト7が回動する。このシヤ
フト7が回動すると、ギヤ92が回動し、このギ
ヤ92の回動に伴つてギヤ93が回動し、このギ
ヤ93と一体的に解除カム94が回動する。そし
て、解除カム94の第14図cの2の90゜〜345゜
で示される特性範囲において、該解除カム94と
第10図に示す移動体55の突出部100とが係
合すると、該突出部100は第6図に示す線ばね
61の付勢力によつて第19図aに明示するよう
に、解除カム94の小径部120に係合し、した
がつて移動体55はプラテン2に近づく側に位置
し、伝達ギヤ54がラツクギヤ53に係合する。
この状態にあつてキヤリツジ4が例えば第1図a
の右方向に移動すると、ラツクギヤ53との間の
係合力等によつて伝達ギヤ54の支軸62が移動
体55の長穴63内を第1図aの左方向、すなわ
ち第10図に示す状態まで相対的に移動し、伝達
ギヤ54がリボン巻取ギヤ65に係合し、当該キ
ヤリツジ4の移動に伴つて伝達ギヤ54を介して
リボン巻取ギヤ65が回転し、このリボン巻取ギ
ヤ65の回転と一体的に第6図に示す第1のピン
ギヤ67が時計方向に回転する。この第1のピン
ギヤ67の回転に伴つて第2のピンギヤ71が反
時計方向に回転し、この第2のピンギヤ71の回
転に伴つて、第4図に示すボビン47が同第4図
の反時計方向に回転し、このボビン47に係合す
る第3図に示すコア42が反時計方向に回転す
る。これによつてインクリボン37は、第3図の
矢印121方向に巻取られる。
また上述のように伝達ギヤ54がラツクギヤ5
3に係合している状態にあつてキヤリツジ4が第
1図aの左方向に移動すると、伝達ギヤ54の支
軸62が移動体55の長穴63内を第1図aの右
方向、すなわち第10図の左方向に相対的に移動
し、伝達ギヤ54がリボン巻取ギヤ64に係合
し、当該キヤリツジ4の移動に伴つて、伝達ギヤ
54を介してリボン巻取ギヤ64が回転し、リボ
ン巻取ギヤの回転と一体的に第6図に示す第1の
ピンギヤ66が反時計方向に回転する。この第1
のピンギヤ66の回転に伴つて、第2のピンギヤ
70が時計方向に回転し、この第2のピンギヤ7
0の回転に伴つて、第4図に示すボビン46が同
第4図の時計方向に回転し、このボビン46に係
合する第3図に示すコア41が時計方向に回転す
る。これによつてインクリボン37は、第3図の
矢印122方向に巻取られる。
すなわち、キヤリツジ4の第1図aの右方向、
左方向の移動に伴つて第3図に示すインクリボン
37は矢印121方向、あるいは矢印122方向
にそれぞれキヤリツジ4の移動距離に相応する量
だけ送り出され、巻取られる。
(4) インクリボンの巻取停止動作 第1図に示すステツピングモータ11が回転す
るとウオーム10、ウオームホイール9を介して
シヤフト7が回動し、さらにギヤ92,93を介
して解除カムが回動する。そして、解除カム94
の第14図cの2の37.7゜〜67.5゜で示される特性
範囲において該解除カム94と第10図に示す移
動体55の突出部100とが係合すると、該突出
部100は、第19図bに明示するように解除カ
ム94の大径部123に係合し、すなわち移動体
55は線ばね61の付勢力に抗してプラテン2か
ら離れる側に位置し、これに伴つて伝達ギヤ54
がラツクギヤ53から離れ、ラツクギヤ53に対
する係合が解かれる。これによつてキヤリツジ4
が移動してもリボン巻取ギヤ64,65はいずれ
も回転せず、したがつて第1のピンギヤ66,6
7、第2のピンギヤ70,71、ボビン46,4
7、コア41,42はいずれも回転せず、第3図
に示すインクリボン37は巻取停止状態に保たれ
る。
(5) リボンカセツトのシフト動作 第20図aに示すように、カセツト保持板45
がキヤリツジ4に装着され、ピン98がリボンシ
フトカム96の溝99に挿入され、カセツト保持
板45上にリボンカセツト6が装着された状態
で、第1図に示すステツピングモータ11が回転
すると、ウオーム10、ウオームホイール9を介
してシヤフト7が回動し、さらにギヤ92,93
を介してリボンシフトカム96が回動する。
そして、リボンシフトカム96の第15図cの
0゜〜75゜で示される特性範囲においてピン98が
位置する状態になると、ピン98は第15図bの
溝99の位置124にあり、すなわち同第20図
aに示す状態にあり、これによりカセツト保持板
45およびリボンカセツト6は図示のように下段
位置に配置される。なおこのとき、リボンカセツ
ト6内に収納されるインクリボン37は第12図
の上段に位置する印刷領域38がサーマルヘツド
5に対向しており、したがつてこのインクリボン
37の印刷領域38を用いた印刷が可能になつて
いる。
また、リボンシフトカム96の第15図cの
112.5゜〜165゜で示される特性範囲においてピン9
8が位置する状態になると、ピン98は第15図
bの溝99の位置125にあり、すなわち第20
図bに示す状態にあり、これによりカセツト保持
板45およびリボンカセツト6は図示の中段位置
に配置される。このとき、リボンカセツト6のイ
ンクリボン37は第12図の中段に位置する印刷
領域39がサーマルヘツド5に対向しており、し
たがつてこの印刷領域39を用いた印刷が可能に
