JPH02256595A - 呼吸用気体供給システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 Ａ０発明の目的 （１）　　産業上の利用分野 本発明は、空気のｆｉｌな高高度を飛行する航空機の搭
乗員等が装着するマスクに呼吸用の気体を供給する呼吸
用気体供給システムに関し、特に、二酸化炭素を分離し
た呼気を気体供給路に循環させることにより、この呼気
中に残留する酸素を再利用することを可能とした呼吸用
気体供給システムに関する。

（２）従来の技術 従来の航空機においては、その機内圧力が普通外気圧力
よりも少し高い値に保持されている。したがって、航空
機が空気の稀薄な高高度を飛行する際には機内圧力が低
くなり、酸素分圧も低くなる。そうすると、搭乗者にと
って酸素不足となり、搭乗者の判断が鈍る等の問題点が
生じる。

このため、高高度を飛行する航空機には、搭乗者が装着
する酸素補給用のマスクに呼吸用の気体を供給する呼吸
用気体供給システムが装着されている。この呼吸用気体
供給システムは、酸素ボンベまたは酸素凝縮装置等の酸
素供給源からの酸素およびエンジンから抽気した空気等
の呼吸用気体を前記マスクに供給しており、その供給す
る呼吸用気体の圧力も機内圧力の低下とともに低下する
ようになっている。そして、呼吸用気体の圧力の低下と
ともに酸素濃度を高めることにより、マスクに供給され
る呼吸用気体の酸素分圧を略一定に保持するようにして
いる。そして従来の呼吸用気体供給システムにおいては
、マスクに供給された呼吸用気体は、マスク装着者が一
度吸入して吐出する際、機内に放出されるように構成さ
れていた。

ところが、前記マスクに供給される呼吸用気体は酸素濃
度が高いので、その呼吸用気体をマスク装着者が一度吸
入してから吐出する気体すなわち呼気の中にはまだ多く
の酸素が残っている。したがって、このような多くの酸
素を含む呼気をそのまま機内に放出することはせっかく
製造した酸素を無駄に消費することになる。

その無駄をな（すために、前記酸素の多い呼気を、二酸
化炭素除去装置等を通過させて酸素割合の多い気体とし
て再生し、この再生気体を前記酸素供給源からの酸素と
混合して前記マスクに循環させる呼吸用気体供給システ
ムが提案されている。

（３）　　発明が解決しようとする課題しかしながら、
上記従来の呼吸用気体供給システムは、二酸化炭素除去
装置の吸着剤によって呼気中の二酸化炭素を連続して吸
着除去していると、その二酸化炭素の吸着剤が次第に劣
化して性能が低下する問題があった。

本発明は、前述の事情に鑑みてなされたもので、搭乗者
の呼気から二酸化炭素を除去する二酸化炭素の吸着剤を
再生することにより、その継続的な使用を可能にした呼
吸用気体供給システムを提供することを課題とする。

Ｂ０発明の構成 （１）課題を解決するための手段 前記課題を解決するために、本発明は、エンジンから抽
気した呼吸用気体をマスクに供給する気体供給路と、こ
の気体供給路に接続されて該気体供給路に酸素を補給す
る酸素供給源と、マスク内に吐出された呼気を前記気体
供給路に循環させる気体循環路と、この気体循環路に排
出された呼気中の二酸化炭素を吸着除去する吸着剤を有
する二酸化炭素除去装置とを備え、この二酸化炭素除去
装置で得られた二酸化炭素減少気体を呼吸用気体として
再利用する呼吸用気体供給システムにおいて、二酸化炭
素の吸着量が飽和状態に近づいた前記吸着剤から二酸化
炭素を分離させる再生手段と、分離した二酸化炭素を二
酸化炭素除去装置から排出する排出路とを備えてなるこ
とを特徴とする。

前記二酸化炭素除去装置を２個設け、一方の二酸化炭素
除去装置で二酸化炭素の吸着除去を行ないながら、他方
の二酸化炭素除去装置の吸着剤の再生を行うと効果的で
ある。

また、前記吸着剤としてはたとえば活性炭またはモレキ
ュラーシープ等を採用することができる。

そして、これらの吸着剤を採用した場合、前記再生手段
は、二酸化炭素除去装置の吸着剤を加熱する加熱槽と、
この加熱槽にエンジンから抽気した高温空気を導入する
高温抽気路とにより構成することができる。

（２）作　用 前述の構成を備えた本発明によれば、エンジンから気体
供給路に抽気された呼吸用気体は酸素供給源から酸素の
補給を受けてマスクに供給され、ここで一部の酸素を消
費された呼気となって気体循環路に排出される。気体循
環路に排出された呼気は二酸化炭素除去装置の吸着剤を
通過して二酸化炭素減少気体となり、再び気体供給路に
戻されて呼吸用気体として再利用される。二酸化炭素除
去装置の吸着剤の二酸化炭素吸着量が飽和状態に近づく
と、前記再生手段により、吸着剤から二酸化炭素が分離
され、この吸着剤は再び二酸化炭素を吸着可能な状態に
再生される。

