JPH02227335A - 自動車の動力伝達装置 - Google Patents

自動車の動力伝達装置

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JPH02227335A
JPH02227335A JP1047322A JP4732289A JPH02227335A JP H02227335 A JPH02227335 A JP H02227335A JP 1047322 A JP1047322 A JP 1047322A JP 4732289 A JP4732289 A JP 4732289A JP H02227335 A JPH02227335 A JP H02227335A
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clutch
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Keiji Isoda
礒田 桂司
Masanori Tani
谷 正紀
Norio Yuasa
湯浅 寛夫
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Mitsubishi Motors Corp
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  • Arrangement And Mounting Of Devices That Control Transmission Of Motive Force (AREA)
  • Arrangement And Driving Of Transmission Devices (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、自動車の動力伝達装置、特に旋回走行時にお
ける操縦安定性を確保するように構成された自動車の動
力伝達装置に関する。
〔従来の技術〕
従来より、滑り易い路面等で旋回走行中に自動車が旋回
限界に近づいたときに、その駆動輪の駆動力を弱めるこ
とにより、駆動輪のコーナリングフォースを高めてb回
走行時の操縦性が向上することが知られている。
そこで、例えば特開昭63−112219号公報に示さ
れるように、4輪駆動車において自動車の旋回状況に応
じて前後輪のトルク配分を自動的に制御することにより
旋回走行時のt’xM安定性を高めるように構成した装
置が知られている。
〔発明が解決しようとする課題〕
ところが、この公報に示される装置においては、トルク
配分を制御するだけで駆動力の絶対的な大きさを制御す
るものではないために、もし運転者がアクセルペダルを
踏み続けた場合には、各駆動輪はやがてそのコーナリン
グフォースを失って摸縦不能な状態に陥ってしまうばか
りでなく、2輪駆動車には採用することも困難であった
〔課題を解決するための手段〕
本発明は上記に鑑み創案されたもので、原動機の出力を
クラッチを介して駆動輪に伝達する動力伝達系と、自動
車の旋回限界を検出する旋回限界検出手段と、上記旋回
限界検出手段により自動車の旋回限界を検出したときに
上記駆動輪に伝達される駆動力を遮断または低減すべく
上記クラッチを制御する制御手段とを具備し、上記旋回
限界検出手段は、車体のヨーレイトを検出するヨーレイ
トセンサと、車体に作用する横加速度を検出する横加速
度センサと、操舵角を検出する操舵角センサとを備え、
これらセンサの出力により、上記操舵角の変化に対する
上記ヨーレイトの変化の度合が、上記横加速度の変化に
対して設定された範囲を外れたときに、旋回限界である
と判定することを特徴とするスリップ検出装置である。
〔作用〕
本発明によれば、上記旋回限界検出手段が、上記各セン
サからの検出信号に基づき、操舵角の変化に対するヨー
レイトの変化の度合が、横加速度の変化に対して設定さ
れた範囲を外れたときに、旋回限界であると判定し、こ
のとき上記制御手段が、駆動輪に伝達される駆動力を遮
断または低減すべく上記クラッチを制御する。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を第1図〜第12図に従って詳
細に説明する。
第1図は本実施例の構成を示す説明図である。図中、符
号2はエンジンであって、同エンジン2の出力はクラッ
チ4及びトランスミッション6を介して出力軸8に伝達
される。出力軸8の動力はフロントクラッチ10及びフ
ロントデファレンシャルギア12を介して左右の前輪1
4.16に伝達されると共にリヤクラッチ18及びリヤ
デファレンシャルギア20を介して左右の後輪22.2
4に伝達される。フロントクラッチ10及びリヤクラッ
チ18は夫々室10a及び18aに作用する油圧に応じ
てすべりが0%(直結状態)から100%(遮断状態)
までの任意の結合状態をとることができる湿式多板クラ
ッチにより構成されている。
符号30はエンジン2もしくは電動モータにより駆動さ
れリザーバ32内の油を吸引して吐出する油圧ポンプで
あり、同油圧ポンプ30の吐出口の油圧はリザーバ32
との間に介装されたレギュレタバルブ34により調圧さ
れている。また油圧ポンプ30の吐出口は電磁切換弁3
6を介してフロントクラッチ10の室10aに接続され
ると共に電磁切換弁38を介してリヤクラッチ18の室
18aに接続されている。これら電磁切換弁36゜38
は一方において電磁制御弁40を介して油圧ポンプ30
の吐出口に接続されている。電磁切換弁36は、制御信
号に応じて、フロントクラッチ10の室10aと油圧ポ
ンプ30とを直接連通する位置(図示状態)と、フロン
トクラッチlOの室10aと電磁制御弁40の下流側と
を連通ずる位置とをとることができる。同様に、電磁切
換弁38は、制御信号に応じて、リヤクラッチ18の室
18aと油圧ポンプ30とを直接連通する位置と、リヤ
クラッチ18の室18aと電磁制御弁40の下流側とを
連通ずる位置(図示状態)とをとることができる。電磁
制御弁40は、制御信号に応じて同電磁制御弁40の下
流側の油圧を油圧ポンプ30の吐出油圧に等しい最大油
圧Pmaxからゼロまでの任意の圧力に減圧調整するこ
とができる。なお、符号32aは電磁制御弁40の下流
側の油圧を下げる際に排出する油を戻すリザーバを示し
、同リザーバ32aは、図面の便宜上リザバ32と別個
に図示しであるが、実際はリザーバ32と同一のもので
ある。
符号44はコントローラであり、図示しないが演算に必
要なCPU、ROM、RAM及び人出力に必要な入力回
路、出力回路を備えている。コントローラ44の入力回
路には、各輪の回転速度を独立して検出する車輪速セン
サ46、車両の重心部分に作用する前後加速度センサ5
0、操舵状態を検出する操舵センサ52、エンジン2の
スロットルの状態を検出するスロットルセンサ54、エ
ンジン2の回転数を検出するエンジン回転数センサ56
、ブレーキの状態を検出するブレーキセンサ58、トラ
ンスミッション6のシフト位置を検出するシフトセンサ
60、車体のヨーレイトを検出するヨーレイトセンサ6
2の各検出信号が人力されている。
符号64は、車両の運転席前方の計器盤に設けられたモ
