JPH0224295Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （考案の技術分野） 本考案は押しボタンダイヤルの構造に関するも
ので、特に留守番電話システム等に使用される音
響結合端末機に好適な押しボタンダイヤルの構造
に関するものである。

（従来技術） 近年、電話機の送受話機の送話口に音響結合端
末機を結合させ、その音響結合端末機から出され
た音響信号を送話口を介して電話回線に送出する
ことにより、録音内容を聴取する留守番電話シス
テムや、端末機から各種データを電話回線に送る
データエントリーシステム等が広く利用されてい
る。

第１図は従来の音響結合端末機を示した斜視
図、第２図は端末機に使用されている押しボタン
ダイヤルの分解構造図を示したもので、１は端末
機本体、２はゴム等の弾性体で形成された音響結
合部、３は押しボタンダイヤル部、３−１は押し
ボタン、３−２はフレーム、３−３は基板、３−
４は発振回路基板、３−５は基板３−３と発振回
路基板３−４をフレーム３−２に組み立てる時の
ビス、３−６は押しボタンダイヤルを収容するケ
ースである。

このような端末機においては、押しボタンダイ
ヤル部３の構造が厚みのある大きな構造のため音
響結合部２と押しボタンダイヤル部３とが同一筐
体内に収容された構成においては、端末機全体の
厚みが厚くなり大きさも大きくなる欠点があるば
かりでなく、図示しない送受話機の送話口を音響
結合部２に結合させた時の押しボタンダイヤル部
３の操作性が悪く、さらには音響結合部２に結合
している時に誤つて押しボタン３−１を押してし
まう危険性のある構造であつた。また、従来の端
末機構造においては、押しボタンダイヤル部３の
厚さが厚いため音響結合部２と一体に形成した端
末機では全体を薄く小型で軽量な端末機構造とす
ることは困難であつた。

（考案の目的） 本考案は、従来の欠点を解決するもので、音響
結合端末機の構造を薄く小型にするために押しボ
タンダイヤルの軽量、小型化を図つたもので、押
しボタンダイヤルをスイツチカバー、押しボタ
ン、回路基板及びフレームの４点で構成すると共
にスイツチカバーに対する押しボタン及び回路基
板の取付けにはビスの使用を最小限に押え、スイ
ツチカバー、押しボタン、回路基板及びフレーム
の厚さをそれぞれ薄く軽量とし、しかも携帯して
使用する際の強度も考慮した構造を有する小型で
軽量とした押しボタンダイヤルを提供するもので
ある。

（考案の構成及び作用） 以下図面に基づいて本考案を詳細に説明する。

第３図ａは本考案の押しボタンダイヤルを使用
する音響結合端末機の斜視図、ｂは押しボタンダ
イヤル部を開いた状態の斜視図、ｃは押しボタン
ダイヤル部を本体より取り外した状態の斜視図、
第４図及び第５図は本考案の押しボタンダイヤル
の分解図と断面図である。

各図において、１０は本考案の押しボタンダイ
ヤルが組み込まれた音響結合端末機本体、２０は
押しボタンダイヤル、２１はスイツチカバー、２
１ａは押しボタンが挿入される挿通孔、２１ｂは
フレームの係止爪がはめ込まれる溝、２２は導電
ゴムから成る押しボタン部、２２ａはスイツチカ
バー２１の挿通孔２１ａに挿入される押しボタ
ン、２３は発振回路とスイツチ接点部が組み込ま
れたプリント基板、２３ａは発振回路部、２３ｂ
は押しボタン２２ａが当接するスイツチ接点部、
２４はスイツチカバー２１に嵌合されるフレー
ム、２４ａはスイツチカバー２１の溝２１ｂに係
合される係止爪、２４ｂはプリント基板２３のス
イツチ接点部２３ｂの裏面側に当接するリブ、２
５は電池収容部、２６はプリント基板２３をスイ
ツチカバー２１に取付けるためのビスである。

組み込み手順を第４図の分解斜視図で説明す
る。

スイツチカバー２１はダイヤル部の組立ベース
を成すものであり、押しボタン部２２、プリント
基板２３、フレーム２４の各部品を収容組み立て
できる構造を有している。このスイツチカバー２
１の挿通孔２１ａに先ず裏側から押しボタン部２
２の押しボタン２２ａを組み込み、さらにプリン
ト基板２３をスイツチカバー２１の下側に取付ビ
ス２６で取付ける。次に、フレーム２４をスイツ
チカバー２１の下側にはめ込む。この時フレーム
２４の周辺の４個所にフレーム２４に一体に成形
された係止爪２４ａが、スイツチカバー２１に形
成された溝２１ｂにはめ込まれることによつて固
定され、ねじを不要としている。

このように組み立てられた押しボタンダイヤル
において、本考案では押しボタン２２ａがプリン
ト基板２３のスイツチ接点部２３ｂに当接する裏
側の部分にフレーム２４に一体に形成した複数の
補強用リブ２４ｂと当接して、プリント基板２３
のスイツチ接点部における強度を補償するように
構成している。

このため、プリント基板２３の厚さも薄くする
ことができ、さらにスイツチカバー２１、フレー
ム２４の厚さも薄くできるので、押しボタンダイ
ヤル全体を小型、軽量化することができる構造を
有するものである。

（考案の効果） 以上説明したように本考案の押しボタンダイヤ
ルでは、スイツチカバーに押しボタンとプリント
基板とを１本のビスで取付けて、次にフレームを
スイツチカバーの溝に係止爪により固定している
ため各部品を薄く軽量化を図ることができ、さら
に押しボタンが当接するプリント基板のスイツチ
接点部の裏側に、フレームに一体に形成された補
強用のリブが当接するように構成されているた
め、押しボタンダイヤルのスイツチ部の強度を補
償した構造としているため、本考案の押しボタン
ダイヤルを使用した音響結合端末機においては、
携帯時には一体構成とし、使用時には押しボタン
ダイヤルが取り外されて使用できる構成であつて
も、端末機全体の小型、軽量化ができる大きな利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の音響結合端末機の斜視図、第２
図は従来の押しボタンダイヤルの分解図、第３図
ａ，ｂ，ｃは本考案の押しボタンダイヤルを使用
した音響結合端末機の斜視図、第４図は本考案の
押しボタンダイヤルの分解斜視図、第５図は本考
案の押しボタンダイヤルの断面図である。 １０……音響結合端末機本体、２０……押しボ
タンダイヤル、２１……スイツチカバー、２１ａ
……挿通孔、２１ｂ……溝、２２……押しボタン
部、２２ａ……押しボタン、２３……プリント基
板、２３ａ……発振回路部、２３ｂ……スイツチ
接点部、２４……フレーム、２４ａ……係止爪、
２４ｂ……リブ、２５……電池収容部、２６……
取付ビス。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 複数の押しボタンを有する押しボタン部と、該
   押しボタンの挿通孔を有するスイツチカバーと、
   該スイツチカバーの裏面側から該スイツチカバー
   の前記挿通孔に前記複数の押しボタンが挿入され
   た状態で前記押しボタン部に取付けられる基板
   と、該基板の裏面側に当接する複数のリブ及び前
   記押しボタン部と前記基板とが取り付けられた状
   態で前記スイツチカバーを係止するための係止爪
   を二体構成で備えたフレームとを備えた押しボタ
   ンダイヤル。