そして、二酸化炭素除去装置を２個設けて吸着剤の再生
を交互に行えば、いずれかの二酸化炭素除去装置が常に
機能して二酸化炭素の除去を連続して行うことができる
。

さらに、前記吸着剤として活性炭またはモレキュラーシ
ーブを採用し、前記再生手段を、二酸化炭素除去装置の
吸着剤を加熱する加熱槽とエンジンから抽気した高温空
気を導入する高温油気路とから構成すれば、特別な熱源
を用いずに吸着剤の加熱再生を行うことができる。

（３）実施例 以下、図面に基づいて本発明の詳細な説明する。

第１図に示す本発明の一実施例による呼吸用気体供給シ
ステムＳは、エンジンの圧縮機から抽気した呼吸用気体
を図示しない汚染物質除去フィルタおよび流Ｉｌｌ整弁
１等を介して搭乗者のマスクＭに供給する気体供給路Ｌ
１を備えている。気体供給路Ｌ１の中間に設けたミキシ
ング室２には酸素ボンベ等の酸素供給源３が流量調整弁
４を介して接続されており、このミキシング室２におい
てエンジンからの抽気に酸素を補給された呼吸用気体は
、気体供給弁５を通ってマスクＭの内部に供給され、搭
乗者の呼吸に使用される。マスクＭの内部に吐出された
搭乗者の呼気は気体排出弁６を介して気体循環路Ｌ２に
排出され、この気体循環路Ｌ２を通って前記ミキシング
室２に循環する。

そして、呼気の一部は気体循環路Ｌ２に設けた排気弁７
を介して機内または機外に排出される。

気体循環路Ｌ２に介装された互いに連動する一対のロー
タリ切換弁８，９０間には２本の分岐路Ｌ２ａ、Ｌ２ｂ
が並設されており、各分岐路Ｌ２ａ、Ｌ２ｂにはそれぞ
れ二酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂが配設されている
。そして、これらの二酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂ
は前記ロータリ切換弁８．９の開閉によって気体循環路
Ｌ２に選択的に接続される。また、ロータリ切換弁９と
ミキシング室２を結ぶ気体循環路Ｌ２からは、中間にオ
リフィス１１を有する補助路Ｌ３が前記切換弁９に帰還
接続されるとともに、他の切換弁８には低圧の機外に連
通ずる排気路Ｌ４が接続されている。なお、この排気路
Ｌ４は機内に連通させることも可能である。

前記二酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂの内部には例え
ば活性炭、モレキュラーシープ４Ａ、モレキユラーシー
ブ５Ａ、あるいはモレキュラーシーブ１３Ｘ等の二酸化
炭素の吸着剤１２が充填されている。上記吸着剤１２は
、第２図に示すように、二酸化炭素のいずれの分圧にお
いても温度の上昇に伴って吸着可能な二酸化炭素の最大
量が減少する特性を備えている。したがって、二酸化炭
素を吸着して飽和状態に達した吸着剤１２を加熱すると
、吸着した二酸化炭素を分離放出して再び二酸化炭素を
吸着可能な状態に再生される。

二酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂの外周には吸着剤１
２を囲むように加熱槽１３ａ、１３ｂが設けられている
。この加熱槽１３ａ、１３ｂには、連動機構１４で前記
一対のロータリ切換弁８，９と連動して開閉するローク
リ切換弁１５を介してエンジンから抽気した高温空気を
導く高温抽気路Ｌ５ａ、Ｌ５ｂと、この高温空気を機外
に排出する高温排気路Ｌ６ａ、Ｌ６ｂとが接続されてい
る。

そして、前記加熱槽１３ａ、１３ｂと高温抽気路Ｌ５ａ
、Ｌ５ｂとによって吸着剤の再生手段が構成されている
。

次に、前述の構成を備えた本発明の実施例の作用につい
て説明する。

エンジンの圧縮機から気体供給路Ｌ１に抽気された呼吸
用気体は流量調整弁１を介してミキシング室２に達し、
ここで酸素供給源３から酸素の補給を受けた後、気体供
給弁５を通って搭乗者のマスクＭ内に供給される。一方
、搭乗者の呼気は気体排出弁６を通って気体循環路Ｌ２
に排出され、その一部は排気弁７を介して機外に放出さ
れる。

気体循環路Ｌ２に排出された呼気の大部分は、図示の位
置にあるロータリ切換弁８および分岐路Ｌ２ａを介して
一方の二酸化炭素除去装置１０ａに導入され、その内部
に充填された吸着剤１２を通過する。その際、呼気中に
含まれる二酸化炭素は吸着剤１２によって吸着除去され
、酸素割合の増加した空気は分岐路Ｌ２ａ、ロータリ切
換弁９、および気体循環路Ｌ２を介して前記ミキシング
室２に循環し、再び搭乗者の呼吸用に利用される。

