JPH02269010A - 混練機ロータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、プラスチック、ゴム等の粘稠材料をこね混ぜ
る混練機に−ダ）のロータ軸に関する。

〈従来の技術〉 従来のバッチ式混練機は、通常は平行二輪ロータ型であ
って、そのロータ軸は一端から、中央部に至る２個のブ
レードが互に位相をずらせて設けられている構造のもの
が多用されていた。

一方、本発明者は、特開昭６３−２９７００３号公報に
開示されているように、ロータ軸に直接ブレードを設け
るのではなく、真直形のシャフトにブレードを具備した
ブレード付き円筒体を嵌合し、そのブレード付き円筒体
の両端を容器側壁の外方まで延長して、容器外において
外挿体をシャフトに固着させた混練機のロータ軸を提案
している。

〈発明が解決しようとする課題〉 第一の課題は、混練効果の向上である。従来型のロータ
では、各ブレードが材料を中央部へ送り込むため、混練
能率の高い個所が容器中央部に集中するきらいがあった
。これに対し、一端から中央部をこえて伸びる大形ブレ
ードと、他端から中央に達しない小形ブレードを設ける
ことが考えられるが、両ブレードに発生するトルクが不
均衡となってシャフトに大きな推力が生ずるという新た
な問題が生ずる。

第二の課題は、被混線材料の冷却又は加熱を効率よく行
うことである。ロータ軸の内部に冷却液循環路を設ける
場合、通常はシャフトの中心軸に沿って設けられるが、
混線工程中に冷却を最も必要とするのはブレードの最先
端部であり、シャフト中心部から最も離れている。ブレ
ードをどのような手段で形成するにしろ、ブレードの形
状は決して単純でなく、しかもロータが回転しているか
ら、ブレード先端部を効率よく冷却又は加熱することは
容易でない。

第一課題が解決されて混練効果が向上した場合、特に容
器内が上蓋により加圧される加圧型混練機においては、
物理的な摩擦熱および化学的な反応熱を発し、用途によ
っては高温のもとての混練が要求されることがあるから
、材料を効率よく冷却し又は加熱することが益々重要な
にる。

本発明は、上記の課題を一挙に解決する構造を有し、か
つ、真直形ロータ軸へ嵌合、固着して用いられる混練機
ロータを提供する。

〈課題を解決するための手段〉 本発明の混練機ロータは、ロータ軸と嵌合する円筒体の
中央部に、１個の大形ブレードと２個の小形ブレードが
一体形成されており、上記大形ブレードはその外端が上
記中央部の一端部に位置し、上記小形ブレードはその外
端が上記中央部の他端部に位置し、かつ、上記大形ブレ
ードの内端と上記２個の小形ブレードの各内端の間に材
料が通過しうる間隔が設けられていることを特徴として
いる。

く作用〉 本発明のロータ軸は、第６図に示すように、真直なロー
タ軸２０に嵌合、固着して用いられる。

平行二軸混練機のロータとして用いられる場合は、一方
のロータ軸の大形ブレードが他方のロータ軸の小形ブレ
ードと係合するように、混練容器の中心を対称点として
点対称をなす向きに嵌合、固着して用いられる。

材料が充填された混練容器内でロータ軸が回転するとき
、材料は、これを軸方向のみについて説明すると、大形
ブレードにより一端から中央部をこえて大きく送られ、
位相の異なる２個の小形ブレードにより他端から中央に
向けて二度に分けて小さく戻される。平行二輪型におい
ては、もう−本のロータ軸が容器中心を対称点として点
対称に配設されるから、材料は、もう−本のロータ軸の
大形ブレードにより、他端から中央部をこえて大きく戻
され、位相の異なる２個の小形ブレードにより一端から
中央へ向けて二度に分けて小さく送られる。また、容器
内のある定位置について説明すると、材料は、一方のロ
ータ軸の小形ブレード、他方のロータ軸の大形ブレード
、一方のロータ軸のもう一つの小形ブレードによる押圧
力を受けるが、一方のロータ軸のブレードの山が他方の
ロータ軸のブレード間の谷にくい込む両ロータの接点に
おいて、このようなくい込みが、ロータ軸の１回転中に
６回行われる。その結果、従来に比べて、材料は大きく
速い運動を強いられ、しかも、その間に強い圧縮力と剪
断力を受けて能率のよい混練が進行する。

