JPH02103471A - 成人t細胞白血病ウィルス感染診断薬 - Google Patents

成人t細胞白血病ウィルス感染診断薬

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JPH02103471A
JPH02103471A JP19798489A JP19798489A JPH02103471A JP H02103471 A JPH02103471 A JP H02103471A JP 19798489 A JP19798489 A JP 19798489A JP 19798489 A JP19798489 A JP 19798489A JP H02103471 A JPH02103471 A JP H02103471A
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、成人下細胞白血病(八dult Tcell
leukemia ;以下ATLと略記する)の病因と
なる成人T細胞白血病ウィルス(Human Tcel
l leukemiavirus−I :以下+1TL
V−1と略記する)の、膜中及び膜の内側に位置する蛋
白であるp21の抗体に対して抗原性を有するポリペプ
チドを抗原として用いる新規なHTLV−1感染診断薬
に関する。
〔従来の技術) ATLは、成人が罹病する悪性の疾患であり、その病因
はI(TLV−Iの感染によるもので、感染者のうち0
.1%前後の頻度で発病することが知られている。この
HTLV−Iの感染経路としては、輸血感染、母子感染
、性的感染等が知られており、HTLV−I感染者を早
期発見し、こうした感染の防止に努めることが望まれて
いる。
従来、こうしたIITLV−[感染診断薬としては、I
ITLV−1に感染した場合に血漿又は血清中に生ずる
成人T細胞白血病関連抗原に対する抗体の検出を、成人
T細胞白血病関連抗原産生細胞の可溶性細胞蛋白質及び
)ITLV−1の可溶化処理蛋白から選ばれた少なくと
も1種(特開昭58−187861号公報)、或いは該
細胞を界面活性剤により処理して得た抗原蛋白及びII
TLV−1ウィルス粒子を利用して行うもの(特開昭5
9−62527号公報)が知られている。
しかしながら、該診断薬は、T細胞膜、核等、成人T細
胞白血病関連抗原以外の非特異的な反応を示す抗原をも
含んでおり、かかる抗原の非特異的免疫反応によりいわ
ゆる偽陽性の検体が生じ、HTLV−1感染の診断精度
が低下するという問題があった。
また、HTLV−1に対する抗体に対して抗原性を有す
るポリペプチドを生産するために、IITLV−1の外
皮蛋白(envelope protein  ;以下
env蛋白と略記する)の遺伝子で組換えられた大腸菌
を増殖させ、産生ずるポリペプチドを回収する方法が試
みられている。
しかしながら、上記方法によって得られるポリペプチド
は、HTLV−Iに対する抗体に対して抗原性が低いも
のであった。これは大腸菌等の細菌類内では産生ずるポ
リペプチドに対して、糖鎖付加反応等の修飾がないこと
によるものと推定される。
一方、診断薬として有用な蛋白の構造遺伝子をカイコ核
多角体病ウィルスDNAの多角体蛋白構造遺伝子部分に
組み換えた組換えウィルスを、カイコ樹立培養細胞又は
カイコ生体中で増殖させるポリペプチドの製造方法が、
特開昭62−208276号公報及び特開昭61−92
88号公報において知られている。
ところが、これらの公報には、前記したIITLV−1
の抗原蛋白であるポリペプチドの製造に対して上記の方
法を適用することに関しては何の具体的な記載もない。
かかる方法によるHTLV−1の抗原蛋白であるポリペ
プチドを製造するには、HTLV−1の構造遺伝子のい
かなる部分によってカイコ核多角体病ウィルスDNAの
多角体蛋白構造遺伝子を組換えるか、また、これにより
ポリペプチドの産生が可能であるか、更にはポリペプチ
ドが得られた場合、該ポリペプチドがHTLV−1の抗
体に対して抗原性を有するかどうかに・ついては、更に
数多くの研究が必要であった。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の課題は、上記従来技術の問題点を克服して、1
ITLV4に対する抗体に対して高い抗原性を有するポ
リペプチドを開発し、該ポリペプチドを抗原として用い
たIITLV−1感染の診断において極めて高感度で精
度良く診断できる診断薬を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者等は、HTLV−1惑染の診断において、高感
度で精度良く診断できる診断薬を間発すべ(鋭意研究を
重ねた。その結果、HTLV−1env蛋白遺伝子に由
来するDNAの特定の断片で、カイコ核多角体病ウィル
ス(Bombyx Nuclear Po1yhedr
osis Vi rus :以下、BmNPVと略記す
る)の多角体蛋白構造遺伝子の一部を、組換えた組換え
ウィルスを、カイコ樹立培養細胞又はカイコ幼虫に感染
することによって発現させたポリペプチドを抗原として
用いることで、かかる目的が達成できることを見いだし
、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、HTLシー1 env蛋白遺伝子に由
来するDNAのうち、p21をコードするDNAを含み
、且つXi D N Aの5′末端から上流の17塩基
対以内で切断された断片(以下、HTLV−15’ −
3′断片と略す)により、BmNPVの多角体蛋白構造
遺伝子の一部の組換えを行い、次いで、該組換えウィル
スをカイコ樹立培養細胞又はカイコ幼虫に感染させて発
現されたポリペプチドを抗原として用いたHTLV−I
感染診断薬に関するものである。
本発明の診断薬において、抗原として用いるポリペプチ
ドは、上記+1TLV−15’−3′断片により、Bm
NPVの多角体蛋白遺伝子の一部の組換えを行い、次い
で該組換えウィルスをカイコ樹立培養細胞又はカイコ幼
虫に感染させて発現されたものである。
以下、該ポリペプチドの製法について詳細に説明する。
11組換えウィルスの製法 本発明において、上記ポリペプチドの製法に用いる組換
えウィルスの製法は特に制限されるものではない。代表
的な製法として、ATL患者末梢血からリンパ球を分離
し、該リンパ球から抽出したDNAよりIITLV−1
5’ −3’断片を切り出し、これをカイコ発現系ベク
ター(pBFヘクター)のクローニング部位に挿入して
、組換えベクターとし、次いで、該ベクターを用いてH
TLV−15’−3′断片をBIIINPνの多角体蛋
白構造遺伝子の一部と組換えることにより製造する方法
が挙げられる。
T  I’BmNPV 本発明において、HTLV−I 5’ −3’断片によ
って組換えられるBmNPVは、養蚕業者に広く知られ
ているものであり、前用、古沢らが単離した代表的な株
としてT3株があり、この株のウィルスDNAは、米国
の八TCC(八merican Type Cu1tu
re Co11ecLion)にATCCNo、401
88として寄託されており、容易に入手し得る。又、B
mNPVに感染したカイコより公知の方法によって単離
することもできる。
上記Bn+NPVのDNAは、第1図の制限酵素地図で
表わすことができる。
コ(7)BmNPV D N A (7)うち本発明に
おイテ、)ITLVl 5′−3′断片によって組換え
られる部分は、第1図に示される多角体蛋白遺伝子のう
ちプロモータ一部分を除いた多角体蛋白構造遺伝子の一
部分である。
1−2 11TLV−15′−3′   の ′。法+
1TLV−Tは遺伝子としてRNAを持つレトロウィル
スであり、感染細胞内でこの遺伝子RNAに由来して合
成されるDNAのenv遺伝子の塩基配列としては、5
eiki らが’Proc、 Natl、 Acad、
 Sci。
tlsA 80’(1983)第3621頁で発表した
ものが知られている。
本発明において、HTLV−15’ −3′断片の取得
方法は特に制限されない。代表的な方法にはATL患者
末梢血中のリンパ球に所在するDNAから該HTLV4
5’ −3’断片を取得する方法が挙げられる。
代表的な方法を例示すれば、まず、ATL患者末梢血か
らリンパ球を分離し、該リンパ球からDNAを抽出し、
次いで制限酵素EcoRIで切断し、約20キロ塩基対
断片を含むDNAを得、該DNAをシャロン(char
on) 4 AベクターのEcoRI制限酵素切断部位
に接続した後、IITLシー■のプロウィルスを含むフ
ァージをスクリーニングで単離し、該プロウィルスから
