JPH02263643A - 多層フィルム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明はエチレン系樹脂とヒートシールが可能で且つ開
封時に容易に剥離できる包装用多層フィルムに関するも
のである。

（従来の技術） ハム、ソーセージ、ベーコン、焼豚等の加工肉、かまぼ
こ等水産加工品他食品の包装においては主として保存性
の点から完全密封性が必要であり、シール性に優れる低
密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン
−酢酸ビニル共重合体、アイオノマー等が汎用シール層
として広く用いられているが、一方では内容物を取り出
す際に容易に開封でき、楽にきれいに内容物を取り出せ
ることが要求され、異樹脂を混合することによってシー
ル面が剥離する、又はシール層の一部が凝集破壊して剥
離することにより、容易に開封できる（以下イージーオ
ープン性という）包装材料が研究され、特開昭６０−２
３９２３８号公報に見られるようにアイオノマーとエチ
レン−プロピレン共重合体ムに白濁感が生じ透明性が損
なわれてしまう、又透明性を改良する為、エチレン−プ
ロピレン共重合■のエチレン含量が低いものやメルトフ
ローレ−トの高いものが用いられたが、開封時に凝集破
壊したシール層が繊維状になって残り（以下ケバダチと
いう）ひどいものでは糸を引いて著しく美観を損ね商品
価値を落としてしまい、透明性とケバダチの両方を満足
することはできなかった。

（発明が解決しようとする課題） 本発明は、ヒートシールする相手材料として低密度ポリ
エチレン、直鎖低密度ポリエチレン、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アイオノマー等の汎用シール層樹脂に対
して用いることのできるイージーオープン性にシール層
で透明性とケバダチを生じないという相反する特性を合
わせ持った材料を提供することを目的とし、ポリプロピ
レン系樹脂とアイオノマーの混合系におけるイージーオ
ープン性、透明性、相溶性について研究を重ねて酸含量
及び金属架橋度の高いアイオノマーを用いることによっ
てケバダチ現象を解決できることを見い出し、本発明を
完成するに至ったものである。

（課題を解決するための手段） 本発明はアイオノマー６０〜９０重量％、ポリプロピレ
フ１０〜４０重量％を混合してなるシール層と外層樹脂
、酸素ガスバリア層、ポリアミド樹脂層等が必要に応じ
て接着層を用いて積層されていて、オレフィン系樹脂を
相手シール層として開封時に容易に剥離することを特徴
とする多層フィルムである。

本発明に用いられるアイオノマーは酸含量１２％以上の
エチレン−メタクリル酸共重合体のカルボン酸基の５０
％以上がナトリウム又は亜鉛で架橋構造とされたもので
１９０℃におけるメルトフローは０．５〜５．０ｇ／１
０分（ＡＳＴＭ　Ｄ−１２３８以下同様）のものが用い
られる。

ケバダチを抑える為にはアイオノマーの凝集力が大きい
ことが必要であり、加工性とのバランスからメルトフロ
ーが０．８〜２．０ｇ／１０分、酸含量が１４〜２０％
、金属架橋度５４〜６０％で、ナトリウム架橋のものが
望ましい。

ポリプロピレンとしてはホモポリマー又はエチレン−プ
ロピレン共重合体が用いられ、ホモポリマーを用いた場
合イージーオープン性は良好であるが透明性がややおと
る為エチレン−プロピレン共重合体を用いることが望ま
しい。

又メルトフローが高いほうが透明性には有利であるが相
手樹脂に対して選択性が大きくなり又ケバダチを生じ易
いのでメルトフロー１〜２　ｇ／１０分間のものが好ま
しい。

さらにポリプロピレンの混合比率は透明性、ケバダチの
点で１５〜２５％が好ましく、相手樹脂の種類、包装形
態、内容物によって要求されるシール強度が多少異なる
のでこの範囲内で混合比を変えてシール強度を調節する
ことができる。

酸素ガスバリア層としてはエチレン−ビニルアルコール
共重合体又は塩化ビニリデン系樹脂を用いることができ
、前者はエチレン−酢酸ビニル共重合体のケン化物でエ
チレン含有率３２〜４７モル％のもので、後者は塩化ビ
ニリデン６０〜９７重量％と塩化ビニル、アルキルアク
リレート、アクリル酸、アクリロニトリル等不飽和単量
体との二元又は多元の共重合体である。

外層樹脂としてはブタジェン−スチレン共重合体、共重
合ポリエステル、ポリプロピレン、中密度ポリエチレン
、直鎖低密度ポリエチレン、軟質塩化ビニル樹脂、ポリ
アミド樹脂等が用いられ、エチレン−ビニルアルコール
共重合体を外層とすることもできる。

