JPH0225998B2 - - Google Patents

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JPH0225998B2
JPH0225998B2 JP25495885A JP25495885A JPH0225998B2 JP H0225998 B2 JPH0225998 B2 JP H0225998B2 JP 25495885 A JP25495885 A JP 25495885A JP 25495885 A JP25495885 A JP 25495885A JP H0225998 B2 JPH0225998 B2 JP H0225998B2
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electroplating
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Yoshio Shindo
Wataru Hotsuta
Koichi Wada
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Nippon Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
〔産業上の利用分野〕 本発明は、優れためつき密着性および耐食性を
有し種々の用途、例えば自動車用鋼板として適用
できる電気合金めつき鋼板に関するものである。 〔従来の技術および問題点〕 寒冷地帯における冬期の道路凍結防止用の散布
岩塩によつて自動車車体が腐食する問題に対し
て、各種めつき鋼板の適用が検討・推進されてい
る。車体外面の腐食は、道路走行時の自動車に路
面から跳ねあげられた小石や散布岩塩が当たり
(この現象をチツピングと称する。小石や散布岩
塩の衝突するスピードは、自動車の走行スピード
と同じ50〜150Km/hで極めて大きい衝撃力であ
る。)、車体表面の塗装が剥離したり、素地鋼板に
達する疵が入り、その箇所に融雪からの水や散布
塩分が作用して促進される。このような車体外面
の腐食対策として、例えばZnめつき鋼板が使用
されている。Znめつきはその強い犠性防食作用
により、疵が素地鋼板に達していても鋼板を十分
防食する能力を持つているが、車体外面のように
塗装して用いた場合、ブリスターと称する塗膜の
膨れ錆が生じ易い欠点がある。 そのため、最近に至つてZn−Ni、Zn−Fe、Zn
−Co、Zn−Fe−Cr、Zn−Ni−Co、Zn−Cr、Zn
−Mn、Zn−Ti、Zn−Sn、Zn−Cu、Zn−Cd、
Zn−Pb等のZn系合金電気めつき及びこれらを複
層化しためつき(つまり成分や組成が異なるZn
系合金めつき層を重ねためつき)や濃度傾斜した
めつき(つまり組成を、めつき層の厚さ方向に変
化させているめつき)を施した鋼板が開発され、
良好な耐ブリスター性が認められ実用化され始め
ている。しかし、これらZn系合金電気めつきは、
めつき皮膜の持つ内部応力がZn単独の電気めつ
きよりも高く、そのため鋼板素地に対するめつき
層の対素地密着性はZnめつきよりも弱いという
欠点を持つ。(以後、鋼板素地に直接するめつき
が鋼板に対して持つ密着性を対素道密着性と記
す。)又、自動車々体外面にはカチオン電着塗装、
中塗り、上塗り塗装の3コート塗装を合計で約
100μ以上の厚さに行うのが一般的であり、これ
らの焼付け時の収縮応力がめつき層に作用して、
対素地密着性は未塗装時よりも低くなつている。
更に、冬期の寒冷地は−50℃ぐらいまで気温が低
下し、塗膜の収縮が進むため、めつき層に作用す
る応力も大きくなつており、対素地密着性も一段
と低い状態にある。このように対素地密着性が一
段と低まつた状態下で前述のチツピングをうける
と、Zn系合金電気めつき鋼板のめつき層は剥離
する欠点がある。 Zn系合金電気めつき鋼板のめつき密着性(以
後、鋼板素地に直接接する接しないを考慮しない
で、めつきが鋼板に対して持つ密着性をめつき密
着性と記す。)を高める対策として、例えば特開
昭59−200789号公報の如くCr、Mn、Fe、Co、
