JPH027613A - 多重モード共振器型表面弾性波フィルタとその帯域通過特性調整方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複数の共振器を弾性的に結合させた多重モー
ド共振器型表面弾性波フィルタと、そのフィルタの帯域
通過特性を調整する方法に関するものである。

〔従来技術〕

二個の表面弾性波（ＳＡＷ）共振器を近接して配置し、
それらを弾性的に結合させると、二つの振動モードを生
じる。すなわち、対称モードと反対称モートの二つの振
動モードで、対称モードの共振周波数と反対称モードの
***振周波数を一致させて、二重モードＳＡＷフィルタ
を構成する。

第４図はその二重モードＳＡＷフィルタの一例の平面図
で、水晶等の基板４０の表面にインターデジタル電極（
ＩＤＴ）４１とそれを挟む反射器４２によって共振器が
構成され、ＳＡＷの伝播方向と直角の方向にもう一つの
共振器が配置されたものである。

共振器を三個以上配置して、多重モードフィルタを構成
することもできる。このような多重モード共振器型表面
弾性波フィルタは、電子）１１信学会超音波研究会資料
ＵＳ−７７−３３（１９７７年）等に示されている。ま
た、インターデジタル電極を各共振器に二個配置した２
ボートタイプなどもある。

〔課題〕

上記のような多重モード共振器型表面弾性波フィルタに
おいて、一方のモー１′と他方のモードの周波数スペー
スを増して、広帯域化しようとすると、第５図の実線５
３で示したように波形のストップバンドが生じる。

また、Ｑが１万程度と非常に高いので、第二の雰点付近
での特性インピーダンスが低くなり、通過帯域の限界付
近に、第６図の実線６３で示したように、肩が生じる。

本発明は、このような問題を解決して、通過帯域特性の
良好な多重モード共振器型表面弾性波フィルタを得よう
とするものである。

また、最小のスペースで効率よく特性を改善しようとす
るものである。

さらに、特性の調整も同時に可能とするものである。

〔課題を解決するだめの手段〕

本発明は、共振器間のＩＤＴの接続導体パターンと接地
導体との間に容量を形成することによって、上記の課題
を解決するものである。

すなわち、圧電性基板表面にインターデジタル電極とそ
れを挟む反射器とから成る共振器を複数個配置し、その
弾性的結合を利用する多重モード共振器型フィルタにお
いて、該インターデジタル電極を接続する導体パターン
から伸びる第一の導体バクーンと接地された第二の導体
パターンが対向するように配置され、該第一および第二
の導体パターン間の基板表面に誘電体膜を具えたことに
特＠、を有するものである。

また、言い換えれば、圧電性基板表面にインターデジタ
ル電極とそれを挟む反射器とから成る共振器を複数個配
置し、その弾性的結合を利用する多重モード共振器型フ
ィルタの帯域通過特性調整方法において、該・インター
デジタル電極を接続する導体パターンから伸びる第一の
導体パターンと接地された第二の導体パターンが対向す
るように配置し、該第一および第二の導体パターン間の
基板表面に誘電体膜を形成し、二つの導体パターン間に
容量を形成することに特徴を有するものである。

容量を形成する１瓶パターンは種々あり、また誘電体の
量の調整によって、容量の調整も可能である。

Ｃ実施例〕 以下、図面を参照して、本発明の実施例について説明す
る。

第１図は、本発明の実施例を示す平面図である。

水晶等の圧電性の基板１０の表面にＩＤＴＩＩとその両
側に配置された反射器１２から成る共振器が、二個配置
されたものである。反射器の各電極は両端が接続された
構造となっている。

二個のＩＤＴを接続する導体パターンから導体パターン
１５が伸びており、これは反射器の接続導体パターンと
平行に対向して伸びるように形成ざれている。そして、
その導体パターン１５と反射器の接続導体パターン間の
基板表面には、酸化亜鉛等の誘電体膜１８が形成されて
いる。

上記の対抗する導体パターン間で容量が形成される。ま
た、その上に誘電体膜が形成されているので、容量の値
はより大きくなる。誘電体膜１８を形成する前には０．
１〜１ｐＦであった容量は、酸化亜鉛の誘電体膜１８を
形成した後には１〜５９Ｆとなっていた。

第２図は、本発明の他の実施例を示す平面図である。Ｉ
ＤＴ２１と反射器２２は前記の例と同じであるが、ＩＤ
Ｔ間の導体パターンから伸びる電極２５だけでなく、ア
ース電位に接続された反射器２２に接続された導体パタ
ーン２６をも形成したものである。導体パターン２５と
導体パターン２６は近接して平行に伸び、対向して配置
されている。これら二つの導体パターン上には酸化亜鉛
等の誘電体膜２８が形成されている。

