JPH0224074B2 - - Google Patents

Info

Publication number
JPH0224074B2
JPH0224074B2 JP56204189A JP20418981A JPH0224074B2 JP H0224074 B2 JPH0224074 B2 JP H0224074B2 JP 56204189 A JP56204189 A JP 56204189A JP 20418981 A JP20418981 A JP 20418981A JP H0224074 B2 JPH0224074 B2 JP H0224074B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image signal
frequency
low
filter
image
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP56204189A
Other languages
English (en)
Other versions
JPS58105678A (ja
Inventor
Daiji Nishizawa
Yutaka Tanaka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Broadcasting Corp
Original Assignee
Japan Broadcasting Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Broadcasting Corp filed Critical Japan Broadcasting Corp
Priority to JP56204189A priority Critical patent/JPS58105678A/ja
Priority to US06/448,078 priority patent/US4551753A/en
Priority to EP82111687A priority patent/EP0082489B1/en
Priority to DE8282111687T priority patent/DE3279664D1/de
Publication of JPS58105678A publication Critical patent/JPS58105678A/ja
Publication of JPH0224074B2 publication Critical patent/JPH0224074B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N7/00Television systems
    • H04N7/12Systems in which the television signal is transmitted via one channel or a plurality of parallel channels, the bandwidth of each channel being less than the bandwidth of the television signal

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Television Systems (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、高品位テレビジヨン信号等の画像信
号処理方式に関し、特に、所要周波数帯域幅を増
大させることなく画質を向上させて高品位の画像
を表示し得るようにしたものである。
従来のこの種画像信号処理方式においては、画
像信号伝送系の受信側において再生表示する画像
の画質を劣化させることなく、所要伝送周波数帯
域幅を削減するための画像信号処理として、いわ
ゆるラインインターレース走査を用いるのが一般
であつた。しかしながら、通常のラインインター
レース走査により表示した画像は、フイールド単
位の粗い走査線構造が目につき易く、画質劣化の
大きい原因をなしており、また、動きのある画像
については、画像の動きの自然さが損なわれるこ
とによる画質劣化が生ずるなど、種々の欠点があ
つた。すなわち、フイールド毎に交互の走査線構
造よりなるラインインターレース走査方式の画像
には、走査線数から期待される垂直解像度の70%
程度の垂直解像度しか得られないという本質的欠
点はあるが、毎秒像数、したがつて、所要周波数
帯域幅を増大させることなくフリツカを低減させ
得るという特質を有しており、画像の再生表示は
専らラインインターレース走査方式によつて行な
われるので、例えば高品位テレビジヨン画像とし
て毎秒像数を倍増した線順次走査方式の画像を構
成しても、再生表示時におけるラインインターレ
ース走査方式に適合させ、かつ、伝送周波数帯域
幅の増大を避けるために、毎秒像数を倍増した線
順次走査の画像信号を間欠的にサンプリングして
時間軸伸長を施し、画像走査方式の変換を行なう
必要があつた。
しかして、上述のような時間軸変換等のために
画像信号にサンプリングを施すと、画像走査に伴
う周波数成分の他に、サンプリング周波数および
その側帯波周波数成分が新たに発生して本来の画
像信号成分の分布、特に、その高域の分布に混入
するために、折角の高品位画像信号の再生画質が
著しく劣化する、という、サンプリングに伴う本
質的な画質劣化の問題が、高品位テレビジヨン等
の高画質画像信号の処理方式にとつて特に重大な
問題となる。
かかるサンプリングにより画像信号に混入する
不要信号成分の除去については、従来、単純に周
波数軸上の各信号成分の配列のみに対応した簡単
な構成の波器を用いているが、高品質の画像を
再生表示するためには、水平・垂直の両周波数軸
上のみならず、時間軸上における各信号成分の配
列、すなわち、画像信号スペクトルに対応した2
次元乃至3次元の複数次元に構成した波器を用
いて、あらゆる角度から画像信号のサンプリング
に基づいて混入する不要信号成分を除去するよう
にした画像信号処理を行なう必要がある。
なお、前述した走査方式の変換等に際しては、
専ら、垂直方向における走査線順序の変換および
時間軸変換を行なうのであるから、順次走査とド
ツトインターレースとの間の走査方式変換等を行
なう場合を除き、主として、垂直周波数軸および
時間軸に関し2次元に構成した波器を用いるの
が一般である。
本発明の目的は、インターレース走査により再
生表示したときにインターレース走査に固有の画
質劣化を生じないようにした画像信号処理方式を
提供することにある。
本発明の他の目的は、少なくとも垂直周波数軸
および時間軸よりなる複数次元座標面上における
画像信号スペクトルに対応して高域の不要信号成
分を除去する波器を用いて行なう画像信号処理
方式を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、使用する複数次元
波器の通過域における高域信号成分を強調して
画質をさらに向上させるようにした画像信号処理
方式を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、複数次元波器に
よる画像信号のサンプリングに伴つて生ずる不要
信号成分の除去を、画像信号伝送系における送信
側および受信側の少なくともいずれか一方におい
て行なうようにした画像信号処理方式を提供する
ことにある。
すなわち、本発明画像信号処理方式は、画像信
号を標本化して行なう順次走査・インターレース
走査間の変換に際し、標本化周波数および水平走
査周波数で表わす水平周波数軸、垂直走査周波数
で表わす垂直周波数軸および毎秒像数で表わす時
間軸のうち少なくとも垂直周波数軸および時間軸
がなす座標面からなる複数次元座標において前記
画像信号のサンプリングに基づいて生ずる少なく
とも1個のサンプリング周波数点と前記複数次元
座標の原点とからそれぞれほぼ等距離にある点を
連ねた線の前記複数次元座標の原点側領域に相当
する領域を所望の通過帯域とする少なくとも1個
の複数次元低域通過濾波器を用いて前記画像信号
のサンプリングによつて生ずる少なくとも垂直周
波数軸および時間軸がなす前記座標面上の高域不
要信号成分を抑圧するにあたり、1ラインメモリ
およびフレームメモリをそれぞれ単位の遅延素子
として順次に縦続接続した複数個の遅延素子を有
するトランスバーサルフイルタからなり、前記ほ
ぼ等距離にある点を連ねた線と垂直周波数軸およ
び時間軸とのそれぞれの交点と前記複数次元座標
の原点との間を、変換すべきインターレース比に
応じ、それぞれ等分した順次の周波数点をそれぞ
れ通過帯域の上限とする垂直周波数軸方向低域通
過濾波器および時間軸方向低域通過濾波器をそれ
ぞれ備え、前記時間軸方向低域通過濾波器の入力
および低域濾波出力をそれぞれ減算器に導いて相
互に減算した減算出力を高域濾波出力とする時間
軸方向高域通濾波器の当該高域濾波出力を少なく
とも前記垂直周波数軸方向低域通過濾波器を介し
て加算器に導くとともに前記時間軸方向低域通過
濾波器の前記低域濾波出力を直接もしくは間接に
当該加算器に導いて少なくとも相互に加算した加
算出力を2次元低域濾波出力とする2次元低域通
過濾波器を前記複数次元低域通過濾波器の少なく
とも一部として用いるようにしたことを特徴とす
るものである。
以下に図面を参照して実施例につき本発明を詳
細に説明する。
まず、本発明方式による画像信号処理装置の基
本的構成の例を第1図に示す。図示の基本的構成
については後に詳述するが、上述した本発明の特
徴に即したところは、送信側および受信側にそれ
ぞれ挿入した複数次元の前置フイルタ2および補
間フイルタ7bである。そのうち、複数次元前置
フイルタ2は、サブサンプリング回路3により間
欠的に抽出した画像信号を時間軸変換回路4によ
り時間軸伸張して信号周波数帯域を低減するに先
立ち、サンプリングによつて新たに発生するサン
プリング周波数成分およびその側帯波成分が、サ
ンプリング周波数点を仮想の原点としたいわゆる
折返し信号成分となつて本来の画像信号スペクト
ル中に混入するのを防止するためのものである。
すなわち、線順次走査方式の高品位テレビジヨ
ンカメラ1から得られる、例えば走査線数525本、
毎秒60フレームの広帯域画像信号aは、一般に、
水平および垂直の周波数軸並びに時間軸よりなる
第2図に示すような3次元座標における垂直周波
数・時間座標面上にて、原点Oを中心として画像
の垂直方向における変化および動きに応じた広が
りを有する点線にて囲んだ領域内の被写体自身の
信号スペクトル分布と、この信号スペクトルを有
する被写体のカメラ1による撮像にて垂直周波数
v上の垂直走査周波数vpによつて決まる点
vp,O)、時間軸t上の毎秒像数Fによつて決ま
る点(O,F)および点(vpF)をそれぞれ中
心として上述したと同様のスペクトルの広がりを
有する領域に発生した信号スペクトルとよりなる
