JPH024169Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、Ｈ形鋼材を現場で簡単に組み立て
るためのジヨイント構造に関するものである。

従来、この種のジヨイント構造は多々考案され
ているが、Ｈ形鋼材に特に適したタイプのものは
なかつた。通常、Ｈ形鋼材とジヨイント部材とは
ボルト・ナツトによつて接続されるが、その接続
部にはボルトのネジ部やナツトが露出しており、
外観を見苦しくしていた。

この考案は、上記従来例の難点を解消したもの
であり、その目的とするところは、ボツクス型の
ジヨイント部材を使用し、ボルトのネジ部やナツ
トはそのボツクス内に収納することにより、ボル
トのネジ部やナツトが露出しない様にすると共に
そのジヨイント部材をエンドキヤツプ的な存在と
してＨ形鋼材と一体感を持たせたジヨイント構造
を提供することにある。

以下、この考案の構成を一実施例として示した
図面に従つて説明する。

第１図は、この考案のジヨイント構造をＨ形鋼
材製の梁１，１、桁２及び柱３の四方出し接続部
に実施したものである。４は立方体のボツクス型
としたジヨイント部材であり、一面を開口し他の
五面にそれぞれ取り付け穴５を設けている。梁
１，１、桁２及び柱３のそれぞれの先端には、取
り付け穴６を設けた板体７が溶着されており、こ
の取り付け穴７から前記ジヨイント部材４の取り
付け穴５へボルトを通して、ジヨイント部材４の
内部からボルトのネジ部にナツトをはめて締め付
けることにより、梁１、桁２及び柱３は、ジヨイ
ント部材４に取り付けられる。その結果、ボルト
の頭部８は露出するが、ボルトのネジ部やナツト
はジヨイント部材４の内部に収納され露出するこ
とはない。９は防雨キヤツプであり、下方に係止
片１０を突設しており、ジヨイント部材４の開口
した一面に被せられる。さらに、Ｈ形鋼材が取り
付けられないジヨイント部材４の取り付け穴５
は、樹脂性のキヤツプ等で目隠しされる。

第３図は、この考案のジヨイント構造をＨ形鋼
材製の梁１、桁２及び柱３の三方出し接続部に実
施したものであり、ジヨイント部材４の開口した
一面には前記防雨キヤツプ９に換えて照明器具１
１を設けている。

尚、上記実施例では四方出し接続部及び三方出
し接続部を説明したものであるが、二方出し及び
五方出し接続部の場合もＨ形鋼材はこのジヨイン
ト部材４に同様に取り付けられる。又、このジヨ
イント部材４に設ける取り付け穴５は五面に限定
されることなく、Ｈ形鋼材を取り付ける面のみに
設けて実施することもできる。さらに、ジヨイン
ト部材４の開口した一面には、上記実施例では防
雨キヤツプ９、照明器具１０を設けているが、必
要に応じその他適宜の備品を設けることもでき
る。

したがつて、この考案のジヨイント構造を使用
すれば、第４図から第６図に示した二連棟１２、
三連棟１３、及び二列連棟１４のような三方出し
接続部、四方出し接続部、五方出し接続部が多数
存在する各種連棟も簡易に作製できる。

この考案は上述の如く構成されているので、Ｈ
形鋼材とジヨイント部材を別個に現場まで運搬し
てから簡単に組み立てられるものであり、又ボル
トのネジ部やナツトは露出せず、さらにジヨイン
ト部材はエンドキヤツプ的な存在となり、Ｈ形鋼
材と一体感をもつものであり、実用的効果に優れ
ている。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の実施例を示す斜視図、第２
図はその分解斜視図、第３図はこの考案の他実施
例を示す斜視図、第４図はこの考案のジヨイント
構造を使用した二連棟、第５図はこの考案のジヨ
イント構造を使用した三連棟、第６図はこの考案
のジヨイント構造を使用した二列連棟である。 ４……ジヨイント部材、５……取り付け穴、６
……取り付け穴、７……板体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 立方体のボツクス型としたジヨイント部材４の
   一面を開口し、他の適宜面に取り付け穴５を設
   け、Ｈ形鋼材の先端に取り付け穴６を設けた板体
   ７を溶着し、この板体７の取り付け穴６から前記
   ジヨイント部材４の取り付け穴５へボルトを通し
   て、ジヨイント部材４の内部からボルトのネジ部
   にナツトをはめて締め付けることにより、Ｈ形鋼
   材をジヨイント部材４に取り付けたことを特徴と
   するジヨイント構造。