JPH02280500A - 立体感増強用ステレオ収音方式 - Google Patents

立体感増強用ステレオ収音方式

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JPH02280500A
JPH02280500A JP1100191A JP10019189A JPH02280500A JP H02280500 A JPH02280500 A JP H02280500A JP 1100191 A JP1100191 A JP 1100191A JP 10019189 A JP10019189 A JP 10019189A JP H02280500 A JPH02280500 A JP H02280500A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は人頭等の人体(バイオ)条件に留意した音声収
録方式、およびそのアダプターに関する。。
[従来の技術] 従来のマイクには無指向性、単一指向性、80字指向性
マイクや壁面、床面反射音利用の特殊音場収録マイク、
イエツクリンの円盤などがある。
またダミーヘッド式マイクでは前後方向に遮蔽された2
組のダミーヘッド式マイクを用いて4チヤンネル用ダミ
一ヘツド式マイクを構成した技術がある。
[発明が解決しようとする課題] ダミーヘッド式マイクを除く以上の種々のマイりは、人
頭条件に基づく聴覚特徴に留意した方式はない。例えば
単一指向性マイクの場合、マイクの前方にある音は音量
が大きくしかも周波数特性に優れてピックアップされ、
後方の音は音量が小さくしかも周波数特性のレンジが狭
い。以上の特徴を十分に発揮するように再生しても、収
録状態が予め判明している聴取者にとっては知的(音色
的な特徴にて)に音源の方向が判断が可能ではあるが、
通常のリスナーにわかるような前後定位はどの様な再生
方式を用いても不可能である。またイエツクリンの円盤
による収録方式は、左右の時間差を聴覚における条件に
近付けつつセパレーションも十分とれると言った面が人
頭における聴覚条件に近い内容をもっているが、前後定
位について忠実な再現性をもった収録方法とは言えない
なお、以上のマイクで録音された音を再生する形態は大
きく分けて2スピーカ再生、ヘッドホン再生、サラウン
ド再生、特開昭62−199198号公報に開示された
消音部材を頭部付近に配置しすることにより2スピーカ
で全方向定位を可能とした再生装置(以下、頭部干渉除
去再生方式)の4種類がある。そして前後方向の厚みお
よび臨場感の再生に関しては、2スピーカ再生ではプロ
グラムソース製作者の勘に頼った経験に則ったマイク・
アレンジやエフェクター処理を行っており、特殊な能力
を必要とした。また製作されたプログラムソースはパイ
ノーラル方式を除いて、如何なるものでも原音再生と同
様な全周囲の忠実な定位を再生する能力は持ち合わせて
いないものであった。
また、ヘッドホン再生や頭部干渉除去再生方式において
は、ダミーヘッド式マイク収録によるプログラムソース
が非常に再現性が高いことで知られているが前後音源が
明確に判断できない問題があった。またサラウンド再生
においては人工的に左右信号の差成分を処理したリディ
レイ処理をしたりするので比較的前後方向の厚みや臨場
感は再生されるが、これも2チヤンネル再生のプログラ
ムソース同様、原音再生としての忠実な定位を再生する
能力は持ち合わせてなく、また無理なエフェクター処理
における不自然感が生じる問題があった。
さらに2スピーカ再生、サラウンド再生、頭部干渉除去
再生方式においてダミーヘッド式マイク収録されたプロ
グラムソースを再生すると程度の差はあるものの、いず
れの場合にも前方左右のメインスピーカと同一の方角に
定位する音が、ダミーヘッド式マイクで作られる特有の
頭部干渉音と重複して、パイフォニック特有の癖のある
聴きずらい音になり、さらにこの重複量があることによ
