JPH02117834A - 輪転印刷工程における印刷インキ塗布システム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、輪転印刷工程における印刷インキの塗布シス
テムに関するものである。

（従来の技術） 回転式印刷工程、特にフレキソ印刷工程、ラッカ塗布工
程、堆積印刷工程、及び凹版印刷工程における印刷イン
キの塗布システムには、フレキソ印刷工程、ラッカ塗布
工程、堆積印刷工程の場合にはインキシリンダーが装備
され、凹版印刷工程の場合には、版シリンダーが装備さ
れる。シリンダー外周面には小鉢状凹部からなる網目が
形成され、該シリンダーに対向して、インキ塗布のため
に動作するインキ壺ドクター装置が装備される。

インキ壺ドクター装置を用いた塗布システムは、近年、
特にフレキソ印刷工程において著しく普及しており、特
に高効率フレキソ印刷装置に於いては、それまでの普通
の方法に取って代わり、浸漬ローラの上方に、インキシ
リンダーが印刷のために装備される。前記浸漬ローラは
、より大きな直線力の作用で作動し、普通は減速して運
転され、そしてインキ浴の中に浸されている。

インキ壺ドクター装置は様々な構造形態として知られて
いる。該装置は主に、インキシリンダーに沿って配備さ
れ且つインキシリンダーのシリンダー全長に達する１本
のドクター梁から構成されており、該ドクター梁は、イ
ンキシリンダーに向けて開口した溝、即ちインキ室を有
している。該インキ室は、断面をみると、２本の外部ド
クターナイフによって仕切られている。これらのドクタ
ーナイフは、ドクター梁の上部に移動不能に取り付けら
れると共に、ドクター梁にとって適当な調整装置の上部
から、インキシリンダーに向かってバネ付勢され、例え
ばインキシリンダーとの接点における接線に対して、あ
る傾き角を為して動作するものである。

この場合、２本の外部ドクターナイフの内の第１のドク
ターナイフは、インキシリンダーの回転方向に逆らって
インキ室を封止し、それゆえに、封止ドクター或は遮断
ドクターと呼ばれることがある。これに対して第２のド
クターナイフは、動作ドクターと呼ばれることがあり、
インキシリンダーの回転方向にインキ室を封止すると共
に、インキシリンダーの小鉢状網目に依存して、インキ
を配分してインキシリンダーに導く。

フレキソ印刷工程の場合、インキ壺ドクター装置はイン
キシリンダーと共にインキ着は工程の構成要素であり、
該インキ着は工程は、公知の如く版型を支えている印刷
或は刷版シリンダーと、印刷素材を支えている反圧シリ
ンダーと共に、一つの印刷工程を構成する。

凹版印刷工程の場合、インキ壺ドクター装置は、版シリ
ンダーのインキ着けのための従来方式に取って代わるこ
とが出来る。フレキソ印刷工程との比較に於いて、版シ
リンダーは、インキシリンダーの機能及び印刷シリンダ
ーの機能を同時に担当し、反圧シリンダーの機能は印刷
工が担うのである。

同様のことがラッカ塗布工程及び堆積印刷工程について
も言えるので、後述の構造は、一般的な記述を制限する
ことなく、フレキソ輪転印刷工程における本発明の対象
物の構造に限って説明しても差し支えない。

フレキソ回転式印刷装置に於いては、反圧シリンダー、
版シリンダー及びインキシリンダーが次の様に運転され
、互いに関係し合って動作する。

即ち、印刷或は刷版シリンダーの上部に取り付けられた
印刷版の表面は、一方では反圧シリンダーによって支え
られた印刷素材と、他方ではインキ着けされたインキシ
リンダーと、回転接触をすることになる。

インキシリンダーには小鉢状凹部の網目が形成され、該
小鉢状凹部には、インキ壺ドクター装置の働きによって
印刷インキが充填され、これによってインキシリンダー
のインキ着けが持続される。

該印刷インキは、インキシリンダーによって凸版の浮き
出た位置に付着し、この結果、インキシリンダーのイン
キを供出した網目凹部の少なくとも一部は空の状態とな
る。

そして、充填状態にムラが生じている網目凹部は、イン
キシリンダーの回転に伴って、封止ドクターを経て再び
インキ室に達する。申し分の無い印刷を行なうためには
、インキ室への進入の際に前述の理由でムラのある状態
で空になっている網目凹部が、インキ壺ドクター装置の
インキ室から退出する際には、再びムラの無い−様な状
態で、新たな印刷インキで満たされていることが不可欠
である。又、インキ着は工程は、ムラのある状態で充填
されている網目が再度インキ軍へ戻った際に作用しない
状態、即ち逆作用のない（ｒｉｃｋｗｉｒｋｕｎｇｓｆ
ｒｅｉ）状態で動作しなければならい。