Ni、Cu、In、Zn、Cd、Pbの1種又は2種以上
からなる被覆層をZn系合金めつきと素地鋼板と
の間に設ける方法が開示されている。しかし、当
該方法は常温下で未塗装状態の押し出し成型(5
mmエリクセン張り出し)というマイルドな状態下
で密着性を確認しており、前述の寒冷地、3コー
ト塗装、チツピングでのシビアーな条件では役に
たたない。又、鉄と鋼71(1985)s1273では
Fe、Zn、Ni、Cu、Snの1種からなる薄い被覆層
をZn系合金めつきと素地鋼板との間に設ける方
法が開示されており、2コート塗装、氷点化、デ
ユポン衝撃試験の条件下で十分なめつき密着性が
得られると報告されているが、前述の3コート塗
装、チツピングでのシビアーな条件では不十分な
効果しか得られない。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明は、鋼板の少なくとも片面に、Cr、P
成分濃度が各々0.1%以上でかつその上限値はCr
とPの合計濃度で20%でありFe成分が残部を占
めるFe−Cr−P合金電気めつき層を0.1g/m2
上形成し、更に当該電気めつき層上に5g/m2
上の、Fe、Ni、Co、Cr、Mn、Ti、Sn、Cu、
Cd、Pbを単独あるいは複合でめつき層中に合計
濃度5wt%〜90wt%含有し残部がZnであるZn系
合金電気めつき層を1層以上形成したことを特徴
とする、めつき密着性および塗装後耐食性に優れ
た複層めつき鋼板である。 本発明者等は前記実情に鑑み、自動車用3コー
ト塗装を施したZn系合金めつき鋼板が、低温下
でチツピングを受けても良好なめつき密着性を得
られることを目的として種々の実験を行い、鋼板
表面にFe−Cr−Pよりなる3元合金めつき層を
0.1g/m2以上付着させ、しかる後当該めつき層
上にZn系合金めつきを施せば、目的とするシビ
アーな条件でのめつき密着性が得られることを確
認した。つまり鋼板表面のように結晶質のものに
直接Zn系合金めつきを施した場合、鋼板界面の
Zn系合金めつきは鋼板と連続して析出するため、
鋼の結晶と同一の結晶構造をとろうとする。その
ため本来のZn系合金せつきの結晶構造と異なる
結晶構造をとらざるを得ないことになり、鋼板と
の界面に大きな歪みをもつことになり、これがめ
つき密着性を阻害する要因となつている。Zn系
合金めつきはその構造がZnめつきや他の単一金
属めつきに比し複雑なので特に助長されやすい。
本発明者等はZn系合金めつきが初期析出より本
来の結晶構造をもつためには、非晶質層をZn系
合金めつきと素地鋼板との間に設けることが必要
であることを確認し、その中でもFeとCrとPの
3元合金が工業的に最適であることを見出し、本
発明をなしたのである。 〔作用〕 以下、本発明を図を用いて詳細に説明する。 第1図は、鋼板に下層めつきとして非Zn系電
気めつき又は非Zn系合金電気めつきを施し、更
に当該めつき層上に上層めつきとして50g/m2
Zn系合金電気めつきを施した複層めつき鋼板の、
下層めつきである非Zn系電気めつき又は非Zn系
合金電気めつきの付着量を変化させると、上層め
つきであるZn系合金電気めつきのめつき密着性
がどのように変化するかを示した相関図である。
第1図に於いて、AはFe単独の電気めつき、B
はFeにPを1%含有させたFe−P合金電気めつ
き、CはFeにCrとPを各1%含有させたFe−Cr
−P合金電気めつきを下層めつきとして施したと
きの、下層めつきの付着量の変化に伴い上層めつ
きであるZn系合金電気めつきのめつき密着性が
どのように変化するかを示した相関曲線である。 第2図は、鋼板に下層めつきとして0.1g/m2
のFe−Cr−P合金電気めつきを施し、更に当該
めつき属上に上層めつきとして50g/m2のZn系
合金電気めつきを施した複層めつき鋼板で、下層
めつき層中のCrとPの含有率範囲と上層めつき
であるZn系合金電気めつき密着性の関係を示し
た図である。第2図に於いて、各枠は上層めつき
であるZn系合金電気めつきのめつき密着性の範
囲を示す。 Zn系合金電気めつき密着性向上を目的にFe単
独の下層めつきを行うと、第1図の曲線Aに示す
ようにFe付着量の増加とともにZn系合金電気め