なつている。
また、リボンシフトカム96の第15図cの
202.5゜〜255゜で示される特性範囲においてピン9
8が位置する状態になると、ピン98は第15図
bの溝99の位置125にあり、すなわち第20
図cに示す状態にあり、これによりカセツト保持
板45およびリボンカセツト6は図示の上段位置
に配置される。このとき、リボンカセツト6のイ
ンクリボン37は第12図の下段に位置する印刷
領域40がサーマルヘツド5に対向しており、し
たがつてこの印刷領域40を用いた印刷が可能に
なつている。
(6) サーマルヘツドの圧接、解除動作 第1図に示すステツピングモータ11が回転す
ると、ウオーム10、ウオームホイール9を介し
てシヤフト7が回動し、さらにギヤ92,93を
介して圧接カム95が回動する。そして圧接カム
95の第14図cの1の37.5゜〜67.5゜、217.5゜〜
247.5゜、307.5゜〜337.5゜で示すされる特性範囲にお
いて、該圧接カム95とレバー101の係合部1
02とが係合すると、該係合部102は第21図
aに明示するように、圧接カム95の小径部12
7に係合し、すなわちレバー101はばね11
7,118の力によつてピン115,116を中
心にプラテン2に近づく方向に回動し、またレバ
ー101と一体的にヘツドベース111、サーマ
ルヘツド5が回動し、サーマルヘツド5がインク
リボン37および記録紙129をプラテン2に圧
接する。なお、この状態においてサーマルヘツド
5に通電をおこなうと、インクリボン37の熱溶
融性材料が溶かされて記録紙129に転写され、
印刷がおこなわれる。
また、上述した圧接カム95の回動に際し、第
14図cの1の0゜〜15゜、90゜〜195゜、270゜〜285゜

示される特性範囲において、該圧接カム95とレ
バー101の係合部102とが係合すると、該係
合部102は第21図bに明示するように圧接カ
ム95の大径部128に径合し、すなわちレバー
101はばね117,118の力に抗してピン1
15,116を中心に第21図aに示す状態から
図示反時計方向に回動し、またレバー101と一
体的にヘツドベース111、サーマルヘツド5が
プラテン2から離れる方向に回動し、これによつ
てサーマルヘツド5のプラテン2に対する圧接が
解除される。
次に1つの基本的な印刷操作においておこなわ
れる一連の動作について述べる。
なお、この一実施例にあつては、インクリボン
37の送り量はキヤリツジ4の片道移動の移動量
に相応した量であり、インクリボン37の幅方向
に対して3段の印刷が可能であり、基本的な印刷
操作として例えば以下に列挙する〜の動作が
順次おこなわれる。
紙送り実施 〈キヤリツジ4が停止し、リボンカセツト6が
下段位置に保持され、インクリボン37が巻取
可能状態に保たれ、サーマルヘツド5が圧接解
除状態に保たれ、紙送りが実施される。〉 すなわち、まずはじめにリボンカセツト6が装
着されたキヤリツジ4は第1図aの図示左側端部
の所定の印刷開始位置に配置される。この状態で
ステツピングモータ11を駆動すると、ウオーム
10、ウオームホイール9を介してカム8が回動
する。そして、このカム8が第2図cの0゜〜15゜
の特性範囲に一致するだけ回動する間、すなわち
第2図bの矢印方向15゜の範囲まで回動する間、
レバー13を介してスライダ15がギヤ18に係
合する。この状態において、ステツピングモータ
16を駆動すると、スライダ15が回転し、これ
に伴つてギヤ18,27,28,30,31,3
2が回転し、紙送り軸29、スプロケツト33が
回転し、図示しない記録紙が同第1図aの矢印1
30方向に例えば1行分送られる。
なお、上記のようにカム8が第2図bの矢印方
向に15゜の範囲まで回動すると、このカム8と一
体にシヤフト7が15゜回動し、第6図に示すギヤ
92,93を介して解除カム94、圧接カム95
が第14図bの矢印131方向に回動し、リボン
シフトカム96が第15図bの矢印132方向に
回動する。したがつて、第14図bに示す解除カ
ム94の図示左下方部分に位置する小径部と、第
10図に示す移動体55の突出部100とが係合
し、これによつて第19図aに示すようにラツク
ギヤ53と伝達ギヤ54とが係合して、インクリ
ボン37は巻取可能状態に設定される。なお、カ
ム8が回動する前の状態にあつては突出部100
は第14図bの90゜に示す位置において解除カム
94と係合し、すなわちこの第14図bの解除カ
ム94の90゜の位置がカム8の0゜の位置に対応し
ている。
また、第14図bに示す圧接カム95の図示下
方部分とレバー101の係合部102とが係合
し、これによつてヘツドベース111およびサー
マルヘツド5がプラテン2から離れた圧接解除状
態に設定される。なお、カム8が回動する前の状
態にあつてはレバー101の係合部102の上端
部は第14図bの180゜で示す位置において圧接カ
ム95と係合し、すなわちこの第14図bの圧接
カム95の180゜の位置がカム8の0゜の位置に対応
している。圧接カム95の回転状態は異なるが第
21図bにこの圧接解除状態が示されている。ま
た第15図bに示すリボンシフトカム96の位置
124にカセツト保持板45に装着したピン98
