JPH0241548B2 - - Google Patents

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JPH0241548B2
JPH0241548B2 JP57218037A JP21803782A JPH0241548B2 JP H0241548 B2 JPH0241548 B2 JP H0241548B2 JP 57218037 A JP57218037 A JP 57218037A JP 21803782 A JP21803782 A JP 21803782A JP H0241548 B2 JPH0241548 B2 JP H0241548B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、各特定のフイラーおよび顔料をエチ
レン重合体および場合によりゴムと共に、特定の
プロピレン―エチレン共重合体に特定量配合して
得られる成形体表面の耐傷性と物性バランス(特
に剛性、耐熱性および耐衝撃性)の良好な着色樹
脂組成物に関する。 熱可塑性樹脂にフイラーを配合して、その樹脂
の剛性、耐熱性、燃焼性、寸法安定性、難燃性、
印刷性、塗装性、接着性、耐衝撃性等を改良する
ことは良く知られている。 これらの方法は、それぞれの性質改良には効果
があるが、逆に成形体表面に異物の擦過による線
状傷が発生した際、そこが白化してしまい商品価
値を失なう、すなわち耐傷性が悪化するといつた
欠点を有する。 この欠点を改良する方法として、例えば特定金
属化合物を添加する方法(特開昭54―33553、同
54―43250号公報)、特定樹脂成分を添加する方法
(特開昭56―41237号公報)特定フイラーを併用す
る方法(特開昭55―45715、同55―120642、同57
―16042、同57―8235、同57―73033号公報)や特
定ゴム成分等を用いる方法(特開昭57―73034号
公報)、特定ポリプロピレンを用いる方法(特開
昭56―88447号公報)など多くの提案がなされて
いる。 これらの方法は、それぞれある程度の効果が認
められ、工業部品分野をはじめとする外観の重要
視される諸分野へのプロピレン系樹脂の適用を少
なからず可能ならしめた。 しかしながら、これらの方法は、近年における
成形体の耐傷性に対する極めて高い要求レベルを
満足することができず、さらなる改良手法が望ま
れている。 本発明は、これら従来技術の不満な点を改善す
ることを目的とし、特定の顔料、フイラーおよび
エチレン重合体の特定量と場合によりゴムを併用
して特定の結晶性プロピレン―エチレン共重合体
に配合した場合に樹脂の耐傷性が極めて改良され
ることを見い出して為されたものである。 すなわち本発明は、下記(a)〜(e)の成分からな
り、(a),(b),(c),(d)の割合配合は(a)+(b)+(c)+(
d)
に対してそれぞれ30〜90重量%、20〜5重量%、
40〜0重量%および35〜5重量%で、かつ(e)の配
合割合が(a)+(b)+(c)+(d)に対して1〜10重量%で
あることを特徴とするフイラー含有着色プロピレ
ン重合体組成物である。 (a) エチレン含量2〜15重量%、沸騰キシレン可
溶分4〜15重量%、かつポリエチレン部分と非
晶性のプロピレン―エチレン共重合体部分とか
らなるドメインの平均分散径2.0μ以下のプロピ
レン―エチレンブロツクまたはランダム共重合
体 (b) 密度0.920g/cm3以上かつメルトフローレー
ト0.1〜50g/10分のエチレン重合体 (c) プロピレン含量20〜60重量%、ムーニー密度
ML1+4(100℃)15〜120のエチレン―プロピレ
ン系共重合体ゴム (d) 平均粒径0.2〜5μのタルクおよび同0.1〜0.5μ
の硫酸バリウムから選ばれた少なくとも1種の
