JPH0250120B2 - - Google Patents

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JPH0250120B2
JPH0250120B2 JP60148144A JP14814485A JPH0250120B2 JP H0250120 B2 JPH0250120 B2 JP H0250120B2 JP 60148144 A JP60148144 A JP 60148144A JP 14814485 A JP14814485 A JP 14814485A JP H0250120 B2 JPH0250120 B2 JP H0250120B2
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JP
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carbon atoms
oxaazaphosphorine
oxo
tetrahydro
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JP60148144A
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JPS6144894A (ja
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Rabieru Jirubeeru
Kudonutsuku Kuroodo
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ADIR SARL
Original Assignee
ADIR SARL
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Publication date
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Publication of JPH0250120B2 publication Critical patent/JPH0250120B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07FACYCLIC, CARBOCYCLIC OR HETEROCYCLIC COMPOUNDS CONTAINING ELEMENTS OTHER THAN CARBON, HYDROGEN, HALOGEN, OXYGEN, NITROGEN, SULFUR, SELENIUM OR TELLURIUM
    • C07F9/00Compounds containing elements of Groups 5 or 15 of the Periodic Table
    • C07F9/02Phosphorus compounds
    • C07F9/547Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom
    • C07F9/6564Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms
    • C07F9/6581Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms having phosphorus and nitrogen atoms with or without oxygen or sulfur atoms, as ring hetero atoms
    • C07F9/6584Heterocyclic compounds, e.g. containing phosphorus as a ring hetero atom having phosphorus atoms, with or without nitrogen, oxygen, sulfur, selenium or tellurium atoms, as ring hetero atoms having phosphorus and nitrogen atoms with or without oxygen or sulfur atoms, as ring hetero atoms having one phosphorus atom as ring hetero atom
    • C07F9/65842Cyclic amide derivatives of acids of phosphorus, in which one nitrogen atom belongs to the ring
    • C07F9/65846Cyclic amide derivatives of acids of phosphorus, in which one nitrogen atom belongs to the ring the phosphorus atom being part of a six-membered ring which may be condensed with another ring system
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Nitrogen And Oxygen Or Sulfur-Condensed Heterocyclic Ring Systems (AREA)
  • Compounds Of Unknown Constitution (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Cephalosporin Compounds (AREA)
  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本考案は新規なオキサアザホスホリン誘導体、
およびそれを含有する薬用組成物に関するもので
ある。 オキサアザホスホリンは文献に記載されていて
既に公知であり、これは治療薬特に抗癌剤として
使用されている。最も広く使用されている抗腫瘍
剤の一種であるシクロホスフアミド〔「アンゲバ
ンテ・ヘミー」(Angew.Chem.)第70巻539頁
(1958年)〕は、オキサアザホスホリン環の燐原子
に窒素マスタード〔−N(CH2−CH2−Cl)2〕が
直接にグラフト結合してなる化合物である。前記
の複素環はアルキル化剤のベクトルとして働くの
みならず、また、分子の活性化の際に重要かつ複