ードセレクタであり、マニュアルでFFモード、FRモ
ード及び4WDモードを夫々選択するためのスイッチ6
6.68及び70と、後で詳述するノーマルモード及び
スポーツモードを夫々選択するためのスイッチ72及び
74とを備えている。そして、同モードセレクタ64の
各スイッチの操作状態を示す信号はやはりコントローラ
44の入力回路に人力されている。
次にコントローラ44の作動を第2図〜第12図に従っ
て説明する。
コントローラ44は先ず第2図に示すメインルーチンの
ステップM2で制御に必要なRAM内の各フラグ、メモ
リ領域を初期設定、つまりゼロ設定する。次いでステッ
プM4でモードセレクタ64の信号を読取り、ステップ
M6でその信号がマニュアル側か否かを判定する。ステ
ップM6で「YESJと判定すると、ステップM8に進
んでモードセレクタ64の出力信号がどのモードである
か判定する。ステップM8においてrFFモード」であ
ると判定すると、ステップMIOに進んで出力回路から
駆動状態がFFモードとなる制御信号を出力する。つま
り、この場合コントローラ44はフロントクラッチ10
の室10a内の油圧を最大に、リヤクラッチ18の室1
8a内の油圧をゼロにすべく、電磁切換弁36に同切換
弁36が室10aと油圧ポンプ30とを直接連通する位
置をと・る制御信号を、電磁切換弁38に同切換弁38
が室18aと電磁制御弁40の下流側とを連通ずる位置
をとる制御信号を、電磁制御弁40に同制御弁40の下
流側の圧力がゼロとなる制御信号を出力する。これによ
りフロントクラッチ10は直結状態にリヤクラッチ18
は遮断状態になって前輪14.16のみにエンジン2の
駆動力が伝わるFF状態を得ることができる。
またステップM8においてrFRモード」であると判定
すると、ステップM12に進んで出力回路から駆動状態
がFRモードとなる制御信号を出力する。つまり、この
場合コントローラ44はフロントクラッチ10の室10
a内の油圧をゼロに、リヤクラッチ18の室18a内の
油圧を最大にすべく、電磁切換弁36に同切換弁36が
室10aと電磁制御弁40の下流側とを連通ずる位置を
とる制御信号を、電磁切換弁38に同切換弁38が室1
8aと油圧ポンプ30とを直接連通する位置をとる制御
信号を、電磁制御弁40に同制御弁40の下流側の圧力
がゼロとなる制御信号を出力する。これによりフロント
クラッチlOは遮断状態にリヤクラッチ18は直結状態
になって後輪22゜24のみにエンジン2の駆動力が伝
わるFR状態を得ることができる。
更にステップM8においてr4WDモード」であると判
定すると、ステップM14に進んで出力回路から駆動状
態が直結4WDモードとなる制御信号を出力する。つま
り、この場合コントローラ44はフロントクラッチ10
及びリヤクラッチ18の各室10a及び18a内の油圧
を最大にすべく、電磁切換弁36及び38に同切換弁3
6及び38が室10a及び18aと油圧ポンプ30とを
直接連通する位置をとる制御信号を夫々出力する。これ
によりフロントクラッチ10及びリヤクラッチ18は夫
々直結状態になって前輪14.16及び後輪22.24
の両方にエンジン2の駆動力が伝わる直結4WD状態を
得ることができる。
一方ステップM6でrNOJと判定すると、ステップM
16に進んでモードセレクタ64の出力信号がノーマル
モードであるか否か判定する。そしてステップM16に
おいてrYESJであればステップM18に進んで後述
するノーマルモートルーチンの処理を実行し、「NO」
であればステップM20に進んでやはり後述するスポー
ツモートルーチンの処理を実行する。
次にメインルーチンにおけるステップM18のノーマル
モートルーチンを第3図に従って説明する。
先ず、ステップ5100でモードセレクタ64からの検
出信号が前回もノーマルモードであったか否か判定する
。ノーマルモードに切換えた直後はこのステップ510
0で「NO」と判定されてステップ5102に進む。ス
テップ5102ではこのノーマルモートルーチンによる
制御に必要な所要フラグ、メモリ領域を初期設定、つま
りゼロ設定する。次いでステップ5104に進んで駆動
状態がFFモードとなるように電磁切換弁36,38及
び電磁制御弁40に制御信号を出力する。なお、この制
御信号による制御内容は上述したステップMIOの内容
と同じである。次いでステップ5106でフラグ八を「
0」に、ステップ8108で7ラグCを「0」に設定し
、リターンつまりメインルーチンのステップM4に戻る
。このフラグAは後で詳述するがフロントクラッチ10
及びリヤクラッチ18を両方共に遮断状態にして駆動力
を前輪14.16及び後輪22.24の何れにも伝えな
いような制御を行っているときに「1」となるものであ
る。またフラグCはやはり後で詳述するがフロントクラ
ッチ10及びリヤクラッチ18を両方共にすべりゼロ、
つまり直結状態にして駆動力を前輪14.16及び後輪
22.24の両方に伝える制御を行っているときに「1
」となるものである。
ステップ5100で「YES」と判定すると、ステップ
5110で各センサの検出信号を読込む。
次いでステップ5112でフラグ八が「1」であるか判
定し、同ステップ5112で「NO」と判定すると、ス
テップ5114に進む。ステップ5114ではフラグB
が「1」であるか判定する。
このフラグBは後で詳述するがトラクション制御を行っ
ているときに「l」となるものである。ステジブ511
4で「NO」と判定すると、ステップ5116に進んで
フラグCが「1」であるか判定する。ステップ5116
で「No」と判定すると、ステップ5118に進む。
ステップ5118では車両が発進状態にあるか判定する
。この判定の内容は、具体的には以下に述べる(i)〜
(iii )の条件を全て満足しているか否かを判定す
るものである。
(i)車速■が設定車速(例えば10km/h)以下で
あること。
(ii)スロットルセンサ54により検出されたスロッ
トル開度θthが設定開度(例えば50%)以上である
こと。
(iii)操舵センサ52により検出されたステアリン
グホイールの操舵角θが設定範囲(例えば−180°≦
θ≦180°)であること。
なお、条件(i)における車速Vとしては車輪速センサ
46により検出された車輪速の中で最も小さい値を採用
している。そして、ステップ5l18で「NO」と判定
すると、ステップ5120に進む。
ステップ5120では前輪12.14のスリップ比(車
輪の路面に対するスリップ率)と後輪22゜24のスリ
ップ比との差ΔSが設定値(例えば0゜03)より大き
いか否か判定する。この判定を行うときはFFモードで
あるので、ΔSを車輪速センサ46により検出される前
輪12.14側の車輪速から後輪22.24側の車輪速
を差し引いた差に基づき求める方法が考えられるが、実
際の前後輪間のスリップ比差ΔSを求めるには、旋回時
に前後輪間での回転半径差(所謂内輪差)が生じるため
その回転半径差に相当する分を補正する必要があり、更
には車体に作用する横加速度の増大により車両の旋回中
心が前方へ移動して内輪差が減少するためその減少分を
補正する必要がある。
このためこのステップ5120の判定では次のような演
