JPH0246159B2 - Zumennadonofuairu - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本願は図面或いは事務用紙などの比較的大版の
紙葉を収納保管するフアイルに関する。

従来の技術及びその問題点 従来設計図面など比較的大版の紙葉を収納する
フアイルとして横長方形状の厚紙を縦方向に平行
に延びる２本の折線を介して等大の表表紙と裏表
紙と中表紙とをそれぞれ細巾の背板を介して一体
に連設した表紙本体の前記各表紙の上下縁及び表
紙本体の左右側縁に夫々折返片を連設し、この表
紙本体及び各折返片を展開した状態で紙葉を表紙
本体の内面上に載置したのち各折返片を夫々内方
に折返して紙葉の周縁を包むように保持し、次い
で表紙本体を３つ折りに折畳む構造のものが知ら
れいる。

ところが上記した公知のフアイルにあつては、
図面を収納した状態でフアイルを輸送乃至携帯す
る場合に、図面の縁部が表紙本体の上縁乃至下縁
に接して１枚の紙版により保護されているので、
折曲端部の破損などにより図面に損傷を与える恐
れがあり、これを防止するために部厚い紙版を用
いるときは、フアイルの重量が増して輸送携帯に
不便であり、また、表紙本体を展開した状態で紙
葉を取出す場合或いは紙葉を取出すことなくそれ
に記載されている設計図を閲覧する場合、表紙の
上下縁及び左右側縁の各折返片を夫々個別に開披
せねばならず、しかも開披された折返片は、その
折りぐせによつて内方に伏倒するので、各折返片
の開披状態を同時に手などにより保持する必要が
あり、そのため紙葉の取り出し或いは閲覧などの
際の取扱いが極めて不便であるなどの不都合があ
つた。

発明の目的、実施例及び作用 そこで本願の第１発明は、表紙本体を構成する
各表紙と、これに対応する上下折返片との間に、
図面の収納状態で該図面が上下折返片の折部から
離れて表紙本体の中央部に位置するように保護部
材を配設して、図面の上下縁の損傷する惧れを防
止し、さらに本願の第２発明は、上記保護部材に
保持片を設けて、上下折返片を開披したとき、そ
の開披状態を保持できるようにして上記した従来
のものの不便を解消したものである。

図面は本願の実施例を示し、１は横長方形状の
厚紙から成る紙版に縦方向に延びる１対の平行な
折線２，２及び３，３を配設することにより等大
の表表紙４と裏表紙５と中表紙６とこれらの間に
位置する細幅の背部７，８とを一体に形成した表
紙本体で、この表紙本体１の各表紙４，５，６の
上下縁及び左右側縁には夫々近接して平行する２
本の折線９，９，１０，１０を介して上下折返片
１１，１２と、左右折返片１３，１４とが夫々一
体に延設してあり、前記各上下折返片１１，１２
同志は、背部７，８に対応する各位置で垂直に延
びる中心折線１５と、その左右に位置して外方に
末広状に延びる左右折線１６，１６とにより扇形
状に形成されてＷ字状に折込可能な連結片１８に
より夫々連結されている。１９は前記各上下折返
片１１，１２の内面と、これらに対応する各表紙
４，５，６の内面上下位置との間に夫々設けた保
護部材で、該保護部材１９は、各表紙４，５，６
の内面上下位置に貼着されて外方に延び、かつ表
紙の内面から浮上する遊離部２０を残こして前記
表紙の上下縁より内方位置で折返しできるよう
に、１対の折線２１ａ，２１ｂを介して折返部２
２を延設した保護板２３と、前記上部折返片１１
の上縁及び下部折返片１２の下縁に、第５図仮想
線から明らかなように折線２４を介して延設さ
れ、かつ両側縁より延びる耳片２５，２５を折り
返して前記保護板２３を摺動自在に抱持する摺動
部２６とから成り、さらにこの保護部材１９に保
持片２７が設けられている。この保持片２７は、
前記遊離部２０のほゞ中央位置に両側縁が前記上
位の折線位置２１ａまで達するように設けられた
外向きコ字状の切込み２８を介して前記保護板か
ら突出して前記下位の折線２１ｂの位置を越えて
内方に延びており、上下折返片１１，１２を折線
９，９を介して内方に折返したとき、第４図で示
すように遊離部２０が摺動部２６に対して摺動す
ると共に、折線２１ａ，２１ｂの間隔部２１′が
折線９，９の間隔部９′から僅か内方に位置した
状態で平行する。２９，２９は表紙本体１の折畳
状態で対向する右折返片１４と中表紙６とに設け
られたマジツクテープから成る１対の係止片であ
る。