があり、これによつて第20図aに示すようにカ
セツト保持板45上のリボンカセツト6は下段位
置に配置され、インクリボン37は第12図の上
段に位置する印刷領域38が使用可能になつてい
る。なお、同第20図aはヘツド圧接状態が描か
れているが、実際には、このときは上述のように
まだ圧接解除状態に保たれている。またカム8が
回動する前の状態、すなわち第2図bの0゜位置と
第15図bに示すテープシフトカム96の0゜位置
とは対応している。
キヤリツジの右方移動、第1回目の印刷 〈テープカセツト6が下段位置に保持され、イ
ンクリボン37が巻取可能状態に保たれ、サー
マルヘツド5が圧接状態に保たれ、キヤリツジ
4が第1図aの右方に移動し、第12図のイン
クリボン37の上段の印刷領域38を用いた第
1回目の印刷作業がおこなわれる。〉 すなわち、上記のの状態からさらにステツピ
ングモータ11が駆動され、これによつてカム8
が第2図bの矢印方向に45゜〜60゜の範囲まで回動
すると、レバー13が回動してスライダ15がギ
ヤ17に係合する。この状態において、ステツピ
ングモータ16を駆動すると、スライダ15が回
転し、これに伴つてギヤ19、かさ歯車20,2
1、プーリ23が回転し、メタルベルト24が移
動しキヤリツジ4が第1図aの右方向に、すなわ
ち、フレーム1の左側端部から右側端部まで移動
する。
なお、上記のようにカム8が第2図bの矢印方
向に60゜の範囲まで回動する間、このカム8と一
体にシヤフト7が60゜まで回動し、解除カム94、
圧接カム95が第14図bの矢印131の方向
に、リボンシフトカム96が第15図bの矢印1
32方向にさらに回動する。したがつて第14図
bに示す解除カム94の小径部120と移動体5
5の突出部100とは係合状態に保持され続け、
キヤリツジ4の移動に伴つて伝達ギヤ54がリボ
ン巻取ギヤ65に係合し、伝達ギヤ54の回転が
リボン巻取ギヤ65、第1のピンギヤ67、第2
のピンギヤ71、ボビン47を介してコア42に
伝えられ、これによつてリボンカセツト6内のイ
ンクリボン37は第3図の矢印121方向に巻取
られる。また、第14図bに示す圧接カム95の
図示下方の小径部127とレバー101の係合部
102とが第21図aに示すように係合し、これ
によつてヘツドベース111およびサーマルヘツ
ド5がプラテン2に圧接された状態になる。ま
た、カセツト保持板45のピン98は第15図b
に示すリボンシフトカム96の位置124に保持
され続け、リボンカセツト6は下段位置に保たれ
る。
つまり、カム8が第2図bの矢印方向に60゜の
範囲まで回動する間、リボンカセツト6は第20
図aに示す下段に保たれ、サーマルヘツド5は圧
接状態に保たれ、キヤリツジ4が第1図aのフレ
ーム1の左側端部から右側端部まで移動し、イン
クリボン37は第3図の矢印121方向に巻取ら
れる。したがつてキヤリツジ4の移動開始に際し
て、サーマルヘツド5に所定の通電をおこなう
と、第12図に示すインクリボン37の上段に位
置する印刷領域38を用いた印刷をおこなうこと
ができる。
紙送りの実施 〈キヤリツジ4が停止し、リボンカセツト6が
下段位置から中段位置にシフトされ、インクリ
ボン37が巻取可能状態に保たれ、サーマルヘ
ツド5が圧接解除状態に保たれ紙送りが実施さ
れる。〉 すなわち、上記のの状態からさらにステツピ
ングモータ11が駆動され、これによつてカム8
が第2図bの矢印方向に90゜〜105゜の範囲まで回
動すると、レバー13を介してスライダ15がギ
ヤ18に係合し、前述と同様にして記録紙が第1
図aの矢印130方向に1行分送られる。なおこ
の間、シヤフト7もカム8と一体に105゜まで回動
し、解除カム94、圧接カム95が第14図bの
矢印131方向にさらに回動し、リボンシフトカ
ム96が第15図bの矢印132方向にさらに回
動する。したがつて、第14図bに示す解除カム
94の小径部120と移動体55の突出部100
とは係合状態に保持され続け、ラツクギヤ53と
伝達ギヤ54とは係合した状態に保たれる。ま
た、圧接カム95は第14図bの図示右方部分の
大径部128がレバー101の係合部102と係
合し、したがつて記録紙の送りを許容する圧接解
除状態に保たれる。また、カセツト保持板45の
ピン98はリボンシフトカム96の溝99内を位
置124から位置125に相対的に移動する過程
にあり、これによつてカセツト保持板45および
リボンカセツト6は第20図aに示す状態から軸
受け49,50を中心に図示反時計方向に回動
し、第12図に示すインクリボン37の中段に位
置する印刷領域39がサーマルヘツド5に対向す
る状態となる。
キヤリツジの左方移動、第2回目の印刷 〈リボンカセツト6が中段位置に保持され、イ
ンクリボン37が巻取可能状態に保たれ、サー
マルヘツド5が圧接状態に保たれ、キヤリツジ
4が第1図aの左方に移動し、第12図のイン
クリボン37の中段の印刷領域39を用いた第
2回目の印刷作業がおこなわれる。〉 すなわち、上記の状態からさらにステツピン
グモータ11が駆動され、これによつてカム8が
第2図bの矢印方向に135゜〜150の範囲まで回動
すると、レバー13を介してスライダ15がギヤ