算を行っている。
すなわち、第4図に示すモデルにおいてfは前輪、「は
後輪、Gは車両の重心、!はホイールベース、1rは後
輪fの中心から重心Gまでの距離、Cは旋回中心、Rf
は旋回中心Cから前輪「の中心までの距離、RGは旋回
中心Cから重心Gまでの距離、Rrは旋回中心Cから後
輪rの中心までの距離、δは前輪fの操舵角、γは旋回
中心0周りの車両重心Gの角速度である。
ここでアツ力マンジオメトリに従えば、Vr=r−Rf
−(VG/RG)  ・Rf・・・ (1) Rf−<1/δ)fゴーrτ丁 RG  =  <1/δ)     +    1 r
/42)2であるので、(])式は、 Vf=VG   1+     1+  ’(j!r/
jり’)・・・(2) また、 Vr−r−Rr= (VG/RG) ・Rr・・・ (
3) Rr=β/δであるので、(3)式は Vr=VG/  1+   1r/jり2 =(4)と
なる。
ここで(2)式において af=    +    1+   j2r/f)’)
・・・(5) とすれば、 Vf−αf−VG (4)式において αr=1/  1+    r  1 とすれば、 ・・・ (6) ・・・ (7) Vr=αr−VG             ・”  
(8)となる。(αf、αrニアツカマン補正係数)し
たがって、(6)、  (8)式における補正係数αf
、αrは第5図に示されるように操舵角δに対する特性
を定義できる。
他方、上述のとおり車両の重心Gに作用する横加速度G
Yの増大に伴い旋回中心Cが前方へ移動して内輪差が減
少するのであり、一般に横加速度GYがゼロのときは上
述のアツ力マン補正係数に伴う内輪差が生じるのに対し
横加速度GYが設定値GYPのときに内輪差がゼロとな
り、またその間の大きさの横加速度GYに対してはその
横加速度GYの大きさに応じ内輪差がほぼ比例して変化
して大体線形を呈すことが確認されている。なお、実験
によれば、通常の一般的な乗用車においてGYPは約0
.5Gであることが確認されている。このため、横加速
度GYに対する内輪差の補正係数αYの特性を第6図に
示すように GY≦GYPのとき、 GY = (GY −GYP) +1. 0    ・
・・(9)GY>GYPのとき、 αY=0 と定義できる。
その結果、最終的には、 ・・・ (10) ・・・ (11) によって前後輪間のスリップ比差を求めることができる
。なお、(11)式において、ωfは前輪fの車輪速、
ωrは後輪rの車輪速である。
これにより、ステップ5120では、車輪速センサ46
から検出した前輪12.14の車輪速及び後輪22.2
4の車輪速、横加速度センサ50から求めた横加速度、
操舵センサ52から求めた操舵角に基づき上述の式(9
)に従ってスリップ比差△Sを演算し、その△Sが設定
値(例えば0゜03)よりも大きいか否かを判定してい
る。なお、その演算において(11)式中のαf、α「
、GYについては式(5)、  (7)、  (9)、
  (10)により求めるが、代わりに第5図及び第6
図に示される特性をマツプ化してコントローラ44内の
ROMに記憶させ、その都度このマツプを参照して求め
ることも可能である。
ステップ5120でrNOJと判定すると、ステップ5
122に進んで旋回限界であるか否か判定する。このス
テップ5122の判定内容をここに説明する。第7図に
示すモデルにおいて、fは前輪、「は後輪、mは車両質
量、Gは車両の重心、Iは重心Gまわりのヨー慣性モー
メント、Lは前後輪間のホイールベース、Lfは前輪f
と重心Gの距離、Lrは後輪rと重心Gの距離、γは重
心Gまわりのヨーレイト、δは前輪fの操舵角、UXは
重心Gの前進速度、UYは重心Gの横速度、■・は車速
、Gxは重心Gの前後加速度、GYは重心Gの横加速度
、βは重心Gでの横滑り角、Rfは前輪fの横滑り角、
Rrは後輪「の横滑り角、Cfは前輪のコーナリングフ
ォース、Crは後輪「のコーナリングフォースである。
このモデルにおいて、車両の横方向の運動は、m・V(
dβ/dt−+−r)=2Cf+2Cr・・・ (12
) ヨーイング運動は、 I−dr/dt=2Lf−Cf−2Lr−Cr・・・(
13) で表わせる。
更にKfを前輪fの等価コーナリングパワー、Krを後
輪rの等価コーナリングパワーとすると、Cf=Kf・
βf=Kf・ (δ−β−γ・Lf/V)・・・(14
) Cr=Kr・βr=にr・ (−β+γ・Lr/V)・
・・(15) となる。
今ここで、定常円旋回の条件 dβ/d t =0.  d r/d t =0をあて
はめ、更にT=V/R=GY/Vの関係を考慮すると、
式(12)〜(15)から r”/δ=GY /L・1/ (1+A−R−GY )
・・・(16) ただし、 A=−1II72L2・(L「・にf−Lr・にr) 
/ (Kf・にr):スタビリティファクタ     
  ・・・(17)を得ることができる。
この式(17)は横加速度GYに対して発生する舵角δ
で基準化されたヨーレイトTを表すもので、式中のAの
値により第8図に示すように旋回特性がUS(アンダス
テア)側かO3(オーバステア)側かを判別できるので
ある。
そして、一般的なFF車においては第9図に示すように
横加速度GYの増大に伴い弱US特性から強US特性へ
とステア特性が変化する。この特性は駆動力が大きくな
るにつれて強US特性へ変化するときの横加速度GYの
大きさが小さくなる傾向を有しているが、γ2/δの値
について注目すると、どの駆動力の大きさであってもそ
の値は横加速度GYの増大に伴なって増大し極大値をと
った後急激に減少して操縦不能な状態となりかつ極大値
は旋回限界の直前に生じていることがわかる。
したがって、この旋回限界の直前に生じる極大値をとる
条件は d(r2/δ) /d GY = O−(18)で得る
ことができる。
ところで、実際の旋回走行においては、前輪fの操舵角
が増大する側にあれば実際の旋回限界は式(18)から
求められる値よりも小さくなり、またエンジンのスロッ
トルが踏込み側であればやはり実際の旋回限界は式(1
8)から求められる値よりも小さくなる。
このため、ステップ5122では、所要のセンサからの
検出信号を基に、 ・・・ (19) を満足したときに旋回限界を越えていると判定している
。この式(19)に従って判定する場合は、ヨーレイト
センサ62の検出値、操舵センサ52の検出値、横加速
度センサ50の検出値及びスロットルセンサ54の検出
値に基づき判定される。
なお、これら式(19)におけるε1及びε、はその車
両の特性によって適宜定められる係数である。また式(
19)の何れにおいても右辺が「0Jとなっているが車
両の特性に応じて適宜設定した数値とすることも可能で
ある。
そして、このステップ5122で「NO」と判定すると
、前述のステップ5104に進む。これにより、このノ
ーマル千−ドルーチンにおいては、ステップ5104で
一度FFモードとなった後、ステップ5118でrNO
J  (発進の条件を満足せず)、ステップ5120で
「NO」 (スリップ比差が小)であり、かつステップ
5122で「NO」 (旋回限界にはない)と判定され
ている限り、ステップ3100,5ilo、5112.
