JPH0235619A - 浮上型複合磁気ヘッド及びその製造方法 - Google Patents

浮上型複合磁気ヘッド及びその製造方法

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JPH0235619A
JPH0235619A JP7334089A JP7334089A JPH0235619A JP H0235619 A JPH0235619 A JP H0235619A JP 7334089 A JP7334089 A JP 7334089A JP 7334089 A JP7334089 A JP 7334089A JP H0235619 A JPH0235619 A JP H0235619A
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JP
Japan
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magnetic
glass
core
primary
magnetic head
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Application number
JP7334089A
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English (en)
Inventor
Masanobu Yamazaki
山崎 昌信
Fumio Nitanda
二反田 文雄
Tadashi Tomitani
富谷 忠史
Makoto Goto
良 後藤
Manabu Toyoda
学 豊田
Makoto Ushijima
誠 牛嶋
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Proterial Ltd
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Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は磁気ディスク装置において記録媒体表面よりご
く僅かに浮上させて用いる浮上型複合磁気ヘッド及びそ
の製造方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕磁気デ
ィスク装置での情報の書き込み、読み出しに用いられる
磁気ヘッドとしては、例えば米国特許3823416号
及び特公昭57−569号に示されているような浮上型
ヘッドが多く使用されている。
この浮上型ヘッドにおいては、スライダーの後端部に磁
気変換ギャップを設け、全体は高透磁率の酸化物磁性材
料で構成されている。
浮上型磁気ヘッドは、磁気ディスクが静止している時に
はスプリングの力で軽く磁気ディスクに接触しているが
、磁気ディスクが回転している時には、磁気ディスク表
面の空気が動いてスライダー下面を持ち上げる力が作用
し、磁気ディスクから浮上する。一方磁気ディスクの回
転を開始する時および止める時には、磁気ヘッドは磁気
ディスク上を摺動する。磁気ディスクの回転を止める時
の接触の状況を説明すると、回転数を落してきた時にそ
の表面の空気の流れも次第に遅くなる。そして磁気ヘッ
ドの浮力が失われた時磁気ヘッドはディスク面に衝突す
るとともにその反動できび上り、またディスク面に落ち
る。このような運動を何度か繰り返した上で、磁気ヘッ
ドはディスク上を引きずられるようにして停止する。こ
のような起動、停止時の衝撃に磁気ヘッドは耐える必要
があり、その性能をC8S性(c’ontact 5t
art 5top)と呼ぶことが多い。
上記高透磁率酸化物磁性材料であるフェライトで構成さ
れた浮上型磁気ヘッドは比較的良好な耐C8S性を示す
が、飽和磁束密度が小さく、高保磁力の記録媒体に対し
て充分に記録出来ないという欠点がある。すなわち比較
的飽和磁束密度BSの高いMn−ZnフェライトでもB
sは高々5.0OOG程度である。
そこで86が8.0OOG以上となるように金属磁性薄
膜を@気ギャップ部に配置した構造の磁気ヘッドとする
のが望ましいことがわかった。この例として特開昭58
−14311号に開示されているように、フェライトで
構成された浮上型磁気ヘッドの磁気変換ギャップ部にの
み高飽和磁束密度の金属磁性課を設けた磁気ヘッドが提
案されている。しかし、この例では磁気変換部に所定の
巻線を施した後のインダクタンスが大きく、そのため共
振周波数が低下し、高周波での記録再生が不利になると
いう欠点がある。ここでインダクタンスが大きいのは磁
気ヘッド全体が磁性体で構成されていることに基づく。
従って低インダクタンスとするために磁気回路を小さく
構成する必要がある。このような観点から全体を磁性材
料で構成せず、磁気コアを非磁性のスライダー中に埋設
固着した構成の浮上型複合磁気ヘッドが米国特許3.5
62.444号に開示された。
また本発明者等は時開昭和61−199219号にて磁
気コアを非磁性スライダー中に埋設した磁気ヘッドの望
ましい形状について提案した。
以上の点から高保磁力の媒体に対して充分に記録可能で
、かつインダクタンスの小さな浮上型複合磁気ヘッドを
得るには、飽和磁束密度BSの高いMローlロブエライ
トを基板としてギャップ部に高BSの薄膜磁性材を成膜
した磁気コアを非磁性スライダー中に埋設したものが優
れていることがわかった。
このような複合磁気ヘッドに組み込む磁気コアのギャッ