（解決しようとする課題） 特に、比較的ネバネバした印刷インキを使用する場合、
或はその様な印刷インキが一定の割合で混合されている
場合は、インキ壺ドクター装置を通過する際にインキシ
リンダーの網目四部を充填する動作が、完全に再現され
ない虞れがある。この結果、印刷シリンダーの上に取り
付けられている凸版が−様にインキ着けされ得ず、これ
によって生じるインキ着けのムラは、先ずインキシリン
ダーに、次に凸版に転移し、最終的に印刷素材の上に移
され、所謂ゴーストとなって露見することになる。

インキシリンダーに対するインキ着けの際に逆作用を伴
って度々発生する前述のゴーストは、前記インキ転移の
際に空になった凹部が完全に充填されないことに因るも
のと説明することが出来る。

又、次の様な説明も可能である。即ち、ムラのある状態
で充填されている網目凹部内の印刷インキが、蒸発によ
って溶剤を不均一に消失し、このことが、インキ室にお
ける印刷インキの−様な剥離を持続することを困難とし
、そして凸版表面との接触においては、それに続くイン
キ分離に際して、印刷インキの流体力学的な挙動を変え
るということである。

これらの考察とは関係なく、経験によって次のことが明
らかとなっている。即ち、前記網目凹部がインキを供出
することなく、インキ室を２回通過した場合、該凹部か
らのインキ転移は、最初の通過の際に印刷インキが転移
されたか否かということとは関係がない。従って、ゴー
ストの１種（１，Ａｒｔ）は存在し得るが、２種（２，
Ａｒｔ）以上は殆ど存在しないと言ってよい。

ここから推論され、経験によって確認されることは、１
つのインキシリンダーに対して直列的に動かされる２つ
のインキ着はシス・テムを装備することによって、“ゴ
ースト”は避けることが出来るということである。

この様に、例えば２つのインキ壺ドクター装置、或は一
つのインキ壺ドクター装置と一つの浸漬シリンダーを配
備することが考えられる。ところが、この場合、例えば
２重のインキ壺ドクターシステムがどの様に最適に配置
され得るかという問題に関係なく、インキ着はシステム
の調節、保守及び洗浄の為の経費は倍増することになる
。

そこで本発明の目的は、冒頭で述べた種類のインキ着は
システムに於いて、インキシリンダーの網目がインキ着
はシステムをただ１回通過することによって完全なイン
キ着けが為され、そしてそれまでにインキが供出されて
いるかどうかに拘わらず、その全表面に亘って均一にイ
ンキ着けが為され、今までのインキ塗布システムに比べ
て大きな経費を生じることなく、然も調節性を損なわな
いインキ着はシステムを提供することである。

（課題を解決する為の手段） 本発明は、冒頭で述べた種類のインキ塗布システムに於
いて、インキ壺ドクター装置のインキ室の内部に、該イ
ンキ室を封止する一対の外部ドクターナイフの間へ、少
なくとも１本のドクターナイフを追加装備することによ
って、前記課題を解決した。

この解決手段によって、妨げとなっていたゴーストが回
避されることが明らかとなった。追加装備されたドクタ
ーナイフは、インキ壺ドクター装置のインキ室の内部に
配置されているので、本発明のシステムの作用は、直列
的に動かされる二つのインキ着はシステムと同等となる
。この際、調節性が阻害されることはなく、従来のシス
テムに比べて実際の経費が増大することはない。

インキ壺ドクター装置のインキ室内に追加されたドクタ
ーナイフは、ポジティブの作動状態、即ちインキシリン
ダーの回転に伴走する状態で、或はインキシリンダーの
回転方向に対してネガティブの状態で動作し得るもので
ある。

ネガティブ及びポジティブの何れの状態で動作する追加
ドクターも、インキシリンダーへのインキ着けにおいて
、逆作用を伴わない所望の効果をもたらすことが、経験
によって明らかとなっている。

一対の外部ドクターが配備されると共に、一つの追加の
内部ドクターナイフを具えたインキ壺ドクター装置に於
いて、該装置は、内部ドクターがインキシリンダーに対
してポジティブ或はネガティブに選択的に動作し得る様
、都合のよい様にインキ着は工程中に吊される。

