JPH0157408B2 - - Google Patents

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JPH0157408B2
JPH0157408B2 JP55063938A JP6393880A JPH0157408B2 JP H0157408 B2 JPH0157408 B2 JP H0157408B2 JP 55063938 A JP55063938 A JP 55063938A JP 6393880 A JP6393880 A JP 6393880A JP H0157408 B2 JPH0157408 B2 JP H0157408B2
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Japan
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ferrite
magnetic
magnetic head
sno
mol
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JP55063938A
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English (en)
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JPS56163518A (en
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Yoshihiro Shiroishi
Hideo Fujiwara
Takeshi Kimura
Takayuki Kumasaka
Nobuo Kobayashi
Takeo Yamashita
Teizo Tamura
Hideo Zama
Sanehiro Kudo
Tsutomu Iimura
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Hitachi Ltd
Proterial Ltd
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Hitachi Ltd
Hitachi Metals Ltd
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Publication date
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Priority to US06/264,706 priority patent/US4439794A/en
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Publication of JPH0157408B2 publication Critical patent/JPH0157408B2/ja
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/133Structure or manufacture of heads, e.g. inductive with cores composed of particles, e.g. with dust cores, with ferrite cores with cores composed of isolated magnetic particles
    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/127Structure or manufacture of heads, e.g. inductive
    • G11B5/187Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features
    • G11B5/193Structure or manufacture of the surface of the head in physical contact with, or immediately adjacent to the recording medium; Pole pieces; Gap features the pole pieces being ferrite or other magnetic particles

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Magnetic Heads (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は磁気記録装置用磁気ヘツド(以後、磁
気ヘツドと記す)に関し、さらに詳細には磁気記
録媒体対向面において2個の高透磁率磁性体が作
動ギヤツプを介して対峙し、少なくともその一方
が単結晶フエライトからなる磁気コアを有する磁
気ヘツドに関する。 磁気記録技術の高度化、とくに磁気記録の高密
度化に対する要請は今日きわめて強いものがあ
る。この要請に応じるためには、磁気記録媒体の
高保磁力化、高磁束密度化、低ノイズ化ととも
に、磁気ヘツドの記録特性、再生感度、ノイズ特
性の大幅な改良が大きな課題となつている。 本発明は、上記課題を解決すべく、鋭意研究を
重ねた結果到達したものであり、従来の同種磁気
