JPH02104553A - アダマンタントリオールの高級カルボン酸トリエステル及びこれを含有して成る合成潤滑油 - Google Patents

アダマンタントリオールの高級カルボン酸トリエステル及びこれを含有して成る合成潤滑油

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JPH02104553A
JPH02104553A JP25499788A JP25499788A JPH02104553A JP H02104553 A JPH02104553 A JP H02104553A JP 25499788 A JP25499788 A JP 25499788A JP 25499788 A JP25499788 A JP 25499788A JP H02104553 A JPH02104553 A JP H02104553A
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oil
carboxylic acid
triester
higher carboxylic
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Kosaku Honna
本名 幸作
Takamichi Shimizu
清水 啓通
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Idemitsu Kosan Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は新規なアダマンクントリオールの高級カルボン
酸トリエステル及びこれを含有して成る合成潤滑油に関
するものである。さらに詳しくいえば、本発明は、低温
特性及び高温特性のいずれにも優れた高性能合成潤滑油
などに有用な新規なアダマンタントリオールの高級カル
ボン酸トリエステル、及びこのものを含有して成るエン
ジン油、ギヤ油、油圧作動油、ブリース、真空ポンプ油
、含浸軸受油、ガスタービン油などとして好適に用いら
れる高性能合成潤滑油に関するものである。
[従来の技術] 従来、合成潤滑油としては、例えばa−オレフィンオリ
ゴマーやポリイソブチレンなどのポリオレフィン類、ジ
ー2−エチルへキシルセバケートのようなジエステルや
ペンタエリスリトールアルキルエステルのようなポリオ
ールエステルなどの有機エステル類、m−t’ス(m−
フェノキシフェノキシ)ベンゼンなどのポリフェニルエ
ーテル類、トリクレジルホスフェートなどのリン酸エス
テル類、ポリプロピレングリコールなどのポリアルキレ
ングリコール類、シリコーン油、パーフルオロアルキル
エーテル類などが知られている。
これらの合成潤滑油は、鉱油系潤滑油にない特性を有し
、それぞれの特性に応じて種々の用途に用いられている
が、近年、機械が高性能化し、かつ使用条件が苛酷化し
てきている上に、省資源や環境保護との関連もあって、
合成潤滑油の需要は今後ますます伸びることが予想され
、またそれに伴ってさらに優れた特性を有する合成潤滑
油の開発が積極的に行われている。
ところで、アダマンクンのエステル化合物としては、例
えば、一般式 (式中のR6は水素原子、炭素数1〜20のアルキル基
又はシクロアルキル基 R1及びR6は炭素数1〜20
のアルキル基又はシクロアルキル基である) で表されるアダマンタン−1,3−ジオールのジエステ
ルが知れられている(特公昭46−22465号公報)
このようなアダマンタンのエステル化合物は、合成潤滑
油として用いた場合、耐熱安定性には優れているものの
、粘度−温度特性の点で不十分であるという欠点を有し
ている。例えば、前記一般式(I)において、R6とR
8がメチル基で、R1がオクチル基であるアダマンタン
−1,3−ジオールのジエステルにおいては、温度10
0°Cにおける動粘度が7.1cSt、粘度指数が95
、流動点が一50℃以下であり、該ジエステルを高性能
合成潤滑油として用いるには、高温時の粘度及び粘度指
数について、それぞれさらに高い値が要求される。
〔発明が解決しようとする課題] 本発明は、低温特性及び高温特性のいずれにも優れ、高
