JPH02289185A - 消臭繊維製品の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、衣料用、家庭用、各種産業用として用いる消
臭繊維製品の製造方法に関するものである。

従来の技術 従来から、わな、糸、布帛などの繊維製品に消臭機能を
付与するために、消臭機能を有する物質を繊維に付着さ
せる方法として種々の試みがなされており、たとえば消
臭機能を有する物質を合成繊維に練込んだり、樹脂で繊
維表面に接着させたり、繊維に直接染着させたりする方
法がある。

発明が解決しようとする課題 しかしながら、上記のような方法では消臭機能を有する
物質（以下消臭性物質という）を繊維に固着させた状態
で、消臭性物質の表面を繊維形成物質や樹脂などで被覆
してしまって、繊維表面上に存在させた消臭性物質の量
に見合う消臭性能が発揮できず、消臭速度が遅く、消臭
効率も低いという問題があった。

本発明は上記の問題を解決するもので、消臭速度、消臭
効率のすぐれた消臭繊維製品を得ることができる消臭繊
維製品の製造方法を堤供することを目的とするものであ
る。

課題を解決するための手段 上記の課題を解決するために本発明の消臭繊維製品の製
造方法は、繊維製品を消臭性態Ｉｌ物質を含有する樹脂
溶液で処理して、前記繊維製品の繊維表面に前記消臭性
無機物質を含む樹脂の多孔質皮膜を形成することを特徴
とするものである。

本発明でいう繊維製品とは、木綿、麻、レーヨンなどの
セルロース系繊維、羊毛、絹などの蛋白質系繊維、ポリ
アミド、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、ポリプ
ロピレン、ポリ塩化ビニルなどの合成繊維もしくはこれ
らの繊維の混用品であって、わな、糸、ｍ織物、不織布
などの通常の繊維により形成される全ての形態のものを
含む。

本発明で用いる消臭性無機物質としては、マグネシウム
、アルミニウム、チタン、銅、亜鉛、ジルコニウム、銀
ｔａｒ鉛の酸化物、リン酸塩、珪酸塩もしくはこれらの
混合物であって、混合物はアモルファス状態に均一混合
されていることが望ましい、また銅、亜鉛、銀、錫、鉛
の塩を吸着させたゼオライトを用いてもよく、ゼオライ
トは天然、人工のどちらでもよい、これらの消臭性無機
物質は、粒子が絹かい程表面積が大きくなって消臭効率
が良く、消臭速度も速くなり、また繊維への接着性、風
合の観点からも細かい程良く、平均粒子径が５μｍ以下
、特に３μｍ以下が望ましい。

本発明で用いる樹脂としては、ポリアクリル系樹脂、ポ
リウレタン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリビニル
アルコール系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などのいずれ
でもよく、皮膜強度、造膜性、消臭性無機物質および繊
維との接着性が良好であることが好ましい、これらの樹
脂は、水溶性のものは水溶液とし、水不溶性のものは水
性分散液（エマルジョン）か有機溶剤溶液として（これ
らを総称して樹脂溶液という）用い、この樹脂溶液中に
前記消臭性無機物質の微粉末を分散させ、繊維製品を処
理する。この樹脂溶液による繊維製品の処理は、浸漬法
、パッド法、スプレー法、プリント法、コーティング法
、ラミネート法などにより行なうことができ、繊維の種
類、繊維製品の形態、樹脂や溶液の種類などによって適
宜選択することができる。

また前記ＭＭ詣は、皮膜形成後の状態で多孔質となるこ
とが必要であり、皮膜の多数の細孔が消臭性無機物質の
表面と悪臭ガスとが直接接触しうる部分を形成して、極
めて迅速な消臭を可能にする。

均一な皮膜では、消臭性無機物質の使用量に対する消臭
効果が小さく、また速度も遅く、効率的ではない、ａｔ
脂の多孔質皮膜の細孔の径は０．１μｍ〜１．０μｍが
望ましい。樹脂の多孔質皮膜の形成は、次の３種類の方
法が一般的で、工程上も簡単である。