ヘツドに比し、格段と記録再生特性、出力ノイズ
比にすぐれた磁気ヘツドを提供するものである。 現在、多く使用されている磁気ヘツドは、たと
えば、第1図に示すごとく、高透磁率磁性材料よ
りなるブロツク11および11′を、コイル捲装
用窓10が構成されるように作動ギヤツプ12を
介して接合してなる磁気コアに、コイル13,1
3′を捲装して構成されている。とくに、上記磁
気コアを形成する高透磁率磁性材料として、単結
晶フエライトを用いたものが一般に良く知られて
いる。上記した単結晶フエライトとしては、通
常、立方晶系のMn―Znフエライトが用いられ
る。このフエライト単結晶は、パーマロイ、セン
ダストなどの金属合金に比べて高周波特性、耐摩
耗性にすぐれているが、磁気テープなどの記録媒
体との摺動ノイズ(いわゆるフエライト雑音)お
よび変調ノイズが大きいという欠点があつた。 摺動ノイズ低減の問題に関してはこれまで種々
の検討が行なわれてきており、例えば、特公昭52
−24998号公報、特公昭52−24999号公報、特公昭
53−32691号公報などに記載されるものが知られ
ている。これらは、熱処理過程によつてSnO2
どの異相を析出分散せしめたMn―Znフエライト
単結晶を磁気コアに用いることを特徴とするもの
である。このSnO2異相は非磁性で、その大きさ
は通常巾0.1〜数μm、長さ1〜数十μm程度もあ
る。 ところで最近の磁気記録の高密度化に伴ない、
ヘツドのトラツク幅tw、ギヤツプ長gl、ギヤツプ
深さgdなどは非常に小さくなつて来ている。例え
ば、最近の家庭用ビデオテープレコーダにおける
第2図に示す如き磁気ヘツドにおいては、tw
30μm、gl約0.5μm、gd約50μm程度しかなく、特
にギヤツプ長に関しては±0.05μm程度の精度が
要求されている。なお、図において20はコイル捲
装用窓、21および21′はフエライトブロツク、
22は作動ギヤツプ、23および23′はコイル、
24は充填ガラス、25,25′は磁気記録媒体
対向面、26は作動ギヤツプ形成面である。この
ようなヘツドの材料として前記のようにかなり大
きな非磁性相が析出しているフエライト材を用い
ると、この異相は磁気的には空隙と同等であるた
めに実効的にglが増大、gd、twが減少することに
なり、記録再生特性の劣化、ばらつきを生じ、さ
らには摩耗に伴なう特性の変動を生ずるという欠
点があつた。また、異相の析出している材料は、
析出していないものに比べて耐摩耗特性に劣り、
また保磁力Hcも大きいという材料上の問題もあ
つた。これらの問題点はオーデイオ用ヘツドなど
についても同様である。 以上の点から、ヘツド用の磁性材料としては、
磁気的には空隙と同等である異相がない、低ノイ
ズ材が望まれる。ところで、一般に、フエライト
ヘツドのノイズは摺動ノイズよりはむしろ変調ノ
イズがその大部分を占めており、ノイズ低減とい
う見地からすれば変調ノイズを低減する方がより
望ましいことになる。 したがつて、磁気ヘツド用コア材料として、異
相が存在せず且つ変調ノイズの少ない高透磁率磁
性材料を探索することが、より高性能な磁気ヘツ
ドを得るために必要である。 つぎに、上記変調ノイズの少ない単結晶磁性材
料が得られた場合、これを用い、最も記録再生特
性が高く、また最も出力・ノイズ比の優れた磁気
ヘツドを作製することを考える。一般にMn―Zn
フエライトは、その主構成成分であるFe2O3
MnO、ZnOの組成比に応じて、<100>軸方向ま
たは<111>軸方向が磁化容易軸である磁気異方
性を示す。 ところが、上記した結晶軸方向を、磁気ヘツド
の磁気コアの中でどのように配置すべきかについ
ては未検討の部分が多く、未だ確たる指導理念が
存在しない。 磁気ヘツドの記録再生特性が磁気コア内部の磁
気抵抗分布の仕方に依存することは当然である。
しかしながら、フエライトの面加工、とくに磁気
ヘツドの特性を強く支配する作動ギヤツプ近傍の
加工による磁気特性の変化の状況等に関する詳細
な情報を得ることは困難であり、如何なる加工条
件のもとで、結晶方位を如何に配置すれば如何な
る磁気抵抗分布が実現するかを予測することが極
めて困難である。さらに、それが予測可能である
としても、特に、作動ギヤツプ部で磁気異方性軸
をどのように配置すれば記録・再生特性が最も良
好になるかを算定することは、現在の高性能コン
ピユータを用いても、なお、極めて困難である。
磁気コアにおける結晶軸の望ましい配置がどのよ
うなものか極めて不明確であることの主たる原因
は、この点に存在するものと言える。 本発明の第1の目的は、異相がなく且つ変調ノ
イズの少ないフエライト材料を用いた変調ノイズ
の少ない磁気ヘツドを提供することにある。 本発明の第2の目的は、前記の低変調ノイズフ
エライトの磁気異方性を巧みに利用することによ
り、磁気記録再生特性、出力・ノイズ比の特に優
れた磁気ヘツドを提供することにある。 上記目的を達成するため、本発明による磁気ヘ
ツドは、作動ギヤツプを介して相対峙する2個の
高透磁率磁性体を有し、該高透磁率磁性体の少な
くとも一方が、SnO2を重量%で7%以下、より
望ましくは2〜5%、析出させることなく固溶せ
しめてなる単結晶Mn―Znフエライトから成り、
少なくとも1個の該単結晶Mn―Znフエライトの
{110}面を主磁路形成面とほぼ平行にするととも
に該{110}面内に存在する<100>方向と該作動
ギヤツプの形成面とのなす角θが5゜〜40゜もしく
は85゜〜120゜になるように構成され、且つ少なく