フイラー (e) 平均粒径が0.2μ以下でかつ比表面積が25m2
g以上の成分が少なくとも30体積%占める着色
成分○イおよび分散剤○ロからなり、○イと○ロの配合
割合〔○イ/○ロ〕が重量比で0.4〜9である顔料 (ただし、ドメインの平均分散径および顔料の平
均粒径は電子顕微鏡による測定値を、フイラーの
平均粒径は液相沈降方式の光透過法による測定値
を、また比表面積はガス吸着法による測定値をそ
れぞれ意味する。) 本発明の組成物は、耐傷性が極めて改良される
ばかりではなく、特に剛性、耐熱性および耐衝撃
性の物性バランスが良好であるので、高レベルの
品質の要求される分野への適用が可能である。 本発明で用いる上記(a)成分である結晶性プロピ
レン重合体は、エチレン含量2〜15重量%、沸騰
キシレン可溶分4〜15重量%かつポリエチレン部
分と非晶性のプロピレン―エチレン共重合体部分
とからなるドメインの平均分散径が2.0μ以下、好
ましくは1.5μ以下のプロピレン―エチレンブロツ
クまたはランダム共重合体である。 ここで、エチレン含量の測定値は、赤外スペク
トル分析とNMRを用いる常法で求められ、また
沸騰キシレン可溶分の測定は、2gの試料を沸騰
キシレン300c.c.中に30分間浸漬して溶解させた後
室温迄冷却し、G4型ガラスフイルターで過お
よび乾燥して求めた固相重量から逆算して値を求
める方法による。 ドメインの平均分散径の測定は、成形試験片の
破断面に適切なエツチング処理を施してドメイン
部分を浮き出させた後、電子顕微鏡にて観察して
値を求める方法による。具体的な算出の方法とし
ては、例えばイメージアナライザーを用いる方法
がある。 この成分のエチレン含量が2重量%未満のもの
は衝撃強度の点で好ましくなく、一方15重量%超
過のものは剛性が不十分である。 また、沸騰キシレン可溶分が4重量%未満のも
のは衝撃強度の点で好ましくなく、一方15重量%
超過のものは耐傷性および剛性が不十分である。 さらに、ドメインの平均分散径が2.0μ超過のも
のは、耐傷性、衝撃強度および剛性の点で好まし
くない。 このようなプロピレン―エチレン重合体は結晶
性である必要があり、そのアイソタクチツクイン
デツクス(II)は一般に40以上であり、好ましく
は60以上のものが良い。IIが40未満のものは、耐
傷性の外、剛性、硬度等が不足し不適当である。 また、この成分のMFR(JIS―K7210、230℃、
2.16Kg荷重)は0.01〜200g/10分であり、特に
0.1〜100g/10分のものが好ましい。 MFRが0.1g/10分未満のものは、成形性、外
観等が良くなく、200g/10分超過のものは耐衝
撃性が劣り不適当である。 次に、本発明で用いる上記(b)成分であるエチレ
ン重合体は、密度が0.920g/cm3以上、好ましく
は0.930g/cm3以上のものであり、種類としては、
エチレンの単独重合体(ポリエチレン)、エチレ
ンと他のα―オレフイン(例えばプロピレン、ブ
テン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン等)あるい
は不飽和有機酸やその無水物(例えばアクリル
酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、イタコン酸等)ないしは不飽和エステル(例
えば酢酸ビニル、アクリル酸メチル、メタクリル
酸メチル等)やビニルシランまたは芳香族ビニル
化合物等のいわゆるビニルモノマーとの二元以上
のブロツク、ランダムないしグラフト共重合体等
を挙げることができる。また、これらの重合体の
混合物でも一向に差し支えない。 上記のエチレンと他のビニルモノマーとの共重
合体の場合は、エチレンが重量で少なくとも過半
