JPH0240505Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は組合せ計量装置に関し、更に詳しく
は品物の計量ホツパへの供給部位を改良したもの
であつて、品物をプールしておく供給テーブルと
複数の計量ホツパとの間に各計量ホツパに対応し
てプールトレーを各々間在設置し、供給テーブル
からの品物を一旦上記各プールトレーにプール
し、組合せ排出して空となつた計量ホツパに対
し、各々対応した上記プールトレーを関連作動さ
せて品物を該計量ホツパに自動投入するようにし
たものである。

組合せ計量は本出願人の発明に係るものであつ
て、これは所定重量又は個数の品物を得ようとす
るときに品物を複数の計量機で小量ずつバラツキ
を持たせて分割計量し、各重量値の組合せ又は各
重量値を品物の個数に変換して得た各個数値の組
合せについて、組合せ加算することにより設定重
量又は設定個数に適合する組合せを選択し、その
組合せの計量機より品物を排出し、これを集合さ
せることにより、設定重量又は設定個数の品物を
得るようにしたもので高精度な計量を行うことが
できる。

ところで上記方式の組合せ計量を行う自動組合
せ計量装置は、第１図に示すように構成されてい
る。

即ち、第１図に於いて１は電磁振動装置２に支
承され螺旋状往復振動を行なう分散テーブル、３
は分散テーブル１の外周に放射状に複数配置した
供給トラフ、４は供給トラフ３を個々に振動させ
る電磁振動装置、５，５′は各々支柱６，６′に設
置された投光器及び受光器であつて分散テーブル
１上の品物の滞溜量を光学的に検出する検出器で
ある。７は各供給トラフ３の先端下位に位置した
プールホツパ、３は各プールホツパ７の下位に
各々対応させて設けた計量ホツパであつて各々計
量機構９に支承されている。またプールホツパ７
及び計量ホツパ８にはこれらを各々開閉するレバ
ー機構１０，１１及び駆動機構１２が設けられて
いる。１３は各計量ホツパ８から排出された品物
を集合させる為の集合シユートである。

このように構成された自動組合せ計量装置は、
分散テーブル１から各供給トラフ３を介して各プ
ールホツパ７から、対応する計量ホツパ８へ品物
が各々自動供給される。次に各計量ホツパ８内の
品物の重量を計量機構９にて計量し、図示しない
制御部が各計量値を基に任意又は所定個数の組合
せ加算を行ない、各加算値と設定重量とを比較
し、設定重量に適合する組合せを選択する。そし
て選択された組合せに該当する計量ホツパ８をレ
バー機構１１にて開閉して品物を集合シユート１
３へ排出し、ここで集合させて包装機或いはバケ
ツトコンベア等へ排出させる。品物を排出して空
になつた計量ホツパ８へは、プールホツパ７内に
予め供給してある品物が該ホツパ７をレバー機構
１０にて開閉することにより供給され、更に品物
を排出して空になつたプールホツパ７へは分散テ
ーブル１及び該当する供給トラフ３を各々振動さ
せて品物が供給され、以後上記のように自動組合
せ計量が継続して行われる。

このように、自動組合せ計量装置に於いては品
物を一旦分散テーブル及び供給トラフに貯留し、
これをプールホツパを介して計量ホツパへ供給す
るのであるが、この場合、計量機は分散テーブル
より離れたところに設置せられているから当然計
量ホツパと分散テーブルとの間の供給経路が長く
なつていた。これがため品物がチヨコレートやビ
スケツト等であると、供給途中でのぶつかり合い
等のため傷つき変形して商品価値を低下させる恐
れがあり、また、肉類、漬物、魚、野菜等のよう
に粘着性を有する品物や、品物自体が大型塊状で
ある場合、供給経路が長いとその接触面に上記品
物が付着残存して計量ホツパへの供給がしにくい
し、大型の品物は供給経路を通過困難という問題
があつた。

それで最近は、上記の軟かく、傷付きやすい品
物を変形させたり、傷付けたりしないために、或
は大型の品物や粘着性を有する品物を確実に計量
ホツパへ供給させるために、計量ホツパのすぐ上
方に供給テーブルを設け、該テーブル上の品物を
手作業によつて直接各計量機の計量ホツパに投入
するようにし、これ等を組合せ計量した後、選択
された計量ホツパより集合コンベアへ品物を自動
排出させるようにしている。