とも該作動ギヤツプの側面近傍の該高透磁率磁性
体面に、ガラス固着温度から室温まで温度を下げ
る場合の収縮率(以下、単に収縮率とする)が該
Mn―Znフエライトより低いガラスを溶融付着せ
しめてなるものである。 ここで{110}面とは(±110)、(±101)、(0
±11)面等の総称であり、<100>方向とは〔±
100〕〔0±10〕、〔00±1〕方向等の総称である。 本発明者等は、Mn―Znフエライトよりなる磁
気ヘツドを使用した場合について、変調ノイズ、
消磁・摺動ノイズ、ヘツドインピーダンスノイズ
の各種ノイズ及び記録再生特性の測定、材料の磁
気的、弾性的特性などの検討を行なつた結果、フ
エライトにSnO2を析出することなく固溶せしめ
ることにより、コア材料の弾性的、磁気的性質を
改善し、これを使用した磁気ヘツドの変調ノイズ
を小さくできることを確認した。すなわち、
SnO2を析出することなく固溶させたMn―Znフ
エライトでコアを構成された磁気ヘツドにおい
て、該磁気ヘツドに対する記録媒体の摺動により
発生する上記変調ノイズの、該SnO2の固溶量に
よる低減効果を探究し、重量%で7%以下の
SnO2を析出させることなくフエライトに固溶さ
せた場合に、このフエライトを用いた磁気ヘツド
は記録再生特性をそこなうことなく変調ノイズを
低減できることを実験的に確認した。特にSnO2
を2%から5%まで固溶せしめた場合にその効果
は著しい。この効果はフエライトが単結晶である
か、多結晶であるかには依らない。 単結晶フエライト中に7重量%以下のSnO2
析出させることなく固溶せしめるには、所定量の
SnO2を含む原料を用いて、周知のブリツジマン
法により単結晶を製造すればよい。このようにす
ることにより、SnO2は完全に固溶された形でフ
エライト中に含まれる。なお、ブリツジマン法に
より単結晶を製造後、さらに熱処理するとSnO2
が析出することになる。 Mn―Znフエライト中に固溶するSnO2量が7
重量%を越えると、出力・ノイズ比を高める本発
明の効果が認められなくなるのみでなく、SnO2
量を加えない場合よりもかえつて出力ノイズ比が
低下する傾向を示し、好ましくない。 前記単結晶Mn―Znフエライトはモル%で
Fe2O3;40〜66%、MnO;10〜50%、ZnO;5〜
35%より成るものにさらに7重量%以下のSnO2
を含有せしめたものである。飽和磁束密度が高
く、記録特性の優れている材料として、Fe2O3
58〜65モル%、MnO;21〜30モル%、ZnO;5
〜21モル%よりなるものが好ましく、ヘツド性能
として特に低ノイズの材料、高出力の材料、高出
力ノイズ比の材料として、それぞれの用途に応じ
てそれぞれFe2O3;50〜58モル%、MnO;21〜
26モル%、ZnO;16〜25モル%よりなるもの、
Fe2O3;50〜58モル%、MnO;30.5〜38.5モル
%、ZnO;10〜19.5モル%よりなるもの、
Fe2O3;50〜58モル%、MnO;26〜30.5モル%、
ZnO;11.5〜24モル%よりなるもの(何れもさら
に7重量%以下のSnO2を含有せしめる)が好ま
しい。上記単結晶フエライトはいずれも−1.5×
104〜8×103erg/c.c.の結晶磁気異方性定数K1
有するものである。 本発明による磁気ヘツドは、少なくとも作動ギ
ヤツプ部近傍のフエライト面(磁気記録媒体対向
面および作動ギヤツプ形成面を除く)に上記収縮
率がフエライトより低いガラスを溶融付着させる
ことにより、作動ギヤツプ近傍のフエライト内に
引張応力を発生せしめ、この引張応力の存在によ
り逆磁歪効果を通じてフエライトの磁気異方性を
制御し、この制御された磁気異方性を利用して記
録再生特性、出力・ノイズ比を高めるものであ
る。しかし、フエライトの組成が上記範囲外であ
ると、結晶磁気異方性定数、磁歪定数の大きさが
適当ではなくなり、引張応力が存在しても望まし
い磁気異方性を得ることができず、本発明の効果
を期待できない。 なお、K1の正負にかかわらずフエライト面に
張力を加えることによつてその面内に一軸磁気異
方性を誘起するには、その面を{110}面に平行
なものとしなければならない。圧縮応力を加える
場合には他の面でも一軸異方性が誘起されるが、
この応力が溶融付着されたガラスによつて加えら
れる場合はガラスに引張応力が作用することにな
り、ガラスの割れを生じ易くあまり実用的ではな
い。また、ガラスを溶融付着するフエライト面は
主としてほぼ主磁路形成面であるから、結局、フ
エライト面に張力を加えることによりその面内に
一軸磁気異方性を誘起するには主磁路形成面を
{110}面とほぼ平行にすることが必要である。本
発明の磁気ヘツドにおいて単結晶Mn―Znフエラ
イトの{110}面を主磁路形成面とほぼ平行にす
るのは、上記の理由による。 また、上記の作動ギヤツプ側面近傍とは、主と
してほぼ主磁路形成面と平行な側面であつて、磁
気記録媒体対向面と作動ギヤツプ形成面との交線
と該側面の交点を中心としてほぼ半径gdの領域乃
至ほぼ半径10gdの領域を指すものとする。但しgd
は作動ギヤツプ形成面の深さであつて、第2図に
示してある。作動ギヤツプ形成面からこの程度の
範囲にある側面にガラスを溶融付着すれば、磁気
ヘツドの記録再生特性、出力・ノイズ比が十分向
上するようにフエライトの磁気異方性を制御する
ことができる。また、この作動ギヤツプ側面近傍
は磁気ヘツドにおける周知の磁気コア切欠部側面