空間スペクトラムを呈している。なお、第2図に
おいては、垂直周波数軸上の周波数点vpと時間
軸上の周波数点Fとをともに正規化して原点から
等距離に表わすようにしてある。
かかる空間スペクトラムを呈する広帯域画像信
号aを、第1図に示すように本発明による複数次
元前置フイルタ2を介することなく、直接にサブ
サンプル回路3および時間軸変換回路4に導い
て、例えば走査線525本、60フイールド、30フレ
ームのインターレース方式による通常の狭帯域画
像信号cに変換した場合には、サブサンプル回路
3にて広帯域画像信号aから例えばフレーム毎に
奇数および偶数のラインのみを交互に抽出した間
欠画像信号bの時間軸を2倍に変換して通常の狭
帯域画像信号を形成するものとすると、サブサン
プル回路3から取出した間欠画像信号bの空間ス
ペクトラムは、第2図につき上述した領域の信号
スペクトル分布の他に、走査線数を1/2にして間
欠抽出したことに基づく新たな垂直走査周波数
vp/2および毎秒像数F/2によつて決まる新たな座
標点(vp/2F/2)を中心とした前述と同様の広
がりを有する、第2図に実線にて囲んで示す領域
の信号周波数スペクトル成分が少なくとも新たに
生じ、第2図に示すように、点線にて囲んだもと
の信号スペクトル分布領域との間にそれぞれ重な
りが生ずる。そのうち、座標原点Oを中心とした
本来の信号スペクトル分布領域との間に生じた。
重なりは、点(vp/2F/2)を仮想の原点OSとし
たいわゆるサンプリング折返し成分として本来の
信号スペクトル分布中に混入し、画像信号に折返
し歪みによる画質劣化を生ずる。
本発明は、この種画像信号の変換処理に際し、
信号サンプリングに基づいて生ずる上述のような
折返し歪み成分を、少なくとも垂直周波数軸およ
び時間軸に関する2次元座標面上において生ずる
ものについて除去することにより、充分に高品質
の画像を再生し得るようにするものであり、例え
ば、第2図につき上述したサンプリング折返し成
分が仮想原点OSを中心にして拡がり、本来の信
号スペクトル分布領域に侵入するのであるから、
原点Oを中心とした本来の信号スペクトル分布領
域と仮想原点OSを中心とした折返し成分領域と
の重なりを避けるために、原点Oと仮想原点OS
との双方から等距離にある点、すなわち、垂直周
波数軸上の点(vp/2,O)と時間軸上の点(O,
F/2)とを結ぶ直線、より原点Oの側の領域のみ
に本来の信号スペクトル分布領域を制限したうえ
で、前述したような走査線数を1/2とする間欠抽
出および時間軸変換を広帯域画像信号aに施すよ
うにしたものであり、かかる本来の信号スペクト
ル分布領域の制限を2次元乃至3次元の低域(通
過)波器を用いて行なうようにしたものであ
る。
したがつて、本発明によれば、広帯域画像信号
本来の信号スペクトル分布領域自体が多少削減さ
れることにはなるが、その削減された領域の信号
成分を、サンプリング折返し歪み成分の混入を許
したままでもとの状態に活かしたときの再生画質
に比すれば、高域信号成分は多少欠除するも、サ
ンプリング折返し歪み成分を除去したときに得ら
れる画質の方が格段に優れており、所期の高品位
画像を再生表示することができる。
すなわち、本発明方式による第1図示の画像信
号処理装置においては、テレビジヨンカメラ1か
らの線順次走査方式広帯域画像信号aを前置フイ
ルタ2に導いて、例えば第2図示の原点Oを中心
とした本来の信号スペクトル分布領域のうち、上
述した点(vp/2,O)および(O,F/2)を通る
直線より外側の斜線を施した部分の信号成分を除
去したうえで、サブサンプル回路3および時間軸
変換回路4による前述した走査線の間欠抽出およ
び時間軸伸長を施して通常の狭帯域画像信号cを
形成し、変調装置5を介し、所要伝送周波数帯域
を削減した状態にて伝送し、受信側においては、
復調装置6にて取出した狭帯域画像信号を時間軸
変換回路7aに導いて時間軸をもとの広帯域画像
信号aの状態に復元した線順次走査方式の疑似広
帯域画像信号を形成して、デイスプレイ装置8に
より高品位画像を再生表示する。しかして、受信
側にて取出した狭帯域画像信号においては、その
本来の信号スペクトル分布領域が送信側前置フイ
ルタ2にて制限されるので、前述したような折返
し歪み成分の混入は生じないが、サブサンプル回
路3における走査線の間欠抽出などにより、第2
図にて点(Fvp/2,O)、(O,F/2)を結ぶ直線よ
り外周には、制限された本来の信号スペクトル分
布領域に接してサンプリングに基づく不要信号成
分が残留している場合があり、また、時間軸変換
回路7aにて新たに不要信号成分が生ずるので、
高品位画像表示用の広帯域特性を有するデイスプ
レイ装置8にはそれらの不要信号成分もノイズと
して表示され、表示画質を劣化させることにな
る。したがつて、本発明方式による第1図示の画
像信号処理装置においては、送信側の前置フイル
タ2と同様の複数次元低域(通過)波器よりな
る補間フイルタ7bを介し、再生した高品位画像
信号をデイスプレイ装置8に供給して、サンプリ
ングなどによるノイズ成分が表示されるのを阻止
している。
つぎに、本発明方式による複数次元低域波器
を用いて行なう上述した画像信号処理過程を、通
常の周波数軸上にて表わした第3図および第4図
につき説明するに、テレビジヨンカメラ1からの
例えば走査線数525、60フレームの線順次走査方
式広帯域画像信号aが第3図の波形aに示す信号
波形を有しているものとすると、画像の動きがな
い静止画像の場合には、その信号周波数スペクト
ラムは、第4図の波形aに示すように、水平走査
周波数を2Hとするとその整数倍の周波数位置に
水平周波数軸スペクトル成分が配列され、その前
後におけるフレーム周波数vの整数倍の周波数位
置に垂直周波数軸スペクトル成分が配列された形
態となり、かかる信号周波数スペクトラムの一部
を拡大して示すと第4図の波形bのようになる。
すなわち、図示の例の広帯域画像信号aにおける
水平走査周波数は通常のテレビジヨン方式におけ
る水平走査周波数Hの2倍、2Hであり、任意の
水平周波数軸スペクトル成分2nH(n=1、2、
…)の両側にはフレーム周波数v=60Hzの周波数
間隔にて側帯波成分としての垂直周波数軸スペク
トル成分が配列されている。かかる周波数スペク
トラムを呈する広帯域画像信号aを2次元乃至3
次元の低域フイルタよりなる前置フイルタ2に供
給すると、その前置フイルタ2は、前述したよう
に本来の信号スペクトル分布領域の点(vp/2
O)、(O,F/2)を結ぶ線より高域の部分を削除
するものであるから、第4図において波形cに示
すように、波形bに示した周波数スペクトラムに
おける水平周波数軸成分2nHを中心にした垂直周
波数軸成分の配列中、高域の一部を削除したもの
をそれぞれ中心周波数とした櫛型の通過帯域を呈
するものとなる。かかる通過特性を有する前置フ
イルタ2を通過した広帯域画像信号aをサブサン
プル回路3に導いて、第3図の波形bに示すよう
に、順次走査の水平走査期間の一つおきに画像信
号を抽出して、信号の間引き、すなわち、いわゆ
るサブサンプリングを施すと、全帯域はほぼ不変
であるが、水平基本周波数は1/2に低下したもの
となる。つぎに、時間軸変換回路4にて、第3図
の波形cに示すように、抽出信号成分の軸間軸を
2倍に伸張すると、信号帯域が半減し、全帯域も
1/2になつて標準テレビジヨン方式に相当する走
査線525本、60フイールド、30フレームのインタ
ーレース方式狭帯域画像信号に相当したものとな
る。すなわち、第4図の波形bに示した広帯域画
像信号スペクトラムを、水平周波数軸成分2nH
関して周波数を1/2にし、全帯域をさらに1/2に低
減した狭帯域画像信号スペクトラムは、第4図の
波形dに示すように、水平走査周波数Hの周波数
間隔にて水平周波数軸成分が配列され、フイール
ド周波数60Hzの周波数間隔にて垂直周波数軸成分
が、それらの水平周波数軸成分の両側に相対向し
て延在したものとなる。したがつて、波形bの広
帯域画像信号スペクトラムをそのままの形態にて
サンプリングおよび時間軸変換すれば、波形dに
細線にて示すように、水平周波数軸成分2nH
(2n+1)Hとから相対向して延在する垂直周波
数軸成分が互いに間挿された状態にて交差して互
いに混入することになり、例えば、水平周波数軸
成分に関して30Hzの垂直周波数軸成分が生ずるな
ど、第2図につき前述したサンプリング折返し歪
み成分に相当した歪み成分によるノイズが画像信
号に生じて画質が劣化することになる。しかしな
がら、波形cに示したような通過帯域特性を有す
る前置フイルタ2にて、波形bに示した広帯域画
像信号周波数スペクトラムにおいて相隣る水平周
波数軸成分の相互間の中央部分のスペクトル成分
をあらかじめ除去しておけば、波形dに太線にて
示すように、垂直周波数軸成分の交差による混入
が生ぜず、したがつて、等価的に前述したサンプ
リング折返し歪み成分を除去した状態の高品位画
像信号を再生表示し得ることになり、第2図にて
垂直空間周波数成分をvp/2以下に制限したことに
相当する。
なお、以上の説明においては、広帯域画像信号
aを静止画像信号であるとしたが、広帯域画像信
号aが動画像を表わすものである場合には、広帯
域画像信号aの順次のフレーム毎に画像の位置が
ずれて、同一画素の再現に要する時間間隔が垂直
走査周期長などとは相違してくるが故に、第4図
の波形bに示した信号周波数スペクトラムにおけ
る60Hz間隔の垂直周波数軸成分の周波数位置に拡
がりが生じ、画像の動きが激しいときには、その
拡がりが増大して、前述した隣接水平周波数軸成
分間における垂直周波数軸成分の交差混入と同様
の交差混入が、互いに拡がりを有する隣接垂直周
波数軸成分の相互間においても生じ、再生表示し
た画像の動きが自然さを失なつて動画像画質の劣
化を生ずることになる。
しかしながら、かかる垂直周波数軸成分の拡が
りを呈した周波数スペクトラムを有する広帯域動
画像信号aを、前述したように波形cに示した周
波数間隔60Hzの櫛型通過帯域特性を有する前置フ
イルタ2に供給すると、垂直周波数軸成分の拡が
りにおける互いに交差混入する高域成分がそれぞ
れ除去されるので、広帯域動画像信号について
も、本発明により複数次元の低域波器を用いて
画像信号処理を施したときに、従来の画質劣化を
有効に防止することができ、第2図にて時間軸方
向空間周波数成分をF/2以下に制限したことに相
当する。したがつて、かかる周波数軸上における
フレーム周波数間隔の第4図の波形cに示したよ
うな櫛型通過帯域特性を呈する波器の作用効果
は、第2図につき前述した画像信号本来の信号ス
ペクトル分布領域の点(vp/2,O)、(O,F/2
を通る直線に関する制限の作用効果に対応するも
のである。
なお、以上の説明においては、例えば、走査線
数525、毎秒60フレームの線順次走査方式広帯域
画像信号を走査線数525、毎秒60フイールド、30
フレームのインターレース方式狭帯域画像信号に
変換するように、線順次走査方式の画像信号にお