pUcベクターに代表される大腸菌のベクター基を使用
したサブ・クローニングおよび制限酵素による切断によ
りIITLV−15’ −3′断片を得る方法である。
)ITLV−15’ −3’断片は、t(TLV−T 
env蛋白遺伝子に由来するDNAのうち、膜中及び膜
の内側に位置する蛋白であるp21をコードしているD
NA (第9図参照)を含み且つ、該DNAの5′末端
から上流の17塩基対以内で切断されたものであれば、
すべて適用できる。
なお、p21をコードしているDNA配列は、第9図に
示す通り、前記5eiki らが発表している)ITL
V−1env蛋白遺伝子配列の6116番目から664
3番目の配列がこれに相当し、又、5′末端から上流の
17塩基対は6099番目のものがこれに相当する。
本発明者等の知見によれば、上記HTLV45’ −3
′断片がp21をコードしているDNAを含んでいても
、該DNAの5′末端から上流に17塩基対より多くの
塩基対を含んでいる場合には、後記する方法により、該
断片を用いて得られたBmNPVの組換えウィルスを増
殖させてポリペプチドを産生じようとしても、ポリペプ
チドが得られなかったり、たとえ得られたとしてもHT
LV−Iのp21に対する抗体に対して抗原性を有さす
、本発明の目的を達成できないのである。
好適なる部位を示せば、前記p21をコードしたDNA
の5′末端から上流に17塩基対隔てた位置よりGAT
Cと配列されているBamHE制限酵素切断部位が挙げ
られる。
本発明におイテ、前記HTLV−15’−3”断片は、
pBFベクターに組換えられた後、該組換えベクターに
よりBmNPVの多角体蛋白構造遺伝子の一部と組換え
て組換えウィルスとされる。組換えウィルス取得のため
に使用するpBFベクターは、第2図の制限酵素地図に
より特徴づけられるものである。即ちpBFヘクターは
、BmNPV D N A (7)多角体蛋白遺伝子の
プロモーター領域と多角体蛋白構造遺伝子前後付近及び
大腸菌のベクターであるpucヘクターの遺伝子とを含
むベクターである。
上記pBFベクターは、Xbal、 EcoRI、 5
tul制限酵素切断部位のクローニング部位がある。
かかるpBFヘクターは、そのクローニング部位の上流
に塩基配列ATGから始まる多角体蛋白構造遺伝子をど
の部位まで含んでいるかで種類があり、第3図に示すよ
うなpBF 4〜pBF133が存在している。
組換えベクターの製造においては、上記ベクターのうち
、挿入するHTLV−[5’ −3′断片部分とpBF
ベクター上流部分とのリーディング・フレームが合うも
のであれば、どのベクターを使用してもよい。しかし、
5’−3’断片をカイコ樹立培養細胞及びカイコ幼虫で
効率よく発現できる組換えウィルスを作成するためには
、塩基配列ATGから開始されるBmNPV D N 
A由来の多角体蛋白構造遺伝子の一部をコードした遺伝
子部分を多く含んでいるpBFヘクター、例えばpBF
124. pBF129. pBF133等のpBFヘ
クターを使用するのが望ましい。
上記pBFヘクターへのllTl、シー[5’ −3′
断片の挿入は、pBFヘクターのクローニング部位に存
在するEcoRI、 Xbal、 5tul制限酵素切
断部位を利用して行なえばよい。p肝ヘクタークローニ
ング部位に+1TLV−I 5’−3′断片を挿入する
には、DNA合成又は大腸菌のベクター基であるpUc
ヘクターへの挿入、切断等の公知の手段により、該断片
の両端にEcoRI、 ’Xbal或いは5tul制限
酵素切断部位を接続するか、該断片の5′端にEcoR
I、3′端に5jul制限酵素切断部位を接続するか、
更には該断片の5′端にXbal、 3′端に5jul
制限酵素切断部位を接続するかのいずれかの操作が一般
に行われる。以上のうらでも、HTLV−15’ −3
”断片の両端にEC0RI II、12いはXha r
制限酵素切断部位を接続する方法が好ましい。
そして5’−3′断片の両端にEcoRI制限酵素切断
部位を接続する場合、該断片はpBFヘクターをEco
RI制限酵素で切断したものと接続する。又、+1TL
V−15’ −3′断片の両端ニXbal制限酵素切断
部位を接続した場合も同様に、該断片はpBFヘクター
をXba Iで切断したものと接続する。この場合接続
に際しては、予め制限酵素で切断したpBFベクターに
対し、アルカリフォスファターゼ処理を行ない、pBF
ベクターのセルフライケーション(selfligat
ion)を避けることが好ましい。
又、IITLV−[5’ −3′断片の5′端にEco
RI、3′端にS t u I IIJ f@酵素切断
部位を接続する場合、該断片は、pBFベクターをEc
oRI、 5tulで切断したものと接続し、HTI、
V−15”−3′断片の5′端にXba I、3′端に
5Lur制限酵素切断部位を接続する場合、該断片は、
pBFヘクターをXbal、 5tulで切断したもの
と接続すればよい。
かかる接続方法は、リガーゼを用いて公知の方法により
行うことができる。例えば制限酵素で切断されたpBF
ヘクターのDNAの最に対して、挿入すべき5’−3′
断片のDNA1が3〜8倍量になるように調整し、例え
ばT4DNAリガーゼを用いて接続する方法である。
上記(7) IITLV−15’ −3”断片を挿入し
たpBFヘクターの分離及び確認は、下記の方法により
行うことができる。
即ち、分離は前記の接続反応液を5109株(宝酒造O
a製 No、9052) 、MV1184株(宝酒造■
製)で代表される大腸菌のコンピテントセルに加え、公
知の方法で大腸菌の形質転換を行ない、pBFベクター
がアンピシリン耐性遺伝子を含んでいることから、形質
転換後の液をアンピシリンを含んだI、B寒天培地に接
種し、室温以上の適当な温度、例えば37°Cで12時
間〜20時間培養して出現するシングル・コロニーを形
質転換株として取得するごとによって行うことができる
また、H且シー15’ −3′断片を挿入したpBFヘ
クターの確認は、形質転換株に存在する組換えベクター
ボイリング法(boiliB法)或いはアルカリ・リシ
ス法(alkali 1ysis法)を用いてミニ・プ
レバレージョン(mini preparation)
 L、組換えベクター懸濁液を取得し、このようにして
調製した組換えベクター懸濁液をHTLV−15’ −
3”断片が挿入されていることが確認できる任意の制限
酵素、例えばEcoRr、 Xbarで切断し、切断物
をアガロースゲル電気泳動し、エチジウム・ブロマイド
による染色後、予想できる位置にハンドが存在するか否
かを確認することによって行うことができる。尚、5′
3′断片の両端をEcoRI或いはXba I制限酵素
切断部位にしたものをpBF ベクターのEcoRI、
 Xbal制限酵素切断部位に挿入した組換えベクター
の場合は、pBFベクターの上流部分と挿入する5’−
3′断片が正しい方向に結合しているかどうか確認でき
る制限酵素、例えば、BamHI、 Xhol等で切断
し、その切断物を同様にアガロースゲル電気泳動し、エ
チジウム・ブロマイドによる染色後、予想できる位置に
ハンドが存在するか否かも同時に確認するとよい。
上記方法で形質転換株として分離した組換えベクターは
、該形質転換株を増殖させることにより、その量を増加
させて使用することが好ましい。例えば該組換えベクタ
ーを所有する形質転換株をアンピシリンを含んだLB液
体培地に接種し、室温以上の適当な温度、例えば37°
Cで12時間〜20時間振盪培養し、該培養物からアル
カリ・リシス法(alkali 1ysis法)を用い
てミデイアム・プレバレージョン(mediurm p
reparation)  シ、組換えベクター懸濁液
を取得することによって行うことができる。
取得した組換えベクターも前記した方法と同様な方法で
再度目的の組換えベクターであるか否かを4Tt認する
ことが好ましい。
得られた組換えベクター懸濁液は、アールエヌエース処
理(RNase処理)して組換えウィルス取得用の組換
えベクター懸濁液として使用することが好ましい。
1−3−    えウ ルスの 76 本発明におイテ、IITLV−15’−3′断片によッ
テ、多角体蛋白構造遺伝子の一部が組換えられた組換え
BmNPVは、BmNPV D N Aと前記組換えベ
クターとをカイコ樹立細胞にカルシウム沈澱法を用いて
、同時にトランスフェクション(コ・トランスフェクシ
ョン)し、組換えベクターとBmNPV D N A間
の対立遺伝子を置き換えることにより取得することがで
きる。
上記のコ・トランスフェクションは、具体的には、0.