プ部の構造きしては、特開昭61−199217号にて
提案されたようなX型に斜交したもの、及び磁気コアの
トラック面にトラック幅を規制する切り欠きを設けたい
わゆる平行型のものがある。
X型及び平行型の磁気コアはいずれも一般にr型コア片
とC型コア片とからなり、通常I型コア片上にFe−A
t−8i等の金属磁性薄膜が形成されている。なお平行
型の磁気コアは、磁気ギャップの形成が容易であるとと
もにトラック幅を精確に規定できるという利点を有する
しかしながら、金属磁性薄膜とコア片との熱膨張係数の
差は一般に比較的大きいので、コア片をガラスにより接
合するときや磁気コアを非磁性スライダーに固着すると
きに、金属磁性薄膜がコア片から剥離したり、また薄膜
接合部の内部応力によりコア片にクラックが生じたりす
るという問題がある。磁性薄膜が剥離したりコア片にク
ラックが生じたりすると、擬似ギャップ効果により本来
の信号以外のところに小さなピーク(サブピーク)が現
れるようになり、再生特性が低下する。
以上の問題を解決するために種々の試みがなされている
。例えば、熱膨張係数の差による剥離やクラックの問題
を防止するために、金属磁性薄膜を薄くすることが考え
られるが、薄くなるに従ってヘッド特性も低下するので
好ましくない。
またこのような複合型磁気ヘッドの組立工程においては
、まずC型コア片と■型コア片を接合して磁気コアを作
成し、それをスライダーのスリット内に配置してさらに
ガラス棒を置き、これを高温に加熱することによって、
スライダーと磁気コアとの空隙部にガラスを流し込ませ
る。その結果磁気コアはスライダーに固着される。しか
しながらこのときの温度が高すぎると、やはりガラスで
形成されている磁気コアのギャップ部がゆるんで広がり
、磁気ヘッドとしての特性が劣化するという問題が生じ
る。したがって磁気コアの組立工程では、低融点ガラス
を使用する必要がある。従来、代表的な低融点ガラスと
して以下に示すようなガラスが使用されてきた。
コーニングガラス8463の軟化点と熱膨張係数軟化9
点 (t)          377熱膨張係数(x
lO−’/deg)  105(25〜310℃)しか
しながら、この低融点ガラスは強度が小さいため、熱膨
張係数のわずかな差によってクラックが発生しやすい。
また耐候性が悪く、変色等が生じやすいというような問
題点も有する。
、そこで本発明者等は先に強磁性酸化物であるMn−Z
nフェライトで構成されたコア部と非磁性セラミックス
で構成さたスライダ一部との組立用ボンディングガラス
において、その組成が 5iOz : 9〜12wt%、 LL:3〜9wt%
、At203  : 3〜6 wt%、PbO: 76
〜82wt%となることを特徴とするコンポジット型磁
気ヘッド組立用ボンディングガラスを出願した(特開昭
60−243182号)。
このボンディングガラスは404〜446℃の軟化点及
び87.6〜96.4 X 10−’/ t (30〜
280℃の間)の熱膨張係数を有する。
しかしながら上記低融点ガラスは磁気コアの組立用に十
分低い融点を有するが、耐食性、特に耐酸性及び耐水性
については必ずしも満足ではない。
従って、組立後の洗浄工程等において変色が生じたり、
あるいは磁気コアやスライダーとガラス面との間に著し
い段差が生じる等の問題があった。
一方、磁気コアのボンディングガラスについても、その
軟化点が高すぎると一次ボンディング温度が高くなりす
ぎ、金属磁性薄膜の剥離の問題が生じるし、またその屈
伏点が低すぎると二次ボンディングの際に磁気ギャップ
が変動するおそれがある。
従って本発明の目的は、上記問題点のない金属磁性薄膜
が形成された磁気コアを有する浮上型複合磁気ヘッド及
びその製造方法を提供することである。
本発明のもう1つの目的は、軟化点が低いとともに屈伏
点が十分に高いガラスにより接合された磁気コアを有す
る浮上型複合磁気ヘッド及びその製造方法を提供するも
のである。
本発明のさらにもう1つの目的は、良好な耐食性を有す
る低融点ボンディングガラスにより磁気コアが非磁性ス
ライダーに接合された浮上型複合磁気ヘッド峻びその製
造方法を提供することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的に名み鋭意研究の結果、本発明者は磁気コア作
成用の一次ガラスの軟化点及び屈伏点、及び磁気コアを
非磁性スライダーに固着する二次ガラスの軟化点を、そ
れぞれ一次ボンディング温度及び二次ボンディング温度
に対して特定の範囲とすることにより、金属磁性薄膜の
剥離やコア片のクラック発生の問題がなく、それにより
良好な特性を示す磁気ヘッドを得ることができることを
発見した。また、一次ボンディング温度を金属磁性薄膜
の厚さと相関させることにより、上記問題のない磁気ヘ
ッドを得ることができることを発見した。さらに本発明
者はSiO2の含有量を低下させるとともにAl2O2
の含を量を増大させることにより、低融点であるととも
に耐食性が改善されたボンディングガラスが得られるこ
とを発見した。かかる発見に基づき、本発明を完成した
すなわち、本発明の浮上型複合磁気ヘッドは、(a)一
次ガラス部により一対のコア片が接合され、前記コア片
の少なくとも一方の対向面に金、@磁性薄膜が形成され
た磁気コアと、(b)前記磁気コアを収容するスリット
を有する非磁性スライダーと、(c)前記磁気コアを前
記スリット内に固着する二次ガラス部とを有し、前記一