つきのめつき密着性も向上する。しかし、Fe単
独の下層めつきで良好なめつき密着性を得るには
20g/m2以上の厚付着量にしなければならない。
Fe下層めつきの効果として、Fe単独の電気めつ
きは鋼に比し塑性変形しやすく、チツピングの衝
撃力を緩和することが考えられる。しかし、前述
したようにZn系合金電気めつきの下地としてFe
の電気めつきのように結晶性のあるものを用いる
と、下地層とZn系合金電気めつきの界面に歪み
を生じ、これがめつき密着性を減少させるので、
Fe単独の下層めつきで良好な結果を得るには付
着量を増し、より衝撃力を緩和することが必要と
推定される。 Zn系合金電気めつきのめつき密着性向上を目
的にFeにPを1%含有させたFe−P合金電気め
つきの下層めつきを行うと、第1図の曲線Bに示
すようにFe−P付着量の増加とともにZn系合金
電気めつきのめつき密着性も向上する。Fe−P
合金の下層めつきでは、Fe単独の下層めつきよ
りも低付着量で同一の効果が上がつているが、良
好なめつき密着性を得るには5g/m2以上の付着
量にしなければならず、工業的な実用性が少な
い。このFe−P合金の下層めつきは非晶質化し
ているため、上層にZn系合金電気めつきをして
も両めつき間の界面には歪みを生ぜず、そのため
Fe単独の下層めつきよりも低付着量で同一の効
果が得られたと考えられる。しかし5g/m2未満
のFe−P合金めつきでは鋼板表面を均一に覆う
ことができないため、良好なめつき密着性は得ら
れない。 Zn系合金電気めつきのめつき密着性向上を目
的にFeにCrとPを各々1%含有させたFe−Cr−
P合金電気めつきの下層めつきを行うと、第1図
の曲線Cに示すようにFe−Cr−P付着量の増加
とともにZn系合金電気めつきのめつき密着性も
向上し、Fe−Cr−P0.1g/m2という微量の付着
量で良好なめつき密着性を発揮する。これは、本
発明者等の知見では、Crを添加含有させること
でFe−P合金めつきは薄くても鋼板表面を均一
に被覆することができ、かつ非晶質化したFe−
Cr−P合金めつきを作るためである。 第2図において、Fe−Cr−P合金下層めつき
層中のCr、P成分濃度が各々0.1%以上で上層の
Zn系合金電気めつきのめつき密着性が良好であ
ること、かつCrとPの合計濃度が20%以下でZn
系合金電気めつきのめつき密着性が良好であるこ
とを示した。Cr、P成分濃度が各々0.1%未満の
含有率では、両成分共上述の効果を発揮するまで
に至らない。又、FeはCrとPと合金化しやすく、
基体金属として最適であるが、CrとPの合計濃
度がが20%を越えるとめつき層が脆くなり、鋼板
間との対素地密着性が劣化する。 本発明に関わるFe−Cr−P合金電気めつきは、
5g/m2以上のFe、Ni、Co、Cr、Mn、Ti、
Sn、Cu−、Cd、Pbを単独あるいは複合でめつき
層中に合計濃度5wt%〜90wt%含有し、残部が
ZnであるZn系合金電気めつき層(Zn−Ni、Zn−
Fe、Zn−Co、Zn−Fe−Cr、Zn−Ni−Co、Zn−
Cr、Zn−Mn、Zn−Ti、Zn−Sn、Zn−Cu、Zn
−Cd、Zn−Pb等のZn系合金電気めつき及びこれ
らを複層化しためつき(つまり成分や組成が異な
るZn系合金めつき層を重ねためつき)や濃度傾
斜しためつき(つまり組成を、めつき層の厚さ方
向に変化させているめつき)、更にはこれらに少
量のAl、Mg、In、等が含有されたもの)の下層
めつきとして適用可能である。 本発明で上述のZn系合金電気めつき層の付着
量を5g/m2以上としたのは、それ未満では鋼板
に対する防食効果が得られないからである。又、
本発明で上述のZn系合金電気めつき層中のFe、
Ni、Co、Cr、Mn、Ti、Sn、Cu、Cd、Pb含有
率を5wt%〜90wt%としたのは、この範囲でこれ
らがZnと金属間化合物を形成し、この金属間化
合物めつき層が優れた耐ブリスター性を発揮する
からである。Fe、Ni、Co、Cr、Mn、Ti、Sn、
Cu、Cd、Pb含有率が5%未満ではZnにこれらが
固容される構造となり、Znの性質がつよくなり、
90wt%超ではこれらにZnが固容される構造とな
