JPH0243515A - 光学補償液晶表示素子 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明は、光学補償液晶表示素子に関する。

［従来の技術］ 従来、液晶表示素子として良く知られたツィステッドネ
マチック型液晶表示素子（以下、ＴＮ型液晶表示素子と
いう）は、２枚の電極基板の間に、９０度の螺旋構造を
持つ液晶層を設けた液晶セルと、この液晶セルを挟む様
に設けられた１対の偏光板とから構成されている。

このＴＮ型液晶表示素子は、液晶表示素子の主流を占め
るものであったが、近年、ドツトマトリックス型の液晶
表示素子が大型化するに伴い時分割数が増大し、従来の
ＴＮ型液晶表示素子の時分割特性では対応が困難になっ
てきており、特にデユーティ１７６４以上の時分割駆動
ではコントラスト、視角ともに低下してしまう。

これに対し、基板間で液晶分子を２００度〜２７０度ツ
イストさせたスーパーツィステッドネマチック型（ＳＴ
Ｎ型）や５ＢＥ（Ｓｕｐｅｒ　Ｔｗｉｓｔｅｄ　Ｂｉｒ
ｅｆｒｉｎｇｅｎｅｅ　Ｅｆｆｅｃｔ）型の液晶表示素
子が提案されており、広視角、高コントラストが得られ
ることが報告されている（Ｔ、Ｊ、５ｃｈｅｆｆｅｒ　
ａｔ　ａｌ、：ＳＩＤ　Ｄｉｇｅｓｔ　１２０（１９８
５））。

［発明が解決しようとする課題］ しかし、これらＳＴＮ型やＳＢＥ型の液晶表示素子では
、液晶の複屈折を利用しているため５着色背景上の表示
となってしまうという問題があった。この欠点を解消す
るために、液晶セルを２層に積層し、無色背景を得る方
法も提案されているが、この場合には、素子の重量と厚
さの増加、コスト上昇、視角変化に伴う色変化（着色）
の問題を生じてしまう。

一方、液晶表示素子の薄型化、軽量化、あるいは強度や
加工性、コストの低減などの面から、可撓性フィルムを
用いた液晶表示素子が注目されている。

本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって
、その目的とする所は、軽量、薄型、広視角であって尚
且つ低コストで実現できる新規な、光学補償液晶表示素
子の提供を目的とする。

［課題を解決するための手段］ 以下、本発明を説明する。

本発明の光学補償液晶表示素子は、第１の液晶セルと、
第２の液晶セルと、２枚の偏光板とを有する。

第１の液晶セルは、２枚の基板と、第１の液晶層とを有
する。２枚の基板は光透過性で表示用電極を有する。

第１の液晶層は、上記２枚の基板に挟まれ、上記各基板
に対して略平行に配向され、厚み方向に１２０度以上３
６０度以下のねじれた構造を有し、正の誘電異方性を示
す。

第２の液晶セルは、２枚の透光性基板と、これら透光性
基板に挟持され、各透光性基板に対して略平行に配向し
た第２の液晶層を有する。骨告会務ここで、第１及び第
２の液晶層に関して、各基板もしくは各透光性基板に対
して「略平行に配向される」とは、各基板もしくは各透
光性基板に対する液晶分子の傾き角がおよそ０〜３０度
の範囲にあることを言う。

第２の液晶セルは第１の液晶セルの一方の基板の上に積
層され、２枚の偏光板は、これら第１゜第２の液晶セル
の積層体を挟持する。

さらに、第１、第２の液晶セルの材料や構造は。

第１の液晶層に於ける液晶複屈折率をΔｎ１、層厚をｄ
ｌ、第２の液晶層に於ける液晶複屈折率をΔＪ。

層厚をｄ！とするとき、 ！Δｎ１ｄｌ−Δｎｚｄｘ　ｌ≦０．８μｍとなるよう
に設定される。

また、第２の液晶セルの２枚の透光性基板のうち、第１
の液晶セルの側の透光性基板として略光学的に等方性の
ものが用いられ、他方の透光性基板として光学異方性の
プラスチックフィルム基板が用いられても良い。

