JPH02173411A - スリングボルトの調整方法及び調整治具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、空間に吊り下げられて設置されるボイラ等の
大重量機器のスリングボルトの調整方法及び調整治具に
関する。

〔従来の技術〕

第３図はボイラ鉄骨１からボイラヘッダ２を吊り下げた
状態を示す図で、ボイラ鉄骨１の上端部にはブロックワ
ッシャ３が配置されており、該ブロックワッシャ３の中
央部に設けられた穴３ａをスリングホルト４が貫通した
構造となっている。

該スリングボルト４に螺合する調整ナツト５がブロック
ワッシャ３の上面に配置されており、該調整ナツト５は
スリングボルト４の下端部に結合されたボイラヘッダ２
を支持すると共に、吊り下げ物体の上下方向のレベルを
調整する役目を果たしている。また、前記スリングボル
ト４の上端部にはナツト外れ止め６が設けられており、
容易に取り外せない構造となっている。

一般に大型火力発電所においては、数千トンのボイラを
空間に吊り下げて保持するために直径が１００＋ｎ＋ｎ
もあるスリングボルト４が数百本も使用されており、ボ
イラ据付から運転中まで含めその間に数回レベル調整を
する。そして、その度毎にスリングボルト４の調整ナツ
ト５の締付は調整が行われている。

〔発明が解決しようとする問題点〕

しかしながら、従来にあっては前記スリングボルト４の
調整ナツト５を締付調整する場合、第２図に示すように
、調整ナツト５に打撃スパナ７をかけて１人がロープ８
で支え、他の人が大ハンマ９を打ち振って調整ナツト５
を少しずつ回転させて調整していた。したがって、高所
作業であることと相俟って調整に時間がかかること、打
ち振った大ハンマの打ち損いによる危険があること、疲
れること等の欠点があった。

本発明の目的は上述した欠点に鑑みなされたもので、ス
リングボルトの調整が容易で疲労が少なくすみ、しかも
安全性の高いスリングボルトの調整方法及び調整治具を
提供するにある。

〔問題点を解決するための手段〕

第１の発明のスリングボルトの調整方法は、物体を懸架
するスリングボルトを上下方向に調整する方法において
、スリングボルトの上端部のねじ部に螺合する複数個の
割りナンドを有する調整治具を、前記スリングボルトに
固定した後、該調整治具をジヤツキで押し上げてスリン
グボルトを上方に引き上げ、この後調整ナツトを回転す
るようにしたものである。

また、第２の発明のスリングボルトの調整治具は、第１
の発明の方法に使用される治具であって、スリングボル
トの上端部が入る深さ寸法を有する第１の切欠部と該第
１の切欠部の両側に設けられかつジヤツキ上端部が当て
がわれる第２の切欠部を有する複数のプレートと、該プ
レートの第１の切欠部内に固定されかつ前記スリンク゛
ボルトの上端ねじ部に螺合可能な割りナツトと、前記複
数のプレートを面合わせした状態で固定する固定手段と
から成る構成としたものである。

〔作用〕

このように本発明にあっては、スリングボルトの上端部
に調整治具を取り付け、該調整治具をジヤツキで押し上
げるとスリングボルトが上方に弓き上げられる。この状
態において、調整ナツトに加わっていた力は解除される
ので、調整ナツトの回転が容易となり、スリングボルト
の上下方向の調整が容易に実施できる。

〔実施例〕

以下、図に示す実施例を用いて本発明の詳細な説明する
。

第１図は本発明の調整方法に用いられる調整治具の分解
斜視図である。本治具は互いに対向する２枚のプレート
１０（１０ａ、１０ｂ）を有しており、これら２枚のプ
レー）１０ａ、１０ｂは同一形状で、長手方向中間部位
置には第１の切欠部１１が設けられている。該第１の切
欠部１１はプレー）１０ａ、１０ｂの下端部から上方に
向って所定位置まで切り欠かれている。この切欠部１１
の幅寸法は半割りナツト１２が挿入できる寸法となって
おりかつ深さ寸法はスリンク゛ボルト１３の上端部１３
ａが入る寸法に形成されている。また、プレー）１０ａ
、１０ｂの長手方向両端下部には第２の切欠部１４が設
けられており、該第２の切欠部１４の上面１４ａにはジ
ヤツキ１５　（第２図参照）の上端面１５ａが当てがわ
れるようになっている。