25M塩化カルシウムおよびキャリヤD N Aの存在
下でBmNPV D N Aと組換えベクターDNAを
モル比1 : 100になる様に混ぜ、その後、該混合
液に、0.28M塩化ナトリウムを含むHEPES 1
1衝液(pH7,1)とリン酸緩衝液の混合液を添加し
、混和後、該混和液を8m培養細胞中に添加するという
前田、古沢らの方法(特公昭61−9297号公報)に
従って行なうことが望ましい。
コ・トランスフェクションした後、組換えウィルスを含
む反応液は室温付近の温度、例えば27°Cで5〜6日
間培養し、培養後、培地を回収、遠心後、上清を組換え
ウィルスのクローニングに使用する。コ・トランスフェ
クションで得られた反応液の上清からの組換えウィルス
のクローニングは、プラークアッセイ法[J、5eri
c Sci、Jpn、53547(1984) :lや
リミッティング・ダイリューション法により組換えウィ
ルスを単離することによって行えばよい。どちらの方法
を使用しても良いが、操作法の容易さ、分離回数の少な
くて済む点から、リミッティング・ダイリューション法
を使用する方が良好である。
上記リミッティング・グイリュージョン法を使用しての
組換えウィルスのクローニングは、コ・トランスフェク
ションで得られたウィルス液を希釈し、該ウィルス希釈
液と1×10S〜lXl06力イコ細胞数/mfカイコ
培養培地、好ましくはTC10培地(第2表参照)の濃
度で調整しであるカイコ樹立細胞液とを1:1で混合す
ることにより感染させ、この混合液をマイクロタイター
トレー中のウェルへ注入し、室温付近の温度、例えば2
7゛Cで培養し、培養2〜7日後、マイクロタイタート
レー中のウェルを検鏡し、ウェル中で見られるカイコ細
胞の形状、形態で組換えウィルス存在の有無を判定する
。検鏡することで見い出されるカイコ細胞の形態には、
第6図に示すように3種MG’ffi認できる。
第6図におけるウィルスが感染した形態を示しているカ
イコ細胞で且つ該細胞内に多角体蛋白が検出されない細
胞のみが存在しているウェル中の培地を回収、遠心し、
その上清を回収することにより組換えウィルス液が得ら
れる。ウェル中に野生株であるBmNPVと組換えウィ
ルスとが混在している場合は、該ウェル中の培地を回収
し、リミッティング・ダイリューションを繰り返し行な
い、組換えウィルスを分離することが好ましい。
■、ポリペプチドの製法 =1 カイコ 本発明において組換えウィルスを感染させるカイコ樹立
培養細胞としては、BmNPVが増殖できるカイコ樹立
培養細胞であれば、どの細胞でも良い。
BmNPVが増殖可能なカイコ樹立培養細胞には、Vo
lkmanル、E、+and  Goldsmith、
P、八、(1982):  Al)Tll。
Environ、Microbiol、、44.227
−233に示されているBm−N、 (ATCCNo、
CRL−8910)および前用らがBm−Nよりクロー
ニングしたBm・N2+ Bm・N4のようなセルライ
ンが知られている。BmNPVの増殖の良さ、扱いやす
さの点で、Bm−N4カイコ樹立培養細胞を使用するの
が適当である。又、感染に用いるカイコ樹立培養細胞は
、公知の培養条件、例えば、10%小牛脂児血清を含む
TC−10培地で27°C,4日間の条件で、培養した
ものを使用するのが適当である。
本発明において、目的とするポリペプチドは、前記組換
えウィルスをカイコ樹立培養細胞又はカイコ幼虫に感染
させ、増殖させることによって発現される。該組換えウ
ィルスのカイコ樹立培養細胞への感染方法は、公知の方
法が特に制限なく使用される。例えば、準備したカイコ
樹立培養細胞の培養液を容器に入れ、該細胞を容器の底
面に沈着させた後、該容器の底面に付着しているカイコ
樹立培養細胞がはがれないように古い培養液を抜き取り
、安定剤としての牛胎児血清をカイコ培養培地を添加し
、該培養物に組換えウィルスを滴下する方法を用いるの
が一般的である。組換えウィルスの増殖は、組換えウィ
ルスを感染させた後、室温付近の温度、例えば、27°
Cで数日間培養することによって行うことができる。
培養後、感染したカイコ樹立培養細胞培養物は、遠心分
離した後、沈澱した細胞は、tlTLV−1env蛋白
の発現確認及びHTLV−1enν蛋白の精製に使用し
、また、−上清はカイコ幼虫に感染させる組換えウィル
ス液として使用してもよい。
また、組換えウィルスをカイコ幼虫に感染させる方法も
特に制限されない。一般に、感染させるカイコ幼虫は、
カイコ5令幼虫を使用するのが好ま、しい。カイコ幼虫
への感染は、前記のカイコ樹立培養細胞への感染で上清
として得られるウィルス力価を高めた組換えウィルス液
又は該操作を行なわない組換えウィルス液を経皮的に1
0〜100μ尼程注入することで行なうことができる。
組換えウィルスを感染させた後、感染カイコを飼育する
ことで、組換えウィルスを増殖させ、多角体蛋白とHT
LV−1env蛋白の融合蛋白がカイコ幼虫の脂肪体内
に蓄積される。
カイコの飼育方法は、特に制限されないが、桑の葉或い
は桑の葉をホモジェネートし、滅菌後凍結乾燥したペー
スト様試料(協同試料I11社製等)に蒸留水を浸した
ものいずれかを与え、室温付近の温度、例えば、27°
Cで培養する一般的な方法を採用すればよい。
飼育期間は、カイコ幼虫が死亡する直前まで行なうこと
が好ましい。感染させる徂換えウィルス液のウィルスの
力価で飼育期間は多少異なるが、感染して3日〜5日後
を飼育期間の目安とすることができる。
上記のカイコ幼虫から、脂肪体を取り出し、該脂肪体を
tlTLV−1env蛋白発現の確認およびIITLシ
ー■env蛋白の精製に用いる。
上記脂肪体の取得方法は、組換えウィルスを感染したカ
イコ幼虫を中腸を切らないように注意深く表皮を切るこ
とで解剖し、中腸等の器官を除去後、スパチュラ等で下
腹部に蓄積している脂肪体をかき取ることにより取得す
る方法が推奨される。
本発明において、前記方法で得られた組換えウィルス感
染カイコ樹立培養細胞及び組換えウィルス感染カイコ幼
虫の脂肪体からポリペプチドを分離する方法は特に制限
されないが、例えば、PBS?1衝液等の中性緩衝液に
該カイコ樹立培養細胞又は脂肪体を懸濁し、ソニケーシ
ョンによる分散後、尿素水溶液を添加して再度ソニケー
ションした後、遠心分離し、沈澱物を回収する方法が好
適である。
上記方法で得られたポリペプチドは、必要に応じてSD
S水溶液で溶解し、イオン交換樹脂による精製およびゲ
ル濾過による精製等の従来の方法により精製を行なった
後、本発明の診断薬の抗原として用いる。
尚、上記のポリペプチドはpBF133などの有す多角
体遺伝子部分がコードする多角体蛋白の一部とHTLV
−15′−3′断片がコードする、tlTLV−1en