ける水平走査期間の画像信号を2回に1回だけ抽
出して2:1インターレース方式の画像信号に変
換する場合について本発明方式による画像信号処
理の態様を述べたが、同様にして3:1あるいは
5:1等の高次のインタレース方式画像信号に変
換する場合には、線順次走査方式広帯域画像信号
における水平走査期間の画像信号をそれぞれ3回
に1回、あるいは、5回に1回だけ抽出して、前
述したと同様の画像処理を施すことになる。ま
た、ドツトインターレース方式画像信号に変換す
る場合には、線順次走査方式の広帯域画像信号
に、水平走査周波数の例えば数百倍程度の格段に
高いサンプリング周波数にてサンプリングを施
し、かかるサンプル画像信号を、第3図につき前
述したと同様に、2サンプルにつき1回、あるい
は、3サンプルに1回だけ間欠的に抽出し、かか
る間欠抽出画像信号について前述したと同様の画
像信号処理を施すことになる。なお、かかる場合
に用いる複数次元低域波器としては、前述した
ように、水平周波数軸をも含めた3次元座標軸に
よる3次元低域波器を用いることになる。
つぎに、本発明方式による画像信号処理装置の
第1図に示した基本的構成における時間軸変換回
路4の具体的構成の例を第5図に示す。図示の構
成による時間軸変換回路においては、入力端子9
に第3図の波形bに示したように間欠抽出した広
帯域画像信号bを供給するとともに、入力端子2
1に画像信号デイジタル化のための標本化クロツ
ク信号を供給する。入力端子9からの間欠抽出画
像信号bを低域通過波器10に導いて所要帯域
外の不要信号成分を除去したのち、入力端子21
からのクロツク信号にて駆動したアナログ・デイ
ジタル変換器11に導いて間欠的デイジタル画像
信号に変換し、その間欠デイジタル画像信号を切
換えスイツチ12を介してそれぞれ1走査線分の
記憶容量を有する1H遅延線13および14に交
互に供給し、切換えスイツチ19を介して入力端
子21から印加するクロツク信号により駆動して
交互に書込む。これらの1H遅延線13,14に
は、入力端子21からのクロツク信号を1/2分周
器22に導いて形成した1/2クロツク周波数の低
速クロツク信号をも切換えスイツチ20を介して
印加してあり、上述のようにして交互に書込んだ
1水平走査期間分の画像信号を時間軸を2倍に伸
長して交互に読出し、切換えスイツチ15を介
し、第3図の波形cに示した状態の狭帯域画像信
号cに変換してデイジタル・アナログ変換器16
に導き、その変換出力アナログ狭帯域画像信号
を、低域通過波器17により所要帯域外の不要
信号成分を除去したうえで、出力端子18から時
間軸変換出力として取出す。なお、各切換えスイ
ツチ12,15,19,20は互いに連動して切
換わり、1H遅延線13,14の一方に、入力ク
ロツク信号に応じて画像信号の高速書込みを行な
つているときには、1H遅延線13,14の他方
から、低速クロツク信号に応じて画像信号の低速
読出しを行なうように動作するものとする。
なお、第5図示の構成において、入力端子9に
供給する広帯域画像信号がすでにデイジタル化さ
れている場合には、図示の構成におけるアナロ
グ・デイジタル変換器11を省略することがで
き、また、後続の信号処理をデイジタル形式にて
行なう場合には、図示の構成におけるデイジタ
ル・アナログ変換器16を省略し得ること、勿論
である。
第1図示の基本的構成における時間軸変換回路
4から上述のようにして得られる第3図の波形c
に示す変換出力画像信号cは、通常のテレビジヨ
ンカメラから得られるインターレース方式画像信
号と同一の信号形態をなしているが、かかる信号
変換を施す前に前置フイルタ2により、空間的お
よび時間的な3次元の波を施して、信号変換に
伴つて本来の信号スペクトル分布に混入するいわ
ゆるサンプリング折返し歪み成分の発生を予防し
てある点が、従来の通常のインターレース方式画
像信号とは格段に相違している。
つぎに、本発明画像信号処理方式のかかる特異
点をなす3次元低域(通過)波器の波特性お
よびその波特性を実現する具体的構成について
説明する。
まず、3次元波特性を規定するためには、テ
レビジヨン等の画像は、第6図に示すように、空
間的には、水平および垂直の画面走査によつて水
平および垂直の両方向に2次元的に標本化されて
おり、また、時間的にも標本化されているものと
近似して解析する。しかして、空間的な2次元標
本化におけるサンプリング周波数としては、画面
走査における水平および垂直の走査周波数がこれ
に相当し、例えば、線順次走査方式においては、
垂直方向のサンプリング周波数vpは、走査線数
Loの逆数となるフレーム周波数がこれに相当し、
vp=1/Loとなり、また、水平方向のサンプリ
ング周波数upは、アナログ画像信号をデイジタ
ル画像信号に変換する際の水平方向における画像
信号の標本化に基づくものがこれに相当し、その
標本化周波数を水平走査周波数hにて除した値
に、標準方式テレビジヨンにおいては3:4、す
なわち、3/4となる画面の縦横比を乗じた値を空
間周波数の形態に表わしたものとなり、例えば、
アナログ・デイジタル変換の際の標本化周波数を
Sとすれば、upSH×3/4となる。さらに
、時間 軸方向のサンプリング周波数tpは、線順次走査
方式においては、画像の動きによる時間的変化が
フレーム単位で現われるのであるから毎秒フレー
ム数FNとなる。3次元の波特性を規定するた
めの3次元座標軸における各軸のサンプリング周
波数をこのように設定したときに、線順次走査方
式の画像信号がかかる3次元座標によつて表わす
空間周波数・時間領域において呈する信号スペク
トル分布は、デイスクリート・フーリエ変換、す
なわち、いわゆるDFTの手法を用いて表わすこ
とができ、また、インターレース方式画像信号に
ついても、インターレース自体を線順次走査方式
におけるとは異なる一種の標本化であるとみなせ
ば、同様にDFTの手法により表わすことができ、
その際、各方向のサンプリング周波数を、例えば
2:1インターレース方式についてはそれぞれ1/
2にすることにより、いずれの走査方式について
も、上述した3次元座標領域における画像信号ス
ペクトル分布を同様に求めることができ、また、
かかるサンプリング周波数に関連して如何なる折
返し歪み成分が発生するかを推測することがで
き、さらに、その推測に基づいて、折返し歪み成
分の混入を予防するに必要な画像信号スペクトル
分布特性も明らかにし得ることになる。
しかして、水平・垂直空間周波数軸および時間
軸よりなる3次元座標にて表わした線順次走査方
式画像信号の各サンプリング周波数は、第7図に
示すように、各軸上の周波数点upvptpおよ
びそれらの各高調波周波数点2up,2vp,2tpの組
合わせによつて決まる図示の黒点の位置にそれぞ
れ設定される。
しかして、第2図につき前述したように、一般
に、画像信号においては水平空間周波数軸方向に
は標本化が行なわれず、また、線順次走査方式と
インターレース方式との間では水平空間周波数軸
方向については何ら変化がないのであるから、イ
ンターレース方式画像信号の信号スペクトル分布
の線順次走査方式における信号スペクトル分布と
の相違について検討するには、垂直空間周波数軸
および時間軸よりなる2次元座標にて信号スペク
トル分布を検討することができる。
かかる2次元座標にて表わしたインターレース
方式画像信号の各サンプリング周波数は、第8図
に示すように、各軸上の周波数点1/2vp,1/2
tp およびそれらの各高調波周波数点vptpの組合
わせによつて決まる図示の黒点の位置にそれぞれ
設定される。
第7図と第8図とを比較すれば明らかなよう
に、インターレース方式画像信号においては、線
順次走査方式におけると比較して、各軸上の周波
数点1/2vp,1/2tpに新たにサンプリング周波
数 が生じており、したがつて、第1図につき前述し
たように線順次走査方式の広帯域画像信号にサン
プリングを含む信号処理を施してインターレース
方式狭帯域画像信号に変換する際には、前述した
とおりに、新たなサンプリング周波数点(1/2vp ,1/2tp)を仮想原点OSとして、座標原点Oと の間にて等距離となる境界線、すなわち、各軸上
の新たなサンプリング周波数点1/2vpおよび1/2tp を通る直線より原点O側の領域に線順次走査
方式広帯域画像信号の信号スペクトル分布を制限
すれば、2:1インターレース方式狭帯域画像信
号に変換したときに本来の信号スペクトル分布領
域に対するサンプリング折返し成分の混入による
画質劣化の発生を予防することができ、かかる信
号スペクトル分布制限領域に斜線を施して第8図
に示す。
しかして、第8図は、線順次走査方式広帯域画
像信号を2:1インターレース方式狭帯域画像信
号に変換する場合における信号スペクトル分布制
限領域を示したものであり、後述する他のインタ
ーレース比の場合と区別して仮想原点OSをOS2
して示す。また、第8図は、垂直周波数軸および
時間軸に関する座標面の第1象限のみを示したも
のであり、他の象限を併わせれば、この場合の信
号スペクトル分布制限領域は、図示の斜線を施し
た三角形を4個合わせた方形となる。したがつ
て、仮想原点OS2を中心とした折返し成分スペク
トルの分布領域もほぼ同形の方形によつて、第1
図示の視覚的菱形領域を概略表わすことができ
る。
しかして、かかる信号スペクトル分布制限領域
を通過帯域とする垂直周波数軸および時間軸の2
次元低域波器を実現するには、等価的に第9図
aに斜線を施して示す領域を通過帯域とする2次
元低域波器を構成することになり、かかる2次
元波器の構成例を第9図bに示す。図示の構成
による2次元波器は、時間軸方向低域波器2
4および垂直周波数軸方向低域波器25を加算
器ADD1およびADD2にて組合わせたものであ
り、時間軸方向低域波器24は、第9図aにお
ける時間軸t上の点αを上限とする斜線陰影領域
を通過帯域とし、また、入力端子23に供給した
入力画像信号から、その通過帯域成分を減算して
供給する垂直周波数軸方向低域波器25は、第
9図aにおける上述の点αを下限とする斜線陰影
領域を通過帯域とし、それらの波器24,25
の波出力成分を加算して出力端子26から取出
せば、第9図bの斜線陰影全領域を通過帯域とす
る2次元波出力画像信号が得られる。
なお、第9図aにおいては、第8図示の通過帯
域を比較的簡単な形態にて近似したが、これをさ
らに正確かつ精密に近似するには、第10図aに
示す斜線陰影領域を通過帯域とする2次元波器
を第10図bに示すようにして構成することがで
きる。図示の構成による2次元波器は、第9図
bに示した構成の2次元波器におけると同様に
して、時間軸上の点α1およびα2をそれぞれ上限と
する斜線陰影領域をそれぞれの通過帯域とする時
間軸方向低域波器28および29と垂直周波数
軸上の点β1およびβ2をそれぞれ上限とする斜線陰
影領域をそれぞれの通過帯域とする垂直周波数軸
方向低域波器とを加算器ADD3〜ADD5にて
組合わせたものである。
つぎに、第9図bあるいは第10図bに示した