に対応するものである。 本発明による磁気ヘツドは、作動ギヤツプを介
して相対峙する2個の高透磁率磁性体を有するも
のであり、その少なくとも1個はSnO2を固溶す
る単結晶Mn―Znフエライトからなるものである
が、前述のように該単結晶Mn―Znフエライトは
磁気コア材料としてすぐれたものであるから、通
常は2個の高透磁率磁性体のいずれもが該単結晶
Mn―Znフエライトからなることがより望まし
い。同様に、本発明による磁気ヘツドは、前記単
結晶Mn―Znフエライトの少なくとも1個が前記
結晶方位の条件を満足していなければならない
が、2個の該単結晶Mn―Znフエライトのいずれ
もがかかる結晶方位条件を満足すればより好まし
いことになる。 作動ギヤツプ側面近傍に溶融付着するガラスは
通常、周知のように、この部分に設けられた磁気
コアの切欠部に充填される。なお、本来、この切
欠部はトラツク幅を小ならしめる目的で設けられ
たものである。 前記角θが5゜〜40゜もしくは85゜〜120゜の範囲に
あると、本発明による磁気ヘツドの記録再生特性
および出力・ノイズ比は従来よりもすぐれたもの
となるが、前記角θが10゜〜34゜もしくは94゜〜
115゜、さらには20゜〜30゜もしくは100゜〜110゜であ

ばよりすぐれた記録再生特性および出力・ノイズ
比が得られ、前記角θが約25゜もしくは約105゜の
場合にもつとも良好な結果が得られる。このと
き、第2図に示した磁気ヘツドにおいて、θが
25゜の場合には、主磁路形成面は{110}面、作動
ギヤツプ形成面26はほぼ{332}面、磁気記録
媒体対向面25,25′はほぼ{311}面であり、
θが105゜の場合には主磁路形成面は{110}面、
作動ギヤツプ形成面26はほぼ{611}面、磁気
記録媒体対向面25,25′はほぼ{311}面であ
る。前記角θが5゜〜40゜もしくは85゜〜120゜の範囲
外にある場合は、従来と同等またはそれ以下の記
録再生特性および出力・ノイズ比しか得られな
い。 前記ガラスの収縮率が使用する該単結晶Mn―
Znフエライトより低ければ従来よりすぐれた記
録再生特性を期待できるが、ガラスの収縮率が該
フエライトと同等あるいはそれ以上になれば上記
効果を期待できなくなる。なお、前記ガラスの収
縮率と前記フエライトの収縮率との差が1.3×
10-3以上であると作動ギヤツプ近傍にクラツクの
生じる場合があり、磁気ヘツド製造における歩留
りの低下が予想される。また、0.2×10-3未満で
あると磁気異方性の制御が充分でない。したがつ
て、ガラスの収縮率はフエライトの収縮率より低
く、且つ両者の差は0.2×10-3以上1.3×10-3未満
であることがより好ましい。また、前記ガラスは
収縮率が所定の範囲内にあり且つ周知のその他の
設計条件を満足する限り、如何なる組成のもので
もよい。 本発明は前記従来技術の状況に鑑み、各種組成
の前記単結晶Mn―Znフエライトを用い且つ各種
結晶軸配向を有する磁気ヘツドを多数試作し、該
試作磁気ヘツドの記録再生特性ならびに出力・ノ
イズ比と作動ギヤツプ近傍におけるフエライトの
結晶軸配列状況との関係を検討して得られた、本
発明の発明者等による新規なる発見に基づいて構
成されたものであり、特にSnO2を固溶した単結
晶Mn―Znフエライトを磁気コアの材料として用
い、また該磁気コアの作動ギヤツプ部近傍のフエ
ライト内に引張応力が働くようにして、作動ギヤ
ツプ部近傍における磁気異方性の磁化容易軸の分
布を単純化するとともに、作動ギヤツプの両側に
おける該磁化容易軸の配向角を最適化することに
より、記録再生特性ならびに出力・ノイズ比のと
くにすぐれた磁気ヘツドを提供しようとするもの
である。 磁気ヘツドの性能が、とくに、作動ギヤツプ部
の近傍の磁気特性に強く支配されることは既に述
べた通りである。特にトラツク幅を極端に狭くし
且つ機械的強度を保持すると共に、磁気コアの全
磁気抵抗を小ならしめるために作動ギヤツプ近傍
以外はコア幅を可能な限り厚くした第2図に示し
た如き磁気ヘツドにおいてはその傾向はますます
強くなる。したがつて、該作動ギヤツプ部近傍に
おける磁化容易軸の方向、したがつて単結晶フエ
ライトの結晶軸の配向状況によつて磁気ヘツドの
特性は大きく変化するはずである。 ところで、通常、磁気ヘツドに用いられる単結
晶Mn―Znフエライトは、平均磁歪定数が小さい
とは云え、λ100およびλ111で表わされる<100>
方向および<111>方向の磁歪定数は、正負は異
なるが、いずれもその絶対値は20×10-6以下であ
る。通常の加工法、すなわち、外周スライサ、ダ
イサ、ワイヤソー等によつて加工したフエライト
面には、数百nm〜数μmの深さの加工変質層が形
成され、これによつて、フエライト内部には引張
応力が発生することが知られている。さらに、磁
気ヘツドの記録媒体対向面は、通常、研摩テープ
またはラツプによつて研摩され、かつまた、上記
記録媒体対向面は、磁気テープ装置においては勿
論のこと、磁気ヘツド浮上型磁気デイスク装置に
おいても、記録媒体との接触をまぬがれず、これ
らによる加工効果も無視できない。このように多
様な加工歪が逆磁歪効果を通じて引き起こす誘導
磁気異方性のために、積極的に加工歪を制御しな
ければ、通常、単結晶Mn―Znフエライトで構成
された磁気ヘツドの作動ギヤツプ部近傍の磁気異
方性の分布が如何なる状態にあるのかはとても予
測できないものである。 例えば(110)面を広い面とするSnO23重量%
固溶単結晶Mn―Znフエライト(Fe2O3;54モル