雑な生物学的作用も行うものである。 特開昭57−141308号公報(1982.8.13.)および
特開昭57−141309号公報(1982.8.13.)には、2
−オキソ−2−(N−ニトロソ−2−ハロエチル
アミノ)−オキサアザホスホリンが記載されてい
るが、この化合物では、当該燐原子に結合したア
ルキル化剤のベクトルとして、この複素環が利用
される。 別のアルキル化剤であるニトロソ尿素もまた癌
の治療薬として使用されている。しかしながら既
に知られているように、当該窒素原子上でモノ置
還されたニトロソ尿素は、当該窒素原子上のプロ
トンの除去によつて活性化された後に、溶液中で
自然に分解してしまう。一方、当該窒素原子上に
ジ置換されたニトロン尿素は溶液中で安定である
が、これは一般に治療効果を有さず不活性である
〔「ジヤーナル・オブ・メデイカル・ケミストリ」
(J.Med.Chem.)、第27巻第97頁(1984年)〕。 本発明の目的は、溶液中で安定であり、しかも
生体内および試験管中で活性を示す新規なニトロ
ソ尿素化合物を提供することである。 この目的は、本発明に従つて下記の化合物を製
造することによつて達成され、すなわち本発明
は、一般式 {ここにRは、炭素原子を1−6個含む直鎖状
または分枝状アルキル基; 炭素原子を3−7個含むシクロアルキル基; フエニル基(これは、炭素原子1−4個のアル
キル基またはアルコキシ基、もしくはハロゲン原
子で置換されていてもよい); 炭素原子を7−10個含むフエニルアルキル基
(これのフエニル環は、任意的にハロゲン原子で
置換されていてもよく、あるいは炭素原子を1−
4個含むアルキル基またはアルコキシ基で置換さ
れていてもよい); 炭素原子を1−4個含む直鎖状または分枝状ア
ルコキシ基; フエノキシ基またはチオフエノキシ基; 炭素原子を1−8個含むモノ−またはジアルキ
ルアミノ基(この基は、任意的に1−2個のハロ
ゲン原子で置換されていてもよい);または、 ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イ
ル基またはピペリド−1−イル基またはピペラジ
ン−1−イル基〔この基は、その4−位置が任意
的に炭素原子1−4個の直鎖状または分枝状アル
キル基、炭素原子5−7個のシクロアルキル基、
またはフエニル基もしくは炭素原子7−10個のフ
エニルアルキル基(このフエニル基およびフエニ
ルアルキル基の両者の中の芳香環は任意的にハロ
ゲン原子で置換されていてもよく、あるいは炭素
原子1−4個の直鎖状または分枝状アルキル基ま
たはアルコキシ基で置換されていてもよい)で置
換されていてもよい〕を表わす}を有する2−オ
キソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサ
アザホスホリン誘導体、およびその薬学的に許容
され得る酸付加塩(ただし、この塩の場合には、
Rはピペラジニル基である)に関するものであ
る。上記の酸付加塩の例には塩酸塩、硫酸塩、メ
タンスルホン酸塩、蓚酸塩、フマル酸塩、マレイ
ン酸等があげられる。 一般式()の化合物のうちで好ましいもの
は、Rがアミノ基、もしくは特にピロリジニル
基、ピペリジル基、モルホニル基または非置換ま
たは置換ピペラジニル基である誘導体である。 本発明はまた、一般式()の化合物の製造方
法において、次式 〔ここにRは、式()の場合と同じ意味を有
する〕のホスホン酸−または燐酸クロライドと3
−アミノプロパン−1−オールとの縮合反応を不
活性溶媒中で酸受体(acid acceptor)の存在下
に−30℃ないし0℃の温度において行つて次式 〔ここにRは式()の場合と同じ意味を有す
る〕の化合物を生成させ、後者の化合物と、過剰
量の次式 Cl−CH2−CH2−N=C=O () のβ−クロロエチルイソシアネートとの縮合反応
を行い、後者の縮合反応は、Rがアミノ基である
ときには直接に行い、一方、Rがアミノ基でない
場合には、予じめテトラヒドロフランの如き塩基
溶媒中でブチルリチウムによつて1,3,2−オ
キサアザホスホリン環の窒素原子を活性化した後
に後者の縮合反応を行い、前記のブチルリチウム
との反応は−70ないし−40℃の温度において行
い、後者の縮合反応によつて次式 〔ここにRは式()の場合と同じ意味を有す
る〕の化合物を生成させ、この化合物()を其
後に酸性または塩基性媒質中でニトロソ化剤(た
とえば塩化ニトロシル、亜硝酸ナトリウム、四酸
化窒素等)でニトロソ化して式()の化合物を
生成させることを特徴とする製造方法にも関す
る。Rがピペラジニル基である場合には、式
()の化合物は任意的に、その薬学的に許容さ
れ得る酸付加塩に変換できる。 前記のニトロソ化反応を実施する場合には、式
()の化合物を予じめたとえばテトラヒドロフ
ラン中で−80℃の温度において1当量のブチルリ
チウムで処理することによつて活性化しておくの
が有利である。 式()の出発物質は文献、特に「メトーデ
ン・デル・オルガニシエン・ヘミー」、ホウベン、
ワイル、第4版、“燐化合物”()および()
(ゲオルグ・チーメ・フエルラーグ、1963年)に
記載の方法によつて製造できる。 次に本発明の実施例を示す。しかしながら、本
発明の範囲は決して実施例に記載の範囲内のみに
限定されるものではない。融点は、コフラー
(Kofler)のホツトブロツクと称する融点測定装
置で測定した。NMRスペクトルは、内部照合物
質としてテトラメチルシランを使用し、かつ溶媒
として重水素含有クロロホルムを使用して測定し
た。各実施例に記載の化合物の物理化学的特性お
よびスペクトル特性は、第1表に示した。 例 1 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ
アミド〕−2−イソプロピル−2−オキソ−2H
−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホス
ホリン 工程A:2−イソプロピル−2−オキソ−2H−
テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホス
ホリン −20℃に冷却された3−アミノプロパン−1−
オール0.1モルおよびトリエチルアミン0.2モルの
ジクロロメタン200cm3中溶液に、攬拌下にイソプ
ロピルホスホン酸ジクロライド0.1モルを添加し
た。この反応混合物を周囲温度(室温)において
1時間攬拌し、沈澱を濾別し、母液を飽和塩化ナ
トリウム水溶液50cm3(1回当りの使用量)で2回
洗浄した。 有機相を除去し、乾操し、蒸発させた。2−イ
