JPH0246618Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はブラインドを内蔵した二重ガラス窓
に関するものである。

従来技術 近年、住居の洋風化に伴い、断面三角形状に突
出するような出窓が設けられるようになつた。こ
のような出窓を二重ガラスとしてその間にブライ
ンドを配設したものはそのブラインドの保守点検
及び故障修理を行うためにはこの二重ガラス窓を
分解する必要がある。

目 的 この考案の目的は、三角形状に突出する二重ガ
ラス窓において、内蔵されたブラインドの調節、
修理を容易に行うことができるとともに、外観上
の見栄えもよいブラインド内蔵二重ガラス窓を提
供するにある。

考案の構成 この考案の構成は、外側ガラスと内側ガラスよ
りなる二重ガラスを断面三角形状に突出するとと
もに、二重ガラスの間にブラインドを配設した二
重ガラス窓において、外側ガラスは一部を屈曲し
た四角枠状の外框で支持され、内側ガラスは前記
屈曲部分と対応する部分で２分割された四角枠状
の２組の内框で支持されるとともに、この２組の
内框の前記屈曲部分と対応する一側同士が互いに
突き合わされた状態で前記外框に対して取着さ
れ、この屈曲部分に対応する各内框と前記外框と
の間には各内框を前記外框に対して回動可能とす
るためのヒンジが介装されているものである。

実施例 以下、この考案を具体化した一実施例を図面に
従つて説明すると、第１図に示す出窓１は住居の
外壁Ｗから断面三角状に突出され、二重ガラスの
間にブラインド２が配設されたものである。その
詳細な構造を第２図以降の図面に従つて説明する
と、出窓１の周囲にはアルミ押し出し型材にて四
角枠状に構成された窓枠３が柱４に固定されてい
る。窓枠３の内側に位置する主框５は同じく四角
枠状に構成され、その一側上下に２箇所設けられ
たヒンジ６で窓枠３に対し回動可能に取着されて
いる。

主框５には外框８が一体に成型されている。そ
の外框８は四角枠の中央を直角に屈曲した形状で
あり、２枚の外側ガラス９がその屈曲部分におい
て嵌合されて直角のガラス面を形成している。こ
の外側ガラス９の先端は２枚のガラス板の端部が
シール材１０を介して連結されている。

外框８の内側に位置する２組の内框１１ａ，１
１ｂは同じく四角枠状に形成されるとともに、突
き合わせ状態となつている前記屈曲部分と対応す
るその一側が透明な樹脂框１２であり、内側ガラ
ス１３がそれぞれ嵌合されている。そして、内框
１１ａ，１１ｂの上辺及び下辺に設けられたヒン
ジ１４（第２図、第５図及び第６図に下辺側のヒ
ンジのみを図示し、上辺側のヒンジは図示しな
い）に対して外框８から突出された回動軸１８を
挿入支持させることにより、各内框１１ａ，１１
ｂを外框８の角部内側に回動可能としている。

外側ガラス９と内側ガラス１３とで構成される
二重ガラスの間には前記ブラインド２が配設され
ている。このブラインド２はそのヘツドボツクス
（図示しない）が内框１１ａ，１１ｂの上辺に固
定され、同じく内框１１ａ，１１ｂに露出される
操作ダイヤル（図示しない）を操作することによ
りスラツトＳを角度調節できるようになつてい
る。

第３図及び第４図に示すように、主框５の下縁
外側には気密材１５が取着され、窓枠３及び出窓
１上下に設けられる装飾体１６の上面に弾性的に
密着して出窓１の内外を密封している。又、第４
図に示すように外框８の下縁外側にも気密材１５
が取着され同じく装飾体１６の上面に弾性的に密
着して出窓１の内外を密封するようになつてい
る。又、出窓１の下部には主框及び外框８を連結
する底板１７が設けられ、花瓶、鉢植え等の装飾
物を載せられるようになつている。

さて、このように構成された出窓１は第２図に
示す閉じられた状態でブラインド２のスラツトＳ
を角度調節すれば、室内へ入射する外光を任意に
調節することができる。そして、この状態からヒ
ンジ６を中心として主框５を回動させると、第５
図に鎖線で示すように出窓１全体が一体に回動し
て開放される。従つて、この出窓１はブラインド
２の開閉状態にかかわりなく速やかに開閉して換
気を行うことができるとともに、採光量の調節も
でき、開閉する場合には底板１７も一体に移動す
るので、底板１７の上に花瓶等が置かれていても
開閉に支障をきたすことはない。