2次元波器の構成に用いる時間軸方向あるいは
垂直周波数軸方向の低域波器の具体的構成の例
を第11図に示す。図示の構成による低域波器
は、順次に縦続接続した複数個の遅延素子34、
それらの遅延素子34の各入出端に接続した複数
個の重み係数器35およびそれらの係数器35の
出力信号を加算する加算器ADD6よりなるいわ
ゆるトランスバーサルフイルタをなすものであ
り、各遅延素子34は、時間軸方向低域波器に
おいては1フレームメモリとし、また、垂直周波
数軸方向低域波器においては1ラインメモリと
する。
つぎに、線順次走査方式広帯域画像信号を、
2:1インターレース方式狭帯域画像信号に変換
する場合につき第8図に示したと同様にして、
3:1インターレース方式狭帯域画像信号に変換
する場合における2次元波器の信号スペクトル
分布領域制限の態様を第12図A,Bに示す。図
から明らかなとおり、3:1インターレース方式
画像信号に変換する場合に新たに生ずるサンプリ
ング周波数点は、インターレース比3:1によつ
て決まる各軸上の周波数点1/3vp,2/3vpおよ
び 1/3tp,2/3tpに関連して図示の黒点OS3およ
び O′S3の位置に現われる。したがつて、3:1イン
ターレース方式画像信号に変換する場合における
信号スペクトル分布制限領域につき、第8図示の
2:1インターレース方式画像信号に変換する場
合と同様にして、上述のサンプリング周波数点
OS3およびO′S3をそれぞれ仮想原点として、それ
らの仮想原点OS3,O′S3と座標原点Oとからそれ
ぞれ等距離となる境界線を求めれば、第12図に
て斜線を施して示すように、座標原点Oを中心に
した正八角形の第1象限分となり、各サンプリン
グ周波数点OS3,O′S3を中心とするサンプリング
折返し歪み成分スペクトルの分布領域は、それぞ
れ、ほぼ同形の正八角形となる。
つぎに、線順次走査方式広帯域画像信号を4:
1インターレース方式画像信号に変換する場合に
おける2次元波器の信号スペクトル分布領域制
限の態様を、上述した3:1インターレース方式
画像信号に変換する場合につき第12図に示した
のと同様にして、第13図に示す。しかして、図
から明らかなとおり、4:1インターレース方式
画像信号に変換する場合に新たに生ずるサンプリ
ング周波数点は、インターレース比4:1によつ
て決まる各軸上の周波数点1/4vp,1/2vp,3
/4vp および1/4tp,1/2tp,3/4tpに関連
して図示の 黒点OS4,O′S4,O″S4の位置に現われる。したが
つて、4:1インターレース方式画像信号に変換
する場合における信号スペクトル分布制限領域に
つき、上述のサンプリング周波数点OS4,O′S4
O″S4をそれぞれ仮想原点として、それらの仮想原
点OS4,O′S4,O″S4と座標原点Oとからそれぞれ
等距離となる境界線を求めれば、第13図に斜線
を施して示すように、座標原点Oを中心にした変
則十二角形の第1象限分となり、各サンプリング
周波数点OS4,O′S4,O″S4を中心とするサンプリ
ング折返し歪み成分スペクトルの分布領域は、そ
れぞれ、ほぼ同形の変則十二角形となる。したが
つて、第9図乃至第11図につき前述したと同様
にして、所要の2次元低域波器を実現すること
ができる。
なお、上述したところを演繹すれば明らかなよ
うに、インターレース比をさらに増大させた場合
についても、上述したと同様にして、所要帯域に
近接する新たなサンプリング周波数点は、垂直周
波数軸上の周波数点1/2vpと時間軸上の周波数点 1/2tpとを通る直線上に生ずるので、第12図、 第13図と同様にして、所要の信号スペクトル分
布制限領域を求め、かかる信号スペクトル分布制
限領域を通過帯域とする2次元低域波器を上述
したように構成することによつて、種々のインタ
ーレース比を有するインターレース方式画像信号
に変換した場合においても、サンプリング折返し
歪み成分の混入による画質劣化を防止することが
できる。
上述したような本発明によるサンプリング折返
し成分混入防止のための信号スペクトル分布制限
領域は、上述したラインインターレースの場合の
みならず、線順次走査方式広帯域画像信号をドツ
トインターレース方式画像信号に変換する場合に
も同様に適用することができ、かかる場合におけ
る信号スペクトル分布領域制限の態様の例を第1
4図および第15図に示す。すなわち、上述した
ラインインターレース方式画像に変換する場合に
おけると同様に、線順次走査により構成した画像
の順次の画素を、第14図に示すように、1つお
きの群〇、×に区分して2:1ドツトインターレ
ースを行なつた場合に新たに生ずるサンプリング
周波数点は、この場合には水平周波数軸方向にも
サンプリングを行なうのであるから、第15図に
示すように、インターレース比2:1によつて決
まる水平周波数軸、垂直周波数軸および時間軸の
各軸上の周波数点1/2up,1/2vpおよび1/2
tpに関 連して図示の黒点h、すなわち、上述の各周波数
点1/2up,1/2vptpをそれぞれc、a、e
とし た立方形abcdefhoにおける座標原点Oに対向し
た対角頂点hの位置に現われ、ラインインターレ
ース方式画像信号に変換する場合におけると同様
の考えに基づく信号スペクトル分布制限領域は、
その立方体の各頂点a,b,c,d,e,fおよ
びoと対角線の交点gとをそれぞれ結ぶ線分によ
つて囲まれた領域となる。しかして、かかる複雑
な形状の信号スペクトル分布制限領域を所要の通
過帯域とする3次元低域通過波器を実際に構成
するには、かかる複雑な形状を第16図aに示す
ような比較的単純な形状によつて近似すれば、実
質的に同等の波効果を得ることができる。しか
して、第16図aに示した形状の通過帯域を有す
る3次元低域波器を実現するには、第9図aに
示した通過帯域を有する2次元低域通過波器
を、その所要の通過帯域を時間軸方向の帯域と垂
直周波数軸方向の帯域とに分解して同図bに示し
たように構成したのと同様にして、第16図bに
示すように、時間軸方向低域波器38、垂直周
波数軸方向低域波器39および水平周波数軸方
向低域波器40を加算器ADD7,ADD8およ
びADD9にて組合わせれば、容易に構成するこ
とができる。
なお、第16図bに示した構成による3次元低
域波器の通過帯域の同図aに示した所要の通過
帯域に対する近似の精度を改善するには、同図c
に示すように、同図bに示すようにして概略近似
した通過帯域をそれぞれ有する3次元低域波器
43,44の各通過帯域を互いにわずか異なら
せ、かかる2様の3次元低域波器43,44を
加算器ADD10,ADD11により組合わせて、
その合成通過帯域を第15図に示した所要の通過
帯域に対しよく近似させるようにすることができ
る。
なお2:1ドツトレース方式画像信号に変換す
る場合につき上述した3次元低域波器の構成の
態様は、ラインインターレース方式の場合につき
前述したと同様に、インターレース比を増大させ
たドツトインターレース方式画像信号に変換する
場合にも同様に適用することができる。
しかして、第1図示の本発明方式による画像信
号処理装置において、3次元低域通過前置フイル
タ2により以上に詳述したようにして適切に帯域
を制限したうえで、サブサンプル回路3および時
間軸変換回路4により、第3図につき前述したよ
うにして、線順次走査方式広帯域画像信号aから
変換した狭帯域画像信号cは、変調装置5により
搬送信号の形態に変換して伝送し、受信側にて復
調装置6により原形に復調する。なお、伝送用変
復調装置5,6は、アナログ式およびデイジタル
式のいずれともすることができ、従来慣用の装置
をそのまま使用することができる。
受信側において、上述のように復元した狭帯域
画像信号cは、時間軸変換回路7aに導いて、送
信側における時間軸変換回路4による時間軸変換
とは逆の時間軸変換を施して、第3図bに示した
ように、高速走査による間欠画像信号bに再変換
するとともに、送信側時間軸変換回路4につき第
5図に示したと類似の回路構成により、その間欠
画像信号に適切な補間を施して、線順次走査方式
の疑似広帯域画像信号に変換する。しかして、こ
の疑似広帯域画像信号は、送信側の前置フイルタ
2によりサンプリング折返し歪み成分の混入によ
る画質劣化に対する予防処置を施してはあるが、
その予防処置の後に、サブサンプル回路3によつ
て現実にサンプリングを施されて、新たなサンプ
リング周波数成分が生じており、さらに、受信側
における時間軸変換回路7aによつて時間軸変換
を受ける際に信号スペクトル分布制限領域に隣接
した不要信号成分が混入するおそれがあるので、
再生した疑似広帯域画像信号を3次元補間フイル
タ7bに供給して、送信側の3次元前置フイルタ
2と全く同様の通過帯域を備えた3次元低域波
を施し、かかる信号処理により、隣接した不要信
号成分を除去した高品位の線順次走査方式広帯域
画像信号をデイスプレイ装置8に供給して高品位
画像を表示し得るようにする。
なお、受信側装置の構成を簡略化して低廉化す
るために、3次元補間フイルタ7bの構成を簡略
化することができるが、かかる場合にも、画像信
号のサンプリングによつて生ずる3次元空間周波
数領域における低いサンプリング周波数成分、す
なわち、例えば、第8図に示したサンプリング周
波数点OSを中心とする折返し成分領域、あるい
は、第12図に示したサンプリング周波数点OS3
O′S3をそれぞれ中心とする折返し成分領域に分布
するサンプリング折返し成分を十分に抑圧して、
表示画像中にて視覚的に検知し難いようにするこ
とが必要である。
さらに、第1図示の本発明方式による画像信号
処理装置の受信側における時間軸変換回路7aと
補間フイルタ7bとの順序を入れ替えて、時間軸
変換を施す前の低速走査画像信号に、時間軸変換
に伴う不要のサンプリング周波数成分を除去する
3次元低域波を施しておき、しかる後に時間軸
変換を施すようにすることもできる。かかる場合
における要部の構成例を2:1ラインインターレ
ース方式画像信号から線順次走査方式広帯域画像
信号に変換する場合につき、第17図に示す。図
示の構成においては、復調装置6からの第3図c
に示したような低速走査のインターレース方式狭
帯域画像信号46を、無遅延画像信号52として
直接に3次元補間フイルタ50に導くとともに、
1フイールドメモリ47,48および1/2ライン
メモリ49により1フレーム遅延画像信号53お
よび1フイールド+1/2ライン遅延画像信号54
を形成して同じく3次元補間フイルタ50に導
き、それらの画像信号に前述したような信号スペ
クトル分布領域の制限を施すとともに、1フイー
ルド+1/2ライン遅延画像信号54を基準にして、
第18図に示すように、後続の時間軸変換回路5
1によつて形成する第3図bに示したような間欠
画像信号に信号補間を補すための補間信号をあら
かじめ形成する。
すなわち、第18図に示すように、1フイール
ド+1/2ライン遅延画像信号54における走査線
番号i1+1,i1+3,i1+5,……の各ライン画