りその他の定位がこの音にマスキングされて定位が不明
瞭になったり、スピーカ位置に近い定位音がスピーカ位
置へ吸い込まれたり、さらに後方へ回る残響音などがか
き消され、前後感の乏しい音になるといった問題があっ
た。
以上のように多種の再生形態が乱立している現状におい
て、多くの再生形態をまたいで共通使用に耐えうるプロ
グラムソースが無く、特に奥行、厚み、臨場感、前後感
のあるプログラムソースを原音に忠実でしかも聴きやす
い音で再生できる共通のプログラムソース作成は大変困
難であった。
また更に、現在のアウトドア・ステレオのメイン・トラ
ンスデユーサであるインナー・イヤー式ヘッドホンでの
再生を前提として前後感を最大限に再生可能にする録音
技術は現在のところ考えられてない。
本発明は以上の欠点を斬新でかつ正攻法で解決せんとし
たものである。
[課題を解決するための手段] 本発明では、マイク振動板想定位置と収録音源を結ぶ音
の伝播路上に、音源の持つ位相をランダムにする、ラン
ダム硬質部材を設置したことステレオ用収録方式が提供
される。また別の特徴による本発明では、ダミーヘッド
式マイク頭部の左右斜め前方にステレオスピーカの標準
開き角と略同角広げて消音部材を設けたダミーヘッド式
マイク収録方式が提供される。
[作   用   コ 本発明では、マイク振動板想定位置と音源を結ぶ音の伝
播路上にランダム硬質部材を多数個設置することにより
、上記伝播路上を音源からの音が伝送周波数特性におい
て裾の広い変動が除去され聴感上フラットであるものの
位相的にはランダムになるRFL (、ランダム卆フラ
ット・ロード)としたことを特徴とするステレオ用収録
方式であり、この方式によるマイクを2チャンネル以上
で複数略同一方向にマイクアレンジして収録して得たプ
ログラムソースは、マイク振動板に対しRFL方向に両
耳相関が低く、その逆側方向に両耳相関が高い現象が生
まれる。従ってこのプログラムソースは、現在主流の種
々の再生方式で前後方向や臨場感の再生が豊になるその
理由は次に述べる人頭の特徴により裏付けされる。
人の聴覚に知覚する前後感、距離感、臨場感は大別して
2種あると考えられる。その一つは、頭部における干渉
や反射によって生れる特有な伝送周波数特性上のピーク
デイツプのパターン認識による知覚。もう一つは左右の
両耳相関の違いによる知覚である。特に耳介は後方から
の音を遮蔽し、後方音はその遮蔽を逃れるように回り込
んだ音のみを人は後方音として聴取する。またこの回り
込みは多くの干渉を含んだ音であることはよく知られて
いる。また更に頭部頭髪の形状的特徴によってこの回り
込みの干渉音のランダムな状態が助長される。結果とし
て前方から入射した音は左右相関の高い類似した音、後
方から入射した音は左右相関が低いランダムな音という
特徴で聴取者は知覚している。
[実施例コ 以下添付図面に基づいて本発明を説明する。
第1図は本発明の一実施例を示し、lはマイク、3はラ
ンダム硬質部材、5は支持部材、6は吸音部材、7は側
方吸音部材、8は音圧入射量調節部材、である。なお第
2図は第1図では複数示したランダム硬質部材3を1つ
だけ残した状態の分解斜視図である。
ランダム硬質部材3および吸音部材6はマイク1を中心
に約180°逆側に支持棒14および側方吸音部材7に
よって支持し、通常はランダム硬質部材3側が後方を向
くように収音環境内に設置する。
この支持棒14の両端には球形のジヨイント部16をも
たせており、ランダム硬質部材3はきわめて自由な位置
と角度をもたすことが可能になっており、さらにジヨイ
ント部の受は側には防振ゴム9が入っている(この支持
棒14および防振ゴム9は単なるフレキシブル素材によ
るシャフトでも代用させることができる)。また複数の
ランダム硬質部材30間には後方音が反射や回折してマ
イクに入射する。その入射する直前では音圧入射量調節
部材8で音圧量が調節されつつ反射してマイク入口1.
