JPH0230640A - ファイバープレート用芯ガラス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ 本発明はイメージインテンシファイア用窓をはじめ、光
電子増倍管用窓、撮像管用窓、その他科学工業用電子装
置等の光電変換素子あるいは映像伝送素子として使用さ
れるファイバープレート用芯ガラスに関するものである
。

［従来技術とその問題点］ ファイバープレートを図面に基づいて説明すると高屈折
率の特性を有する透明な光学ガラス１を芯材とし、その
外側を低屈折率で低熱膨張係数の特性を有するガラス２
で被覆し、さらにその外側に迷光吸収体として黒色に着
色したガラス繊維３を複数本配置してなる光学ガラス繊
維束を多数集束し、各々の芯ガラスの直径が５〜６ミク
ロンになるように加熱延伸加工を繰り返した後、これを
高真空条件下で加熱し、加圧融着して作られた複合ガラ
ス板に光学的研磨加工を施したもので、例えばイメージ
インテンシファイア用窓として用いられ、高解像度、高
コントラスト、高真空気密性等の特性を有することが必
要である。

ファイバープレートの芯材として用いられるガラス、す
なわちファイバープレート用芯ガラスに要求される条件
としては、■ＰｂＯ，ＣｄＯ，Ｂｉ２Ｏ３，＾ｓ２０３
．５ｂ２０３．Ｔｈ０２．ＳｅＯ，Ｆ、ＣＩを含有する
と光電面特性に悪影響を及ぼし、またＮａ２Ｏ、Ｋ２Ｏ
、Ｌｉ２Ｏを含有すると迷光吸収体ガラスが退色しやす
くなるためこれらの成分を含有しないこと。■良好な受
光効率を得るためにはＮ、＾（開口数）・ｎ　ｏ−５ｉ
ｎθ・Ｆ丁π−〇♂≧１　（ｎｏ　＝空気の屈折率、ｎ
１＝芯ガラスの屈折率、ｎ２−被覆ガラスの屈折率）の
式を満足することが要求されるが、通常被覆ガラスとし
ては、１．４９〜１．５０の硼珪酸ガラスが使用される
ためＮ、＾≧１を満たすには芯ガラスの屈折率が１．８
０以上であること、■Ｆｅ−Ｎｉ合金製フランジとフリ
ットシールされるため芯ガラスの熱膨張係数がＦｅ−Ｎ
ｅ合金及びフリットに近い８５〜＋００　Ｘｌ０−”／
℃であること、■フリットシールは通常４５０〜５００
°Ｃで４０〜６０分間加熱されるが、この加熱時にガラ
スが軟化し、光電面を変形させ、熱的歪を発生させる危
険があるためシール温度よりも充分高い歪点、具体的に
は６００℃以上の歪点を有すること、■加熱延伸加工の
際に望ましい芯形状を維持するためには、軟化点が７０
０〜８６０℃であること、■加熱延伸加工及び加圧融着
の工程において、ファイバーが変質すると伝送される光
の散乱、歪曲、消滅に作用し、良好な画質や高解像度の
達成を不可能とならしめ、製品の実用的価値を著しく損
ねるため、上記の工程中にわずかの失透物や発泡も析出
しないこと等があげられる。

一般にファイバープレート用芯ガラスは良好な受光効率
を得るため高屈折率を与える原料成分として非常に高価
なＧｅＯ２，Ｌａ２Ｏ３，Ｇｄ２０ｇ、Ｎｂ２０ｇ、Ｔ
ａ２０５等を多量含有するが、このようなガラスは、軟
化点が低く被覆ガラスの軟化点近傍で延伸する場合に望
ましい芯形状を維持するのが実際上困難であり、また維
繊束群の融着境界部で異常変形し、チキンワイヤーと称
される網目状の境界欠陥の発生により解像力を悪化させ
るという問題がある。さらに上記のファイバープレート
用芯ガラスは、通常人体に有害な成分であるＴｈＯ，Ｃ
ｄＯを含有するため好ましくない。

［発明の目的］ 本発明は完配したファイバープレート用芯ガラスに要求
される条件を全て満足し、しがも安価に製造可能なファ
イバープレート用芯ガラスを提供することを目的とする
ものである。