り、これらの性質がつよくなり耐ブリスター性が
劣化するため、かかる範囲に定めたのである。 本発明の複層めつき鋼板は、通常の脱脂(強ア
ルカリ、弱アルカリ、溶剤等の脱脂剤および浸
漬、スプレー、カウンターフロー、電解等の脱脂
方法)、通常の酸洗(硫酸、塩酸等の酸洗剤及び
浸漬、スプレー、カウンターフロー、電解等の酸
洗方法)の前処理を施した鋼板にFe−Cr−P合
金電気めつきを施した後、水洗工程を経て、Zn
系合金電気めつきを施すことで得られる。 Fe−Cr−P合金電気めつきはFe−Cr−P合金
電気めつき浴(Fe2+の塩化物又は硫酸塩、Cr3+
の塩化物又は硫酸塩、K、Na、NH4等の非金属
の亜リン酸塩又は次亜リン酸塩を主成分とし、
K、Na、NH4、Mg、Al等の塩化物又は硫酸塩
又はホウ酸塩を副成分とし、硫酸、塩酸等の酸又
はNa、Mg、Sr等の炭酸塩をPH調整剤としたPH
0.5〜3.0で浴温30〜70℃のめつき浴)中で電流密
度10〜300A/dm2、流速10〜300m/minで電気
めつきすることで得られる。浴中主成分のFe2+
Cr3+、Pの濃度は合計で30〜100g/で、各々
の比率を変えることでめつき層中のFeとCrとP
の合金電気めつき比率を変えることができる。め
つき槽の構造は縦型・横型どちらでも適用可能で
ある。又めつきの電源は直流のみならず陰極電解
比率の多いパルス電源や直流交流重畳電源でも特
に支障はない。 Zn系合金電気めつきはZn系合金電気めつき浴
(Zn2+、Fe2+、Co2+、Cr6+、Cr3+、Mn2+、Ti2+
Sn2+、Cu2+、Cd2+、Pb2+の塩化物又は硫酸塩又
はホウフツ化物又はスルフアミン酸塩又はクエン
酸等のキレート塩を主成分としたPH0.5〜13.5で
浴温20〜70℃のめつき浴)中で電流密度10〜
300A/dm2、流速10〜300m/minで電気めつき
することで得られる。浴中主成分のZn2+、Fe2+
Ni2+、Co2+、Cr6+、Cr3+、Mn2+、Ti2+、Sn2+
Cu2+、Cd2+、Pb2+の濃度は合計で30〜100g/
で、各々の比率を変えることでめつき層中の
Zn2+、Fe2+、Ni2+、Co2+、Cr6+、Cr3+、Mn2+
Ti2+、Sn2+、Cu2+、Cd2+、Pb2+の合金電気めつ
き比率を変えることができる。めつき槽の構造は
縦型・横軸どちらでも適用可能である。又めつき
電源は直流のみならず陰極電解比率の多いパルス
電源や直流交流重畳電源でも特に支障はない。
又、これらを複層化する際には主成分濃度比を変
えた浴をその層分別々にセツトリングし、その層
別のめつき槽で順次めつきする。又、これらの濃
度傾斜しためつきにする際には上記の複層化する
方法と、電流密度をめつき槽別に変える方法との
組み合わせで可能である。 本発明の複層めつきは鋼板の両面に対して用い
る必要はなく、用途に応じて片面のみにめつき
し、他の面は鋼板面のまま、もしくはZnめつき
やZn系合金めつき層を施してもよい。 本発明を適用する素地鋼板は通常ダル仕上げ圧
延をした軟鋼板であるが、ブライト仕上げ圧延を
した軟鋼板や、鋼成分としてMn、S、P等を多
く含んだ高張力鋼板でも適用可能である。 以下、実施例をもつて本発明の効果を更に具体
的に説明する。 〔実施例〕 本発明における種々の複層めつき鋼板と本発明
外のめつき鋼板について、自動車用3コート塗装
後の低温下チツピングでのめつき密着性評価試験
および耐赤錆性や耐ブリスター性評価を主とした
塗装後耐食性評価試験を行つた。 第1表には塗装条件、試験条件、評価基準を示
した。第2表にはZnにNiを単独添加した合金電
気めつきを上層めつきとしたときの、第3表には
ZnにFeを単独添加した合金電気めつきを上層め
つきとしたときの、第4表にはZnにFe、Ni、
Co、Cr、Mn、Ti、Sn、Cu、Cd、Pbを単独ある
いは複合で添加した合金電気めつきを上層めつき
としたときの単層めつきおよび複層めつきの例を
其れ其れ示す。 試料No.2−1、2−2、2−5、2−6、2−
10、2−11、2−16、2−17、2−18、2−19、
2−20、2−21、2−23、2−25、3−1、3−
2、3−5、3−6、3−10、3−11、3−16、