次ガラス部が一次ボンディング温度より70℃以上低い
軟化点と、二次ボンディング温度より高い屈伏点を有し
、前記二次ガラス部が二次ボンディング温度より70℃
以上低い軟化点を有することを特徴とする。
本発明の浮上型複合磁気ヘッドにおいて、一次ガラス部
の好ましい組成は、5i0235〜40重堡%、B2C
1,9〜15重量%、アルカリ金属酸化物9〜12重量
%、Pb036〜42重量%からなることを特徴とする
。アルカリ金属酸化物としてはNa、0が特に好ましい
。また二次ガラス部の好ましい組成は、特に4.5〜8
.5重量%の8102と、4.5〜9.5重量%のB1
0.と、6〜8重量%のALaDzと、77.5〜82
,5重量%のPbOからなることを特徴とする。
また本発明の浮上型複合磁気ヘッドの製造方法は、前記
一次ガラス部を形成する一次ボンディング温度T、(t
)が下記式; %式% (ただし、Wは前記金属磁性薄膜の厚さ(μm)であり
、aは−15〜−25及びbは720〜770である。
)を満たし、前記二次ガラス部を形成する二次ボンディ
ング温度T2が530℃以下であることを特徴とする。
〔作 用〕
金属磁性薄膜はある程度以上の厚さがないと良好な再生
出力特性が出ないが、反面厚くなるに従って熱処理によ
り!M離やコア片のクラックが生じやすくなる。従って
、薄膜の厚さと熱処理温度とを特定の関係に定めること
により、薄膜剥離やコア片のクラックが生じない磁気ヘ
ッドを形成することができる。
〔実施例〕
本発明を添付図面を参照して以下に詳細に説明する。
第1図は本発明の一実施例による浮上型複合磁気ヘッド
の全体構成を示す斜視図である。11は非磁性スライダ
ー、I2、I3はスライダー11に設けられたサイトレ
ール、14はサイトレール13に設けられたスリット部
、15はスリット部14に埋設された磁気コア、16は
その磁気コア15を固着するガラス部である。なおスラ
イダー11としては熱膨張係数が105〜115X 1
0−’/ t、空孔率が0.5%以下のCaTi0*か
らなる非磁性セラミックを用いるのが好ましい。
第2図は磁気コア15の拡大斜視図である。21.22
はそれぞれIn−ZnフェライトからなるC型コア片お
よびI型コア片と称される磁性体であり、23、23′
はI型口7片上に被着されたFe−AL−S+薄膜であ
る。24はC型コア片21とr型コア片22との間に形
成された巻線用の窓であり、その上部にC型コア21と
■型コア片22を接合する一次ガラス部25が設けられ
ている。
磁気コア15のトラック面には、トラック幅Twを規制
する切り欠き26が形成されている。切り欠き2Gは磁
気コア15の長手方向に延在する。これにより磁気ギャ
ップ27のトラック幅Twは任意に設定することができ
る。なお磁気ギャップ27はスパッタリング等により被
着された5IO7等のギャップ規制膜により形成されて
いる。この磁気コアの形状は一般的に次の通りである。
トラック幅Tw        13〜20μm磁気ギ
ャップ長さ GA   0.5〜0.8μm磁気ギャッ
プ深さ Gd     2〜15μmコア幅     
    150〜170μmこの磁気コアは以下のプロ
セスにより製造することができる。まずI型コア片及び
C型コア片を構成すべきフェライト材料のブロックを作
成する。
このフェライト材料としては高Bsでかつ高周波での透
磁率が極力大きいMn−Xnフェライトが望ましい。ま
たガラス接合時にガラス中に生じる気泡(void)を
減らすために、熱間静水圧プレス(Hat l5ost
atic Press)法により高密度化されたものを
用いるのが好ましい。特にB、o=4700〜5400
G、Hc= 0.1 =0.20e、 5 MHzに於
る透磁率81)0−1300、空孔率0.5%以下、熱
膨張係数105〜130×10−’/l:のMn−Zn
多結晶フェライトを用いるのが好ましいが、多結晶フェ
ライトの代りに単結晶材を用いても良い。
いずれかのコアブロックに金属磁性薄膜を形成するが、
I型コアブロックに設ける方が容易であり好ましい。金
属磁性薄膜としてはFe−AL−Si合金をスパッタリ
ングで被着したものが好ましい。
スパッタの条件としては安定な放電を維持するため5〜
12mTarrのArガス圧が望ましい。また電力は合
金ターゲットの温度上昇による割れを防ぐとともに、8
00人/分程度の膜生成速度を得るために、600〜1
200W (直径 150 mtnのターゲットの例)
が望ましい。
Fe−At−31膜の組成としては高透磁率を得るため
、重量基準で83〜86%のFe、5〜8%のAL、 
8〜11%のSiが好ましい。特に磁歪定数を小さくす
る目的で、重量基準で83.5〜85%のFe、5〜7
%のAt、9〜l015%のSiのものが望ましい。F
e−At−5i膜には耐食性を向上させる目的で微量の
添加物を加えてもよい。この場合、2重量%以下のTI
、Ru、Cr等を単独あるいは複合添加するのが望まし
い。
Fe−At−51薄膜を部分形成する場合は、マスクス
パッタ法を用いる。マスクスパッタ法は一般に1型のコ
ア片のホルダーと、薄膜を形成すべき部分が開口したマ
スクとの組合せを用いて行う。フェライトコアには、マ
スクの開口部を通して所望の部分にスパッタリングによ
り薄膜が形成される。
Fe−AL−5i薄膜の厚さは磁気ヘッド特性及び剥離
やクラックの問題も考慮して決める。第3図は膜厚と透
磁率及び再生出力との一般的な関係を概略的に示すグラ
フである。図中aは5MHzにおける再生出力、b、c
