JPH0213305B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、レーザー記録装置に係り、更に詳し
くは、画像信号に応じてレーザービームを制御
し、その制御されたレーザービームを走査して感
光性の記録媒体上に記録を成すレーザー記録装置
に関するものである。

光導電層の様な感光性の記録媒体上にレーザー
ビームにより記録を成す所謂るレーザー記録装置
が近来実用に供されるようになつて来た。

ところで、これら実用装置に於ては、レーザー
ビームの走査手段は高速走査する為に、堅牢で振
動に強い重量を有するものであり、装置に静置固
定されたものであつた。そして、この走査手段と
感光性記録媒体との光学的距離を一定とする必要
から、感光性の記録媒体の設定位置も規定され、
プロセス手段の保守点検或は、転写材のジヤム処
理等は、容易ではなかつた。

本発明は上述の点に鑑み成されたもので、保守
点検が容易で、かつ感光性の記録媒体へのレーザ
ービーム走査の光学的距離を一定に保ち良好な記
録を可能とするレーザー記録装置を提供するもの
である。

更には、装置の保守点検を繰り返してもレーザ
ービームの走査精度の劣化のないレーザー記録装
置を提供するものである。

上記の目的を達成する本発明は、画像信号に応
じてレーザービームを出射するレーザービーム出
射手段と、このレーザービーム出射手段から出射
されたレーザービームを回転走査する走査手段
と、この走査手段により走査されたレーザービー
ムにより露光される感光体とを有するレーザー記
録装置であつて、静置される第１筐体と、第１筐
体に枢動支軸により支持され、転写材の給送経路
を開放可能とした第２筐体と、第２筐体の枢動支
軸近傍に設けられていて、枢動支軸を中心に開閉
するときの押上側とは反対側に位置し、第２筐体
を押上る際に第２筐体の重量に関してバランスウ
エイトとなる上記走査手段と、この走査手段を支
持する第２筐体に取付けられた上記感光体とを有
する。

以下、本発明の詳細を具体例により図面を参照
しつつ説明する。

第１図は、本発明に基く具体例レーザー記録装
置の斜視図、第２図がその断面図である。

レーザー記録装置１は、その筐体が下側と上側
が分割する様に構成され、下側の第１筐体H₁は
静置され、一方上側の第２筐体H₂は、ヒンジｈ
の回転軸２８を中心に枢動可能に支持され、その
自由端側を持上げることにより、装置内部は、保
守点検可とする様に開放される。

この装置内には、レーザービームの走査を受け
て記録像を形成する為、感光体を支持したドラム
２が回動自在に支持される。図示例では、感光体
として導電層、光導電層、絶縁層を基本構成とす
るものを用いている。この感光体ドラム２は図示
ないし駆動手段により矢印方向に回動される。

この感光体ドラム２の潜像形成位置Ｅ、現像位
置Ｄ、転写位置Ｔ、クリーニング位置Ｃに各各の
プロセス手段が配置される。

即ち、潜像形成位置Ｅには、前除電用コロナ放
電器３、前露光ランプ４、一次コロナ放電器５、
レーザービーム走査と略同時に一次コロナ放電と
逆極性成分を有するコロナ放電を施す二次コロナ
放電器６、全面露光ランプ７等が配置される。現
像位置Ｄには、例えば一成分磁性現像剤を供給す
るスリーブ現像器８が配置される。

又、クリーニング位置Ｃには、マグネツトロー
ラクリーナー９が配置され転写後の感光体表面残
留現像剤を除去する。

又、転写位置Ｔへ転写材１０を供給する為、装
置に脱着可能とした供給カセツト１１、供給カセ
ツトから転写材を送り出す給送ローラ１２、送り
出された転写材を案内するガイド板１３，１４，
１７，１８，及び感光体ドラム２上の像位置と一
致する様に転写材を送り込む為のタイミングロー
ラ１５，１６等が配設される。そして、転写位置
に供給された転写材の背面から、転写コロナ放電
器１９により転写コロナを与え転写を成す。そし
て、分離ローラ２０により転写材は感光体ドラム
２表面から剥離され、搬送ベルト２１上に移る。
そして搬送ベルト２１により搬送された転写材は
定着器２２を通過して未定着状態にあつた転写像
の転写を完了する。