ソプロピル−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−
1,3,2−オキサアザホスホリンが14.5g得ら
れたが、これは、さらに精製することなく次の工
程で使用した。 工程B:3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕
−2−イソプロピル−2−オキソ−2H−テ
トラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホ
リン 前の工程で得られた2−イソプロピル−2−オ
キソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサ
アザホスホリン14.5gを、テトラヒドロフランが
150cm3入つている容器に入れ、この混合物を−80
℃に冷却し、ブチルリチウム1当量のヘキサン中
溶液を添加し、得られた混合液を前記温度におい
て2時間保つた。β−クロロエチルイソシアネー
ト2当量のテトラヒドロフラン20cm3中溶液を一度
に添加した。反応混合物(溶液)を−50℃に15分
間保ち、次いで加水分解し、3回抽出した。この
抽出は、1回当りジエチルエーテルを100cm3用い
て行つた。エーテル溶液を集め、乾操し、蒸発さ
せた。得られた油状残留物を少量のイソプロパノ
ール中に入れ、生じた沈澱を濾別した。母液を減
圧下に蒸発させ、得られた油状物にクロマトグラ
フ操作を、シリカ300gからなるカラムを用いて
行つた〔溶媒=ジクロロメタン−メタノール混合
物(混合比98:2)〕 3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−2−
イソプロピル−2−オキソ−2H−テトラヒドロ
−1,3,2−オキサアザホスホリンが10g得ら
れた(収率42%)。 分析値(%:C9H18ClN2O3P=268.5として) C H N Cl 計算値 40.23 6.75 10.43 13.20 測定値 36.77 6.76 10.04 13.26 スペクトル特性 −赤外線:νNH:3500and3300cm-1 :νC=O:1680and1540cm-1 −核磁気共鳴: 1.1ppm;3H;dofd;JPH=2Hz;JHH=6.3
Hz 1.4ppm;3H;d;JHH=6.3Hz 1.7to2.7ppm;3H,m 2.8to3.5PPm;1H,m 3.6PPm;4H;A2B2 4to4.8ppm;3H;m 8.1ppm;1Hexch;m。 ここに“exch”は
“交換可能”を意味する。 工程C:3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニ
トロソアミド〕−2−イソプロピル−2−オ
キソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オ
キサアザホスホリン 前の工程で得られた3−〔N−(2−クロロエチ
ル)−アミド〕−2−イソプロピル−2−オキソ−
2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホ
スホリン5.2gを、テトラヒドロフラン50cm3が入
つている容器に入れた。この混合物を−80℃に冷
却し、次いでブチルリチウム(ヘキサン中溶液)
1当量を滴下し、反応混合物(溶液)を攬拌下に
−80℃に保つた。其後に塩化ニトロシル1当量を
速やかに添加した。緑色の溶液が得られたが、こ
れは速やかに脱色した。これが完全に脱色した後
に、これを低い温度において加水分解し、ジエチ
ルエーテルを1回当り50cm3づつ用いて抽出操作を
3回行つた。エーテル相を集め、乾燥し、次いで
蒸発させた。得られた油状物5.4gに速やかに
クロマトグラフ操作を、シリカカラムを用いて行
つた〔溶媒=ジクロロメタン−アセトン混合物
(混合比90:10)〕。得られた生成物を少量の石油
エーテル中に入れて結晶化させた。3−〔N−(2
−クロロエチル)−N−ニトロソアミド〕−2−イ
ソプロピル−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−
1,3,2−オキサアザホスホリンが4.7g得ら
れた(収率81%)。 例 2 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ
アミド〕−2−フエニル−2−オキソ−2H−テ
トラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ン 工程A:2−フエニル−2−オキソ−2H−テト
ラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ン 例1の工程Aの場合と同様な方法に従つて、フ
エニルホスホン酸ジクロライド0.41モルを使用
し、かつ、3−アミノプロパン−1−オール0.41
モルとトリエチルアミン0.82モルとの混合物のジ
クロロメタン800cm3中溶液を用いて反応操作を行
うことによつて、生成物が38g得られた。この生
成物にクロマトグラフ精製操作を、シリカカラム
を用いて行つた(溶媒=ジクロロメタン−メタノ
ール混合液(混合比98:2)〕。 2−フエニル−2−オキソ−2H−テトラヒド
ロ−1,3,2−オキサアザホスホリンが30g得
られた。 工程B:3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕
−2−フエニル−2−オキソ−2H−テトラ
ヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリン 2−フエニル−2−オキソ−2H−テトラヒド
ロ−1,3,2−オキサアザホスホリン25.6g
(0.13モル)のテトラヒドロフラン300‡中溶液を
−80℃に冷却し、これにブチルリチウム(ヘキサ
ン中溶液)1当量を滴下し、反応混合物全体を−
65℃において30分間攬拌し、次いで再び−80℃に
冷却し、β−クロロエチルイソシアネート2当量
のテトラヒドロフラン25cm3中溶液を一度に添加し
た。 反応混合物を−80℃に半時間保ち、加水分解
し、次いで、1回当りジエチルエーテルを150cm3
使用して抽出操作を3回行つた。エーテル抽出物
(エキストラクト)を集め、乾燥し、次いで蒸発
させ、得られた油状残留物を少量のイソプロパノ
ール中に入れた。沈澱を吸引濾過によつて分離
し、母液を蒸発させた。生成物を集め(全量32
g)、そのうちの12gにクロマトグラフ精製操作