v蛋白のうち膜中及び膜の内側に位置する蛋白であるp
21含有部分との融合蛋白であり、そのまま或いは目的
によって、化学的あるいは酵素的方法を組合わせて、多
角体蛋白を除くことにより更に精製して使用してもよい
多角体蛋白を除く方法を具体的に示せば、多角体蛋白と
ρ21をつなぐペプチド部分のアミノ酸配列を認識する
蛋白質分解酵素を使用して、その部分を切断後、ゲル濾
過等の分子訃の違いを利用した精製手段で精製するのが
良好である。
次に、以上の製法により得られたポリペプチドを抗原に
用いたIITLシーI惑染者感染断薬について説明する
即ち、本発明の診断薬は、上記ポリペプチドを抗原とし
、被検液中から該抗原と抗原−抗体反応を生じるp21
に対する抗体を、検出することでHTLV−Iへの感染
を診断するものである。従って、本発明の診断薬は、A
TL患者だけでなく、HTLV4に感染した結果、該p
21に対する抗体を保有している未発病者をも診断する
ものである。また、上記被検液には、例えばHTLV−
1への感染の診断を所望する検体者より常法に従い採血
した血液から分離された血漿又は血清、或いはこれを適
当な緩衝液で希釈したものが使用される。本発明におい
て、上記p21に対する抗体の検出は、上記ポリペプチ
ドを抗原として利用する限り特に制限されることなく公
知の免疫学的試験法が採用できる。好適に採用される方
法を例示すると、不溶性担体粒子に上記ポリペプチドを
感作し、抗原−抗体反応によって生じる該担体粒子の凝
集反応を検出する方法及びエンザイムイムノアッセイ法
等が挙げられる。
また、製造した上記ポリペプチドが微量であったり、精
製不十分である場合には、ウェスタンブロンド法により
検出することが好ましい。以下、上記した各検出法につ
いて説明する。
まず、上記凝集反応を検出する方法において、該凝集反
応は、マイクロタイタープレートのウェル中での粒子の
凝集状態を観察するマイクロタイター法、或いは凝集反
応の進行に伴い減少する測定系の透過率を測定する方法
等の公知の担体粒子凝集物の観察、定量方法により検出
できる。また、用いられる不溶性担体粒子は、抗原−抗
体反応に使用される公知のものが特に限定されることな
く使用される。好適に使用されるものを例示すると、ヒ
ト ヒツジ、ニワトリ等の動物赤血球、ポリスチレン、
スチレン−ブタジェン共重合体、ポリグリシジルメタク
リレート、アクロレイン−エチレングリコールジメタク
リレート、ポリカーボネート等の乳化重合により得られ
る有機高分子ラテックス、無機化合物粒子が重合体層で
被覆された複合重合体粒子、ガラスピーズ、シラスポー
ラスガラス、シリカ、アルミナ等の無機有機粒子が挙げ
られる。このうち、マイクロタイター法の実施に際して
は、特開昭62−286533号公報に記載される複合
重合体粒子が、高い単粒子性を存し、非特異的な反応も
少ない為好ましい。上記不溶性担体粒子の平均粒子径は
、0.5〜3.0μm、好ましくは1.0〜2.0μm
のものが用いられる。上記不溶性担体粒子にポリペプチ
ドを感作する方法は、特に限定されることなく公知の抗
原感作方法が実施できる。好適な方法を例示すると、タ
ンニン酸。
ゲルタールアルデヒド、ビスジアゾベンジジン。
トリレンジイソシアネート、ジクロロニトロヘンゼン、
カルボジイミド類、キノン類、塩化クロム等のカンプリ
ング剤を用いた化学的結合法、又は物理的吸着法等が挙
げられる。また、不溶性担体粒子−粒子当りに感作され
るポリペプチド量は、ポリペプチド(mg)/不溶性担
体粒子の表面積(1112)の比が0.1〜10■/ 
m Zの範囲にあることが好ましい。
次に、エンザイムイムノアッセイ法は、固相に感作させ
た上記ポリペプチドと反応した被検液中のp21に対す
る抗体を、酵素を抗体に化学的に結合させた酵素標識抗
体を用いた直接法5間接法等により検出することで実施
できる。使用される固相は、ポリスチレン、ポリカーボ
ネート、ポリプロピレンおよびポリビニール製等のマイ
クロタイタープレート、ビーズ、スティック、試験管等
の物理的吸着に供される公知の固相が何ら制限されるこ
となく使用され、このうち特に市販されるエンザイムイ
ムノアッセイ用マイクロタイタープレートを用いること
が好ましい。該固相へのポリペプチドの感作は、ポリペ
プチドを0.01〜0.1Mのリン酸緩衝液に懸濁し、
4〜37°Cで1時間以上放置することで実施できる。
また、固相に感作させるポリペプチド量は、ポリペプチ
ド(mg)/固相の表面積(m2)の比が0.5〜50
mg/m2の範囲にあることが好ましい。使用する酵素
標識抗体は、ヒト抗体と反応性を有し、標識酵素が化学
結合したものであれば特に限定されず、例えば市販され
るアルカリホスファターゼ、ペルオキシダーゼ、グルコ
ースオキシダーゼ等の酵素で標識されたヤギ抗ヒ)1g
G抗体、マウス抗ヒ目gG抗体、ヤギ抗ヒ)IgM抗体
、マウス抗ヒトIg旧元体等が使用できる。検出に用い
られる基質は、上記酵素標識抗体に標識された酵素に応
じて適宜使用すれば良く、例えば該酵素としてアルカリ
フォスファターゼを選択した場合においては、p−ニト
ロフェニルフォスフェート等を使用すれば良い。尚、測
定に際し、被検液である血漿又は血清は、原液のまま加
えても良いが、好ましくはPBS緩衝液、正常ヤギ血清
等で100倍希釈して用いるのが良い。
また、ウェスタンプロット法は、例えば、Proc。
NaLl、Acad、Sci、USA 76.4350
(1979)においてTabin等が提案する公知の方
法に準じて実施することができる。前記ポリペプチドと
被検液中のp21に対する抗体との抗原−抗体反応の検
出は、上記文献に記載されるラジオオートグラフィー、
蛍光免疫法及びエンザイムイムノアンセイが特に限定さ
れることな〈実施できる。しかしながら、簡便さと保存
性の面から上記エンザイムイムノアノセイの直接法又は
間接法を実施することが好ましい。転写に用いる膜は、
ウェスタンブロンドに使用される公知のものが特に限定
されることなく使用できる。好適に使用されるものを例
示すれば、ニトロセルロース膜、ナイロン膜、ポリビニ
リデンジフルオライド膜、ジアゾ化アミノベンジルオキ
シメチル膜、ジアゾ化アミノフェニルチオエーテル膜。
ジエチルアミノエチル膜等が挙げられ、このうちニトロ
セルロース膜を用いるのが好ましい。
〔発明の効果〕
本発明の診断薬において、抗原として使用するポリペプ
チドは、IITLV−1env蛋白のp21に対応し、
11TLV−Iに対する抗体に対して良好な抗原性を有
すものである。従って、本発明の診断薬は、)ITLV
−1感染者の診断を高感度で行うことができる。また、
他の非特異的免疫反応を生ずる抗原を含んでいないため