数以上を占めている必要がある。 これらのエチレン重合体のMFR(JIS―K7210、
190℃、2.16Kg荷重)は0.1〜50g/10分のもので
ある。 また、これらのエチレン重合体のうち、密度が
0.920g/cm3未満のものは耐傷性向上の効果が低
く、また剛性、ウエルド強度の点で好ましくな
い。 これらのエチレン重合体の中でも特にポリエチ
レンが好ましい。 このようなエチレン重合体は、耐傷性を一段と
向上せしめるが、耐衝撃性の向上にも有効であ
る。 また、本発明で用いる上記(c)成分であるエチレ
ン―プロピレン系共重合体ゴムは、エチレンとプ
ロピレンからなる二元共重合体(EPM)または
エチレン、プロピレンおよび非共役ジエンからな
る三元共重合体(EPDM)が適当であつて、プ
ロピレン含量が20〜60重量%、好ましくは25〜50
重量%およびムーニー粘度ML1+4(100℃)が15〜
120、好ましくは20〜100のものが適する。
EPDMでは、沃素価が20以下のものが良い。 プロピレン含量が上記範囲以外のものは衝撃強
度の点で好ましくなく、ムーニー粘度が15未満の
ものは耐傷性が、また120超過のものは成形性お
よび外観が不良で好ましくない。 次に、本発明で用いる上記(d)成分であるフイラ
ーは、表面処理を施したかまたは無処理の平均粒
径が0.2〜10μ、好ましくは0.2〜5μのタルクおよ
び同0.1〜0.5μの硫酸バリウムから選ばれた少な
くとも1種のものが適する。 なかでも、タルクについては、空気透過法に基
ずく恒圧通気式測定法(例えば島津製作所製SS
―100型)による比表面積が30000cm2/g以上でか
つ液相沈降方式の光透過法による粒度分布が10μ
以下95重量%以上、5μ以下85重量%以上、1μ以
下5〜95重量%のタルクが好ましい。 上記の寸法範囲をはずれるフイラーでは本発明
の効果が十分発揮されない。 表面処理としては、たとえばシランカツプリン
グ剤系、高級脂肪酸系、脂肪酸金属塩系、不飽和
有機酸またはその誘導体系(無水マレイン酸系、
アクリル酸系等)、有機チタネート系、樹脂酸系、
ポリエチレングリコールエーテル等の各種処理剤
での化学的または物理的表面処理を挙げることが
できる。 表面処理は、本発明の効果の外、機械的強度、
印刷性、ウエルド強度、塗装性、接着性、タツピ
ング性、成形加工性、混練性等の改良に有効であ
る。 ここで、フイラーの平均粒径は、液相沈降方式
の光透過法による測定値を示す。 さらに、本発明で用いる上記(e)成分である顔料
は、平均粒径が0.2μ以下、好ましくは0.18μ以下
でかつ比表面積が25m2/g以上の成分が少なくと
も30体積%占める着色成分○イおよび分散剤○ロから
なり、○イと○ロの配合割合〔○イ/○ロ〕が重量比で
0.4〜9のものである。 ただし、平均粒径は電子顕微鏡による測定値
を、比表面積はガス吸着法による測定値をそれぞ
れ意味する。 具体的には、平均粒径は、電子顕微鏡にて任意
の測定視野内の着色成分粒子を測定し、その平均
値を求め、また比表面積は、吸着ガスの量をその
平衡圧に対してプロツトした等温吸着曲線から、
粒子の表面が吸着ガス分子の単分子膜で覆われる
に要するガス量(従つて、ガス分子の数)を求
め、その値と吸着ガス1分子当たりの平均の断面
積とから粒子の表面積を計算する方法(例えば
BET法)で求める。 ○イ成分は、無機・有機の何れでも、またその混
合物でも良く、さらには天然品・合成品の何れで
も良い。その製造法も限定されるものでない。こ
の着色成分○イのうち少なくとも30体積%を占める
必要のある特定の着色成分は、平均粒径0.2μ以下
でかつ比表面積25m2/g以上の着色成分であり、
その具体例としては、例えば 青色系:フタロシアニンブルー、フタロシアニン
グリーン 黄色系:キノフタロンエロー、イソインドリノン