を、シリカカラムを用いて行つた〔溶媒=シクロ
ヘキサン−アセトン混合物(混合比=70:30)〕。
純粋な3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−
2−フエニル−2−オキソ−2H−テトラヒドロ
−1,3,2−オキサアザホスホリンが6.6gが
得られた。 工程C:3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニ
トロソアミド〕−2−フエニル−2−オキソ
−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサ
アザホスホリン 前の工程で得られた3−〔N−(2−クロロエチ
ル)アミド〕−2−フエニル−2−オキソ−2H−
テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ン6.6gを、テトラヒドロフラン75cm3中に入れた。
この混合物全体を−80℃に冷却し、これにブチル
リチウム(ヘキサン中溶液)1当量を滴下した。
反能混合物を攬拌下に−80℃に1時間保ち、次い
で塩化ニトロシル1当量を速やかに添加し、攬拌
を続けながら温度を−65℃に上昇させた。反応混
合物を加水分解し、ジエチルエーテルを1回当り
100cm3づつ用いて抽出操作を3回行つた。エーテ
ル抽出物を集め、乾操し、濃縮することによつ
て、横色油状物が7.9g得られたが、これに速や
かにクロマトグラフ精製操作を、W.C.スチル
(STILL)の方法〔「ジヤーナル・オブ・オーガ
ニツク・ケミストリ」(J.Org.Chem.)、第43巻第
2923頁(1978年)〕に従つて行つた〔溶媒:エー
テル−ヘキサン−メタノール混合物(混合比70:
25:5)〕。3−〔N−(2−クロロエチル)−N−
ニトロソアミド〕−2−フエニル−2−オキソ−
2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホ
スホリンが4.5g得られるが、これを集め、少量
のジイソプロピルエーテル中に入れて結晶化させ
た(収率62%)。 例 3 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ
アミド〕−2−メトキシ−2−オキソ−2H−テ
トラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ン 工程A:2−メトキシ−2−オキソ−2H−テト
ラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ン イソプロピルホスホン酸ジクロライドの代りに
ジクロロ燐酸メチルを用いたことを除いて、例1
の工程Aの場合と同様な操作を行うことによつ
て、2−メトキシ−2−オキソ−2H−テトラヒ
ドロ−1,3,2−オキサアザホスホリンが得ら
れた(収率50%)。沸点(0.4mm/Hg)=140℃。 工程B:3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕
−2−メトキシ−2−オキソ−2H−テトラ
ヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリン 例2の工程Bの場合と同様な操作を行つたが、
今回は2−フエニル−2−オキソ−2H−テトラ
ヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリンの代
りに2−メトキシ−2−オキソ−2H−テトラヒ
ドロ−1,3,2−オキサアザホスホリンを使用
した。この操作によつて、3−〔N−(2−クロロ
エチル)−アミド〕−2−メトキシ−2−オキソ−
2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホ
スホリンが得られた。融点=50℃。 分析値(%;C7H14ClN2O4P=256.632として) C H N Cl 計算値 32.76 5.50 10.91 13.81 測定値 32.88 5.41 10.96 13.65 スペクトル特性: −赤外線:νNH:3340cm-1 :νC=O:1680および1535cm-1 −NMR: 1.5to2.5ppm;2H;m 2.5to3.5ppm;1H;m 3.6ppm;4H;A2B2 3.8ppm;3H,d;JPH=12Hz 4.5ppm;3H;m 8ppm;1H;m;exch。 工程C:3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニ
トロソアミド〕−2−メトキシ−2−オキソ
−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサ
アザホスホリン 例1の工程Cの場合と同様な操作を行つたが、
今回は3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−
2−イソプロピル−2−オキソ−2H−テトラヒ
ドロ−1,3,2−オキサアザホスホリンの代り
に3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−2−
メトキシ−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,
3,2−オキサアザホスホリンを使用した。迅速
クロマトグラフ精製操作を、シリカを用いて行つ
た〔溶媒=シクロヘキサン−アセトン混合物(混
合比70:30)〕。3−〔N−(2−クロロエチル)−
N−ニトロソアミド〕−2−メトキシ−2−オキ
ソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサア
ザホスホリンが得られたが、これをジイソプロピ
ルエーテル中で結晶化させた(収率48%)。 例 4 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ
アミド〕2−〔1−(4−メチル−ピペラジニ
ル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,
3,2−オキサアザホスホリン 工程A:2−〔1−(4−メチルピペラジニル)〕−
2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,
2−オキサアザホスホリン イソプロピルホスホン酸ジクロライドの代りに
N−メチルピペラジン−1−イル−燐酸ジクロラ
イドを使用したことを除いて、例1の工程Aの場