、HTLV−Tに感染していないにもかかわらず陽性と
しての結果となる偽陽性の検体を生ずることなく、HT
LV−1感染者の診断を行うことができる。
従って、本発明の診断薬は、例えば輸血における供血者
を検体者として診断すること等により、)ITLV−1
感染者を発見し、)ITLV−1への感染の防止を行う
ことができ、産業上の利用価値は極めて大きいものであ
る。
〔実施例〕
製造例1 (HTLシー1 env蛋白遺伝子由来のDNAの取得
)ATL患者患者末梢血10炉/公知の方法に従いリン
パ球を分離し、該リンパ球をプロテインナーゼK(シグ
マ社製PO390)で処理した後、フェノール・クロロ
ホルム抽出エタノール沈Hヲ行イA TL患者由来のリ
ンパ球のDNA1■を得た。
該DNAl0μgを第4表N021に示す組成の′溶液
中でEcoRI制限酵素(宝酒造■製 Nα1040)
により切断し、エタノール沈澱後、TE緩衝液200μ
!に溶解した。
そして該溶液を、ショ糖密度勾配遠心(ショ糖10〜4
0%wt/vol、 26000 rpm、 18時間
)にかけ、アガロースゲル電気泳動による確認で20キ
ロ塩基対に相当するDNA断片を得た。次にこのDNA
断片1,0Mgをシャロン4Aベクター(ヘクターDN
A、榊 佳之講談社1986参照)のEcoRI制限酵
素切断部位への接続を行い、シャロン4Aベクターに存
在するEcoRI切断部位に該DNA断片を挿入した。
この接続は、T4 DNAリガーゼ(全酒造■製 No
、2011)を用い、接続反応は、第5表に示すような
組成の溶液中で、15°C912時間行なった。次いで
、得られたDNAについてイン・ビトロ・パッケージン
グを行なった後、処理液を遠心分離(7000rpm、
 2時間)し、上清をプラークハイブリダイゼーション
用の組換えファージ液とした。膝組換えファージ液を↑
旨示菌LE392 (全酒造(lij ”A )に感染
し、プラークを形成した後、32pでラヘルした11T
1、V−T pol D N A含有断片をプローブに
プラークハイブリダイゼーションを行ない、HTLV−
Iii伝子内子由来NAを含むファージを単離し7た。
得られた組換えファージを、第4表No、 1に示す組
成の溶液中で、ll1ndIIi(全酒造■製)、Ec
oRI(全酒造9@製 No、1040)制限酵素によ
り切断し、HTLV−1遺伝子由来のDNAのうちen
v−px−1,TR領域に相当し、且つp21をコード
するDNAを含む約3.9キロ塩基対のDNA断片を4
00μg得た。そして、大腸菌用ベクターpUc19(
全酒造0菊製 No、3219)を同様な条件下で旧n
d ■、 EcoRI制限酵素により切断し、切断部位
への上記DNA断片の接続反応を行なった。得られた接
続反応液は、後述する、HTLV−15’ −3′断片
を含むBan)I I −BamHI断片DNAと、ρ
UC19の接続反応液と同様に、大腸菌JM109(全
酒造(1@製 Nα9052)の形質転換、ミニ・プレ
バレージョン、そしてミデイアム・プし・バレージョン
へと続く一連の操作に使用した。以上の操作の結果、H
TLV−T env−px−LTRtl域遺伝子に由来
するDNA断片がpUc19に正しい方向で挿入しテイ
ル組換エヘク’;’ −PHT 3.9i/puc19
を400 u g得た。
上記組換えベクターPHT 3.9Kb/pUc192
00μgを、第4表No、 3に示す組成の溶液中で、
Pstl (全酒造G1製 No、1073) 、  
Hind [1(全酒造■製 No、1060)を使用
して、切断し、Hind III−Pstl断片(約1
700塩基対)を得る。
一方、大腸菌ベクターpUc19を第4表No1に示す
組成の溶液中で5all (全酒造tll製 No、1
080)を使用して切断し、マングビーン・ヌクレアー
ゼ(全酒造■製 No、2420 )処理後、接続し、
ACCIlSail、 I(inc口制比制限酵素切断
部位いpUc19を得た。次に、該pLlc19を第4
表No、 2に示す組成溶液中でll1ndIII、 
PstIを使用して切断し、該ベクターのtlindI
II、 Psi切断部位に上記旧nd I[l + P
 s t I断片を接続した。
次いで、接続反応液を大腸菌J旧09の形質転換、ミニ
プレバレージョンと続く一連の操作に使用し、11in
d III−Pstl断片が上記pUc19ベクターに
正しい方向で挿入している組換えpUc19ベクターを
400μg得た。更に、第4表NO12に示す組成の溶
液中で、組換えpUC19ヘクターをAccI(全酒造
■製 No。
1001)、 Xbal(全酒造■製 No、1093
)を使用して切断し、IITLV−T env蛋白遺伝
子に由来するDNAのうち後半部分に相当するAcc 
r−Xba [断片(約1060塩基対)を取得した。
一方、組換えベクターPIT 3.9Kb/pUc19
.200μgを、第4表No、 5に示す組成の溶液中
でNcol制限酵素(宝酒造@製 No、1160)を
使用して切断し、Ncol  Ncol断片(約610
塩基対)を得た。一方、大腸菌ベクターpUc18(全
酒造91製 No、3218 )を第4表No、 3に
示す組成の溶液中で旧ncII制限酵素(全酒造■製 
No、1059)で切断し、該ベクターのHinall
制限酵素部位に上記Ncol −Ncol断片をフィル
イン・ライゲーションによって、接続した。次いで、接
続反応液を、大腸菌JM109の形質転換、ミニ・プレ
バレージョン、そしてミデイアム・プレバレージョンと
続(一連の操作に使用し、NcolNcoTl1片が上
記pUc18ベクターに正しい方向で挿入している組換
えpUc18ベクターを400μg得た。該ベクターを
第4表Nα6に示す組成の溶液中で、Xbal、 Ac
cl制限酵素で切断し、HTLV4 env蛋白遺伝子
に由来するDNAの前半部分に相当するXbaI  A
ccl断片(約500塩基対)を得た。
次いで、大腸菌ベクターであるpucl19(全酒造■
製 No、3319 )を第4表N016に示した組成
の溶液中でXbaI制限酵素(全酒造■製 Nα109
3)により切断し、得られたベクターと上記AccT 
−Xbal断片及びXbal−Accl断片との接続を
行なった。そして、接続反応液を大腸菌JM109の形
質転換、ミニ・プレバレージョン、そしてミデイアム・
プレバレージョンへと続く一連の操作に使用し、)IT
LV−1enν蛋白遺伝子由来のDNAが pUc11
9ベクターに正しい方向で挿入している組換えベクター
env/pUC119、200μgを得た。以上の工程
を第7図に示す。
(組換えベクターの製造) 前記の方法で得られた組換えベクターenv/pUc1