エロー、ポリアゾエロー、ハンサエロー 赤色系:アリザリンレーキ、キナクリドンレツ
ド、ペリレンレツド、ポリアゾレツド 黒色系:カーボンブラツク、アニリンブラツク 等が挙げられ、それ以外の着色成分として例えば 青色系:群青、紺青 黄色系:黄口黄鉛、中黄鉛 赤色系:ベンガラ、酸化鉄 黒色系:鉄黒 等が挙げられる。 これらの着色成分は、前記表面処理の有無に拘
らず用いることおよび併用することもできる。 ○イ成分中、平均粒径0.2μ以下でかつ比表面積25
m2/g以上の着色成分が30体積%未満の場合、す
なわち平均粒径が0.2μを超えるかまたは比表面積
が25m2/g未満の着色成分が30体積%以上の場合
は本発明の効果を発揮しえない。 この(e)成分は、上記○イ成分と次に説明する○ロ成
分である分散剤との特定割合の配合物から実質的
になる。 この分散剤○ロとしては、通常の金属石鹸類や界
面活性剤等を用いることができ、例えばステアリ
ン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸のカルシウム、
マグネシウム、アルミニウム、亜鉛等金属塩;ポ
リエチレングリコールポリプロピレングリコール
等のポリアルキレングリコール又はその塩;ポリ
エチレン粉末等であり、これらは併用することも
できる。 上記着色成分○イとこの分散剤○ロとの配合割合
は、重量比で〔○イ/○ロ〕が0.4〜9が好ましい。
この値が9を超える場合は、着色成分の分散が悪
く、また0.4未満では、樹脂成形体の耐傷性が不
満足となり、かつ分散性に起因して機械的強度も
低下する。 なお、このような(e)成分を含有する樹脂組成物
中に分散した着色成分の粒子寸法および比表面積
を測定する方法としては、その組成物を有機溶剤
抽出法で成分分離する方法(例えばキシレン中
140〜150℃で1〜2時間程度浸漬溶解せしめ、そ
れを円筒紙で着色成分およびフイラーと樹脂と
を分離する)、またはその組成物を焼いてフイラ
および着色成分を取り出す方法等を経たのち、フ
イラーを分離(例えば酸類等でフイラーを溶解す
る)して取り出した着色成分について測定値を求
める方法等がある。 このような(d)成分には、上記の○イおよび○ロ成分
の外に、増量剤、改質剤等他の成分を配合するこ
ともできる。 以上のような(a)〜(e)成分の配合割合は、(a)、
(b)、(c)および(d)成分が(a)+(b)+(c)+(d)合計量に

してそれぞれ(a)30〜90重量%、好ましくは40〜85
重量%、(b)20〜5重量%、好ましくは10〜5重量
%(c)40〜0重量%、(d)35〜5重量%であり、(e)成
分が(a)+(b)+(c)+(d)合計量100重量部に対して1
〜10重量部、好ましくは1〜6重量部である。 (c)成分の好ましい配合割合については、本発明
組成物の用途によつて異なり、比較的高い剛性を
要する用途には20〜5重量%、特に15〜5重量%
が良く、また比較的高い耐衝撃性、特に低温耐衝
撃性を要する用途には40〜10重量%、特に40〜20
重量%が良い。具体的には前者では自動車部品の
インストルメントパネルおよびその周辺部品や各
種家電部品が挙げられ、後者では自動車用バンパ
ー等が挙げられる。 また、(d)成分の好ましい配合割合についても、
本発明組成物の用途によつて異なり、比較的高い
剛性を要する用途には35〜15重量%、特に35〜20
重量%が良く、また比較的高い耐衝撃性、特に低
温耐衝撃性を要する用途には30〜5重量%、特に
20〜5重量%が良い。 (a)成分が上記範囲未満のものは、成形性、機械
的強度等が不満足であり、一方超過のものは剛性
が不足で好ましくない。 (b)成分もしくは(c)成分が上記範囲を超えるもの
は、耐傷性の更なる向上が期待できず、剛性や耐
熱性の点でも好ましくない。 (d)成分が上記範囲未満のものは、剛性、耐熱性