又、インキ壺ドクター装置に、２つの追加の内部ドクタ
ーを装備することも可能である。この際、一方のドクタ
ーは原則としてポジティブに、他方のドクターは原則と
してネガティブに動作する。

この様なシステムに於いては、あらゆる場合に網目凹部
に対してインキが良好に充填されることになる。

１或は複数の追加の内部ドクターナイフは、インキシリ
ンダーの方を向いたそれらの刃が絶対的にインキシリン
ダーと接触しない様、配置することも考え得る。この場
合にも内部ドクターの刃の領域で印刷インキの激しい乱
れが生じ、インキ着けの困難な印刷インキに対しても、
前記乱れによって、インキ室のインキ着けにおける逆作
用が阻止され、所望の重要な効果が達成されることか、
経験的に明らかとなっている。

ところで、本発明により提案されているインキ壺ドクタ
ー装置の構造に対して、ゴーストを回避するための一つ
のシステムが知られている。該システムは、比較的広い
一つの部屋を有するインキ室の内部で動作するもので、
前記部屋の断面を見ると、インキシリンダーへ最も接近
した位置に、インキシリンダーのシリンダー長に沿う細
長いスリットが形成されている。このシステムに於いて
は、印刷インキが内部の充填室の中へ高い供給圧で押し
込まれる。該印刷インキは、前記スリットから高速で流
出し、良好な濯ぎ作用を伴ってインキシリンダーの表面
へ移る。この方式の欠点は製造コストが高く、多くの保
守費用が必要となることである。これらの欠点は、本発
明によって回避可能である。

（実施例） 第１図に於いて、印刷シリンダーは符号（１０）で示さ
れている。該印刷シリンダー（ｌＯ）には、周面にフレ
キシブルな凸版（１２）が取り付けられている。

印刷シリンダー（１０）上の凸版（１２）と反圧シリン
ダー　（１４）との間には、印刷すべき素材（１６）が
貫通して導かれており、該素材（１６）の表面には凸版
の陰画像が、陽画となって現れる。

凸版（１２）は、表面に小鉢状凹部の網目（図示省略）
が形成されたインキシリンダー（１８）によってインキ
着けが施される。該凹部には、インキが適量配分されて
供給され、これによってインキ転移の配量が為されるこ
とになる。インキシリンダー（１８）は、所謂インキ壺
ドクター装置（２０）によってインキ着けされる。該ド
クター装置は、インキシリンダー（１８）に沿って長く
伸びたインキ室（２２）を形成しており、該インキ室は
、インキシリンダー（１８）の入口側及び出口側が、ド
クターナイフ（２４）（２６）によって封止されている
。これらのドクターナイフは封止ドクター及び動作ドク
ターとも呼ばれる。

第２図は、インキシリンダー（１８）とインキ壺ドクタ
ー装置（２０）の断面を簡略化して示している。

図示した例では、２つのドクターナイフ（２４）（２６
）に加えて、インキ室（２２）の内部に、比較的幅の広
いドクターナイフ（２９）が装備されている。該ドクタ
ーナイフ（２９）はポジティブに動作するもので、イン
キシリンダー（１８）の外周面の動きの接線ベクトルの
方向へ向けられている。該ドクターナイフ（２９）は、
動作ドクターとしてのドクターナイフ（２６）の手前に
かなり接近させて配置し得るが、それでもインキシリン
ダー（１８）の周面と更に後方の領域で接触し得るもの
である。いかなる場合にも網目凹部が良好に充填され、
そしてムラのないインキ着けが行なわれ、本発明の効果
が達成される。

第３図に示された構造に於いては、インキシリンダー（
１８）の周面の回転方向に沿って、先ずポジティブに働
くドクターナイフ（３０）、その次にネガティブに働く
ドクターナイフ（３２）が、インキ室（２２）の内部に
配備される。

第４図に於いては、インキ室（２２）の内部に洗浄ステ
ッキ−ドクターが配置される。本発明の効果は、ここに
記載された構造の各々について同等に達成される。

第５図は、インキシリンダー（１８）及びインキ壺ドク
ター装置（２０）の概略を示す斜視図である。この場合
、ネガティブに働くドクターナイフ（３６）がインキ室
（２２）の内部に配置されている。