19、200μgを第4表No、 6に示す組成の溶液
に溶解し、次いでBan+HI制限酵素(全酒造■製 
Nα1010)を断続的に9時間添加していき、切断反
応を行なった。切断後、フェノール抽出、エタノール沈
澱を順次行なった後、沈澱したDNAをTE緩衝液(p
H8,0)に溶解し、該DNA溶解液をアガロースゲル
電気泳動した。そしてIITLV−15’ −3’断片
を含むBamHT −BamHI断片に相当するバンド
部分の寒天片を切り出し、電気泳動による溶出によって
該断片を抽出した。次いで、抽出液を更にフェノール抽
出し、エタノール沈澱して1ITLV45’ −3′断
片を含むBamlll−Bamtll断片を得た。
一方、大腸菌用ベクターpUc1910μgをBam旧
制比制限酵素り、前記と同様の切断条件で切断した。次
いで得られた反応液をアルカリフォスファターゼ懸濁液
(全酒造■製 k2120)  1μ2により、60°
Cで30分間反応させた。アルカリフォスファターゼ反
応停止後、該反応液をフェノール抽出、エタノール沈澱
し、BamHIで切断されたpUc19を得た。
このようにして得られた、BamHTで切断されたpU
c190.2ugと前記HTLV−I 5’ −3′断
片を含む6amllI−BamHI断片0.25μgを
混合し、第5表に示す組成の溶液中で、T4DNAリガ
ーゼを用い、16°C93時間以上接続反応を行なった
そして該操作により得られた接続反応液25μ!を大腸
菌JM109のコンピテントセル懸濁液200μ2に添
加し、氷上で30分放置した。その後、42°Cで2分
間ヒート・ショックし、更に、室温に戻した後、LB液
体培地800μpを添加し、37°Cで1時間おだやか
に振盪培養した。
該液体培地100μlを、アンピシリン10071g/
−を含むLB寒天培地15m1/プレートに接種後、3
7°Cで12時間培養した。培養後出現したシングルコ
ロニー20個を取り出し、それぞれをアンピシリン30
ug/ml含むLB液体培地15m1に接種し、37°
Cで8時間培養した。それぞれの液体培地から1−ずつ
採取し、各採取培地中の大腸菌内に所在するプラスミド
をミニ・プレバレージョン法により抽出した。得られた
各プラスミドのそれぞれを、第4表No、 4に示す組
成の溶液中でKpnl制限酵素(全酒造■製 No、1
068)により切断反応を行った。反応後、各反応液を
アガロースゲル電気泳動し、HTLV−I5’−3”断
片を含むBamHI−BaI11旧断片がpUC19に
正しい方向で挿入しているプラスミドを確認した。
この確認したプラスミドを所有している大腸菌が存在す
る前記液体培地から0.2 mlを採取し、アンピシリ
ン100μg7mlを含むLB液体培地50−に接種後
、37°Cで12時間培養した。
得られた液体培地中の大腸菌内に所在するプラスミドを
ミデイアム・プレバレージョン法により抽出し、組換え
ベクターBam1ll Env(600)/pUc19
400μgを得た。
膝組換えベクターBamHI Env(600)/pU
c19200μgを第4表No、 6に示す組成の溶液
に溶解し、次いでXbaI制限酵素を断続的に9時間添
加していき、切断反応を行なった。得られた切断物を前
記アガロースゲル電気泳動することで、HTLV−15
’ −3′断片を含むXba I −Xba I断片(
約600bp) 0.15 u gを得た。
又、カイコの発現系ベクターpBF133.10μgを
Xbal制限酵素により、前記と同様な切断条件で切断
し、次いでアルカリフォスファターゼ処理した。
上記HTLV−I 5’ −3’断片を含むXbal−
Xba[D N A断片1.25μgとXba Iで切
断されたpBF1330.25μgを混合し、T4DN
Aリガーゼにより前述と同様な方法で接続反応を行なっ
た。
そして、前記と同様な方法により、この接続反応液を用
いた大腸菌JM109の形質転換及び、該形質転換菌の
分離を行なった。次いで、分離された各培養物ごとで一
連のミニ・プレバレージョン操作を実施し、それぞれの
液体培地からプラスミドを抽出した。
次いで、各プラスミドに対して、BamHIによる切断
反応を行い、アガロースゲル電気泳動により、HTLV
45’ −3′断片を含むXbal −Xbal D 
N AがpBF133に正しい方向に挿入されているプ
ラスミドを確認した。
ごの確認したプラスミドを所有している大腸菌が存在す
る液体培地から0.2 mZを採取し、アンピシリン3
0μg/−を含むLB液体培地50ntfに接種後、3
7°Cで12時間培養した。
該液体培地中の大腸菌内に存在するプラスミドをミデイ
アム・プレバレージョン法により抽出し、組換えベクタ
ーBamHI Env(600)/pBF133200
μgを得た。この組換えベクターBam1lI Env
(600)/pBF133はE、coliに導入し、得
られる微生物をE、colillTLV−1−Envl
として工業技術院微生物工業技術研究所に寄託した。寄
託番号は微工研菌寄第10072号(FREM P−1
0072)である。以上の工程を第8図に示す。
(Mi換えウィルスの製造) BmNPV T 3株のウィルスDNAと前記組換えベ
クターBamt(I Env(600)/pBF133
とが1 : 100のモ、ル比に調合された第1表の組
成液1245μ2を、第1表の組成液■255μでと混
合した。
(本頁以下余白) 第 表 生じた懸濁液0.5 mlをTC−10(第2表)の培
地のカイコ樹立培養細胞BmNJ液(4X105Bmc
ells/++sf)5mlに加え、27°Cl2O時
間の培養により、BamtlIEnv(600)/pB
F133とBmNPV D N Aのカイコ樹立細胞へ
の導入を行った。得られた培養物は、更にTC10培地
の交換を行った後、27°Cで6日間培養した。次いで
この培養物を遠心分離(1500rρm、10分間)し
、得られた上清を組換えウィルスのクローニング用反応
液とした。
該クローニング用反応液をTC−10培地で10−61
0−7.10−@に希釈し、それぞれ10rnlの希釈
反応液とした。該希釈反応液に対して、それぞれカイコ
樹立培養細胞8mNd液(105Bmcells/mZ
) 10−を混合し、該混合液を200μρずつ96穴
のマイクロタイター・トレーの中に分注し、27°Cで
4日間培養した。4日間培養後、マイクロタイター・ト
レーを検鏡し、細胞表面が粗く変形しウィルスが感染し
た形態を示しているカイコ樹立培養細胞で且つ該細胞内
に多角体蛋白が検出されないウェルを見い出し、そこか
ら培養物を回収した。得られた培養物を遠心分離(15
00rpm、 10分)し、上清150ufを組換えウ
ィルスのポリペプチド発現用反応液とした。上記TC−