このように、二本の導体パターンを近接して配置すれば
、容量値を大きくすることができる。また、更に容量値
を大きくするときには、ＩＤＴに似た構造の電極を形成
し、複数の導体パターン同士が対向する構造とすればよ
い。

二本の導体パターンの上およびその間に誘電体膜が形成
された状態を第３図に示した。基板３０上の平行な導体
パターン３５．３６の上に誘電体膜３８が塗布されてい
る。通常電極の厚みはＱ、３ミクｌＩシ程度であり、誘
電体膜の厚みは［りｏン程度とすればよい。

水晶基板上に酸化亜鉛膜を形成したとき、膜の形成前に
ＡＩ主電極１ｍｍ対向していたときの容量が０、０５ｐ
Ｆであったのに対して、酸化亜鉛膜を形成したときには
、１ｍｍあたり０．１４ｐＦの容量が得られた。

誘電体膜としては、酸化亜鉛（誘電率１０）の他に、二
酸化シリコン（４，５）、窒化アルミニウム（８，５）
、アルミナ（１０，５）　、酸化チタン（１３０）等を
もちいることができる。形成方法としては、スパンタリ
ング法、ＣＶＤ法等を利用できる。

上記のように、誘電体膜の材料によって誘電率が異なる
ので、材料を変えたり、■を変えることによって導体パ
ターン間の容量を任意に設定することが可能となる。そ
れによって、素子の特性のばらつきを補正することも可
能となる。

なお、容量を形成する導体パターンを設ける位置は上記
の例に限られないが、共振器間に設けることによって、
近接して配置した場合の不要な弾性的結合を切ることの
できる効果もある。また、アース電位に直接接続された
導体パターンを対向して配置させてもよい。

以上の説明は、多重モード共振器型フィルタの例につい
てであるが、共振器を多段に形成するタイプのフィルタ
全般に応用できる。

〔効果〕

本発明によれば、フィルタとしての帯域通過特性が大幅
に改善される。これは、共振周波数のずれが容量の形成
によって補償されるためである。

また、インピーダンスの改善も寄与している。

また、そのための導体パターンを形成するのも共振器間
の小さいスペースで済むので、装置の小型化の面でも有
利である。

更に、容量の調整が容易であり、特性の調整も容易とな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図、第２図は本発明の実施例を示す平面図であり、
第３図は同じ〈実施例の部分側面断面図である。第４図
は従来の二重モー１′共振器型フイルタの平面図、第５
図、第６図はその特性の説明図である。

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. （１）圧電性基板表面にインターデジタル電極とそれを
   挟む反射器とから成る共振器を複数個配置し、その弾性
   的結合を利用する多重モード共振器型フィルタにおいて
   、該インターデジタル電極を接続する導体パターンから
   伸びる第一の導体パターンと接地された第二の導体パタ
   ーンが対向するように配置され、該第一および第二の導
   体パターン間の基板表面に誘電体膜を具えたことを特徴
   とする多重モード共振器型表面弾性波フィルタ。
2. （２）該第二の導体パターンが接地された反射器を接続
   する導体パターンである請求項第１項記載の多重モード
   共振器型表面弾性波フィルタ。
3. （３）該第二の導体パターンが接地された反射器に接続
   され、該第一の導体パターンと平行である請求項第１項
   記載の多重モード共振器型表面弾性波フィルタ。
4. （４）該第一の導体パターンと該第二の導体パターンの
   少なくとも一方が平行な二本以上の導体パターンに分割
   され、他方の導体パターンを挟んで対向した請求項第１
   項または第３項記載の多重モード共振器型表面弾性波フ
   ィルタ。
5. （５）圧電性基板表面にインターデジタル電極とそれを
   挟む反射器とから成る共振器を複数個配置し、その弾性
   的結合を利用する多重モード共振器型フィルタの帯域通
   過特性調整方法において、該インターデジタル電極を接
   続する導体パターンから伸びる第一の導体パターンと接
   地された第二の導体パターンが対向するように配置し、
   該第一および第二の導体パターン間の基板表面に誘電体
   膜を形成し、二つの導体パターン間に容量を形成するこ
   とを特徴とする多重モード共振器型表面弾性波フィルタ
   の帯域通過特性調整方法。
6. （６）該誘電体膜の塗布量を調整して容量を調整する請
   求項第５項記載の多重モード共振器型表面弾性波フィル
   タの帯域通過特性調整方法。