JPH02201112A - Ｆｒｐ製品の表面検査方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、フレネル回折を利用した、ＦＲＰ成形品に特
有な欠点である表面のピンホールの発見に好適な検査方
法に関する。

〔従来の技術とその課題〕

ＦＲＰ製品は、材料に混入されるガラス繊維等の補強材
の間に含まれる気泡によって、成形後の表面に小さい孔
（ピンホール）が生じることが多いので、完成品の外観
検査が重要である。従来、この検査は製品を光にかざし
たり浸透液に浸したりして、肉眼によって行っているの
が現状である。

しかし、このような検査方法では見落としが多く、又、
浸透液による製品の変色等の二次的な問題が生じる。従
って、肉眼によらず光学的な検査装置を利用して客観的
に検査を行うことが求められている。

従来から、表面の欠陥部分に基づくフレネル回折によっ
て発生するリング状パターンを利用した表面検査方式が
知られている。しかし、この検査方式は鉄板のように反
射率の高い検査対象に対して開発されたもので、ＦＲＰ
製品のように比較的表面反射の小さい検査対象にそのま
ま適用することは困難であった。しかもＦＲＰ製品の場
合には、その製造上の特性に基づいて、正常な表面にも
１■前後の周期の比較的大きいうねりが存在しているた
め、これに基づいてもフレネル回折が生じ、検査対象と
なるピンホールとの差異がはっきりしない問題点があっ
た。

本発明はこのような従来技術の問題点に鑑み、フレネル
回折を利用した表面検査方式をＦＲＰ製品の検査に適用
する際の好適条件を提供することを目的とする。

〔課題を解決するための手段〕

この目的は、検査対象であるＦＲＰ製品の表面に点光源
から光を照射し、その反射光のフレネル回折によってス
クリーン上に生じるリング状パターンを観察して表面欠
陥の存否を認識する際に、点光源からＦＲＰ製品の表面
までの距ｉ１ａを調整して、正常表面のうねりに起因す
るリング状パターンと真の欠陥に起因するリング状パタ
ーンとのＳ／Ｎ比を最大に設定することを特徴とする表
面検査方法によって達成される。

以下、図面に示す好適実施例に基づいて、本発明を更に
詳細に説明する。

〔実施例〕 先ず、フレネル回折パターン投影法の原理を第１図に基
づいて説明する。

点光源Ｑから発する光を凹みＰの存在する試料の表面に
照射すると、その反射光はスクリーンＳ上に投影され、
凹みＰに起因して中心が暗く周囲が明るいリング状パタ
ーンを生じる。このリング状パターンの外径りは （但し、λは光の波長、ａは点光源と試料表面との距Ｍ
、ｂは試料表面とスクリーンとの距離。

ｄは凹みの直径） で表される。

即ち、欠陥である凹みＰの大きさがＤ／ｄに拡大されて
スクリーン状に投影されるのでこれを容易に発見するこ
とができる。

第２図（ａ）及び（ｂ）は、それぞれ、ＦＲＰ製品の正
常な表面領域と欠陥であるピンホールを含む領域とを表
面粗度計で測定したチャートを表す、これから明らかな
ように、ＦＲＰ製品の場合には正常な表面でも約ｌｌｌ
８１程度のうねりの周期の凹凸が存在している。一方、
ピンホールの方は２００〜４００μｍ程度の直径を有す
る深い穴である。従って、前者によってもフレネル回折
によるリング状パターンがスクリーン上に形成され、後
者の真の欠陥に基づくパターンと誤認される恐れが生じ
る。

本発明者は、多数のＦＲＰ製品について前述の原理に基
づいて測定を行った結果、点光源と試料表面との距離ａ
が小さくなる程、スクリーン上に投影されるパターンの
倍率が大きくなり、しかもコントラストが減少してぼや
けることが判った。

これに基づいて、種々研究を行った結果、ａ＝５０Ｍ近
傍で、正常表面のうねりに基づくリング状パターンのコ
ントラストが最小となり、一方、ピンホールに基づくパ
ターンのコントラストが最大となること、即ち、真の欠
陥によるパターンのＳ／Ｎ比が最大となることを見出し
た。

第３図は、このような原理に基づいて構成された検査装
置の概略を示すものであり、光源ｌとして超高圧水銀ラ
ンプやショートアーク型のキセノンランプを用い、これ
をレンズ系２を通して焦点に結像させて点光源３となし
、検査対象であるＦＲＰ製品の表面４に対して照射させ
るように構成されている。更に、反射光に対してほぼ直
角をなすように、無反射の白紙や擦りガラスからなるス
クリーン５を設定している。

前述したように、検査対象の表面状態に応じて点光源３
と検査表面４との距Ｍ　ａ　ｙ！：Ｓ　／　Ｎ比が最大
となるように適宜に調整できるようにするために、この
装置は第４図に示すように　架台１０に固定されたピラ
ー１１に上下可動ヒンジ１２を介して取付けられたロッ
ド１３に、回転可能なヒンジ１４によって搭載され、検
査対象であるＦＲＰ製品に対して所定の角度と距離で対
面することができるようにされている。

なお、ピンホールとは逆に、凸出した微細な欠点に対し
ては、前記距離ａを第５図に示すように負に設定するこ
とにより、同じような回折によるリング状パターンをス
クリーン上に形成することが可能である。ＦＲＰ製品の
表面欠点は復雑な形状をしている場合が多いので、距離
ａを正負の範囲で調整して、コントラストが最良となる
位置を定めることが望ましい。

なお、光源として、レーザービームを利用することも可
能であり、これによってより鮮明なリング状パターンが
得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に利用されるフレネル回折によるリン
グ状パターンの形成を説明するための原理図、 第２図（ａ）、（ｂ）は、本発明の対象となるＦＲＰ製
品の表面状態の典型的な例を示すチャート、 第３図は、本発明に使用される装置の概略を示す概要図
、 第４図は、同じく外観図、 第５図は、距離ａが負の場合を示す概要図である。 ■・・・光源、 ２−・レンズ系、 ３・−・点光源、 ４−・ＦＲＰ製品の表面、 ５・−スクリーン、 １０−架台、 １１・・−ピラー １２．１４−・ヒンジ、 １３・−・ロッド。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １、検査対象であるＦＲＰ製品の表面に点光源から光を
   照射し、その反射光のフレネル回折によってスクリーン
   上に生じるリング状パターンを観察して表面欠陥の存否
   を認識する際に、点光源からＦＲＰ製品の表面までの距
   離を調整して、正常表面のうねりに起因するリング状パ
   ターンと真の欠陥に起因するリング状パターンとのＳ／
   Ｎ比を最大に設定することを特徴とする表面検査方法。