5l14.5116,3118.5120.5122゜
5104.5106.5108の処理が繰り返されて駆
動状態がFFモードに保たれる。
一方ステップ5122で「YES」、つまり車両が旋回
限界にあると判定すると、ステップ5124に進んで駆
動状態が遮断モードとなる制御信号を出力する。つまり
、この場合コントローラ44は、フロントクラッチ10
および、リヤクラッチ18の各室10a及び18a内の
油圧をゼロにすべく電磁切換弁36及び38に同切換弁
36及び38が室10a及び18aと電磁制御弁40の
下流側とを連通ずる位置をとる制御信号を、電磁制御弁
40に同制御弁40の下流側の圧力がゼロとなる制御信
号を出力する。これによりフロントクラッチ10及びリ
ヤクラッチ18は遮断状態になって前輪12.14及び
後輪22.24の両方にエンジン2の駆動力が全く伝わ
らない遮断状態となる。
次いでステップ8126でエンジン2の回転数制御が行
われる。制御内容はフロントクラッチ10(またはりャ
クラッチ18)のエンジン2側の前輪12.14(また
は後輪22.24)側の回転数と同じになるようにエン
ジン2の制御装置2aを制御するものである。このため
、車輪速センサ46から求めた車輪速及びシフトセンサ
60から求めたシフト位置に基づき各動力伝達系路のギ
ア比を考慮してエンジン2の目標回転数を定め、エンジ
ン回転数センサ56から求めるエンジン回転数をフィー
ドバックして同エンジン回転数が目標回転数となるよう
に制御する。なお、この実施例においては制御装置2a
として、第10図に示すように、通常時のエンジン2の
制御を行うメインスロットルバルブ2bの他に第2スロ
ツトルバルブ2c及び同バルブ2cを駆動するサーボ装
置2dを有するものが採用されており、エンジン20回
転数制御において更にメインスロットルバルブ2bの開
度を検出するスロットルセンサ54の検出信号をも考慮
している。
次いでステップ5128でブザーまたはランプ等の運転
者に警報を与える警報装置76を作動させる制御信号を
出力し、メモリ内のフラグ八に「1」を設定する。この
ため、次にステップ5l12の判定でrYEsJと判定
されるため、フラグ八が「1」である限りステップ51
00.5110.5112.5122. 5124.5
126゜5128.3130の処理が繰り返されて駆動
力が前輪12.14及び後輪22.24の何れにも伝達
されない遮断モードが継続される。これにより、前輪1
2.14及び後輪22.24はコーナリングフォースが
増大される。
一方、ステップ8118で「YES」、つまり上述した
発進に係る条件を満足すると、ステップ5132に進ん
で駆動状態が直結4WDモードとなるように電磁切換弁
36.38に制御信号を出力する。なお、この制御信号
による制御内容は上述したステップM14の内容と同じ
である。同様に、ステップ5120でrYEsJと判定
すると、ステップ5121の処理を経てステップ513
2に進む。なお、ステップ5121ではそのときの重心
Gに作用していた加速度の大きさGc(つまり、FてT
]ヨ丁「)をメモリする。
ステップ5132で制御信号を出力すると、ステップ5
134でフラグCに「1」を設定し、次いでステップ8
136に進んで車両が旋回限界であるか否か判定する。
このステップ5136での判定内容は実質的に上述のス
テップ5122で行う判定内容と同様に、 dGY         dt       dt・・
・ (21) または、 ・・・ (22) に従い、所要センサからの検出信号に基づいて行うもの
である、なお、このステップ5136で行う判定は直結
4WDモードにおけるものなので、旋回走行中において
前輪の操舵角が増大する側にあるとき、あるいはエンジ
ンのスロットルが踏込み側にあるときの旋回限界に対す
る影響が、FFモードにあけるステップ5122で行う
判定の場合と比べて小さく、このため式(21)、  
(22)中の係数ε2.ε2については式(19) 。
(20)中の係数ε1.ε2よりも適宜小さく設定され
ている。また勿論、式(21)、  (22)の何れに
おいても右辺を車両の特性に応じて適宜設定した数値と
することも可能である。
このステップ8136で「NO」と判定すると、ステッ
プ8138に進んで縦スリップがあるか否か判定する。
この判定は車輪速センサ46により検出された車輪速r
ω及び前後加速度センサ48により検出された前後加速
度GXを基に前後方向のスリップ率を求め、同スリップ
率が設定値(例えば1.1)以上であるか否かを判定す
るものである。具体的には、 (d r ω/d t) /GK≧1.1   ・(2
3)を満足したときに、縦スリップありと判定する。
ステップ5138で「NO」と判定すると、ステップ5
140でフラグ已に「ゼロ」を設定する。
次いでステップ5142で直結4WDモードからFFモ
ードへ切換える復帰条件を満足したか否か判定する。こ
の判定内容は、今回加速度センサ50により検出された
前後加速度GX及び横加速度GYから求めた重心Gに作
用する加速度の大きさ(つまり、F丁X’T丁U)が、
ステップ5120でrYESJと判定されたとき、つま
り前後輪間のスリップ比差ΔSが設定値以上となってF
Fモードから4WDモードへ切換える必要があると判定
したときに、ステップ5121でメモリした重心Gに作
用していた加速度の大きさGC(つまり、そのときの、
rC17Tτ璽1)よりも小さいときに復帰条件を満足
したと判定するものである。
ステップ5142で「NO」と判定すると、ステップ5
144に進んでブレーキセンサ58により検出したブレ
ーキの状態、つまり図示しないブレーキスイッチがオン
であるかを判定する。このステップ5144で「NO」
と判定すると、メインルーチンのステップM4に戻る。
ステップ5136でrYEsJと判定したときは、ステ
ップ8146でフラグCを「0」に設定し、ステップ5
148でメモリGCをクリアし、次いでステップ512
4に進んで駆動状態を遮断モー下とする制御信号を出力
する。
ステップ5138でrYEsJと判定したときは、ステ
ップ5150に進んで車輪のスリップ率に応じてエンジ
ン2の駆動出力を制御するトラクション制御を行う制御
信号を出力する。このトラクション制御の方法について
は周知の種々の方法が採用可能であるが、この実施例に
おいてはステップ5126で説明した第10図の第2ス
ロツトルバルブ2C及び同バルブ2Cを駆動するサーボ
装置2dを備えているのでエンジン2の出力制御にはこ
のサーボ装置2dを制御することが好ましい。
ステップ5150で制御信号を出力すると、ステップ5
152で7ラグBを「l」に設定し、メインルーチンの
ステップS4に戻る。なお、このフラグBに関連して、