一方、冷却又は加熱用の熱媒はロータ軸の軸心部の供給
路から３個のブレードの表層部を通って再び軸心部の回
収路へ回収されるが、各ブレードの表層部がプレートで
形成され、その内側に熱媒通路を形成するための内部壁
面が設けられているので、熱媒通路の横断面積を小さく
抑えることが可能となり、軸心部から供給される熱媒を
ブレードの表層近接部を高速度で通すことが容易になる
から、少量の熱媒を用いて効率のよい冷却又は加熱を行
うことができる。

〈実施例〉 第１図に本発明実施例の正面図を示し、第２図に第１図
の側面図を示し、第３図（ａ）　（ｂｌ　（Ｃ）にそれ
ぞれ第１図のＡ−Ａ断面図、Ｂ−Ｂ断面図、およびＣ−
Ｃ断面図を示す。

ロータ軸に嵌合、固着される真直な円筒体１の中央部に
１個の大形ブレード２と２個の小形ブレード３．４が、
第２図または第３図（ｂ）に示すように互に異なる位相
で設けられている。大形ブレード２の根幹部の軸方向長
さは中央部の長さＷの１７２よりも長く、好ましくは３
１５ないし４１５の範囲であり、小形ブレード３および
４の根幹部の軸方向長さは、Ｗの１／２よりも短く、好
ましくは１１５ないし１／２の範囲である。各ブレード
２．３．４の稜線は、第４図に展開図で示すように、ロ
ータ軸の回転により材料を中央へ送る向きの進み角をも
つらせん状に形成されている。また、１２個の小形ブレ
ード３，４のうち先行するブレード３は追従するブレー
ド４に比べてやや短い。従って材料は、大形ブレード２
により一端から中央部をこえて大きく送られたのち、先
行するブレード３により小さく戻され、更に追従するブ
レード４により再度小さく戻される。

各ブレード２．３．４の表層部２ａ、３ａ、４ａはプレ
ート状をなし、その内面を所定の距離を隔てて内部隔壁
２ｂ、３ｂ、４ｂが設けられ、その間に熱媒通路２ｃ、
３ｃ、４ｃが形成されている。

これらの熱媒通路２Ｃ，３ｃ、４ｃの所定の距離を保持
するためのスペーサを内部隔壁と一体に設けてもよい、
また、内部隔壁２ｂ、３ｂ、４ｂと円筒体１の間は図示
のように中空であってもよく、中がつまった無垢の部材
であってもよい。

大形ブレード２の熱媒通路２Ｃの中央側終端５は、第３
図（ｂｌに示すように、ブレードの両肩に設けられて、
ここから円筒体１の外周に沿って円弧状の通路２３．２
４が形成され、この通路が２個の小形ブレード３，４の
熱媒通路３ｃ、４ｃの中央側終端６および７に連通して
いる。また、大形ブレードの熱媒通路２Ｃの終端位置に
当る円筒体１上にポート１２が形成され、２個の小形ブ
レードの熱媒通路３ｃ、４ｃの各終端位置に当る円筒体
１上にポート１３．１４が形成されている。なお、円筒
体１の中央部の両端には、ロータ軸が混練容器に装備さ
れたときの容器側壁貫通孔における封止装置の一部を構
成する円周方向突起部８．９が一体形成されている。

本発明のロータは、例えば、ブレード部の外壁をロスト
ワックス法又は鋳造法で製作し、内壁をプレス法又はロ
ストワックス性成いは中のつまった鋳物で製作したのち
、ステンレス鋼管等の円筒部に内壁および外壁を溶接す
ることにより製作することができる。