3へ達する。また、ランダム硬質部材3や音圧入射量調
節部材8には高域減衰の少ない素材を使用しているので
、この入射音は伝送周波数特性において聴覚上フラット
であるものの位相的にはランダムになる音となっている
。この音は少なくとも5 k〜10kH2間において音
圧の減衰が僅かになるように特に考慮して設計されてい
る。それはr聴覚ハンドブック/ナカニシャ出版」の第
5章、音源定位にも明記されているように定位感をうる
のに必要不可欠な帯域を失いたくないためである。
また上述のランダム硬質部材3を通ってきた音圧は伝送
周波数特性が第3図に示すように巨視的に見るとフラッ
トでかつ微視的に見ると、ピーク・デイツプの生じてい
る収録である特徴がある。
(人間の聴覚では、裾の狭い細かいピークやデイツプは
ほとんど知覚されず、平坦に感じられることが広く知ら
れている)このような特徴を得るためにここでは、三角
形状の薄い2mm厚の薄いガラスを放射状にかつ略ラン
ダムに支持棒14を介して配置して得た。この偏々のガ
ラス板の大きさは耳介と同様にすることにより、耳介で
生じる特有の干渉音を得ることが可能になり、それを多
数個使用することによりその干渉音を強調することが得
られる。また大きさを耳介以上の形状にした場合、耳介
の回折効果をより強調した音響特性が得られ、耳介と同
一の干渉音(外耳道内に表れる特徴あるピークデイツプ
)は存在しないものの、回折現象とそれに付随して増加
する遮蔽効果が増加しこれを多数個使用することにより
、さらに複雑な干渉音あるいは回折音が得られ、これに
より上記のような音響特性が得らる。また、素材に反射
周波数の広いガラスを使用しているので高域の減衰もわ
ずかになっている。また、一部のガラスに後方からみて
音圧入射量調節部材8が反射して写るように角度を決定
しているので超高域の音圧が十分入射するようになって
いる。一方、吸音部材6を通ってマイク入口13へ達す
る前方音は吸音部材6および音圧入射m調節部材8を通
ってきた後方音の音圧とバランスを取るために減衰され
、音源の位相情報は乱されずに中高域の音圧を減衰する
ように構成されている。なお、以上の構成で分かるよう
に本発明を利用すると、マイク振動板位置における人力
音波は中高域が減衰しやすい環境になるので、使用する
マイクユニット、インピーダンス変換トランス、マイク
内臓増幅部等からなるマイク・システムの伝送周波数特
性には中高域が勝ったものを採用することが望ましい(
中高域の減衰を極力少なくする方法もあるが、前述のよ
うにユニットを含めた総合特性で伝送周波数特性のバラ
ンスを取るほうが設計上容易と思われるなお、ランダム
硬質部材3および吸音部材6の位置関係は特に前述した
ようなマイク1を中心に約180’逆側に必ず構成しな
ければならないものではなく、例えば60°おきに交互
に構成することも可能である)。この場合は実際の音場
の前後間係とは無関係にランダム硬質部材3の構成する
方向が後方になり、吸音部材6が構成される方向が前方
になるといった。特異な収録状態になる(原音忠実収録
の目的から多少脱線する)。なお、マイク人口13位置
にてマイクとのジヨイント部19を形成しているので、
マイクの取り外しが可能でしかも様々なマイクとの組合
せで本発明の効果が得られる。ざらに、吸音部材6を側
方吸音部材7同様に厚みをっけ、全周囲を強吸音性にす
る方法か、あるいは通常のマイクの先端前方にランダム
硬質部材を設置する方法によって後方音響用のノイズ・
マイクとして使用することも有用である。
一方、リボンやコンデンサー式などのように振動板の後
方からの音声入射が可能なタイプのマイク・ユニットを
使用する場合は、第4図に示すように通常の前面方向の
マイク人口付近にランダム硬質部材を備え、その逆側の
(通常のマイクで言う裏側)音道が狭くなっている側を
正面方向にする工夫により、前後の音圧のバランスを取
りつつとヱアーな前方音の収録とランダムな後方音の収
録が可能になる。またこの種のマイクでは通常8字の指
向特性を有しているので前後より左右の感度が高くなり
、上記側方吸音部材7を付加する必要がない。
第5図は本発明をダミーヘッド式マイクに応用した一例
を示す。
20はダミーヘッド式マイク、22はランダム硬質部材
、24は支持部材、26は消音部材、28はブチルゴム
のスペーサ、32は外耳道人口であり、ダミーヘッド式
マイク20の首部にスペーサ28を介して物質伝導ここ
よる振動を閉ざした状態で適度の強度をもって支持部材
24が設置されている。この支持部材24には音響的に
無視できる程度の粗い格子34が緊張状態で張られてお
り、この格子34の隙間に約二十程のランダム硬質部材
22がはめ込まれ更に接着がされている。またこの支持
