JPH0217563Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は玉縁縫製機の、両玉縁縫より片玉縁縫
へ、又は片玉縁縫より両玉縁縫へと縫製をワンタ
ツチで容易に切り換えることの出来る簡易な装置
を提供するものである。

「従来の技術」 従来、この種玉縁縫製機においては、両玉縁よ
り片玉縁縫へと縫製を転換するに当たつては、中
間アームに、両玉縁、片玉縁切り変え用スペーサ
を設け、該スペーサを左右のアームにその都度セ
ツトネジ等を緩めて移動させて切り換えていた。

「考案が解決しようとする問題点」 上述のように、オペレータが両玉縁から片玉縁
へ、また片玉縁から両玉縁へ、その縫製の都度セ
ツトネジ等を緩めてスペーサを移動させる必要
上、切り換え作業に費やす時間が多大で能率上か
ら見ても経済上から見ても甚大な損欠となる欠点
があつた。

以上のような切り変え作業に要する準備時間の
無駄と手間を解消するのが本考案の目的である。

「問題点を解決するための手段」 本考案は前記目的を達成するためにエアシリン
ダまたはソレノイドを使用し、スイツチを介して
Ｔ型定規の切り換えをし、これによりスイツチを
ON，OFFとし生地クランプの左右方向の位置を
自動的に移動させることにより、両玉縁縫製、片
玉縁縫製の縫製装置の転換を簡単かつ容易自動的
にするものである。

「実施例並びに作用」 今、ここに本考案実施の一例を示した添付図面
に就いて詳説する。

１は左生地クランプ、２は右生地クランプで、
双方の協同で生地を押さえる役目をする。３はエ
アシリンダで、スイツチ１６の作用により切り変
え弁１５が作動し、両玉縁縫製または片玉縁縫製
の生地クランプ装置２２を右、左へ移動させる駆
動源である。４はエアシリンダ取付板、５，６は
各々左右の位置決め板で、生地クランプ１，２の
左、右への位置を概略的に決めるものである。７
は位置決めストツパーで、生地クランプ１，２の
左、右位置を微調整する役目を果たす。８は左位
置決め板止めネジ、９は右位置決め板止めネジ、
１０は左中間アームで、先端に左生地クランプ１
が取付けられている。１１は右中間アームで、先
端に右生地クランプ２が取付けられており、左中
間アーム１０、右中間アーム１１の基端は（図示
しないが）基アームに固着されている。１２はＴ
型定規取付台で、一側面にはＴ型定規固定ネジ１
３、ガイドピン１４，１４が付設されてあり、Ｔ
型定規１７，２０に設けられたガイドピン挿入溝
１９が挿入されＴ型定規１７，２０が固定されて
いる。１３はＴ型定規固定ネジで、Ｔ型定規１
７，２０を固定する。１４はガイドピンで、Ｔ型
定規１７，２０のガイドピン挿入溝１９に遊嵌さ
れる。１５は切り変え弁で、Ｔ型定規取付台１２
の他端に取付けられ、スイツチ１６の作用により
生地クランプ装置２２を左方向または右方向へ移
動させる役目をなす。１６はスイツチで、Ｔ型定
規１７，２０の切欠部１８、スイツチ当接部２１
との当接、非当接で切り変え弁１５に作動を指示
する。今、仮にＴ型定規１７をＴ型定規取付台１
２に固定したとする。すると、Ｔ型定規１７には
切欠部１８があり、スイツチ１６に接触しない
故、生地クランプ装置２２は針落ち２３を中心と
して振り分けた位置に固定され両玉縁縫製作業位
置となる。次にＴ型定規２０をＴ型定規取付台１
２に固定したとする。するとＴ型定規２０にはス
イツチ当接部２１がありスイツチ１６に当接し、
スイツチ１６の指令により切り変え弁１５が作用
し、エアＢ、すなわち右移動用エアはＡから左移
動用エアＢに切り変わり、針棒を中心として左側
へ生地クランプ装置２２は移動し、片玉縁縫製作
業位置に転換される。１７は両玉縁用Ｔ型定規
で、ポケツトの玉幅を決める定規、１８は切欠
部、１９はガイドピン挿入溝で、Ｔ型定規１７，
２０を固定する補助的位置決めの役目をする。２
０は片玉縁用Ｔ型定規で、ポケツトの玉幅を決め
る定規、２１はスイツチ当接部、２２は生地クラ
ンプ装置、２３は針落ちで、縫目を構成するため
の位置である。Ａは生地クランプ装置左移動用エ
アパイプ、Ｂは生地クランプ装置右移動用エアパ
イプ、Ｃはエア源パイプである。

「考案の効果」 本考案は前記のような構成と作用を有し、頗る
簡素な構成であるから、設備費を多額に要するこ
となく、コスト安であると共に、エアシリンダを
使用し、スイツチを介してのＴ型定規の変更によ
りスイツチをON，OFFとして生地クランプ装置
の左、右への位置を自動的に移動させ、この作用
により両玉縁縫製、片玉縁縫製の縫製工程の転換
を時間を要せず簡便に行うことができ、高能率な
縫製作業を可能とするもので効果大である。

なお、本考案では一実施例としてエアシリンダ
を採用したが、必要に応じては電気的ソレノイド
等を転換使用することも出来るものである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は本案実施の一例を示すもので、第１
図は本装置を存する玉縁縫製機の斜視図、第２図
は生地クランプ装置の斜視図、第３図は両玉縁縫
製用Ｔ型定規を取付けた斜視図、第４図は片玉縁
縫製用Ｔ型定規を取付けた斜視図、第５図はスイ
ツチに片玉縁用Ｔ型定規が接触していない状態を
示す正面図、第６図はスイツチに両玉縁用Ｔ型定
規が接触している状態を示す正面図である。 １……左生地クランプ、２……右生地クラン
プ、３……エアシリンダ、４……シリンダ取付
台、５……左位置決め板、６……右位置決め板、
７……位置決めストツパー、８……左位置決め板
止めネジ、９……右位置決め板止めネジ、１０…
…左中間アーム、１１……右中間アーム、１２…
…Ｔ型定規取付台、１３……Ｔ型定規固定ネジ、
１４……ガイドピン、１５……切り変え弁、１６
……スイツチ、１７……両玉縁用Ｔ型定規、１８
……切欠部、１９……ガイドピン挿入溝、２０…
…片玉縁用Ｔ型定規、２１……スイツチ当接部、
２２……生地クランプ装置、２３……針落ち、２
４……針板、２５……針、２６……ミシンアーム
部、２７……ミシンベツド部、Ａ……生地クラン
プ装置左移動用エアパイプ、Ｂ……生地クランプ
装置右移動用エアパイプ、Ｃ……エア源パイプ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 玉縁縫製機において、両玉縁縫製、片玉縁縫製
   の作業転換時、両玉縁用Ｔ型定規１７及び片玉縁
   用Ｔ型定規２０の一方に切欠部１８を、他方にス
   イツチ当接部２１を設け、スイツチ当接部の当接
   又は非当接により作動する切り変え弁１５を設
   け、該切り変え弁の作動により生地クランプ装置
   を移動させるようにしたエアシリンダー３又はソ
   レノイドを設け、両玉縁、片玉縁縫製をワンタツ
   チで転換させることができるようにしたことを特
   徴とする玉縁縫製転換装置。