JPH0247624B2

JPH0247624B2 -

Info

Publication number: JPH0247624B2
Application number: JP59146247A
Authority: JP
Inventors: Hitotsugu Watanabe
Original assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Current assignee: Daihatsu Motor Co Ltd
Priority date: 1984-07-14
Filing date: 1984-07-14
Publication date: 1990-10-22
Also published as: JPS6124619A

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）この発明はステアリングコラム回りの限られた
狭い空間でもシフト操作が容易に行えるようにし
た自動車の自動変速機用コラム式シフト機構に関
する。

（従来の技術）自動車の自動変速機をシフト操作するための機
構の一つとしてコラム式シフト機構がある。従
来、この機構では、ステアリングコラムにシフト
ロツドが並設され、このシフトロツドに自動変速
機のマニユアルバルブを操作するためのシフトレ
バーが支持される。そして、このシフトレバーを
シフトロツドの軸心回りに回動させ、また、軸方
向へ移動させることによつて、マニユアルバルブ
が所定の状態に切り替えられ、これによつて所望
のシフト状態が得られることとされている（例え
ば特開昭57−209427号公報）。

（発明が解決しようとする問題点）ところで、上記従来構成によれば、シフトレバ
ーはシフトロツドの軸心回りの操作に加えて軸方
向にまで移動操作する必要がある。そのため、操
作時に他の取付部品との干渉を回避してこの操作
が容易にできるようにするためには、上記空間を
ある程度広く確保することが要求される。

しかし、上記シフトレバーは、通常、ステアリ
ングコラムの上端に取り付けられるステアリング
ハンドルと、車室前面に設けられるインスツルメ
ントパネルとの間の空間に配置されており、この
空間は限られた狭い空間であるため、この部分に
十分の空間を確保してシフトレバーの操作を容易
化させることは困難である。

（発明の目的）この発明は、上記のような事情に注目してなさ
れたもので、狭い空間でもシフト、操作が容易に
行える自動車の自動変速機用コラム式シフト機構
の提供を目的とする。

（発明の構成）上記目的を達成するためのこの発明の特徴とす
るところは、シフトレバーがシフトロツドの上部
に取り付けられた箱状体と、この箱状体から突設
されるシフトレバー本体とで構成され、一方、上
記シフトレバーの回動位置を設定可能とさせるデ
イテント機構が、ステアリングコラムに支持され
たデイテントプレートと、上記箱状体の内部に回
動自在に枢支されたベルクランクと、一端がこの
ベルクランクの一端に連結され他端が上記デイテ
ントプレートに係脱自在に係合可能な係合体と、
シフトレバー本体の自由端側端面に出没自在に設
けられた操作釦と、同上シフトレバー本体内に設
けられ上記ベルクランクの他端と操作釦とを連結
するプツシユプルケーブルとで構成され、上記係
合体がデイテントプレートに係合するよう付勢さ
れる一方、この付勢力に対抗する操作釦への押動
操作でデイテントプレートへの係合体の係合が上
記ベルクランクの回動を介し解除されてシフトレ
バーの回動が許容される点にある。

（実施例）以下、この発明の実施例を図面により説明す
る。

１は自動車のステアリングコラムで、このステ
アリングコラム１内にはステアリングシヤフト２
が支承される。このステアリングシヤフト２の上
端にはステアリングハンドル３が取り付けられ、
同上ステアリングシヤフト２の下端は図示しない
が操向用車輪に連動連結される。

上記ステアリングコラム１にはシフトロツド４
が並設される。このシフトロツド４は上、下ブラ
ケツト６，７を介してステアリングコラム１に支
承され、その軸心回りに回動自在とされる。

上記シフトロツド４の上端にはシフトレバー８
が支持される。このシフトレバー８はシフトロツ
ド４に溶接された箱状体９と、この箱状体９から
突設される円形パイプ状のシフトレバー本体１０
とで構成され、このシフトレバー本体１０の突出
端には筒状グリツプ１１が備えられている。上記
円形パイプ１０はその箱状体９側から自由端側に
至る間で上方に折り曲げられている。

一方、同上シフトロツド４の下端には自動変速
機のマニユアルバルブ１３が回動アーム１４やプ
ツシユプルケーブル１５を介して連動連結され
る。また、上記マニユアルバルブ１３を所定の切
替状態にさせるようにシフトレバー８の回動位置
を設定可能とさせるデイテント機構１７が設けら
れる。