%、MnO;27モル%、ZnO;19モル%なる組成
で、結晶磁気異方性K1は正で2〜4×103erg/
c.c.程度である)円板を作製し、加工歪が無い状
態、加工歪がある状態でその面内における透磁率
を測定すると、第3図に示すように該透磁率は著
しい異方性を示し、その異方性の様子は加工歪の
有無、測定周波数によつて変化することが分つ
た。第3図aは加工歪のない場合、第3図bは加
工歪のある場合で、いずれも縦軸は透磁率、横軸
〔001〕方向からの角度により示した方位である。
上記円板はフエライト単結晶を機械的に切断して
からラツピングして仕上げたものであり、このま
まの状態のものを加工歪のある試料として用い、
これを温度50〜70℃の濃リン酸中に浸漬して表面
層が腐食除去されたものを加工歪のない試料とし
て用いた。加工歪の無い場合には、異方性定数
K1が正であるから〔001〕軸方向が磁化容易軸で
あり、これに対応して高周波側で透磁率は〔001〕
軸方向で最小となる。これに対して、加工歪が有
る場合には、高周波側で透磁率は上記〔001〕軸
方向と垂直の〔10〕方向で最小となつてお
り、上記(110)面内で見る場合、その面内の
〔10〕方向に磁化容易軸が誘起されているこ
とが分かる。この場合、加工歪の大きさによつて
透磁率の異方性の周波数特性は大きく変化し、加
工歪が大きくなるに従い、より高周波側まで〔1
10〕方向の透磁率が高い。 以上のように加工の状態によつて磁気異方性が
大きく変化することが確認された。その後、透磁
率の異方性はかなり大きく、これから作動ギヤツ
プ部における結晶軸の方向の配列の仕方によつて
その記録特性は著しく変化するはずであることが
分かる。 ところで、加工歪を与えた場合の異方性につい
て理論的検討を行なうと、通常用いられるMn―
Znフエライトではその異方性定数K1の正負にか
かわらず、透磁率の異方性を所望のものに制御で
きることが分かる。すなわち、通常用いられる
Mn―Znフエライトの磁歪定数λ100およびλ111
それぞれ、−5×10-6〜−10×10-6および3×
10-6〜7×10-6であり、このような磁歪定数を有
する単結晶フエライトの{110}面に数Kg/mm2
度の引張応力σを加えることで、K1>0の場合
はK1<3|λ111σ|なるK1の範囲で、K1<0の場
合は、|K1|<3|(λ100−λ111)σ|なるK1の範
囲で、該{110}面内の<110>方向を磁化容易軸
とすることができる。上記したλ100,λ111および
σの値を用いると、上記効果が期待されるK1
範囲は−2×104erg/c.c.〜1×104erg/c.c.とな
る。このK1の値の範囲は、通常のフエライトに
おいては小さいと言われている異方性定数K2
存在を無視したものである。 第2図に示したヘツドにおいて、例えばコア厚
t=140μm、トラツク巾tw=60μm、しぼり長さ
l=200μmである形状の場合についてガラス充填
による残留応力を有限要素法により計算すると、
第4図に示すようになる。前記収縮差βの絶対値
が0.2×10-3以上であれば、残留引張応力の絶対
値は1Kg/mm2程度以上ある。これは通常の加工に
より生じた残留応力よりも大きいので、残留応力
を制御でき、さらに前述したように磁化容易軸方
位も制御することができると考えられる。実際、
溶融石英ガラスに約100℃で貼付けたことにより、
1Kg/mm2程度の残留引張応力を、第1表に示した
組成のフエライトにSnO2を3重量%固溶せしめ
た材料から作製した{110}面円板に印加し、面
内の4MHzにおける透磁率の異方性を測定したと
ころ、第5図に示すように、いずれの組成でも、
K1の正負にかかわらず同じ異方性が確認された。 【表】 本発明の発明者等は、かくて、作動ギヤツプ近
傍にわざわざ内部応力を発生させることにより、
該作動ギヤツプ近傍における磁気異方性が明確に
現れるようにし、さらに該磁気異方性の軸の配向
の仕方を最適化することにより磁気異方性の効果
を十分に利用して磁気ヘツドの記録再生特性を向
上させるという基本思想を得るに到つたのであ
る。 以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明
する。 実施例 1 Fe2O3;54モル%、MnO;27モル%、ZnO;19
モル%なる組成のMn―Znフエライトに、SnO2
を0.5、1、2、3、5、6、7.5重量%析出する
ことなく固溶させた単結晶フエライトブロツクを
用い、第6図においてw=2.33mm、h=1.75mm、
t=0.14mm、d=55μmとし、さらに第2表に示
すごとき磁気コアを作製し、これにコイルを捲装
してなる磁気ヘツドの、全ノイズN、変調ノイズ
Nn、消磁・摺動ノイズNr、アンプインピーダン
スノイズNaを測定した。すなわち、第6図に示
す磁気コアの 【表】 主磁路形成面62,62′を{110}面となし、
該主磁路形成面内に含まれる<100>方向と、作
動ギヤツプ形成面63とのなす角θを25゜とした
磁気コアを用いた磁気ヘツドのノイズ特性を比較
評価した。 上記の、SnO2を固溶せしめた単結晶Mn―Zn
フエライトは、所定量のSnO2を含む所定の組成
の原料を用いて周知のブリツジマン法により製造
した。 第6図において、64は充填ガラス、66,6
6′はフエライトブロツク、65はコイル捲装用
窓である。なお、この充填ガラス64は、ZnO;
27%、Na2O;8%、BaO;8%、SiO2;16%、