［実施例］ 以下、図面を参照しながら具体的に説明する。

第１図は、本発明の１実施例を示している。

第１図で符号２０は第１の液晶セル、符号１０は第２の
液晶セルを示している。

第１の液晶セル２０において、第１の液晶層２３は、２
枚の基板２１Ａ、２１Ｂの間にシール材２４により封入
されている。基板２１Ａ、２１Ｂは、この実施例に於い
て何れもガラス板であり、基板２１Ａには透明な電極２
７Ａと配向膜２２Ａが形成されている。同様に、基板２
１Ｂには電極２７Ｂと配向膜２２Ｂが形成されている。

そして、基板２ＸＡ、２１Ｂは電極、配向膜を形成され
た側の面を互いに平行に対向させて配信され、その間に
液晶層ｚ３が挟持されている訳である。電極２７Ａ　、
　２７Ｂは表示用電極を構成している。

この第１の液晶セル２０の上、即ち、基板２１Ｂの上に
は、第２の液晶セル１０が接合剤１６により第１の液晶
セル２０に一体化されている。接合剤１６による第１、
第２の液晶セル２０．１０の接合は望ましい形態である
が、接合剤の使用は必ずしも必要ではない。

第２の液晶セル１０は、互いに平行に対向して配備され
た透光性基板１１Ａ、ＩＩＢの間に液晶層１３を、シー
ル材工４により封入してなり、透光性基板１１Ａ。

１１Ｂの互いに対向する面には配向膜１２Ａ、１２Ｂが
形成されている。

これら第１、第２の液晶セル２０．１０の積層体は。

偏光板１５．２５により挟持されている。

画像表示は、第１の液晶セル２０の表示用電極を電圧印
加で駆動し、偏光板２５の側から偏光板１５の側へ透過
する光を利用して行なう。

第２図は、液晶の優先配向方向を示している。

第１の液晶セル２０に於いて、ガラス基板２１Ａでの液
晶分子の優先配向方向Ｄ１と、ガラス基板２１Ｂでの優
先配向方向Ｄ２との間で、液晶層２３の液晶分子はω□
だけねじ九た構造をとっている。

このようにω、は配向処理によって定まるねじれ角であ
り、この配向制御は、従来から公知の斜方蒸着で実現出
来るが、特に無機または有機被膜を形成したのち綿布な
どでラビングするラビング法により行うことができる。

液晶層２３の液晶としては正の誘電異方性を有するネマ
チック液晶に、コレステリック液晶やカイラルネマチッ
ク液晶を添加し、適当なピッチに調整したものが好まし
い、この場合、ω、が小さいと急峻度が悪化し、時分割
特性が低下してしまい。

ω、が大きすぎると電界印加時に散乱組織を生　じ、表
示画像の品質の低下の原因となる。

従って、ω、は１２０度以上３６０度以下であることが
必要である。

第２図では、基板２１Ａから基板２１Ｂに向がってツイ
スト方向が左回りとなるように構成したが、配向処理の
方向やコレステリック液晶、カイラルネマチック液晶の
選択により右回りとすることも出来る。

同じく第２図に示すように、第２の液晶セル１０に於い
て、透光性基板１１Ａでの液晶ｆｉ１３の液晶分子の優
先配向方向Ｄ３と、透光性基板１１Ｂでの優先配向方向
口、どの間で液晶はω２だけねじれた構造をとっている
。

第２の液晶セル１０の液晶層１３の配向処理は、液晶［
２３の配向処理と同様の方法を用いることができるが、
必ずしも液晶層２３の配向方法と同じである必要はない
、液晶］１３の液晶としては、スメクチック液晶、ネマ
チック液晶またはネマチック液晶にコレステリック液晶
やカイラルネマチック液晶を添加したものが好適である
。

第２の液晶セル１０における。２枚の透光性基板１１Ａ
ＪＩＢのうち、第］の液晶セル２０側の透光性基板１１
Ａは光学的に等方性であり、透光性基板１１Ｂは光学的
に異方性のプラスチックフィルムである。

