JPH0230633Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、家具、押入れ、クローゼツト等に用
いられる折り畳み扉に関し、更に詳しくは家具や
クローゼツトの開口枠框の前面に複数枚からなる
二つ折り扉を配設し、二つ折り扉の裏面上・下部
各々にスライドレールを内設させ、このスライド
レール内に摺動する状態でスライド杆を設け、更
にスライド杆各々に台板を枢着させ、この台板に
ランナーとガイド杆を固定するとともに、開口枠
上框下面に固着された上枠レールには該ランナー
が、又開口枠下框上面に固着された下枠レールに
は該ガイド杆が各々摺動自在に係合された外付け
折り畳み扉に関する。

従来、家具やクローゼツトなどに用いられる折
り畳み扉は、開口枠内に複数枚の二つ扉を配設
し、この二つ折り扉の上端縁に吊り下げランナー
を突設し、下端縁にはガイド杆を突設し、開口上
枠に設けられた上枠レールに該吊り下げランナー
を、又開口下枠に設けられた下枠レールに該ガイ
ド杆を各々スライド自在、且つ折り畳み自在に吊
設してなるものが多く存在している。

しかし、これ等の折り畳み扉は、扉自体が開口
枠内にてスライド自在、且つ折り畳み自在に吊設
されている為、押入れやクローゼツトの前面方向
からは、スライドレールが露出し、しかも開口枠
と折り畳み扉との間には常に隙間が生じていた。

この様な折り畳み扉を用いた押入れやクローゼ
ツトは、天井の回り縁や床面との納まりに意匠的
な不都合が生ずるばかりでなく、隙間から埃や塵
が入り、又害虫類の侵入も有り、押入れやクロー
ゼツトの実用的機能を妨げることにもなつてい
た。

そこで本考案は、開口枠框の前面に複数枚の二
つ折り扉を当接するように配設して上記隙間をな
くし、しかも折り畳み自在に、開閉される外付け
折り畳み扉を提供して、上記従来の問題点を解決
しようとするものである。

以下、図面により本考案に係る外付け折り畳み
扉を詳述する。

第１図は、開口枠に本考案の外付け折り畳み扉
が取付けられた状態の正面図である。

又第２図は、第１図Ａ−Ａ線矢視図である。

すなわち、開口枠上框１１と開口枠下框１２及
びその両側に立設された開口枠側框１３，１４の
前面に、二つ折り扉２１，２１により構成された
折り畳み扉２２が配設されている。二枚の折り扉
２１と２１はシヤフト抜差し自在の蝶番（図示せ
ず）により連結されている。

また折り畳み扉２２の支持側端は、スライド蝶
番２３，２３…によつて開口枠側框１３，１４と
蝶着されている。

一方、開口枠上框１１の下面と開口枠下框１２
の上面には、それぞれ上枠レール３１と下枠レー
ル３２が固着されている。

そして、この両レール３１，３２内にはランナ
ー４１が転動自在に、又ガイド杆４２が摺動自在
に夫々配置されしかもランナー４１とガイド杆４
２はそれぞれ台板５１，５２に固定されている。

台板５１，５２は、二つ折り扉２１側の一端を
蝶番７１，７２を介してスライド杆６１，６２に
屈曲自在に枢着されている。

しかもスライド杆６１，６２は、二つ折り扉２
１，２１の召し合せ側裏面上部及び下部にそれぞ
れ内設されたスライドレール８１，８２内に摺動
可能な状態で設けられている。

次に第３図の平面図により、折り畳み扉２２の
開閉について説明する。

第３図ａは、折り畳み扉２２が開口枠上框１１
に当接して閉扉している状態を示す。

台板５１は略台形状を為し、平行辺の一辺に蝶
番７１が取付けられ、スライド杆６１と枢着され
ている。

又、スライドレール８１は折り扉２１の裏面に
おいて、その裏面略中央から同裏面の召し合せ側
すなわち非支持側端２４に至るまで内設され、し
かもスライド杆６１が摺動可能な様に、このスラ
イドレール８１は二つ折り扉２１の裏面側に開口
されている。

第３図ｂは、折り畳み扉２２が開扉される初め
の状態を示すものである。

このとき、二つ折り扉２１と２１は自在蝶番で
連結され、更に支持側端では開口枠側框１３，１
４とスライド蝶番で蝶着されているので、折り畳
み扉２２は開口枠上框１１から離れる状態とな
る。

すなわち、スライド杆６１は非支持側端２４方
向へとスライドレール８１内を摺動する。同時に
ランナー４１も上枠レール３１内を摺動し、全体
として開口枠上框１１と折り畳み扉２２の間隔が
離れて、この離れた間隔は蝶番７１の屈曲角度に
よつて調整されることになる。

