JPH02282Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、主として商品や荷物の発送時に、
梱包物の外面に貼付ける伝票に関するものであ
る。

〔従来の技術と問題点〕

梱包物を発送するには、必要な事項を記載した
伝票を梱包物外面の見やすい位置に貼付けること
が行なわれており、このとき伝票の汚損を防ぐた
め、伝票の表面を透明なフイルムで覆うようにし
ている。

従来使用されている二枚の透明フイルムは、伝
票を梱包物に貼付けるために、その一面側に感圧
接着剤が塗布され、これを保護する剥離紙が重ね
て貼合わせた構造になつている。

ところで、剥離紙を重ね合わせた構造は、貼付
時の作業性が悪いだけでなく、剥した剥離紙は不
要品となつてすてられるため、コストも高くつく
という問題がある。

また、剥した剥離紙が作業現場に散乱すると、
その上を歩いた作業員が足を滑らし、怪我をする
という危険性もあり、従つて、大量に使用する運
送業者においては、剥離紙の処分に頭をなやまし
ているのが現状である。

この考案は上記のような問題点を解決するため
になされたものであり、剥離紙の使用を省き、伝
票使用の作業能率と安全性を向上させ、コスト的
にも安価な伝票を提供するのが目的である。

〔問題点を解決するための手段〕

上記のような問題点を解決するため、この考案
は、片面に剥離剤層を設けたフイルムと、片面に
接着剤層を設けた二枚のフイルムを剥離剤層と接
着剤層が重なるように積層して両側をシールし、
この積層フイルムを、一枚づつ切離すことができ
るよう数枚の伝票を重ねた伝票本体上に接着剤層
を備えたフイルムが重なるよう積層し、この積層
体の上下に接続用伝票を重ねてこれらの一方端縁
を綴り込み、接続用伝票の両端部に一定の間隔で
ガイド用の孔を設け、前記接着剤層を設けた二枚
のフイルムは両フイルム間に隙間を設けた状態で
剥離剤層を設けたフイルムに重ね、この隙間部分
で剥離剤層を設けたフイルムと伝票本体の上面と
を接着剤で接着したものである。

〔作用〕

ミシン目の部分で切離した上下の伝票は一部を
お客様にわたし、一部は控えとして残し、伝票本
体を荷物に貼付けるため、接着剤層を備えた二枚
のフイルムを隙間の部分から両側に剥し、積層し
た剥離剤層付フイルムと接着剤層付両フイルムを
一枚の状態に延し、剥離剤層を設けたフイルムで
接着保持した伝票本体を押え、両側に引剥したフ
イルムを接着剤層で荷物に貼付ければ、伝票本体
を覆うことができる。

〔実施例〕

以下、この考案の実施例を添付図面に基づいて
説明する。

図示のように、この考案の伝票は、積層フイル
ム１と、複数枚の伝票を一枚づつ切離せるように
した伝票本体２と、これらを上下から挾む接続用
の伝票３，４の組合せによつて構成されている。

上記積層フイルム１は、片面に剥離剤層５を設
けたフイルム６と、片面に接着剤層７を設けた二
枚のフイルム８，８を、剥離剤層５と接着剤層７
が重なるように積層し、その両側をシール９，１
０によつて接続すると共に、第３図の如く接着剤
層７を設けた二枚のフイルム８，８は、両シール
９，１０間中央部に隙間１１を形成するよう離し
た状態でフイルム６に積層し、この隙間１１部分
において剥離剤層５を設けたフイルム６と伝票本
体２の上面が接着剤１２で接着されている。

前記積層フイルム１と伝票本体２及び接続用伝
票３，４は、一方の端縁を備えた状態で重ね合わ
せ、その端縁が接着剤の塗布等による綴り込み面
１３になつている。

接続用の伝票３，４は、積層フイルム１よりも
広幅の間隔で設けた切離し用のミシン目１４を介
して連続し、各ミシン目１４間において積層フイ
ルム１と伝票本体２が挾まれている。