さらに機械的強度を上げる為、ポリアミド樹脂を導入す
ることもでき、ポリアミド樹脂としては６−ナイロン、
６−６＋６ナイロン、６〜１２ナイロン或いはこれらの
混合物が用いられ、さらには成形性を改良する為、テレ
フタル酸、イソフタル酸とへキサメチレンジアミンとの
共重合である非品性ポリアミドを３０重量％以内で混合
することができる。

接着層としては公知のものを単独又はブレンドして用い
ることができる。

フィルムの製造は共押出法、ラミネート決算公知の方法
が用いられるが層数が多いこと、又、イージオーブン層
を導入し易いことがら共押出法が好ましい。

（実施例） 第１表に示した各層構成の多層フィルムを５〜６台の押
出機を用いて樹脂を溶融押出して共押出し法により作成
した。

得られたフィルムの厚みは全て１２０μであり、各フィ
ルムの評価結果を第１表に示した。各評価の詳細は以下
の通りである。

１、透明性 アイオノマーをシール層とした同様の構成のフィルムと
目視で比較評価した。

０　アイオノマーを用いたフィルムと同等の透明性であ
る。

Δ　比較すると透明性が落ちる。

×　白濁して透明感がない。

２、シール強度 ヒートシールはバー型のシーラーを用いシール温度１３
０℃、シール圧力２ｋｇ／ｃｊ、シール時間２秒で行い
、強度の測定はオートグラフを用い試料幅１５舗で剥離
速度３００５ｍ／ｗｉｎの条件で行った。（シール強度
は１５０ｇ／１５−以下では弱く密封性が心配であり、
３００ｇ／１５−以上では強すぎビール感が悪いと感じ
る）。

３、ケバダチ ２と同条件でシールした試料をオートグラフで５０．１
００．２００．３００．５００園／分の５条件で速度を
変えて剥離して剥離面の状態を調べた。

Ｏ非常に細かいケバダチが一様に有り美観を損なわない
。

×　大きなケバダチや糸引きが生じて著しく美観を損ね
る。

使用した樹脂は以下のとおりである。

ブタジェン−スチレン共重合体　　　：ＢＳブタジェン
比率３０％　メルトフロー６ｇ／１０分密度１．０１ｇ
／ｃｍ’ 酸変性エチレン−酢酸ビニル共重合体：ＡＤ三三菱油化
調製モディックＥ　３００　Ｈポリ塩化ビニリデン　　
　　　　　　：　ＰＶＤＣダウケミカルカンパニー製５
ＡＲＡＮ　４６Ｂエチレン−ビニルアルコール共重合体
：　ＥＶＯＨ■クラレ製　エバールＥ 共重合ポリエステル　　　　　　　　：　ＰＥＴＧイー
ストマンコダック社製　ＫＯＤＡＲＰＩ！ＴＧ６７６３
ナイロン６：Ｎｙ−６ 宇部興産■製　ＵＢＥナイロン１０３０Ｂナイロン６−
６、　６　　　　　　　　　：　　Ｎｙ−６−６，６宇
部興産■製　ＵＢＥナイロン５０３３　Ｂ軟質塩化ビニ
ル系樹脂　　　　　　　：ＰＶＣ平均重合度１３００Ｐ
ＶＣ１００重量部ジオクチルフタレー）　　５０重量部 エチレン−酢酸ビニル共重合体　　　：Ｅｖ＾−２５三
井デユポンポリケミカル■製　エバフレックスＰ２５Ｑ
５Ｃ （発明の効果） 本発明方法に従うとイージーオープン性のシール層を持
つ包装用多層フィルムで成形性、酸素ガスバリア性、耐
ピンホール性、密封性に優れたフィルムが得られ、従来
問題となっていた透明性の低下、開封時のケバダチをと
もに解消できるので内容物のイメージダウンをしないイ
ージーオープン性良好な包装材料を得ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の断面図の一例である。 特許出願人　　住友ベークライト株式会社手続補正書 （自発） 平成１年 ６月 ２９日

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）アイオノマー６０〜９０重量％、ポリプロピレン
   １０〜４０重量％を混合してなるシール層と少なくとも
   酸素ガスバリア層、外層樹脂が必要に応じて接着層を用
   いて積層されていることを特徴とする多層フィルム。
2. （２）アイオノマーが酸含量１２％以上、金属架橋度５
   ０％以上である特許請求の範囲第１項記載の多層フィル
   ム。