17に係合し、前述と同様にしてキヤリツジ4が
第1図aのフレーム1の右側端部から左側端部ま
で移動する。この間、シヤフト7もカム8と一体
に150゜まで回動し、解除カム94、圧接カム95
が第14図bの矢印131方向にさらに回動し、
リボンシフトカム96が第15図bの矢印132
方向にさらに回動する。したがつて第14図bに
示す解除カム94の小径部120と移動体55の
突出部100とは係合状態に保持され続け、キヤ
リツジ4の第1図aの左方向の移動に伴つて伝達
ギヤ54とリボン巻取ギヤ64とが係合し、伝達
ギヤ54の回転がリボン巻取ギヤ64、第1のピ
ンギヤ66、第2のピンギヤ70、ボビン46を
介して第3図に示すコア41に伝えられ、これに
よつてインクリボン37は同第3図の矢印122
方向に巻取られる、すなわち、前述したカム8が
第2図bの矢印方向の45゜〜60゜の範囲までの回動
動作におけるリボン巻取量と同量、かつ反対方向
にインクリボン37が巻取られる。また圧接カム
95は第14図bの図示右方上部の小径部127
がレバー101の係合部102と係合し、したが
つてサーマルヘツド5は圧接状態に保たれる。ま
た、カセツト保持板45のピン98はリボンシフ
トカム96の位置125に保持され続け、リボン
カセツト6は第20図bの中段位置に保たれる。
つまり、カム8が第2図bの矢印方向に150゜の
範囲まで回動する間、リボンカセツト6は第20
図bに示す中段位置に保たれ、サーマルヘツド5
は圧接状態に保たれ、キヤリツジ4が第1図aの
フレーム1の右側端部から左側端部まで移動し、
インクリボン37は第3図の矢印122方向に巻
取られる。したがつてこの間、サーマルヘツド5
に所定の通電をおこなうと、第12図に示すイン
クリボン37の中段に位置する印刷領域39を用
いて印刷をおこなうことができる。
紙送りの実施 〈キヤリツジ4が停止し、リボンカセツト6が
中段位置から上段位置にシフトされ、インクリ
ボン37が巻取可能状態に保たれ、サーマルヘ
ツド5が圧接解除状態に保たれ、紙送りが実施
される。〉 すなわち、上記のの状態からさらにステツピ
ングモータ11が駆動され、これによつてカム8
が第2図bの矢印方向に180゜〜195゜の範囲まで回
動すると、レバー13を介してスライダ15がギ
ヤ8に係合し、前述と同様にして記録紙が第1図
aの矢印130方向に1行分送られる。この間、
シヤフト7もカム8と一体に195゜まで回動し、解
除カム94、圧接カム95が第14図bの矢印1
31方向に回動し、リボンシフトカム96が第1
5図bの矢印132方向にさらに回動する。した
がつて、第14図bに示す解除カム94の小径部
120と移動体55の突出部100とは係合状態
に保持され続け、ラツクギヤ53と伝達ギヤ54
とは係合した状態に保たれる。また圧接カム95
は第14図bの上方部分の大径部128がレバー
101の係合部102と係合し、したがつて記録
紙の送りを許容する圧接解除状態に保たれる。ま
たカセツト保持板45のピン98はリボンシフト
カム96の溝99内を位置125から位置126
に相対的に移動する過程にあり、これによつてカ
セツト保持板45およびリボンカセツト6は第2
0図bに示す状態から軸受49,50を中心に図
示反時計方向に回動し、第12図に示すインクリ
ボン37の下段に位置する印刷領域39がサーマ
ルヘツドに対向する状態となる。
キヤリツジの右方移動、第3回目の印刷 〈リボンカセツト6が上段位置に保持され、イ
ンクリボン37が巻取可能に保たれ、サーマル
ヘツド5が圧接状態に保たれ、キヤリツジ4が
第1図aの右方に移動し、第12図のインクリ
ボン37の下段の印刷領域40を用いた第3回
目の印刷作業がおこなわれる。〉 すなわち、上記のの状態からさらにステツピ
ングモータ11が駆動され、これによつてカム8
が第2図bの矢印方向に225゜〜330゜の範囲まで回
動すると、レバー13を介してスライダ15がギ
ヤ17に係合し、前述と同様にして、まずキヤリ
ツジ4が第1図aのフレーム1の左側端部から右
側端部まで右方移動し、次いで反転し、右側端部
から左側端部まで左方移動する。そして、キヤリ
ツジ4が上記の右方移動する間、すなわち、カム
8が第2図bの矢印方向に225゜〜255゜の範囲まで
回動する間、第14図bに示す解除カム94の小
径部120と移動体55の突出部100とは係合
状態に保持され続け、キヤリツジ4の右方移動に
伴つて伝達ギヤ54がリボン巻取ギヤ65に係合
し、伝達ギヤ54の回転が、リボン巻取ギヤ6
5、第1のピンギヤ67、第2のピンギヤ71、
ボビン47を介してコア42に伝えられ、これに
よつてリボンカセツト6のインクリボン37は第
3図の矢印121方向に巻取られる。また第14
図bに示す圧接カム95の図示左方上部の小径部
127とレバー101の係合部102とが係合
し、これによつてサーマルヘツド5が圧接された
状態になる。またカセツト保持板45のピン98
は第15図bに示すリボンシフトカム96の位置
126に保持され続け、リボンカセツト6は第2
0図cの上段位置に保たれる。つまり、カム8が
第2図bの矢印方向に225゜〜330゜の範囲まで回動