［発明の構成コ 本発明者は、Ｓ　ｉ０２　、　Ｂ２Ｏ３、Ｌａ２Ｏ３、
ＴｉＯ２、Ｂａｏ）５成分を基本組成とし、ＳｉＯ２と
Ｂ２Ｏ３を相互置換することによって軟化点を７００〜
８６０　℃に制御でき、被覆ガラスを組み合わせて所望
する芯形状を得ることができ、且つ良好な高屈折率が得
られ、しかも失透安定性にも優れたファイバープレート
用芯ガラスが得られることを見い出した。

すなわち本発明のファイバープレート用芯ガラスは、重
量百分率でＳｉＯ２５〜３０％、Ｂ２Ｏ３２〜２０％、
ＳｉＯ２＋Ｂ２Ｏ３１５〜３２％、Ｌａ２Ｏ３１５〜２
５％、Ｔｉ０２１Ｏ〜２５％、ＢａＯ３１〜３９％、１
ｒ０２　０〜５％、ＷＯ３０〜ｌＯ％、＾１２０３０〜
３％、ＳｒＯ０〜５％、Ｚｎ０　０〜５％、ＭｇＯ０〜
５％、ＣａＯ（１〜５％、ＮｂｚＯ５０〜７％を含有し
、本質的にＰｂＯ，ＣｄＯ，Ｂｉ２０Ｂ、＾５２０３゜
５ｂ２０３．Ｔｂ０２．ＳｅＯ，Ｆ、Ｃｌ、Ｎａ２Ｏ、
Ｋ２Ｏ、Ｌｉ２Ｏを含有せず、屈折率が１，８０以上、
熱膨張係数が８５〜１００　Ｘｌ０−７７℃、歪点が６
００℃以上、軟化点が７００〜８６０℃であることを特
徴とする。

以下に本発明のファイバープレート用芯ガラスの各成分
の作用及び含有範囲を限定した理由について説明する。

ＳｉＯ２はＢ２０．と共にガラスフォーマ−として用い
る成分であり、その含有量は５〜３０％である。５％よ
り少ない場合はガラスが不安定となって失透性が増大し
、３０％より多い場合は粘度が高くなって溶融困難とガ
ラスの不混和を招く。

Ｂ２Ｏｇは溶融促進剤として用いるが、ガラスフォーマ
−としても重要な役割をなし、またガラスの軟化点を制
御する効果も有し、その含有量は２〜２０％である。２
％より少ない場合は溶融困難とガラスの不混和を招いて
失透性が増大し、２０％より多い場合はガラスからの揮
発が著しく増大し、脈理、失透、不均質ガラス層を生成
し易くなるとともに屈折率が低くなる。

ＳｉＯ２とＢ２Ｏ３は相互置換することができ、適当な
軟化点を得るためには両者の含量を１５〜３２％にする
ことか必要である。

Ｌａ２Ｏ３はガラスの屈折率を高めるために用いる成分
であり、その含有量は１５〜２５％である。１５％より
少ない場合は屈折率を１．８０以上に維持することが困
難となり、２５％より多い場合は失透性が増大すると共
に耐水性が悪化し、また原料価格が高価になるため好ま
しくない。

ＴｉＯ２はガラスの屈折率を高める成分であり、その含
有量は１０〜２５％である。１０％より少ない場合は屈
折率を１．８０以上に維持することが困難となり、２５
％より多い場合はガラスが着色し、失透性が増大する。

尚、ガラスの透明性を維持するにはＴｉＯ２の原料不純
物として混入するＦｅ２Ｏ３の量を厳密に管理すること
が必要であり、実際上ガラス中のＦｅ２Ｏ、量は３０ｐ
ｐｍ　、好ましくはｌｏｐｐｍ以内に抑えることが望ま
しい。

ＢａＯはガラス化範囲を大きくさせ熱膨張係数を高める
ために用いる成分であり、その含有量は３１〜３９％で
ある。　３１％より少ない場合は熱膨張係数が小さくな
ると共に屈折率を１．８０以上に維持することが困難と
なり、３９％より多い場合は熱膨張係数が大きくなりす
ぎると共に失透安定性が悪くなる。