しかして図面などの紙葉を本願フアイルから取
出す場合或いは取出すことなく設計図を検索する
場合には、第１図に示す各表紙を３つ折りにした
状態から、表表紙４及び中表紙６を開披して第３
図で示すように表紙本体１を展開したのち、上下
の折返片１１，１２を例えば１本の指で外方に押
し広げる。すると第４図想像線ロの状態から折返
片１１，１２と共に保護板２３も開披し、それに
つれて摺動部２６が保護板２３に対し摺動しなが
ら外方に移動し、前記保護板２３の開披に伴い保
持片２７の先縁が表紙の内面と摺接しながら起立
し、これにより遊離部２０が表紙の内面より浮上
し、第４図想像線イで示すように保持片２７が
ほゞ90゜の起立位置を過ぎたとき、該保持片２７
の反転作用によつて保護板２３が強制的に外方に
押し開かれ、かつ保持片２７の先端縁は、表紙内
面と図面Ｐとの間に入り込み、かくして第４図実
線で示すように保護板２３及び上下折返片１１，
１２の開披状態が保持板２７により保持される。
次いで左右折返片１３，１４を外方に展開するこ
とにより第２図で示すように本願フアイルは展開
され、従つてこの状態で設計図面を取出すことも
また図面をめくつて所望の図面を検索することも
できる。

次に図面などの紙葉を本願フアイルに収納する
場合には、第２図で示すように表紙本体１及びこ
れに延設した上下、左右折返片１１，１２，１
３，１４を展開した状態で表紙本体１の内面上に
複数枚の設計図面を重合して載置し、この状態で
左右の折返片１３，１４を折線１０，１０を介し
て内方に折返したのち、上下折返片１１，１２を
例えば１本の指で第４図実線の状態から内方に倒
す。すると、上下折返片１１，１２の折返しにつ
れて保護板２３は摺動部２６内を摺動しながら折
線２１ａ，２１ｂを介して内方に折返されると共
に、遊離部２０が表紙の内面より浮上し、第４図
想像線イで示すように保持片２７がほゞ90゜の起
立位置を過ぎたとき保持片２７の反転作用によつ
て保護板２３が強制的に内方に折返され、第４図
想像線ロで示すように上下折返片１１，１２と保
護板２３とが図面上に重合する。この場合図面の
上下縁は保護板２３に設けた折線２１による折曲
部を介して表紙本体１の上下縁より内方に離れた
位置で整えられ、図面の四周縁は上下、左右の各
折返片により包み込まれる。

しかるのち折線２，３を介して第１図で示すよ
うに中表紙６及び表表紙４を順に閉じて表紙本体
１を３つ折状に折畳むものである。そしてこの状
態でフアイルを輸送或いは持ち運びした場合で
も、図面Ｐの上下縁は保護部材１９により上下折
返片の折返部より離れた位置で保護されるので、
フアイルの折返し部が破損した場合でも、図面が
損傷する惧れはない。

なお、上記実施例は表紙本体を３つ折りに構成
し、かつ上下折返片を連結片によつて連結した場
合を示したが、表紙本体を２つ折構成としてもよ
く、また保持片２７を設けるときは必ずしも連結
片により上下折返片を連結する必要はない。