等が不足し、一方超過のものは耐傷性の外、成形
性、外観等も不足し好ましくない。 また、(e)成分が上記範囲未満では発明の効果が
充分でなく、一方超過では、機械的強度、耐熱性
に悪影響を及ぼす上、経済面からも好ましくな
い。 本発明組成物には、上記各成分の外に本発明の
効果を著しく損わない範囲で他の付加的成分を配
合することができる。 付加的成分としては、本発明で用いる上記樹脂
成分以外の熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂(た
とえば、ポリプロピレン、ポリブテン等のα―オ
レフインの単独重合体、α―オレフイン同志の共
重合体、α―オレフインとビニルモノマーとの共
重合体、無水マレイン酸変性ポリプロピレンの如
き不飽和有機酸変性オレフイン重合体等のオレフ
イン重合体樹脂、並びにナイロン、ポリカーボネ
ート、アクリロニトリル―ブタジエン―スチレン
樹脂(ABS)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、
ポリフエニレンオキサイド、石油樹脂、フエノー
ル樹脂等)、本発明で用いる以外のゴムまたはラ
テツクス成分(たとえばポリブタジエン、ポリイ
ソプレン、1,2―ポリブタジエン、ブチルゴ
ム、ニトリル―ブタジエンゴム、ポリイソブチレ
ン等)、本発明で用いる以外のフイラー(たとえ
ば、マイカ、炭酸カルシウム、けい酸カルシウ
ム、ガラス繊維、クレー、ガラス粉末、炭酸マグ
ネシウム、木粉、アルミナ、炭素繊維等)、酸化
防止剤(フエノール系、イオウ系等)、滑剤、光
安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤、分散剤、銅
害防止剤、中和剤、発泡剤、可塑剤、気泡防止
剤、難燃剤、架橋剤、流れ性改良剤(例えば各種
過酸化物)、ウエルド強度改良剤(例えば各種過
酸化物)、核剤等を挙げることができる。 これらの各種樹脂、助剤の添加は、耐傷性、物
性バランスや成形品表面特性(光沢、ウエルド外
観、シルバーストリーク、フローマーク等)の他
に、印刷性、塗装性、接着性、メツキ性、タツピ
ング性、成形加工性、混練性、ウエルド強度、耐
久性、耐熱性、耐候性等の向上に有効である。 これらの付加的成分は、併用して添加すること
もできる。 本発明組成物は、一軸押出機、二軸押出機、バ
ンバリーミキサー、ロール、ブラベンダープラス
トグラフ、ニーダー等の通常の混練機を用いて製
造することができる。通常は押出機等で混練して
ペレツト状のコンパウンドにした後、加工に供す
るが、特殊な場合は、フイラーとプロピレン重合
体、エチレン重合体、ゴム成分および顔料とを直
接各種成形機に供給し、成形機で混練しながら成
形することもできる。又、予めフイラーを(必要
に応じて顔料、ゴムないしは各種添加剤と)高濃
度に混練してマスターバツチとし、それを別途プ
ロピレン重合体等またはゴム、フイラー、顔料等
含有のプロピレン重合体等で希釈しながらブレン
ドコンパウデイングしたり、成形したりすること
もできる。 本発明組成物の成形加工法は特に限定されるも
のではないが、比較的MFRの低いものは押出成
形して各種熱成形する方法が、また比較的MFR
が高いものは射出成形が適する。すなわち、押出
成形、中空成形、射出成形、シート成形、熱成
形、回転成形、積層成形等成形法の違いを問わ
ず、成形品において本発明効果は発揮される。 斯様にして得られた本発明組成物は、従来のフ
イラー含有プロピレン重合体組成物には無い、高
度な耐傷性が認められる外、衝撃強度―剛性バラ
ンス、耐熱変形性、成形加工性、印刷性、塗装
性、メツキ性、タツピング性、耐クリープ性が良
好でヒケ、反りも目立たず、ウエルドラインも目