Al2O3;4%、B2O3;37%なる組成を有し且つ熱
膨張係数α(常温から350℃までの平均)が74×
10-7deg-1、固着温度(約450℃)から室温までの
充填ガラスの収縮率から、前記フエライトの収縮
率を差引いた値βが−1.3×10-3のガラスAと、
ZnO;29%、Na2O;3%、K2O;8%、BaO;
14%、CaO;4%、SrO;4%、SiO2;9%、
B2O3;23%、TiO2;5%、LiO2ならびに不純
物;1%なる組成を有し且つαが107×
10-7deg-1、βが0.1×10-3のガラスBとを、αが
87×10-7deg-1、βが−0.7×10-3となるように混
合したものである。なお前記ガラス組成は重量%
で示したものである。 測定結果を第7図に示す。第7図はMn―Znフ
エライト中に固溶するSnO2量とノイズ量の相対
値との関係を示すグラフで、71はアンプインピ
ーダンスノイズ量Na、72は消磁・摺動ノイズ
量Nrと前記Naとの合計値、73は変調ノイズ量
Nnと前記NaならびにNrとの合計値を示す。全ノ
イズに占める各ノイズの割合は変調ノイズの割合
が最大であり、しかもその変調ノイズは、SnO2
を重量%で7%以下固溶せしめた場合に減少して
いることが認められる。また、この時のヘツドの
周波数4MHz、記録波長1.4μmでの自己記録再生
出力CとSnO2量との関係を第8図aに、出力ノ
イズ比C/NとSnO2量との関係を第8図bに示
す。SnO2を7重量%以下固溶せしめた場合に
C/Nの向上が認められる。特に、SnO2を2〜
5重量%固溶せしめた場合に、出力、出力・ノイ
ズ比共にその性能向上が顕著で、この固溶量が最
も好ましいことが分かる。 実施例 2 つぎに、前記ガラスAとガラスBとを、所望の
αおよびβの値になるような割合で混合して製造
したガラスを用いることにより充填ガラス64を
種々の熱膨張係数を有するものとし(すなわち
種々の収縮率を有するものとし)、SnO2を3%固
溶させた前記フエライトを用いて前記試作ヘツド
と同一作製条件で磁気ヘツドを作り、第6図にお
けるθと該磁気ヘツドの記録再生出力、出力ノイ
ズ比C/Nとの関係を求めた。用いた充填ガラス
のαは74×10-7deg-1(−1.3×10-3)、80×
10-7deg-1(−1.0×10-3)、87×10-7deg1(−0.7×
10-3)、96×10-7deg-1(−0.4×10-3)、101×
10-7deg-1(−0.2×10-3)、105×10-7deg-1(0)で
ある。括弧内はβの値である。 測定結果を第9図および第10図に示す。第9
図は、αが87×10-7deg-1(βげ−0.7×10-3)の
ガラスを使用した場合の出力・ノイズ比C/N
(相対値)とθ(度)との関係を示したグラフであ
る。第10図はθが25゜の場合のヘツド出力(相
対出力を示し、任意単位である)とαおよびβと
の関係を示すグラフである。いずれも、記録波長
1.4μm、周波数4MHzに対するものである。 本実施例による磁気ヘツドの記録再生特性、出
力ノイズ比のθ依存性は、予期に反し、極めて明
確な4回対称性を示す。また、さらに重要なの
は、このように、SnO2を3%固溶させたフエラ
イトを用い、作動ギヤツプ部近傍の磁気異方性を
強調し、且つθを適当な範囲とすることによつ
て、従来技術では得ることができなかつた極めて
良好な特性の磁気ヘツドが得られるということで
ある。 第9図から明らかなように、θが5゜〜40゜もし
くは85゜〜120゜である場合に良好な記録再生特性、
出力ノイズ比が得られるが、さらに好ましいθの
範囲は10゜〜34゜もしくは94゜〜115゜であり、さらに
は20゜〜30゜もしくは100゜〜110゜のθの範囲が好ま
しい。特にθが約25゜もしくは約105゜の場合にも
つとも良好な結果が得られる。 また、第10図より明らかなように、βの値が
負であれば本願発明の効果が認められるが、−0.2
×10-3以下であればさらに好ましい結果が得られ
る。βの値が−1.3×10-3の充填ガラスを用いた
磁気ヘツドは作動ギヤツプ近傍にクラツクの生じ
たものがあり、これよりβが低い場合は磁気ヘツ
ド製造の歩留りが低下することになる。したがつ
て、さらに好ましいβの値の範囲は−0.2×10-3
〜−1.3×10-3である。 実施例 3 第7図、第8図、第9図および第10図に示さ
れる測定結果は、前述のようにFe2O3;54モル
%、MnO;27モル%、ZnO;19モル%なる組成
を有するフエライトにさらに所定量のSnO2を固
溶せしめた単結晶Mn―Znフエライトを用いた磁
気ヘツドについて得られたものであるが、第1表
に示した各種組成のフエライトにSnO2を固溶せ
しめた単結晶Mn―Znフエライトを用いて上記と
同様の実験を行なつたところ、いずれの組成のフ
エライトの場合でも上記のθならびにβの範囲
で、従来技術で得ることのできた最高性能以上の
記録再生特性、出力・ノイズ比を有する磁気ヘツ
ドを得ることができた。なお、Mn―Znフエライ
トのK1の値はSnO2を固溶させてもほとんど変化
せず、SnO2を固溶するものおよびSnO2を含まな
いもののいずれも第1表に示すK1の値となる。
したがつて、K1の値が−2.0×104〜4×103erg/
c.c.で実験したことになるが、−2.0×104erg/c.c.の
場合は8×103erg/c.c.の場合とほぼ同等の内部応
力印加効果を有するから、第1表に示す組成のフ