２３は排出ローラ、２４は排紙トレーである。

一方、感光体ドラム２上を走査露光する機構
は、画像信号に応じたレーザービームを発射する
光源Ｌ，Ｂ，Ｇと、そのレーザービームを走査す
る回転多面鏡２５、fθレンズ系２６、反射ミラー
２７等を有する。

又、回転多面鏡２５近傍には、その回転状態を
検知する為、例えばランプRD₁、と光電素子RD₂
を有する様な回転検知手段RDが配置され、後に
詳述する如くして高速回転する回転多面鏡の損傷
事故防止が図られている。

第３図は、具体例回転多面鏡の拡大断面図で、
多面鏡２５１が、回転軸２５２に固定され、この
回転軸は軸受２５３，２５４で回動可能に支持さ
れる。そして、更に回転軸には、駆動モータを構
成する為に、ロータ２５５が固着され、その外周
沿にコイル２５６が配置されている。又、回転軸
の下端には、ブレーキ用デイスク２５７が固着さ
れ、ブレーキシユー２５８の接触動作により回転
多面鏡の減速或は停止が成される。

第４図は、装置の第２筐体を開放とした状態で
の断面図である。

図に明らかな如く、感光体ドラム２と、その走
査露光機構は、いずれも第２筐体に装着され移動
するので両者は一定の光学的関係が常に保たれ光
学距離に狂が生ずる恐れは無い。

又、通常現像手段、クリーニング手段等が転写
材給送経路上に位置しているが、これら各手段も
第２筐体に装着されているので、その第２筐体の
枢動により転写材経路が開放される。従つて、例
え経路途中でジヤムが生じた場合でも容易に取除
くことが出来、又、その経路上の転写手段、定着
手段の保守も容易となる。

又、周知の如く、レーザー光源、回転多面鏡等
の走査露光機構は、高速回転しかつ精度を要する
為に堅牢とするため重量の大きいものとなる。

しかし本実施例の如く、枢動支軸２８に対し、
第２筐体の押上げ側と反対側にその露光機構の重
量が作用する様にしているので、第２筐体を押上
げる際に第２筐体の重量に関してバランスウエイ
トとして利用して、第２筐体の開閉をスムーズな
ものとしている。更には枢動支軸２８の近傍に設
けられていることにより第２筐体の開閉時のシヨ
ツクも回転多面鏡にほとんど伝達しない。このた
め保守点検のために第２筐体の開閉を繰り返して
も回転多面鏡の回転精度が劣化することが無くレ
ーザービームの走査精度が劣化することは無い。
ところで、上記構成の様なレーザー記録装置で
は、記録動作時に回転多面鏡が高速回転してい
る。そして、記録終了後、回転多面鏡の駆動モー
タへの電力供給が停止されても、しばらくの間慣
性により回転を続けることになる。

この様に回転多面鏡が慣性により十分減速され
ていないときに、第２筐体を開放すると、回転多
面鏡の回転軸が傾き、軸受等に異常に大きな力が
作用する恐れが生ずる。これは角運動量の変化に
よるものであるが、高速回転の為に精度を要する
軸受等に摩耗を生じ、時として軸受等の破損とも
なり極めて不都合である。

そこで、本発明に基く装置に於ては、回転多面
鏡が十分減速される迄は、第１筐体と第２筐体の
接続を解除しないロツク機構を設けている。

即ち、本装置１にはヒンジの支点となる枢動支
軸２８の反対側の端に上記第２筐体を開閉するに
際して用いるロツク及び解除手段３０が配設して
ある。

第５図は上記ロツク及びロツク解除手段３０の
要部を示す斜視図である。第２筐体の側板３１，
３２間には軸受３３を介して軸３４が回転可能に
支持されている。該軸３４にはロツク解除用把手
３５とロツク爪３６とが固定されている。該軸３
４はねじりコイルばね３７により、常時矢印Ａ方
向に付勢されており、該ロツク爪３６が側板３８
に設けられた穴３９と係合することにより、該装
置１の閉状態が保たれる。