合と同様な操作を行うことによつて、2−〔1−
(4−メチルピペラジニル)〕−2−オキソ−2H−
テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ンが得られた。これをアルカリ性の水で洗浄し、
次いで蒸留水で洗浄し、そしてこれを次の工程で
使用した。収率79%であつた。 工程B:3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕
−2−〔1−(4−メチルピペラジニル)〕−2
−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2
−オキサアザホスホリン 前の工程で得られた2−〔1−(4−メチルピペ
ラジニル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−
1,3,2−オキサアザホスホリン15gをβ−ク
ロロエチルイソシアネート30cm3中で35℃に24時間
加熱し、次いで、できるだけ充分に蒸発させた。
生成物が28g得られたが、これにクロマトグラフ
操作を、シリカカラム(CH2Cl2−メタノール)
を用いて行つた。 3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−2−
〔1−(4−メチルピペラジニル)〕−2−オキソ−
2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホ
スホリンが10.7g単離された(収率48%)。 工程C:3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニ
トロソアミド〕−2−〔1−(4−メチルピペ
ラジニル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒド
ロ−1,3,2−オキサアザホスホリン 例1の工程Cの場合と同様な操作を行つたが、
今回は3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−
2−イソプロピル−2−オキソ−2H−テトラヒ
ドロ−1,3,2−オキサアザホスホリンの代り
に3−〔N−(2−クロロエチル)−アミド〕−2−
〔1−(4−メチルピペラジニル)〕−2−オキソ−
2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホ
スホリンを使用し、塩化ニトロシルを−100℃に
おいて添加し、−90℃において30分間攬拌した。
油状残留物が得られたが、これに速やかにクロマ
トグラフ操作を、シリカを用いて行つた〔アセト
ン−テトラヒドロフラン(混合比50:50)〕。純粋
な3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ
アミド〕−2−〔1−(4−メチルピペラジニル)〕
−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2
−オキサアザホスホリンが得られたが、これを、
酢酸エチルとアセトンとの混合物(混合比1:
1)に溶解し、これに対応量の蓚酸を添加するこ
とによつて蓚酸塩に変換させた。 例 5−13 例1の場合と同様な方法によつて種々の燐酸−
またはホスホン酸ジクロライドを使用して操作を
行うことによつて下記の各化合物を製造した。 (5):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕−2−メチル−2−オキソ−2H−テ
トラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリ
ン (6):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕−2−(1−メチルプロピル)−2−
オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オ
キサアザホスホリン (7):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕−2−シクロヘキシル−2−オキソ
−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサア
ザホスホリン (8):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕−2−ベンジル−2−オキソ−2H−
テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホ
リン (9):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕2−フエノキシ−2−オキソ−2H
−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザホス
ホリン (10):3−〔N−(2−クロロエチル)N−ニトロソ
アミド〕−2−〔(4−クロロフエニル)−メチ
ル〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,
3,2−オキサアザホスホリン (11):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕−2−(4−クロロフエニル)−2−
オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オ
キサアザホスホリン (12):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
ソアミド〕−2−(4−メチルフエニル)−2−
オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オ
キサアザホスホリン (13):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニト
ロソアミド〕−2−(4−フルオロフエニル)−
2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2
−オキサアザホスホリン 例 14−19 例4の場合と同様な方法に従つて、種々の燐酸
ジクロライドを用いて操作を行うことによつて、
下記の各化合物が得られた。 (14):3−〔N−(2−クロロエチル)N−ニトロ
ソアミド〕−2−(ピペリド−1−イル)−2−
オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オ
キサアザホスホリン (15):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニト
ロソアミド〕−2−(モルホリン−4−イル)−
2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2
−オキサアザホスホリン (16):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニト
ロソアミド〕−2−〔4−(2−メトキシフエニ
ル)〕−ピペラジン−1−イル〕−2−オキソ−
2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサアザ
ホスホリン・塩酸塩 (17):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニト
ロソアミド〕−2−〔(N,N−ビス−2−クロ
ロエチル)−アミノ〕−2−オキソ−2H−テト
ラヒドロ−1.3,2−オキサアザホスホリン (18):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニト
ロンアミド〕−2−〔1−(4−シクロヘキシル
ピペラジニル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒ
ドロ−1,3,2−オキサアザホスホリン・蓚
酸塩 (19):3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニト
ロソアミド〕−2−〔1−(4−ブチルピペラジ
ニル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,
3,2−オキサアザホスホリン・蓚酸塩 本発明の化合物の薬学的性質 一般式()の化合物はすぐれた薬学的性質お
よび治療効果を有する。すなわち、これらの化合
物は高度の抗腫瘍活性を有する。したがつてこれ
らは癌の治療薬として使用できる。 これらの化合物の試験を次の方法に従つて行つ
た。すなわち、米国の国立癌研究所において推奨
された一般的試験方法〔「カンサーケモセラピー、
レポーツ」、1972年、、第3巻第2号第1頁−
第87頁に記載のR.I.ゲラン(GERAN)の論文参
照〕に従つて、腫瘍細胞を腹腔、筋肉または脳の
中に接種したマウスに対する前記化合物の抗腫瘍
効果(寿命延長効果)を試験した。この試験は、
人体内における抗腫瘍効果を予測するのに適した
試験であると一般に認められているものである
〔J.S.ドリスコール(DRISCOLL):「カンサー、
トリートメント、レポーツ」、第68巻第1号第63
頁−第85頁(1984年)〕。癌細胞に対するこの化合
物の毒性強度(細胞毒性強度)は、S.E.サルモン
(SALMON)およびD.D.フオン・ホツフ(VON
HOFF)によつて発表されたクロノゲニシチイ試
験〔英文雑誌「Semin.Oncol.」第8巻第3787頁
(1981年)〕によつて測定した。 この化合物は、マウスに移植された腫瘍の生長
を遅延させるのみならず、動物の白血病を治癒す
る作用をも有するものであることが見出された。
たとえば、実施例4に記載の化合物(すなわち化
合物4)を体重1Kg当り67ミクロモル以上(1回
投与の場合)、もしくは22ミクロモル以上(多回
投与の場合)投与したときには、癌細胞を移植し
たマウスの病状が60日間以上にわたつて寛解状態
に保たれた。動物の足に癌腫を移植したときに
は、これが肺に転移するが、この化合物は前記と
同じ投与量でこの移植を阻止する効果を示した。 本発明の化合物はまた、公知のニトロソ尿素の
場合にみられる薬剤耐性が全く認められないとい
う大なる利点も有する。癌に対する化学療法が今
迄成功を収めなかつたのは、当該抗癌剤の癌破壊
作用を阻止する防衛機構が癌細胞中に発達するた
めであるといわれている〔「カンサー・トリート
メント・レポート」(Cancer Treat.Rep.)、第68
巻第87頁(1984年)に発表されたG.A.カート
(CURT)等の論文参照〕。 本発明の化合物の活性を、ニトロソ尿素に対し
て耐性を示す種類の細胞(cell lines)を用いて
試験した〔この種類の細胞については、「DCT・
ツモウア・バンク;インベントリー・オブ・トラ
ンスプランタブル・アニマル・アンド・ヒユーマ
ン・ツモウアズ」、米国の国立癌研究所(NCI)、
1981年6月30日発行に記載されている〕。 たとえば、本発明の化合物である実施例4の化
合物は、L1210/BCNU種の細胞100000個の腹腔
内移植によつて白血病になつたマウスの寿命を50
%以上のばす効果を示し、一方BCNUには、こ
のマウスの寿命を実質的にのばす効果は認められ
なかつた(次表参照)。
【表】
【表】 試験管試験では次の結果が得られた。すなわち
本発明の化合物である例4の化合物を0.5ノナモ
ル/ml程度の低濃度で使用して癌細胞を処理した
ときには、この細胞はもはや悪性細胞群体を形成
し得ない。一方、BCNU〔N,N′−ビス(2−ク
ロロエチル)−N−ニトロソ尿素;これは本発明
の化合物と同じ治療薬グループに属する公知化合
物であつて、現在臨床治療薬として最も広く使用
されている〕の場合には、悪性細胞群体形成阻止
のために、14ノナモル/mlを超える濃度で使用す
ることが必要である。さらに、本発明の化合物を
完全培地中で溶解状態で37℃において3時間を超
える時間保つたときにおいても、本発明の化合物
の効力(細胞毒性)は全く低下しない。一方
BCNUの場合には、この条件下に同じ時間保つ
たときにその効力がかなり低下する。 本発明の化合物の哺乳類動物毒性は非常に低
い。例4の化合物(本発明の化合物)をマウス
(B6D2F1)に4日毎に、各回当り67ミクロモ
ル/Kgの投与量で腹腔内注射によつて3回投与し
たときには、末梢血管中の白血球の数は、初期の
値の70%以下には決して低下しない。一方、
BCNUを同効量投与した場合には、白血球の数
が正常値の半半分以下に低下する。本発明の化合
物で処理したときには、赤血球および血小板生成
レベルは著しい影響を受けない。本発明の化合物
の前記のすぐれた性質は、この化合物をリジン分
子と37℃において6時間混合したときに該化合物
はこのリジン分子をカルバモイル化し得ないとい
う事実と関係があるように思われる。 書籍「ニトロソウレア;カレント・ステータ
ス・アンド・ニユー・デベロツプメンツ」、A.W.