像信号を、時間軸変換後の画像信号における走査
線番号i1+1,i1+3,i1+5,……の各ライン
画像信号55として、そのまま、時間軸変換回路
51に供給するとともに、無遅延画像信号52に
おける走査線番号i0,i0+2,i0+4,……の各
ライン画像信号と1フレーム遅延画像信号53に
おける走査線番号i2,i2+2,i2+4,……の各
ライン画像信号とをそれぞれ荷重加算して合成し
たものを第1図示の構成におけるサブサンプル回
路3にて除去して伝送しない走査線番号i1,i1
2,i1+4,……の各ライン画像信号を再構成す
る補間画像信号56として時間軸変換回路51に
供給する。なお、これらの補間出力画像信号55
および56のうち、前者を垂直空間周波数軸方向
の低域通過波器に加えてその低域成分を取出す
とともに、後者を同じく垂直空間周波数軸方向の
高域通過波器に加えてその高域成分を取出し、
それら高低両帯域成分の合成により走査線番号
i1,i1+2,i1+4,……の各ライン画像信号を
再構成するようにすることもできる。しかして、
第17図示の構成によれば、3次元補間フイルタ
50の各入力画像信号は、いずれも、第3図cに
示したような低速走査の狭帯域画像信号の形態を
なしているので、3次元補間フイルタ50の信号
処理速度を、第1図示の構成における3次元補間
フイルタ7bの信号処理速速の1/2とすることが
でき、かかる3次元波器の構成が容易となる利
点が得られる。
上述のようにして補間波処理を施した後、も
しくは、施す前における低速走査のインターレー
ス方式の狭帯域画像信号は、時間軸変換回路51
もしくは7bに導いて時間軸変換を施すととも
に、走査線の補間を行なつて高速走査の線順次走
査方式画像信号に変換する。かかる信号変換を行
なう時間軸変換回路の構成例を第19図aに示
し、その走査線の圧縮、補間の態様を同図bに示
す。図示の構成においては、前述した補間フイル
タ55から取出す補間出力画像信号55および5
6にそれぞれ相当する奇数ライン画像信号57お
よび偶数ライン画像信号58を2極双投のスイツ
チ回路59を介して2個ずつ配設した1ラインメ
モリ63−1,63−2および63−3,63−
4にそれぞれ交互に低速にて書込み、2極双投の
スイツチ回路60を介して交互に高速にて読出し
たうえで、双投スイツチ回路61により交互に切
換えることにより、同図bに示すように、高速走
査の奇数ライン画像信号a,b,…とc,d,…
とを交互に取出して、高速走査の線順次走査方式
広帯域画像信号としての各ライン画像信号a,
c,b,d,…を構成する。
上述のようにして補間波処理および時間軸変
換処理を施した高速走査の線順次走査方式広帯域
画像信号を通常の陰極線管等よりなるデイスプレ
イ装置8に供給すれば、信号変換に伴つて生ずる
サンプリング折返し成分の混入による画質劣化を
十分に防いだ高品位の画像を表示することができ
る。
つぎに、本発明方式の信号処理を施してサンプ
リング折返し成分の混入による画質劣化は防止す
るも、第1図示の構成を格段に簡易化した構成の
画像信号処理装置として、第1図示の構成におけ
る送信側各構成要素1,2,3および4を通常の
2:1インターレース方式テレビジヨンカメラに
置換し、そのテレビジヨンカメラから得られる標
準方式のテレビジヨン画像信号、すなわち、前述
したところに準ずれば、低速走査のインターレー
ス方式狭帯域画像信号を、第1図示の構成におけ
る第3図cに示したような低速走査インターレー
ス方式狭帯域画像信号の替わりに用いて変調装置
5に供給する。したがつて、かかる簡略化した構
成によれば、本発明方式による3次元低域波処
理と時間軸変換処理とは受信側においてのみ行な
うことになる。なお、かかる簡単化した構成によ
る本発明方式の画像信号処理においては、送信側
におけるテレビジヨンカメラから変調装置5に供
給する画像信号は、標準方式テレビジヨン画像信
号そのものであるから、その画像信号を標準方式
テレビジヨン画像信号として別途使用し得る便宜
も得られる。
また、上述した本発明方式の画像信号処理は、
白黒画像信号のみならず、カラー画像信号にも同
様に適用することができ、基本的には、カラー画
像信号を構成する各原色画像信号R,G,Bもし
くは輝度信号Yおよび各色差信号R−Y,B−Y
などの各成分画像信号のそれぞれに並行して適用
し得る。しかしながら、受信側においてかかる3
成分画像信号にそれぞれ施すべき3次元波処理
をつぎのようにして行なえば、受信側にて必要と
するフレームメモリ装置の個数を削減することが
できる。
すなわち、例えば、高速走査の線順次走査方式
カラー画像信号を低速走査の2:1インターレー
ス方式カラー画像信号の過程を介して高速走査の
線順次走査方式広帯域カラー画像信号に変換する
場合の例について説明すると、線順次走査方式の
画像信号を2:1インターレース方式画像信号に
変換する場合における3次元波処理に関するサ
ンプリング周波数点は、第8図につき前述したよ
うに、垂直周波数軸上の周波数点1/2vpと時間軸 上の周波数点1/2tpとに関連した仮想原点OS2と なる。しかして、カラー画像信号をそれぞれ構成
する輝度信号Yに比すれば、各色差信号B−Y,
R−Yの所要解像度は周知のように格段に低い、
という特質を有しており、標準方式カラーテレビ
ジヨン画像信号については、かかる特質を積極的
に活用しているのであるから、本発明方式の画像
信号処理においても、その特性を積極的に活用す
ることとして、第1図示の構成における送信側の
前置フイルタ2および受信側の補間フイルタ7b
に用いる2次元低域波器の通過帯域を、実線に
て囲んで斜線を施して示す前述した三角形の領域
に代えて、一点鎖線にて囲んで示すように、垂直
空間周波数軸方向の幅を半減した長方形の領域を
用い、かかる通過帯域を有する2次元低域波器
をフレームメモリおよびラインメモリにより構成
して送信側の前置フイルタ2として用いるも、受
信側の補間フイルタ7bとしては、垂直空間周波
数軸方向についてのみ、通常の周波数軸上の低域
波器の遮断周波数を1/2vpとしたもののみを用 い、時間軸方向については、特に低域波器を設
けず、通常のカラーテレビジヨン画像の表示にお
けると同様に、表示画像に対する視覚的低域波
作用に利用することとして、表示画像については
視覚的にサンプリング折返し成分が抑圧されてカ
ラー画質に何ら障害を生じさせないようにするこ
とができる。なお、所要解像度が格段に低い各色
差信号B−Y,R−Yについては、垂直空間周波
数軸方向の通過帯域幅を第8図に一点鎖線して示
したように格段に削減しても、表示したカラー画
像の画質は実質的にほとんど劣化しない。また、
かかる構成とすることにより、受信側において
は、色信号用のフレームメモリを省略することが
できるが、輝度信号Yに対しては、前述したよう
に、時間軸方向についてもフレームメモリを用い
た波処理を実際に行なうのであるから、輝度信
号Yには、各色差信号R−Y,B−Yに対してフ
レーム時間単位の遅延が生ずることになるので、
そのフレーム時間単位の遅延時間に相当する量の
遅延を、各色差信号R−Y,B−Yに対し、送信
側にてあらかじめ付与したうえで、受信側に伝送
するようにする必要がある。
つぎに、本発明方式の画像信号処理をフレーム
間符号化方式の符号化画像信号に適用した場合に
おける画像信号処理装置の構成例を第20図a,
bを参照して説明する。しかして、同図aは、フ
レーム間符号化方式による画像信号符号化装置の
基本的構成を示すものであり、かかる基本的構成
の画像信号符号化装置に本発明を適用すれば同図
bに示すような構成となる。すなわち、第20図
aに示すフレーム間符号化方式の画像信号符号化
装置においては、入力アナログ画像信号64を、
加算器ADD12を介して量子化器65に供給す
るとともに、その量子化器65から得られる量子
化画像信号を加算器ADD13を介してフレーム
メモリ66に書込み、そのフレームメモリ66か
ら読出した1フレーム遅延の量子化画像信号を加
算器ADD13に導いて量化器65からの量子化
画像信号に加算するとともに、加算器ADD12
に導いて入力画像信号から減算し、フレーム間差
画像信号を量子化器66に供給するように構成し
て、フレーム間符号化画像信号を形成し、受信間
に伝送する。一方、受信側においては、受信した
フレーム間符号化画像信号を加算器ADD14に
供給し、その加算出力画像信号をフレームメモリ
67に供給する。そのフレームメモリ67には、
初期条件として1フレーム前の画像信号を書込ん
であり、その画像信号を予測の画像信号として読
出して加算器ADD14に供給し、入力フレーム
間画像信号と加算して新たな1フレームの画像信
号を形成し、その1フレームの画像信号をフレー
ムメモリ67に書込むことにより、加算器ADD
14から順次の出力フレーム画像信号68を取出
すようにしてある。これに対し、同図bに示す本
発明画像信号処理方式を適用したフレーム間画像
信号符号化装置においては、同図aに示した基本
的構成による従来装置における送信側入力画像信
号64として、第1図示の本発明方式による送信
側画像信号処理装置1,2,3および4によつて
形成した第3図cに示したような低速走査のイン
ターレース方式狭帯域画像信号を用い、また、受
信側においては、予測の画像信号を取出すための
フレームメモリ67を単にその予測信号形成のみ
に使用せずに、第1図示の構成における3次元補
間フイルタ7b用のフレームメモリとしても用い
るようにする。すなわち、線順次走査方式画像信
号からインターレース方式画像信号に変換する場
合を例にとれば、そのフレームメモリ67を2分
して2個のフイールドメモリとし、それら2個の
フイールドメモリを第17図に示した構成による
本発明方式の受信側信号処理装置における1フイ
ールドメモリ47,48として用い、第20図a
に示した基本的構成の画像信号フレーム間符号化
装置における受信側回路装置を、第17図示の本
発明方式画像信号処理装置における受信側回路装
置と全く同様に構成することにより、フレーム間
符号化方式による画像信号符号化伝送系の受信側
においても、本発明画像信号処理方式による3次
元補間フイルタ処理を施して、符号化の際の量子
化によつて生ずるサンプリング折返し成分の混入
による再生画像の画質劣化を防止するようにする
ことができる。
また、本発明画像信号処理方式は、フレーム間
画像信号符号化装置につき上述したと同様にし
て、いわゆる静止画放送における受信側回路装置
に適用して、上述したと同様の作用効果を得るこ
とができる。すなわち、静止画放送の伝送系にお
いては、受信側にフレームメモリを設け、そのフ
レームメモリに1フレームずつ伝送されて来る
種々異なつた静止画信号のうち所望の静止画信号
を記憶させて繰返し再生表示する。したがつて、
静止画放送においても、その受信側に設けたフレ
ームメモリを2分して2個のフイールドメモリと
し、それら2個のフイールドメモリを第17図に
示した構成による本発明方式の受信側処理装置に