ステップ5114でrYES」と判定すると、ステップ
8138に進むように構成されている。
ステップ5142または5144でrYESJと判定す
ると、ステップ5154でフラグCに「0」を設定し、
ステップ5156でGCをクリアし、メインルーチンの
ステップM4に戻る。
このように、ノーマルモートルーチンにおいては、ステ
ップ5118または5120で「YES」と判定してス
テップ5132で4WDモードになった後は、ステップ
5136. 8138.5142゜5144でrNOJ
と判定している限り、ステップ5116で「YES」と
判定してステップ5132に進むので、駆動状態が4W
Dモードに保持される。そして、ステップ5132で4
WDモードにされている状態で、旋回限界となればステ
ップ8136で「YES」と判定してステップ5124
で駆動状態が遮断モードとなり、その後操縦性が回復す
ればステップ5122で「NO」と判定してステップ5
104でFFモードとなる。またステップ5138でr
YES++と判定すると駆動状態が4WDモードのまま
ステップ5150でトラクション制御が行われる。更に
4WDモードからFFモードへの復帰条件を満足するか
、またはブレーキスイッチがオンとなったときは、ステ
ップ5142または5144で「YES」と判定して駆
動状態がFFモードとなる。
次にメインルーチンにおけるステップM20のスポーツ
モートルーチンについて説明する。このスポーツモート
ルーチンにおいて第3図に示すノーマルモードのフロー
チャートと同じ内容の処理(ステップ)には、第3図で
用いた符号と同一の符号を付して詳細な説明は省略する
このスポーツモートルーチンにおいて、第3図のノーマ
ルモートルーチンと比べて異なる点は、ステップ520
0,5202.5204及び5208であり、ここでこ
れらのステップについて順に説明する。
ステップ5200では、モードセレクタ64からの検出
信号が前回スポーツモードであったか否かを判定し、「
YES」であればステップSil。
に進み、「NO」であればステップ5102に進む。ス
テップ5202では、駆動状態がPRモードとなるよう
に電磁切換弁36.38及び電磁制御弁40に制御信号
を出力する。なお、この制御信号による制御内容は上述
したステップM12の内容と同じである。
ステップ5204では、後輪22.24のスリップ比(
車輪の路面に対するスリップ率)と前輪12.14のス
リップ比との差ΔSが設定値(例えば0.05)より大
きいか否か判定する。このステップ5204においては
、ステップ5120の場合と同様に、後輪22.24側
の車輪速から前輪12.14側の車輪速を差し引いた差
に基づき、旋回時の前後輪間での回転半径差に相当する
分の補正及び車体に作用する横加速度の増大により低減
する該回転半径差の分の補正を行っている。このため、
詳細には、 ・・・ (24) に従って演算を行っている。なお、この式(24)中の
ωrは後輪「の車輪速、ωfは前輪の車輪速、α「、α
rは夫々上述の式(5)、  (7)により求める補正
係数、GYは式(9)、  (10)により求める補正
係数である。そして、ステップ5204でrYES、、
+であるとステップ5121へ進んでその時のGc=E
丁で丁ffをメモリし、「NO」であるとステップ82
06へ進む。
ステップ5206では、旋回限界であるか否か判定する
。この判定内容について説明する。ノーマルモートルー
チンのステップ5122に関連して、r”/δ=GY 
/L・ 1/ (1+A−R−GY )・・・ (16
) を挙げ、更に第9図を参照して説明したが、同様に一般
的なFR車について横加速度GYとr2/δの関係を求
めると、第12図に示すように横加速度GYの増加に伴
い弱US特性から強O8特性へとステア特性が変化する
ものである。r”/δの値について注目すると、どの駆
動力の大きさであってもその値は横加速度GYの増大に
伴って増大し、1/Lのラインを横切った後急増して操
縦不能な状態となることがわかる。
したがって、この旋回限界の直前に生じる条件はd (
γ2/δ)/dGY≧ε、・(1/L)・・・(25) で得ることができる。ε、はその車両の特性によって適
宜定められる係数である。また更に、実際の旋回走行に
おいては、前輪fの操舵角が増大する側にあれば実際の
旋回限界は式(25)から求められる値よりも小さくな
り、またエンジンのスロットルが踏込み側であればやは
り式(25)から求められる値よりも小さくなる。
このため、ステップ8206では、 ・・・ (26) を満足したときに旋回限界を超えていると判定している
。この式(26)に従って判定する場合は、ヨーレイト
センサ62の検出値、操舵センサ52の検出値、横加速
度センサ50の検出値及びスロットルセンサ54の検出
値に基づき判定される。
なお、式(25)、  (26)におけるε5.ε。
ε、はその車両の特性によって適宜定められる係数であ
る。
そして、このステップ8206でrYEs」であるとス
テップ5124へ進み、「NO」であるとステップ32
02へ進む。
なお、ステップ5142における復帰条件は、ステップ
5204で「YES」と判定してステップ5121で求
めたGCよりも、FでrTG了)<小さいときに成立す
るものである。このように、スボーツモードルーチンに
おいては、ステップ5202で一度FRモードとなった
後、ステップ5118で「NO」 (発進の条件を満足
せず)、ステップ5204でrNC)+  (スリップ
比差が小)であり、かつステップ5206で「NO」 
(旋回限界にはない)と判定されている限り、駆動状態
がFRモードに保たれる。またステップ5118または
5204でrYEs」と判定してステップ5132で4
WDモードとなった後は、ステップ8136.513B
、5142,5144で「NO」と判定している限り、
駆動状態が4WDモードに保たれる。そして、ステップ
5132で4WDモードにされている状態で、旋回限界
となればステップ5136で「YES」と判定してステ
ップ5124で駆動状態が遮断モードとなり、その後操
縦性が回復すればステップ8206で「NO」と判定し
てステップ5202でFRモードとなる。またステップ
5138でrYEs」と判定すると駆動状態が4WDモ
ードのままステップ5150でトラクション制御が行わ
れる。更に4WDモードからPRモードへの復帰条件を
満足するか、またはブレーキスイッチがオンとなったと
きは、ステップ5142または3144でrYES」と
判定して駆動状態がFRモードとなる。
上記のように構成された本実施例によれば、モードセレ
クタ64の操作により、マニュアルモードとして駆動状