インキ室（２２）の長手方向の一端に１本の管（３８）
が接続され、図中に輪郭で示す弁（４０）によって流入
路が開閉制御されている。インキ室（２２）の他端から
は管（４２）が伸び、該管から余分なインキがサイホン
（４４）を経て流れ出る。該サイホンの動作によって、
インキ室（２２）が満杯に維持されると共に、大きな静
圧が発生しない様に維持される。

第５図に示された全体の配置はそれ自身公知であるが、
これに対して本発明で追加されている構成は、追加ドク
ターナイフのみであり、該ドクターナイフは、第３図乃
至第５図中の参照符号（２８）（２９）　（３０）　（
３２）　（３４）及び（３６）によって示されている。

この追加ドクターナイフの装備によって、インキ塗布シ
ステムの運転開始、保守及び洗浄に伴う経費が嵩むこと
はない。

【図面の簡単な説明】

第１図は、反圧シリンダー、印刷シリンダーインキシリ
ンダー及びインキ壺ドクター装置からなるフレキソ印刷
工程の概略図、第２図は、第１図とは反対方向に回転す
るインキシリンダー、及びポジティブに動作する内部ド
クターナイフを具えたインキ壺ドクター装置を示す図、
第３図は、ポジティブ及びネガティブに動作する２本の
追加内部ドクターナイフが装備されているインキ壺ドク
ター装置の概略図、第４図は、インキ壺ドクター装置、
及び１本の内部洗浄ステッキドクターを具えたインキシ
リンダーの概略を示す側面図、第５図は、インキの流入
及び流出の為の継手部を具えたインキ壺ドクター装置が
装備されているインキシリンダーの概略斜視図である。 （ｌＯ）・・・印刷シリンダー （１４）・・・反圧シリンダー （１８）・・・インキシリンダー （２）・・・インキ壺ドクター装置 （２８）　（２９）　（３０）　（３２）　（３４）　
（３６）・・・ドクターナイフＦＩＧ、１ ＦＩＧ、３ ＦＩＧ、４ ＦＩＧ、２

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 ［１］輪転印刷工程、特にフレキソ印刷工程、ラッカ塗
   布工程、堆積印刷工程、及び凹版印刷工程における印刷
   インキの塗布システムであって、フレキソ印刷工程、ラ
   ッカ塗布工程、堆積印刷工程の場合にはインキシリンダ
   ーが装備され、凹版印刷工程の場合には、版シリンダー
   が装備されており、シリンダーの外周面には小鉢状凹部
   からなる網目が形成され、該シリンダーに対向して、イ
   ンキ着けのためのインキ壺ドクター装置が装備されてい
   る印刷インキ塗布システムに於て、インキ壺ドクター装
   置（２０）のインキ室（２２）の内部には、該インキ室
   （２２）を封止する複数のドクターナイフ（２４）（２
   ６）の間に、少なくとも１つのドクターナイフ（２８）
   （２９）（３０）（３２）（３４）（３６）が追加装備
   されていることを特徴とする輪転印刷工程における印刷
   インキ塗布システム。［２］インキ室（２２）の内部に
   は、インキシリンダーに対してポジティブに動作するド
   クターナイフ（２９）が追加装備されている特許請求の
   範囲第１項に記載の印刷インキ塗布システム。 ［３］インキ室（２２）の内部には、インキシリンダー
   に対してネガティブに動作するドクターナイフ（２８）
   が追加装備されている特許請求の範囲第１項に記載の印
   刷インキ塗布システム。 ［４］インキ室（２２）の内部には、ポジティブに動作
   するドクターナイフ（３０）とネガティブに動作するド
   クターナイフ（３２）が配備されている特許請求の範囲
   第１項に記載の印刷インキ塗布システム。 ［５］インキ壺ドクター装置（２０）に追加装備された
   １或は複数のドクターナイフ（２８）（２９）（３０）
   （３２）（３４）（３６）は、インキシリンダー（１８
   ）に必然的に接触することなく、該インキシリンダーに
   対して作用する様、配置されている特許請求の範囲第１
   項乃至第４項の何れかに記載の印刷インキ塗布システム
   。 ［６］追加のドクターナイフは、洗浄ステッキードクタ
   ー（３４）である特許請求の範囲第１項乃至第３項の何
   れかに記載の印刷インキ塗布システム。 ［７］ドクターナイフは選択的にポジティブ或はネガテ
   ィブに動作する特許請求の範囲第１項乃至第３項の何れ
   かに記載の印刷インキ塗布システム。