又支持側端では、スライド蝶番で二つ折り扉が
蝶着されているので、折り扉は開口枠框より外方
へ持ち出される状態となり、開扉するときにおい
て折り扉の支持側端と開口枠側框とは当接せず、
スムースに枢動することとなる。

第３図ｃは、更に折り畳み扉２２が開扉した状
態を示すもので、この開扉状態では、ランナー４
１は、上枠レール３１内を折り畳み扉２２の移動
方向と同じ方向、つまり開口枠側框１３方向へ引
き寄せられ、それに応じてスライド杆６１はスラ
イドレール８１の召し合せ側、すなわち扉支持側
端２４方向へ摺動することになる。最終的には第
３図ｄで示すように、スライド杆６１はスライド
レール８１の非支持側端２４まで摺動して、折り
畳み扉２１は、スライド蝶番２３により開口枠の
外方へ更にランナー４１が上枠レール３１の側端
に転動し、スライド杆６１がスライドレール８１
の召し合せ側へ摺動するとともに蝶番７１の屈曲
によつて、折り畳み扉２２は全体として重なつた
状態で開口枠上框１１に直交する。

折り畳み扉２２，２２が開口枠上框１１に直交
すれば、第４図の平面図で示すように折り畳み扉
２２，２２は全開した状態となる。

又、二つ折り扉２１，２１相互の連結にシヤフ
ト抜差し自在蝶番９１，９２を用いれば、建込み
施工が極めて容易となる。すなわち、一方の折り
扉２１をスライド蝶番２３を介して開口枠側框１
３，１４に蝶着し、次いでもう一方の折り扉２１
を台板５１とランナー４１を介して上枠レール３
１に取付け、しかる後、折り扉２１，２１の連結
部にあらかじめ取着された自在蝶番９１，９２の
半片同志を嵌め合せて、その両シヤフト孔にシヤ
フトを挿着すればよい。

尚以上の説明は、上枠レール３１に摺動するラ
ンナー４１とスライドレール８１内を摺動するス
ライド杆６１による折り畳み扉２２の開閉である
が、このとき下枠レール３２に摺動するガイド杆
４１とスライドレール８２内を摺動するスライド
杆６２も同様な動作をする為、詳しい説明は省略
した。

以上の様に、本考案の外付け折り畳み扉は、開
口枠框前面に配設されているので、開口枠上框下
面及び下框上面に固設されたレールが外部から露
見せず、しかもスライドレール、スライド杆、台
板、ランナー、ガイド杆等も二つ折り扉の裏面に
配置されているので外側から見えない。又閉扉時
は該開口枠框と当接している為、隙間を生じさせ
ない。

更に開扉状態では二つ折り扉は開口枠の両側で
夫々重なつた状態となる為開口が十分にとれて物
の出入れに好都合となる。又二つ折り扉相互の連
結に自在蝶番を用いているので、扉の建込み施工
が容易となる。

この様に、本考案に係る外付け折り畳み扉は、
押入れやクローゼツトの扉としての機能を従来に
なく高める丈でなく、外観意匠上からも極めて効
果のあるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、開口枠に本考案の外付け折り畳み扉
を取付けた正面図、第２図は、第１図のＡ−Ａ線
矢視図、第３図ａ〜ｄは、本考案の折り畳み扉の
開閉状態を説明する平面図、第４図は、本考案の
折り畳み扉が全開した状態を説明する平面図であ
る。 １１……開口枠上框、１２……開口枠下框、２
１，２１……二つ折り扉、２２，２２……折り畳
み扉、２３，２３……スライド蝶番、３１……上
枠レール、３２……下枠レール、４１……ランナ
ー、４２……ガイド杆、５１，５２……台板、６
１，６２……スライド杆、８１，８２……スライ
ドレール、９１，９２……自在蝶番。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 開口枠框前面には、シヤフト抜差し自在の蝶番
   により連結した複数枚の二つ折り扉を配設し、該
   二つ折り扉と開口枠側框とをスライド蝶番にて蝶
   着し、 該二つ折り扉裏面の召し合せ側の上部及び下部
   にそれぞれスライドレールを内設するとともに、
   開口枠上框下面に上枠レールを、又開口枠下框上
   面に下枠レールを夫々固着したものであつて、 前記上枠レール内を転動自在に設けたランナー
   と、前記上部のスライドレール内を摺動自在に設
   けたスライド杆とを屈曲自在に接続し、 前記下枠レール内を摺動自在に設けたガイド杆
   と、下部のスライドレール内を摺動自在に設けた
   スライド杆とを屈曲自在に接続したことを特徴と
   する外付け折り畳み扉。