JPH021746Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〈考案の技術分野〉 本考案は、磁気デイスク装置に係り、特に、カ
バーの開閉に支障がなく、実質的にヘツドキヤリ
ツジを両持ち構造で支持可能とした磁気デイスク
装置におけるヘツドキヤリツジ支持構造に関す
る。

〈従来技術と問題点〉 一般に磁気デイスク装置は、駆動系として、２
つの部分に分けられ、一方が磁気デイスクを回転
駆動する部分、他方が、磁気ヘツドを搭載したヘ
ツドキヤリツジを駆動する回転駆動部より成る。

これらの駆動部は、比較的厚い、ベースフレー
スに固定され、又、磁気デイスク及びヘツドキヤ
リツジ部分を覆うようにカバーが取付けられてい
る。

代表的な従来の磁気デイスク装置の例を第１図
に示す。

図において１はベースフレーム、２はデイスク
回転支持枠、３は磁気デイスク、４は回転軸、５
はデイスク回転用モータ、６はヘツドアーム、７
はデイスクキヤリツジ支持枠、８はデイスクキヤ
リツジ、９はヘツド駆動用モータ、１０はカバー
をそれぞれ示す。

１はベースフレームで、磁気デイスク３の回転
及びヘツドキヤリツジ８の揺動を支持する。

これらの支持は、ベースフレーム１より延びた
デイスク回転支持枠２及びデイスクキヤリツジ支
持枠７によりそれぞれの回転軸をベアリングを介
して、回動可能に支持されている。

磁気デイスク回転軸４は、図に示すようにデイ
スク回転用モータ５より延びる軸より延長され、
各々の磁気デイスク３を回転可能に支持してい
る。

また、ヘツドキヤリツジ８は、図に示すように
デイスクキヤリツジ支持枠７により上方、下方に
おいて、ヘツド駆動用モータ９により延長される
回転軸を支持する。

デイスク回転用モータ５は予じめ決められた回
転数で一定方向に回転させるとともに、ヘツドキ
ヤリツジ８は、磁気デイスク３の各トラツクと相
対向する磁気ヘツドが磁気デイスク３の全周に亘
つて移動可能な範囲の角度についてのみ揺動運動
を行なうようにヘツド駆動用モータ９が動作す
る。

また、これら磁気デイスク３及び磁気ヘツド部
分は、塵埃の混入を防止するためにカバー１０に
覆われている。

ところでこのような構成の磁気デイスク装置に
おいて問題となるのは、機械的振動によるオフト
ラツクの問題である。

特にヘツドキヤリツジ８は、揺動運動を繰返す
ために減速・加速が極めて、多く繰返されるため
に、回動軸の振れなどが生じる。

これを防止するためにベースフレーム１は比較
的厚みのある部材を使用しているが、このベース
フレーム１のみで支持されているために各々の回
転軸は片持ち状態になつており、振動を押える事
は困難であつた。

また、各回転軸を異なるベースフレーム１に支
持した両持ち構造の磁気デイスク装置もあるが、
この場合には、振動は大幅に押える事が出来る
が、保守などのため、磁気デイスク内部を点検す
る場合などにおいては、分解組立という作業を要
するために非常に保守性が悪い欠点があつた。

〈考案の目的〉 本考案は、保守性を低下させないカバー方式の
磁気デイスク装置で実質的に両持ち構造を実現し
た磁気デイスク装置を提供する事により、振動を
低下させる事を可能とした磁気デイスク装置にお
けるヘツドキヤリツジ支持構造を提供する事を目
的とする。

〈考案の構成〉 本考案は上記目的を達成するため、磁気デイス
クとヘツドキヤリツジを支持するベースフレーム
と、該磁気デイスクとヘツドキヤリツジを覆うよ
うに設けられたカバーより構成された磁気デイス
ク装置において、前記ヘツドキヤリツジは、一端
がベースフレームに支持されるとともに、他端が
前記カバーにスペーサを介して支持されている事
を特徴とする磁気デイスク装置におけるヘツドキ
ヤリツジ支持構造を提供する事により達成され
る。

〈考案の実施例〉 第２図は、本考案のヘツドキヤリツジ支持構造
の一実施例である。

図において第１図と同記号のものは同一のもの
を示し、さらに図において、１１はスペーサを示
す。実施例においてベースフレーム１はアルミ製
で厚さが50〜60mm、カバーは同じくアルミ製で厚
さが10mm程度である。

本考案では、ヘツドキヤリツジ（ヘツドキヤリ
ツジ支持枠７）とカバー１０との間にスペーサ１
１を挿入したものである。このスペーサは、機械
的精度によりカバー１０をベースフレーム１に固
定した状態で完全に密着するように構成されてい
る。カバーの固定は、図示していないがネジ等で
内部が密閉出来るように固定されて、このスペー
サ１１は、ヘツドキヤリツジ側であるキヤリツジ
支持枠７に接着固定されている。

従つて、カバー１０を開く時には何らの障害と
もならない。

このスペーサ１１は、アルミや、硬度の高いゴ
ム等より構成される。

このようにスペーサ１１を挿入する時により実
質的にヘツドキヤリツジ上部も支持されている事
になり、振動を軽減させる事が出来る。

以上のように実施例においては、ヘツドキヤリ
ツジを上・下において支持している事になり、キ
ヤリツジの移動による振動を防止出来る。

尚、本件実施例において、ヘツドキヤリツジは
回転型のものを実施例として述べたが、リニアモ
ータ形式のものでも良い。

〈考案の効果〉 以上のように本考案では、カバーに対して、何
ら固定せずに、実質的に、ヘツドキヤリツジを両
持ち構造とする事が出来るため、ヘツドキヤリツ
ジの移動による振動発生を大幅に軽減出来る。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来の磁気デイスク装置の構成例、第
２図は本考案の磁気デイスク装置におけるヘツド
キヤリツジ支持構造の一実施例を示すものであ
る。 図において、１はベースフレーム、２はデイス
ク回転支持枠、３は磁気デイスク、４は回転軸、
５はデイスク回転用モータ、６はヘツドアーム、
７はデイスクキヤリツジ支持枠、８はデイスクキ
ヤリツジ、９はヘツド駆動用モータ、１０はカバ
ー、１１はスペーサをそれぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 磁気デイスクとヘツドキヤリツジを支持するベ
   ースフレームと、該磁気デイスクとヘツドキヤリ
   ツジを覆うように設けられたカバーより構成され
   た磁気デイスク装置において、前記ヘツドキヤリ
   ツジは、一端がベースフレームに支持されるとと
   もに、他端が前記カバーにスペーサを介して支持
   されている事を特徴とする磁気デイスク装置にお
   けるヘツドキヤリツジ支持構造。