おける1フイールドメモリ47,48として用い
て第17図示の構成によると同様の信号処理を行
なえば、容易に3次元補間フイルタ処理を行なつ
て、高品位の画像を再生表示することができる。
つぎに、テレビジヨン画像の鮮鋭度を改善する
ための輪郭補償に本発明方式の画像信号処理を適
用して、時間軸をも含めた3次元の周波数成分に
つき輪郭補償を行なう場合の例について説明す
る。
従来、テレビジヨン画像の鮮鋭度を改善するに
は、第21図に示すような構成の輪郭補償回路を
用いていた。図示の構成入力においては、画像信
号71を2個縦続接続した1ライン遅延線72,
72′に導いて形成した2ライン遅延画像信号と
入力画像信号とを加算器ADD18および6dB減
衰器73に加えて平均の画像信号を形成し、その
平均の画像信号と1ライン遅延の画像信号とを加
算器ADD19および可変減衰器74に加えて得
た差分画像信号を加算器ADD20により1ライ
ン遅延画像信号に加算することにより、垂直空間
周波数軸方向の輪郭補償を施した出力画像信号7
5を得ている。しかして、かかる輪郭補償回路の
空間周波数特性は、標準方式テレビジヨン画像に
ついては第22図に示すようになつており、標準
方式テレビジヨン画像が2:1ラインインターレ
ースを行なつているがために、基本的には、1ラ
イン遅延線を用いたことによつて、図示のように
走査線数Nに関連した垂直空間周波数特性とな
る。また、水平空間周波数軸方向の輪郭補償も、
図示の構成における1ライン遅延線72,72′
の替わりに、数百ナノ秒程度の遅延量を有する遅
延線を用いて行ない、水平空間周波数特性が上述
した垂直空間周波数特性に適合するようにしてい
る。しかして、その垂直空間周波数特性は、第2
2図に示したように、輪郭補償のためのブースト
領域の中心周波数が走査線数Nに対してN/4の位
置にある。なお、第22図においては、テレビジ
ヨン画像の空間周波数を画面の高さによつて正規
化して表わしてあり、走査線数Nの画像にては、
最大N/2の空間周波数まで伝送し、表示し得るも
のとしている。したがつて、第21図に示した構
成による従来の輪郭補償回路によつて得られる鮮
鋭度改善のための空間周波数特性ブースト領域の
中心周波数N/4は、伝送・表示可能の空間周波数
N/2の1/2に留まり、十分な輪郭補償は行なえな
い、という欠点があつた。
かかる従来の欠点を除去して垂直空間周波数特
性ブースト領域の中心周波数を上昇させるために
は、1ライン遅延線の替わりに1フイールド遅延
線を用いることも考えられるが、1フイールド遅
延線を用いて上述したような構成による垂直空間
周波数軸方向の輪郭補償を行なうと、2:1ライ
ンインターレースを行なう標準方式テレビジヨン
画像においては、画像の細部に極めて強いフリツ
カ妨害が生じ、却つて表示画質を著しく劣化させ
ることになる。また、従来のテレビジヨンカメラ
においては、感度を増大させるために撮像管の蓄
積効果を利用しているので、被写体の動きによつ
て、画像には甚しいボケが生ずるので、これま
た、表示画質を著しく劣化させることになる。
テレビジヨン画像の輪郭補償に関する上述した
諸問題を本発明方式の画像信号処理の考え方を適
用して解決し、時間軸を含めた3次元座標空間に
つき輪郭補償を行なうには、第23図に示すよう
に、第1図示と全く同様の構成による回路装置を
用いることになる。
第23図示の構成を簡単に説明すると、カメラ
1からの走査線数Nの線順次走査方式画像信号を
3次元低域波器2に供給してその信号スペクト
ル分布領域を制限したうえで、時間軸変換回路4
に供給して2:1ラインインターレース方式画像
信号に変換し、さらに変調装置5に供給して搬送
信号の形態にする。しかして、3次元低域波器
2の所要通過帯域は、第24図に改めて示すよう
に、さきに詳述したとおり、斜線を施した三角形
の領域になつている。すなわち、第24図示の周
波数領域分布において、サンプリング周波数点A
を点線にて囲んだ周波数領域の信号スペクトル分
布は、線順次走査方式のカメラ出力画像信号を
2:1ラインインターレース方式画像信号に変換
したために生ずるものであり、カメラ出力画像信
号は、その他にも、図示の各点C,D,E,…を
それぞれ囲む不要の側帯波信号成分分布領域を有
しており、かかる不要信号成分が座標原点Bを含
む本来の信号スペクトル分布領域にいわゆる折返
し歪成分となつて混入するのを防ぐために、3次
元低域波器2を設けてある。なお、2:1ライ
ンインターレース方式画像信号に変換する場合に
は、実質的に2次元低域波器として作用するこ
と前述したとおりである。
つぎに、受信側においては、復調装置6にて復
調した2:1ラインインターレース方式画像信号
を時間軸変換回路7aにより線順次走査方式画像
信号に再変換するが、その変換出力画像信号に
は、第24図示の周波数領域分布における各点
A,C,Dを囲む周波数領域の側帯波成分が含ま
れており、点Bを囲む周波数領域に隣接するそれ
らの側帯波成分が表示されると、再生画質を著し
く劣化させるので、受信側においても、3次元低
域波器を補間フイルタ7bとして設け、かかる
不要の信号成分を十分に抑圧する。なお、一般
に、第24図示の周波数領域分布における点Cを
囲む周波数領域の側帯波成分は、デイスプレイ装
置8の特性および垂直空間周波数軸方向における
視覚のMTF特性の低下によつて自然に抑圧され
るように、また、点Dを囲む周波数領域の側帯波
成分は、時間軸方向における視覚のMTF特性の
低下によつて自然に抑圧されるように、伝送系全
体の設計が行なわれるので、通常、再生画質に顕
著な障害を与えることはないので、点Aの側帯波
成分が主に影響する。
つぎに、上述した態様の本発明方式による輪郭
補償をテレビジヨン画像伝送系に適用する場合に
ついて説明すると、本発明方式による上述した態
様の輪郭補償は、従来の2次元空間周波数領域に
加えて時間軸方向にも輪郭補償を行ない、2:1
ラインインターレース方式画像信号については、
第24図示の信号スペクトル分布制限領域を単純
な低域通過特性のものとはせず、通過帯域の上限
周波数の近傍をブーストすることにより輪郭補償
を行なうようにしている。かかる輪郭補償の態様
を第25図a,b,cに順次に示す。すなわち、
第25図aに示す上述した三角形の所要通過帯域
における斜線近傍の上限周波数領域を拡張して、
斜線を施して示すようにブーストするものであ
り、同図bは垂直空間周波数軸方向のブースト特
性を示し、また、同図cは時間軸方向のブースト
特性を示している。
しかして、第25図aに示した3次元帯域制限
波器のブーストの態様は原理的に望ましいもの
ではあるが、実際の回路構成においては、所要素
子数や規模をできるだけ小さくし、経済性をも考
慮して帯域制限波器を構成する必要がある。し
たがつて、第25図aに示した3次元帯域制限
波特性は、第26図に示すように実現容易な単純
な波特性の組合わせによつて近似するのが好適
であり、かかる波特性の組合わせを実現するに
は第27図に示すような回路構成を用いることに
なる。すなわち、第27図示の構成において、7
8は時間軸方向の帯域制限波器であつて、その
通過帯域特性は、第28図に示す振幅・周波数特
性曲線aのようになつており、第26図示の通過
帯域特性における領域aをブーストする。また、
第27図示の構成における79は垂直空間周波数
軸方向の帯域制限波器であつて、その通過帯域
特性は、第29図示の振幅・周波数特性曲線aの
ようになつており、第26図示の通過帯域特性に
おける領域bをブーストする。さらに、第27図
示の構成における80は時間軸方向の帯域制限
波器であつて、その通過帯域特性は、第28図に
示す振幅・周波数特性曲線bのようになつてお
り、第26図示の通過帯域特性における領域cを
ブーストする。また、第27図示の構成における
81は垂直空間周波数軸方向の帯域制限波器で
あつて、その通過帯域特性は第29図示の振幅・
周波数特性曲線bのようになつており、第26図
示の通過帯域特性における領域dをブーストす
る。なお、これらの帯域制限波器は、いずれ
も、例えば第11図示と同様の構成によるいわゆ
るトランスバーサルフイルタによつて容易に実現
することができ、そのうち、時間軸方向の帯域制
限波器78,80は、トランスバーサルフイル
タの単位遅延素子として線順次走査方式画像信号
の1フイールド分のメモリ素子を用いることがで
き、また、垂直空間周波数軸方向の帯域制限波
器79,81は、トランスバーサルフイルタの単
位遅延素子として線順次走査方式画像信号の1ラ
イン分のメモリ素子を用いることができる。
また、第25図aに示した所要通過帯域特性を
第26図示の近似特性よりさらに精密に近似する
には、例えば、第30図に示すように近似させた
通過帯域特性の組合わせとするのが好適である。
すなわち、第30図に斜線を施して示すように、
微小ステツプの階段状に近似させた領域をブース
トするようにして、第27図に示したと同様に、
さらに多種類の振幅・周波数特性を有する時間軸
方向および垂直空間周波数軸方向の帯域制限波
器を多数組合わせて構成することになる。
なお、水平空間周波数軸方向の輪郭補償につい
ては、前述した従来の態様と全く同様の態様に
て、数百ナノ秒程度の遅延量を有する遅延線を用
いて水平空間周波数軸方向の輪郭補償回路を遅成
し、上述した時間軸方向および垂直空間周波数軸
方向の輪郭補償回路に縦続接続した形態にして用
いる。また、その際におけるブースト周波数領域
は、垂直空間周波数軸方向のブースト周波数領域
のうち、第26図示の通過帯域特性における領域
bに相当する周波数領域とするのが好適である。
なお、上述した本発明による輪郭補償回路の構
成を単純化するには、第26図示の通過帯域特性
における領域aおよびcに対応する時間軸方向の
帯域制限波器の双方もしくは片方を省略するこ
ともできる。すなわち、第27図示の構成におい
て、第26図示の通過帯域特性中の領域aに対応
する時間軸方向の帯域制限波器78は比較的重
要であつて、省略し難いが、この波器78を設
けることによる回路素子数の増大は比較的少ない
のに対し、第26図示の通過帯域特性中の領域c
に対応する時間軸方向の帯域制限波器80を省
略すれば、回路素子数を可成り削減することがで
きる。
また、以上の説明においては、線順次走査方式
画像信号を2:1ラインインターレース方式画像
信号に変換する場合の例のみについて本発明方式
による画像信号処理を適用した輪郭補償を述べて
来たが、本発明方式による輪郭補償は、インター
レース比2:1のみならず、さらに大きいインタ
ーレース比のラインインターレース方式画像信号
に変換する場合、あるいは、ドツトインターレー
ス方式画像信号に変換する場合についても、上述
したと同様にして適用することができ、さきに詳
述したようにして3次元帯域制限波器の所要通
過帯域を設定し、その所要の通過帯域の上限近傍
の領域を第25図aに示したのと同様にしてブー
ストすることにより輪郭補償を行なうようにする
ことができる。
しかして、本発明画像信号処理方式を適用した