（１）樹脂の水溶液もしくはエマルジョン液に、水と揮
発油の０／Ｗ型エマルジヨンを混入する。エマルジョン
の揮発油の粒径は界面活性剤により１０μｍ以下に調節
し、樹脂溶液に消臭性無機物質と共に混合し、上記のよ
うな方法で繊維製品を処理して繊維表面に付着させた後
、乾燥してエマルジョンの粒子に対応する細孔を形成す
ることができる。４１孔の数および大きさはエマルジョ
ンの混入量と界面活性剤のＨＬＢにより粒径を制御して
調整できる。

（２）樹脂の水溶液もしくはエマルジョン液に、アルギ
ン酸ナトリウムやカルボキシメチルセルロースのような
多糖類アニオン系高分子電解質、可溶化澱粉、グアーガ
ムやプリティシュガムのような水溶性多糖類と消臭性無
機物質とを混合し、繊維表面に塗布し、皮膜形成後に水
洗もしくは酵素により前記多糖類などを分解除去して細
孔を形成する。

（３）樹脂の水溶液もしくはエマルジョン液に、気体を
封入したマイクロカプセルを混入しておき、繊維表面に
塗布し、乾燥造膜後熱によりマイクロカプセルをその中
の気体を膨張させて破壊することにより細孔を形成する
０ｍ孔の量および径は、混入するマイクロカプセルの量
および粒径により調整することができる。

上記のようにして形成する消臭性無機物質を含む樹脂の
多孔質皮膜には、耐摩耗性や耐水性を向上させる目的で
架橋性樹脂を混入してもよい。架橋性樹脂は、エポキシ
系樹脂、ホルマリン系樹脂、インシアネート系樹脂、シ
アノアクリレート系樹脂、エチレンイミノ系樹脂などの
反応性基を２以上含む樹脂であればよく、これらの架橋
性樹脂の混入により、耐摩耗性、耐水性を向上させ、し
かも悪臭除去機能を長期にわたって持続させることがで
きる。

作用 上記の構成により、繊維製品の繊維表面に消臭性無機物
質を樹脂の多孔質皮膜を介して保持させて、消臭性無機
物質と悪臭ガスとの接触面積が大きく、消臭速度と消臭
効率の極めてすぐれた消臭繊維製品を容易に得ることが
できる。

実施例 実施例１ ２０番手綿糸使いの密度経７０本／黍′、緯５５本／ン
の絹布に、ポリアクリル酸エステル４０％エマルジョン
３０部、ミネラルターペン６５％エマルジョン５０部、
酸化亜鉛、酸化珪素の１：１アモルファス混合物の微粉
砕物１０部、水１０部で調製したコーテイング液をコー
ティングし、乾燥して消臭性能の良好な消臭繊維織物を
得た。消臭性能の試験結果を第１表に示した。

実施例２ ４０番手綿／ポリエステル：　４０／６０混紡糸使いの
密度径９０本／メン、緯８０本／黍ンのキャンプリック
を、ポリウレタン４５％エマルジョン２０％、ミネラル
ターペン６５％エマルジョン２０％、酸化亜鉛、酸化チ
タンの混合比１：１平均粒子径３μｍの微粉砕混合物１
５％の混合液にパッドした後乾燥して、消臭性能および
風合共にすぐれた消臭繊維織物を得た。

消臭性能の試験結果を第１表に示した。

実施例３ ３０番手綿糸をかぜ状にして、ポリウレタン４５％エマ
ルジョン１０％、ミネラルターペン６５％エマルジョン
２０％、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化銀の混合比５
：３：１．平均粒子径２μｍの混合微粉末１０％の混合
液中で、浴比１：１５にて６０℃で６０分間処理し、乾
燥して消臭繊維糸を形成し、この糸を用いてソックスを
編成し、性能良好な消臭・抗菌ソックスを製作した。こ
の消臭・抗菌ソックスの消臭性能の試験結果を第１表に
示した。