するうちのキヤリツジ4が第1図aの右方に移動
する間、リボンカセツト6は第20図cに示す上
段位置に保たれ、サーマルヘツド5は圧接された
状態に保たれ、インクリボン37は第3図の矢印
121方向に巻取られる。したがつて、この間、
サーマルヘツド5に所定の通電をおこなうと、第
12図に示すインクリボン37の下段に位置する
印刷領域40を用いた印刷をおこなうことができ
る。この印刷が終了すると、インクリボン37の
上段に位置する印刷領域38、中段に位置する印
刷領域39、下段に位置する印刷領域40の全て
がキヤリツジ4の片道移動に相応する送り量だけ
使用済となる。
キヤリツジの左方移動、印刷停止 〈リボンカセツト6が上段位置から下段位置に
シフトされ、インクリボン37が巻取停止状態
に保たれ、サーマルヘツド5が圧接解除状態に
保たれ、キヤリツジ4が第1図aの左方に移動
する。この間、印刷はおこなわれない。〉 またカム8が225゜〜330゜まで回動するうちの第
2図bの矢印方向に255゜〜330゜の範囲まで回動し
てキヤリツジ4が左方移動する間、すなわち右方
移動の終了後に反転して、第1図aのフレーム1
の右側端部から左側端部まで移動する間、第14
図bに示す解除カム94の大径部123と移動体
55の突出部100とが第19図bに示すように
係合状態になり、ラツクギヤ53と伝達ギヤ54
との係合が解かれ、これによりインクリボン37
は巻取停止状態に保たれる。また、第14図bに
示す圧接カム95の図示左方下部の大径部128
とレバー101の係合部102とが係合し、これ
によつてサーマルヘツド5は圧接解除状態に保た
れる。またカセツト保持板45のピン98は第1
5図bに示すリボンシフトカム96の溝99内を
位置126から位置124に相対的に移動する過
程にあり、これによつてカセツト保持板45およ
びリボンカセツト6は第20図cに示す状態から
軸受49,50を中心に図示時計方向に回動し、
その後第20図aに示す最初の状態に復帰する。
つまり、カム8が第2図bの矢印方向に225゜〜
330゜の範囲まで回動するうちの255゜〜330゜まで回
動してキヤリツジ4が第1図a左方に移動する
間、リボンカセツト6は第20図cに示す上段位
置から第20図aに示す下段位置まで下げられ、
サーマルヘツド5は圧接が解除された状態に保た
れ、インクリボン37は巻取停止状態に保たれ、
したがつて、この間、印刷動作はおこなわれな
い。
その後、印刷量に応じて上記した〜の動作
がくり返しおこなわれる。
第22図は上述したカム8の回動と解除カム9
4、圧接カム95、テープシフトカム96の回動
との関係を示すタイミグチヤートである。
このように構成してある一実施例にあつては、
シヤフト7の回動に連動して作動するカセツトシ
フト機構、ヘツド圧接解除機構、リボン巻取停止
機構を設けてあることから、キヤリツジ4のフレ
ーム1上の2往復動の間、すなわち4度の移動機
会の間、キヤリツジ4の片道移動距離に相当する
インクリボン37の送り量の範囲内において、当
該インクリボン37の幅方向に対して、上段、中
段、下段の3段の印刷領域38,39,40にお
ける印刷、つまり3回の印刷が可能であり、した
がつてインクリボン37の全幅をむだなく印刷に
活用でき、当該インクリボン37の使用量を最小
に抑制することができる。また、リボンカセツト
6内に収納される1つのインクリボン37で可能
な印刷量を従来の1.5倍〜3倍にすることができ
るで、リボンカセツト6の交換頻度を最小に抑制
でき、印刷作業能率が向上する。また、キヤリツ
ジ4の4度の移動機会のうちの3度の移動機会に
おいて印刷を実施することができ、記録紙上の所
定の総記録量に対する印刷作業に要するトータル
の時間の割合、つまり印刷速度を従来に比べて
1.5倍に高速化でき、上記とは別の観点から印刷
作業能率が向上する。
またこの一実施例にあつては、インクリボン3
7の巻取機構を、それぞれ一対の第1ピンギヤ6
6,67、第2のピンギヤ70,71、ボビン4
6,47、コア41,42、クラツチ機構72,
73を有する構成にしてあることから、キヤリツ
ジ4の第1図aに示すフレーム1上の右方向移
動、および左方向移動のそれぞれに際して、キヤ
リツジ4の移動距離に相応してインクリボン37
をコア41に巻取る方向に、あるいはコア42に
巻取る方向に送ることができ、インクリボン37
の反転送り操作を良好に実現させることができ
る。
そして、特にこの一実施例にあつては、インク
リボン37の巻取機構を、第1のピンギヤ66,
67と第2のピンギヤ70,71との係合を介し
て、ラツクギヤ53と係合する伝達ギヤ54の回
転をインクリボン37を巻取る回転力として伝え
る構成にしてあることから、カセツト保持板45
の下段から中段、中段から上段へのシフト動作に
伴う、カセツト保持板45に装着された第2のピ
ンギヤ70,71と、第1のピンギヤ66,67
との間の歯先の係合位置のずれが回転力の伝達に
影響をじない程度に抑制され、すなわちカセツト
保持板45が下段、中段、上段のどの位置にあつ
ても、第1のピンギヤ66,67と第2のピンギ
ヤ70,71との間に確実な係合関係を得ること
ができ、キヤリツジ4の移動に相応したインクリ