ところが、この場合にはつぎのような新たな欠
点を生じていた。即ち、供給テーブルは機枠上に
整列して設けた複数台の計量機の計量ホツパに亘
り、これに平行してその外側上方で枠体上に架設
されており、この供給テーブル上の品物を手作業
で内側の計量ホツパに投入する作業員は枠体外側
に設けた踏台上に立つて作業するようになつてい
る。これがため、先ず組合せ計量して品物を排出
した空の計量ホツパを信号に基いて探知するのに
踏台上の作業員は供給テーブル上から乗り出して
下方の計量ホツパ内の品物の有無を確認しなけれ
ばならず、甚だ面倒であり、またついでこの空計
量ホツパに品物を投入するに際しても投入は手作
業のため手間がかかつていた。またこの場合、供
給テーブル上の品物は計量ホツパ内に落下するこ
とがあり、これが組合せ計量が終り、品物を排出
する前に発生すると品物の包装品は量目又は個数
が増加する欠点を生じていた。

本考案は上記欠点を除去したものであつて複数
台の組合せ計量機の各計量ホツパの上方に各計量
ホツパに対応してプールトレーを傾動可能に設
け、品物を一旦上記プールトレーに投入してこれ
を貯留し、計量ホツパから品物が排出された時、
空の計量ホツパに対応するプールトレーを傾動し
て品物を空の計量ホツパに自動投入するようにし
たものである。

以下、本考案の構成を第２図及び第３図に示す
実施例に基いて説明するとつぎのとおりである。

図面に示すように組合せ計量装置２１は枠体２
２の上部に設ける。この組合せ計量装置２１は図
示の如く５台ずつ整列させて対面配設した10台の
計量機２３によつて構成し、各計量機２３の計量
ホツパ２３ａを枠体２２の中央部に整列させて設
けてある。２４は品物２５を溜め置く供給テーブ
ルであつて図示の如く支柱２６等にて枠体２２の
中央上方に位置する如く支持し、２列の整列した
複数台の計量機２３の全長に亘る長さにする。

この供給テーブル２４と各計量機２３の計量ホ
ツパ２３ａとの間に図示の如くプールトレー２７
を夫々設ける。プールトレー２７は図示の如く計
量ホツパ２３ａに対し、これの外側斜め上方で、
且つ供給テーブル２４の品物取り出し側部のほぼ
真下に位置して計量ホツパ２３ａ側である前端を
取付け軸２８に枢着し、適当な駆動部、例えばエ
アシリンダーにより図面実線の水平状態から一点
鎖線にて示す如く計量ホツパ２３ａの品物受入口
２３a′に向う角度に傾動可能にして取付ける。３
１は枠体２２の外側に添設した踏台であつて、作
業員がこの踏台３１に立つて上記プールトレー２
７の品物受入れ面を見得る高さにする。このプー
ルトレー２７の付設により供給テーブル２４上の
品物２５を一旦中間のプールトレー２７上に手作
業により載置してこのプールトレー２７上に貯留
し、必要時上記プールトレー２７を傾動して計量
機２３の計量ホツパ２３ａにその受入口２３a′か
ら品物２５を計量ホツパ２３ａ内に自動投入す
る。

各計量ホツパ２３ａはプールトレー２７から投
入された品物を各々計量し、演算制御部（図示せ
ず）によつて各計量機２３の計量値又は計量値を
品物の個数に換算した個数値の組合せについて組
合せ演算を行い、設定重量若しくは設定個数に適
合する組合せを選択し、その組合せに対応する計
量機２３の計量ホツパ２３ａを開き、品物を排出
する。２９は２列の計量機２３の計量ホツパ２３
ａの下方に設けた集合コンベアであつて、その端
部の反転部はフレーム外側に突出し、これを下方
のタイミングホツパ３０の受入口に臨ませてい
る。上記のように設定重量又は設定個数の組合せ
に適合した計量ホツパ２３ａから排出された品物
２５は上記集合コンベア２９上に落下して載荷搬
送され、端部の反転部から下方のタイミングホツ
パ３０内に落下収納して適時組合せ計量された品
物を上記ホツパ３０から排出して直ちに包装等す
るか他のコンベアに移し替えて搬送し、別に収納
又は包装等を施す。