部材24にはアーム36が回動可能に2木製着されてお
り、その先端には消音部材26が装着されている。ここ
では上記2本のアーム36の開き角は306としている
また、ダミーヘッド式マイク20の正面には、−方に挿
入棒を有する手に類似した形状を有する遮蔽板38がダ
ミーヘッド式マイク20の鼻付近の所定の孔に挿入固定
されている。この遮蔽板38は一見すると左右のセパレ
ーションを改善するセパレータ(例えばイエツクリンの
円盤)と同一の働きをするように見えるであろうが、セ
パレータ効果も有するが、それ以上に左右クロストーク
側の頭部干渉音を吸収する働きを有している。つまり、
上記消音部材26が目脂したスピーカ方向と同一方向か
らの音圧の減衰で除去漏れしたクロストーク側の特定方
向音を減衰させる作用を有する。
なお、ランダム硬質部材22は極薄の硬質ガラスの三角
形状のものを使用しく作成上の問題はあるが、できるな
ら外耳と同形状の形をさせることが望ましい)、好まし
くは最も再現したい後方位贅から見てマイクの外耳道人
口が反射して映るように角度設定を行なうことが望まし
く、これによりその音の1次反射が直接外耳道に入射す
るようになる。結果として特に8KHz以上の音を通常
の聴取状態(ダミーヘッド式マイク収録状態)よりも多
く収録させることが可能になり、残響感が強調される。
その理由は、外耳道が左右やや後方のみにダイレクトな
入射音道を有し、そのため8K)Iz以上の音域がよく
聞こえると音源が斜め後方に存在すると知覚する特徴に
起因しており、従ってこの入射音道と対応する超高域情
報を多量に収録可能にしたことによって、後方感の強い
豊かな残響の収録が得られる。
第6図は第5図のダミーヘッド式マイクの動作を説明す
る主視図であり、このマイクで収録した音を聴取すると
きに用いるスピーカとその音波を図示しである。またダ
ミーヘッドは音の入射状態が分かりやすいように断面を
示した。
さて、図中の2つの消音部材26.26′は、ステレオ
の標準的なスピーカ設置角度と略同一方向、つまり頭の
センターを中心に正面から左右に30”振った状態とな
るようにアーム36の角度を設定しである(標準的な部
屋である6畳間における実使用上では広い壁際にスピー
カを設置させた場合には約40″  狭い壁際では25
°がノーマルと思われる)。また、遮蔽板38は頭部よ
り僅かに離れた位置に設置しである。スピーカから発せ
られた音波39に着目すると、まずダミーヘッドの右耳
に直接届くであろう音圧および、上記右耳に間接的に届
くであろう頬に当たる音圧が消音部材26によって減衰
されている。また音圧39がダミーヘッドの左耳に届く
であろうクロストーク音は上記遮蔽板38により減衰さ
れている。同様に左側スピーカからの音圧も同様に減衰
される。これにより聴取時の再生時頭部干渉ピークデイ
ツプ(これは、特定の角度から聴取者に到達する再生音
により頭部干渉が生じ伝送周波数特性が乱れるピークデ
イツプである)と収録時における頭部干渉ピークデイツ
プが重複して強調され、鼓膜上での特性が大幅に悪化す
ることを防止しできることが解る。なお、ランダム硬質
部材22と頭部支持部材40の組合せによリアダブター
を形成し、これを従来のダミーヘッド式マイクや外耳道
挿入式マイク・システムに装着することにより簡単に本
発明の方式にすることができる。
第7図の斜視図は、頭部にヘッドホンのように装着して
簡単に後方音をランダムにすることができるアダプター
を示す。また第8図は第7図を上方から見た図である。
[発明の効果コ 本発明の音声収録方式ではマイクの後方にランダム硬質
部材を装着しRFLを構成しているので、後方からの音
声は位相がランダムに乱れる。また、このマイクを複数
チャンネル使用することにより、RFLを通ってきた音
、例えば後方からの音声が左右の相関性が低い状態にな
り、本方式で録音された音声を再生すると前後方向の音
源方向が再現される。この理由は耳介の回折効果によっ
て人間が前方と後方の方向知覚を行っている特徴に留意
されたものである。例えば人間が真後ろからの音と認知
できるのは左右外耳道へ届く音が位相的にランダムでし
かも左右の音量差と伝送周波数特性差が少ないという特
徴がある。また、ランダム硬質部材を耳介の大きさに近
いものを使用した場合、後方からの音声のランダムな現
象以外に耳介特有の干渉音も付加する。以上のランダム
硬質部材を多数個使用することにより上記聴覚認知特徴
を強調する効果を有する。
また左右信号の差成分を利用したサラウンド再生や4チ
ヤンネルステレオにおいて、本発明によって得゛られる
ステレオ信号は非常によく前後に分離される。
また、ダミーヘッド式マイクの前方左右に消音材を設け
、さらにダミーヘッド式マイクの前方中央に遮蔽板を設