ボン37の送りを確実に実現させることができ
る。
またこの一実施例にあつては、インクリボン3
7の巻取機構を、クラツチ機構72,73を介し
て第2のピンギヤ70,71に与えられる回転力
をボビン46,47に伝える構成にしてあること
から、仮に第2のピンギヤ70,71に過度の回
転力が与えられた場合には、当該回転力はボビン
46,47には伝えられず、したがつてこのよう
な過度の回転力によるインクリボン37の破損を
確実に防止することができる。
またこの一実施例にあつては、インクリボン3
7の巻取機構を、カセツト保持板45に装着され
る一対のボビン46,47と、テープカセツト6
内に配置される一対のコア41,42とを、コア
41,42に形成した十文字状の穴に、十文字状
の外形を有するボビン46,47を挿入させ、ボ
ビン46,47の回転と一体的にコア41,42
を回転させるようにしてあることから、ボビン4
6,47とコア41,42との間に回転ずれを生
じることがなく、ボビン46,47に与えられる
回転力をコア41,42に精度良く伝えることが
できる。
またこの一実施例にあつては、リボンカセツト
6のシフト機構を、シヤフト7の回動動作に伴つ
て回動するリボンシフトカム96を有し、このリ
ボンシフトカム96の回動に応じてピン98を介
してカセツト保持板45を回動させる構成にして
あることから、カセツト保持板45上のリボンカ
セツト6をリボンシフトカム96の特性に応じ
て、下段、中坪、上段の3段に精度良くシフトさ
せ、かつ当該位置に保持させることができ、リボ
ンカセツト6内にインクリボン37の印刷領域3
8,39,40のそれぞれを正確にサーマルヘツ
ド5に対向させることができる。
またこの一実施例にあつては、インクリボン3
7の巻取停止機構を、シヤフト7の回動動作に伴
つて回動する解除カム94を有し、この解除カム
94の回動に応じて移動体55を介して伝達ギヤ
54とラツクギヤ53との係合を解く構成にして
あることから、インクリボン37の巻取動作を解
除カム94の特性に応じて精度良く停止させるこ
とができ、かつ少ない部材点数でこのインクリボ
ン37の巻取停止動作を実現させることができ
る。
またこの一実施例にあつては、サーマルヘツド
5の圧接解除機構を、シヤフト7の回動動作に伴
つて回動する圧接カム95を有し、この圧接カム
95の回動に応じてレバー101を回動させ、ヘ
ツドベース111に装着されたサーマルヘツド5
をプラテン2に圧接し、あるいは当該圧接の解除
をおこなう構成にしてあることから、サーマルヘ
ツド5の圧接と解除を圧接カム95の特性に応じ
て精度よく切換えることができ、かつ少ない部材
点数でこの動作を実現させることができる。
またこの一実施例にあつては、シヤフト7の回
動動作に伴つてカセツトシフト機構を構成するリ
ボンシフトカム96、インクリボン37の巻取停
止機構を構成する解除カム94、サーマルヘツド
5の圧接解除機構を構成する圧接カム95を回動
させるようにしてあり、かつこれらのリボンシフ
トカム96、解除カム94、圧接カム95を軸9
7を介して一体的に回動させるようにしてあるこ
とから、リボンカセツト6のシフト動作と、サー
マルヘツド5の圧接解除動作と、インクリボン3
7の巻取停止動作とをシヤフトの回動に連動して
所望のタイミングで協動させることができ、かつ
最小の部材点数でこれらの動作を実現させること
ができ、製造原価を低く抑えることができる。
またこの一実施例にあつては、キヤリツジ4の
取付構造を、フレーム1に形成した第1の縁部8
4、第2の縁部85と、キヤリツジ4に形成さ
れ、第2の縁部85に係合する突起88と、第1
の縁部84に係合し、キヤリツジ4に装着される
ピン87とによつて構成してあることから、キヤ
リツジ4を最少の部材点数でフレーム1に移動可
能に取付けることができ、重量の軽い、薄型化の
可能な構造とすることができる。
またこの一実施例にあつては、キヤリツジ4の
案内手段を、フレーム1に形成した段部86とキ
ヤリツジ4に形成した係合部89とによつて構成
してあることから、構造がきわめて簡単であり、
製作が容易である。
またこの一実施例にあつては、ラツクギヤ53
の取付構造を、ラツクギヤ53に形成した穴90
にフレーム1に形成した複数の突起すなわち切起
し部91を嵌合させるようにしてラツクギヤ53
をフレーム1に取付けるようにしてあることか
ら、部材点数が最少で済むとともに、取付作業が
容易である。
またこの一実施例にあつては、サーマルヘツド
5の取付構造を、サーマルヘツド5が装着される
ヘツドベース111と、レバー101および部材
106から成りヘツドベース111を挟持する挟
持体と、ばね117,118とを有する構成にし
てあることから、サーマルヘツド5を装着したヘ
ツドベース111を挟持体に差込む一動作で、サ
ーマルヘツド5をプラテン2に対向する所定位置
に簡単に位置決めでき、かつ挟持体の保有する挟
持力によつて、くり返しおこなわれるサーマルヘ
ツド5の圧接解除動作にかかわらず、ヘツドベー
ス111を含むサーマルヘツド5を位置ずれを生
じることなく確実に保持することができる。
またこの一実施例にあつてはヘツドベース11
