JPH0224127Y2 -

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【考案の詳細な説明】この考案は、複写機、フアクシミリ又はプリン
タなどの紙移送用ローラにおいて蓄熱させないロ
ーラに関する。

（従来技術）従来のローラは、第１図に示す如く、アルミニ
ウム製の円筒体１の両端部に支持軸となるステン
レス製の柱体２を嵌合し、その後柱体２を切削加
工及び研磨加工して支持軸４を形成するようにし
ているのが普通である。

従つてステンレス柱体２の加工のために材料の
無駄が多く歩留りが悪い上、コストが高くなる。

又撓みに対する強度が比較的弱いと共に装置中
において周囲の熱が円筒体内に閉じ込められ熱放
散が行えない等の欠点を有する。

熱伝導を良好にする目的でアルミニウム製の支
持ローラが提案されている（特開昭52−72238）
がこのローラは一定の熱容量と機械的強度をもた
せるためローラ壁が厚く構成されている。

（目的）本案は製作工数が少なく短時間で製造でき、構
造が簡単で軽量であるに拘らず変形量の少ないロ
ーラを提供するものである。

更に、それ自体の回転によつてローラ内部に通
風を生じさせ回転中の熱放散を良好にしたローラ
を提供するものである。

（構成）本案ローラは、内外筒が放射状のリブを介して
一体成型されているアルミニウム製ローラ本体の
両端内筒部に支持軸を嵌着して構成すると共に前
記リブ間の連通空間をローラの両端に夫々開放し
てなるものである。

（実施例）１１はアルミニウム製のローラ本体であつて、
外筒部１２と内筒部１３との間に３つのリブ１
４，１５，１６が形成され押出成型によつて製造
されたものである。

１８は各リブ間に軸方向に連通形成された連通
空間である。

２１は支持軸であつて、内筒部１３の内径より
やや太く且つ所定寸法に形成されたステンレス丸
棒の基部２３に鍔状段部２４を形成し、この段部
２４が内筒部１３の端面に当接するまで圧入又は
焼きバメ等によつて嵌着されている。

２６は必要に応じて形成される被覆体である。

（効果）以上の本案ローラは、ローラ本体の内筒部両端
に支持軸を嵌合させてから研磨加工するだけであ
るから精度の高い真円ローラを得ることができ、
切削工程を含まないので、材料の無駄がない他、
短時間で製作できる。

更に本案品は、外筒部と内筒部が複数のリブに
よつて連結されて一体成型されているので曲げ応
力に対する機械的強度が大きいと共に内外筒間に
ローラ両端に連通する空間部が形成されているか
らローラ回転中は通風による熱放散ができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来品の一部切欠断面図、第２図は本
案品の一部切欠断面図、第３図はその縦断面図で
ある。１１……ローラ本体、１２……外筒部、１３…
…内筒部、１４，１５，１６……リブ。

【実用新案登録請求の範囲】

内外筒が放射状のリブを介して一体成型されて
いるアルミニウム製ローラ本体の両端内筒部に支
持軸を嵌着して構成すると共に前記リブ間の連通
空間をローラの両端に夫々開放してなる紙移送用
放熱ローラ。