はそれぞれ1Mt(z及び514Hzにおける透磁率を
示す。第3図から明らかな通り、膜厚の増大に伴なって
、再生出力及び透磁率がともに増大する傾向を有する。
実用上Fe−AL−5i薄膜が1.5μm以上の膜厚を
有する場合、満足な再生出力及び透磁率が得られる。と
ころが、膜厚が大きくなりすぎると、ボンディング工程
における加熱により、コア片からの剥離やコア片のクラ
ックの問題が生じるようになる。一般に膜厚が5μmを
超えると、通常の一次ボンディング温度で剥離やクラッ
クが起こりやすくなる。従って、Fe−At−51薄膜
の厚さは1,5〜5μmとする。
次に第4図に示すように、Fe−Al−5i膜53.5
3′を部分被着した■型コアブロック52にC型コアブ
ロック51を接触させ、治具56内にセットし、ねじ5
7により締め付けて固定する。その状態で巻線窓54中
に置いた一次ガラスの棒55を加熱流入させることによ
り、両コアブロックを接合する(一次ボンディング)。
この接合ブロックを切断し、トラック幅7w規制用の切
り欠きを設けることにより磁気コアを得ることができる
この磁気コアのスライダーのスリット部への固着(二次
ボンディング)は次のようにして行う。
第5図は接合した磁気コア63をスライダー61のスリ
ット部62内に設置するとともに、二次ガラスの棒68
をスライダー61の上面に乗せた状態を示す部分斜視図
である。磁気コア63の切り欠き65はスライダーの片
端部64に向けられているので、磁気コア63が片端部
64に押しつけられていても、スリット部の内面との間
に隙間67.69が確保される。磁気コア63の固定は
バネ材66による仮固定で容易に達成される。二次ガラ
ス棒68は二次ガラスとして磁気コア63をスリット部
62に固着する。二次ガラスによる固着後、磁気ヘッド
の空気ベアリング面を研削後研磨加工し、磁気ヘッドを
完成する。
以上のような磁気ヘッドの製造工程において、下記の加
熱工程がある。
(1)  一次ボンディング工程・・・一次ガラスによ
りコア片を接合。
(2)二次ボンディング工程・・・二次ガラスにより磁
気コアを非磁性スライダーのスリットに固着。
二次ボンディング工程においては、磁気コアの一次ガラ
スも加熱されるので、磁気ギャップが変形するおそれが
ある。これを完全に防止するためには、一次ガラスの屈
伏点が二次ボンディング温度より高いことが必要である
。また一次ボンデイング工程及び二次ボンディング工程
においてそれぞれ一次ガラス及び二次ガラスが十分に流
動化するためには、一次ボンデイング温度及び二次ボン
ディング温度がそれぞれ一次ガラス及び二次ガラスの軟
化点より十分に高い必要がある。具体的には、これらの
要件は以下の通りとなる。
(1)  一次ガラス・・・一次ボンデイング温度より
70℃以上低い軟化点と、二次ボンディング温度より高
い屈伏点を有する。
(2)二次ガラス・・・二次ボンディング温度より70
℃以上低い軟化点を有する。
ところが二次ガラスについては、軟化点の低下に伴い耐
食性も低下する。従って二次ガラスの軟化点はある程度
以上でなければならない。このような観点から、具体的
には一次ガラスの軟化点は540〜630℃、特に56
0〜580℃で、屈伏点は500〜530℃であるのが
好ましく、また二次ガラスの軟化点は410〜450℃
であるのが好ましい。この場合、一次ボンディングは6
40〜730℃、二次ボンディングは490〜530℃
の温度範囲で行うことが好ましい。
以上のような特性を有する接合ガラス(一次ガラス)と
してはPbO−3+02を主成分とし、他に種々の元素
を加えた多くの組合せが考えられるけれども、本発明者
による実験の結果では、下記の系が適している。
(a) P bO−3i O2にアルカリ金属酸化物(
に20、L120、Na2O等)を加えた系。
(b) PbO−5iOz−B2Oiにアルカリ金属酸
化物を加えた系。
(c) PbO−3i02−BJ*−AL203にアル
カリ金属酸化物を加えた系。
このような系での好ましい組成範囲は重量基準で、以下
の通りである。
(a)243〜49%のSin、、44〜59%のPb
O17〜13%のアルカリ金属酸化物。
い)28〜49%の3102.5〜15%のB2O5.
7〜13%のアルカリ金属酸化物、残部PbO0 (c)28〜49%の8102.5〜15%のB2O3
.5〜12%(DAt202.7〜13%のアルカリ金
属酸化物、残部PbO0 上記一次ガラスの熱膨張係数は、一般に94〜103X
lO−’/lである。
中でも、特に好ましい一次ガラスの組成は、重量規準で
、35〜40%のSiO□、9〜15%のB20゜、9
〜12%のアルカリ金属酸化物、36〜42%のPbO
からなるものである。アルカリ金属酸化物としてNa2
Oが特に好ましい。この組成の一次ガラスは505〜5
20℃の屈伏点を有する。この一次ガラスを用いると、
第6図に示すように、フェライトコアに2μm程度のセ
ンダスト薄膜を形成した場合、680℃以下の一次ボン
デイング温度でコア片の接合を行うことができる。
上記組成において、SiO2の範囲を35〜40重量%
とするのは、5hotが40重量%より増加すると、次
ガラスの軟化点が上昇し、680℃以下のボンディング
温度では一次ガラスが流入しなくなるためであり、反対
に35重1%未満の場合には、一次ガラスの屈伏点が低
下し、スライダと磁気コアとのボンディング時に磁気ギ
ャップがゆるんでしまうおそれがあるからである。また
B20.の範囲を9〜15重量%とするのは、B、0.