1がインクリボン37を案内保持するガイド部材
を兼れているので、印刷時、インクリボン37の
せり上がりや折損を生じることがなく、これらの
インクリボン37のせり上がりや折損による巻乱
れやリボン走行性能の低下を防止できる。
なお、上記実施例では、特に明示していない
が、第12図に示すインクリボン37の上段、中
段、下段に位置する印刷領域38,39,40を
構成する熱溶融性材料の色を互いに異なる色に設
定すれば、カラー印刷を実現させることができ
る。
また、上記実施例では上段、中段、下段の3段
の印刷領域38,39,40を有するインクリボ
ン37を設けたが、本考案はこれに限らず2段、
あるいは4段以上の印刷領域を有するインクリボ
ンを設けることもできる。
また、上記実施例ではシヤフト7の回動に伴つ
てリボンシフトカム96が第15図bの矢印13
2方向に回動し、これによつてリボンカセツト6
が下段から中段、中段から上段に上昇し、第12
図に示すインクリボン37の印刷領域38,3
9,40のそれぞれに、すなわちインクリボン3
7の上から下に向かつて順に印刷がおこなわれる
ようにしてあるが、これとは逆にリボンシフトカ
ム96を第15図bの矢印132方向とは逆の方
向に回動させ、リボンカセツト6が上段から中
段、中段から下段に下降し、第12図に示すイン
クリボン37の印刷領域40,39,38のそれ
ぞれに、すなわちインクリボン37の下から上に
向かつて順に印刷が可能となるようにすることも
できる。
また上記実施例にあつては、ステツピングモー
タ11,16によつてウオーム10、スライダ1
5を回転させるように構成してあるが、これらの
ステツピングモータ11,16の代わりに電磁ソ
レノイドを設ける構成とすることもできる。
また上記実施例では、ラツクギヤ53に穴90
を設け、フレーム1に切起し部91を設けてある
が、これとは逆にラツクギヤ53に突起を設け、
フレーム1に当該突起が嵌合する穴を設けた構成
にしてもよい。
また上記実施例では、フレーム1に形成した第
2の縁部85にキヤリツジ4に形成した突起88
を係合させ、フレーム1に形成した第1の縁部8
4に係合するピン87をキヤリツジ4に装着させ
るようにしてあるが、これとは逆に、フレーム1
に形成した第1の縁部84に係合する突起をキヤ
リツジ4に設け、フレーム1に形成した第2の縁
部85に係合し、キヤリツジ4に装着可能なピン
を設ける構成にしてもよい。
また上記実施例では、ギヤ93と、解除カム9
4と、圧接カム95とを一体に形成してあるが、
これらは互いに別体に設けるようにしてもよい。
〈考案の効果〉 本考案のサーマルプリンタは以上のように構成
してあることから、1つのモータの駆動力により
サーマルヘツドのプラテンへの圧接解除と、イン
クリボンの巻取停止と、リボンカセツトのシフト
の3つの動作をおこなうことができ、簡単かつ安
価な構造で効率良く印刷が行なえる効果がある。
また、従来のような印刷時におけるインクリボン
のせり上がりや折損を防止でき、それ故、これら
に伴つて生じるインクリボンの巻乱れやリボン走
行性能の低下を防止できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図a,b,c,dは本考案のサーマルプリ
ンタの一実施例の全体構成を示す説明図で、第1
図aは平面図、第1図bは正面図、第1図cは右
側面図、第1図dは左側面図、第2図a,b,c
は第1図に示す実施例に備えられるカムを示す説
明図で、第2図aは側面図、第2図bは正面図、
第2図cは特性図、第3図は第1図に示す実施例
に備えられるテープカセツトの内部を示す平面
図、第4図は第1図に示す実施例に備えられるカ
セツト保持手段の一例として挙げたカセツト保持
板を示す平面図、第5図は第4図のA−A部分を
分解した拡大断面図、第6図は第1図に示す実施
例に備えられるキヤリツジとカセツト保持板の係
合関係を示す展開図、第7図〜第10図は第1図
に示す実施例に備えられるキヤリツジ部分の説明
図で、第7図は正面図、第8図は背面図、第9図
は側面図、第10図は裏面図、第11図は第6図
のB−B部分を分解した拡大断面図、第12図は
第1図に示す実施例に備えられるインクリボンの
一部分を示す正面図、第13図は第1図に示す実
施例に備えられるラツクギヤの取付構造を示す分
解図、第14図a,b,cは第1図に示す実施例
に備えられる解除カムおよび圧接カムの説明図
で、第14図aは側面図、第14図bは正面図、
第14図cは特性図、第15図a,b,cは第1
図に示す実施例に備えられるリボンシフトカムの
説明図で、第15図aは側面図、第15図bは正
面図、第15図cは特性図、第16図a,bは第
1図に示す実施例に備えられるヘツドベースを示
す説明図で、第16図aは正面図、第16図bは
平面図、第17図a,b,cは第1図に示す実施
例に備えられ、挟持体を構成するレバーを示す説
明図で、第17図aは正面図、第17図bは側面
図、第17図cは平面図、第18図a,b,cは
第1図に示す実施例に備えられ、挟持体を構成す
る部材を示す説明図で、第18図aは正面図、第
18図bは側面図、第18図cは平面図、第19