第６図に鎖線で示すようにヒンジ１４を中心と
して内框１１ａを回動させれば、外側ガラス９と
内側ガラス１３との間に配設されたブラインド２
が内框１１ａとともに回動して内側ガラス１３の
裏側に露出されるので、その調節、修理は容易で
あるとともに、取付け及び取外しも容易である。

又、この出窓１は三角形状に突出された二重ガ
ラスの間にブラインド２が配設されているので、
そのスラツトＳを適宜に角度調節すれば、第７図
に示すような外壁Ｗに沿う方向に光線を室内に導
入することができる。従つて、この出窓１に内蔵
されたブラインド２はそのスラツトＳを適宜に角
度調節すれば、日中には出窓１から室内に入射す
る光線を遮断する遮光手段として使用することが
できるとともに、朝夕には外壁Ｗに沿う方向の光
線を室内に導入する採光手段として使用すること
もできる。

又、突き合わせ状態となつている内框１１ａ，
１１ｂの一側同士が回動するので、この回動部分
をコンパクトにすることができるとともに、見栄
えを向上させて意匠的に優れたものとすることが
できる。

又、外側ガラス９は三角形状に突出する角部で
薄いシール材１０を介して直接接合され、内側ガ
ラス１３は同じく角部で透明な樹脂框１２で支持
されているので、角部に不透明な框が存在するこ
とはなく、さらに開放的な視界を得ることができ
る。

なお、前記実施例はこの考案を三角形状に突出
する出窓１に応用したが、建物の角部に設けられ
る窓にこの考案を応用することも可能である。

効 果 以上詳述したようにこの考案は、ブラインド内
蔵二重ガラス窓において、外側ガラスは一部を屈
曲した四角枠状の外框で支持され、内側ガラスは
前記屈曲部分と対応する部分で２分割された四角
枠状の２組の内框で支持されるとともに、この２
組の内框の前記屈曲部分と対応する一側同士が互
いに突き合わされた状態で前記外框に対して取着
され、この屈曲部分に対応する各内框と前記外框
との間には各内框を前記外框に対して回動可能と
するためのヒンジが介装されていることにより、
内蔵されるブラインドの保守点検、修理及び取付
け、取外しを容易に行うことができるばかりでな
く、外観上の見栄えもよいという優れた効果を発
揮する。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案を具体化した二重ガラス窓の
正面図、第２図は同じくその横断面図、第３図は
その主框の縦断面図、第４図は外框及び内框の縦
断面図、第５図は主框の回動を示す横断面図、第
６図は内框の回動を示す横断面図、第７図ブライ
ンドの作用を示す説明図である。 ブラインド……２、外框……８、外側ガラス…
…９、内框……１１ａ，１１ｂ、樹脂框……１
２、内側ガラス……１３、ヒンジ……１４。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ 外側ガラス９と内側ガラス１３とよりなる二
   重ガラスを断面三角形状に突出するとともに、
   二重ガラスの間にブラインド２を配設した二重
   ガラス窓において、 外側ガラス９は一部を屈曲した四角枠状の外
   框８で支持され、内側ガラス１３は前記屈曲部
   分と対応する部分で２分割された四角枠状の２
   組の内框１１ａ，１１ｂで支持されるととも
   に、この２組の内框１１ａ，１１ｂの前記屈曲
   部分と対応する一側同士が互いに突き合わされ
   た状態で前記外框８に対して取着され、この屈
   曲部分に対応する各内框１１ａ，１１ｂと前記
   外框８との間には各内框１１ａ，１１ｂを前記
   外框８に対して回動可能とするためのヒンジ１
   ４が介装されていることを特徴とするブライン
   ド内蔵二重ガラス窓。 ２ ２組の内框１１ａ，１１ｂの突き合わされる
   一側は透明な樹脂框１２で構成されていること
   を特徴とする実用新案登録請求の範囲第１項に
   記載のブラインド内蔵二重ガラス窓。