画像輪郭補償は、従来の標準方式テレビジヨン画
像に対する輪郭補償におけると同様に、送信側の
みにて行なえば足り、受信側にて個々に行なう必
要はないが、受信側にても行なえば、一層良好に
輪郭補償を行なうことができ、その場合には、第
23図示の構成における受信側の補間フイルタ7
bを構成する3次元帯域制限波器の通過帯域に
所要のブースト特性を付与するようにする。な
お、このように、受信側において3次元補間フイ
ルタを設けてその通過帯域にブーストを施すこと
により3次元の輪郭補償を行なう場合には、送信
側における3次元の輪郭補償の方を省略すること
ができるのであるから、従来のように、送信側に
おいて2:1ラインインターレース方式の撮像カ
メラを使用する場合にも本発明方式の画像信号処
理を輪郭補償に適用した作用効果を充分に挙げる
ことができる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれ
ば、テレビジヨン画像伝送系における送信側にお
いて、撮像カメラの走査に伴つて生ずる3次元の
サンプリング折返し歪み成分の本来の信号スペク
トル分布領域に対する混入を防止し得るので、サ
ンプリング折返し歪み成分の混入による再生表示
画像の画質劣化を充分に除去することができ、高
品位の画像伝送を行ない得る。また、受信側にお
いては、受信信号中に含まれ、あるいは、受信側
における信号処理によつて生ずる3次元のサンプ
リング周波数点およびその側帯波成分を3次元補
間フイルタにより除去することによつて、表示画
面には、本来のベースバンド周波数成分のみより
なる良好な画質の画像を表示することができ、従
来充分な除去が困難であつた3次元のサンプリン
グ周波数成分およびその側帯波成分の混入による
画質劣化を大幅に改善して高品位の画像を表示す
ることができる。かかる3次元波器による不要
信号成分の除去をテレビジヨン画像伝送系におけ
る送信側および受信側の双方に適用すれば、原理
的に最も望ましい画像伝送系を構成することがで
きる。
また、受信側において不要信号成分を十分に抑
圧するに必要な最小限度の性能を有する3次元補
間フイルタを使用するようにすれば、再生表示画
像の画質を改善するとともに、受信側の3次元帯
域制限波器を簡易にして小型のものとなし得る
ので、受信回路装置を低廉化することができる。
さらに、受信側にて、3次元補間フイルタによ
る画像信号処理を施したうえで画像信号の時間軸
変換を行なうようにすれば、3次元補間フイルタ
による画像信号処理の所要速度を低下させること
ができ、受信側回路装置の低廉化を容易にするこ
とができる。
また、送信側にては3次元帯域制限、サブサン
プリング、時間軸変換等の特別の画像信号処理は
全く行なわず、通常の標準方式テレビジヨン画像
信号をそのまま伝送し、受信側においてのみ上述
のような3次元補間フイルタ処理と時間軸変換と
を行なうようにすれば、本発明方式の画像信号処
理を通常のテレビジヨン画像信号伝送に適用する
ことができる。
また、線順次走査方式の撮像出力画像信号に3
次元帯域制限、サブサンプリングおよび時間軸変
換を施した画像信号は、元来、インターレース方
式画像信号とほぼ同様の信号形態を有しているの
で、本発明による処理後の画像信号は、そのまま
通常の標準方式テレビジヨン画像と混用し得る利
点を有している。すなわち、第1図示の構成によ
り処理した送信側出力画像信号は、2:1ライン
インターレース方式に変換すれば、そのまま、標
準方式テレビジヨン画像信号として用いることが
でき、しかも、受信側において、第1図示の構成
による3次元補間フイルタ処理や時間軸変換を施
すことなく、従来どおりの態様にて再生表示して
も、サンプリング折返し歪成分の混入による画質
劣化が少ない、従来より格段に優れた画質の画像
を表示することができる。
また、本発明方式の画像信号処理をカラー画像
信号に適用する場合には、受信側における3次元
波処理に要するフレームメモリを周波数帯域の
狭い色信号については簡略化することができるの
で、白黒画像信号の処理に要するフレームメモリ
の所要量から類推するほどにはフレームメモリの
容量を必要とせず、受信側回路装置をそれだけ簡
略化、低廉化することができる。
また、本発明方式の画像信号処理を画像信号の
フレーム間符号化に適用する場合には、送信側に
てフレーム間符号化の処理を画像信号に施す前に
3次元帯域制限を信号形態に応じて施すのである
から、フレーム間差信号の伝送情報量を削減する
ことができ、また、受信側においても、予測フレ
ーム画像信号形成用のフレームメモリを本発明方
式による3次元波処理用のフレームメモリとし
て流用することができるので、フレームメモリの
必要数を削減して、本発明方式の画像信号処理の
併用により画質を格段に改善した復号出力画像信
号を比較的低廉な回路装置により再生表示するこ
とができる。
また、本発明方式の画像信号処理を静止画放送
に適用する場合にも、受信側にて所望の静止画信
号をフレーム単位にて繰返し再生表示するための
フレームメモリを本発明方式による3次元波処
理用のフレームメモリに流用することができるの
で、受信側回路装置の製造価格を余り増大させる
ことなく、本発明方式の画像信号処理により画質
を格段に向上させた静止画像を再生表示すること
ができ、フレームメモリの使用効率の向上や静止
画放送サービスの普及に顕著な効果を収めること
ができる。
また、本発明方式の画像信号処理を画像の輪郭
補償に適用する場合には、従来、画像の垂直空間
周波数軸方向の輪郭補償のためのブーストを施す
周波数領域が、走査線数Nに対してN/4をピーク
とする低い周波数領域に留まつていたのに対し、
本発明方式の画像信号処理を併用することによ
り、時間的変化の少ない画像については、垂直空
間周波数軸方向の輪郭補償のためのブースト領域
をN/2の近傍の周波数領域まで高めることがで
き、また、動きの大きい画像についても従来どお
りのN/4近傍のブースト周波数領域を確保し得る
ので、輪郭補償による画質改善効果を従来に比し
て格段に増大させることができ、しかも、サンプ
リング折返し歪成分の除去により著しく高品位の
画像を再生表示することができる。
また、本発明方式の画像信号処理を画像の輪郭
補償に併用すれば、時間軸方向の周波数特性につ
いても輪郭補償を施すことになるので、被写体が
動いた場合にその輪郭部分が強調されることにな
り、従来、かかる場合に撮像管の蓄積効果によつ
て生じていた動き画像のボケによる画質劣化を著
しく改善することができる。
なお、本発明方式の画像信号処理を併用した画
像輪郭の補償はカメラ側においてのみ適用すれば
よいのであるから、受信側にて個々に輪郭補償を
行なう必要がなく、システム全体を経済的に構成
することができるが、受信側において、3次元帯
域制限波器を使用する場合には、上述した本発
明方式の画像信号処理を併用した輪郭補償を、受
信側回路装置をそのために特に高価格化すること
なく、受信側にて個々に行ない得るのであるか
ら、送信側においては、従来どおりとすることが
でき、受信側のみの画像信号処理によつて高画質
の画像を再生表示することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明方式による画像信号処理装置の
基本的構成を示すブロツク線図、第2図は同じく
その画像信号処理の動作原理を示す線図、第3図
は第1図示の各部信号波形の例を示す波形図、第
4図は同じくその各部信号の周波数特性の例を示
す特性曲線図、第5図は第1図示の構成における
時間軸変換回路の詳細構成の例を示すブロツク線
図、第6図は本発明方式による画像信号処理適用
の対象とする画像の3次元構成の態様を示す線
図、第7図は同じくその画像の3次元構成におけ
る周波数成分分布の態様を示す線図、第8図は第
1図示の構成における3次元低域波器の所要通
過帯域の例を示す線図、第9図aおよびbは同じ
くその3次元低域波器の実際の通過帯域の例お
よび回路構成の例をそれぞれ示す線図およびブロ
ツク線図、第10図aおよびbは同じくその3次
元低域波器の実際の通過帯域の他の例および回
路構成の他の例をそれぞれ示す線図およびブロツ
ク線図、第11図は同じくその3次元低域波器
を実現する実際の低域波器の詳細構成の例を示
すブロツク線図、第12図は同じくその3次元低
域波器の所要通過帯域の他の例を示す線図、第
13図は同じくその3次元低域波器の所要通過
帯域のさらに他の例を示す線図、第14図は本発
明方式による画像信号処理適用の対象とする画像
の2次元構成の態様を示す線図、第15図は同じ
くその3次元低域波器における周波数成分分布
の他の態様を示す線図、第16図aおよびb,c
は同じくその3次元低域波器の所要通過帯域の
さらに他の例および回路構成のさらに他の例をそ
れぞれ示す線図およびブロツク線図、第17図は
本発明方式による画像信号処理装置の受信側構成
の他の例を示すブロツク線図、第18図は第17
図示の構成による画像信号処理の態様を示す信号
波形図、第19図aおよびbは同じくその受信側
構成のさらに他の例およびその構成による画像信
号処理の態様をそれぞれ示すブロツク線図および
信号波形図、第20図aおよびbは本発明方式に
よる画像信号処理を適用する画像信号符号化装置
の構成およびその適用の例をそれぞれ示すブロツ
ク線図、第21図は従来の画像輪郭補償回路に本
発明方式を適用した構成の例を示すブロツク線
図、第22図は画像信号補償回路の従来の補償特
性を示す特性曲線図、第23図は本発明方式によ
る画像信号処理を適用した画像輪郭補償回路の構
成例を示すブロツク線図、第24図は同じくその
画像輪郭補償回路の動作原理を示す線図、第25
図aおよびb,cは同じくその画像輪郭補償回路
に用いる3次元低域波器の所要通過帯域の例お
よびブースト特性の例をそれぞれ示す線図および
特性曲線図、第26図は同じくその3次元低域
波器の実際の通過帯域の例を示す線図、第27図
は同じくその3次元低域波器の詳細構成の例を
示すブロツク線図、第28図は同じくその3次元
低域波器のブースト特性の他の例を示す特性曲
線図、第29図は同じくそのブースト特性のさら
に他の例を示す特性曲線図、第30図は同じくそ
の3次元低域波器の実際の通過帯域の他の例を
示す線図である。 1…撮像カメラ、2…3次元前置フイルタ、3
…サブサンプル回路、4,7a…時間軸変換回
路、5…変調装置、6…復調装置、7b…3次元
補間フイルタ、8…デイスプレイ装置、9…入力
画像信号、10,17…低域通過波器、11…
アナログ・デイジタル変換器、12,15,1
9,20…切換えスイツチ、13,14…1ライ
ン遅延線、16…デイジタル・アナログ変換器、
18…出力画像信号、21…入力クロツク信号、
22…1/2分周器、 23…入力画像信号、24…時間軸方向低域通
過波器、25…垂直周波数軸方向低域通過波
器、26…出力画像信号、27…入力画像信号、
28,29…時間軸方向低域通過波器、30,
31…垂直周波数軸方向低域通過波器、32…
