JPH0232799Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、サツシ戸に太陽電池をブラインド機
能を併有させて具備させたサツシに関するもので
ある。

〔従来の技術〕

近年、太陽電池は、半導体工業の目覚ましい発
達により、その性能面は著しく改良され、且つ安
価に提供されているが、サツシへの利用及びその
取付に関する充分な工夫が行われていない。

〔考案が解決しようとする問題点〕

太陽電池をサツシに利用しようとする場合、そ
の取付が容易なこと、サツシ本来の効果、特に採
光、装飾効果を損なうことのないようにすること
等が要請される。

従つて、本発明の目的は、上記要請に応え得る
形態で太陽電池を利用したサツシを提供すること
にある。

〔問題点を解決するための手段〕

本考案は、上記目的を、太陽電池を横枠状の収
納ケースに取付けた上、該収納ケースを昇降可能
にサツシ戸内に配設することによつて達成したも
ので、複層透光板を備えたサツシ戸の該複層透光
板間に、太陽電池を適宜数具備した１本以上の横
枠状の収納ケースをそれぞれ昇降可能に配設して
なる太陽電池を備えたサツシを提供するものであ
る。

〔実施例〕

以下、本考案の太陽電池を備えたサツシを図面
に示す実施例について説明する。

第１図〜第４図は、本考案の太陽電池を備えた
サツシの一実施例を示すもので、これらの図面に
おいて、１はペアガラス等の複層透光板１１，１
１を備えたサツシ戸、２，２，２はそれぞれ適宜
数の太陽電池３を並設した横枠状（無目状）の収
納ケースであり、収納ケース２，２，２は、それ
ぞれ複層透光板１１，１１間に昇降可能に配設し
てある。

上記サツシ戸１の上部近傍には横枠４を固定し
てあり、上記サツシ戸１は、第２図に示す如く、
横枠４の下方全面に上記複層透光板１１，１１
を、又横枠４の上方全面に上記太陽電池３の起電
力により作動する換気扇５１，５１を有する換気
パネル５をそれぞれ嵌着して構成してある。

また、上記各収納ケース２は、第２図に示す如
く、断面略コ字型形状となしてあり、その両端部
を第３図に示す如くサツシ戸１の縦框１２，１２
に近接させて水平状態のまま昇降するようになし
てある。そして、各収納ケース２は、複層透光板
１１の屋内側に配した磁石１０の吸引力により所
定位置に保持するようようになしてある。

また、上記太陽電池３は、第２図に示す如く、
収納ケース２の内側に、屋外側に露出させ且つバ
ツクアツプ材２１で支持させて嵌着してある。そ
して、太陽電池３は、その出力端子３１を第３図
に示す如く縦框１２内の起電力取出用導体１３に
摺接してあり、この起電力取出用導体１３等を介
して上記換気扇５１を作動するようになしてあ
る。

また、上記換気パネル５は、実施例の場合、一
枚の横長の透明板５２を主体とし、その中央部と
両端部との略中間部それぞれに換気扇５１，５１
を装着して構成してある。換気扇５１は、第２図
に示す如く、薄型に形成してあり、透明な屋外側
換気板５３と同じく透明な屋内側換気板５４との
間にモーター５５及びプロペラ５６を配してその
主体を構成してある。尚、第２図において、５７
は屋外側換気板５３の内側に固定した防虫網、５
８は屋内側換気板５４の内側に回動可能に配した
透明な風量調整板、５９は風量調整板５８を回動
する風量調整摘みであり、風量調整摘み５９は、
モーター５５のスイツチとしても機能し、風量調
整板５８による屋内側換気板５４の換気孔閉鎖時
にモーター５５を切ることができるようになして
ある。又、モーター５５としては、外側回転子の
超薄型モーターを用いてある。

本考案のサツシは、上述の如く構成してあるた
め、磁石１０，１０，１０を昇降させて収納ケー
ス２，２，２の昇降位置を追随変化させれば、第
１図に示す如く収納ケース２，２，２をサツシ戸
１の上、中、下に分散させて位置させたり、或い
は第４図に示す如く収納ケース２，２，２をサツ
シ戸１の上部に集合させることができ、特に第４
図に示す如く位置させた場合は、収納ケース２，
２，２をブラインドとして機能させ、屋内深く日
差しが差し込むのを防ぐことができる。また、こ
のように収納ケース２，２，２を昇降させても、
上述の如く太陽電池３の出力端子３１を起電力取
出用導体１３に摺接しておけば、太陽電池３で発
生した起電力を起電力取出用導体１３等を介して
確実に換気扇５１に伝達することができる。

第５図〜第７図は、本考案の太陽電池を備えた
サツシの別の実施例を示すもので、この実施例お
いては、換気パネル５をサツシ戸１に設けておら
ず、収納ケース２内の太陽電池３で発生した起電
力を、照明具、換気扇等の電気機器類６に利用す
るようになしてある。電気機器類６への太陽電池
３による起電力の取出は、第６図及び第７図に示
す如く、サツシ戸１の装着される開口サツシ枠７
の上框７１のサツシ戸嵌合部７２に引込用導体７
３を配する一方、サツシ戸１の上框１４の上端部
に、上記引込用導体７３に圧接する板バネ状の導
体ブラシ１５を取付け、上記引込用導体７３を第
５図に示す如く引込用導線８を介して電気機器類
６接続する一方、上記導体ブラシ１５をサツシ戸
１の縦框１２における前記起電力取出用導体１３
を介して前記太陽電池３に接続することにより行
つてある。そして、この場合、上述の如く引込用
導体７３に導体ブラシ１５を圧接させることによ
り、サツシ戸１の開閉に拘らず常時太陽電池３の
起電力を電気機器類６に利用することが可能とな
り、且つ、サツシ戸１のガタ付きを防止すること
ができる。又、第５図において、９は太陽電池３
と並列に接続した蓄電池である。

尚、上記実施例においても、先の実施例の場合
と同様、サツシ戸１の換気パネル５を装着するこ
とができる。又、収納ケース２の使用数は、これ
らの実施例に制限されるものでないことは云う迄
もなく、例えば巾広いものを使用すれば、１個で
も差し支えない。

〔考案の効果〕

本考案の太陽電池を備えたサツシは、上述の如
く、太陽電池を屋外側に露出させた状態で横枠状
の収納ケース内に取付けた上、収納ケースを複層
透光板間に位置させて昇降可能に配設してあるた
め、サツシ戸への太陽電池の取付が容易で、又、
屋内側に太陽電池が露呈しない等、意匠的に著し
く優れ、更に、構造の簡単な収納ケースにより太
陽電池を良好に保持でき、収納ケースをブライン
ドとして機能させることができることと相俟ち、
その実用的価値が極めて高いものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例に用いられているサ
ツシ戸の斜視図、第２図はその要部の拡大縦断面
図、第３図はその要部の拡大横断面図、第４図は
その使用状態を説明するための概略図、第５図は
本考案の別の実施例の概略図、第６図はその要部
の拡大縦断面図、第７図は第６図と直角な方向か
ら見たその要部の拡大縦断面図である。 １……サツシ戸、１１……複層透光板、２……
収納ケース、３……太陽電池。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 複層透光板間に、太陽電池を適宜数具備した
   １本以上の横枠状の収納ケースをそれぞれ昇降
   可能に配設してなることを特徴とする太陽電池
   を備えたサツシ。 (2) 収納ケースを、複層透光板の屋内側に配した
   磁石の吸引力により所定位置に保持するように
   なしてある、実用新案登録請求の範囲第(1)項記
   載の太陽電池を備えたサツシ。