が15重重量より増加すると、ガラスの熱膨張係数が低
下し、反対に9重量%未満の場合には、ガラスの熱膨張
係数が増大し、フェライトコアとのボンディングでガラ
スにクラックが入るなどの問題が生じるためである。
さらにアルカリ金属酸化物(Na20)の範囲を9〜1
2重量%とするのは、12重量%より増加すると、ガラ
スの屈伏点の低下及び熱膨張係数の増大を生じ、反対に
9重量%未満の場合には、ガラスの軟化点の上昇及び熱
膨張係数の減少を生じるため、好ましくない。さらにP
bOは42重量%を超えると、ガラスの屈伏点の低下を
生じ、反対に36重量%より少ない場合には、ガラスの
軟化点の上昇及びガラスの比重の低下を生じ、ガラスが
流入しなくなるため望ましくない。
また屈伏点については、一次ガラスの屈伏点が、磁気コ
アとスライダとの二次ボンディング時の磁気ギャップの
ゆるみと相関を持つために、重要である。磁気コアとス
ライダとの二次ボンディング温度を、例えば505℃と
した場合、屈伏点が505℃未満のガラスでは、磁気ギ
ャップのゆるみを生じるために望ましくな(、また逆に
屈伏点が520℃を超えるようなガラスでは、軟化点も
高くなるために、ガラスの流入不良が生じてしまうので
好ましくない。
この一次のガラスの特に好ましい一例として、重量基準
で40PbO−37S iO□−13B20−1ONa
−0の組成のものく軟化点560℃、熱膨張係数95X
 10−’/ t )が挙げられる。このガラスを使用
し接合を行った磁気コアの接合強度は5 kg / m
+a ’であり申し分なく、またFe−At−5i膜の
浸食も認められない。
なおSiO□は高湿度下でのガラスの腐食を防止する作
用を有する。しかし逆にS+02が多すぎるとFe−A
t−5i膜あるいはMn−Znフェライトとの濡れ性が
悪くなり、接合強度が保てない。ALzOsは高温度下
でのガラスの変色を防止するが、逆に多すぎると軟化点
が高くなり接合できなくなる。アルカリ金属酸化物頚は
さらにガラスの流動性を調節する効果を担っている。
一方、上記性質を有する二次ガラスとしては、重量基準
テア0〜83%(7) PbO13〜lO%ノAt20
1.4〜10%ノSi(]2.4〜10%(7) B、
B30)組成ノモノカある。この熱膨張係数は87〜9
6X 10−’/ tである。
好ましい一例として、80Pbローフ A120s−6
3iL −7B、03 (重量%)がある。このガラス
の熱膨張係数は93X to−’/ t:であり軟化点
は440℃である。このガラスを用いて例えば530℃
で固着すれば、クラックのおそれなく接合を行うことが
できる。
さらに、低い軟化点とともに優れた耐食性を有する二次
ガラスの好ましい組成は以下の通りである。
5I02     4.5〜8.5重量%B20.  
   4.5〜9.5重量%AtxOs     6〜
8 重量% Pb0      77、5〜82.5重量%S+Oz
が4.5〜8.5重量%であるのは、4.5重量%未満
であるとガラスが結晶化したり耐候性や耐酸性が低くな
り、また8、5重量%を超えると、At20、との相乗
効果で軟化点が上昇して、ガラスの流入性が低下するか
らである。より好ましいS+02の含有量は5〜7重量
%である。
A1.03が6〜8重量%であるのは、6重量%未満で
あると耐候性や耐酸性が低くなり、8重量%を超えると
やはり軟化点が上昇してガラスの流入性が低下するから
でる。より好ましいAtzCbの含有量は6.5〜7.
5重量%である。
B2O3は熱膨張係数を適当な範囲に規制する働きを有
するため、4.5〜9.5重量%の範囲にあるのが好ま
しい。具体的には4.5重量%未満であると熱膨張係数
が大きくなり、また9、5重量%を超えると熱膨張係数
が小さくなる。さらにB2O.の含有量が少ないとガラ
スの結晶化が起こりゃすくなる。
より好ましくは6〜7重量%の範囲である。
上記組成の系においてPbOの範囲を77.5〜82.
5重9%に限定するのは、これよ、り増加すると、ガラ
スが結晶化し、反対にこれより少ないと、ガラス軟化点
が上昇し流れが悪くなるからである。より好ましいPb
Oの含有量は78〜82重量%である。
上記組成の二次ガラスは、412〜436℃の軟化点を
有するとともに、30〜280℃における熱膨張係数が
88〜96X 10−7/ tである。この軟化点及び
熱膨張係数は特開昭60−243182号に開示のボン
ディングガラスのものと実質的に同じであるが、本発明
の二次ガラスはその他に著しく良好な耐環境性、すなわ
ち耐水性、耐湿性及び耐酸性を有することを特徴とする
。とりわけ磁気ヘッド完成後の洗浄工程でのガラスの変
色、あるいは洗浄液中へガラスが溶出することにより生
じる磁気コアやスライダーとガラス面との段差を防ぐた
めには、ガラスの耐酸性及び耐水性は極めて重要な要因
であり、この点を改良したことを特徴とする。従って、
本発明の二次ガラスを用いることにより耐候性に優れた
信頼性の高い磁気ヘッドを得ることができる。
次に、薄膜の剥離やコアのクラックを防止するためには
、一次ボンディング温度をFe−At−31合金からな