ＺｒＯ２はガラスの耐水性を向上させ、屈折率を高める
ために用いる成分であり、その含有量は０〜５％である
。５％より多い場合は失透性が増大する。

Ｎｏ３は溶融性、失透安定性を良好にするために用いる
成分であり、その含有量は０〜１０％である。

１０％より多い場合はガラスが緑色に着色し、可視域に
おける光透過率を低下させるため好ましくない。

Ａｌ２０ｇはガラスの耐水性を向上させ、失透性を改善
するために用いる成分であり、その含有量は０〜３％で
ある。３％より多い場合は溶融時に不混和を招き、逆に
失透性が増大する。

ＳｒＯ，ＺｎＯ，ＭｇＯ，ＣａＯは、失透安定性をもた
らすために用いる成分であり、その含有量はそれぞれ０
〜５％である。各々５％より多い場合は、屈折率を１．
８０以上に維持することが困難になると共に熱膨張係数
が小さくなるため好ましくなし）。

Ｎｂ２Ｏ５はガラスの屈折率を高めるため番こ用１）る
成分であり、その含有量は０〜７％である。７％より多
い場合は失透性が増大し、原料価格力く高価になるため
好ましくない。

［実施例コ 以下に本発明のファイバープレート用芯ガラスを実施例
に基づいて説明する。

第１表は本発明の実施例のガラス組成、屈折率、熱膨張
係数、歪点、軟化点、光透過率を示すものである。

以　　下　　余　　白 第１表の試料Ｎ［１，１〜１３は次のように調製しな。

各原料は全て工業的規模で精製した高純度品である。

ＳｉＯ２源は鉄分の含有量が極めて少ない精製シリカ粉
末あるいは水晶粉末、Ｂ２０．は硼酸、Ｌａ２Ｏ３は酸
化ランタン、ＴｉＯ２は二酸化チタン、ＢａＯは炭酸バ
リウム及び硝酸バリウム、ＺｒＯ２は酸化ジルコニウム
、ＷＯ３は酸化タングステン、Ａｌ２Ｏ３は酸化アルミ
ニウム、ＳｒＯは炭酸ストロンチウム、ＺｎＯは酸化亜
鉛、ＭｇＯは酸化マグネシウム、ＣａＯは炭酸カルシウ
ム、ＮＩ＋２０．は酸化ニオブである。

これらの原料は第１表のガラス組成になるように均質に
混合し、白金製るつぼで１３５０〜１４００℃で４時間
溶融し、攪拌均質化した後、脱泡して予熱された金型へ
注入し除歪を施しな。

表かられかるように各試料共、屈折率は１゜８０以」−
であるため大きな開口数（Ｎ、Ａ）を得ることが可能で
あり、例えば屈折率１．５０の被覆ガラスと組み合わせ
た場合、Ｎ、Ａｇ３を満足させることができる。また熱
膨張係数は９０〜９９ＸｌＯ−７／℃の範囲にあり、Ｆ
ｅ−Ｎｉ合金製フランジとのフリットシールに好適であ
る。歪点はいずれも６００℃以上であり、５００℃のシ
ール温度に６０分間曝されても光電面の変形は生じず、
特性を劣化させることがない。軟化点は７１０〜８５０
℃で被覆ガラスのそれと近似しており、ファイバー延伸
加工中に所望とする芯形状を形成することが可能である
。さらに光透過率はいずれも８０％以上であり、可視光
領域の画像伝送特性に支障を生じることはない。

尚、屈折率は５８７．６ａｍの波長におけるｎｄ値であ
り、熱膨張係数は自動熱膨張計によって個宛した３０〜
３８０℃の平均値である。歪点はＡＳＴＭ−Ｃ−３３６
にの温度、軟化点は＾ＳＴＭ−Ｃ−３３８に準拠するフ
ァイバ透過率は５５０ｎｍにおける肉厚１０ｍｎ＋のガ
ラス試料の平行光透過率を分光光度計にて測定したもの
で表面の反射損失が含まれる。

第２表は本発明の芯ガラスに有用な被覆ガラスを示すも
のである。

第 ２表 より低い、具体的には１．５Ｑ以下の屈折率を有してい
る。また熱膨張係数も芯ガラスのそれより小さく、両者
を加熱延伸加工する際、その表面層に圧縮応力を生ゼし
ぬ、強度を向上させることができるためそれらを配列す
る時に表面に傷がつきにくい。さらには軟化点は芯ガラ
スのそれに近似しているため加熱延伸工程で望ましい形
状が得られる。

