JPH0242194A

JPH0242194A - ターボ分子ポンプ

Info

Publication number: JPH0242194A
Application number: JP19084288A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Narita; 潔成田
Original assignee: Shimadzu Corp
Current assignee: Shimadzu Corp
Priority date: 1988-07-31
Filing date: 1988-07-31
Publication date: 1990-02-13

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】［産業上の利用分野］本発明は、ロータを非接触に浮上支持し得る磁気軸受を
採用したターボ分子ポンプに関するものである。

［従来の技術］近時、ターボ分子ポンプ（以下、ＴＭＰと略称する）の
軸受構造は、従来の万イルベアリングを用いた機械方式
から磁石を用いた磁気軸受方式へと次第に変遷しつつあ
る。磁気軸受によれば、ロータを非接触に浮上支持する
ことができるので、オイルが不要となり、また、機械的
な摩擦・摺動を伴なわないため、軸受寿命が延命される
という優れた効果が期待できるものである。

この磁気軸受を実際にＴＭＰに適用する場合、軸受隙間
を微調整する必要があるので、磁石に制御可能な電磁石
を用いることが不可欠であり、また、その制御を適切に
行なうために、隙間検出用のギャップセンサが付帯して
設けられるのが通例である。

しかして、実際の適用例としては、吊鐘形ロータを用い
た既存のＴＭＰにおいて、該ロータを固着したシャフト
の上下両端側にそれぞれラジアル磁気軸受を構成すると
ともに、シャフト下端にスラスト磁気軸受を構成したも
のが知られている。

両ラジアル磁気軸受は、ともに、軸心位置において直交
する２軸をそれぞれ制御方向として有しており、全体と
してシャフトを計５軸方向から位置制御可能に支持する
構造になっている。シャフトは、自由度を５軸で拘束さ
れることによって、安定した回転を与えられる。

［発明が解決しようとする課題］ところが、このような５軸制御力式を採用すると、各々
の軸に電磁石とギャップセンサとを設けなければならな
い。このため、ＴＭＰの部品点数が増えて構造が複雑に
なり、これに伴なうコスト高や、トラブルの発生頻度が
高くなることが避けられなくなる。また、メンテナンス
が容易ではなくなり、ＴＭＰ自体も大型化して配置上の
問題も生じる。

これに対し、ラジアル方向の制御軸数を減らして３軸制
御にしたものも考えられているが、単にこのようにした
だけでは、軸振動が発生し易くなり、回転の不安定要因
をあえて抱え込むことを甘受しなければ使用できない場
合もある。

本発明は、このような問題点に着目してなされたもので
あって、これらを好適に解決することを目的としている
。

［課題を解決するための手段］本発明は、かかる目的を達成するために、次のような構
成を採用したものである。

すなわち、本発明のＴＭＰは、有底筒状のロータと、こ
のロータの内側軸心位置に配設した固定軸支部と、この
固定軸支部の一端側においてロータとの間に構成した能
動形のラジアル磁気軸受と、該固定軸支部の他端側にお
いてロータとの間に構成した非能動形のラジアル磁気軸
受と、該固定軸支部とロータ底部との間に構成した能動
形のスラスト磁気軸受とを具備してなり、前記両ラジア
ル磁気軸受が、それぞれ２軸方向に磁力を作用させ得る
ものであることを特徴としている。

［作用］このような構成のものであれば、ロータは固定軸支部の
案内作用によって軸心を外すことなく回転することがで
きるので、基本的に軸振動の問題は解消され、磁気軸受
は負担を軽減されることになる。したがって、ラジアル
方向に対する能動制御軸数を減らして全体を３軸制御と
する軸受構造も無理なく採用することができ、これによ
って、小型化、低コスト化が実現可能となる。

しかも、このものは固定軸支部の他端側においてロータ
との間に非能動形のラジアル磁気軸受を構成しているの
で、ロータが片持的な支持状態にならずに済み、５軸拘
東という安定化のための条件は満足される。

［実施例〕以下、本発明の一実施例を図面を参照して説明する。

この実施例のＴＭＰは、第１図に示すように、ベース１
上に固定軸支部２を取り付け、その先端を上方に向けて
突設しており、この固定軸支部２に、ラジアル磁気軸受
３．４およびスラスト磁気軸受５を介して、有底筒状の
ロータ６を内側軸心位置から回転可能に支持させている
。

具体的に説明すると、ラジアル磁気軸受３は能動形のも
ので、固定軸支部２の下端側外周に各−対に電磁石３．
１．３．２を取着するとともに、これに対応するロータ
内径に、磁力のターゲットとなるケイ素鋼板製のラジア
ルリング３ｂを取着して構成されている。すなわち、前
記各一対の電磁石３．１．３．２は、第２図中実線に示
すように、固定軸支部２の軸心ｍに垂直な平面内におけ
る互いに直交する２軸Ｘよ−Ｘよ　、ｙｌ−ｙ１′上に
それぞれ配設されており、両軸ｘ１、ｙｌに沿って各々
が独立してロータ６に可変する磁力を作用させることが
できるものである。そして、このラジアル磁気軸受３の
上方に位置制御を可能にするためのラジアルギャップセ
ンサ３ｃを付帯して設け、このセンサ３Ｃからの隙間検
出信号に基づいて、前記各電磁石３．１．３．２に通電
すべき電流の大きさをフィードバック制御するようにし
ている。