図aは第1図に示す実施例に備えられるインクリ
ボンの巻取機構の動作を示す説明図、第19図b
は第1図に示す実施例に備えられるインクリボン
の巻取停止機構の動作を示す説明図、第20図
a,b,cは第1図に示す実施例に備えられるリ
ボンカセツトのシフト機構の動作を示す説明図
で、第20図aはリボンカセツトが下段位置にあ
る状態を示す説明図、第20図bはリボンカセツ
トが中段位置にある状態を示す説明図、第20図
cはリボンカセツトが上段位置にある状態を示す
説明図、第21図a,bは第1図に示す実施例に
備えられるサーマルヘツドの圧接解除機構の動作
を示す説明図で、第21図aは圧接状態を示す説
明図、第21図bは解除状態を示す説明図、第2
2図は各カムの回動関係を示すタイミングチヤー
トである。 1……フレーム、2……プラテン、4……キヤ
リツジ、5……サーマルヘツド、6……リボンカ
セツト、7……シヤフト、8……カム、9……ウ
オームホイール、10……ウオーム、11,16
……ステツピングモータ、13……レバー、15
……スライダ、17,18,19,27,28,
30,31,32,92,93……ギヤ、20,
21……かさ歯車、23,26……プーリ、24
……メタルベルト、29……紙送り軸、35……
下側ケース、37……インクリボン、38,3
9,40……印刷領域、41,42……コア、4
3,44,78,79,80,82,90……
穴、43,44,78,79,80,82,90
……穴、45……カセツト保持板、46,47…
…ボビン、49,50……軸受、53……ラツク
ギヤ、54……伝達ギヤ、55……移動体、5
6,57……貫通穴、58,59,100……突
出部、61……線バネ、62……支軸、63……
長穴、64,65……リボン巻取ギヤ、66,6
7……第1のピンギヤ、70,71……第2のピ
ンギヤ、72,73……クラツチ機構、74……
軸部、75……平板部、76……突起体、77…
…摩擦板、81……コイルばね、83……下面、
84……第1の縁部、85……第2の縁部、86
……段部、87,98,115,116……ピ
ン、88……突起、89……係合部、91……切
起し部、94……解除カム、95……圧接カム、
96……リボンシフトカム、97……軸、99…
…溝、101……レバー、105……立上り部、
106……部材、111……ヘツドベース、11
7,118……ばね、129……記録紙。

Claims (1)

  1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 本体を形成するフレームと、記録紙が巻回さ
    れるプラテンと、このプラテンに沿つて移動可
    能なキヤリツジと、このキヤリツジに装着さ
    れ、プラテンに対向するように配置されるサー
    マルヘツドと、上記キヤリツジ上に配置され、
    幅方向に複数の印刷領域を有するインクリボン
    と、このインクリボンが収納されるリボンカセ
    ツトと、キヤリツジの移動動作に応じてインク
    リボンを巻取るリボン巻取機構とを備え、プラ
    テンに巻回した記録紙とサーマルヘツドとの間
    にインクリボンを配置し、該インクリボンの複
    数の印刷領域のそれぞれにサーマルヘツドを接
    触させることにより、インクリボンの幅方向に
    複数回の印刷をおこなうことができるサーマル
    プリンタにおいて、モータと、該モータの駆動
    力を第1のカム、第2のカム、第3のカムに伝
    達するためのギヤ機構と、前記第1のカムの作
    用面に当接し、該カムの回転により変位される
    部材を介して上記サーマルヘツドの上記プラテ
    ンへの圧接および該圧接の解除をおこなうヘツ
    ド圧接解除機構と、前記第2のカムの作用面に
    当接し、該カムの回転により変位される部材を
    介して移動体を移動させて、この移動体の変位
    に伴なつて該移動体に設けられたギヤが変位さ
    れることにより、駆動源からインクリボンを巻
    取るための巻取り軸への動力伝達経路を断ち切
    つて、前記巻取り軸の回転駆動を停止し、上記
    インクリボンの巻取り動作を停止させるインク
    リボン巻取停止機構と、前記第3のカムの作用
    面に当接し、該カムの回転により変位される部
    材を介してリボンカセツト支持部材を上下に移
    動させることにより、該支持部材上に載置され
    たリボンカセツトを所望の高さ位置に配置し、
    所望の印刷領域を記録紙とサーマルヘツドとの
    間に配置するカセツトシフト機構とを備えると
    ともに、前記サーマルヘツドの上方位置に、前
    記インクリボンが接触可能で、しかも該インク
    リボンの1つの印刷領域よりも長い寸法に設定
    された突出部を有するガイド部材を設けたこと
    を特徴とするサーマルプリンタ。 (2) ガイド部材はヘツドベースであることを特徴
    とする実用新案登録請求の範囲第(1)項記載のサ
    ーマルプリンタ。
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