以下、上記デイテント機構１７について説明す
る。

前記ステアリングコラム１にはデイテントプレ
ート１８が支持され、このデイテントプレート１
８はシフトロツド４の周方向に並んで形成される
複数の係合切欠１９を有している。この係合切欠
１９はマニユアルバルブ１３のＲ，Ｐ，Ｎ，Ｄ，
Ｌの各切替位置に対応するようそれぞれ形成され
る。

また、上記シフトレバー８の基部側たる箱状体
９内には上記デイテントプレート１８に係脱自在
に係合する係合手段２１が設けられる。この係合
体２１について説明すると、シフトロツド４をそ
の径方向に摺動自在に貫通する係合体である係合
ピン２２が設けられる。また、上記箱状体９にベ
ルクランクであるＬ字状アーム２３が回動自在に
枢支され、このＬ字状アーム２３の一端側回動端
と上記係合ピン２２の一端側が連結される。そし
て、Ｌ字状アーム２３の回動に連動する係合ピン
２２の軸方向移動で、この係合ピン２２の他端側
がデイテントプレート１８におけるいずれか一つ
の係合切欠１９に係脱自在に係合する。

一方、前記シフトレバー８の筒状グリツプ１１
内には軸方向摺動自在に操作釦２５が嵌入され、
この操作釦２５は筒状グリツプ１１の端面から出
没自在とされている。また、同上シフトレバー８
内にはプツシユプルケーブル２６が挿入される。
このプツシユプルケーブル２６はシフトレバー８
に固定されるアウターケーブル２７と、このアウ
ターケーブル２７内に軸方向摺動自在に挿入され
るインナーケーブル２８とで構成される。そし
て、このインナーケーブル２８の一端は係合ピン
２２を連結したのとは逆側のＬ字状アーム２３の
回動端に連結され、同上インナーケーブル２８の
他端は操作釦２５に連結される。

上記操作釦２５とアウターケーブル２７端との
間にはスプリング３０が介在される。このスプリ
ング３０は操作釦２５を筒状グリツプ１１の端面
から突出させるようにこの操作釦２５を付勢す
る。また、この操作釦２５に対する付勢によつ
て、インナーケーブル２８とＬ字状アーム２３を
介し上記係合ピン２２がデイテントプレート１８
の係合切欠１９へ係合するように付勢される（第
２図中実線図示）。一方、上記スプリング３０の
付勢力に対抗するように筒状グリツプ１１を握つ
た手の親指で操作釦２５を押動操作すれば（第２
図中矢印Ａ）、デイテントプレート１８の係合切
欠１９に対する係合ピン２２の係合が解除され
（第２図中矢印Ｂ）、シフトレバー８の自由な回動
が許容される（第２図中矢印Ｃ）。そして、シフ
トレバー８を回動させて係合ピン２２を所望位置
の係合切欠１９に係合させれば、この係合切欠１
９に対応してマニユアルバルブ１３が切り替えら
れ、所望のシフト状態が得られる。

一方、上記係合切欠１９に対する係合ピン２２
の係合状態を保持させ、かつ、ある一つの係合切
欠１９から他の係合切欠１９に係合ピン２２の係
合を切り替える場合に節度感を生じさせるための
位置決め手段３１が設けられる。

上記位置決め手段３１について説明すると、前
記下ブラケツト７が椀状に形成され、この下ブラ
ケツト７の周壁７ａが波状に折曲形成される。そ
して、この周壁７ａの内面に形成される谷部が係
合溝３２とされる。

一方、前記シフトロツド４に筒体３３が突設さ
れ、この筒体３３の突出端にボール体３４が嵌入
される。また、このボール体３４を係合溝３２に
向つて付勢するスプリング３５が筒体３３内に設
けられる。

そして、係合切欠１９の所定位置に対して係合
ピン２２が係合した場合に、ボール体３４が係合
溝３２に嵌合するよう構成され、これによつて係
合切欠１９に対する係合ピン２２の係合状態が保
持される。また、シフトロツド４を回動させる
と、スプリング３５に抗してボール体３４が隣り
合う両係合溝３２間の山部を乗り越えるため、こ
れによつて、ある一つの係合切欠１９から他の係
合切欠１９に係合ピン２２の係合を切り替える場
合には節度感が生じることとなる。