10の培地は第2表の培地900dをpH6,30〜6
.35に調整し、濾過滅菌後、牛胎児血清100m1を
添加することにより調製される。
第 培−実ml−戊 aCI Cl CaC1z  ’  2HzO MgCI□ ・ 6HzO MgCI□ ・ 7H20 Tryptose デキストロース (glucose) [、−gl u tallLine soln  A” 5oln R” 5olnCIlllll Nal+zPOn  ・2H20 (0,891g/100 ml) NaHCO:+ (0,35g/100滅) 0.5g 2.87g 1.32g 2、28g 2、78g 2.0g 1.1g 0.3g 00m1 00mf m1 00ml1 100戒 H2Oで全ff1900dとする 21江り大Jη1戊 り−4rginme L−八5patic  acid L−八5para8ine   9  HzOL−八1
anine β−Alanine L−Glutamic acid L−Glutamine Glycine L −Hlstidine L−Isoleucine し−Leucine L−Lysine L −Mcthiouine [、−Proline L−Phenyla anine DL−5erune L−Threonme +1CI 5.79g 3.5g 3.98g 2、25g 2.0g 6.0g 3.0g 6.5g 25.0g o、5g 0.75g 6.25g 0.5g 3.5g 1.5g 11.0g 1.75g 11□0で全量1000i1とする 叩」壮し工m収 L −Cystine L −Tryptophane 0.25g 1.0g )120で全量1000戚とする 叩V匪罰」」λ1成 Thiamine−HCI Riboflavine D−Ca  pantothenatePrydoxi
ne  −HCI Para−aminobenzoic  acidFo
lic  acid Nicotinic  acid Isoiuositol 1otin Cholive  Cl Ih0で全量10100Oとする 2、0mg 2 、0 mg 2.0mg 2.0■ 2.0mg 2.0mg 2.0mg 2 、0 mg 1.0mg 20.0mg (ポリペプチドの製造) 上記ポリペプチド発現用反応液100μ2をカイコ培養
細胞8mNd液(105Bmcel Is/ m/ )
 30−に添加し、27°C,5日間培養した。5日間
培養後、培養物を回収し、遠心分離(1500rpm、
 15分)した。
沈澱物を(ウィルス成熟細胞)をPBS緩衝液で洗浄し
5(]wM Tris−HCI(pH7,4) 400
u lに懸濁、ソニケーション後、遠心分離(8000
rpm、 20分)した。沈澱物として得られたポリペ
プチドにレムリ緩衝液200μ2を添加、懸濁したもの
を、煮沸し、遠心した上清をSDSゲル電気泳動の試料
とした。
SDSゲル電気泳動の結果、この試料は、pBF133
の存す多角体蛋白遺伝子部分がコードする多角体蛋白の
一部(約5 Kd)とHTLV−15’ −3′断片が
コードするHTLV−1外皮蛋白ノル21含有部(約2
0Kd)の合計分子量にあたる約25Kdの位置にハン
ドが検出された(第4図に図示)。なお、第4図は、8
m細胞内でのHTLシー1 env蛋白発現をSDSゲ
ル電気泳動で確認したものである。第4図において1a
ne1はサイズマーカー、1ane 2は非惑染カイコ
細胞の蛋白1ane 3はBam1(I Env(0,
6)/pBF133を使用した組換えウィルスを感染し
たカイコ細胞の蛋白を電気泳動したものである。
一次抗体として抗多角体蛋白抗体及びHTLV−1p2
1に対するモノクローナル抗体を使用したウェスタン・
プロット実験で、25Kdのポリペプチドが多角体蛋白
とHTLV−1p21とを含む融合蛋白であることを確
認した。又、同時に一次抗体として、正常人血清又は、
ATL患者血清を使用したウェスタン・プロット実験を
行い、該25KdのポリペプチドがHTLV−1に対す
る抗体に対して良好な抗原性を有していることが確認で
きた(第5図に図示)。
なお、第5図は、BI11細胞内でのHTLV−r e
nv蛋白発現をウェスタン・プロット法で確認したもの
である。1ane 1はサイズマーカー、1ane 2
〜1ane 5は抗原としてBamHI Env(60
0)/pBF133を使用した組換えウィルスを感染し
たカイコ細胞の蛋白を電気泳動したものである。
ウェスタン・プロッティングは、第3表に示した一次抗
体及び二次抗体を使用して、アビジン、ビオチンを基質
としたペルオキシダーゼによる呈色反応で行なった。
第 表 )内は希釈率を示した 製造例2 製造例1で得たポリペプチド発現用反応液100upを
カイコ樹立培養細胞液(lo5Bmcells/m/)
 30m1に添加し、27°C,5日間培養した。5日
間培養後、培養物を回収し遠心分離(1500rpm、
 15分)した。上清を0.1−ずつ5令1日目のカイ
コ100匹にそれぞれ経皮的に注入し、25°Cで5日
間、桑葉のペースト片を与えて飼育後、解剖し、脂肪体
を集めた。該脂肪体にPBS緩衝液toiを加え懸濁し
、ソニケーション後、遠心分離(8000rpm、 2
0分)し、沈澱?15−を取得した。該沈澱物200μ
2を再度ソニケーションし、Bio−RADプロティン
・アッセイにより、ポリペプチド量を測定した結果60
μgであった。
ポリペプチド盪測定後、50μ2をレムリ緩衝液50μ
りに懸濁し、煮沸し、遠心した上清をSDSゲル電気泳
動の試料とした。
SDS電気泳動の結果、分子量的25Kdの位置にバン
ドが検出された、実施例4と同様な方法により、この2
5Kdのポリペプチドが多角体蛋白とHTLVI p2
1とを含む融合蛋白で、HTLシー■の抗体に対して良
好な抗原性を有していることを確認した。
(本頁以下余白) 第 表 第5表 1m門   ATP 実施例1 特開昭62−286533号公報実施例1の方法に従っ
て、複合重合体粒子を製造した。即ち、撹拌機付きガラ
ス製フラスコ中にメタノール2800cc、アンモニア
水(25重量%)616cc、水酸化ナトリウム水溶液
(5モル/N)21ccを加え10°Cに保った後に、
テトラエチルシリケートのメタノール溶液(22%)1
428ccを攪拌しながら25.5cc/hrの滴下速
度で添加して反応した。その後シリカ粒子を大量のメタ
ノール中でデカンテーションを繰り返して精製した。
得られたシリカ粒子を沈降させ、上清をのぞき、蒸留水
を加え、分散させ、さらに沈降させる操作を2回繰り返
し、粒子を洗浄した後、分散濃度10wt%になるよう
に蒸留水を添加し、シリカ分散液を得た。
攪拌機付きガラス製フラスコを窒素置換した後に、上記
で得られたシリカ分散液100mff1を加えて40°