3−17、3−18、3−19、3−20、3−21、3−
23、3−25が比較例であり、試料No.2−3、2−
4、2−7、2−8、2−9、2−12、2−13、
2−14、2−15、2−22、2−24、3−3、3−
4、3−7、3−8、3−9、3−12、3−13、
3−14、3−15、3−22、3−24、4−1〜4−
25が本発明例である。 比較例2−1および3−1は下層めつきが施し
てない為めつき密着性が不良で、必然的に塗装後
耐食性も悪い。比較例2−2および3−2は下層
めつき付着量が小さい為めつき密着性がやや不良
で、必然的に塗装後耐食性も若干悪くなつてい
る。比較例2−5および3−5は下層めつき中の
Crがない為めつき密着性が不良で、必然的に塗
装後耐食性も悪くなつている。比較例2−6およ
び3−6は下層めつき中のCr含有率が小さい為
めつき密着性がやや不良で、必然的に塗装後耐食
性も若干悪くなつている。比較例2−10および3
−10は下層めつき中のPがない為めつき密着性が
不良で、必然的に塗装後耐食性も悪くなつてい
る。比較例2−11および3−11は下層めつき中の
P含有率が小さい為めつき密着性がやや不良で、
必然的に塗装後耐食性も若干悪くなつている。比
較例2−16および3−16は下層めつき中のCrと
Pの合計含有率が若干大きい為めつき密着性がや
や不良で、必然的に塗装後耐食性も若干悪くなつ
ている。比較例2−17および3−17は下層めつき
中のCrとPの合計含有率が大きい為めつき密着
性が不良で、必然的に塗装後耐食性も悪くなつて
いる。比較例2−18および3−18は上層めつきの
付着量が小さい為、比較例2−19、3−19、2−
20、3−20は上層めつきの成分が本発明の要件と
する範囲を外れている為、めつき密着性は良好で
あるが、塗装後耐食性が若干悪くなつている。比
較例2−21および3−21は上属めつきを2層化し
たもの、比較例2−23および3−23は上層めつき
層を傾斜化したもの、比較例2−25および3−25
は上層めつき層を3層化したものであるが、下層
めつきが施してない為めつき密着性が不良で、必
然的に塗装後耐食性も悪い。これに比し本発明例
の複層めつき鋼板は、明らかにめつき密着性も塗
装後耐食性も良好となつている。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】
〔発明の効果〕
以上、述べた如く、本発明の複層めつき鋼板は
めつき密着性および塗装後耐食性に優れた高性能
の鋼板であり、その実用的価値は真に大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は、鋼板に下層めつきとして非Zn系電
気めつき又は非Zn系合金電気めつきを施し、更
に当該めつき層上に上層めつきとして50g/m2
Zn系合金電気めつきを施した複層めつき鋼板の、
下層めつきの付着量の変化と上層めつきのめつき
密着性との相関図である。第2図は、鋼板に下層
めつきとして0.1g/m2のFe−Cr−P合金電気め
つきを施し、更に当該めつき層上に上層めつきと
して50g/m2のZn系合金電気めつきを施した複
層めつき鋼板で、下層めつき層中のCrとPの含
有率範囲と上層めつきのめつき密着性との関係を
示した図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 鋼板の少なくとも片面に、Cr、P成分濃度
    が各々0.1%以上でかつその上限値はCrとPの合
    計濃度で20%でありFe成分が残部を占めるFe−
    Cr−P合金電気めつき層を0.1g/m2以上形成し、
    更に当該電気めつき層上に5g/m2以上の、Fe、
    Ni、Co、Cr、Mn、Ti、Sn、Cu、Cd、Pbを単
    独あるいは複合でめつき層中に合計濃度5wt%〜
    90wt%含有し残部がZnであるZn系合金電気めつ
    き層を1層以上形成したことを特徴とする、めつ
    き密着性および塗装後耐食性に優れた複層めつき
    鋼板。
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