る磁性薄膜と相関させる必要がある。
般に ■磁性薄膜が厚くなるに従って剥離やクラックが生じや
すくなり、 ■同じ膜厚の場合一次ボンディング温度が高くなるに従
って剥離やクラックが生じやすくなる。
そこで種々の膜厚のFe−At−5i薄膜に対して種々
の熱処理温度により剥離やクラックの有無を調べたとこ
ろ、膜厚W(μm)と一次ボンディング温度T1(℃)
との間に以下の関係が満たされる場合に、剥離やクラッ
クが生じないことがわかった。
T、≦aTI+ b =25≦a≦−15 720≦b≦770 すなわち、一次ボンディング温度T、は膜厚Wに対して
一次関数の関係にあり、膜厚の増大とともに一次ボンデ
ィング温度が低下する。なお一次ボンディング温度は一
次ガラスの軟化点Tsより70℃以上高い必要がある。
本発明をさらに以下の具体的な実施例により詳細に説明
する。
実  施  例  1 第2図に示す構造の磁気コアを形成するために、!J 
n −l n多結晶フェライトからなるC型コアブロッ
ク及びI型コアブロックを作成した。Mn−Zn多結晶
フェライトは熱間静水圧プレス法により高密度化された
ので、空孔率が0,1%であり、磁気特性としてはBl
a = SiO0G 、 l1c= 0.150e、5
 MHzにおける透磁率=950であり、また熱膨張係
数は115XIO−’/l:であった。
各C型コアブロック及びI型コアブロックは外周スライ
サーにより成形し、平面研削盤で研削後ラップ機により
研磨したものである。研磨後トリクロロエチレン煮沸を
行い、トリクロロエチレン中、アセトン中及びアルコー
ル中でそれぞれ超音波洗浄を行った後、フレオン煮沸を
行い、最後にフレオン蒸気で洗浄した。
次にI型コアブロック上の磁気ギャップ及びバックギャ
ップに相当する位置に、マグネトロンスパッタ装置によ
り、種々の厚さのFe−Aj−5i薄膜を種々の幅で形
成した。マグネトロンスパッタ装置の投入電力は0.8
 kW、アルゴン圧は8mTorr。
基板温度は200℃であった。またFe−AL−8i薄
膜は重量基準で85%のFe、6%のAI及び9%の8
1からなる組成を有していた。
種々の厚さのFe−At−5i薄膜を形成したI型コア
ブロックに、500〜750℃の種々の温度で熱処理を
施し、剥離の有無を顕微鏡により調べた。結果を第6図
に示す。図面において○は剥離なし、×は剥離ありを示
す。第6図から明らかなように、領域へにおいては剥離
は認められず、境界領域已においては剥離のあるものと
ないものが混在し、領域Cにおいては全て剥離性が認め
られた。領域Aは上記式 T、≦ail−bにおいて、
a=約−20゜b=約730を満たす範囲である。
実施例1&同様にして厚さ2μmのFe−AL−Si薄
膜を形成したI型コアブロック上に、RPスパッタ装置
を用いて、0.3 kWの投入電力、5 m7orrの
アルゴン圧、150t:の基板温度で、0.5μmの膜
厚の5iO=ギヤツプ規制膜を形成した。
さらにC型コアブロックとI型コアブロックを下記組成
の一次ガラスにより接合した。
PbO40重量% S+0□   37  重量% に、0   10  重1% B、0.   13  重量% この一次ガラス軟化点は573℃、屈伏点520℃、熱
膨張係数は96X 10−’/ tであった。一次ガラ
スによるコアブロックの接合は、電気炉によりN、ガス
中で200℃/時間の昇温速度で加熱し、700℃に3
0分間保持することにより、行った。
このようにして接合したコアブロックを平面研削盤及び
ラップ機を用いて研削、研磨し、また外周スライサーに
より厚さ 250μmに切断した後、ラップ機によりコ
アの両面を研磨し 152μmのコアを作製した。
次に各磁気コアのトラック幅Twを規定するために、高
剛性ダイザ−により幅138.5μm、深さ 200μ
mの切り欠きを形成した。
このようにして得られた磁気コアの構造は以下の通りで
あった。
磁気コアの幅  Cw    152μmトラック幅 
  Tw    13.5μmギャップ長さ  Gl 
   O,55μmギャップ深さ  Gd     5
μm接合ガラスの厚さGw   約200μmただし、
ギャップ深さGdは磁気ヘッドに組み込み、空気ベアリ
ング面を研磨した後の数値である。
さらに熱膨張係数が108X 10−’/ t:、空孔
率が0.15%のCaTi0.セラミックからなるスラ
イダーの一方のサイトレールの端部に、長さ 1.5市
、幅220μmのスリット部を形成し、その中に上記磁
気コアを板ばねにより固定して、下記組成の二次ガラス
により固着した。
Pb0   79.5重量% 5i029.5重量% AL20*   4.0重量% B20゜      7.0 重量% 二次ガラスの熱膨張係数は94X 10−’/ t:、
軟化点は420℃、転移点は369℃、屈伏点は396
℃であった。これを電気炉でN、中200℃/時間の昇
温速度で加熱し、500℃の温度に30分間保持するこ
とにより、スリット部と磁気コアとの間隙に流入させた
。このようにして得た磁気ヘッドの空気ベアリング面を
鏡面研削盤及びラップ機により研削、研磨し、浮上!!