立ちにくい。 以下に実施例を示して本発明をより具体的に説
明する。 ここで用いる各種測定法は次の通りである。 耐傷性 JIS―K5401に示される鉛筆引掻試験装置を
改良して、鉛筆セツト部に百円硬貨をセツト
し、それの側面凹凸部で8Kgの荷重を加えなが
ら35×50×2各mmの試験片の粗シボ(凸部高さ
は平均0.2mm、同面積は平均10mm2)シート上を
8cm/秒の速度で擦過して、その跡を目視で次
の様に判定した。測定温度は23℃である。 (目視結果) (判定) 傷跡が白く認められない 1級 〃 わずかに白く認められる 2級 〃 かなり白く認められる 3級 〃 白く認められる 4級 なお、実用上は2級以上が適す。 熱変形温度 JIS―K7207に準拠(18.5Kg/cm2)。 アイゾツト衝撃強度 JIS―K7110(ノツチ付)に準拠し、23℃にて
測定。 デユポン衝撃強度 35mm×50mm×2mmのシートを用い、JIS―
K5400の6―13項の2、B法(参考試験)に示
される装置を使用し、ダート及び受け板の曲率
部の直径は1/2インチの条件で23℃にて測定。 実施例 (a)成分として、プロピレン―エチレンブロツク
共重合体A(エチレン含量5重量%、沸騰キシレ
ン可溶分9重量%、ドメイン平均分散径1.2μ、
MFR7g/10分)、同B(エチレン含量12重量%、
沸騰キシレン可溶分15重量%、ドメイン平均分散
径1.7μ、MFR2g/10分)、プロピレン―エチレ
ンランダム共重合体(エチレン含量3重量%、沸
騰キシレン可溶分4重量%、ドメイン平均分散径
1.0μ、MFR5g/10分)、(b)成分として、高密度
ポリエチレン(密度0.955g/cm3、MFR10g/10
分)、中密度ポリエチレン(密度0.930g/cm3
MFR5g/10分)、(c)成分として、エチレン―プ
ロピレン共重合体ゴムA(日本合成ゴム社製、
EP07P:プロピレン含量26重量%、ムーニー粘
度ML1+4〔100℃〕70)、同B(日本合成ゴム社製、
EP11:プロピレン含量49重量%、ムーニー粘度
40)、(d)成分として、タルクA(中国産:平均粒径
1.5μ、比表面積39500cm2/g、粒度分布10μ以下98
重量%・5μ以下95重量%・1μ以下22重量%)、硫
酸バリウム(平均粒径0.4μ)、付加的成分のフイ
ラーとして、膠質炭酸カルシウム(平均粒径
0.2μ)、けい酸カルシウム(平均粒径6μ)、(e)成分
として、○イ青・黄・赤各色系の着色成分にフタロ
シアニンブルー(平均粒径0.05μ、比表面積79
m2/g)・群青(0.25μ、13m2/g)、イソインド
リノンエロー(0.12μ、26m2/g)・中黄鉛
(0.17μ、6m2/g)、ポリアゾレツト(0.10μ、39
m2/g)・酸化鉄(0.10μ、16m2/g)を用い、ま
た○ロ分散剤にステアリン酸アルミニウム、ステア
リン酸マグネシウムをそれぞれ用い、第1表に示
す割合で、川田製作所製スーパーミキサーにて2
分間混合し、神戸製鋼所製FCM型2軸混練押出
機にて230℃で混練造粒(ガラス繊維使用品は三
菱重工製単軸押出機を使用)した。この後、スク
リユーインライン射出成形機にて230℃で試片を
成形し、その耐傷性と衝撃強度および熱変形温度
を評価した。結果を第1表に示す。何れも良好な
耐傷性を示し、また物性バランスも良好であつ
た。 次に、第1表実施例2の組成物(ペレツト状コ
ンパウンド)を三菱ナトコ800EXL型スクリユー
インライン射出成形機を用い、幅300mm×長さ600
mm×肉厚3mmのインストルメントパネル、コンソ
ール、トリム等の大型自動車部品、クーラー、テ
レビ等の家電部品等を想定したモデル成形平板
(粗シボ付)を成形した。この際の成形性、流動
性は良好であつた。得られた成形品は自動車部
分、家電部品等に対して実用十分な耐傷性を有す