けることにより再生時の聴取者頭部で生じる干渉音の重
複がなくなり、伝送周波数特性に裾の大きなピークデイ
ツプが除去され聴きやすい再生が得られる。その効果の
一例を以下に示す。
従来のダミーヘッド式マイクで収録し頭部干渉除去再生
方式あるいは通常のステレオ方式で再生すると、いずれ
も第9図に示すような20〜25dBの極めて大きなピ
ークデイツプが発生する(ここでは正面より左方向に3
5°振った位置にスピーカを設置し、周波数が平坦な拡
散ノイズを従来の模造人頭方式で収録したソースを用い
て発音させている)。
aが頭部干渉除去再生方式の再生装置(A装置)での特
性、bが通常の2チヤンネル再生装置(B装置)での特
性、gが原音(ピンクノイズを拡散させた音場で聴取者
の外耳道入口にプローブマイクを挿入して測定した特性
)である。一方、本発明のダミーヘッド式マイクで収録
したものを上述のAS B装置で再生すると第10図に
示すようにA装置ではa′に示したように、ピーク及デ
イツプの繰り返しが細かくなり、例えばa特性との部分
的な比較をすると、aで9kHz付近に1/2オクター
ブ程存在する大きなピークはa2では3分割されている
。また原音聴取のg特性に対して細かなピーク、デイツ
プ以外は数dBの差と近づく。一方B装置でも同様に大
きな裾を持つピークは全て細かなピーデイツプに改善さ
れていることが分かる。
これにより、−船釣なステレオ再生装置で再生した音が
、頭部干渉の重複が減少し、裾の広いピークとデイツプ
すなわち知覚しやすい周波数変異が除去された、聴きや
すい再生音が得られる。また、以上の説明は周波数特性
における改善効果を述べただけであるが、その他の干渉
音や位相変化における測定しにくい特性においても原理
上同様の改善効果が得られる。
さらに、聴覚の方向認知は数カ所の周波数上の変異特徴
をパターンで認識していることが知られているが、本発
明で裾の広い起伏が除去されるので、再生時に重複する
上記パターン的な特徴も除去され、プログラムソース本
来のもつ定位情報が聴取者鼓膜上に提供し得る。
なお、第7図に示したランダム硬質部材と頭部支持部材
の組合せで形成したアダプターは、手持ちのダミーヘッ
ド式マイクや外耳道挿入式マイク・システムに装着して
、前後方向の収録能力を簡単に向上させるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示す斜視図、第2図は第1
図の部分分、解斜視図、第3図はランダム硬質部材を通
ってきた音圧の伝送周波数特性を示すグラフ、第4図は
コンデンサー式・マイクユニットを使用した例を示す部
分断面図、第5図は本発明を疑似人頭マイクに使用した
斜視図、第6図は第5図のダミーヘッド式マイクの音響
的な意味を解く説明図、第7図は本発明を頭部に簡単に
取り付けられるアダプターに応用した斜視図。第8図は
第7図の背面図、第9図は従来の各再生装置で従来の録
音プログラムソースを聴取した時の伝送周波数特性を示
すグラフ、第10図は第9図の同じ再生装置で本発明に
よる録音プログラムソースを聴取した時の伝送周波数特
性を示すグラフである。 図 中 3,22・・・ランダム硬質部材、6・・・吸
音部材、8・・・音圧入射量調節部材、26・・・消音
部材、38・・・遮蔽板、40・・・頭部支持部材。 第3図 第10図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、マイク振動板想定位置と収録音源を結ぶ音の伝播路
    上に、音源の持つ位相をランダムにする、ランダム硬質
    部材(3,22)を設置したことを特徴とするステレオ
    用収録方式。 2、ダミーヘッド式マイク頭部の左右斜め前方にステレ
    オスピーカの標準開き角と略同角広げて消音部材(26
    )を設けたことを特徴とするダミーヘッド式マイク収録
    方式。 3、ダミーヘッド式マイク頭部の中央前方にステレオス
    ピーカの標準開き角と略同角方向から到来するクロスト
    ーク側の到来音を減少する遮蔽板(38)を設けたこと
    を特徴とするダミーヘッド式マイク収録方式。 4、上記ランダム硬質部材(3,22)の略反対側に吸
    音部材(6)を設けた請求項1に記載のステレオ用収録
    方式。 5、上記マイク振動板想定位置の音声入射入口に音圧入
    射量調節部材(8)を設けた請求項1に記載のステレオ
    用収録方式。 6、頭部支持部材(40)の両端に上記ランダム硬質部
    材(22)を設けたことを特徴とするバイノーラル用相
    関性制御収録アクセサリー。
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