2複合磁気ヘッドとした。
この磁気ヘッドを用い、Co−N iスパッタ記録媒体
(Hc= 11500e)を有する5、25インチの磁
気ディスクに対して、浮上量0.3μm、周速12.1
m /秒で5 MHzにおける再生出力特性(十−の、
弧立波形に対する出力波形)を測定した。なお磁気ヘッ
ドの巻線は48ターンであった。結果を第7rgJに示
す。
図中a、bはノイズを含むシグナルの包路線を示す。
メインビークの高さE。ut対するサブピークE2nd
の高さの比; は再生の良否を決めるパラメータであり、一般に5%以
下である必要があるが、本実施例においては3%と良好
であった。なおサブビークの出現は薄膜の付着状態と相
関し、剥離がある場合には擬似ギャップ効果によりサブ
ピークが出現するものと考えられる。
実  施  例  3 実施例2と同様にして種々の厚さのFe−Al−5i薄
膜を形成し、それぞれ670℃及び730℃で一次ボン
ディングした磁気コアを有する磁気ヘッドを用いて、再
生出力のビークを測定し、ε (%)を求めた。結果を
第8図に示す。これから膜厚が大きくなるほど、また一
次ボンディング温度が高くなる程ε (%)が増大する
ことがわかる。
第8図の結果に基づき、膜厚に対するボンディング温度
の許容範囲を求めた。結果を第9図に示す。第9図にお
いて、領域Aは一次ボンディング温度の許容範囲を示し
、領域Bは二次ボンディング温度の許容範囲を示す。本
図から本実施例の磁気ヘッドにおいては、膜厚が1.5
μmの場合には一次ボンディング温度T1は約710℃
以下、膜厚が5μmの場合にはT、は645℃以下であ
る。また、一次ガラスの軟化点が573℃であるので、
T1は643℃以上である必要がある。一方、一次ガラ
スの屈伏点が520℃、二次ガラスの軟化点が420℃
であるので、二次ボンディング温度の範囲Bは490〜
520℃である。
実  施  例  4 第1表の16種類のガラスを用いて比較試験を行った。
使用したスライダーならびにコアはそれぞれ熱WIj傷
係数が108X 10−’/ t:および117X 1
0−’/ t:のCaTi[]*製スラスライダーn−
Znフェライト製コアである。このスライダーならびに
コアは第1図及び第2図に示したように加工されている
。このスライダー11と磁気コアI5を組み合わせ、第
5図のように二次ガラス棒68を置き、これを窒素雰囲
気中で540℃×10分加熱した。さらに第10図のよ
うに加工取りしろ101までラッピングし、磁気ヘッド
を得た。得られた各磁気ヘッドを0.020重量%の燐
酸水溶液(20℃)に10秒間浸漬した後、十分に乾煙
させた。その後それぞれのガラスの侵食量を測定した。
結果を同じく第1表に示す。
第 表 (注> (1) : 3G〜280℃における熱膨張係
数以上の結果より、ガラスの侵食段差が2Or++n未
満のものを合格品と判断すると、サンプルNo、 5.
6.7ならびに9〜15の10種類のガラスが良好な耐
酸性を有することがわかる。これにより、本発明のガラ
スは特開昭60−243182号の従来の低融点ガラス
(Nα2.3)と比較して耐酸性にすぐれていることが
わかる。
次に上記10種類のガラスの耐水試験及び耐湿試験を行
った。まず60℃の純水に2時間浸漬しガラスの侵食段
差を測定したところ、いずれも20nm未満であり良好
な耐水性を示した。また60℃、90%12H雰囲気中
での96時間の耐湿試験でもガラスの変色は認められず
、耐湿性においても浸れていることがわかった。
実  施  例  5 センダスト膜を付着させたl型コア片とC型コア片にそ
れぞれ5in2膜及びガラス膜をスパッタリングにより
形成し、第4図に示す治具を用いて、組み立てた。この
巻線用窓内に、下記第2表に示す組成の一次ガラスの棒
(直径0.20〜0.25mm)を置き、N2雰囲気中
で加熱することにより、一次ボンディングを行った。こ
のときの温度条件は第11図に示す通りである。このよ
うにして得られた接合コアを切断して、一次ガラスの流
入状態を観察した。ガラスの流入状態は、第12図に示
すように、コアのエイペックス(Apex)30まで一
次ガラスが充填されている場合を“良”とし、そうでな
いものを“不良”として、判定した。結果を第3表に示
す。
二次ガラス S10゜ 8.03 LxOv PbO 軟化点Ts 熱膨張係数α (30℃〜280℃の間) 6.0重1% 7.5重量% 65重量% 80.0重量% 419 ℃ 92X 10−’/ を 第   3    表 第    4    表 以上の結果から、一次ボンディングを680℃以下で行
う場合、35〜40%の5in2.9〜15%のB2O
3.9〜12%のNazO及び36〜42%のPbOの
組成要件を満たさない一次ガラスでは、十分な流動性が
ないことがわかる。
次に第5図に示すように、スライダーのスリット内に磁
気コアをセットし、下記に示す組成の二次ガラスの棒を
用いて、二次ボンディングを行った。この二次ガラスの
最適ボンディング温度は505℃であるので、その温度
で二次ボンデ、イングを行い、その際磁気コアの磁気ギ
ャップの変動を測定した。その結果を第4表に示す。
以上の結果より、サンプルNα5 (一次ガラスが上記
組成の範囲外)では、505℃の二次ボンディングによ
り、磁気ギャップに変動が生じることがわかる。
このように、重量基準で35〜40%のSiO2.9〜
15%のB2O3.9〜12%のNa2o及び36〜4
2%のPbOの組成を有する一次ガラスを用いて、68
0℃で一次ボンディングを行い、505℃で二次ボンデ
ィングを行うと、センダスト薄膜の剥離や磁気ギャップ
のゆるみや広がりもなく、良好な複合磁気ヘッドを得る
ことができる。
〔発明の効果〕
以上に詳述した通り、本発明の浮上型複合磁気ヘッドは
、所定の範囲の温度特性を有する一次ガラス及び二次ガ
ラスで組立られているのみならず、金属磁性薄膜の膜厚
に相関した一次ボンディング温度及び二次ボンディング
温度で形成しているので、磁性膜剥離やコア片のクラッ
クの問題がなく、良好な再生出力特性を有する。
また本発明の好ましい一次ガラス及び二次ガラスを用い
れば、金属磁性薄膜の剥離や磁気ギャップの変動がない
