JPH0248602Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案はドア及びドア枠への取付けが容易であ
るドア錠装置に関するものである。

（従来の技術） 従来ドア錠装置は、建築現場に於いてドア及び
ドア枠に大工職、建具職等が現場作業により取付
けていた。即ち、ドアの端部にラツチ部材が嵌挿
される横穴と、外側握り玉と内側握り玉とを一体
に連結する透孔を穿設してドア錠金具を取付ける
と共に、ドア錠金具のラツチを係止する係止金具
をドア錠金具の位置に合せてドア枠に取付穴を穿
設して取付けていた。

（考案が解決しようとする問題点） しかしながら、上記従来のものでは建築現場に
於いて一々大工職、建具職等が取付けねばなら
ず、非常に面倒で手間がかかるという問題点があ
り、またラツチを外部より金鋸で切断することが
できて防犯上問題点があつた。

本考案はかかる問題点に着目してなされたもの
で、ドア錠金具及びラツチ受金具を極めて簡単、
且容易に工場或いは建築現場に於いて取付けるこ
とができると共に、ラツチを外部より切断できな
いドア錠装置に提供せんとすることを目的とす
る。

（問題点を解決するための手段） 本考案に係るドア錠装置は、ドアの端部適位置
を切欠して設けられた開口部にドア厚に合せてそ
の厚みを調整したドア錠金具を嵌入固定すると共
に、ドア錠金具のラツチ部分に設けられた窪み部
が嵌合できる大きさに形成されたラツチ受金具を
ドア枠に固定したものである。

（作用） 本考案に於けるドア錠装置は、予めドア錠金具
が嵌入できる大きさにドアの端部に開口部を設
け、且ドア厚に合せて内・外方側板間にスペーサ
ーを嵌挿してドア錠金具の厚みを調整して、開口
部分にドア錠金具を嵌入固定する。これによりド
ア錠金具のラツチの位置も予め設定された形とな
り、従つて予めこのラツチを係止するラツチ受金
具のドア枠への取付位置も特定される。また、ラ
ツチは側板より低位に位置するために外方側板に
遮蔽されて外部よりに見えない。

（実施例） 本考案の実施の一例を図に就いて詳細に説明す
ると、内面板１に側板２を直角に折曲して設ける
と共に、該側板２の内方寄りに窪み部３を設け
て、該窪み部３の中央にラツチ孔４を穿設し、且
側板２の外方寄りに段部５を設けて内方側板６を
形成する。そして、内面板１と同一大きさの外面
板７に内方側板６の段部５に接地重合して側板２
と面一となる重合片８を直角に折曲して外方側板
９を形成する。内方側板６の内面板１の内側面に
は該内面板１より小さい巾の箱状のカバー１０が
取付けられている。内方側板６の内面板１及び外
方側板９の外面板７には夫々取付座１１，１２を
介在せしめて内側握り玉１３、外側握り玉１４が
固設され、更に内側握り玉１３には角柱等の連結
体１５の一端が固定され、且その他端側を夫々内
面板１に穿設された孔１６、カバー１０に穿設さ
れた孔１７、外方側板９の外面板７に穿設された
孔１８を夫々貫通して外側握り玉１４に一体に固
定できるように形成されている。前記カバー１０
内に位置する連結体１５にはラツチ１９を内・外
側握り玉１３，１４の夫々の回動により連結体１
５を介して左右動できるようにシリンダー等のラ
ツチ機構２０を連結せしめると共に、前記ラツチ
孔４より出没自在とし、且該ラツチ孔４より突出
したラツチ１９の先端が側板２より稍低く位置す
るように形成されている。

また、内方側板６と外方側板９との間にはドア
２１の板厚の違いに夫々対応すべく、適宜厚さの
スペーサー２２が嵌挿できるように前記連結体１
５を貫挿できる孔２３を設けて形成されている。
図中、２４ａ，２４ｂ，２４ｃは夫々カバー１
０、スペーサー２２及び外面板７に穿設された連
結用ビス孔であつて、内・外方側板６，９及びス
ペーサー２２の連結に当つて各連結用ビス孔２４
ａ，２４ｂ，２４ｃを合致させて外方側板６側よ
りビス（図示せず）を螺挿してカバー１０に螺着
して固定するように形成されており、また内方側
板６の側板２の窪み部３の上下には夫々ドア２１
へビス２５を螺挿して取付けるビス孔２６が穿設
されている。