発明の効果 本願は、叙上のように各表紙と、これに対応す
る上下折返片との間に保護部材を設けて、図面の
上下縁を上下折返片の折返部より離して表紙本体
の中央部に自動的に保持できるように構成したの
で、折返部の破損などにより生じる図面の上下縁
部の損傷などを回避することができると共に、保
護部材に保持片を設けたので、表紙本体から開披
した上下折返片は復元することなく、その開披状
態を保持できて、図面の取出し或いは検索操作に
極めて便利であり、取扱いも簡単であるなどの利
点を有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本願の実施例を示し、第１図は折畳んだ
状態の総体斜視図、第２図は展開平面図、第３図
は使用状態の途中を示す斜視図、第４図及び第５
図は保護部材の動作状態を示す断面図及び斜視図
である。 図中１は表紙本体、２，３及び２１は折線、
４，５及び６は表紙、１１，１２，１３及び１４
は折返片、１８は連結片、１９は保護部材、２０
は遊離部、２２は折返部、２３は保護板、２６は
摺動部、２７は保持片、２８は切込である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 複数の表紙を折畳可能に連設した表紙本体の
   各表紙の上下縁及び左右側縁に夫々折線を介して
   折返片を延設すると共に、前記各表紙の内面上下
   位置と、これに対応する上下折返片の内面との間
   に、表紙に固着されて外方に延びかつ表紙の上下
   縁より内方位置で折返し可能に折線を介して折返
   部を延設した保護板と、上下折返片に設けられ前
   記保護板を摺動自在に嵌挿した摺動部とから成る
   保護部材を夫々設け、かつ前記上部折返片同志及
   び下部折返片同志を夫々Ｗ状に折曲自在の連結片
   により連結したことを特徴とする図面などのフア
   イル。 ２ 表紙本体がほゞ等大の２つの表紙と、それよ
   りも狭巾の表紙とを、２本の平行する折線を介し
   て夫々連設して成る特許請求の範囲第１項記載の
   図面などのフアイル。 ３ 表紙本体に対し、２本の平行する折線を介し
   て各折返片を延設して成る特許請求の範囲第１項
   及び第２項記載の図面などのフアイル。 ４ 複数の表紙を折畳可能に連設した表紙本体の
   各表紙の上下縁及び左右側縁に夫々折線を介して
   折返片を延設すると共に、前記各表紙の内面上下
   位置と、これに対応する上下折返片の内面との間
   に、表紙に固着されて外方に延びかつ遊離部を残
   して、表紙の上下縁より内方位置で折返し可能に
   折線を介して折返部を延設した保護板と、上下折
   返片に設けられ前記保護板を摺動自在に嵌挿した
   摺動部とから成る保護部材を夫々設け、かつ前記
   保護部材に、両側縁が前記保護板の折線位置まで
   達するように前記遊離部位置に設けた外向きコ字
   状の切込みを介して保護板から内方に突出する保
   持片を設けたことを特徴とする図面などのフアイ
   ル。 ５ 表紙本体がほゞ等大の２つの表紙と、それよ
   りも狭巾の表紙とを２本の平行する折線を介して
   夫々連設して成る特許請求の範囲第４項記載の図
   面などのフアイル。 ６ 表紙本体に対し、２本の平行する折線を介し
   て各折返片を延設して成る特許請求の範囲第４項
   及び第５項記載の図面などのフアイル。 ７ 遊離部に対し、保護板を２本の平行する折線
   を介して連設すると共に、保持片が下位の折線よ
   り内方に突出し、かつ切込み両側縁が、上位の折
   線まで達する特許請求の範囲第４項、第５項及び
   第６項記載の図面などのフアイル。 ８ 保持片を保護部材の中央位置に設けて成る特
   許請求の範囲第４項乃至第７項記載の図面などの
   フアイル。