実施例４ ４０番手綿糸使いの密度経９４本／工′、緯８０本／手
′のキャンプリックを、ポリウレタン４５％水溶液５０
部、カルボキシメチルセルロース３０％水溶液３０部、
酸化チタン、酸化亜鉛の混合比２：１、平均粒子径３μ
ｍの混合微粉末１０部、水１０部で調製したコーテイン
グ液でコーティングし、乾燥後セルラーゼ酵素５ｇ／Ω
の処理液中でカルボキシメチルセルロースを分解除去し
て、透湿性、消臭性共に良好な消臭繊維織物を得た。消
臭性能の試験結果を第１表に示した。

実施例５ ５０番手綿／ポリエステル：６０／４０混紡糸使いの密
度経１２０本／纂′、緯８０本／≠ンのボブリンに、ポ
リアクリル酸エステル４０％溶液にマイクロカプセル起
泡剤５％と、ゼオライトに銅と銀を飽和吸着させた平均
粒子径３μｍの微粉末１０％とを混入し、増粘剤で粘度
を７０００ｃ　、　ｐ　、　ｓに調整した処理液をプリ
ントし、乾燥後発泡させて消臭繊維織物を得た。消臭性
能の試験結果を第１表に示した。

上記実施例１〜５で得た各消臭繊維製品について、次の
方法により、硫化水素とアンモニアに対する消臭性能を
試験した。

容量３Ωのポリ弗化エチレン製袋内に、各消臭繊維製品
試料１ｇと所定の初期濃度のガス６００ｎ　ｉとを封入
し、室温で３時間放置後のガス濃度を測定した。また別
に上記と同様の初期濃度のガス６００１ρだけを封入し
て、同様に３時間放置後のガス濃度を測定し、ブランク
ガス濃度とした。脱臭率（％）は次式により求めた。

第１表 第１表に示すように、上記各実施例で得られた消臭＃ａ
維製品は、硫化水素、アンモニアに対して極めてすぐれ
た消臭性能を有している。

上記のように各実施例で得られた消臭繊維製品において
、消臭性！Ｉ！機物質物質体となる繊維は表面積が大き
く、したがって悪臭ガスとの接触面積が大きく、特に繊
維が収束している部分で悪臭ガスの通過抵抗が起って消
臭性無機物質と悪臭ガスとの接触時間が長くなって消臭
効率が良好である。

しかも消臭性無機物質が樹脂の多孔質皮膜を介して保持
されているので、消臭性無機物質と悪臭ガスとの接触面
積がさらに著しく増大し、かつ皮膜厚さが多孔質とした
ことにより薄くなり、悪臭ガスが樹脂皮膜内部を拡散す
る時間が短くなって消臭速度が速くなり、また消臭性無
機物質の大部分が消臭に寄与して消臭効率が著しく良好
である。

発明の効果 以上のように本発明の消臭ｍ、Ｉ！！製品の製造方法に
おいては、繊維製品を消臭性無機物質を含有する樹脂溶
液で処理して、前記繊維製品の繊維表面に前記消臭性無
機物質を含む樹脂の多孔質皮膜を形成するものであり、
任意の方法による後加工で消臭繊維製品を容易に生産で
き、しかも得られる消臭ｍ維製品では、消臭性無機物質
と悪臭ガスとの接触面積が大きく、かつ接触時間も十分
で、消臭性無機物質の大部分が消臭に寄与して、消臭速
度、消臭効率が極めて良好で、耐久性らすぐれており、
一般衣料用のほか、カーテン、内装材として室内の消臭
に使用でき、布団側地、中綿などに用いた消臭布団は養
護老人、身障者用などとして有用であり、一方フイルタ
ーなどの表面積の大きさが必要な用途にも好適であるな
ど、多種多様な用途に用いることができる。

代理人　　　森　　本　　義　　弘

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、繊維製品を消臭性無機物質を含有する樹脂溶液で処
   理して、前記繊維製品の繊維表面に前記消臭性無機物質
   を含む樹脂の多孔質皮膜を形成することを特徴とする消
   臭繊維製品の製造方法。