エライトによる実験で、K1が−2.0×104〜8×
103erg/c.c.の範囲、すなわちFe2O3;40〜66モル
%、MnO;10〜50モル%、ZnO;5〜35モル%
の組成のフエライトにおいて良好な結果を期待で
きることが分つた。なお、上記組成範囲のフエラ
イトのK1の値が上記範囲にあることは本発明者
等の測定により確認されている。 上記組成の中でも単結晶育成、ヘツド加工が容
易であるのは、Fe2O3;50〜58モル%、MnO;
21〜38.5モル%、ZnO;10〜25モル%の組成であ
り、しかもこの組成のフエライトは飽和磁束密度
が高いなどその磁気特性もより優れているので、
ヘツド用材料としてはより好ましいことになる。
実際、この組成領域の中で第1表に示した各組成
のSnO23重量%固溶単結晶フエライトブロツクよ
り作製した、θが25゜の第6図に示す磁気ヘツド
の記録再生特性C、全ノイズN、出力ノイズ比
C/Nの組成依存性を詳細に検討すると、l=
200μm、φ=30゜、w=2.33mm、h=1.75mm、t=
0.14mm、d=55μmの場合に第11図a〜cに示
すようにMnO成分に関する組成依存性が特に顕
著であることが見い出された。すなわち、MnO
が26〜30.5モル%の組成(すなわち、Fe2O3;50
〜58モル%、MnO;26〜30.5モル%、ZnO;11.5
〜24モル%のフエライトに3重量%のSnO2を固
溶せしめた組成)でC/Nが最も高く、ヘツド用
材料として最も好ましいことが分かつた。ところ
が、これ以上の上記組成領域でもC/Nは従来ヘ
ツドよりも高くMnOが30.5モル%を越える場合
(すなわち、Fe2O3;50〜58モル%、MnO;30.5
モル%を越え38.5モル%以下、ZnO;10モル%以
上で19.5モル%未満のフエライトに3重量%の
SnO2を固溶せしめた組成)には出力が特に高く、
またMnOが26モル%未満(すなわち、Fe2O3
50〜58モル%、MnO;21モル%以上26モル%未
満、ZnO;16〜25モル%のフエライトに3重量%
のSnO2を固溶せしめた組成)の場合にはノイズ
が特に低く、記録再生回路系とのかね合いで本高
出力材料および本低ノイズ材料も有用であること
が見い出された。 ところで、単結晶育成、ヘツド加工はより困難
であるが、モル%でFe2O3;58%を越え65%以
下、MnO;21〜30%、ZnO;5%以上21%未満
より成るSnO2固溶Mn―Znフエライトは飽和磁
束密度が5500〔G〕程度以上ある。これに対応し
て、例えばモル%でFe2O3;63%、MnO;26%、
ZnO;11%より成るフエライトにSnO2を3重量
%固溶せしめた、θが25゜の磁気ヘツドは、記録
特性が特に優れていることが見い出された。 上記実験を、SnO2固溶量を0.5、1、2、5、
6、7.5重量%と変え、さらに第6図における巻
線65のしぼり角φ、作動ギヤツプ部しぼり長さ
lも第2表に示すように種々変化させた磁気ヘツ
ドについて行なつたが、ヘツド出力特性、出力ノ
イズ比特性はいずれも第9図と同様の方位依存性
を示した。 さらに、以上述べた測定に用いた磁気ヘツド
は、第6図に示されるように巻線窓65の形状を
左右非対称としたものであるが、これを第12図
に示すように対称とした磁気ヘツドについて得ら
れた測定結果も前述と同様であつた。第12図に
おいて120は巻線窓、121および121′は
フエライトブロツク、122は作動ギヤツプ、1
23および123′はコイル、124は充填ガラ
スである。 また、本発明の磁気ヘツドにおいて、主磁路形
成面を上記のように真に{110}面で構成した場
合は勿論上記のようにすぐれた効果が得られる
が、主磁路形成面を{110}に対して±15゜程度迄
傾けた磁気ヘツドにおいても、前述とほぼ同等の
特性が得られた。 また、上記実施例においては、作動ギヤツプを
介して対峙する磁性体を、いずれもMn―Zn単結
晶フエライトとなし、該単結晶の結晶軸をギヤツ
プ形成面に関してほぼ対称になるように配置した
が、これ迄の説明からも明らかなように、該結晶
軸の配向の仕方を非対称としても、両結晶の<
100>方向とギヤツプ形成面とのなす角θを上記
した範囲に限定することにより同様の効果が期待
できる。また、一方のフエライトのみについて上
記θの条件を満足させた場合や、該磁性体の一方
のみを所定量のSnO2を固溶した単結晶Mn―Zn
フエライトにして且つθの条件を満足させた場合
にも本発明の効果を期待できる。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は従来技術による磁気ヘツ
ドの構造を示す鳥瞰図、第3図aは加工歪のない
SnO2固溶Mn―Znフエライトにおける{110}面
内の透磁率の異方性の周波数依存性を示すグラ
フ、第3図bは加工歪のあるSnO2固溶Mn―Zn
フエライトにおける{110}面内の透磁率の異方
性の周波数依存性を示すグラフ、第4図は磁気ヘ
ツドにおける充填ガラスによる残留応力の収縮差
(コアを構成するフエライトと充填ガラスとの収
縮率差)β依存性を示すグラフ、第5図は第1表
の組成のフエライトにSnO2を3重量%固溶せし
めた材料の{110}面を広い面とする円板内の4M
Hzにおける透磁率の異方性を示すグラフ、第6図
は本発明の一実施例になる磁気ヘツドを示す正面
図ならびに平面図、第7図は本発明の一実施例に
なる磁気ヘツドにおけるノイズのSnO2固溶量依
存性を示すグラフ、第8図a,bはSnO2を固溶