性能合成潤滑油などに有用な新規なアダマンタン化合物
及びこのものを含有して成る合成潤滑油を提供すること
を目的としてなされたものである。
[課題を解決するための手段] 本発明者らは前記目的を達成するために鋭意研究を重ね
た結果、特定の構造を有するアダマンタントリオールの
高級カルボン酸トリエステルがその目的に適合し得るこ
とを見い出し、この知見に基づいて本発明を完成するに
至った。
すなわち、本発明は、一般式 (式中の2は水素原子又はヒドロキシル基、R’%R1
及びR3は、それぞれ炭素数4〜30のアルキル基又は
シクロアルキル基であり、それらは同一であってもよい
し、たがいに異なっていてもよい)で表されるアダマン
タントリオールの高級カルボン酸トリエステル、及びこ
のものを含有して成る合成潤滑油を提供するものである
以下、本発明の詳細な説明する。
本発明の前記一般式(II)で表されるアダマンタント
リオールの高級カルボン酸トリエステルは、文献未載の
新規な化合物である。該一般式(If)におけるR1、
R2及びRsは、それぞれ炭素数4〜30のアルキル基
又はシクロアルキル基であって、それらは同一であって
もよいし、たがいに異なっていてもよいが、製造上の容
易さから同一であるものが好ましい。また、2は水素原
子又はヒドロキシル基である。
前記一般式(II)における2が水素原子であるアダマ
ンタン−1,3,5−トリオールの高級カルボン酸トリ
エステルは、例えばアダマンタン−1,3,5−トリオ
ールを、対応する高級カルボン酸又はその反応性誘導体
により、エステル化することにより製造することができ
る。一方、2がヒドロキシル基である7−ヒトロキシア
ダマンタンー1.3.5−トリオールの高級カルボン酸
トリエステルは、例えばアダマンクン−1,3,5,7
−チトラオールを、対応する高級カルボン酸又はその反
応性誘導体により、エステル化することによって製造す
ることができる。
前記のアダマンクン−1,3,5−)ジオール及びアダ
マンタン−1,3,5,7−チトラオールは、例えば次
の工程(A)で示すように、アダマンタン(m)を酸化
して、アダマンタンジオール(IV)を得たのち、さら
に酸化することによってアダマンタン−1,3,5−1
−ジオール(V)やアダマンタン−1,3,5,7−チ
トラオール(Vl)を得ることができる。
工程(A) (V)              (VI)アダマン
クン(I[I)をアダマンタンジオール(mV)に酸化
する方法については特に制限はなく、公知の方法、例え
ば、金属塩酸化触媒の存在下に空気酸化する方法や酢酸
溶媒中において三酸化クロムで酸化する方法などを用い
ることができるが、収率などの点から後者の二酸化クロ
ムで酸化する方法が好適である。
次に、三酸化クロムを用いてアダマンタンをアダマンタ
ンジオールに酸化する方法について説明すると、まず酢
酸中にアダマンクンを添加し、このスラリー液中に二酸
化クロム水溶液を滴下して酸化を行う、この際酢酸は、
アダマンタンに対する酢酸のモル比が、好ましくは3〜
7になるような割合で用いられ、一方、三酸化クロムは
、アダマンタンに対する二酸化クロムのモル比が、好ま
しくは4〜8になるような割合で用いられる。アダマン
タンに対する二酸化クロムのモル比が4未満ではアダマ
ンクンモノオールの生成量が多くなって好ましくないし
、8を超えると望ましくない副生成物の量が多くなり、
好ましくない。また、三酸化クロム水溶液の濃度は高い
方が好ましく、通常、飽和水溶液が用いられる。
反応温度は、通常80〜120℃の範囲で選ばれる。こ
の温度が80℃未満では反応速度が遅すぎて実用的でな
いし、120℃を超えると好ましくない副反応が多く起
こるようになる。
反応時間は反応温度や三酸化クロムの使用量などによっ
て左右され、−概に定めることができないが、通常1〜
20時間程度である。
反応終了後、通常、反応終了液中の酢酸を減圧下に留去
させたのち、残液をアルカリで中和してから、適当な有
機溶媒を用いて生成物を抽出し、次いでこの抽出液から
公知の手段によって生成物を回収することにより、粗製