この接続用伝票３，４の両側には、コンピユー
タで処理するためのガイド用の孔１５が一定の間
隔で設けられ、一方端部の孔１５は積層フイルム
１及び伝票本体２を貫通している。

なお、剥離剤層５を設けたフイルム６は透明で
も良いが、その表面に印刷可能な処理を施し、必
要な事項を記入できるようにするのが好ましく、
また、フイルム６の伝票本体２を貼合わせる部分
は剥離剤層５を省いて直接貼合わせてもよいと共
に、伝票本体２の隣接端部は、ミシン目１４の部
分で接続伝票３，４と共に切離せるようにしても
よい。

この考案の伝票は上記のような構成であり、使
用するには、ミシン目１４に沿つて切離した後、
上下の接続伝票３と４を剥して一部はお客様にわ
たし、一部は控として残す。

伝票本体２を荷物Ａに貼付けるには、接着剤層
７を設けたフイルム８，８を隙間１１の部分で両
側に切剥して各フイルム６，８，８を一枚の状態
に引延ばし、第４図の如くフイルム６と伝票本体
２の最上部が接着剤１２で接着した状態で、両側
に引剥したフイルム８，８を接着剤層７で荷物Ａ
に貼付ければ、第５図のように伝票本体２をフイ
ルム６で覆つて荷物Ａに取付けた状態になり、輸
送行程において伝票本体２の必要なものを順次抜
取ればよい。なお、伝票本体２は貼付時、接着剤
１２でフイルム６と接着されているので貼付状態
が離脱することができ、接着剤１２は剥離剤層５
に接着しているので、最上部伝票とフイルム６の
剥離を支障なく行なえる。

〔効果〕

以上のように、この考案によると、積層フイル
ムのみによつて伝票本体の貼付けが可能になり、
従来のような剥離紙の使用が省け、伝票使用時の
作業性や安全性の大幅な向上が図れると共に、構
成材料のロス発生がなく、コストの低減も可能に
なる。また、二枚の接着剤層フイルムは隙間の形
成により引剥し作業が容易になり、隙間部分で剥
離剤層フイルムと伝票本体を接着したので、フイ
ルムによる伝票の貼付時に伝票が離脱することが
ない。

更に、上下に重ねた接続用伝票に送り用の孔を
設けたので、伝票のコンピユータによる処理が行
なえるようになる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案に係る伝票の一部切欠平面
図、第２図は同上の拡大縦断正面図、第３図は同
縦断側面図、第４図は貼付状態の縦断側面図、第
５図は同斜視図である。 １は積層フイルム、２は伝票本体、３，４は接
続伝票、５は剥離剤層、６，８はフイルム、７は
接着剤層、９，１０はシール、１１は隙間、１２
は接着剤、１４はミシン目、１５は孔。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) 片面に剥離剤層を設けたフイルムと、片面に
   接着剤層を設けた二枚のフイルムを剥離剤層と
   接着剤層が重なるように積層して両側をシール
   し、この積層フイルムを、一枚づつ切離すこと
   ができるよう数枚の伝票を重ねた伝票本体上に
   接着剤層を備えたフイルムが重なるように積層
   し、この積層体の上下に接続用伝票を重ねてこ
   れらの一方端縁を綴り込み、接続用伝票の両端
   部に一定の間隔でガイド用の孔を設け、前記接
   着剤層を設けた二枚のフイルムは両フイルム間
   に隙間を設けた状態で剥離剤層を設けたフイル
   ムに重ね、この隙間部分で剥離剤層を設けたフ
   イルムと伝票本体の上面とを接着剤で接着した
   伝票。 (2) 剥離剤層を設けたフイルムが表面に印刷可能
   である実用新案登録請求の範囲第１項に記載の
   伝票。 (3) 接続用伝票は、切離し用のミシン目を介して
   連続し、各ミシン目間において積層フイルムと
   伝票本体とが挾まれている実用新案登録請求の
   範囲第１項に記載の伝票。