また、ラジアル磁気軸受４は、非能動形のもので、固定
軸支部２の上端側外周と、この部位に対応するロータ内
径とにそれぞれ永久磁石４ａ１４ｂを取着することによ
り構成されている。これらの永久磁石４ａ、４ｂは、第
２図中破線に示すように、固定軸支部の軸心ｍに垂直な
平面内における互いに直交する２軸Ｘ２　　Ｘ２　　７
２　　Ｙ２′上にそれぞれ配設されており、各々が対応
する軸ｘ２、ｙ２に沿ってロータ６に一定した磁力を作
用させることができるものである。この場合、対応する
各々の磁石４ａ、４ｂは磁極を同一種類のものにしてあ
り、反発力によってロータ６を磁気浮上させ得るもので
ある。すなわち、各々の対をなす磁石４　ａ　ｓ　４　
ｂは、それぞれロータ６が接近すると磁力が増大してこ
れを押し返そうとするので、常にロータ６を軸心位置ｍ
に保持しようとする作用が営まれる。

さらに、スラスト磁気軸受５は、前記ラジアル磁気軸受
３と同じく能動形のもので、固定軸支部２にスラスト軸
支部分２ａを設け、このスラスト軸支部分２ａに電磁石
５ａを取着するとともに、この電磁石５ａと対応するロ
ータ底部６ａにスラストリング５ｂを取着することによ
り構成されている。この電磁石５ａは、スラストリング
５ｂに磁気吸引力を作用させることによって、ロータ６
全体を第２図中−点鎖線に示すアキシャル方向（’ｚ−
ｚ’）に浮上させることができるものである。そして、
固定軸支部２の上端部と、ロータ６の上端に取着した蓋
部６ｂとの間に、位置制御を可能にするためのスラスト
ギャップセンサ５Ｃを付帯して設け、このセンサ５Ｃか
らの隙間検出信号に基づいて、前記電磁石５ａに通電す
べき電流の大きさをフィードバック制御するようにして
いる。

このように軸受支持されたロータ６は、固定軸支部２と
の間に構成したモータ７によって駆動され、吸気口８か
ら吸入したガスを圧縮排気して排気口９より排出する。

ロータ６には、このためのタービン１０およびねじ溝１
１がステータ１２との間に構成しである。また、このＴ
ＭＰには、停電時に電磁石３．７．３．２．５ａが駆動
されなくなった場合にロータ６が固定側の各部位に固体
接触する所謂タッチダウン状態に陥ることを防止するた
めに、上部および下部にそれぞれＴ、Ｄベアリング１３
を配設している。これらのＴ、　Ｄベアリング１３は、
停電時にのみ機能し得るものである。

なお、１４はモータ７や電磁石３．１．３．２．５ａ等
に外部から駆動信号を導入するための制御線、１５はそ
のための気密導入端子、１６は回転検出センサ、１７は
ガスパージ′用のガス導入口である。

しかして、以上のような構成のものであれば、ロータ６
は固定軸支部２の案内作用によって軸心ｍを外すことな
く回転することができるので、従来タイプのＴＭＰが有
していた問題点、すなわち、軸振動が発生し易く、また
それがシャフトの固有振動数に共振して増幅し易いなど
といった不都合が根本的に解消される。このため、本実
施例のようにロータ６の下端側とアキシャル方向の一箇
所のみに能動形の磁気軸受３．１．３．２．５ａを構成
し、ロータ６の上端側は永久磁石４ａ、４ｂを用いて非
能動下に支持させておくだけの構造であっても、５磁気
軸受３．４．５に大きな負担が掛かることはなく、しか
も、ロータ６は片持的な支持状態になることがないので
、該ロータ６に対する位置制御はこれによって十分効果
的に行なうことが可能となる。このように、このものは
ロータ６の支持状態を劣悪なものにすることなく、電磁
石とギャップセンサの組付個数を低減することができる
ので、従来の５軸制御型のものに比して構造的な簡略化
を図ることが可能となり、同時に価格、信頼性、保守、
配置等の面においてもより優れたものとして実用に供す
ことができる。

なお、永久磁石は円環状に設けてもよい。また、各部の
断面形状等は図示実施例のものに限定されるものではな
く、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能で
ある。

［発明の効果コ本発明は、以上のような構成により、回転の安定化を図
って能動制御軸数を減らすことができるので、これによ
って部品点数が削減でき、価格、信頼性、保守の面にお
いても改善されたより実用的なＴＭＰを提供できるもの
である。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の一実施例を示し、第１図はＴＭＰの縦断
面図、第２図はその原理的な構成説明図である。２・・・固定軸支部３・・・ラジアル磁気軸受（能動形）４・・・ラジアル磁気軸受（非能動形）５・・・スラス
ト磁気軸受（能動形）６・・・ロータ６ａ・・・ロータ底部ｍ・・・軸心

Claims

【特許請求の範囲】

有底筒状のロータと、このロータの内側軸心位置に配設
した固定軸支部と、この固定軸支部の一端側においてロ
ータとの間に構成した能動形のラジアル磁気軸受と、該
固定軸支部の他端側においてロータとの間に構成した非
能動形のラジアル磁気軸受と、該固定軸支部とロータ底
部との間に構成した能動形のスラスト磁気軸受とを具備
してなり、前記両ラジアル磁気軸受が、それぞれ２軸方
向に磁力を作用させ得るものであることを特徴とするタ
ーボ分子ポンプ。