ここで以上のように組合せ選択された品物を排
出して該当の計量ホツパ２３ａが空となつたと
き、この計量ホツパ２３ａに対応するプールトレ
ー２７に対し、品物２５を排出する指令信号が出
され、これにより該当のプールトレー２７を駆動
部により作動してこれを傾動させ、該トレー２７
上の品物２５を空の計量ホツパ２３ａに投入す
る。この場合、品物を空計量ホツパ２３ａに投入
する前に対応するプールトレー２７に品物２５が
貯留されているかどうかは踏台３４に立つている
作業員により容易に検知されているので品物の投
入ミスはなく、計量ホツパの空状態を表示するラ
ンプ等の設置も不要である。

更に有利なことは、プールトレーに載置される
品物は、対応する計量ホツパが組合せに選択され
た場合にのみ次回組合せ計量に参加するものであ
る故、プールトレーへの品物を手作業での載置
は、計量ホツパに直接手投入する作業に比し、イ
ンターバルが長く組合せ計量中でも供給可能で時
間的余裕が十分にあることである。

このため、手投入作業が非常に楽になり、その
上空の計量ホツパが組合せに参加する率が激減す
るので組合せ精度は向上し且つ処理能力は維持さ
れる。

又、計量ホツパに直投入する場合、誤つて隣接
する計量機に触れ、誤計量や零点補正をシフトさ
せる危険を常に含んでいるが、この様な誤操作は
皆無となる。

以上のようにして供給テーブル２４上の品物２
５を各計量機２３の計量ホツパ２３ａに対設した
中間の各プールトレー２７に載置してここで貯留
し、重量又は個数の組合せ選択の品物を排出して
空となつた計量ホツパ２３ａに対応するプールト
レー２７のみが傾動して品物２５を該当する空計
量ホツパ２３ａに投入し、計量ホツパ２３ａから
排出された組合せ適合の品物は集合コンベア２９
を経てタイミングホツパ３０から排出され、所定
の重量又は個数の品物として包装され、以上の動
作を繰返して多数の包装品が順次製造される。尚
本実施例では計量機を２列対向配置にした場合に
ついて説明したが、計量機が１列配置でも同様効
果が得れるものである。

以上説明したようにこの考案によれば供給テー
ブルと計量機の計量ホツパとの間に設けたプール
トレーにより品物は供給テーブルから手作業でプ
ールトレーに載置され、ついで必要時プールトレ
ーを傾動させて計量機の計量ホツパに品物が投入
されるので従来のような電磁フイーダ等よりなる
長尺の供給経路を必要とせず、これに伴い傷つき
変形し易い品物或は粘着性を有する品物又は大型
の品物等でも安全、確実に計量ホツパに投入する
ことができる。また、この考案によれば空計量ホ
ツパに対する品物の投入はプールトレーから自動
的に行なわれ、而もプールトレーは踏台等により
機台外側から容易に見られ、なおかつ作業出来る
高さ位置であるからプールトレー上の品物の有無
の確認は容易に行われて、従来のような供給テー
ブルから乗り出して計量ホツパ内を確認する面倒
な作業が省かれ品物の計量ホツパへの投入はミス
なく確実に行われる。更にプールトレーへの品物
載置作業は時間的余裕ができて楽になり、空計量
ホツパが激減して組合せ精度が向上し、その上誤
操作による計量ミスの不安が全くなくなるもので
ある。

【図面の簡単な説明】

第１図は自動組合せ計量装置の概略構成図、第
２図及び第３図はこの考案の実施例であつて、第
２図はその略示側面図、第３図はその略示正面図
である。 ２１……組合せ計量装置、２３……計量機、２
３ａ……計量ホツパ、２４……供給テーブル、２
５……品物、２７……プールトレー。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 品物を組合せ計量装置の各計量機の計量ホツパ
   に供給し、各計量値を基に組合せ演算を行い、選
   択された品物の組合せを計量ホツパから排出する
   ようにした組合せ計量装置に於て、複数台の計量
   機の各計量ホツパの上方に複数のプールトレーを
   各計量ホツパに対応して各々傾動可能に設け、品
   物を上記各プールトレーに一旦１回分を貯溜する
   と共に空になつた計量ホツパにプールトレーを傾
   動して品物を自動投入するようにしたことを特徴
   とする組合せ計量装置。