するMn―Znフエライトを用いた磁気ヘツドの出
力、出力・ノイズ比のSnO2固溶量依存性を示す
グラフ、第9図はフエライトとの収縮率の差βが
−0.7×10-3のガラスを用いた磁気ヘツドのθと
ヘツド出力ノイズ比の関係を示すグラフ、第10
図は、θを25゜にした磁気ヘツドのβもしくはα
とヘツド出力との関係を示すグラフ、第11図a
〜cはSnO2を3重量%固溶せしめたMn―Znフ
エライトを用いた磁気ヘツドの出力、ノイズ、出
力・ノイズ比のMnO量依存性を示すグラフであ
り、第12図は本発明の他の実施例になる磁気ヘ
ツドを示す鳥瞰図である。 各図において、62および62′は主磁路形成
面、63は作動ギヤツプ形成面、64は充填ガラ
ス、65はコイル捲装用窓、66および66′は
フエライトブロツク、71はアンプインピーダン
スノイズ量Na、72は消磁・摺動ノイズ量Nr
Naとの合計値、73は変調ノイズ量NnとNaなら
びにNrとの合計値、120は巻線窓、122は
作動ギヤツプ、124は充填ガラスである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 作動ギヤツプを介して相対峙する2個の高透
    磁率磁性体の少なくとも一方が、重量%で7%以
    下のSnO2を固溶せしめてなる単結晶Mn―Znフ
    エライトから成り、少なくとも1個の該単結晶
    Mn―Znフエライトの{110}面を主磁路形成面
    とほぼ平行とすると共に、該{110}面内に存在
    する<100>方向と該作動ギヤツプの形成面との
    なす角θが5゜〜40゜もしくは85゜〜120゜になるよう
    に構成され、且つ少なくとも該作動ギヤツプの側
    面近傍の該高透磁率磁性体面に、ガラス固着温度
    から室温まで温度を下げる場合の収縮率が該フエ
    ライトより低いガラスを溶融付着せしめてなるこ
    とを特徴とする磁気ヘツド。 2 前記単結晶Mn―Znフエライトが2〜5重量
    %のSnO2を固溶していることを特徴とする特許
    請求の範囲第1項記載の磁気ヘツド。 3 前記角θが10゜〜34゜もしくは94゜〜115゜になる
    ように構成されていることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項もしくは第2項記載の磁気ヘツド。 4 前記角θが20゜〜30゜もしくは100゜〜110゜にな
    るように構成されていることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項もしくは第2項記載の磁気ヘツ
    ド。 5 前記角θが約25゜もしくは約105゜になるよう
    に構成されていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項もしくは第2項記載の磁気ヘツド。 6 ガラス固着温度から室温まで温度を下げる場
    合の該ガラスの収縮率から該フエライトの収縮率
    を差引いた値が−0.2×10-3〜−1.3×10-3である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項、第2
    項、第3項、第4項もしくは第5項記載の磁気ヘ
    ツド。 7 SnO2を固溶せしめる前記単結晶Mn―Znフ
    エライトがモル%でFe2O3;40〜66%、MnO;
    10〜50%、ZnO;5〜35%より成ることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項、第2項、第3項、第
    4項、第5項もしくは第6項記載の磁気ヘツド。 8 SnO2を固溶せしめる前記単結晶フエライト
    がモル%でFe2O3;58%を越え65%以下、
    MnO;21〜30%、ZnO;5%以上21%未満より
    成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項、第
    2項、第3項、第4項、第5項もしくは第6項記
    載の磁気ヘツド。 9 SnO2を固溶せしめる前記単結晶Mn―Znフ
    エライトがモル%でFe2O3;50〜58%、MnO;
    26〜30.5%、ZnO;11.5〜24%より成ることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項、第2項、第3
    項、第4項、第5項もしくは第6項記載の磁気ヘ
    ツド。 10 SnO2を固溶せしめる前記単結晶Mn―Zn
    フエライトがモル%でFe2O3;50〜58%、
    MnO;21%以上26%未満、ZnO;16〜25%より
    成ることを特徴とする特許請求の範囲第1項、第
    2項、第3項、第4項、第5項もしくは第6項記
    載の磁気ヘツド。 11 SnO2を固溶せしめる前記単結晶Mn―Zn
    フエライトがモル%でFe2O3;50〜58%、
    MnO;30.5%を越え38.5%以下、ZnO;10%以上
    19.5%未満より成ることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項、第2項、第3項、第4項、第5項も
    しくは第6項記載の磁気ヘツド。
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