そして、前記内、外側握り玉１３、１４とスペ
ーサー２２及び内・外方側板６，９を夫々一体に
固定してドア錠金具Ａを構成するが、このドア錠
金具Ａを取付けるためにドア２１の端部適位置に
は開口部２７が切欠して設けられている。この開
口部２７はその長さがカバー１０部分が嵌入でき
るよう少くとも側板２からカバー１０の端部まで
より稍長い長さで、且その高さが側板２より低い
高さに形成すると共に、開口部２７端縁の上下部
に夫々固定用段部２８を設けて開口部２７及び固
定用段部２８を含めた高さｈと側板２の高さを全
く同一高さに形成する。

そして、前記した如くドア２１の厚みに合せて
適宜スペーサー２２を内、外方側板６，９間に嵌
挿固定し、然る後前記開口部２７にカバー１０部
分より嵌挿して、ビス２５をビス孔２６を介して
固定用段部２８に螺着してドア２１にドア錠金具
Ａを固定する。これにより側板２とドア２１の側
面板２９は面一となり、また開口部２７の内外面
は内、外方側板６，９により遮蔽される。

そして更に、前記ドア２１に取付けられたドア
錠金具Ａの対面位置であるドア枠３０の戸当り面
３１に前記窪み部３が嵌合できる大きさで、中央
にラツチ１９が係止できる係止穴３２を設けて形
成されたラツチ受金具Ｂを固定するのである。

（考案の効果） 本考案は上述のようであるから、ドア錠金具の
取付位置がドアに開口部を設けることにより決定
され、これによりドア枠に固定されるラツチ受金
具の取付位置も決まるので、本考案装置は工場或
いは建築現場でも簡単、容易、確実に取付けら
れ、またドアの厚みに対応して取付けることもで
きて便利であり、然もラツチは外面側板に遮蔽さ
れて外部より見えず、金鋸でカツトできないので
防犯性に於いて優れており、また本装置はシリン
ダー錠、電子錠、空錠いずれにも使用できる等、
その利とする処大なるものがある。

【図面の簡単な説明】

図は本考案の実施の一例を示すものにして、第
１図は組立分解斜視図、第２図はドア錠金具をド
アに取付けた状態を示す拡大横断面図である。 図中、Ａはドア錠金具、Ｂはラツチ受金具、１
は内面板、２は側板、３は窪み部、４はラツチ
孔、５は段部、６は内方側板、７は外面板、８は
重合片、９は外方側板、１０はカバー、１３は内
側握り玉、１４は外側握り玉、１５は連結体、１
６，１７，１８は孔、１９はラツチ、２０はラツ
チ機構、２１はドア、２２はスペーサー、２５は
ビス、２６はビス孔、２７は開口部、２８は固定
用段部、３０はドア枠、３２は係止穴である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 内面板に側板を設け、且該側板の内方寄りに窪
   み部を設けて、該窪み部にラツチ孔を穿設すると
   共に、側板の外方寄りに段部を設けて内方側板を
   形成し、且内面板と同一大きさの外面板に前記段
   部に接地重合する重合片を設けて外方側板を形成
   し、且前記内方側板の内面板に箱状のカバーを取
   付け、更に内・外方側板に内・外側握り玉を取付
   けると共に、内側握り玉に連結体の一端を固定
   し、且該連結体の他端を内面板、カバー及び外面
   板に夫々穿設された孔を貫通して外側握り玉に一
   体に固定できるように形成し、且前記カバー内に
   位置する連結体にラツチを作動させるシリンダー
   機構を連結し、ラツチ孔より突出したラツチ先端
   が側板より低位に位置するよう形成し、更に内・
   外方側板間に適宜厚みのスペーサーを嵌挿固定し
   てドア錠金具を構成する一方、ドアの端部に少く
   とも側板からカバーまでより稍長い長さで、且側
   板より低い高さに開口部を形成すると共に、該開
   口部端縁の上下部に夫々固定用段部を設け、更に
   開口部及び固定用段部を含めた高さと側板とを同
   一高さに形成し、且ドア錠金具を開口部に嵌入し
   てビスをビス孔に螺挿してドアに固定し、更に窪
   み部が嵌合できる大きさで、且ラツチが係止でき
   る係止穴を設けて形成されたラツチ受金具をドア
   枠のドア錠金具の対面位置に固定して成るドア錠
   装置。