本発明のブレードは種々な形状により実施することがで
き、例えばブレード根幹部の長さに対しブレード稜線の
長さを非常に短く形成することもできる。そのため、小
形ブレードの稜線の長さが容器壁間距離Ｗの１／２より
も短いにもかかわらずその根幹部の長さが一部２よりも
大きくなる場合もある。また同様に、大形ブレードの稜
線の長さが−７２と等しいか＋１７２よりもやや小さく
なる場合もある。要するに、大形ブレードと小形ブレー
ドの間に相対的な大小関係があればよい。しかし、好ま
しい大小関係は、２個の小形ブレードの長さの和が大形
ブレードの長さにほぼ等しいときである。

本発明品を用いるときは、第６図に示すように、ロータ
軸１０に嵌合されて円筒体１の両端部ＩＡ。

ＩＢがロータ軸１０に固着される。このロータ軸１０が
混練容器に装着されると、両端部Ｉ　Ａ、　Ｉ　Ｂは混
練容器の側壁１５．１６の外方へ出る。このロータ軸に
は、あらかじめ、軸心部に熱媒供給・回収通路１７．１
８が形成されており、ポート１２．１３．１４と連通ず
る。

〈発明の効果〉 本発明によれば、１個の大形ブレードと２個の小形ブレ
ードを互に位相を異ならせて一本のロータ軸上に配設し
ているので、これを用いて例えば平行二輪型混練機を構
成する場合、混練容器内の材料は、作用の項で説明した
通り、軸方向に太きく送り、戻されながら、ロータ軸の
１回転中に最大６回の強い圧縮力と剪断力を受けるなど
、混練が高能率に行われる。また、大形ブレードにより
生ずる推力と２個の小形ブレードにより生ずる推力が相
殺されるのでロータ軸に生ずる推力は小さくなり、軸受
構造が簡単になることは勿論のこと、機械の摩擦が少く
寿命が長くなる。さらに、各ブレードの表層部近傍を熱
媒が通るので、冷却・加熱能率が高（、従って熱媒の使
用量が少（済み、熱媒循環装置の容積も小形になる。

また、本発明によれば、同一形状寸法の本発明品を２本
のロータ軸へ互に逆向きに嵌合、固着するだけで平行二
軸ロータ型混練機を製作することができ、それだけ量産
性が向上する。さらに、従来は小型混練機には２枚のブ
レード、大型混練機には４枚のブレードを採用すること
が行われていたが、本発明によれば小型から大型までの
広い範囲にわたって適用することができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明実施例の正面図、 第２図はその側面図、 第３図（ａ）　（ｂ）　（Ｃ）は第１図のＡ−Ａ断面図
、Ｂ−Ｂ断面図、およびＣ−Ｃ断面図、 第４図は本発明実施例の展開図、 第５図は本発明実施例のブレード稜線に沿う縦断面図、 第６図は本発明実施例の使用状態の説明図である。 １　・ ２　・ ３　・ ４　・ ２３、　２４　・ １２、　１３．　１４ ・円筒体 ・大形ブレード ・小形ブレード ・小形ブレード ・熱媒通路 ・ポート

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. （１）ロータ軸と嵌合する円筒体の中央部に、１個の大
   形ブレードと２個の小形ブレードが一体形成されており
   、上記大形ブレードはその外端が上記中央部の一端部に
   位置し、上記小形ブレードはその外端が上記中央部の他
   端部に位置し、かつ、上記大形ブレードの内端と上記２
   個の小形ブレードの各内端の間に材料が通過しうる間隔
   が設けられていることを特徴とする混練機ロータ。
2. （２）上記大形ブレードの捩れ方向と上記小形ブレード
   の捩れ方向が互いに反対である第１項記載の混練機ロー
   タ。
3. （３）上記円筒体の外周上の上記大形ブレードの内端部
   から上記２個の小形ブレードの内端部へ至る間に熱媒を
   通す２本の通路が形成されており、上記円筒体の上記大
   形ブレードの外端部位置および上記２個の小形ブレード
   の外端部位置のそれぞれに熱媒を通すポートが穿孔され
   ている、第１項または第２項記載の混練機ロータ。
4. （４）上記大形ブレードの根幹部の長さが上記中央部の
   軸方向長さの１／２よりも長く、上記小形ブレードの根
   幹部の長さが上記中央部の軸方向長さの１／２よりも短
   い、第１項、第２項又は第３項記載の混練機ロータ。