このとき、他方の二酸化炭素除去装置１０ｂの加熱槽１
３ｂには、図示の位置にあるロータリ切換弁１５および
高温抽気路Ｌ５ｂを介してエンジンから抽気した高温空
気が導入され、この高温空気により加熱された吸着剤１
２はそれまでに吸着した二酸化炭素を放出する。そして
、ロータリ切換弁９からミキシング室２に循環する空気
の一部は、オリフィス１１を有する補助路Ｌ３、ロータ
リ切換弁９、および分岐路Ｌ２ｂを介して二酸化炭素除
去装置１０ｂに導入され、加熱によって分離された前記
二酸化炭素と共に分岐路Ｌ２ｂ、ロータリ切換弁８、お
よび排気路Ｌ４を介して機外に放出される。

上述のようにして、一方の二酸化炭素除去装置１０ａの
吸着剤１２によって二酸化炭素の吸着除去を行いながら
、他方の二酸化炭素除去装置１０ｂの吸着剤１２の加熱
再生が行われる。そして、二酸化炭素除去装置１０ａの
吸着剤１２が二酸化炭素を吸着して飽和状態に近づ（と
、前記３個のロータリ切換弁８，９．１５が連動機構１
４によって同時に切り換えられ、今度は二酸化炭素除去
装置ｔａｂにおいて二酸化炭素の吸着除去が行われると
ともに、二酸化炭素除去装置１０ａの吸着剤１２の加熱
再生が行われる。このようにして、ロータリ切換弁８．
９．１５を交互に切り換えることにより、いずれかの二
酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂにおいて二酸化炭素の
吸着除去を行うことができる。

前述の実施例によれば、二酸化炭素除去装置を２個設け
て吸着剤の加熱再生を交互に行うようにしたので、いず
れかの二酸化炭素除去装置が常に機能して二酸化炭素の
除去を連続して行うことができる。

さらに、二酸化炭素除去装置の吸着剤に接触する加熱槽
にエンジンから抽気した高温空気を導入するようにした
ので、特別な熱源を用いずに吸着剤の加熱再生を行うこ
とができる。

以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明は、前記実
施例に限定されるものでなく、特許請求の範囲に記載さ
れた本発明を逸脱することなく、種々の小設計変更を行
うことが可能である。

例えば、二酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂは必ずしも
２個とする必要はなく、１個または３個以上とすること
も可能である。また、吸着剤１２を加熱する高温空気を
加熱槽１３ａ、１３ｂの内部に導入する代わりに、この
高温空気を汚染物質除去フィルタを通過させてから、吸
着剤１２を充填した二酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂ
の内部に直接導入することも可能であり、このようにす
れば、分離した二酸化炭素を高温空気と共に機外に放出
することができる。さらに、エンジンから抽気した高温
空気で吸着剤１２を加熱する代わりに、電気ヒータ等の
他の熱源を用いて吸着剤１２の加熱を行うことも可能で
ある。さらにまた、吸着剤を再生する手段としては、二
酸化炭素除去装置１０ａ、１０ｂ内部の気体を吸引排出
して、その内部の二酸化炭素の分圧を低下させる手段を
採用することも可能である。

Ｃ０発明の効果 前述の本発明の呼吸用気体供給システムによれば、飽和
状態に近づいた二酸化炭素の吸着剤が再生手段により再
び二酸化炭素を吸着可能な状態に再生されるので、この
吸着剤を繰返し使用することができる。したがって、二
酸化炭素除去装置の吸着剤を度々交換する必要がなくな
るだけでなく、吸着剤の量を減らして二酸化炭素除去装
置を小形化することが可能となる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例による呼吸用気体供給システ
ムの全体構成図、第２図は吸着剤の温度特性を示すグラ
フである。 Ｍ・・・マスク、Ｌｌ・・・気体供給路、Ｌ２・・・気
体循環路、Ｌ５ａ、Ｌ５ｂ・・・高温抽気路、Ｌ６ａ、
Ｌ６ｂ・・・高温排出路、３・・・酸素供給源、ｌｌａ
、１１ｂ・・・二酸化炭素除去装置、１２・・・吸着剤
、１３ａ、１３ｂ・・・加熱槽 平衡吸着量（ｇ／１００ｇＭＳ）

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 エンジンから抽気した呼吸用気体をマスクに供給する気
   体供給路と、この気体供給路に接続されて該気体供給路
   に酸素を補給する酸素供給源と、マスク内に吐出された
   呼気を前記気体供給路に循環させる気体循環路と、この
   気体循環路に排出された呼気中の二酸化炭素を吸着除去
   する吸着剤を有する二酸化炭素除去装置とを備え、この
   二酸化炭素除去装置で得られた二酸化炭素減少気体を呼
   吸用気体として再利用する呼吸用気体供給システムにお
   いて、 二酸化炭素の吸着量が飽和状態に近づいた前記吸着剤か
   ら二酸化炭素を分離させる再生手段と、分離した二酸化
   炭素を二酸化炭素除去装置から排出する排出路とを備え
   てなる呼吸用気体供給システム。