態をFFモード、FRモード及び4WDモードの何れか
に設定できるばかりでなく、オートモードとして、通常
走行時は駆動状態がFFモードになり必要に応じて4W
Dモードに切換わるノーマルモードと、通常走行時は駆
動状態がFRモードになり必要に応じて4WDモードに
切換わるスポーツモードとを設定できるので、これらノ
ーマルモードまたはスポーツモードのいずれかに制御モ
ードを設定しておくことにより4輪駆動状態が必要でな
いときは2輪駆動状態となって燃費が向上すると共に、
その2輪駆動状態は運転者の好みに応じて選択された方
の駆動状態が保たれるという効果を奏する。
また、ノーマルモードにおいては、第3図に示すフロー
チャートに従って説明したように、FFモードで走行中
に旋回限界を検知すると自動的に遮断モードに切換えて
タイヤ(前輪)のコーナリングフォースを増大させかつ
同時にその状態を運転者に警報することができる。そし
て、旋回限界よりも安定側に回復すると、FFモードに
復帰するが、旋回限界を越えていると判定して遮断モー
ドに切換えているときに同時にフロントクラッチ10の
入力端の回転数と出力側の回転数とを一致させるべくエ
ンジン2の回転数を制御しているので、遮断モードから
FFモードに復帰するときにフロントクラッチ10が急
激に接続されてもそのショックの発生を防止できる。特
に、旋回限界の判定を式(19)に沿う条件に従い行っ
ているので、高い精度で旋回限界を検出することができ
、これにより旋回中に操縦不能という事態に陥ることを
防止できる。またFFモードで走行中に車両が発進状態
にあること、あるいは前輪12.14側のスリップ比か
ら後輪22.24側のスリップ比を差し引いたスリップ
比差ΔSが設定値以上であること(つまり、駆動輪であ
る前輪12.14がスリップ状態にあること)を検出す
ると、自動的に4WDモードに切換えて駆動力が前輪1
2.14及び後輪22.24の両方を介して路面に伝わ
るので、発進時のスリップあるいは滑り安い路面でのス
リップが防止される。なお、発進時であっても操舵角が
大きければ、4WDモードへは移行しないので、所謂直
結4WDのブレーキング現象を防止できる。また特にス
リップ比差ΔSの判定を式(11)に沿う条件に従い行
っているので、高い精度でスリップ比差ΔSを検出して
4WDモードへの切換えを適切に行うことができる。こ
の4WDモードで走行中に、旋回限界であることを検出
すると、やはり自動的に遮断モードに切換えて操縦安定
性を確保でき、また縦スリップ(車体前後方向のスリッ
プ)を検出すると、自動的にトラクション制御を行って
滑り安い路面での駆動力をより確実に得ることができる
。そして、4WDモードで走行中に車体に作用する加速
度から、もはや4WDモードで走行する必要がないと判
定すると、自動的にFFモードに復帰することができる
更に4WDモードで走行中にブレーキがオン状態にある
と判定すると、やはり自動的にFFモードに復帰するの
で、所謂3チヤンネル型または4チヤンネル型のアンチ
スキッドブレーキ装置の作動が阻害されることを防止で
きる。
他方、スポーツモードにおいては、第11図に示すフロ
ーチャートに従って説明したように、PRモードで走行
中に旋回限界を検出すると自動的に遮断モードに切換え
てタイヤ(後輪)のコーナリングフォースを増大させ操
縦安定性を回復させかつ同時にその状態を運転者に警報
することができる。そして、旋回限界よりも安定側に回
復すると、FRモードに復帰するが、旋回限界を越えて
いると判定して遮断モードに切換えているときに同時に
リヤクラッチ18の入力端の回転数と出力側の回転数と
を一致させるべくエンジン2の回転数を制御しているの
で、遮断モードからFRモードに復帰するときにリヤク
ラッチ18が急激に接続されてもそのショックの発生を
防止できる。特に、旋回限界の判定を式(26)に沿う
条件に従い行っているので、高い精度で旋回限界を検出
することができ、これにより旋回中に操縦不能という事
態に陥ることを防止できる。なお、式(26)または式
(27)において係数ε、の値を1より若干大きく設定
することにより、ステアリングホイールの操作に対して
車両の旋回応答性に優れた弱オーバステア特性を得るこ
とができる。またFRモードで走行中に車両が発進状態
にあること、あるいは後輪22.24側のスリップ比か
ら前輪12.14側のスリップ比を差し引いたスリップ
比差ΔSが設定値以上であること(つまり、駆動輪であ
る後輪22.24がスリップ状態にあること)・を検出
すると、自動的に4WDモードに切換えて駆動力が前輪
12.14及び後輪22.24の両方を介して路面に伝
わるので、発進時のスリップあるいは滑り易い路面での
スリップが防止される。なお、発進時であっても操舵角
が大きければ、4WDモードへは移行しないので、所謂
直結4WDのブレーキング現象を防止できる。また、特
にスリップ比差ΔSの判定を式(24)に沿う条件に従
い行っているので、高い精度でスリップ比差ΔSを検出
して4WDモードへの切換えを適切に行うことができる
。なお、このFRモードにおけるスリップ比差ΔSに関
する設定値(具体例として、0.05)は、ノーマルモ
ードにおける設定値(具体例として、0.03)よりも
大きく設定されているが、これはやはりFRモードで走
行しているときはやや大きめのスリップ比差ΔSでもっ
てFRモードのまま走行できるようにしてステアリング
ホイールの操作に対して車両の旋回応答性に優れた弱オ
ーバテア特性領域まで運転可能とするためである。また
このスポーツモードにおいても、上述したノーマルモー
ドの場合と同様に、4WDモードで走行中に、旋回限界
であることを検出すると、やはり自動的に遮断モードに
切換えて操縦安定性を確保でき、また縦スリップを検出
すると、自動的にトラクション制御を行って滑り易い路
面での駆動力をより確実に得ることができる。そして、
4WDモードで走行中に車体に作用する加速度から、も
はや4WDモードで走行する必要がないと判定すると、
あるいはブレーキがオン状態にあると判定すると、やは
り自動的にFRモードに復帰する。
なお、上記実施例において、ノーマルモートルーチン及
びスポーツモートルーチンの何れにおいてもステップ5
144の判定内容がブレーキスイッチがオンであるか否
かを検出するブレーキセンサ58の検出信号を用いたも
のであるが、その代わりにアンチスキッドブレーキ装置
がアンチスキ1ドのために作動したか否かをブレーキセ
ンサ58により検出させ、その検出信号に基づきアンチ
スキッドブレーキ装置がアンチスキッドのために作動し
たと判定すると、4WDモードからFFモードまたはF
Rモードに切換えるように構成することも可能である。
