JPH0226536Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、コインを用いてゲームを行なうコイ
ン式ゲーム装置等から、コイン搬送装置等によつ
て回収されたコインを縦に整列させるコイン整列
装置に関するものである。

従来の技術 従来、任意の状態で流入するコインを縦状態に
整列するコイン整列器と、この整列器から排出さ
れる整列済コインを自転走によつて移送する下り
勾配のコイン自送路とを備えたものが特開昭52−
103239号公報として提案されている。

また、コインを弾性体からなる一対のローラー
の回転により下方空間に落下するようにしたもの
が特開昭53−44240号公報として提案されている。

考案が解決しようとする課題 ところが、特開昭52−103239号公報記載のもの
は、コイン整列器内部の昇降板を案内溝に沿つて
ランダムに上下動し、昇降板同士の位相差により
徐々にコインの姿勢を立て直し、やがてコインが
任意の隣合う昇降板間に縦状態に置かれるように
したものであり、コインを迅速に縦方向に変換し
て正確に昇降板間に送ることが困難で、昇降板を
常時上下方向に昇降させている必要があり、電力
消費が嵩むものであるばかりか昇降板をランダム
に上下動する作動機構が複雑にして大型となるも
のであつた。

また、特開昭53−44240号公報記載のものは、
コイン投入管の管路を一対のローラーにより気密
構造に保ち、コインを一対のローラーのモータに
よる回転により密閉された下方空間の空気圧送管
内に送入するようにしたものであつた。

本考案の目的は、コイン方向変換部材が回動
し、１枚のコインをコイン方向変換部材の回動に
伴つて迅速に縦方向に位置させると同時に、１枚
のコインのみをコイン方向変換部材の回動によつ
て縦方向に位置決めしながら対応する各案内板の
間に形成された整列溝に正確に落下させて滑り込
ますことができ、整列溝内に送込まれたコインが
整列樋の底壁の傾斜に沿つて１枚ずつ転がつてい
き、整列樋上にコインを縦に整列させ、コインが
整列溝内で重なることがなく、コインの研磨や揚
送あるいはコイン数の検出等の次に続くコイン処
理作業がやり易くなり、作業能率を高めることが
可能なコイン整列装置を提供することにある。

課題を解決するための手段 本考案のコイン整列装置は、コイン整列器の内
部に複数の案内板を立設すると共に、前記コイン
整列器に前記案内板に続く隔壁を有する整列樋を
設け、前記案内板の間に整列溝を形成し、前記案
内板の上方に各案内板に対応して回動自在のコイ
ン方向変換部材を設け、前記整列樋に前記整列溝
に続いて傾斜する底壁を設けたことを特徴とする
構成を有するものである。

実施例 以下、本考案の実施例を図面に基づいて詳細に
説明する。

第１図において、１はコイン整列器であり、コ
イン整列器１の内部には互いに平行な複数の案内
板３がそれぞれ立設されると共に、コイン整列器
１には案内板３に続く隔壁を有する整列樋４が設
けられ、整列樋４はコイン整列器１と一体に形成
されている。

コイン整列器１の上方には、第２図に示すよう
に、コインａを搬送する搬送装置２が配設され、
案内板３の間にはコイン搬送装置２から回収され
たコインａを縦に整列させる整列溝１０が形成さ
れ、案内板３の上端には傾斜部が設けられ、コイ
ン整列器１の内部中央付近には複数の案内板３の
上方に対応してコインａを縦方向に変換するコイ
ン方向変換部材として複数の弾性体ローラ５がそ
れぞれ回動自在に設けられ、弾性体ローラ５は横
方向に一定の間隔を置いてコイン整列器１に対し
て軸止めされている。

整列樋４には整列溝１０に続いて傾斜する底壁
が設けられ、整列溝１０によつて縦に整列された
コインａが整列樋４の底壁の傾斜に沿つて転がる
ようになつている。

次に、この実施例の作用について説明する。

コイン搬送装置２から回収されたコインａがコ
イン整列器１内に落下すると、コインａはコイン
整列器１内部の案内板３の上方に対応した弾性体
ローラ５上に当り、隣接する一対の弾性体ローラ
５がコインａの重さで互いに反対方向に回動し、
１枚のコインａを一対の弾性体ローラ５，５の回
動に伴つて縦方向に変換すると同時に、１枚のコ
インａは一対の弾性ローラ５，５間を通過して案
内板３間の整列溝１０内に落下して送込まれ、整
列溝１０内に送込まれたコインａは整列樋４の底
壁の傾斜に沿つて１枚ずつ転がり、整列樋４上に
コインａを縦に整列していく。