前記半割りナツト１２はその雌ねじ部１２ａがスリング
ボルト１３の上端部１３ａに螺設された雄ねじ部１３ｂ
に螺合し得るように形成されていると共に、該半割りナ
ツト１２の外側面一部１２ｂは第１の切欠部１１に溶接
接合されている。また、前記プレート１０ａ、１０ｂに
おいて、第１の切欠部１１と第２の切欠部１４との間に
は貫通穴１６が穿設されており、ボルト１７が貫通でき
るようになっている。前記２枚のプレー）１０ａ。

１０ｂは面合わせした状態でボルト１７とナツト１８と
で一体に組み立てられるようになっている。

次に、第２図を用いて本発明の調整方法を説明する。ま
ず、前記調整治具１９をスリングボルト１３の上端部１
３ａの雄ねじ部１３ｂに取り付ける。すなわち、調整治
具１９の半割りナツト１２の雌ねじ部１２ａを、前記ス
リングボルト１３の雄ねじ部１３ｂに両側から螺合させ
た後、ボルト１７を貫通穴１６に通し、ナツト１８で固
定することによって、前記調整治具１９を取り付けるよ
うにしている。

次に、２個のジヤツキ１５を、ボイラ鉄骨２０と調整ナ
ンド２１との間に配置されたブロックワッシャ２２の上
に載置し、調整治具１９の第２の切欠部１４の上面１４
ａにジヤツキ１５の上端面１５ａを当てかう。この後、
２個のジヤツキ１５を同時に操作して調整治具１９を上
方に押し上げる。すると、該押上げ力が２個の半割りナ
ツト１２からスリングボルト１３の雄ねじ部１３ｂに伝
わり、該スリングボルト１３を上方に引き上げる。

これに伴って、調整ナツト２１がブロックワッシャ２２
の上面から離れ、それまで加わっていた推力がなくなり
、調整ナツト２１の回転が自由に軽くなる。

この後、調整ナツト２１を手で回し所定位置で止め、前
記ジヤツキ１５を逆操作しスリングボルト１３を下げる
と、調整ナツト２１がブロックワッシャ２２の上面に接
触し荷重を支える。この状態においてジヤツキ１５は無
荷重になるので、これを取り除く。次に、前記ボルト１
７をプレート１０から外し、スリングボルト１３から調
整治具１９を取り外せば、作業は完了する。

なお、ジヤツキ１５は油圧式、ジャーナル式のいずれで
あってもよい。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明によれば、スリングボルトに
調整治具を取り付け、該調整治具をジヤツキで押し上げ
ることによりスリングボルトを上方に引き上げた状態で
調整ナツトを回転させるよう構成したので、従来に比べ
てスリングボルトの調整作業が非常に容易にしかも短時
間で行なえ、作業時における疲労も少なくて済む。また
、調整時、調整ナツトに加わっていた推力がない状態で
調整ナツトの回転が行なえるので、１人で十分に作業が
でき、しかも手回しで調整できるので安全性も大幅に向
上するという種々の優れた効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の調整方法に用いられる調整治具の分解
斜視図、第２図は本発明の調整方法を説明するための図
、第３図はボイラ鉄骨からボイラヘッダを吊り下げた部
分図、第４図は従来の調整方法を説明するための図であ
る。 １０（１０ａ、１０ｂ）・・・プレート、１１・・・第
１の切欠部、 １２・・・半割りナツト、 １３・・・スリングボルト、 １３ａ・・・上端部、 １３ｂ・・・雄ねじ部、 １４・・・第２の切欠部、 １５・・・ジヤツキ、 １７・・・ボルト。 出願人　日立プラント建設株式会社

Claims (2)

【特許請求の範囲】
1. （１）物体を懸架するスリングボルトを上下方向に調整
   する方法において、スリングボルトの上端部のねじ部に
   螺合する複数個の割りナットを有する調整治具を、前記
   スリングボルトに固定した後、該調整治具をジャッキで
   押し上げてスリングボルトを上方に引き上げ、この後調
   整ナットを回転するようにしたことを特徴とするスリン
   グボルトの調整方法。
2. （２）スリングボルトの上端部が入る深さ寸法を有する
   第１の切欠部と該第１の切欠部の両側に設けられかつジ
   ャッキ上端部が当てがわれる第２の切欠部を有する複数
   のプレートと、該プレートの第１の切欠部内に固定され
   かつ前記スリングボルトの上端ねじ部に螺合可能な割ナ
   ットと、前記複数のプレートを面合わせした状態で固定
   する固定手段とから構成されたことを特徴とするスリン
   グボルトの調整治具。