次に上記実施例の変形例を説明する。
第13図及び第14図は、上記実施例における第11図
に示したスポーツモートルーチンの変形例である。この
変形例において第11図に示すスポ−ツモードルーチン
のフローチャートと比べて異なる点は、第11図のステ
ップ5132の代わりに、4WD制御ルーチンであるス
テップN2を採用したものである。
ステップN2の4WD制御ルーチンを第14図に示すフ
ローチャートに従って説明する。先ず、ステップ530
0でリヤクラッチ18が直結状態となるように制御信号
を出力する。つまり、この場合リヤクラッチ180室1
8a内の油圧を最大にすべく、電磁切換弁38に同切換
弁38が室18aと油圧ポンプ30とを直接連通する位
置をとる制御信号を出力する。次いでステップ5302
で初回制御済か否かを判定する。この初回制御とはステ
ップ5302で「NO」であったときに進むステップ5
304で行われるものであり、それ故ステップ5116
.3118.3204の何れかでrYESJと判定して
最初にステップ5302で判定するときはrNOJとな
る。ステップ5304で行われる初回制御の内容は、フ
ロントクラッチ10の室10a内の油圧を設定油圧PS
に制御するものであり、詳しくは電磁切換弁36に同切
換弁36が室10aと電磁制御弁40の下流側とを連通
ずる位置をとる制御信号を、電磁制御弁40に同制御弁
40の下流側の油圧が設定油圧PSとなる制御信号を出
力する。次いでステップ8306で式(24)で求めた
スリップ比差ΔSが設定値S、(例えば0.04>より
小さいが判定する。ステップ8306で「YES」、つ
まりスリップ比差ΔSが設定値S1よりも小さいと判定
すると、ステップ5308に進んでフロントクラッチ1
0の室10a内の油圧をΔPoだけ減圧すべく電磁制御
弁40に制御信号を出力する。ステップ5306で「N
O」、つまり、スリップ比差△Sが設定値S3以上であ
ると判定すると、ステップ5310に進んでスリップ比
差△Sが設定値S2 (例えば、0.06)よりも大き
いか判定する。ステップ5310で「YES」、つまり
スリップ比差ΔSが設定値S2よりも大きいと判定する
と、ステップ5312に進んでフロントクラッチIOの
室10a内の油圧をΔP、だけ増圧すべく電磁制御弁4
0に制御信号を出力する。ステップ5310で「NO」
、つまりスリップ比差ΔSが設定値82以下であると判
定すると、ステップ5314に進んでスリップ比差ΔS
を時間で微分した値dΔS/d tがゼロ以上であるか
判定する。
ステップ5314でrYEsJ、つまりスリップ比差Δ
Sが変わらないもしくは増大する傾向にあると判定する
と、ステップ5316に進んでフロントクラッチ10の
室10a内の油圧をΔP1だけ増圧すべく電磁制御弁4
0に制御信号を出力する。ステップ5314でrNOJ
 、つまりスリップ比差ΔSが減少する傾向にあると判
定すると、ステップ5318に進んでフロントクラッチ
10の室10a内の油圧をΔP、たけ減圧すべく電磁制
御弁40に制御信号を出力する。そして、ステップ53
08.5312.5316または3318の何れかを終
えると、第13図のフローチャートのステップ5134
に進むものである。なお、スリップ比差ΔSに関する判
定を行うステップ5306及び5308において設定値
S1を0.04、設定値S、を0.06に設定している
が、これは最終的にスリップ比差△Sを目標値(0,0
5)に保った状態の4WDモード、つまり前輪12.1
4側よりも後輪22.24側のトルクを常にその目標値
に応じた設定比だけ大きく保った状態の4WDモードを
得るためである。またステップ5314でスリップ比差
△Sの微分値d△S/dtを判定しその結果に基づきフ
ロントクラッチ10の室10a内の油圧を制御している
が、これはステップ3306,5310の判定に基づく
ステップ3308,5312による圧力制御のみでは室
10a内の圧力が大きくハンチングを起こす惧れがある
からである。それ故、この変形例ではステップ3316
.5318のΔP、はステップ5308,3312のΔ
P、よりも小さな値に設定されている。
なお、ステップ5314でd△S/d t≧0であるか
判定しrYEs」であればステップ8316へ rNO
」であればステップ5318へ進むように構成されてい
るが、同ステップ5314とS316との間にdΔS/
dt=0であるかを判定するステップを設け、そのステ
ップでrYESJと判定したときにリターンへ進むよう
に構成することも可能である。
したがって、この第13図及び第14図に示す変形例に
よれば、ステップ5118または5204で「YES」
と判定して4’vVDモードに切換わった場合、常に後
輪22.24側のトルクが前輪12.14側のトルクよ
りも設定比だけ大きい状態で駆動力が伝わるので、加速
性能が向上すると共に、ステア特性もニュートラル特性
に近づき、滑り易い路面での操縦性を向上できる。
また上記実施例及び変形例においてFF時または4WD
時におけるステップ5122,5136による旋回限界
の判定は夫々式(19)または(20)、式(21)ま
たは(22)に従ってUS側の旋回限界のみを対象とし
、FR時におけるステップ5206による旋回限界の判
定は式(26)または(27)に従ってO8側の旋回限
界のみを対象としているが、好ましくはステップS 1
22゜5136の判定において更に式(26)または(
27)をも判定条件として組み入れ、またステップ82
06の判定において式(19)または(20)、もしく
は式(21)または(22)をも判定条件として組み入
れることにより、これらのステップ5122.5136
または5206においてUS側の旋回限界及びO8側の
旋回限界の両方を常に判定することができる。
第15図は、上記実施例における第2図に示したメイン
ルーチンの変形例である。この変形例において第2図に
示すフローチャートと比べて異なる点は、第2図のステ
ップM18の後にステップM22を、ステップM20の
後にステップM24を追加したことにある。
このステップM22は、ステップM18のノーマルモー
トルーチンにおいてフラグA、B、Cの何れかに「1」
が設定されたか判定する。ステップM22でrYEsJ
であるとステップM18、つまりノーマルモートルーチ
ンのステップ5100に進み、rNOJであるとリター
ン、つまりステップM4に戻る。
またステップM24は、同様に、ステップM20のスポ
ーツモートルーチンにおいてフラグA、  B。
Cの何れかに「1」が設定されたかを判定する。
ステップM24でrYEsJであるとステップM20、
つまりスポーツモートルーチンのステップ5100に進
み、rNOJであるとリターン、つまりステップM4に