第３表は本発明の芯ガラスに有用な迷光吸収体ガラスを
示すものである。

以　　下　　余　　白 本発明の芯ガラスに用いる被覆ガラスは、大きな開口数
（Ｎ、Ａ）を有していることが要求され、第２表の各試
料共Ｎ、＾≧１の条件を満たしファイバープレートの受
光効率を高めるために芯ガラス第 表 第３表の試料は、ＴｉＯ２，ＭｎＯ，Ｃｏｏ、Ｆｅ２Ｏ
３の着色成分を含有しているため可視域から近赤外域ま
での領域において最終的に数ミクロンの極薄肉になって
も充分に迷光を補足吸収し得る程度の濃い黒色の色調を
呈している。本発明の芯ガラスに用いる迷光吸収体ガラ
スは加熱延伸工程において望ましい芯形状を得るために
熱膨張係数及び軟化点が芯ガラスとほぼ合致しているこ
とが要求される。

第１表の本発明のガラス、第２表の被覆ガラス及び第３
表の迷光吸収体ガラスを適当に組み合わせてファイバー
プレートを作製したところ、いずれも所望の高解像度、
高コントラスト、高真空気密性を有し、光電面を劣化さ
せることがなく、且つＦｅ−Ｎｉ合金製フランジと良好
なフリットシールが可能であった６また加熱延伸工程は
３回繰り返したが、この工程中に光学欠陥である発泡や
失透の発生は生じなかった。

［発明の効果」 以上のように本発明のファイバープレート用芯ガラスは
、光電面に悪影響を及ぼずＰｂＯ，ＣｄＯ，Ｂｉ２Ｏ３
、Ａｓ２Ｏ３，５ｂ２０３．Ｔｈ０２．ＳｅＯ，Ｆ、Ｃ
Ｉ及び迷光吸収体ガラスの退色劣化に関与するＮａ２Ｏ
、Ｋ２Ｏ、Ｌｉ２Ｏを３有せず、屈折率が１．８０以上
、熱膨張係数が８５〜１〔１０ＸＩＱ−７／℃、歪点が
６００℃以上、軟化点が７００〜８６０℃の条件を全て
満足するためイメージインテンシファイア用窓をはじめ
、光電子増倍管用窓、撮像管用窓、その他科学工業用電
子装置等の光電変換素子あるいは映像伝送素子として使
用されるファイバープレート用芯ガラスとして好適であ
る。

【図面の簡単な説明】

図面はファイバープレートの芯ガラス、被覆ガラス、迷
光吸収体ガラスの配列の一例を示すものである。 １・・・芯ガラス　　　　　２・・・被覆ガラス３・・
・迷光吸収体ガラス 特許出願人　　日本電気硝子株式会社 代表者　岸　１）清　作

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 重量百分率でＳｉＯ＿２５〜３０％、Ｂ＿２Ｏ＿３２〜
   ２０％、ＳｉＯ＿２＋Ｂ＿２Ｏ＿３１５〜３２％、Ｌａ
   ＿２Ｏ＿３１５〜２５％、ＴｉＯ＿２１０〜２５％、Ｂ
   ａＯ３１〜３９％、ＺｒＯ＿２０〜５％、ＷＯ＿３０〜
   １０％、Ａｌ＿２Ｏ＿３０〜３％、ＳｒＯ０〜５％、Ｚ
   ｎＯ０〜５％、ＭｇＯ０〜５％、ＣａＯ０〜５％、Ｎｂ
   ＿２Ｏ＿５０〜７％を含有し、本質的にＰｂＯ、ＣｄＯ
   、Ｂｉ＿２Ｏ＿３、Ａｓ＿２Ｏ＿３、Ｓｂ＿２Ｏ＿３、
   ＴｈＯ＿２、ＳｅＯ、Ｆ、Ｃｌ、Ｎａ＿２Ｏ、Ｋ＿２Ｏ
   、Ｌｉ＿２Ｏを含有せず、屈折率が１．８０以上、熱膨
   張係数が８５〜１００×１０＾−＾７／℃、歪点が６０
   ０℃以上、軟化点が７００〜８６０℃であることを特徴
   とするファイバープレート用芯ガラス。