この様な状態にある装置を、例えばジヤム処理
等の為に、開く場合は、該把手３５を持つて、該
ねじりコイルばね３７の力に抗して、該軸３４を
矢印Ａと逆方向に回転させることにより、該ロツ
ク爪３６と該穴３９との係合が解除され、不図示
のリフト・アツプ手段により、開いた後静止す
る。ところで該軸３４の一端にはレバー４０が固
設されており、該レバー４０の先端の４０ａの近
傍にはソレノイド４１が配設されている。そして
該装置１の動作中にあつては、該ソレノイド４１
のプランジヤー４２は該レバーの先端４０ａと交
差した位置にある。従つてこの状態の時に、上記
把手３５によるロツク解除は不可能である。さら
に、ジヤム等のトラブルが発生し装置動作を停止
させた際にも、直ちにロツク解除ができないよう
になつている。すなわちレーザー光源や回転多面
鏡駆動源への電力供給が停止され後、所定の時間
の経過した後に、該ソレノイド４１への入力信号
を停止するのである。これにより該プランジヤー
４２が矢印Ｂ方向に変位し、該レバーの先端４０
ａとの交差位置から退避する。この状態となつ
て、初めて上記把手３５によるロツク解除が可能
となる。この遅延時間は、回転多面鏡２５の重
量・形状及び使用回転数等により定まる慣性に応
じて設定し、適宜な遅延回路で実行しうるもので
ある。そして、この遅延時間は、回転多面鏡が回
転を停止する迄の時間としても良いが、回転軸の
傾斜による異常力が実用上支障のない程度の回転
に落ちる迄の時間を設定することは有効である。

更に、上記高速回転時の第２筐体開放を防止す
る為に、前述の回転多面鏡の回転数検知手段RD
を利用することも有効である。

即ち、回転数検知手段RDが回転多面鏡の停止
或は、所定回転数以下への減速を検知したときに
初めてソレノイドをオフとするのである。この場
合、この回転数検知手段RD単独で制御すること
は勿論有効であるが、前述遅延回路と併用し、遅
延時間の経過と回転数の検知の両者の条件が満さ
れたときロツクを解除するように構成すると更に
安全性が高まれ有効である。

又、回転多面鏡の慣性力の自然減衰に要する時
間を短縮する為に、第３図示機構に設けたブレー
キ機構を利用することは有効である。

即ち、回転多面鏡の駆動を停止すると同時若し
くは直後に速かにブレーキを動作させる如く制御
するのである。

この様にして装置の記録動作停止後、速かに装
置の開放を成し得ジヤム処理等も早く成すことが
出来る。

以上、具体例に詳述した如く、本発明は、画像
信号に応じてレーザービームを制御して感光性の
記録媒体上に記録を成すレーザー記録装置におい
て、静置する装置第１筐体と、その第１筐体に対
して枢動可能に支持された装置第２筐体と、その
第２筐体上に各々配設されたレーザー光源、該レ
ーザー光源からのレーザービームを反射走査手段
及びその走査手段から一定の光路長関係を保つ被
走査域を有する感光性の記録媒体とを有すること
を特徴とするものである。

この様な構成により、装置内を簡単に開放可能
と成し得て保守点検上極めて有効である。

しかも、重量物である走査手段を装置開閉の際
のバランスウエイトとして利用しうる構成とする
ことで、極めてスムーズな装置開閉動作を可能と
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明に基づく具体例レーザー記録
装置の斜視図、第２図がその断面図、第３図は、
具体例回転多面鏡の拡大断面図、第４図は、第２
図示装置の第２筐体を開放とした状態での断面
図、第５図は、ロツク及びロツク解除手段の要部
斜視図。 図中、１；レーザー記録装置、２；感光体ドラ
ム、３；前除電コロナ放電器、４；前露光ラン
プ、５；一次コロナ放電器、２５；回転多面鏡。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 画像信号に応じてレーザービームを出射する
   レーザービーム出射手段と、このレーザービーム
   出射手段から出射されたレーザービームを回転走
   査する走査手段と、この走査手段により走査され
   たレーザービームにより露光される感光体とを有
   するレーザー記録装置において、 静置される第１筐体と、 第１筐体に枢動支軸により支持され、転写材の
   給送経路を開放可能とした第２筐体と、 第２筐体の枢動支軸近傍に設けられていて、枢
   動支軸を中心に開閉するときの押上側とは反対側
   に位置し、第２筐体を押上る際に第２筐体の重量
   に関してバランスウエイトとなる上記走査手段
   と、 この走査手段を支持する第２筐体に取付けられ
   た上記感光体と、 を有することを特徴とするレーザー記録装置。