磁気ヘッドを得ることができる。
また上記二次ガラスは比較的耐酸性が良いため、ガラス
変色の少ない複合型磁気ヘッドを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例による浮上型複合磁気ヘッド
を示す斜視図であり、 第2図は第1図の浮上型複合磁気ヘッドに組み込まれる
磁気コアの一例を示す斜視図であり、第3図は金属磁性
薄膜の膜厚と透磁率及び再生出力との一般的な関係を示
すグラフであり、第4図は両コアブロックを治具を用い
て組み合わせた後接合用ガラス棒を巻線用窓内に挿入し
た状態を示す断面図であり、 第5図は第1図の浮上型複合磁気ヘッドを製造するため
に磁気コアをスライダーに固着する工程を示す部分斜視
図であり、 第6図は種々の膜厚及び熱処理温度における膜剥離の有
無を示すグラフであり、 第7図は再生ピークを示すグラフであり、第8図は種々
の一次ボンディング温度における膜厚とε (%)との
関係を示すグラフであり、第9図は膜厚とボンディング
温度との関係を示すグラフであり、 第10図は磁気コアの組立機磁気ヘッドをラッピングす
る工程を示す断面図であり、 第11図は二次ボンディングの温度条件の一例を示すグ
ラフであり、 第12fflは一次ボンディングにより、一次ガラスが
磁気ギャップ内方向に流動する様子を示す部分断面図で
ある。 11・・・非磁性スライダー 12.13・・・サイトレール 14・・・スリット部 15・・・磁気コア 16・・・二次ガラス部 21・・・C型コア 22・・・I型コア 23.23’ −Pe−AL−5t薄膜24・・・巻線
用の窓 25・・・一次ガラス部 26・・・磁気コアの切り火き 27・・・磁気ギャップ 30・・・エイペックス 51・・・C型コアブロック 52・・・I型コアブロック 53.53 ’ −Fe−,4L−Si薄膜54・・・
巻線窓 55・・・一次ガラス棒 61・・・スライダー 62・・・ ス リ ッ ト 1 63・・・磁気コア 64・・・スライダーの片端部 65・・・磁気コアの切り欠き 6B・・・磁気コア固定バネ材 67.69・・・間隙 68・・・二次ガラス棒 1(11・・・加工取りしろ Tw・・・トラック幅 願人 日立金属株式会社 理  人   弁理士   高  石   橘  馬第 図 免3図 月員 厚(μm) 禁6図 膜厚(、u7rL) 第7図 第8図 第9図 第1 図 第12図

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)(a)一次ガラス部により一対のコア片が接合さ
    れ、前記コア片の少なくとも一方の対向面に金属磁性薄
    膜が形成された磁気コアと、(b)前記磁気コアを収容
    するスリットを有する非磁性スライダーと、(c)前記
    磁気コアを前記スリット内に固着する二次ガラス部とを
    有する浮上型複合磁気ヘッドにおいて、前記一次ガラス
    部が一次ボンディング温度より70℃以上低い軟化点と
    二次ボンディング温度より高い屈伏点を有し、前記二次
    ガラス部が二次ボンディング温度より70℃以上低い軟
    化点を有することを特徴とする浮上型複合磁気ヘッド。
  2. (2)請求項1に記載の浮上型複合磁気ヘッドにおいて
    、前記一次ガラス部が560〜580℃の軟化点及び5
    00〜530℃の屈伏点を有し、前記二次ガラス部が4
    10〜450℃の軟化点を有することを特徴とする浮上
    型複合磁気ヘッド。
  3. (3)請求項1又は2に記載の浮上型複合磁気ヘッドに
    おいて、前記一次ガラス部が、SiO_235〜40重
    量%、B_2O_39〜15重量%、アルカリ金属酸化
    物9〜12重量%、PbO 36〜42重量%からなり
    、屈伏点が505〜520℃であることを特徴とする浮
    上型複合磁気ヘッド。
  4. (4)請求項3に記載の浮上型複合磁気ヘッドにおいて
    、前記アルカリ金属酸化物がNa_2Oであることを特
    徴とする浮上型複合磁気ヘッド。
  5. (5)請求項1乃至4のいずれかに記載の浮上型複合磁
    気ヘッドにおいて、前記二次ガラス部が、SiO_2 
    4.5〜8.5重量%、B_2O_3 4.5〜9.5
    重量%、Al_2O_3 6〜8重量%、及びPbO 
    77.5〜82.5重量%からなることを特徴とする浮
    上型複合磁気ヘッド。
  6. (6)請求項5に記載の浮上型複合磁気ヘッドにおいて
    、前記二次ガラス部の軟化点が412〜436℃で、3
    0〜280℃における熱膨張係数が88〜96×10^
    −^7/℃であることを特徴とする浮上型複合磁気ヘッ
    ド。
  7. (7)(a)一次ガラス部により一対のコア片が接合さ
    れ、前記コア片の少なくとも一方の対向面に金属磁性薄
    膜が形成された磁気コアと、(b)前記磁気コアを収容
    するスリットを有する非磁性スライダーと、(c)前記
    磁気コアを前記スリット内に固着する二次ガラス部とを
    有する浮上型複合磁気ヘッドを製造する方法において、
    前記一次ガラス部を形成する一次ボンディング温度T_
    1(℃)が下記式: T_1≦aW+b (但し、Wは前記金属磁性薄膜の厚さ(μm)であり、
    aは−15〜−25及びbは720〜770である。)
    を満たし、前記二次ガラス部を形成する二次ボンディン
    グ温度T_2が530℃以下であることを特徴とする方
    法。
  8. (8)請求項7に記載の方法において、前記金属磁性薄
    膜の厚さが1.5〜5μmであることを特徴とする方法
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0602567A2 (en) * 1992-12-14 1994-06-22 Sony Corporation Magnetic transducer head

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