プレスタイコウ(PRESTAYKO)等編、アカデ
ミー・プレス発行、第96頁に記載されたH.E.カ
ン(KANN)の論文に記載されているように、
或種のニトロソ尿素では、そのカルバモイル化力
が生物の正常器管においてあらわれ、すなわち不
所望の毒作用を示すことが以前から知られてい
た。これに対し本発明の化合物は、癌細胞には非
常に高い抗癌活性を示すが、正常細胞の生存のた
めに必要な成分には有害作用と全く示さないとい
う予想外にすぐれた性質を有するものである。 本発明の化合物は人や動物の白血病、骨髄腫、
癌、肉腫、黒色腫、エピテリオーマ、神経膠腫、
奇形腫、すなわち一般的にいえばあらゆる器管の
癌の治療薬として使用できる。 本発明はまた、一般式()の化合物、または
任意的に、その薬学的に許容され得る酸付加塩1
種以上を活性成分として単独に含有し、あるいは
薬用に適した1種以上の不活性かつ無毒性の賦形
剤との混合物の形で有することを特徴とする薬用
組成物にも関する。この方法で得られる薬用組成
物は、たとえば錠剤、糖衣錠、軟質ゼラチンカプ
セル剤、硬質ゼラチンカプセル剤、オブラート
剤、座薬、注射用または内服用溶液、舌下投与剤
の如き種々の剤形(galenicalforms)で有利に使
用できる。 投与法は、患者の年令および体重、癌疾患の種
類、位置および病気の重さ等に応じて種々変える
ことができる。好ましい投与法は経口投与である
が、直腸内投与や腸管外投与の如き非経口投与も
適当である。一般に単位投与量は5−100mgであ
る。 製剤処方例(カプセル剤) 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロソ
アミド〕−2〔1−(4−メチル−ピペラジニ
ル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,
3,2−オキサアザホスホリン。 蓚酸塩 …20mg タルク …5mg 乳糖 …25mg これを1個の軟質ゼラチンカプセルに入れる。 本発明の化合物の具体例を第1表に示す。表中
“exch”は“交換可能”を意味する。
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 {ここにRは、炭素原子を1−6個含む直鎖状
    または分枝状アルキル基; 炭素原子を3−7個含むシクロアルキル基; フエニル基(これは、炭素原子1−4個のアル
    キル基またはアルコキシ基、もしくはハロゲン原
    子で置換されていてもよい); 炭素原子を7−10個含むフエニルアルキル基
    (これのフエニル環は、任意的にハロゲン原子で
    置換されていてもよく、あるいは炭素原子を1−
    4個含むアルキル基またはアルコキシ基で置換さ
    れていてもよい); 炭素原子を1−4個含む直鎖状または分枝状ア
    ルコキシ基; フエノキシ基またはチオフエノキシ基; 炭素原子を1−8個含むモノーまたはジアルキ
    ルアミノ基(この基は、任意的に1−2個のハロ
    ゲン原子で置換されていてもよい);または、ピ
    ロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イル基
    またはピペリド−1−イル基またはピペラジン−
    1−イル基〔この基は、その4−位置が任意的に
    炭素原子1−4個の直鎖状または分枝状アルキル
    基、炭素原子5−7個のシクロアルキル基、また
    はフエニル基もしくは炭素原子7−10個フエニル
    アルキル基(このフエニル基およびフエニルアル
    キル基の両者のフエニル環は任意的にハロゲン原
    子で置換されていてもよく、あるいは炭素原子1
    −4個の直鎖状または分枝状アルキル基またはア
    ルコキシ基で置換されていてもよい)で置換され
    ていてもよい〕を表わす}を有するオキサアザホ
    スホリン誘導体、およびその薬学的に許容され得
    る酸付加塩(ただし、この塩の場合には、Rはピ
    ペラジニル基である)。 2 Rがアミノ基、または特にピロリジン−1−
    イル基、ピペリド−1−イル基またはモルホリン
    −4−イル基またはピペラジン−1−イル基〔こ
    れは任意的に、炭素原子1−4個の直鎖状または
    分枝状アルキル基、炭素原子5−7個のシクロア
    ルキル基、もしくはフエニル基または炭素原子7
    −10個のフエニルアルキル基(このフエニル基お
    よびフエニルアルキル基の両者の中のフエニル環
    は、任意的にハロゲン原子で置換されていてもよ
    く、あるいは炭素原子1−4個の直鎖状または分
    枝状アルキル基またはアルコキシ基で置換されて
    いてもよい)で置換されていてもよい〕であるこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の化
    合物。 3 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
    ソアミド〕−2−(ピペリド−1−イル)−2−オ
    キソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキサ
    アザホスホリンである特許請求の範囲第1項に記
    載の化合物。 4 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