［作　　用］ このような構成に於いて、第１の液晶セル２０に偏光板
２５の側から入射した光が液晶層２３を透過すると、光
はその波長によって異なる楕円率、方位角を持った楕円
偏光になる。

この楕円偏光を液晶層１３によって再度、直線偏光もし
くは直線偏光で近似される楕円偏光に戻し。

この直線偏光と平行もしくは直交して配置された偏光板
１５を通過させることにより、電圧無印加時における表
示の背景色を、それぞれ白または黒とするのである。

このような表示原理により、白黒表示が可能で、表示品
質にすぐれ、色むらの少ない表示素子を得るには、液晶
層２３に於ける液晶複屈折率をΔｎ１、層厚をｄユ、液
晶／１！１１３に於ける液晶複屈折率をΔｎ７、層厚を
ｄ２とするとき。

１Δｎ、ｄｌ−Δｎ＊ｄｚ　ｌ≦０．６ｐ　ｍとなるよ
うにするのが望ましい、（Δｎｌ　ａ！−Δｎ２ｄ２）
が＋０．６μｍ以上であると、表示画像が青、緑、橙色
の順に着色し、　−０，６μｍを越えても同様の着色が
生ずるからである。

上記１Δｎ、ｄ、−Δｎｘｄｘ　Ｉの値と、その値に於
いて液晶表示素子の表示画像の背景色との関係を次表に
示す。

表 １Δｎ１ｄｌ−Δｎ＊ｄｍ　！　Ｃμｍ　）　　　背景
色１．２　　　　　橙色 １．０緑 ０．８　　　　　青緑 ０．７青 ０．６　　　　　　紺 ０．５黒 ０．４　　　　　　　　　ベージュ ０．３　　　　　　　　　ベージュ ０．２白 ０．１白 Ｏ，Ｏ白 この表は、基板２１Ａにおける偏光板透過軸と液晶配向
方向のなす角をβ１、透光性基板１１Ａにおける偏光板
透過軸と液晶配向方向のなす角をβ２とするとき、これ
らがβ□＝β、二４５度で、ねじれ角ω２、ω、がとも
に１８０度の場合を示しているが、偏光板の一方を９０
度回転させると、色は補色の関係にある色調となる。

第２図に於いて、δは液晶２３の基板２１Ｂの側の優先
配向方向Ｄユと、液晶１３の透光性基板１１Ａ側の優先
配向方向り、とのなす角であるが、この角δは液晶［２
３のねじれの向きを正とした場合、６０度以上１２０度
以下、または−１２０度以上−６０度以下とすることが
望ましい。

液晶層１３は、第２図でω、のねじれをもつものとして
説明したが、液晶層１３における液晶はねじれていなく
ても良い、また、ねじれの向きは液晶層２３におけるそ
れと同じ向きでも逆の向きでも良い、しかし液晶層１３
のねじれは、向きとしては液晶層２３のねじれの向きと
逆であることが好ましく、またねじれ角は０度以上７２
０度以下であること　が好ましく、より好ましいねじれ
角は１２０度以上３６０度以下である。

また、Δｎ、ｄ、は０．４〜１．３μｍの範囲とするの
が好ましい、この範囲を越えるとコントラストの低下が
生ずるからである。

上記の条件を充たすことにより、表示の背景色を黒もし
くはこれに近い色、あるいは白もしくはこれに近い色と
することができる。また、電圧を印加した画像部分は背
景色が黒もしくはこれに近い色のときは、白もしくはこ
れに近い色となり、背景色が白もしくはこれに近い色の
ときは、黒もしくはこれに近い色となり、実質的な白黒
表示が可能となる。

また、電圧透過率特性の急峻度は、従来のＳＴＮ型液晶
表示素子と同様に１．０５以下であり、優れた時分割特
性を有している。

さて、本発明の特徴の一端は、第２の液晶セル１０にお
ける２枚の透光性基板１１Ａ、ＩＩＢのうち、第１の液
晶セル２０側の透光性基板１１Ａが光学的に等方性であ
り、透光性基板１１Ｂが光学的に異方性のプラスチック
フィルムである点にある。