戻る。
したがって、ステップM18のノーマルモートルーチン
において、フラグA、B、Cの何れかに「1」が設定さ
れている限り、ノーマルモートルーチンの処理が継続さ
れる。つまり、フラグ八が「IJであればノーマルモー
トルーチンのステップ5122でrNOJと判定される
まで遮断モードが継続され、フラグBが「1」であれば
ステップ5138で「NO」と判定されるまでトラクシ
ョン制御が継続され、フラグCが「1」であればステッ
プ5142または5144で「NO」と判定されるまで
4WDモードが継続される。
またステップM20のスポーツモートルーチンにおいて
も、フラグA、 B、 Cの何れかに「1」が設定され
ている限り、スポーツモートルーチンの処理が継続され
る。つまりフラグ八が「1」であればスポーツモートル
ーチンのステップ5206でrNOJと判定されるまで
遮断モードが継続され、フラグBが「l」であればステ
ップ5138で「NO」と判定されるまでトラクション
制御が継続され、フラグCが「1」であればステップ5
142または5144でrNOJと判定されるまで4W
D制御ルーチンの処理が継続される。
これにより、ノーマルモードまたはスポーツモードが選
択された状態において、操縦性を回復するために遮断モ
ードが実行されているとき、駆動力の路面への伝達を向
上するために4WDモードあるいは4WD制御ルーチン
に基づくモード更にはトラクション制御が実行されてい
るときには、操縦性が回復する状態になるまで、または
駆動力が路面に確実に伝達される状態になるまで、その
制御モードが実行されるので、たとえその間にモードセ
レクタ64により他のモードが選択されてもその信号が
無視されることになる。
したがって、この変形例によれば、例えば操縦性を回復
するために遮断モードが実行されているときに誤って乗
員がマニュアルモードの何れかを選択して再び操縦不能
という事態になってしまったり、滑り易い路面で駆動力
の路面への伝達を向上するために4WDモードあるいは
4WD制御ルーチンに基づくモード更にはトラクション
制御が実行されているときに誤って乗員がマニュアルモ
ードの何れかを選択して再び駆動力の路面への伝達が低
下するという事態になってしまうことを避けることがで
きる。
なお、上記各実施例において、旋回限界を検出したとき
に、ステップ5124で駆動輪に伝達される駆動力を遮
断するように構成されているが、その代わりにこのステ
ップ5124で該伝達される駆動力が低減するように電
磁切換弁36.38または電磁制御弁40に制御信号を
出力するように構成することも可能である。
〔発明の効果〕
以上述べたように、本発明によれば、上記旋回限界検出
手段が、上記各センサからの検出信号に基づき、操舵角
の変化に対するヨーレイトの変化の度合が、横加速度の
変化に対して設定された範囲を外れたときに、旋回限界
であると判定し、このとき上記制御手段が、駆動輪に伝
達される駆動力を遮断または低減すべく上記クラッチを
制御するので、旋回走行時の旋回限界に近づいたときに
はそれを正確に検出して、駆動輪のコーナリングフォー
スが自動的に増大されることになり、その操縦性を向上
することができる。しかも旋回限界時に運転者がたとえ
アクセルペダノjみ続けたとしても駆動輪に伝達される
駆動力が増大することがなく、また4輪駆動車及び2輪
駆動車のどちらに
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例を示すシステム全体説明図、
第2図は第1図の実施例の制御を示すフローチャート、
第3図は第2図のノーマルモートルーチンを示すフロー
チャート、第4図は第3図のフローチャートにおけるス
リップ比差の判定に係る説明のための説明図、第5図は
前輪操舵角δとアツ力マン補正係数αf、αrの関係を
示す特性図、第6図は横加速度GYと補正係数αYの関
係を示す特性図、第7図は第3図のフローチャートにお
ける旋回限界の判定に係る説明のための説明図、第8図
は同旋回限界の判定に係るγ2/δとGYの関係を示す
説明図、第9図は一般的なFF車における特性図、第1
0図は第1図の制御装置2aの詳細を示す説明図、第1
1図は第2図のスポーツモートルーチンを示すフローチ
ャート、第12図は一般的なFR車における特性図、第
13図は第11図のフローチャート (スポーツモート
ルーチン)の変形例を示すフローチャート、第14図は
第13図の4WD制御ルーチンを示すフローチャート、
第15図は第2図のフローチャート(メインルーチン)
の変形例を示すフローチャートである。 10・・・フロントクラッチ、18・・・リヤクラッチ
、44・・・コントローラ、50・・・横加速度センサ
、52・・・操舵センサ、62・・・ヨーレイトセンサ
出願人 三菱自動車工業株式会社 笛 図 第 図 第 図 Y 第 図 第 図 Y

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1.  原動機の出力をクラッチを介して駆動輪に伝達する動
    力伝達系と、自動車の旋回限界を検出する旋回限界検出
    手段と、上記旋回限界検出手段により自動車の旋回限界
    を検出したときに上記駆動輪に伝達される駆動力を遮断
    または低減すべく上記クラッチを制御する制御手段とを
    具備し、上記旋回限界検出手段は、車体のヨーレイトを
    検出するヨーレイトセンサと、車体に作用する横加速度
    を検出する横加速度センサと、操舵角を検出する操舵角
    センサとを備え、これらセンサの出力により、上記操舵
    角の変化に対する上記ヨーレイトの変化の度合が、上記
    横加速度の変化に対して設定された範囲を外れたときに
    、旋回限界であると判定することを特徴とするスリップ
    検出装置
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH05310054A (ja) * 1991-01-11 1993-11-22 Nissan Motor Co Ltd 四輪駆動車の駆動力配分制御装置
CN110758097A (zh) * 2018-07-25 2020-02-07 广州汽车集团股份有限公司 一种四驱车辆后轴传递扭矩的控制方法和装置

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CN110758097A (zh) * 2018-07-25 2020-02-07 广州汽车集团股份有限公司 一种四驱车辆后轴传递扭矩的控制方法和装置

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