のアダマンタンジオール(IV)が得られる。
このようにして得られた粗製のアダマンタンジオールは
、通常は精製せずに、そのまま、前記と同様な条件で三
酸化クロムにより酸化したのち、同様な後処理が施され
る。この際、三酸化クロムによる酸化条件を適宜選択す
ることにより、アダマンタン−1,3,5−)ジオール
(V)及びアダマンタン−1,3,5,7−チトラオー
ル(Vl)の生成比率を変えることができる。前記後処
理によって得られた粗製の反応生成物は、そのままエス
テル化してもよいし、必要ならば、適当な手段により精
製して、純粋なアダマンタン−1,3,5−トリオール
やアダマンクン−1,3,5,7−チトラオールとして
、エステル化反応の原料に用いてもよい。
また、前記アダマンタンジオール(fV)は、アダマン
タンの酸化以外の方法、例えばアダマンタンをブロム化
して、ジブロモアダマンタンを得たのち、これに硫酸銀
水溶液を作用させる方法などによって得られたものを、
前記にように三酸化クロムにより酸化してもよい。
さらに、アダマンクン−1,3,5−1リオールやアダ
マンタン−1,3,5,7−チトラオールは、前記工程
(A)以外に、次に示す工程(B)又は工程(C)に従
って製造することができる。
工程(B) (■)              (■)(、V)(
Vl) この工程(B)においては、アダマンクン(I[[)を
、三臭化アルミニウム触媒の存在下にブロム化して、1
,3.5−トリブロモアダマンタン(■)や、1,3,
5.7−チトラブロモアダマンクン(■)を得たのち、
これらに硫酸銀水溶液を作用させることにより、アダマ
ンタン−1,3,5−トリオール(V)やアダマンタン
−1,3,5,7−チトラオール(Vl)を得ることが
できる。
工程(C) A a H(I[[) A d (OH)++(−0’)s−−(IりAd(O
H)s         (V)この工程(C)におい
ては、アダマンタン(III)を、co!+触媒の存在
下に、空気又は酸素により自動酸化してヒドロキシル基
とオキソ基が導入されたアダマンクン化合物(Iりを得
たのち、該オキソ基を水素還元することにより、アダマ
ンクン−1,3,5−トリオール(V)を得ることがで
きる。
このようにして得られたアダマンタン−1,3,5−)
ジオール(V)及びアダマンタン−1,3,5,7−チ
トラオール(VI)は、高級カルボン酸又はその反応性
誘導体によってトリエステル化され、それぞれアダマン
タン−1,3,5−トリオールの高級カルボン酸トリエ
ステル及び7−ヒトロキシアダマンタンー1.3.5−
トリオールの高級カルボン酸トリエステルに導かれる。
前記高級カルボン酸は、一般式R−COOH(ただし、
Rは炭素数4〜30のアルキル基又はシクロアルキル基
である)で表され、このようなものとしては、例えばカ
プロン酸、イソ吉草酸、n−ヘプチル酸、カプリル酸、
ペラルゴン酸、カプリン酸、n−ウンデシル酸、ラウリ
ン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、エ
イコ酸、ベヘニン酸、シクロヘキサンカルボン酸、デカ
リンカルボン酸などが挙げられる。また高級カルボン酸
の反応性誘導体としては、例えば前記カルボン酸の低級
アルキルエステル、酸クロリド、酸無水物などを挙げる
ことができる。
前記高級カルボン酸又はその反応性誘導体の使用量は、
通常アダマンタン−1,3,5−トリオール又はアダマ
ンタン−1,3,5,7−テトラオール1モル当たり3
〜6モルの割合で用いられる。
この量が3モル未満ではモノエステルやジエステルが副
生じやすいし、また6モルより多く用いる必要もない、
また、反応温度は、通常50〜150℃の範囲で選ばれ
る。この温度が50℃未満では反応速度が遅すぎて実用
的ではないし、150℃を超えると好ましくない副反応
が起こる傾向が生じる。
このようにして得られた反応終了液から、通常用いられ
ている方法に従って、一般式 (式中のR1,R1、R8及び2は前記と同じ意味をも
つ) で表される本発明のアダマンクントリオールの高級カル
ボン酸トリエステルを分離することができる。この化合