Cに保ち、窒素雰囲気下、攪拌下にロアミリモルのグリ
セロールメタクリレートと過硫酸カリウムを2.9ミリ
モル/2となるように添加した。次いで40°Cに保温
し攪拌下4時間重合を行った。重合後、遠心分離で上清
を捨て、沈澱した複合重合体粒子を蒸留水に再分散させ
た。この操作を6回繰り返し、沈澱を洗浄し、精製した
複合重合体粒子を得た。
次いで、該複合重合体粒子の0.02M P B S緩
衝液(pH7,2)への5%分散液を、前記製造例2に
従って得たポリペプチドが10Mg7mlの濃度で1%
SDS含有LM Th1s−11cI(pH7,4))
1街液に懸濁している懸濁液と等量混合した。室温下で
1時間の放置後、0.02M P B S緩衝液(pH
7,2)を用いた遠心分離により粒子の洗浄を行い、得
られたポリペプチド感作粒子が5%濃度で分散した溶液
を調合した。
ATL患者血清、正常ヒト血清、全身性エリテマ1−−
デス患者血゛清、原発性胆汁性肝硬変患者血清、リウマ
チ患者血清のそれぞれの被検液につき、2倍希釈液を原
液とし倍数希釈法に従ってリン酸緩衝液(pH7,2)
を用いた希釈を行い、各希釈液をマイクロタイタープレ
ートのウェル中に25μ2ずつ加えた。次いで、前記調
合した感作粒子溶液を、該ウェル中に25μlずつ加え
ていき、3分間の攪拌の後室温下で放置した。30分後
、粒子の凝集状態を観察し各被検液ごとで、粒子リング
が明らかに太き(、リング内に凝集粒子が膜状に広がっ
ているものが認められるウェルにおける希釈液の最高希
釈倍数をもとめ、鋭敏性を評価した。そして、抗体価が
8以上になる被検液を陽性であると診断した。以上の結
果を第6表に示す。
(本頁以下余白) 第 表 比較例1 MT−2細胞(Gann 72巻989頁1981年)
を10%仔ウシ血清を含むRPMI 1640培地(M
AB社製No、53005891)で37°Cにて3日
間培養した。その後、該培養上清を10.OOOrpm
、 30分間遠心分離し、上清を回収し、該回収した上
清をtoo、 000gで2時間超遠心分離し、沈渣を
得た。該沈渣を0.01M Tris−HCI緩衝液(
pH7,4)(100mM NaC110mM EDT
Aを含む)で溶解した後、30,000rpn+、 1
時間遠心分離し、謹上清を回収した。20−65%のシ
ョ糖密度勾配液を作成し、それに上記上清を層積し、3
0.OOOrpmで18時間超遠心処理し、MT−2細
胞の可溶性細胞質蛋白液を得た。次いで、製造例2で得
たポリペプチドに変えて、上記可溶性細胞蛋白を用いる
以外は、実施例1と同様な方法で、各種被検液のIIT
LV−1i染の診断を行なった。結果を第7表に示す。
(本頁以下余白) 第 表 実施例2 製造例2に従って得たポリペプチドを00280値が0
.4となるように1%SDS含有I M Tris−1
1cI(pH7,4)緩衝液に希釈し、エンザイムイム
ノアッセイ用マイクロタイターのカップに150mff
1加えた。
4°Cで1夜間放置し、その後排液し、脱イオン水にて
カップを洗浄した。こうして得られたポリペプチドが感
作したエンザイムイムノアッセイ用マイクロタイターの
カップに、実施例1で使用した各種被検液のPBS緩衝
液による100倍希釈液を100μl加えた。37°C
で1時間放置した後、脱イオン水にてカップを洗浄し、
抗ヒトrgG抗体−アルカリホスファターゼコンジュゲ
ートのリン酸緩衝液溶液100μ2を加えた。37°C
で1時間放置後、脱イオン水にてカップを洗浄し、基質
(p−ニトロフェニルフォスフェートを4■/ mlと
なるように4 mM MgCl□含有炭酸緩衝液(pH
9,5)に溶解したもの)100μ!を加えた。37°
Cで1時間放置後、IN NaOH100μlを加えて
反応を停止し、0口、。、値を求めた。該oo、。、値
が0.07以上となるものを陽性の被検液であると診断
したところ、実施例1と同一の診断結果が得られた。
実施例3 製造例1に従って得たポリペプチドのSDSポリアクリ
ルアミドゲル電気床動を行った後、実施例1で用いた各
種被検液の3%牛アルブミン含有リン酸緩衝液(pH7
,2)による10倍希釈液を一次抗体として、エンザイ
ムイムノアッセイによるウェスタン・プロット実験を行
なった。尚、転写用膜には、ニトロセルロース膜を使用
し、二次抗体には、ペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒトI
gG(Vector社製 No、5O−0410−06
) とペルオキシダーゼ標識ヤギ抗ヒトIgM(Vec
tor社製 No、5O−0410−03)の1:1混
合液を使用した。また、呈色液には、0.05mol 
Tris−HCI緩衝液(pH7,2)20ml、 3
.3′−ジアミノベンジジン4塩酸塩10mg、30%
過酸化水素水10μ℃の組成のペルオキシダーゼ用呈色
液を使用した。呈色してバンドが認められたものの、−
次抗体に使用した被検液を、陽性と診断したところ、実
施例1と同一の診断結果が得られた。
【図面の簡単な説明】
第1図はカイコ核多角体病ウィルスのDNAの制限酵素
地図、第2図はpBFベクターの制限酵素地図、第3図
はpBFベクターの種類、第4図は8m細胞内でのHT
LV蛋白発現をSDSゲル電気末動で確認した図、第5
図は8m細胞内でのttTLV−I env蛋白発現を
ウェスタン・プロット法で確認した図、第6図はカイコ
核多角体席ウィルス及び組換えウィルスが感染したカイ
コ細胞、第7図はHTLシー■env蛋白遺伝子由来の
DNAの調製法、第8図は組換えベクターの調製法をそ
れぞれ示す、第9図はflTLV4 env遺伝子配列
のうちのp21蛋白部分の遺伝子及びアミノ酸配列図を
示す。 lid lll−・・旧ndIII 、 N−NcoI
、  八c−Accl、  Ec−EcoRIXSp−
5phl、Sa −Sa I I、旧IT ・=Hin
c II、B =4amlll、 X ・”XbaI。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 成人T細胞白血病ウィルス外皮蛋白遺伝子に由来するD
    NAのうち、p21をコードするDNAを含み、且つ該
    DNAの5′末端から上流の17塩基対以内で切断され
    た断片により、カイコ核多角体病ウィルスの多角体蛋白
    構造遺伝子の一部の組換えを行い、次いで該組換えウィ
    ルスをカイコ樹立培養細胞又はカイコ幼虫に感染させて
    発現されたポリペプチドを抗原とする成人T細胞白血病
    ウィルス感染診断薬。
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