出力画像信号、33…入力画像信号、34…1フ
レームまたは1ライン遅延線、35…重み係数
器、36…出力画像信号、37,42…入力画像
信号、38…時間軸方向低域通過波器、39…
垂直周波数軸方向低域通過波器、40…水平周
波数軸方向低域通過波器、41,45…出力画
像信号、43,44…3次元低域波器、46,
52…入力画像信号、47,48…1フイールド
メモリ、49…1/2ラインメモリ、50…3次元
補間フイルタ、51…時間軸変換回路、53…1
フレーム遅延信号、54…1フイールド+1/2ラ
イン遅延信号、55,56…補間出力信号、5
7,58…補間出力画像信号、59,60,61
…切換えスイツチ、62…出力画像信号、63−
1〜63−4…1ラインメモリ、64…入力画像
信号、65…量子化器、66,67…フレームメ
モリ、68…出力画像信号、71…入力画像信
号、72,72′…1ライン遅延線、73…減衰
器、74…可変減衰器、75…出力画像信号、7
7…入力画像信号、78,80…時間軸方向低域
通過波器、79,81……垂直周波数軸方向低
域通過波器、82…出力画像信号、ADD1〜
ADD22…加算器。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 画像信号を標本化して行なう順次走査・イン
    ターレース走査間の変換に際し、標本化周波数お
    よび水平走査周波数で表わす水平周波数軸、垂直
    走査周波数で表わす垂直周波数軸および毎秒像数
    で表わす時間軸のうち少なくとも垂直周波数軸お
    よび時間軸がなす座標面からなる複数次元座標に
    おいて前記画像信号のサンプリングに基づいて生
    ずる少なくとも1個のサンプリング周波数点と前
    記複数次元座標の原点とからそれぞれほぼ等距離
    にある点を連ねた線の前記複数次元座標の原点側
    領域に相当する領域を所望の通過帯域とする少な
    くとも1個の複数次元低域通過濾波器を用いて前
    記画像信号のサンプリングによつて生ずる少なく
    とも垂直周波数軸および時間軸がなす前記座標面
    上の高域不要信号成分を抑圧するにあたり、1ラ
    インメモリおよび1フレームメモリをそれぞれ単
    位の遅延素子として順次に縦続接続した複数個の
    遅延素子を有するトランスバーサルフイルタから
    なり、前記ほぼ等距離にある点を連ねた線と垂直
    周波数軸および時間軸とのそれぞれの交点と前記
    複数次元座標の原点との間を、変換すべきインタ
    ーレース比に応じ、それぞれ等分した順次の周波
    数点をそれぞれ通過帯域の上限とする垂直周波数
    軸方向低域通過濾波器および時間軸方向低域通過
    濾波器をそれぞれ備え、前記時間軸方向低域通過
    濾波器の入力および低域濾波出力をそれぞれ減算
    器に導いて相互に減算した減算出力を高域濾波出
    力とする時間軸方向高域通過濾波器の当該高域濾
    波出力を少なくとも前記垂直周波数軸方向低域通
    過濾波器を介して加算器に導くとともに前記時間
    軸方向低域通過濾波器の前記低域濾波出力を直接
    もしくは間接に当該加算器に導いて少なくとも相
    互に加算した加算出力を2次元低域濾波出力とす
    る2次元低域通過濾波器を前記複数次元低域通過
    濾波器の少なくとも一部として用いるようにした
    ことを特徴とする画像信号処理方式。 2 特許請求の範囲第1項記載の画像信号処理方
    式において、前記複数次元低域通過濾波器の少な
    くとも垂直周波数軸および時間軸がなす前記座標
    面上における前記通過域の高域部の伝達関数を低
    域部の伝達関数より大きくすることにより前記高
    域部の信号成分を増大させるようにしたことを特
    徴とする画像信号処理方式。 3 特許請求の範囲第1項または第2項記載の画
    像信号処理方式において、前記画像信号の伝送系
    における送信側および受信側の双方に前記複数次
    元低域通過濾波器をそれぞれ設けたことを特徴と
    する画像信号処理方式。 4 特許請求の範囲第1項または第2項記載の画
    像信号処理方式において、前記画像信号の伝送系
    における送信側にのみ前記複数次元低域通過濾波
    器を設けたことを特徴とする画像信号処理方式。 5 特許請求の範囲第1項または第2項記載の画
    像信号処理方式において、前記画像信号の伝送系
    における受信側にのみ前記複数次元低域通過濾波
    器を設けたことを特徴とする画像信号処理方式。
JP56204189A 1981-12-17 1981-12-17 画像信号処理方式 Granted JPS58105678A (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56204189A JPS58105678A (ja) 1981-12-17 1981-12-17 画像信号処理方式
US06/448,078 US4551753A (en) 1981-12-17 1982-12-09 Picture signal processing system including spatio-temporal filter
EP82111687A EP0082489B1 (en) 1981-12-17 1982-12-16 Picture signal processing system including spatio-temporal filter
DE8282111687T DE3279664D1 (en) 1981-12-17 1982-12-16 Picture signal processing system including spatio-temporal filter

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP56204189A JPS58105678A (ja) 1981-12-17 1981-12-17 画像信号処理方式

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPS58105678A JPS58105678A (ja) 1983-06-23
JPH0224074B2 true JPH0224074B2 (ja) 1990-05-28

Family

ID=16486304

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP56204189A Granted JPS58105678A (ja) 1981-12-17 1981-12-17 画像信号処理方式

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPS58105678A (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS607273A (ja) * 1983-06-24 1985-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd テレビジヨン同期受信機
JPS607274A (ja) * 1983-06-24 1985-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd テレビジヨン同期受信機
JPS607272A (ja) * 1983-06-24 1985-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd テレビジヨン同期受信機
JPS607271A (ja) * 1983-06-24 1985-01-16 Matsushita Electric Ind Co Ltd テレビジヨン同期受信機

Also Published As

Publication number Publication date
JPS58105678A (ja) 1983-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6018596A (en) Method and apparatus for processing an input image
JPH01500236A (ja) 帯域巾圧縮ビデオ信号の受信再生装置
US4979041A (en) High definition television system
JPH01236877A (ja) ビデオ信号処理方法および装置
JP2603813B2 (ja) 順次走査ビデオ信号処理装置
CA1230669A (en) Progressive scan television display system
JPS612482A (ja) サブナイキスト標本化フイルタ
JP3432821B2 (ja) 広帯域カラー画像信号送信装置および受信装置
US5668602A (en) Real-time television image pixel multiplication methods and apparatus
JPH0224074B2 (ja)
US5043798A (en) Band compression transmission system for video signal using sub-Nyquist sampling
JPH03242098A (ja) 映像信号の伝送方式
US5227879A (en) Apparatus for transmitting an extended definition TV signal having compatibility with a conventional TV system
EP0163512B1 (en) Spatial-temporal frequency interleaved processing of a television signal
JP2893801B2 (ja) テレビジョン受信機
JPH04502988A (ja) 高品位b―macテレビジョン信号送信システム
JP2905234B2 (ja) 画像信号帯域圧縮送信装置および帯域圧縮画像信号受信装置
JPH1098694A (ja) 画像信号の走査変換方法及び回路
EP0522079B1 (en) Video processing method and apparatus
JP2000101977A (ja) インターレースノイズフィルタ
JP2538869B2 (ja) Museエンコ―ド装置
JP2642464B2 (ja) テレビジョン信号変換装置
CA2332185C (en) Video processing method and apparatus
JP3450846B2 (ja) 広帯域カラー画像信号送信装置および受信装置
JP3450845B2 (ja) 広帯域カラー画像信号送信装置および受信装置