    ソアミド〕−2−(モルホリン−4−イル)−2−
    オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,2−オキ
    サアザホスホリンである特許請求の範囲第1項に
    記載の化合物。 5 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
    ソアミド〕−2−〔1−(4−メチルピペラジニ
    ル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,
    2−オキサアザホスホリンおよびその薬学的に許
    容され得る酸付加塩である特許請求の範囲第1項
    に記載の化合物。 6 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
    ソアミド〕−2−〔4−(4−メトキシフエニル)−
    ピペラジン−1−イル〕−2−オキソ−2H−テト
    ラヒドロ−1,3,2−オキサアザホスホリンお
    よびその薬学的に許容され得る酸付加塩である特
    許請求の範囲第1項に記載の化合物。 7 一般式 {ここにRは、炭素原子を1−6個含む直鎖状
    または分枝状アルキル基; 炭素原子を3−7個含むシクロアルキル基; フエニル基(これは、炭素原子1−4個のアル
    キル基またはアルコキシ基、もしくはハロゲン原
    子で置換されていてもよい); 炭素原子を7−10個含むフエニルアルキル基
    (これのフエニル環は、任意的にハロゲン原子で
    置換されていてもよく、あるいは炭素原子を1−
    4個含むアルキル基またはアルコキシ基で置換さ
    れていてもよい); 炭素原子を1−4個含む直鎖状または分枝状ア
    ルコキシ基; フエノキシ基またはチオフエノキシ基; 炭素原子を1−8個含むモノ−またはジアルキ
    ルアミノ基(この基は、任意的に1−2個のハロ
    ゲン原子で置換されていてもよい);または、 ピロリジン−1−イル基、モルホリン−4−イ
    ル基またはピペリド−1−イル基またはピペラジ
    ン−1−イル基〔この基は、その4−位置が任意
    的に炭素原子1−4個の直鎖状または分枝状アル
    キル基、炭素原子5−7個のシクロアルキル基、
    またはフエニル基もしくは炭素原子7−10個のフ
    エニルアルキル基(このフエニル基およびフエニ
    ルアルキル基の両者のフエニル環は任意的にハロ
    ゲン原子で置換されていてもよく、あるいは炭素
    原子1−4個の直鎖状または分枝状アルキル基ま
    たはアルコキシ基で置換されていてもよい)で置
    換されていてもよい〕を表わす}を有するオキサ
    アザホスホリン誘導体、またはその薬学的に許容
    され得る酸付加塩(ただしこの塩の場合には、R
    はピペラジニル基である)の1種以上を活性成分
    として単独に含有するか、もしくは不活性かつ無
    毒性の賦形剤1種以上との混合物の形で含有する
    ことを特徴とする抗癌剤。 8 3−〔N−(2−クロロエチル)−N−ニトロ
    ソアミド〕−2−〔1−(4−メチルピペラジニ
    ル)〕−2−オキソ−2H−テトラヒドロ−1,3,
    2−オキサアザホスホリンまたはその薬学的に許
    容され得る酸付加塩を活性成分として単独に含有
    するか、もしくは不活性かつ無毒性の賦形剤1種
    以上との混合物の形で含有することを特徴とする
    特許請求の範囲第7項に記載の抗癌剤。 9 一般式()の化合物の製造方法において、
    次式 〔ここにRは、式()の場合と同じ意味を有
    するのホスホン酸−または燐酸・クロライドと3
    −アミノプロパン−1−オールとの縮合反応を不
    活性溶媒中で酸受体(acid acceptor)の存在下
    に−30℃ないし0℃の温度において行つて次式 〔ここにRは式()の場合と同じ意味を有す
    る〕の化合物を生成させ、後者の化合物と、過剰
    量の次式 Cl−CH2−CH2−N=C=O () のβ−クロロエチルイソシアネートとの縮合反応
    を行い、後者の縮合反応は、Rがアミノ基である
    ときには直接に行い、一方、Rがアミノ基でない
    場合には、予じめテトラヒドロフランの如き塩基
    性溶媒中でブチルリチウムによつて1,3,2−
    オキサアザホスホリン環の窒素原子を活性化した
    後に後者の縮合反応を行い、前記のブチルリチウ
    ムとの反応は−70ないし−40℃の温度において行
    い、後者の縮合反応によつて次式 〔ここにRは式()の場合と同じ意味を有す
    る〕の化合物を生成させ、この化合物()を其
    後に酸性または塩基性媒質中でニトロソ化剤(た
    とえば塩化ニトロシル、亜硝酸ナトリウム、四酸
    化窒素等)でニトロソ化して式()の化合物を
    生成させることを特徴とする前記の製造方法。
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ES544927A0 (es) 1986-07-16

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