JPH02175804A - 複合中空構造物の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、円筒状部材の内面に合金層、セラミンクス層
等の耐食・耐摩耗部材をライニングした複合中空構造物
の製造方法に関する。本発明は特に各種プラスチック材
の射出成形あるいは押出成形等に使用されるハイメクリ
ックシリンダ、パイメタリックノズルその他の複合金属
管の製造方法に関する。

（従来技術） 従来、この種の複合中空構造物を製造するには、ライニ
ング合金粉末を中実中子によって外側円筒状部材の内側
に保持し、熱間静水圧加圧処理、いわゆるＨＩＰ処理に
よって前記粉末を焼成した後、前記中実中子を除去する
方法がとられている０例えば特開昭６２−１８０００５
号公報記載の複合中空部材の製造方法においては外側円
筒状部材を構成するバンクメタルの中心部に中実中子を
挿入してその間に環状空間部を形成し、該環状空間部内
にライニング用の原料粉末を充填した後、この充填部を
脱気、密封してＨＩＰ成形し、最後に前記中実中子を機
械加工で除去してライニング面を得ている。

（発明が解決しようとする課題） 従来のＨＩＰ処理によるパイメタリックシリンダ等複合
中空構造物の製造においては、中実中子によって直接ラ
イニング用原料粉末を保持しているので、ＨＩＰ処理後
はライニングの焼結面と中実中子が一体に固着してしま
い、この中実中子を除去するにはドリルや中ぐり等の機
械加工で中子を完全に削り落さなければならず、それだ
け工数がかかり、またその都度新しい中実中子を重両し
なければならず、製造コスト上問題となっていた。

本発明は、ＨＩＰ処理による複合中空構造物の製造にお
いて、ＨＩＰ処理後中実中子をそのまま抜き取ることが
でき、したがってその再使用も可能であり、工数および
使用材料の点で大きなコスト低減を図り得る製造方法を
提供することにある。

（課題を解決するための手段） 本発明による複合中空構造物の製造方法は、中実中子に
離型剤を塗布して構成したインナーメタルを筒状のバッ
クメタル内に挿入してその間に環状空間部を形成し、前
記環状空間部内にライニング材料粉末を充填、密封した
後ＨＩＰ処理を行い、その後、前記中実中子を軸方向に
抜去するようにじたものである。

（実施例） 次に、本発明を実施例について図面を参照して説明する
。

第１図ないし第５図は本発明の実施例による複合中空構
造物の製造工程の各段階における状態を示した縦断面図
である。まず第１図のライニング材原料粉末の充填工程
図に示す如く、中実中子５の外周面に離型剤（例えばボ
ロンナイトライド等）６を塗布した後、これを外側バイ
ブ７内に挿入し、その上端面にバイブ７から中子５にか
けて中Ｍ９を溶接固着し、離型剤６の部分が封止された
バイブ−中実中子の二重構造のインナーメタル１１を製
作する。なお中実中子５は離型性を高めるために熱膨張
係数の大きなステンレス鋼を用いるとよい６次にこのイ
ンナーメタル１１の下端を、バイブ７よりも大径の下蓋
３に溶接し、この状態でインナーメタル１１を複合中空
構造物の外筒金属部分となる中空のバックメタル４にそ
の下方から挿入し、前記下Ｍ３とバックメタル４の下端
とをシール溶接するとともに該バックメタル４の上端に
脱気管１をもつ上蓋２をシール溶接して密封する。

１０は溶接部を表わしている。ここでインナーメタル１
１の外径および長さの寸法を適切に定めることにより、
バックメタル４とインナーメタル１１との間に環状の空
間部が形成され、またインナーメタル上端と上蓋２との
間にも後述する原料粉未導入用の隙間１２が形成される
。上蓋２の脱気管１から真空排気装置（図示省略）によ
り前記隙間１２および前記環状空間部を真空引きし、所
定の真空度に達した後、ライニング材の原料粉末８を充
填し、脱気管１を密封（第２図参照）する。