第３図は本考案の他の実施例を示すものであ
り、コイン整列器１の内部中央付近には案内板３
の上方に対応してコイン方向変換部材として山形
作動板６が回動自在に設けられ、山形作動板６は
一定の間隔を置いてコイン整列器１に対して軸止
めされている。

次に、この実施例の作用について説明する。

コイン搬送装置２から回収されたコインａがコ
イン整列器１内に落下すると、コインａはコイン
整列器１内部の案内板３の上方に対応した山形作
動板６上に当り、山形作動板６がコインａの重さ
で揺動し、１枚のコインａを山形作動板６の揺動
に伴つて縦方向に変換すると同時に、１枚のコイ
ンａは一対の山形作動板６の傾斜に沿つて案内板
３間の整列溝１０内に落下して送込まれ、整列溝
１０内に送込まれたコインａは整列樋４の底壁の
傾斜に沿つて１枚ずつ転がり、整列樋４上にコイ
ンａを縦に整列していく。

なお、コインａは整列樋４をコインａの周囲で
転走していくため、整列樋４の底壁の傾斜は小さ
く設けてあれば良い。

第４図、第５図及び第６図は本考案を他の装置
と組み合わせたものである。

第４図は整列樋４を揚送装置７に連絡し、整列
樋４上に縦に整列したコインａを揚送装置７によ
つて１枚ずつ上方へ揚送するようにしたものであ
る。

第５図は整列樋４の途中に一対の研磨ローラ
８，８をそれぞれ回転自在に設け、整列樋４上に
縦に整列したコインａを研磨ローラ８，８間の通
過に伴つて１枚ずつ研磨するようにしたものであ
る。

第６図は整列樋４に途中に光センサー９を設
け、整列樋４上に縦に整列したコインａが光セン
サー９の光を遮断することにより、１枚ずつコイ
ンａの数を検出するようにしたものである。

考案の効果 以上に述べたように、本考案のコイン整列装置
によれば、コイン整列器の内部に複数の案内板を
立設すると共に、コイン整列器に案内板に続く隔
壁を有する整列樋を設け、案内板の間に整列溝を
形成し、案内板の上方に各案内板に対応して回動
自在のコイン方向変換部材を設け、整列樋に整列
溝に続いて傾斜する底壁を設けたことにより、コ
イン方向変換部材が回動し、１枚のコインをコイ
ン方向変換部材の回動に伴つて迅速に縦方向に位
置させることができると同時に、１枚のコインの
みをコイン方向変換部材の回動によつて縦方向に
位置決めしながら対応する各案内板の間に形成さ
れた整列溝に正確に落下させて滑り込ますことが
でき、整列溝内に送込まれたコインが整列樋の底
壁の傾斜に沿つて１枚ずつ転がつていくので、整
列樋上にコインを縦に整列させることができ、コ
インが整列溝内で重なることがなく、コインの研
磨や揚送あるいはコイン数の検出等の次に続くコ
イン処理作業がやり易くなり、作業能率を高める
ことができる。

また、コイン整列装置の構造が簡素化できるの
で、装置全体を小型化でき、コストの低下が図れ
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本考案の実施例のコイン整列装置の
斜視図、第２図は、同上のコイン整列器の断面
図、第３図は、本考案の他の実施例のコイン整列
装置のコイン整列器の断面図、第４図は、本考案
と揚送装置とを組み合わせた要部側断面図、第５
図は、本考案と研磨ローラとを組み合わせ要部斜
視図、第６図は、本考案と光センサーとを組み合
わせた要部斜視図である。 １……コイン整列器、２……コイン搬送装置、
３……案内板、４……整列樋、５……弾性体ロー
ラ、６……山形作動板、７……揚送装置、８……
研磨ローラ、９……光センサー、１０……整列
溝、ａ……コイン。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (1) コイン整列器の内部に複数の案内板を立設す
   ると共に、前記コイン整列器に前記案内板に続
   く隔壁を有する整列樋を設け、前記案内板の間
   に整列溝を形成し、前記案内板の上方に各案内
   板に対応して回動自在のコイン方向変換部材を
   設け、前記整列樋に前記整列溝に続いて傾斜す
   る底壁を設けたことを特徴とするコイン整列装
   置。 (2) コイン方向変換部材は、回転自在な弾性体ロ
   ーラである実用新案登録請求の範囲第１項記載
   のコイン整列装置。 (3) コイン方向変換部材は、回動自在な山形作動
   板である実用新案登録請求の範囲第１項記載の
   コイン整列装置。