物は文献未載の新規な化合物であって、潤滑油としての
優れた特性を有している。例えば、前記一般式(II)
において 1ljl、R1及びR3がいずれもn−ヘプ
チル基であり、かつ2が水素原子であるアダマンタン−
1,3,5−トリオールのカプリル酸トリエステルの物
性は第1表に示すように、アダマンタンジオールのカプ
リル酸ジエステル及びアダマンタンモノオールのカプリ
ン酸エステルに比べて、熱安定性に優れ、かつ流動点が
低いにもかかわらず、高温においても高い動粘度を有す
るなど、低温特性及び高温特性のいずれにも優れている
(以下余白) 本発明のアダマンタントリオールの高級カルボン酸トリ
エステルは、このように低温特性及び高温特性のいずれ
にも優れているので、高性能合成潤滑油などとして有用
である。
まt;、前記アダマンクントリオールの高級カルボン酸
トリエステルを合成潤滑油として用いる場合、該エステ
ルを1種含有していてもよいし、アルキル基の異なる2
種以上のエステルを含有していてもよく、またアダマン
タン−1,3,5,7−チトラオールから誘導された7
−ヒトロキシアダマンタンー1.3.5−1−ジオール
の高級カルボン酸トリエステル1種以上とアダマンタン
−1,3,5−1リオールのカルボン酸トリエステル1
種以上とを含有していてもよい。
[実施例] 次に実施例により本発明をさらに詳細に説明するが本発
明はこれらの例によってなんら限定されるものではない
実施例 2Lの四つロフラスコにアダマンクン(A d H)2
009 (1,47mo 1)と酢酸15009を仕込
み、80℃で撹拌しながら、このスラリー液に、三酸化
クロム736g(7,36mo 1)を水400mft
に溶解したクロム酸水溶液を120°C以上に昇温しな
いように徐々に滴下した(滴下中は発熱)。
滴下終了後、100℃で1時間撹拌を続けたのち、反応
終了液中の水及び酢酸の大部分をロータリーエバポレー
ターを用いて除去し、次いで、これにイオン交換水約I
Lを加えて全体を溶液とし、水酸化ナトリウム結晶(試
薬−級)を、pHが7になるまで撹拌しながら加えた。
中和後、エバポレーターを用いて、濃縮し、全液量を約
111IとしIこ 。
次いで、この濃縮液に酢酸エチル11を加え、反応生成
物の抽出を70℃で行った。この抽出を5回行ったのち
、抽出液から酢酸エチルを留去させ、白色結晶1309
(得率65重量%)を得た。この結晶には、アダマンク
ンジオールが90重量%含有していた。このような操作
を繰り返して、アダマンタントリオール製造用の粗アダ
マンタンジオールを得た。
次に、このようにして得られた粗製アダマンタンジオー
ル2009(約1.2mo 1)と酢酸14209を2
1の四つロフラスコに仕込み、90℃で撹拌しながら、
このスラリー液に、三酸化クロム480gを水240m
1に溶解したクロム酸水溶液を徐々に滴下した(前記の
場合に比べて発熱が少ない)。
滴下終了後、90℃で撹拌を2時間続けたのち、反応終
了液中の水及び酢酸の大部分を、ロータリーエバポレー
ターで除き、次いで、これに水約11を加えて、前記の
場合と同様に、水酸化ナトリウムでpH7に中和した。
次いで、中和終了液から、ロータリーエバポレーターで
水を除去して濃縮液を得たのち、前記と同様にして酢酸
エチルで抽出を行い、白色結晶の粗アダマンタントリオ
ール1209(得率60重量%)を得た。このものはガ
スクロ(Ov−101)分析の結果、アダマンタントリ
オール85重量%を含有していた。この粗アダマンタン
トリオールをエタノールから再結晶して精製を行った結
果、アダマンタントリオールの純度は98重量%となっ
た。
ILの四つロフラスコに、カプリル酸クロリド(試薬、
東京化成製)316y(1,95mol)を入れ、90
℃に昇温し、窒素気流中で撹拌しながら、これに、アダ
マンクントリオール809(0,43mo 1)を添加
(HCILガス発生)したのち、140℃に昇温し、こ
の温度で1時間撹拌した。
次に、反応終了液にヘキサン500m11及び重炭酸ナ
トリウム(試薬−級)2009を水2Kに溶解した溶液
を加え、24時間室温で撹拌を続けたのち、アルカリ水