る外、同様な衝撃強度、耐熱変形性と共に剛性や
ウエルド強度も有し、フローマーク、シルバース
トリーク、シボカジリも認められず、光沢も優
れ、ウエルドラインも目立ちにくく、ヒケや反り
も目立たず、良好な外観を示し、又耐クリープ
性、印刷性、塗装性、メツキ性、タツピング性等
も良好であつた。 比較例 実施例で用いたプロピレン―エチレンブロツク
共重合体A、高密度ポリエチレン、エチレン―プ
ロピレン共重合体ゴムA、タルクA、青・黄・赤
色系各着色成分および分散剤の外に、(a)成分とし
てのプロピレン―エチレンブロツク共重合体C
(エチレン含量3重量%、沸騰キシレン可溶分2.5
重量%、ドメインの平均分散径1.1μ、MFR10
g/10分)、同D(各6重量%、8重量%、2.5μ、
6g/10分)(d)成分としてのタルクB(中国産:
平均粒径12μ、比表面積11600m2/g)およびマ
イカB(インド産:平均粒径180μのフロゴパイ
ト)を用い、第2表に示す割合で実施例と同じ手
法で試片を調製した。何れも耐傷性が実用レベル
に達しないか物性バランス(耐熱変形性、衝撃強
度)が不良であつた。すなわち、着色成分の平均
粒径が0.2μを超えるものや比表面積が25m2/g未
満であるものを用いたり、それらが0.2μ以下、25
m2/g以上のものであつてもその配合量が適切で
ないものは耐傷性レベルが実用域に達しなかつ
た。また、着色成分と分散剤の配合割合が9.0を
超えるものや0.4未満のものも同様であり、かつ
物性バランスも不良化した。エチレン含量、沸騰
キシレン可溶分、ドメイン平均分散径がそれぞれ
不適切なプロピレン―エチレン共重合体を用いた
り、平均粒径が過大なフイラーを用いたもの、フ
イラーを全く用いないものは、何れも耐傷性レベ
ルが実用域に達しないか、達していても物性バラ
ンスが不良化し、実用性が認められなかつた。
【表】
【表】
【表】
【表】

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記(a)〜(e)の成分からなり、(a),(b),(c),(d)
    の配合割合は(a)+(b)+(c)+(d)に対してそれぞれ30
    〜90重量%、20〜5重量%、40〜0重量%および
    35〜5重量%で、かつ(e)の割合配合が(a)+(b)+(c)
    +(d)に対して1〜10重量%であることを特徴とす
    るフイラー含有着色プロピレン重合体組成物。 (a) エチレン含量2〜15重量%、沸騰キシレン可
    溶分4〜15重量%、かつポリエチレン部分と非
    晶性のプロピレン―エチレン共重合体部分とか
    らなるドメインの平均分散径2.0μ以下のプロピ
    レン―エチレンブロツクまたはランダム共重合
    体 (b) 密度0.920g/cm3以上かつメルトフローレー
    ト0.1〜50g/10分のエチレン重合体 (c) プロピレン含量20〜60重量%、ムーニー粘度
    ML1+4(100℃)15〜120のエチレン―プロピレ
    ン系共重合体ゴム (d) 平均粒径0.2〜5μのタルクおよび同0.1〜0.5μ
    の硫酸バリウムから選ばれた少なくとも1種の
    フイラー (e) 平均粒径が0.2μ以下でかつ比表面積が25m2
    g以上の成分が少なくとも30体積%占める着色
    成分○イおよび分散剤○ロからなり、○イと○ロの配合
    割合〔○イ/○ロ〕が重量比で0.4〜9である顔料。
JP21803782A 1982-12-13 1982-12-13 フイラ−含有着色プロピレン重合体組成物 Granted JPS59108050A (ja)

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