（発明の効果）この発明によれば、操作釦の操作とシフトレバ
ーの回動操作とにより、デイテントプレートの所
望位置に係合体を係合させることができる。そし
て、これによつて、マニユアルバルブを所定の切
替状態とさせ、所望のシフト状態を得ることがで
きる。このため、マニユアルバルブを切り替える
場合に、従来のようにシフトレバーをシフトロツ
ドの軸方向にも移動させるという操作は不要であ
る。従つて、シフトレバーの操作のための空間が
狭くても、他の取付部品との干渉を回避してこの
シフトレバーを容易に操作することができる。

また、係合体と操作釦はプツシユプルケーブル
で連結されているため、シフトレバーが曲つた形
状であつても、この形状にプツシユプルケーブル
を合致させて係合体と操作釦を連結させることが
できる。従つて、シフトレバーが他の取付部品と
干渉しないように、かつ、操作が容易なように所
望形状にこのシフトレバーを折り曲げ形成するこ
とができ、この結果、シフトレバーの操作をより
容易化することができる。しかも、上記係合体と
プツシユプルケーブルとはベルクランクによつて
連結されており、このベルクランクは上記係合体
とプツシユプルケーブルの各作動方向が例えばほ
ぼ直交するような場合においても、上記両者を連
結させることができるものであり、このため、前
記したように折り曲げ可能なプツシユプルケーブ
ルを用いたことと相俟つて、シフトレバーとデイ
テントプレートとの相対的な配設の自由度が更に
向上することとなる。よつて、その分、限られた
狭い空間においても、シフトレバーを所望位置に
位置させて、シフトレバーの操作性を更に高める
ことができ、また、デイテントプレートも所望位
置に配設させることができることとなる。

また、操作釦の操作は、通常、シフトレバー本
体の自由端側を握つた手の親指により行われる
が、この親指から操作釦に与えられるべき操作力
やストロークは、上記ベルクランクのクランク長
さやレバー比によつても定められることとなる。
つまり、上記のようにベルクランクを用いたこと
によつて、操作釦に対する親指の操作力やストロ
ークを定める際の自由度が向上するという利点も
ある。

更に、上記ベルクランクは箱状体の内部に設け
られるため、このベルクランクや、ベルクランク
に対する係合体とプツシユプルケーブルの各連結
部が外観されることが防止され、よつて、上記し
たようにベルクランクを設けたものでありなが
ら、外観上の体裁も良好に保たれるという利点が
ある。

【図面の簡単な説明】

図はこの発明の実施例を示し、第１図はコラム
式シフト機構の斜視図、第２図は第１図の−
線矢視断面図、第３図は第２図の側面図、第４図
は第１図の−線矢視断面図である。１…ステアリングコラム、４…シフトロツド、
８…シフトレバー、９…箱状体、１０…シフトレ
バー本体、１３…マニユアルバルブ、１７…デイ
テント機構、１８…デイテントプレート、２１…
係合手段、２２…係合ピン（係合体）、２３…Ｌ
字状アーム（ベルクランク）、２５…操作釦、２
６…プツシユプルケーブル。

Claims

【特許請求の範囲】

１ステアリングコラムにシフトロツドが回動自
在に並設され、このシフトロツドの上端にシフト
レバーが支持され、一方、同上シフトロツドの下
端に自動変速機のマニユアルバルブが連動連結さ
れ、このマニユアルバルブを所定の切替状態にさ
せるようにシフトレバーの回動位置を設定可能と
させるデイテント機構が設けられた自動車の自動
変速機用コラム式シフト機構において、上記シフ
トレバーがシフトロツドの上部に取り付けられた
箱状体と、この箱状体から突設されるシフトレバ
ー本体とで構成され、一方、デイテント機構がス
テアリングコラムに支持されたデイテントプレー
トと、上記箱状体の内部に回動自在に枢支された
ベルクランクと、一端がこのベルクランクの一端
に連結され他端が上記デイテントプレートに係脱
自在に係合可能な係合体と、シフトレバー本体の
自由端側端面に出没自在に設けられた操作釦と、
同上シフトレバー本体内に設けられ上記ベルクラ
ンクの他端と操作釦とを連結するプツシユプルケ
ーブルとで構成され、上記係合体がデイテントプ
レートに係合するよう付勢される一方、この付勢
力に対抗する操作釦への押動操作でデイテントプ
レートへの係合体の係合が上記ベルクランクの回
動を介し解除されてシフトレバーの回動が許容さ
れることを特徴とする自動車の自動変速機用コラ
ム式シフト機構。