を分液ロートで分離後、水洗2回行い、次いで無水硫酸
ナトリウムで乾燥してからヘキサンを除去した。さらに
、微量残存していた酸クロリドをボトム温度210℃、
真空度1 mrxHgの条件で留去し、蒸留残として液
状物2409(収率98%)を得た。
このもののIC−NMRスペクトル、プロトンNMRス
ペクトル及びIRスペクトルを、それぞれ81図、第2
図及び第3図に示す。IRスペクトルでは、カルボニル
基の伸縮に基づく吸収が1725cra−’に認められ
た。また、元素分析結果を第2表に示す。
第   2   表 以上の結果から、該液状物は、構造式 で示されるアダマンタン−1,3,5−)ジオールのカ
プリル酸トリエステルであることが同定された。
前記のようにして得られたアダマンタントリオールのカ
プリル酸トリエステルの潤滑油としての基本物性を、ア
ダマンタンジオールのカプリル酸ジエステル(参考例1
)及びアダマンタンモノオールのカプリル酸エステル(
参考例2)の基本物性とともに、第3表に示す。
第3表から分かるように、本発明のアダマンクン−1,
3,5−1−リオールのカプリル酸トリエステルは、次
に示す特徴を有している。
(1)流動点が一50℃以下と低いにもかかわらず、1
00℃における動粘度が9.55cStと高い。
耐熱性の優れたヒンダードエステルにおける流動点と動
粘度(100°C)との関係から、−SO℃以下の流動
点を示す化合物の動粘度(100℃)は約4〜5cSt
(例、トリメチロールプロバンカグリル酸トリエステル
)であることが知られている。これに対し、本発明のア
ダマンタン−1,3,5−トリオールのカプリル酸トリ
エステルは、動粘度(100″C)が前記のものより約
5〜6cSt大きい。このような物性は、合成潤滑油と
して極めて重要なことである。すなわち、低流動点を有
し、かつ高粘度であることは、低温環境下でも使用でき
(例、ジェットエンジン油:流動点−53℃以下)、か
つ高温使用時においても厚い油膜が確保できることを意
味いている。
(2)熱安定性が高い。
空気気流中の示差熱分析における発熱ピーク温度から分
かるように、本発明のアダマンタントリオールのカプリ
ル酸トリエステルは、アダマンタンジオールのカプリル
酸ジエステル及びアダマンタンモノオールのカプリル酸
エステルに比べて、酸化性雰囲気下での熱安定性が高い
〔発明の効果] 本発明のアダマンクントリオールの高級カルボン酸トリ
エステルは、文献未載の新規な化合物であって、熱安定
性に優れ、かつ流動点が低いにもかかわらず、高温にお
いて高い動粘度を有するなど、低温特性及び高温特性の
いずれにも優れており、高性能合成潤滑油などに有用で
ある。
該アダマンクントリオールの高級カルボン酸トリエステ
ルを含有して成る本発明の合成潤滑油は、前記のような
優れた特性を有することから、例えばエンジン油、ギヤ
油、油圧作動油、グリース、真空ポンプ油、含浸軸受油
、ガスタービン油などとして好適に用いられる。
【図面の簡単な説明】
第1図、第2図及び第3図は、それぞれ本発明のアダマ
ンタントリオールの高級カルボン酸トリエステルの1例
の”C−NMRスペクトル図、プロトンNMRスペクト
ル図及び赤外吸収スペクトル図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式 ▲数式、化学式、表等があります▼ (式中のZは水素原子又はヒドロキシル基、R^1、R
    ^2及びR^3は、それぞれ炭素数4〜30のアルキル
    基又はシクロアルキル基であり、それらは同一であって
    もよいし、たがいに異なっていてもよい)で表されるア
    ダマンタントリオールの高級カルボン酸トリエステル。 2 請求項1記載のアダマンタントリオールの高級カル
    ボン酸トリエステルを含有して成る合成潤滑油。
JP25499788A 1988-10-12 1988-10-12 アダマンタントリオールの高級カルボン酸トリエステル及びこれを含有して成る合成潤滑油 Pending JPH02104553A (ja)

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