JPH0215755Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は自動折りたたみ装置付自転車に関する
ものである。

自転車には、格納等のために折りたたみ構造と
なつているものがある。従来の折りたたみ式の自
転車は、工具や力を必要とする折りたたみ機構で
あり、時間も相当多く必要とする。

本考案は工具も力も必要とせず自動的に折りた
たみ並びに通常形態に復元するようにし、極めて
短時間に誰でも折りたたみ、組立が可能な自転車
を提供するものである。

以下本考案の実施例について図面によつて説明
する。第１図において、１は前輪、２は後輪であ
る。本考案は前輪支持部３とクランクペダル軸受
部４との間の１本の主フレーム５をクランクペダ
ル軸受部４の近傍で前後方向に分断し、これを第
３図に示すようにヒンジ２２によつて側方に旋回
折りたたみ可能に枢結する。６は前記ヒンジ２２
による折りたたみ部であり、第２図のように前輪
１と後輪２とが重なるようにして車体の中央部が
二つ折りされるものである。７はサドルポストの
支持フレームを示す。

さらに、本考案は前記折りたたみ並びに復元を
自動的に行う装置が設けられている。その機構を
第３図によつて説明すると、５ａは前記分断した
クランクペダル軸受部４側のフレーム、５ｂは前
輪支持部３側のフレームである。一方のフレーム
５ａ内に複動式のエアシリンダ８を内設する。９
はそのピストンロツドである。フレーム５ａの分
断端部にはピン１１とダブルトーシヨンスプリン
グ１２とによつて開閉可能なフツク１０と、一端
をピン１４にて枢着した旋回アーム１３とが取付
けられている。また、前記ピストンロツド９の先
端にはリンク１５がピン１６にて枢着されてお
り、このリンク１５の中央部に前記旋回アーム１
３の先端がピン１７にて枢結されている。さら
に、リンク１５の先端には前記フツク１０に枢着
した屈伸リンク１８がピン２０によつて枢結され
ている。１９は屈伸リンク１８の伸展状態を保持
するストツパである。さらに加えて、くの字状に
曲折した作動レバー２１の一端が前記旋回アーム
１３とリンク１５とを枢結するピン１７に枢結し
ている。

次いで他方のフレーム５ｂの分断端部には、前
記フツク１０が係脱するロツクピン２３を有し、
また前記作動レバー２１の他端がピン２４によつ
て枢結している。

また、第１図及び第２図に示すように、サドル
ポストの支持フレーム７にはエアタンク２５を取
付け、これと前記エアシリンダ８とを配管チユー
ブ２７によつて接続している。２６はエアコント
ロールバルブを示す。

尚上記実施例ではエアシリンダ８を進退作動装
置としたものであるが、可逆転電動モータの回転
を減速装置を介して作動軸の進退移動に変換する
機構を採用することができ、その場合はエアタン
ク２５はバツテリに置換される。

本考案は上記の通りの構造であるから、第１図
に示す通常の状態では第３図に示すようにピスト
ンロツド９は後退し、これによる作動レバー２１
の引き寄せによつて他方のフレーム５ｂは一方の
フレーム５ａと対合され、ロツクピン２３にフツ
ク１０が係合して両フレーム５ａ，５ｂは結合さ
れ１本の主フレーム５となつている。

折りたたむ場合には、エアバルブ２６を操作
し、ピストンロツド９を前進移動させる。これに
より、リンク１５がピン１７を中心に図面上にお
いて時計回りに旋回し、それによるピン２０の旋
回により屈伸リンク１８が引かれ、フツク１０が
ダブルトーシヨンスプリング１２に抗してロツク
ピン２３より外れる。その後ピストンロツド９の
さらに加わる前進移動により、ピン１７はピン１
４を中心とした旋回動を行い、作動レバー２１は
ピン２４のヒンジ２２を中心とした旋回動を行わ
せる。この様にして他方のフレーム５ｂをヒンジ
２２を支点にして側方に折りたたみ旋回動させ
る。又折りたたみ状態からの復元はピストンロツ
ド９を後退作動させることによりリンク１５を図
面上において反時計回りに旋回させ、作動レバー
２１を引き込むことによりフレーム５ｂをヒンジ
２２を支点にして旋回させる。さらにフツク１０
がロツクピン２３に接触するとフツク１０はおし
のけられ、その後ダブルトーシヨンスプリングの
力によりロツクピンとフツクが連結しロツク動作
が完了する。

このように本考案は折りたたみ可能な自転車に
おいて、簡単な動力源とロツク機構により自動的
に折りたたみ並びに復元できるので、従来のよう
に工具や力を不要とし、誰でも簡単かつ短時間に
折りたたみ並びに復元させることができ、手も汚
れない等の利点を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案による自転車の側面図、第２図
は折りたたみ状態の側面図、第３図は自動折りた
たみ装置の断面図、第４図は同折りたたみ作動状
態の断面図、第５図はロツク解除状態の断面図で
ある。 １……前輪、２……後輪、３……前輪支持部、
４……クランクペダル軸受部、５……主フレー
ム、５ａ……一方のフレーム、５ｂ……他方のフ
レーム、６……折りたたみ部、８……エアシリン
ダ、９……ピストンロツド、１０……フツク、１
３……旋回アーム、１５……リンク、１８……屈
伸リンク、２１……作動レバー、２２……ヒン
ジ、２３……ロツクピン、２４……ピン。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 二輪自転車において、前輪支持部とクランクペ
   ダル軸受部との間の１本の主フレームを前記クラ
   ンクペダル軸受部の近傍にて前後方向に分断して
   これをヒンジによつて側方に旋回折りたたみ可能
   に枢結させ、クランクペダル軸受部側のフレーム
   内にエアシリンダあるいは可逆転電動モータによ
   つて軸線方向に往復移動する進退作動装置を内設
   し、この進退作動装置の作動により開閉作動する
   フツクと施回運動する作動レバーとをリンク機構
   を介して設け、前輪支持部側のフレームの分断端
   部に、前記フツクが係脱するロツクピンを設ける
   と共に、前記作動レバーの先端を枢着連結したこ
   とを特徴とする自動折りたたみ装置付自転車。