透光性基板１１Ａが等方性であると、第１の液晶セル２
０による楕円偏光は、透光性基板１１Ａにより偏光状態
に影響を受けることなく液晶層１３に入射し、液晶層１
３により良好に直線偏光化される。

しかるにもし、透光性基板１１Ａが光学的に異方性であ
ると、第１の液晶セル２０から入射する楕円偏光が透光
性基板１１Ａにより偏光状態を変更され。

液晶層１３に入射する光の楕円偏光特性は第１の液晶セ
ル１０による楕円偏光特性と異なったものとなる。この
ため液晶層１３による直線偏光化機能が十分に発揮され
ず１表示色は若干淡い黒色となってしまう。

また、透光性基板１１Ｂに光学的に異方性のものを用い
るのは、このようにすると透光性基板１１Ｂによる屈折
率異方性のため視角特性が広がることが分かったからで
ある。

この透光性基板１１Ｂとして光学的に等方性のものを用
いると、表示画像を斜め方向から見た場合に画像ないし
は背景が着色する。しかし、本発明のように透光性基板
１１Ｂに光学的に異方性のものを用いると、表示画像を
斜め方向から見ても上述の着色がなく、視角が実質的に
広くなる。

透光性基板１１Ａとしては、ガラスや、ポリエーテルサ
ルフォン、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ボリアリ
レートフィルム等の無延伸プラスチックフィルムを用い
ることができる。

また、透光性基板１１Ｂとしては、プラスチックフィル
ムが用いられ９代表的なものとしては一軸延伸ポリエス
テルフィルムを挙げることができる。

また、−軸延伸ポリエステルフィルムに偏光機能をもた
せた偏光板一体型プラスチックフィルムを用い、偏光板
１５と透光性基板１１Ｂとを一体化することもできる。

［発明の効果コ 以上、本発明によれば新規な光学補償液晶表示素子を提
供できる。

この素子は、第２の液晶セルの透光性基板のうちで、第
１の液晶セルの側のものが光学的に等方性であるので、
表示画像における着色を有効に防止でき、他方の透光性
基板が光学的に異方性であるため広視角を実現できる。

さらに、光学的に異方性である透光性基板はプラスチッ
クフィルムであるので素子の厚みを有効に簿くでき、表
示画像の浮遊感がなく良質の表示画像を得られる。

またプラスチックフィルムの使用により素子を低コスト
で実現できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の１実施例を示す図、第２図は、第１
、第２の液晶セルにおける液晶のねじれ角を説明するた
めの図である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 光透過性で表示用電極を有する２枚の基板に挟まれ、上
   記各基板に対して略平行に配向され、厚み方向に１２０
   度以上３６０度以下のねじれた構造を有し、正の誘電異
   方性を示す第１の液晶層とを有する第１の液晶セルと、 ２枚の透光性基板と、これら透光性基板に挟持され、各
   透光性基板に対して略平行に配向された第２の液晶層を
   有する第２の液晶セルとを有し、上記第１の液晶セルの
   一方の基板の上に第２の液晶セルを積層し、これら第１
   、第２の液晶セルの積層体を２枚の偏光板で挟持した構
   造を持つ、液晶表示素子であって、 上記第１の液晶層に於ける液晶複屈折率をΔｎ＿１、層
   厚をｄ＿１、第２の液晶層に於ける液晶複屈折率をΔｎ
   ＿２、層厚をｄ＿２とするとき、 ｜Δｎ＿１ｄ＿１−Δｎ＿２ｄ＿２｜≦０．６μｍとな
   るようにするとともに、第２の液晶セルの２枚の透光性
   基板のうち、第１の液晶セルの側の透光性基板として略
   光学的に等方性のものを用い、他方の透光性基板として
   光学異方性を有する可撓性フィルムを用いることを特徴
   とする光学補償液晶表示素子。