次に第２図のＨＩＰ処理工程図に示すようにバンクメタ
ル４全体にＨＩＰ処理を施し外圧を作用せしめて、原料
粉末８をバックメタル４内面にクラッドする。ＨＩＰ処
理が完了したら第３図のようにバックメタル４の上下端
を機械加工で切断し、内部のインナーメタル１１および
ＨＩＰ処理で焼結したライニング部材８′を露出させ、
インナーメタル１１の中実中子５を軸方向に抜去する。

ここで中実中子５は表面の離型剤６の効果で外側バイブ
７と一体化しないため、ドリル、中ぐり等の機械加工を
行わなくても例えばプレス機のポンチ押込作業等で容易
に除去可能であり、抜き取り後の中実中子は元の外形を
保持している。第４図は中実中子の抜去後の状態を示し
ている。その後は残ったバイブ７を機械加工で除去し、
第５図に示すようなバンクメタル内面にライニング材８
′がライニングされた複合中空構造物１３が得られる。

上述の実施例では、インナーメタルを外側バイブ７と中
実中子５の二重構造とし、その間に離型剤を塗布して中
実中子のみをそのままの形で抜き取るようにしたが、場
合によってはバイブ７を用いずに離型剤を塗布した中実
中子を直接ハックメタル４内に挿入してライニング材原
料粉末の内面規制部材とすることもできる。この場合も
離型剤の作用でＨＩＰ処理後中実中子はライニング材に
固着せず、軸方向に抜き去ることが可能である。

なお離型剤はライニング材の特性に悪影響を与えないも
のにする。また中実中子は必ずしも一体物で構成する必
要はなく、第６図に示すように軸方向に複数個に分割し
た構造としてもよい。背割形中実中子１４の各分割片１
４ａ、１４ｂ・・・には互いに凹凸の嵌合部を軸方向端
面に形成し、これによって各分割片の位置決めを確実に
し、外側パイプ内への挿入を容易にすることができる。

（発明の効果） 以上説明したように本発明によれば、ＨＩＰ処理法によ
る複合中空構造物の製造において、ライニング材粉末の
内面位置を規制する中実中子の表面に離型剤を塗布した
ので、ＨＩＰ処理後にも中実中子が一体に固着してしま
うことがな（、従来のように機城加工で除去しなくても
そのまま軸方向に抜き取ることができ、その分工数が削
減化でき、また中実中子の再使用が可能であるためコス
ト低減を図ることができる効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図〜第５図は本発明の実施例による複合中空部材の
製造工程を示した縦断面図であって、第１図はライニン
グ材原料粉末の充填工程図、第２２はＨＩＰ処理工程図
、第３図は上下端切断工程図、第４図は中実中子除去工
程図、第５図は製造完了状態図、第６図は本発明の他の
実施例に係る背割形中実中子の縦断面図である。 ！・・・脱気管、２・・・上蓋、３・・・下蓋、４・・
・バックメタル、５・・・中実中子、６・・・離型剤、
７・・・外側パイプ、８・・・ライニング材原料粉末、
８′・・・ライニング材、９・・・中蓋、１１・・・イ
ンナーメタル、１２・・・隙間、１３・・・複合中空構
造物、１４・・・背割形中実中子。 復代理人　弁理士　染　川　利　吉 第１図 第２図 第 図 第 図 第 図 第 図

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）、中実中子に離型剤を塗布して構成したインナー
   メタルを筒状のバックメタル内に挿入してその間に環状
   空間部を形成し、前記環状空間部内にライニング材料粉
   末を充填、密封した後ＨＩＰ処理を行い、その後、前記
   中実中子を軸方向に抜去することを特徴とする複合中空
   構造物の製造方法。
2. （２）、前記インナーメタルを、外側パイプと該パイプ
   内に離型剤を介在して挿入した中実中子とから成る二重
   構造として構成し、ＨＩＰ処理の後、前記インナーメタ
   ルを除去する際に少なくとも前記中実中子を軸方向に抜
   き取ってから前記外側パイプを除去することを特徴とす
   る請求項第１項記載の複合中空構造物の製造方法。